学校教育法等の一部を改正する法律(平成18年法律第80号)の概要

学校教育法等の一部を改正する法律(平成18年法律第80号)の概要

趣旨

児童生徒等の障害の重複化に対応した適切な教育を行うため、現在の盲・ 聾・養護学校から障害種別を超えた特別支援学校とするなどの改正を行う。

概要

学校教育法の一部改正

  • 盲学校、聾学校、養護学校を障害種別を超えた特別支援学校に一本化。
  • 特別支援学校においては、在籍児童等の教育を行うほか、小中学校等に 在籍する障害のある児童生徒等の教育について助言援助に努める旨を規定。
  • 小中学校等においては、学習障害(LD)・注意欠陥多動性障害(ADHD)等を含む障害のある児童生徒等に対して適切な教育を行うことを規定。

教育職員免許法の一部改正

  • 現在の盲・聾・養護学校ごとの教員免許状を特別支援学校の教員免許状とし、当該免許状の授与要件として、大学において修得すべき単位数等を定めるとともに、所要の経過措置を設ける。

その他関係法律の一部改正

  • 特別支援学校の創設及び特殊教育を特別支援教育に改めることに伴い、関係法律について所要の規定の整備を行う。

施行期日

平成19年4月1日

盲・聾・養護学校から特別支援学校へ(制度の弾力化)

<現状>

障害の程度が比較的重い児童生徒に対して、障害の種類ごとに別々の学校制度と教員免許制度を設定(全学齢児童生徒のうち0.50%が在籍)
学校制度 盲学校
(0.01%)
聾学校
(0.03%)
養護学校
(0.46%)
知的障害、肢体不自由、病弱
免許制度 盲学校教諭免許状 聾学校教諭免許状 養護学校教諭免許状

・児童生徒の障害の重度・重複化
・障害のある児童生徒数の増加

 

<今後の基本的な考え方>
学校制度
特別支援学校
盲・聾・養護学校の制度を弾力化し、設置者の判断により、複数の障害種別を教育の対象とすることができる学校制度
免許制度 特別支援学校教諭免許状
一又は二以上の障害についての専門性を確保
連携と支援の図
  • →児童生徒の障害の重度・重複化に適切に対応した教育の充実が図られる。
  • →特別支援学校のセンター的機能を通じ、小・中学校等に在籍するLD、ADHD等を含む障害のある児童生徒等への支援の充実が図られる。
  • →福祉・医療・労働等の関係機関と連携・協力しながら、就学前から学校卒業後を見据えた一貫した支援の充実が図られる。