【小学生区分】 ◆佳作 向江 由輝也(むかえ ゆきや)

向江 由輝也(相模原市立弥栄小学校5年 相模原市)

ぼくには、6才年下の弟がいます。弟は、障害を持って産まれてきました。弟が出来てすごく、うれしかったので、産まれてすぐに顔を見たかったけれど、とても小さく産まれたので、NICUという所に入っていて、会えたのが、産まれてから、10日後のことでした。やっと会えて、うれしかったけれど、まどごしでしか会えなかったので、抱っこ出来ませんでした。抱っこ出来たのは、たいいんした2ヶ月後でした。弟が家にきて、ぼくは、大切にしようと思いました。弟は重い障害があるので、ごはんを食べるのも、1時間ぐらいかかります。お母さんが、いそがしい時は、ぼくが食べさせるのを手伝ったりします。耳が聞こえないので、弟の思っている事がわからなくて、困ってしまいます。おなかがすいているのか、あついのか、ねむいのか、何で泣いているのか分かりません。留守番を弟と2人でしている時に、泣き出して、抱っこしても泣きやまない時は、ほんとうにどうしようかと困ってしまいます。なんとか、お母さんが帰ってくるまで、抱っこして、がんばっています。そんな弟ですが、いい所もあります。ねている顔や、笑顔がとても、かわいくて、たまりません。笑顔は、くしゃくしゃになるぐらい笑います。弟の笑顔を見たら、ものすごくおどろくのではないかと思うほどです。現在、弟は、5才になります。ふつうの5才だったら出来る事も、弟は出来ません。言葉をはなす事も、歩く事も、ごはんを自分で食べる事も、着がえる事も、一緒に遊ぶ事もできません。でも、ぼくにとっては、いつまでも赤ちゃんみたいで、かわいいです。出来ない事は、家族で手伝ってあげて、協力しあっています。最近、弟が出来る様になった事は、トイレでうんちが出来る様になった事です。ふ通の人だと、あたりまえだと思うと思いますが、弟にとっては、すごい事です。ここでぼくが思うことは、ふ通の人では、たいした事じゃなくても、障害のある人にとっては、大変な事だということです。何か1つ出来るようになるには、すごい努力が必要です。だから、ちょっとした事が出来ただけでも、すごく、うれしくなります。こんな、ゆっくりな成長の弟ですが、ぼくの大好きな、かわいい弟です。この次、何が出来るようになるか楽しみです。