【小学生区分】 ◆優秀賞 屋宜 チファ(やぎ ちふぁ)

みんなと同じ、でもちょっとちがう屋宜 チファ(湖南市立岩根小学校3年 滋賀県)

わたしは、なぜかはよく知らないけれど、だいぶ前から足がかたくて思っているように動かせません。そうぐのついた重いくつをはいています。手もかたくて力がくうっと入ってしまうので、とてもつかれます。そうぐのくつは重くてとても走りにくいです。みんながかんたんに走っているから、みんないいなと思います。かいだんを登るのもしゃがむのも、みんなかんたんなのに、わたしは時間がかかります。くつをはくのだってわたしはたいへんです。みんなは早く字がかけるけどわたしはきれいにかきにくいし、はさみもみんな上手につかえるけれどわたしはとくべつなはさみじゃないとしっかり切れません。みんなはいいな、みんなみたいになりたいなと思っています。

わたしはふんばれなくて、こけやすいからいつもリハビリに行っています。リハビリではラジオ体そうをしたりストレッチをしたりしゃがむれんしゅうをしたりします。後ろ歩きはかかとをつけて歩かないといけないし、ちょうざはひざを上げないように気をつけて練習しています。わたしは足をひきずって歩いているからみんなよりこけやすくてそうぐをつけています。正しく歩くためです。でもおもくて歩きにくいからそれもれん習しています。リハビリに行くのはあたり前だと思っていたけど、自分だけなんだとわかって、少しいやになってきました。

みんな「ちふぁちゃん、足わるい」といいます。わたしはすごくいやな気もちになります。わたしは自分の足がわるいと思いません。わたしの足はふつうでみんなと同じくらいです。おそいけれどちょっとくらい走れるし、手もちょっとは動かせます。はさみもリコーダーもとくべつな物を使ったらみんなと同じようにできます。わたしの手も足もみんなと同じなのに、なんでわたしのだけ悪いってみんなが言うのかわかりません。

体いくでリレーをしています。わたしはいつもぬかされます。本当は体いくがすきだったのに、どんどんできないことが多くなったり、わたしをぬかした人が「イエーイ」と言ったりするからいやになってきました。わたしが走っているのを見てないしょ話をしたり笑ったりしないかすごく心ぱいです。おにごっこをしてもみんなにねらわれたりすぐにタッチされたりするのもいやだけれど、わたしだけ何もしてもらえないのもいやで、あまりみんなとも遊ばなくなりました。体いくにも行けない日がたくさんありました。

ママに「なんでわたしだけ足がわるいの?」とか「みんなは足がわるくないのに」と言うとママは「ちふぁはみんなができることができないかもしれないけれど、みんなができないことでちふぁができることもある。絵も上手だし歌もきれいよ」と言ってくれました。先生はクラスでわたしの話をしました。自分で話すのは心ぱいだから先生がせつめいしてくれました。その後のリレーは友だちが「はやかったね」「がんばったね」とほめてくれました。ほっとしました。

わたしは、みんなにわたしのことをもっとちゃんと知ってほしいです。たすけてほしい時はあまりなくて、がんばってやっているから、わたしの足もだいじょうぶなことを見て知ってほしいです。「ちふぁちゃん、やめとき」と言ってくれる友だちもいるけれど、かってにできないと決めないでほしいです。道ぐがあったらできることもあるから、おうえんしてほしいです。みんながちゃんとわかってくれるようになってくれたらいいなと思います。