【小学生区分】 ◆優秀賞 松平 とわ(まつひら とわ)
おばあちゃんのヘルプカード松平 とわ(成田高等学校付属小学校2年 千葉県)
わたしのおばあちゃんは、おもいじんぞうびょうで、じんこうとうせきをうけています。
おばあちゃんは、一しゅう間に三回、びょういんに行っています。びょういんにいくまえは、とても元気でわたしとあそんでくれます。とうせきがおわると、ぐったりとして、あまりうごけません。おばあちゃんは、とってもつらそうです。わたしは、かなしい気もちになります。
この前 おばあちゃんとおかいものに行きました。ながくあるくのがたいへんなので、わたしは、ベンチをさがします。なかなかベンチが見つかりません。
おばあちゃん、すわれるベンチがないよー、どうしよう。
「だいじょうぶだよ、とわちゃん。ゆっくりでいいよ。」と、おばあちゃんは言いました。
わたしがベンチをさがしていると、知らないおばさんが、声をかけてくれました。
「ここのベンチどうぞ。」
「えっ、いいのですか。ありがとうございます。」
わたしは、大きな声でおばあちゃんをよびました。おばあちゃんは、えがおいっぱいに、
「とわちゃん、ありがとね。」と、よろこんでくれました。わたしも、うれしいきもちになりました。
ベンチにすわっておばあちゃんとつめたいジュースをのんでいるとき、おばあちゃんのバックに、いつも赤いカードの上に、ハートとじゅうじのマークのキーホルダーがついています。
わたしは、おばあちゃんに
「これ、なあに。」とききました。
「これは、ヘルプカードというんだよ。」と、おばあちゃんは、ヘルプカードについて、色いろなお話をしてくれました。おばあちゃんが一人でおでかけしているとき、こまったことがあったら、たすけてくださいという、あいずになるんだよ。ヘルプカードにはおばあちゃんのなまえ、びょうきのなまえがかいてあります。もしかしたら、ベンチをゆずってくれたおばさんは、おばあちゃんのヘルプカードに気がついてくれたのかもしれません。
わたしは、いつもおばあちゃんといっしょにいられません。みなさん、おそとでヘルプカードをつけていた人がいて、こまっていたら、たすけてください。もしかしたら、わたしのおばあちゃんかもしれません。おばあちゃんでなくても、みなさんのやさしいきもちが、みんなの心をあたたかくしてくれます。よろしくおねがいします。おばあちゃん、またいっしょに、おかいものにいこうね。いつまでも、元気でいてね。