障害者政策委員会(第26回)議事録

○石川委員長 それでは、定刻になりましたので、第26回「障害者政策委員会」を開催いたします。
 委員におかれましては、御多用のところを御出席いただき、ありがとうございます。
 本日の会議は16時30分までを予定しております。
 それでは、事務局から委員の出欠状況について報告をお願いいたします。

○坂本参事官 事務局でございます。本日もよろしくお願い申し上げます。
 本日の出欠状況でございます。まず、遠藤委員、大原委員、高橋委員、田中委員が御欠席との連絡を受けております。また、大河内委員、竹下委員、花井委員からおくれて御到着されるとの御連絡をいただいております。
 なお、会議の冒頭、委員の皆様の御迷惑にならない範囲で取材が入り、写真撮影が行われますので、御承知おきいただきたいと思います。
 以上です。

○石川委員長 それでは、本日の議事に入ります。
 最初に、当委員会における発言ルールの確認をさせていただきます。各委員から発言を求めるときは、まず挙手をいただき、委員長からの指名を受けてから発言をお願いいたします。なるべく最初に結論を述べていただき、その後、理由あるいは説明を述べてくださるようにお願いいたします。
 また、御発言の際は、まずお名前を名乗っていただき、ゆっくりわかりやすく御発言ください。できるだけマイクに近寄ってお話しください。発言後は必ずマイクのスイッチをオフにしてください。
 また、権利条約に基づく政府報告案に関して委員より御発言いただくことになりますけれども、その際は事前にお配りしております障害者権利条約に基づく第1回政府報告案のいずれの項目に関連しての御発言であるかを、資料のページ数もあわせてお知らせいただけると幸いでございます。
 本日は、まず事務局より第3次障害者基本計画の実施状況の監視結果の取りまとめの最終版について御報告をいただきます。その後、外務省から障害者権利条約の第1回政府報告案について概要を説明していただき、次いで法務省からヒアリングの上、皆様に御意見をいただくという形を考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、会議の資料と流れにつきまして、事務局より御説明をいただきます。

○坂本参事官 それでは、本日の会議資料と流れについて御説明申し上げます。
 まず、会議資料でございます。
 資料1-1 第3次障害者基本計画の実施状況の監視について
 資料1-2 第3次障害者基本計画の実施状況の監視について 見え消し版
 資料1-3 障害者基本計画(第3次)の実施状況【平成25年度】
 資料1-4 議論の整理
 資料1-5 議論の整理 見え消し版
 資料2 障害者の権利に関する条約第1回日本政府報告(案)(日本語仮訳)
 資料3 政府報告に盛り込むことが考えられる意見(事務局たたき台)
 参考資料1 障害者政策委員会における第3次障害者基本計画の実施状況の監視に係る今後のスケジュールについて(案)
 参考資料2 障害者権利条約第1回政府報告の留意点及び骨子となっております。
 また、委員の皆様には机の上に常備させていただいております資料としまして、障害者基本法、障害者基本計画、障害者基本計画の概要、障害者基本計画の実施状況、障害者の権利に関する条約を御用意いたしております。
 なお、これ以降の写真撮影につきましては御遠慮いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
 以上です。

○石川委員長 それでは、第3次障害者基本計画の実施状況の監視結果についての取りまとめの報告に移ります。
 内閣府からよろしくお願いいたします。

○坂本参事官 それでは、御報告を申し上げます。
 前回8月31日の障害者政策委員会におきまして、柘植委員のインクルーシブ教育に関する御意見、西田参考人の精神障害者の地域移行の支援に関する御意見、及びそれを受けまして委員の皆様から出されました御意見につきましては、石川委員長に御一任いただきまして、事務局と調整するということとされておりました。
 これを受けまして、議論の整理案につきましては前回の政策委員会での議論を可能な限り反映させていただきますとともに、委員の皆様、参考人の方々の御発言の趣旨は変えないようにしつつ、全体的にわかりやすくなるように表現ぶりを見直させていただきまして修正をしているところでございます。その後、各委員の皆様にも御確認をいただいたところでございます。資料1-4がいわゆる溶け込み版になっておりまして、資料1-5が見え消し版になっております。
 つきましては、資料1-1「第3次障害者基本計画の実施状況の監視について」、資料1-3「障害者基本計画(第3次)の実施状況【平成25年度】」、資料1-4「議論の整理」、この3つをセットとしまして、第3次障害者基本計画の実施状況の監視結果の取りまとめとさせていただきたいと考えております。
 以上です。

○石川委員長 ありがとうございました。
 これまで長時間にわたりまして議論を重ねてまいりました。その結果、今般、この監視結果の取りまとめをまとめることができました。これをもって第3次障害者基本計画の実施状況の監視結果の取りまとめとさせていただきます。どうもありがとうございました。
 続きまして、次に移りたいと思います。障害者権利条約に基づく第1次政府報告案の議論に移ります。まず、外務省から政府報告の概要について御説明をいただきます。
 外務省、お願いいたします。

○外務省 外務省人権人道課長の山中と申します。よろしくお願いいたします。
 政府報告制度についての御説明をまずはさせていただきたいと思います。条約第35条におきまして、各締約国がこの条約に基づく義務を履行するためにとった措置、及びこれらの措置によりもたらされた新法に関する包括的な報告を、条約発効後2年以内に障害者権利委員会に提出することが規定されております。日本の場合、具体的には来年2月19日までに第1回政府報告を提出することが求められております。
 なお、人権諸条約における締約国における報告制度とは、御案内の方は多いと思いますけれども、各締約国が政府報告を定期的に提出し、これを各条約体が検討するというものです。この検討のことを通常「審査」と呼んでおりまして、この審査の時期につきましては、現在審査待ちの報告が滞留しているということでして、報告書提出から3年前後の待ち時間となることが多いようです。
 第1回政府報告につきましては、添付の資料でお配りさせていただいておりますけれども、報告の分量について指定がございます。英文で60ページまでということです。これを念頭に取りまとめを行いました。また、統計データについては、分量の制限はないものの、過去4年以上にわたる年ベースで比較可能な、性、年齢、障害種別、都市/地方人口その他の関連するカテゴリーによって分類された条約上の各権利の実現に関する統計データを示すという指針を念頭に置きまして、内閣府取りまとめの基礎データ集を中心に、関係各省庁に資料提出を依頼いたしまして網羅的に掲載をしております。
 この点につきましては、委員会での御指摘も踏まえ、性、年齢、障害種別等のカテゴリーによって分類されたデータも複数掲載しましたが、より障害当事者、関係者の方のニーズを踏まえた収集を行うとともに、内容面でより充実させることが必要であると考えておりまして、その旨、今後の課題といたしまして報告、これはパラ3になりますけれども、記載している次第です。
 本日提示させていただきました報告案につきましては、本年3月27日の第19回政策委員会で当方より説明し、御意見を頂戴いたしました骨子案、留意点に基づき、関係各省庁の協力を得て全体を作成した後、東日本大震災や国連防災世界会議についての記述の追記等、これまでの政策委員会での議論を踏まえた形での検討を当方より改めて依頼した上で、各省協議を行い、この第1次案としてまとめたものです。
 条約第35条4には、政府報告作成に当たり公開され、かつ透明性のある過程において作成することを検討し、及び第4条3の規定に十分な考慮を払うよう規定されております。障害者基本計画を通じて条約の実施に関する御意見を政策委員会から聴取し、政府報告にも最大限反映させていきたいと考えております。
 また、条約の内容が基本計画に明示的に言及されていない部分につきましても、基本法及び基本計画の国際的協調の理念に照らしまして、我が国における障害者施策の一環として、政府報告の議論の場で意見交換をすることは可能と理解しております。
 今後の作業といたしましては、本日政策委員会の具体的な御提案を踏まえ、関係省庁と調整をいたしまして、できる限りの修正をさせていただいた上で、次回の政策委員会に改訂版を提示させていただきたいと思っております。その後の作業といたしましては、各省協議の上、年末ごろを念頭に置いておりますけれども、パブリックコメントにかけまして、英訳作業及び英文の各省協議の上、最終的に英語版を確定し、国連に提出する予定としております。政府報告の提出期限につきましては、来年2月19日の提出を念頭に置いて作業を進める考えでおります。
 また、前回の本政策委員会で御紹介いただきました権利条約第33条2の監視のための枠組みについて、政府の解釈をこの機会に説明させていただきたいと思います。
 第33条2は、自国の法律上及び行政上の制度に従い、条約の実施を監視するための枠組みを設置する旨、定めております。
 我が国における条約の実施につきましては、基本的に国内の障害施策をもって行われますところ、我が国の法律上及び行政上の制度に従って、内閣府のもとに障害者政策委員会を設置し、我が国の障害者施策の根幹をなす障害者基本計画の実施状況の監視を通じまして、政府における条約の実施状況の監視を行うこととしております。
 障害者基本計画は、障害者基本法第11条第1項によりまして、政府が策定する障害者のための施策に関する基本的な計画とされており、裁判所及び国会による条約の実施を監視することは想定されていないと承知しております。
 条約第33条2の監視のための枠組みの関係で、先般の政策委員会で御紹介のございました国会審議における岸田大臣の条約の監視枠組みである障害者政策委員会についての答弁につきましては、障害者政策委員会が裁判所や国会による条約の実施についてまで監視を担うとの趣旨を述べたものではなく、政府による実施状況の監視について述べたものでございます。
 これらの点につきまして、権利条約第33条2との関係を申し上げれば、同項は自国の法律上及び行政上の制度に従って条約の実施を監視するための枠組みを設置することを求めており、そのあり方は各国の合理的な裁量に委ねられていると解されます。このことから、裁判所及び国会による条約の実施を監視する枠組みがないことをもって、直ちに問題となるものではないと承知しております。実際、条約の起草交渉の過程におきましても、監視するための枠組みのあり方につきましては、各国の合理的な裁量に委ねられるとの認識が示されていたと承知しております。現在、詳細を確認中ではございますが、立法府や司法府による条約の実施を監視するための枠組みが設置されていない国も事実あると承知しております。
 なお、権利条約第13条、司法手続の利用の機会に関するものなど、裁判所における条約の実施状況につきましては、裁判所等を所管する法務省から裁判所における法の運用に関する情報提供を受け、それについての政策委員会における受けとめの内容について、法務省を通じて最高裁に伝達することも可能であると聞いており、本日、法務省からヒアリングが行われることと承知しております。
 また、立法府及び地方議会につきましては、政府報告案の審議が終わった後、今般の障害者基本計画の監視の議論の過程で御発言のあった意見を改めて整理し、政策委員会において御議論の上、例えば内閣府の障害者政策委員会事務局から関係方面に何らかの形でお伝えするという方向性について、前回の委員会で御了解いただいたところでございます。
 外務省からの説明は以上でございます。

○石川委員長 ありがとうございました。大変丁寧な御説明をいただきました。これにつきまして、委員から御質問あるいは御意見等がございましたら受けたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
 では、上野委員、お願いします。

○上野委員 精神科医をしている上野と申します。
 今の障害者政策委員会での実施状況の監視の枠組みに関してですけれども、現在、基本計画の監視を通じて条約の実施状況を監視するというスキームで行っていますけれども、今の外務省の方の説明を聞きますと、そうではなくて、障害者基本計画にとらわれずに自由に監視を行ってよいと解釈してよろしいのでしょうか。

○石川委員長 外務省、お願いします。

○外務省 基本計画を通じての監視ということが基本だと思いますけれども、その中で例えば国際協力みたいなところにつきましては、具体的に国際協力という文言でかなり幅広いことが柔軟に読み込めるのではないかと理解しておりまして、その意味では、例えば外務省がやっている国際協力等についてもう少し柔軟に御議論いただく、監視いただくということは可能ではないかと思っております。
 なお、繰り返しになりますけれども、先ほど申し上げた司法府、立法府については、この基本計画では必ずしもカバーをしていないと理解しております。

○石川委員長 上野委員、どうぞ。

○上野委員 上野ですけれども、私の質問の趣旨は、障害者基本計画は2年前に策定したものだと思いますが、そのときに想定していなかった障害に関する問題が出てきたときに、障害者基本計画に基づいた監視というのはできないと思うのです。その場合にも障害者基本計画に基づかないというか、外れる形にはなりますけれども、そういった新しい障害の問題に対して、私たち障害者政策委員会として条約の実施状況を監視してもよいと考えてよろしいでしょうか。

○外務省 その後の進展につきましても、皆さん御議論いただいて結構だと思っております。

○石川委員長 ほかに御意見、御質問はございますでしょうか。
 そうしましたら、先ほど外務省の山中課長からもお話がありましたけれども、法務省のほうからもきょうは見えていただいておりますので、少しそちらのほうの話を先に進めたいと思います。
 立法府と司法府の権利条約の実施状況とその監視につきましては、今、外務省から説明がありましたように、また前回の政策委員会において事務局からも、障害者政策委員会は障害者基本法により障害者基本計画の実施状況を監視することとされており、また司法府及び立法府については基本計画の対象とされていないことから、政策委員会における監視の対象ではないとの説明があり、委員会においてもその旨を改めて確認したところであります。
 その上で、立法府及び地方議会については、政府報告案の審議が終わった後で、政策委員会において議論の上、障害者政策委員会の事務局、内閣府のほうから関係方面にお伝えするという方向性の提案がありました。
 また、司法府については、繰り返しになりますけれども、政府報告案について審議する中で、裁判所法等を所管する法務省に出席いただきまして、議論に参加していただくことにしてはどうかとの提案が事務局からあり、委員会においてもそれぞれ了承したところでございます。
 本日は、その提案を受けまして、法務省から担当部局の方がお見えになっていただいております。つきましては、法務省から、委員の皆様のお手元にある資料2の政府報告案の24ページから28ページ、第13条関係「司法手続の利用の機会」の中で裁判所の取り組みについて書かれた段落を中心に御説明をいただき、その後、質疑応答を行いたいと考えております。
 それでは、法務省からお願いいたします。

○法務省 法務省司法法制部の砂古と申します。私から、まず裁判所にかわりまして、裁判所における障害者権利条約の実施状況について御説明させていただきたいと思います。
 障害者権利条約のうち、ただいま委員長からお話がありましたが、裁判所の運用に関する条項といたしましては、条約の13条の1及び13条の2がございます。
 13条の1は、「締約国は、障害者が全ての法定手続において直接及び間接の参加者として効果的な役割を果たすことを容易にするため、手続上の配慮及び年齢に適した配慮が提供されること等により、障害者の方が他の者との平等を基礎として司法手続を利用する効果的な機会を有することを確保する」という規定でございます。
 13条の2は、「締約国は、障害者が司法手続を利用する効果的な機会を有することを確保することに役立てるため、司法に係る分野に携わる者に対する適当な研修を促進する」という規定でございます。  これらの規定に対応する国内法の規定といたしましては、障害者基本法第29条、それからいわゆるバリアフリー法、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の第6条がございます。国内法の内容の御説明は、時間の都合上、割愛させていただきたいと思います。
 裁判所によるこれらの規定の実施の状況につきましては、先ほどのお話があった政府報告書第1次案の25ページの83項から85項まで、それから87項に記載のとおりでございます。
 順番に簡単に御説明させていただきます。まず、83項ですけれども、こちらは裁判所施設のバリアフリー化の状況についての御報告でございます。裁判所におきましては、できる限り障害者の方が不自由なく裁判所施設を御利用できるように、段差解消、多機能トイレ、それからエレベーターの整備などのバリアフリー化を図っておると承知しております。
 例えば、現在全ての施設におきまして、敷地外から庁舎の受付までは段差なく行き着ける状態となっております。それから、多機能トイレもほぼ全ての施設に整備されているものと承知しております。そして、今後もさらにこういった整備を進める予定であると承知しております。
 続きまして、84項及び85項ですが、こちらは裁判手続において障害者の方に対して実施しておりますさまざまな配慮についての御報告でございます。裁判所におきましては、さまざまな裁判手続において、障害を有する当事者や証人の方が適切に意思疎通を図り、円滑に権利行使ができるようにするため、裁判官の判断でということになりますが、障害の内容や程度に応じて手話通訳人を付する、要約筆記などによる手続を行う、あるいは補聴器を貸与する、裁判所が作成、交付する書面を点訳するなどの配慮のほか、裁判官が当事者に対する手続の説明や質問をする際にも、その内容や方法に配慮するなどの措置を講じているものと承知しております。
 また、障害を有する子供に対しては、裁判官の判断で、さらにその発達段階に応じた質問内容や方法にするなどの配慮をしているものと承知しております。具体的には、子供が証言する場合には、その子供の年齢などに応じて、ゆっくりと、わかりやすい言葉で質問する、書面などを示しながら質問をするということで、十分に理解を得る、あるいは精神的負担が生じないような質問をする、休憩時間を頻繁にとるということで、身体的な負担を軽減するなどの配慮を行い、それから訴訟関係者に対しても同様の配慮をするよう求めているものと承知しております。
 最後に、87項ですけれども、こちらは裁判官及び裁判所職員に対する研修の実施状況についての報告でございます。裁判所においては、裁判官の研修を担当する司法研修所、それから裁判官以外の職員の研修を担当する裁判所職員総合研修所において、人権擁護に取り組んでいる政府機関の担当者の方や障害者関連の専門家の方を講師にお招きするなどして、障害者の方に対する適切な配慮などについて理解を深める研修を実施しており、また、個々の裁判所におきましても同様の研修を実施しているものと承知しております。
 例えば、本年の1月には、司法研修所におきまして、「当事者の特性に応じた審理のあり方」というテーマで、裁判官及び書記官を対象とする研修を実施しております。研修の内容としましては、障害者支援団体職員の方から障害者に対する配慮をテーマとする講演をいただいたほか、障害の疑似体験をしたり、障害者の方を当事者とする民事事件の審理運営のあり方などについてディスカッションするなどをしているものと承知しております。
 私からの御説明は以上でございます。

○石川委員長 ありがとうございました。
 今の御報告に対しまして、質問あるいは意見をお持ちの委員は挙手をお願いします。
 では、石野委員、お願いします。

○石野委員 石野です。意見ではなく、まず質問をさせていただきます。
 25ページの84のところですが、裁判所において情報保障の面については、手話通訳をやるか、あるいは要約筆記をするかということで、裁判官の判断と書いてありますけれども、これは手話通訳が必要だと判断された場合には、裁判所として公的な負担で行うということと理解してよろしいのでしょうか。

○石川委員長 お願いします。

○法務省 お答えいたします。手話通訳に関しましては、現行法上は一般の通訳の費用ということで、訴訟費用になるということでございまして、これは民事訴訟であれば敗訴者のほうで負担するということになっております。それから、通訳をつけるか、あるいは要約筆記をするかについては裁判官の判断でということになります。

○石川委員長 石野委員、どうぞ。

○石野委員 高松の地方裁判所において、手話通訳派遣の問題に関して、長期にわたっての裁判闘争がありました。裁判所というより裁判官が手話通訳の要請に応じましたが、結局要約筆記だけが公費負担でつけられたという経過があります。私たちが参加する場合には手話通訳が必要なのです。そのときには要約筆記だけということで、裁判官の理解が足りないことを実感しました。そのあたり、なぜ裁判官が決めるのか、その根拠についてお話しいただけますでしょうか。

○法務省 聴覚障害のある傍聴者がいた場合に、手話通訳が認められていないという現状があるというお話だと理解してよろしいですか。

○石野委員 傍聴者だけではなくて、聞こえない弁護士もおりますので、あるいは訴える者が聞こえないということもあります。どの立場でも聞こえない人には手話通訳が必要ということです。お願いします。

○石川委員長 法務省、お願いいたします。

○法務省 お答えさせていただきます。まず、手話通訳をつけるか、あるいは要約筆記をするかという点につきましては、これは個別の事件を担当しております裁判官が判断する事項でございますので、その裁判官の判断ということで、法務省からそれについて何らかのコメントをするということは差し控えさせていただきたいと思います。
 それから、公費負担になるかということにつきましては、先ほど御説明しましたとおり、現行法制度上、訴訟費用ということで敗訴者のほうで負担するということになっておりますので、考えられるとすれば、そういった法制度をもとに裁判官が判断をしたということがあるかと思われます。

○石川委員長 最後のところが聞き取れなかったのですけれども、敗訴者が負担するというのが現行であるということの後に、もう少しおっしゃったように思うのですが、そこが聞き取れなかったので。

○法務省 そういった法制度を前提として、裁判官のほうで具体的な訴訟指揮がされたのであろうかということは推察されるところでございます。

○石川委員長 わかりました。いかがでしょうか。石野委員、あるいはほかの委員、何かございますか。
 石野委員。

○石野委員 裁判官の裁量というお話ですが、法的な根拠について教えてください。

○法務省 具体的な条文までこの場で即答することはいたしかねるところでございますけれども、裁判の手続の進行につきましては裁判官のほうで訴訟指揮を行うということで、そういった訴訟指揮の一環として裁判官のほうで判断するということではないかと思われます。

○石川委員長 ありがとうございました。石野委員、よろしいですか。

○石野委員 後日でも構いませんので、条文について教えてください。お願いいたします。

○石川委員長 ほかの委員、いかがでしょうか。
 外務省へ1点確認させていただきたいのですけれども、権利条約の13条にかかわる裁判所の取り組みに関しましては、政府報告の中に今の法務省を通して聞き取りされた内容を含められる御予定でしょうか。それとも、それは入らないと考えるべきでしょうか。

○外務省 含める考えでございます。

○石川委員長 わかりました。そうなりますと、それに対して権利委員会から、今の石野委員と同等というか、問いかけというか、質問があろうかと思いますので、それにつきましても明確に理解が共有できるように、必要であれば、さらなる追加的なヒアリングをお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、ただいまの質疑応答によりまして、法務省を通じてという形ではありますけれども、司法府における取り組み、司法へのアクセスに対して障害を持った当事者に対してどのような対応が現状なされているかということについては、一定程度理解を共有することができたのではないかと思います。法務省におかれましては、ただいまの意見につきましても、また最高裁のほうにお伝えいただければ幸いでございます。よろしくお願いいたします。
 続きまして、今般の権利条約に基づく政府報告の提出を視野に入れて、第3次障害者基本計画の実施状況の監視を当委員会として行ってきたわけでございますけれども、丁寧な議論を重ねてきた結果、監視のスケジュールが当初の想定よりも若干後ろ倒しとなったということもありまして、監視の結果でありますところの議論の整理の内容、何しろきょう一応確定版を御報告したわけですので、それが政府報告案の中に盛り込まれていないという現状になっております。
 そうは言いましても、国内監視はこの障害者権利条約の最重要の骨格となっておりますので、我が国として当委員会が計13回にわたって時間をかけて行ってきた監視の議論の結果、各省にも大変な御努力、御協力をいただきましたけれども、それを政府報告に反映させることはすぐれて重要と考えます。
 そこで、権利条約第1回政府報告案の議論に入ります前に、外務省から、それではほかの国はどのように政府報告の中に監視の枠組みによる監視プロセスを入れているのか、あるいは入れていないのかについて、御調査されていらっしゃると思いますので、御紹介いただければと思います。よろしくお願いします。

○外務省 外務省でございます。
 先ほどの御説明の繰り返しの部分もあるかと思いますが、権利条約33条2の監視するための枠組みにつきましては、条約の起草交渉過程におきましても、その設置は各国の裁量に委ねられることになった経緯があります。政府報告作成の各国の監視するための枠組みの関与の程度につきましては、内閣府さんが行われた平成25年度障害者権利条約の国内モニタリングに関する国際調査報告書や、国連に置かれております人権高等弁務官事務所、これは欧州諸国に限った調査ですけれども、こういう調査でも、締約国ごとにさまざまであるということが明らかにされております。
 必ずしも網羅的ではございませんが、幾つか例を挙げさせていただきますと、イギリスのように、監視するための枠組みから出された意見を報告の付録とするケースや、韓国の報告書のように、御意見を踏まえて本文が修正されるケース、またドイツのように作成に関与しないケース、スウェーデンやポルトガルのように監視のための枠組みを設置することなしに政府報告を作成するケースもございます。
 先ほどの内閣府調査の結果ですけれども、ドイツの監視の枠組みにつきましては、政府からの独立性を重視しているということでございまして、権利条約の国内モニタリングにおきましても政府の取り組みに過度にかかわらない対応をとったものと考えられます。
 なお、ドイツの場合は、政府報告提出の3年後に独自の報告書を障害者権利委員会に提出しているものでございます。
 また、スウェーデンにつきましては、2014年の政府報告審査におきまして、監視の枠組みを設置するよう権利委員会より勧告がされており、現在設置に向けた法整備を進めているところと承知しております。
 以上でございます。

○石川委員長 ありがとうございました。そのように各国ともさまざまなやり方を工夫して、それぞれなりの独自性があると思いますけれども、そこで1点提案させていただきたいと思います。
 せっかく丁寧に行ってきました監視結果の取りまとめを別添資料として、政府報告の中に加えていただくというのが1点。もう一点は、政府報告の本文の中に、各条文ごとに権利条約の実施状況について記載がされていますが、それについて特に重点的に当委員会で議論をした項目、テーマに関しまして、またその中でも特に本文に載せるのが最適と思われる意見を本文の中に盛り込ませていただけないだろうかと。
 こういうことを委員会として合意することができれば、委員長といたしまして当委員会のそのような考えを提案したいと考えておりますけれども、委員の御意見をお聞きしたいと思います。
 繰り返しますと、本文に特に重点的な意見を入れるということと、取りまとめを別添資料として報告に添付して政府報告の中に入れて権利委員会に送る、こういう2つのことを日本はやったらどうかという提案です。
 加野委員、お願いします。

○加野委員 委員会での監視の結果について、添付の資料としてつけるという御提案に賛成です。今までの長い議論の結果をこの政府報告案の本文の修正で全て盛り込むというのは大変難しいことだと思いますし、障害者政策委員会でこれだけの議論をしてきたということをその内容とともに報告するということに意義があると思っております。
 ただ、本文の中に主要な意見を、特に重要な点を盛り込むという部分ですけれども、特に重要というところを抽出するのがなかなか難しいかなという感じはしておりまして、それがこの事務局のたたき台だとすると、少しそれも不十分かなという点も考えております。
 意見というよりも、特にこの点については課題があると認識しているということを本文で述べて、以前からも政府報告ではできない部分も正直に報告するということが重要だというお話も伺いましたので、政策委員会としては課題のある部分というのを特に指摘して、その課題の内容というものを添付の資料という形で議論の整理案につけるということも考えられるのかなと個人的には思っております。
 以上です。

○石川委員長 ありがとうございました。7割方賛成していただいたという。8割ぐらいですかね。本文に載せるべき項目については、まだ議論が必要で、これは本当にあくまでもたたき台のたたき台とお考えいただいて結構かと思います。もし、委員会として一つにまとめることが難しいという場合は、またそれは工夫が必要だと思いますので、最初から諦めずに、この後やってみて、どんな感じか見てもいいのではないかなと思っています。難しいようであれば、加野委員の言われるような仕方での処理も視野に入れて進めていくということで、そのような方向でこの後議論をしてよろしいでしょうかというのをお聞きしたいのですが、ほかの委員、いかがでしょうか。
 平川委員、いかがでしょうか。

○平川委員 精神科医の平川です。
 精神科の分野は、今回の議論の中では、ワーキング・セッションIIとして単独で行われる予定であったのですけれども、大濱委員のほうから、やはり重身のほうも大事だということで、構成が変わりまして、本来私のほうから推薦した方は採用されなくて、結局ちょっと偏った形でまとめられたように私は認識をしております。個人的な意見も入っておりますので、その委員会の個人の意見が国の意見になるようなことがないように、やはりできるだけ誰が見ても納得ができるようなものだけに絞っていただいて、異論があるところについては外へ出す必要はないのかなと思っておりまして、その辺は十分この委員会で議論をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○石川委員長 確認ですけれども、平川委員がおっしゃっているのは、先ほど確定しました委員会としての監視結果の取りまとめを添付することについても慎重であるべきだという御意見なのでしょうか。

○平川委員 そのまま出すということについては、やはり慎重であるべきだと私は考えています。

○石川委員長 ほかの委員はいかがでしょうか。川﨑委員、お願いします。

○川﨑委員 精神障害者の家族会の川﨑です。今、平川先生がおっしゃったこととちょっと違うかもしれませんが、実は私どもはワーキング・セッションを立ち上げまして、重身の人も含めました地域移行をかなり考えてきました。19条に関連するところですけれども、地域移行ということで私どもが考えていたことがなかなかここに盛り込まれていないということを私は非常に遺憾に思っているところです。
 この地域移行に関しましては、池原弁護士と西田淳志先生と2人の参考人を招きまして、今、地域移行が何でうまくいっていないか、外国の例を話してくださいまして、地域移行に関しては外国の例も参考にしながら精神障害者の地域移行を進めていくという、そういう意見というのがちょっとここに見当たらないので、何かうまくつけ加えていただくことはできないのかなという思いでおります。

○石川委員長 ありがとうございました。  ほかの委員はいかがでしょうか。三浦委員、どうぞ。

○三浦委員 私も19条関連のところはかかわりが深いのでしっかり読ませていただいて、川﨑委員と同様の印象を持ちました。
 今、私たちのワーキング・セッションのみならず、社会保障審議会で議論中の障害者総合支援法の3年後の見直しに関しての論点とも重なる部分であります。公の場面で議論されていることが既にあって、だからそれはこんな課題があって議論中であるという書き方であっても、ぜひ入れていただきたいと思います。全体としてなかなか今の課題が見えづらく、これがマッカラムさんがおっしゃった正直な報告になるのかなと、ちょっと違和感を持ったところでございます。
 以上です。

○石川委員長 ありがとうございました。委員長代理からそう言われてしまうと困ってしまうのですけれども、ほかの委員、いかがでしょうか。
 では、佐藤委員、お願いします。

○佐藤委員 ありがとうございます。佐藤です。
 私は、先ほどの取りまとめできたものを添付でつけていただくというのはいいと思うのです。ただ、どうしても委員の方は1カ国で大体実質的には1日で審査をされていて、ほかの国も1回の権利委員会で7カ国ぐらい審査されますので、60ページプラスこれとなると、そこまでちゃんと読み切ってもらえるかなという心配があります。
 ですので、あくまでも第1回政府報告のところをもう少し、これまで議論したことが抜け落ちているものがあったりとか、不十分ではないかなと思うところがありますので、そこはぜひまた議論をさせていただいて、できる限り盛り込んでいただく方向で御検討いただきたいと思います。
 以上です。

○石川委員長 ありがとうございました。
 松森委員、いかがですか。

○松森委員 松森です。
 私は政府報告書の最終的な形というかイメージがよくわからなかったのですけれども、今回いただいた資料の報告書案を読んでみて思ったのは、基本計画や方針を記述したというだけではなくて、した結果、具体的に追加したり、変更した政策があるのかどうかについて、きちんと書かれるべきだと思います。なければないと書くことが、日本での進捗や今後の課題を示すことにもなると思います。国連向けの報告書ですから、進捗と課題が明確に出ていなければならないと個人的には思いました。
 以上です。

○石川委員長 ありがとうございます。おっしゃるとおりかと思います。ほかの委員の意見もお聞きしたいと思います。いかがでしょうか。
 伊藤委員、お願いします。

○伊藤委員 日本難病・疾病団体協議会の伊藤です。
 この政府の報告というものに対してさまざまな意見があるときに、どういう方向でそれを報告するかというのがこの監視の役割だろうし、この政策委員会の役割でもあると思うのですね。ですから、いろいろな意見があるからそこは抜いておいて添付でというのは、何か筋が違うような感じもいたします。
 また、この本文の中でも、何々することができるとされているとか、何々しているものと承知しているというのが、報告としてこういう日本の官庁的な言葉といいますか、そういうような表現で果たして理解をされるものなのかどうか、ちょっとわからないのですが、そういうことで若干そこあたりもう少し、理想として踏み込むことができるものであれば、そういう方向で議論をされているとか、そういうことが課題とされているというような表現であっても、重要な部分は載せたらいかがかという気もいたします。

○石川委員長 何人かの委員のお話を伺っていて、私が言葉足らずであったという感じがしたので、もう少し補足します。
 添付資料として当委員会における取りまとめを載せることによって、現行の政府報告案をそのままで、これで十分だとしましょうという提案をしたつもりはありません。政府報告案は政府報告案で改善を要すると感じております。先ほど松森委員を初め、複数の委員がおっしゃっていたように、権利条約の実施についてどこまでのことが現状できたのか、またどういう課題があるのかということを真摯に伝える報告であるということが重要なので、その点から各条文ごとに書かれている内容を精査した上で、修正や拡充についての意見をぜひこの委員会として出していく必要があると考えております。この点は多分皆さん異論はないところかと思います。
 それに加えて、監視プロセスの結果は今のところ全くと言っていいほど政府報告案にはないわけで、それはこちらが当委員会としての監視プロセスに時間がかかったということもあるので、それをおくればせながら、締め切りをとうに過ぎていて申しわけないですが、入れていただけませんかと。その際に、分量的な制限があるので、本文に全部というわけにはいかないだろうから、特に重要と思われるものということで、合意ができるのであればそれを入れ、かつ全体に関しては添付資料という形で、これが国内監視機関としての直近の監視の取りまとめであるということで、附属資料として政府報告につけて提出してはどうか、そういう提案をしたつもりです。
 その点について少し補足をさせていただいた上で、再度、皆様の御意見を伺いたいと思います。上野委員、どうぞ。

○上野委員 精神科医をしている上野です。今の委員長の提案に賛成です。
 やはり私たちはかなり長い時間をかけて議論を行いました。その監視のプロセスを、ぜひ添付の形で結構なのでつけていただきたいと思います。
 そして、平川先生、川﨑委員から御意見がありました。私もこのワーキング・セッションのまとめに関しては、必ずしも全ての意見がきちんと平等に反映されているとは言いがたいかなと思いますので、その点に関してはこれからの議論の中で指摘させていただきたいと思います。
 以上です。

○石川委員長 ほかの委員はいかがでしょうか。大日方委員、お願いします。

○大日方委員 ありがとうございます。大日方です。
 石川委員長には賛成いたします。その上で、もし可能でありましたら、この権利条約の本文の中に、我々が監視してきたことを添付するという一文をつけていただくことで、我々が今までやってきた監視の意味、あるいはそちらを読んでもらえる確率が高くなのではないかなと御提案させていただきます。
 以上です。

○石川委員長 ありがとうございます。
 もう一点つけ加えますと、審査の前にリスト・オブ・イシューズという形で、権利委員会から審査対象となっている締約国に対して質問のリストが出てきます。これはどういうふうになっているのか、あれはどういうふうになっているのか、そういうリストですね。それに対して締約国側はそれに応答する。そのプロセスを経た上で最終的な建設的対話と、その結果を受けての権利委員会からの総括所見というのが出てくるという形になっておりまして、丁寧に国内監視をやったという実績を報告書の中に残しておくということは、これは我が国として重要なことだと考えます。どういう立場に立つにせよ重要なことだと考えます。
 というわけで、この点についてぜひ御賛成をいただきたいと考えておりますけれども、強い、もしくは弱い、反対の意見はございますか。
 では、平川委員、どうぞ。

○平川委員 平川です。
 ワーキング・セッションIIのことばかり言って申しわけないのですけれども、最後の取りまとめが自分たちでできませんで、大濱委員にお任せをしてしまったところがございます。その中でも両論併記でいきましょうということで、決して一つの意見にまとまらないで、検討中というところだと思います。よりよい状態にしようということで、今、お話し合いをしておりますし、厚労省の中にも、さまざまな委員会の中で御意見を今集めているところだと思います。
 ここで、無理に形をつくるというのは、私はまたその後の議論に影響があるのかと心配をしまして、ワーキング・セッションIIにつきましては、重身の皆さんのほうの話はまた別の話ですが、精神については余り積極的に出していただきたくないというのが正直な意見です。

○石川委員長 私のほうから1点、今の平川先生の御意見に対して反論させていただきたい、あるいは説得しようとしているのですけれども、意見が分かれているということは必ずしも、だからといって悪いことではない、それこそが現状を正しく反映していると思います。つまり、意見が一致しない問題であること、これは成年後見についても同じようなことが言えるかもしれませんし、それだけ難しい問題をはらんでいるし、それについて真摯に対話をした結果として2つの意見が併存しているという状況が、今、日本におけるこの分野の現段階であるということも含めて、正直に報告書の中に反映させることが、権利委員会との建設的対話において我が国としてとるべきスタンスではないかと考えます。
 そういう意味で、一つにまとまっていないことも含めて、監視機関として行った監視の取りまとめであるということで出すということは、前権利委員会委員長のマッカラム教授がおっしゃっていた誠実な報告、正直な報告という条件にもかなうと考えますけれども、いけないでしょうか。
 まず、平川委員、次に上野委員ということでお願いします。

○平川委員 まず、発言内容の整理の中で、発言のボリュームが圧倒的に池原委員と当事者の山本深雪さんの意見が中心になりました。私どもの御推薦した方はいらっしゃらなかったわけで、その中でまとめが行われていったということについては、まず一番最初の段階で非常に数の原理が働いてしまったということがございます。
 取りまとめの中でも、私どもの採用されたものは2カ所程度で、ほとんどがほかの意見の方々で、実際の医療現場、入院医療にしましても、反映するものとは少し違和感がありますので、こういう意見を申し上げた次第であります。

○石川委員長 それでは、上野委員、お願いします。

○上野委員 精神科医の上野です。
 確かに、平川先生がおっしゃるように、参考人は池原先生と山本さんという形になりました。でも、その後の検討の中で、多分池原先生の御意見などもかなり反映されたのではないかと私は理解しています。
 私は、委員長がおっしゃる、今この分野はいろいろな立場の方がいて、いろいろなことを主張されていて、活発に議論が行われている。そして、対立がまだ残念ながら残っている。その現状をきちっと政府報告案の中に入れるという意味でも、この監視プロセスの議論の整理をそのまま添付していただく、それが絶対に必要なのではないかと考えます。
 以上です。

○石川委員長 大濱委員、いかがですか。取りまとめで御苦労されたかと思いますが。

○大濱委員 私は、取りまとめに当たって極力自分の考えは入れないで、できるだけそれぞれの委員の方の立場、平川先生の立場、上野先生の立場、それから川﨑さんの立場を考えて記入したつもりです。
 ただ、今、平川先生が言われたように、それでも足りないということもあると思います。ですので、特に平川先生の御意見など、まだ追記が必要な部分があれば、このタイミングでもう少し盛り込むことを考えてもいいのかなと思いますが、いかがでしょうか。

○石川委員長 この既に確定しました取りまとめについては、ここが足りない、あそこがという話は各委員皆さんお持ちと思います。私もないわけではありません。なので、これをやり出すと、また振り出しに戻ってしまって、また再現なくということで、事務局がとても大変な思いをされてしまいますので、それは避けたい。
 政府報告に対しては、パラレルレポートというものを出すことができます。各NGOも出せるし、どこでも出せます。平川先生もお出しになることができます。権利委員会は全てそういったパラレルレポートも読んで審査に当たるという責務を負っております。ですので、この政策委員会における取りまとめ自体が内部にさまざまな意見を内包していることは、読めば一目瞭然ですし、また平川先生の御意見もかなり中に入れさせていただいたつもりです。足りない面はあるかもしれません。それは多分ほかにも足りないとおっしゃる方はたくさんいらっしゃるので、その点につきましてもできるだけの調整をしたつもりで、その調整の結果を既に御了承いただいておりますので、了承されて確定した取りまとめの取り扱いにつきましては、私の提案にできれば賛成、あるいは少なくとも反対しないという形をとっていただけないでしょうかと、再度のお願いです。

○平川委員 平川です。
 どこかに、今、よくするための議論をしている最中で、まだ結論が出ていないという一文を入れていただけるとありがたいかと思います。
 例えば、今、たたき台にございます1ページ目の「2.保健・医療」の(1)の【論点】の6のところで、この書き方についても、「精神科病棟における患者の権利擁護のため」云々とございますが、最後が「権利擁護者の関与が不可欠である」と断定的な表現になっているのです。今議論をしている最中なのに、こちらの政策委員会のほうで断定的な意見をするというのは、こういうところがとても気になるところで、私どもの見方で偏っているのかもしれませんが、私どもからすると、一生懸命検討しているのにこの政策委員会で決めてしまうのかという印象を持ってしまうので、そういうところで反発しているところで、申しわけないのですけれども、石川委員長に一任するということは私もそう思っておりますので、この辺、言葉を少しずつ緩めていただければ助かると思います。

○石川委員長 若干の条件つきではございますが、御了承いただいたということで前へ進めさせていただくということでよろしいでしょうか。どうもありがとうございます。
 それでは、その方向でこの後、本日の委員会を進めていきたいと思います。
 基本計画に基づく監視におきましては、これまでにもありましたように、4つのワーキング・セッションで6分野について特に重点的に議論をしてまいりました。それに加えまして、障害統計と女性障害者という横断的なテーマについて重点的にやってまいりました。全部合わせて8つのテーマに関しまして、本文の中に盛り込ませてもらうのはどうだろうかというのが私のきょう携えてきました提案であります。
 まず、この8つの分野に関して本文の中に盛り込むということにつきまして、御意見をいただけないでしょうか。賛成、反対、これが足りないとか、そういったような御意見があればと思います。
 それでは、事務局のほうで8つの分野を読み上げていただこうと思います。

○坂本参事官 事務局です。資料3をごらんいただきたいと思います。「政府報告に盛り込むことが考えられる意見(事務局たたき台)」というタイトルになっております。
 いろいろ書いてございますが、まず8つの今申し上げたテーマでございますけれども、まず1つ目が「生活支援」の中の「成年後見制度も含めた意思決定支援」ということでございます。これはワーキング・セッションⅠで取り上げられたものでございまして、権利条約では第12条に当たります。
 それから、2番目のテーマでございますが、これも「生活支援」の中で「医療的ケアを必要とする重度障害者等の地域移行の支援」、これはワーキング・セッションIIで取り上げられておりますが、権利条約の中では第19条に該当いたします。
 それから、3つ目のテーマでございますが、これは「保健・医療」の中の「精神障害者の地域移行の支援」ということでございまして、これもワーキング・セッションIIで取り上げられておりますが、権利条約の中では第19条に該当するということになっております。
 4つ目のテーマでございますが、「教育、文化芸術活動・スポーツ等」の中の「インクルーシブ教育システム」ということでございまして、これはワーキング・セッションIIIで取り上げられておりますが、権利条約では第24条に当たります。
 次のページに行きますが、5つ目のテーマ、「雇用・就業、経済的自立の支援」ということでございまして、これはワーキング・セッションIIIで取り上げられたものでございまして、権利条約の中では第27条に当たるということになります。
 6つ目でございますが、「情報アクセシビリティ」でございまして、これはワーキング・セッションⅣで取り上げられているものでございますが、権利条約におきましては第9条と第21条に当たるということになります。
 以上がワーキング・セッションで取り上げられたテーマ6つになりますが、それに加えまして、横断的なテーマとして2つということでございまして、7つ目のテーマになりますが、「障害者に関する統計」でございまして、これが権利条約におきましては第31条に当たるということになります。
 それから、8つ目のテーマでございまして、「障害のある女性」でございまして、これは権利条約ですと第6条がそれに当たるということになります。
 8つのテーマということにつきましては、以上でございます。

○石川委員長 どうもありがとうございました。
 以上、この8つのテーマ、もちろんこれだけではないわけですけれども、当委員会で行ってきました重点的な監視というのはこれらのテーマを中心に行ってきたということもございますので、これらの8つのテーマに対応した条文を中心に、もちろんさらにぜひこれは必要であるという御提案をいただいて全く構いませんけれども、これらを中心として本文の中に当委員会としての意見を入れさせていただく。そういう方向でこの後議論を進めていきたいと考えておりますが、よろしいでしょうか。
 なお、それと並行してというか、どういうふうにしてやっていくか、時間的な問題もありますけれども、政府報告につきまして改善すべき点は多々あると思いますので、それについての御意見もぜひいただきたいと考えております。差し当たりは対応する条文に関して、政府報告案に対する御意見と、政策委員会として盛り込むべき意見、どちらからでも結構ですので述べていただくという形でやってみようかなと思っておりますが、よろしいでしょうか。
 では、休憩時間の前にテーマを2つほどできればと思います。1つは障害に関する統計、もう一つは女性障害者の抱える困難ということで、この2つのテーマにつきまして扱いたいと思います。
 まず、障害統計ということで御意見をいただきたいと思います。その際に、あくまでたたき台ということで、先ほど加野委員のほうから、このたたき台のままではというお話もございましたけれども、本当にたたき台のたたき台ということで事務局のほうで用意しましたものがございますので、それを紹介していただいた上で、ほかの意見も見ていただきながら御意見をいただくという形をとりたいと思いますので、よろしくお願いします。
 事務局、お願いいたします。

○坂本参事官 それでは、もう一度資料3に戻っていただきたいと思います。あわせて、資料1-4が「議論の整理」になっておりますが、資料3は資料1-4「議論の整理」から抜粋しているということもございますので、必要に応じましてあわせ読みながらごらんいただければと思います。
 まず、「生活支援」の1つ目のテーマですが、「成年後見制度も含めた意思決定支援」というテーマでございます。この中で言いますと、例えば【論点】成年後見制度そのものに限界があるのではないかということでございますが、これは「議論の整理」ですと2ページあたりになりますが、4ということで意見がございまして、読み上げさせていただきます。
 「本人に判断能力がないことが成年後見制度を利用する前提である一方で、身上配慮義務が求められながらも、本人意思の尊重のあり方は未整理である。この点の議論が喫緊の課題であり、運用上の研究・検証を重ねた上で初めて、現行の成年後見制度と権利条約の関係を論ずることができるのではないか」。これが1つ目のテーマということでございます。
 次いで2つ目のテーマでございますが、これも「生活支援」の中の「医療的ケアを必要とする重度障害者当の地域移行の支援」ということでございますが、まず1つ目、【論点】どのような場合でも地域で生活することが可能であるべきではないか。これも、「議論の整理」ですと2ページに書いてありますが、3いう意見がございまして、「進行性疾患の難病患者に対する、病態や生活状態の変化に対応した医療や福祉、施策の総合的な相談窓口が身近なところに整備されるべきである」という御意見と、あともう一つ、【論点】医療的ケアを必要とする子供の育ちをどう支えるのか。これは「議論の整理」の3ページでございますが、1というのがございまして、「医療的ケアを要する子供は常時介護が必要にもかかわらず、市町村によっては福祉サービスの運用が硬直的なところもあり、保護者に過重な負担となっている」ということになっております。
 次いで3つ目のテーマでございますが、「保健・医療」の中の「精神障害者の地域移行の支援」ということでございますが、【論点】精神保健福祉法などの制度と運用を改善すべきではないか。これは「議論の整理」は4ページでございますが、6ということで、「精神科病棟における患者の権利擁護のため、家族や医療従事者から独立した権利擁護者の関与が不可欠である」という御意見がございました。
 それから、もう一つ【論点】地域で生活する基盤の充実をどのように進めるのか。これは「議論の整理」の5ページでございますが、2ということで、「障害者権利条約は、地域で生活をする権利の保障という観点から、精神障害者が入院をしないで済むような施策を求めている。精神科に入院している人の地域移行を考えるのと同時に、精神障害者が地域で生活できるような資源を開発することが重要である」という御意見でございます。
 4つ目のテーマ、「インクルーシブ教育システム」でございますが、【論点】インクルーシブ教育の進捗状況はどうか。これは「議論の整理」の7ページでございますが、1ということで「インクルーシブ教育の到達点は何か、その進捗状況を監視するための指標は何か、それを前提としてどのように推進するのかという議論が必要である」という御意見です。
 それから、ページをめくっていただきますと、もう一つ【論点】環境の整備は進んでいるのか。これは「議論の整理」の9ページでございますが、1ということで、「早期からの教育相談・支援体制の整備や特別支援学校の情報発信センター的機能の強化、教員定数の改善、特別支援教育支援員の配置や増員については評価しているが、更に教員の定数改善が必要であるとともに、教室不足の課題が残っている」という御意見であります。
 5つ目のテーマ、「雇用・就業、経済的自立の支援」でございます。【論点】法定雇用率の達成に向けてどのように取り組むべきか。これが「議論の整理」の10ページでございますが、8ということで、「改正障害者雇用促進法の施行に向けて、障害当事者や企業に対し、改正の趣旨や、2015年3月に公表された『障害者差別禁止指針』及び『合理的配慮指針』等に係る情報提供が重要であるとともに、これらガイドラインの着実な実施が求められる」という御意見です。
 それから、6つ目でございますが、「情報アクセシビリティ」でございまして、【論点】情報提供を充実すべきではないか。これは「議論の整理」の12ページでございますが、4ということで、「放送媒体におけるアクセシビリティは向上しているが、緊急時の対応において大きな改善に結びついていない」という御意見です。
 それから、【論点】意思疎通支援を充実すべきではないか。これは「議論の整理」の13ページでございますが、5「障害者が情報通信技術を活用できるよう、利用支援に係る施策の充実を図るとともに、それを支援する人材の育成が重要である」。
 それから、【論点】行政情報のバリアフリー化は進んでいるのか。これは「議論の整理」は14ページでございますが、1「ウェブ・アクセシビリティ支援ツールを提供することは、個々の行政情報をアクセシブルにすることを保障するものではない。行政情報のバリアフリー化の施策として求められているのは、行政情報そのものをアクセシブルにすることである」ということでございます。
 それから、7番目のテーマ、「障害者に関する統計」ということでございますが、「議論の整理」で言いますと20ページになりますが、3ということで「男女別統計をきめ細かくとることを徹底すべきである。障害者権利条約の締約国は、条約第6条の複合差別の解消に取り組むことが義務とされており、複合差別の実態がわからない状況を解消するためにもメリットがあると思われる」
 そして、8番目のテーマ、「障害のある女性」ということでございまして、「議論の整理」は21ページでございますが、7「障害者権利条約第6条『障害のある女子』に対応するため、障害女性の視点からの記述及び統計を充実させるとともに、例えば、福祉施設での同性介助を標準化するなど、女性に重点を置いた政策立案を推進する必要がある」、こういうことでございます。
 事務局としての本当に、先ほど石川委員長もたたき台のたたき台とおっしゃったわけでございますが、どういう観点からこういうたたき台を出しているかといいますと、例えば権利条約との関係といったようなことが言及されている御意見でありますとか、そうでなければ、それぞれのテーマの中で、どちらかというと一般性があると読むことができる御意見であるとか、そういった観点からたたき台として選ばせていただいている、そういうことでございますので、よろしくお願いいたします。

○石川委員長 坂本参事官、ありがとうございました。
 気がつけば3時になりましたので、ここで15分休憩をとらせていただきまして、1回リセットして、そこからもう一度各項目を中心にお話をいただきたいと思います。
 再開は3時15分とさせていただきます。


(休  憩)

○石川委員長 再開します。
 8つの分野ということで、自然に進めるならば成年後見からということですけれども、私は先ほどから竹下委員の到着を待っておりまして、法律家の意見をぜひ聞きたいということで、まだいらっしゃっていないので、3時には出席可能と伺っていたので、走れメロス状態で、メロスを待っている、名前もよくわからない、無名な友人です。
 そういうわけで、「障害に関する統計」から行きたいと思います。先ほど、坂本参事官のほうからありました意見を入れてはというのが事務局のたたき台ですけれども、これについて御意見がございますでしょうか。
 加野委員、お願いします。

○加野委員 加野です。
 まず、「障害者に関する統計」の部分ではなくて、全体に関する御質問ですけれども、今、こういう形で事務局からのたたき台は出ましたけれども、これを政府報告案に入れ込むということについては、具体的にどういう形で入れ込むイメージなのかというのがわからなくて、障害者政策委員会ではこういう意見が出されましたという形で盛り込むということをお考えなのか、それとも何か平の文章の中に何か入るのか、どういう形になりますでしょうか。

○石川委員長 監視機関の所見としてそういう項目立てをしてコメントを挿入するということを想定していましたけれども、事務局のほうはいかがでしょうか。

○外務省 今、石川委員長がおっしゃられた形を想定しております。

○石川委員長 済みません。外務省でした。失礼しました。
 加野委員、いかがでしょうか。

○加野委員 各項目の場所にそれぞれ入れ込むという形でのお考えですか。

○石川委員長 そうです。

○外務省 分量の制限があるので、それが全体として100ページ、120ページになると、どこまで正確に反映できるかわからない部分は出てくるかもしれませんけれども、分量が許す範囲でできるだけ反映をさせていただきたいと思っています。

○石川委員長 加野委員、よろしいでしょうか。

○加野委員 はい。

○石川委員長 それでは、統計のほうに戻りたいと思います。統計について、このような意見、政策委員会の取りまとめにあった意見の一つでありますけれども、これを入れるというのが一応案となっておりますが、いかがでしょうか。
 大日方委員、御意見ございますか。

○大日方委員 大日方です。ありがとうございます。
 私も進め方について理解できなかったので、加野委員と同じ趣旨の質問をまずしようと思っていました。ちょっと関連なのですが、分量もあるのでということだったのですが、日本語訳で現状相当ページ数が既にありますが、英文にした場合、これは既に英文になっているという理解ですが、この資料3にあるたたき台程度であれば入れられるという外務省としての見解をお持ちということで、まずよろいでしょうか。その1点を先に質問させてください。

○石川委員長 お願いします。

○外務省 外務省です。英文についてはこれから作成いたしますので、現在日本語で60ページということですので、これより若干長くなるかもしれません。そこはやってみないとわかりませんが、厳密な意味での60ページの制限というのは恐らく超えると思います。ただ、その超え方がどれぐらいになるかというのを先ほど問題提起したつもりで、障害者権利委員会の委員の方が結局読んでいただかないことには意味がありませんので、余り長い分量になると、結局皆さんの熱意が読んでもらえないという形になってしまうということを恐れています。それぞれのパラグラフに関してどういうコメントを載せていくかということを皆さんの御議論を踏まえた上ですけれども、余り分量がふえる場合には、そもそも議論の整理という形で添付をさせていただくことにはなりますので、そことのバランスを総合的に考えながら、本文の中でどれだけ皆さんの御議論を反映させていただくかというのは検討させていただきたいと思っております。

○石川委員長 大日方委員、よろしいでしょうか。

○大日方委員 ありがとうございます。分量があるということは承知しております。
 それでは、統計について私のほうから意見を述べたいと思います。この添付の3の「徹底すべき」というところについて、ここを盛り込むことはぜひお願いしたいと思っております。
 本文のほうです。日本政府報告の56ページの31条に関する199の書きぶりですが、内閣府ではデータを集めてホームページ等で公表しているというように書いてあるのですが、これは本来ですと、こういうものを公表して、何ができているのか、どうなったのか、調査で判明していることが何なのかということを報告するのかなと私としては思っていました。現状が実際に即し何ができていて、何ができていないのかということをマッカラムさんのほうからも報告するべきということだったのですが、199を見ると、公表していますということだけなのですが、この程度でよろしいという理解なのでしょうか。そこはもう少し踏み込んだことが書けないのかなというのが意見です。
 以上です。

○石川委員長 ありがとうございます。多分このあたりの議論をしっかりやって理解を共有しておくと、先へいけば、それに準じてやっていくということになると思いますので、ここで内閣府の御意見を伺っておきたいと思います。

○坂本参事官 この政府報告自体の書きぶりということですね。多分ほかの部分もそういうことが見受けられると思うのですけれども、199で言えば、公表していますという事実だけを書いているという感じになっているわけですけれども、とりあえず今とられている措置がどういうものか、それが並んでいるだけになっているということなので、それにどのように議論の整理といったようなところからそういったものを反映させていくのかという御議論になろうかと思いますので、ここの記述をいろいろ調整しながら書き込んでいるわけでございますけれども、そういう現状認識の上で、どのように議論の整理という形で、政策委員会の皆様に長時間御議論していただいた内容を条文ごとにということになるのですか、31条なら統計というところでこういう課題認識があったという感じで御指摘いただくという形がいいのかなと内閣府としては考えております。

○石川委員長 確認ですけれども、課題については所管されている内閣府として、あるいはほかのところも同じなのですけれども、自己認識として課題を示すほうが得策なのか、監視機関がこう言っているという形で書くほうが政府報告としてよいのか、どちらがよろしいのでしょうか。
 外務省、いかがですか。言いにくいですか。
 では、内閣府。

○坂本参事官 そこはいろいろな考え方もあろうかと思うのですけれども、こういう課題認識を政策委員会という場が、つまり国連に監視機関として登録されているわけですけれども、そういう政策委員会というボディーが日本国にある。そういうところがこういう指摘を、つまり政府としては今までこういうことをしてきているということを、デファクトといいますか、事実として書いてあるということでございますが、それについて少し大きな観点といいますか、今後を見据えた観点から、政策委員会というところが国連の委員会のほうにもプレゼンスを高めるというか、そういったやり方というのは有力なやり方の一つではないかということも言えるのではないかと考えております。

○石川委員長 例えばどちらもあったほうがいいような気もするのです。つまり、一方だけが課題について指摘するほうがよいかどうかという話で言えば、実施主体もまたこのような実績については強調したいということがあって、それを強調する。ただし、こういう課題もあるのだということも自覚しているのだということを述べ、かつ監視機関はまたそれにつけ加えるような形でさらにこういう課題もありますよみたいな、そういう報告書になっているのは、読んでいて一番誠実だなという感じを私は受けるのですけれども、いかがでしょうか。

○外務省 外務省です。
 必ずしも今の御指摘に直接正面から答えていないかもしれませんけれども、国連における人権条約体は複数ございまして、基本的にはどこまで一般論化できるかわかりませんけれども、政府の報告書を各条約体で出した上で、どうせ政府というのは自分の本当に質問されると困ることは書いてないだろうという問題認識で、皆さん各条約体の委員が指摘をしていくという構図になっていて、だからこそまさにそれぞれの条約に権利委員会が置かれて、定期的に政府が問い詰められるというのがこの条約体の一般的なコンセプトでございますので、もちろん関係省庁の中でそういう課題を自己申告的に書かれるところがあれば、そこはそこで望ましいと思いますけれども、たとえそう書いたとしても、恐らく障害者権利委員会のほうは、それ以上に課題があるだろうということで見ますので、そういう意味でこの障害者権利条約独自の監視の枠組みにおいて、皆様方から客観的に課題を指摘していただくというのは一つのやり方ではあるかなと思います。

○石川委員長 ありがとうございました。今の山中課長のお話を受けての結論というか、こういう方向がよいだろうという話として何を引き出すかが難しいのですけれども、各省としての判断に外務省としては委ねたいということになりますでしょうか。つまり、課題の自己認識を入れていただくのは、それは歓迎だけれども、それによってさらなる課題について権利委員会からの指摘が当然あるということは覚悟しなければいけないので、国内監視機関が先回りしてというか、先取りして問題を指摘しておくということも重要であるというお話だったかなと思います。
 言いかえれば、政府としてのジェスチャーというか、振る舞いとして、やはり一定以上の誠実さをもってこの審査に臨んでいる場合に評価が高かったという事実はあったと思います。例えば、国の名前を出して恐縮ですけれども、ニュージーランドの審査を私は傍聴しておりましたけれども、大変誠実な対応であったと高く評価されていたということがありますので、そのようなことも御考慮いただいた上で報告書にそれぞれの所管されている内容を盛り込んで、精いっぱいやっているところについては胸を張って堂々と書いていただき、課題があると思ってくださっている点については書いていただき、監視機関もまたそれに加えて課題を指摘させていただく。できれば、評価できる点は評価するということも監視機関の役割だと思いますので、私としては否定的な点の指摘だけが監視機関の役割ではないと考えておりますけれども、分量もありますので、どちらかというと課題を指摘するほうに重点を置くべきというのは仕方がないかなとは思っておりますが、大体そのような感じで考えております。
 大日方委員、そのような感じですが、よろしいですか。

○大日方委員 今の議論を聞きながら、政府としてはこの31条に関する報告が、199と200、201という項目でということであるならば、障害者政策委員会の中で障害者に関する統計ということで議論をしてきた内容は「議論の整理」という資料1-4の20ページにありますが、この15を入れなくてはならなくなってしまうのだろうなと思いました。
 とりわけ3のみを抽出してここに入れるということになっておりますけれども、これを議論してきた者といたしましては、123については入れていただきたいなという思いに駆られてしまいます。
 恐らくほかの項目においても、全てにわたってそういうことになってしまうのだろうなと考えておりまして、報告案そのものが政府はこういうことができたと。政策委員会からは監視という意味において、今の御発言ですと報告案そのものは政府はこういうことができたということを伝える内容になり政策委員会での議論を入れるのは今の御発言ですと、どうしても分量的に難しくなってしまうのだろうなという感じが否めないのですね。このあたりを事務局として、では我々の政策委員会で議論してきたことをどうやって政府報告の中に盛り込んでいただくのかというところの考え方をいま一度御整理いただけないでしょうか。

○石川委員長 山中課長、いかがでしょうか。

○外務省 御質問の趣旨を完全に理解しているかどうか自信がないのですが、議論の整理については、皆さんが整理していただいたものは別添で完全な形でつけるということで、情報としてはそこで全て含まれていると。ただ、読み方の問題として、本文でその議論の整理の中で出されたコメントが本文のどの条文、第1条に関連しているのか、第2条に関連しているのかとか、そこら辺が読みやすくするという観点もあって、本文のほうでも「議論の整理」の中で別添を見ればわかるコメントが再度取り上げられているという仕立てを考えておりまして、こういう形のものは各国の報告書の中でも、どちらか一方というのはこれまで、例えば韓国の報告書とかイギリスの報告書であるのですけれども、今回、もちろん分量が許す範囲でという制限はつきますが、これを両方やってみようというのが今回の試みだと理解しています。  ただ、その本文のところでのコメントが全て、例えば特定の条項第何条について10個ぐらい載っけてくれといって、それが全部載せられるかというのは、それは分量を見てみないとわからないので、そこは皆さんの御議論を踏まえた上で検討してみたいと考えている次第です。

○石川委員長 例えば、一つだけとにかく本文の中に入れますけれども、同時にそのほか別添の中に関連の意見が複数あるわけですが、別添の場所を参照できるように、本文の中にその情報だけを入れておくということは可能かなと思うのです。別添何ページ参照みたいな。HTMLだったらリンクで飛ばしたいわけですけれども、どうでしょうか。

○外務省 そのような形で、ある意味でリンクを張るという発想は非常にいいのではないかと個人的には思います。

○石川委員長 例えばそのような代案はいかがでしょうか。大日方委員。

○大日方委員 了解いたしました。そういうことであれば、別添の資料であるものとの関連性がつけられるのでよいかと思います。
 一つ確認ですが、今後これらの議論を進めていくのに当たって、私たち委員会としてこの後残された時間で議論をするべきなのは、資料3のたたき台に盛り込むもの、本文の中から資料1-4の「議論の整理」から、これは事務局として抽出をしていただきましたが、この文章がこのままでよいかどうか、あるいはこれに足し算をする、あるいはこちらのものではなく差しかえるということについて御提案をすればよいという理解でよろしいでしょうか。

○石川委員長 それに加えまして、政府報告案の中身につきましても御指摘をいただけるとありがたいです。時間がないので、全部はできないと思いますが、言いかえれば、きょうだけでは終わらない。

○大日方委員 済みません。33条全てにわたってこのことについて中身を言うのは非常に難しいことであるなと感じております。

○石川委員長 なので、個人的にはもう一回ぐらいはやらないといけないのではないかと。やりたいわけではございませんが。

○大日方委員 石川委員長に賛成いたします。きょう政府報告について、これはいろいろ盛りだくさんに、ほかの委員の方々も指摘をされたいところもあると思いますので、余り31条についてだけ話すのはやめたいと思いますが、資料3の「障害に関する統計」というところで③を代表的にとっていただくということについては賛成いたしたいと思います。

○石川委員長 ありがとうございました。政府報告の提出がおくれると、どんどん審査までのタイムラグが大きくなってしまいまして、それは全くもって、これは政府にとっても、市民社会にとっても望ましいことではありませんので、難しいけれども、そのあたりの兼ね合いも踏まえつつも、しかし第1回の報告の後、第2回と第3回が合同で、大分間があきますので、第1回報告はやはりきちんとしたものを提出すべきかと思います。
 それでは、障害女性につきまして、いかがでしょうか。加野委員、お願いします。

○加野委員 今の議論の続きですけれども、今、たたき台にのっとって課題については、議論の整理案からまず1つぐらいの意見を抽出して、それを政府報告案に載せて、ほかのところはメンションするというか、リンクを張るような形にするという、その方針についてですけれども、ほかの部分も見まして、なかなか1つを抽出するということでできるのか。今の議論の中で、特に障害者政策委員会で課題を明らかにするのが重要だということは皆さん認識されたと思うので、もう少し大きな視点で、例えばいろいろ各項目について、1つの意見を言うというよりも、こういうところにはこういう課題がありますというもっと大きな課題のところを指摘したほうがいいのではないかと思うのです。というのは、挙げられているところは、大きな課題について議論した中の一つの意見が挙げられているようなところが多くて、例えば障害者に関する統計も、やはり統計自体が不足しているというところが共通の大きな課題の中で、特に男女別統計も不足しているという形で書ければ、もう少し課題がはっきり見えるのではないかなと思いまして、今、やり方自身についても、もう少し皆さんで共通認識を持ったほうがいいのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○石川委員長 御提案、ありがとうございます。もしそのようにして、複数の項目を包括できるような、しかも簡潔な意見をそれぞれの分野について比較的短期間にまとめることができるのであれば、それが一番かなと思いますけれども、これについて、河井委員、御意見はどうでしょうか。

○河井委員 河井です。
 今の加野委員につけ加えてなのですけれども、私も事務局のほうのたたき台としてそれぞれの項目ごとに挙げられているのですが、これを1つだけを載せるというのは物すごく違和感があります。例えば今の統計であれば、政府報告でいろいろこういうデータを出しているという報告があって、一番最後のところに、しかしながら我が国においては、例えば男女別統計が不足しているなど課題を抱えているということが政策委員会のほうで指摘されているというような一文を載せて、その内容については別添の資料を参照されたしみたいな形で書くことはできないのでしょうか。

○石川委員長 ありがとうございます。柘植委員にも御意見を伺います。

○柘植委員 加野委員の意見に賛成です。今、赤の入っている見え消しのほうの22ページの一番上、統計のところ、恐らく21、特に2が非常に重要なのだろうなと思います。「政策の監視・評価に使える水準の統計が、国のみならず」云々というところ。ですから、21を少しつまみながら、特に男女別についてはというように、そんなに文章が長くならない形でまとめられるのではないかと思います。
 以上です。

○石川委員長 複数の委員から建設的な提案がございましたけれども、ほかの委員はいかがでしょうか。方向としては望ましい方向だと思いますけれども、技術的な問題、あるいは時間的な問題、それからまた新しくつくり上げる分についての各委員の合意形成の見通し、可能性、困難さ等々についてあるかもしれない分野もあったりするので、そのようなこともあって1つをたたき台として選ぼうとしたという経緯も、もしかしたらあるかもしれないのですけれども、玉木委員、いかがでしょうか。

○玉木委員 ありがとうございます。会議の見通しが私も出てなくて、このレポートを最終的にいつまでに確定して、次回の会議も27回が予定されていると思いますけれども、その認定がいつぐらいで、次回の会議にはこういうところまで行かなければいけないという、その見通しなども聞かせてもらうと、おのずから作業過程が見えてくるかと思いますが、いかがでしょうか。

○石川委員長 どちらがいいですか。山中課長がいいですか。

○外務省 きょうの御議論を踏まえて、11月の中旬ぐらいに改訂版をお示しすれば、ぎりぎり来年の2月の報告、これは英訳、パブリックコメントを含めて行いますので、来年の2月の国連への報告書提出に間に合うと逆算しております。

○石川委員長 11月の中旬に改訂版で一応それでいわば報告という状態ですね。それで確定という。

○外務省 もし、来年の2月の報告提出に間に合わせるのであれば、その時点で確定をしていただきたいと。もちろん、その後でパブリックコメント等にもかけますので、確定という言葉が正確かどうかわかりませんけれども、ここの政策委員会での御議論を締めくくっていただくということかと思います。

○石川委員長 玉木委員、どうぞ。

○玉木委員 ということは、別に11月の中旬まで待つということではなくて、もう一度10月ぐらいにまたこの委員会を開催していただいて、きょう御提案いただいていたまとめ方も含めてきちんと整理する時間をとっていただければありがたいと思いますが、いかがでしょうか。

○石川委員長 御提案、ありがとうございます。内閣府のほう、いかがでしょうか。

○坂本参事官 内閣府として理解しておりますのが、先ほど外務省さんのほうから11月の中旬というお話が出ましたけれども、きょうの御議論でありますとか、例えばこのパラグラフの修正とか、いろいろな御意見が出たときに、それを反映させるという作業をしていくと、11月中旬になってその反映したものをお示しできるという趣旨ではないかと思いますが、その間にということになりますと、ちょっと難しい面もあるのではないかというのが正直なところではございます。

○石川委員長 10月開催は難しいと。

○田中企画官 内閣府事務局でございます。本日、この時点においても御意見をいただいているところで、その修文案といいますか、作業を各省庁さんにわたるその調整を行って、そしてその修正版をお出しするのが11月に入ってしまうのではないかと、そういうスケジュール感が先ほどの外務省さんの御答弁にあったのかなと考えております。

○石川委員長 では、山中課長に直接もう一度確認させていただきたいと思います。

○外務省 今、内閣府さんからの説明があったのは、確かにそのとおりです。ですので、10月にもし仮にやるといった場合に、例えばきょうお示しした資料で未消化の分を続けて10月にやるということであれば、改訂版をお示しすることはできないかもしれませんけれども、できるかもしれません。ただ、もし10月までにきょうの議論を反映した改訂版を出すということであると、関係省庁との関係で作業は間に合わないと思います。

○石川委員長 さて、そういう状況ではございますけれども、外務省の立場としては2月提出、これはどうしても譲れない線であろうかと思いますけれども、各国の提出状況を見ておりますと、律儀にというか、厳格に提出している国もなくはないですが、全く対局的な国もあって、それがいいという意味ではありませんが、1カ月、2カ月程度のおくれは、もちろんそれで順番が大分後になってしまうという問題点もありますので、余り遅くするのが得策とは考えられません。かといって、完成度が十分でない政府報告を出して審査に臨むよりは、きちんとした報告書を出すほうがよろしいのではないかと私自身は考えますけれども、現時点でスケジュールを重視するということになりますと、きょうのこの時間でできるだけのことをやって、あとは事務局での作業ということになってしまうので、それはどうでしょうかというのが私の個人的な感触です。
 玉木委員、いかがでしょうか。

○玉木委員 やはり今回のレポートも結構ボリュームがある中身でして、先ほども各委員の方が言われたように、本当に評価になっているかというと、評価ではないかと思うので、あくまでも実施報告書的な書きぶりでしかないかなと私個人的には思っています。その上で、きょう意見を出すだけ出して、あとは事務局でまとめてというのは、ちょっとボリューム的にも無理があるし、せっかく委員会で皆さん論議を重ねてきて、論点もこうやって出されていることが反映できないとなれば、そもそも何のためのレポートなのかということがわからなくなると思うので、許されるのであれば、もうちょっと論議の時間とか、あとは意見集約というか、会議だけではなくて、各委員の意見を書面か何かで提出させていただいて、その上で次にどうするかということを考えていただけると、私はうれしいと思いますが、いかがでしょうか。

○石川委員長 御提案ありがとうございます。要は、山中課長のお考えに大体帰着してきたような気がしますけれども、どうでしょうか。

○外務省 先ほど石川委員長がおっしゃられたとおり、各国全てが期限を守っているわけではありませんので、そこら辺を金科玉条のごとく我々は申し上げているつもりはございません。他方で、これは前も私は申し上げたかもしれませんけれども、障害者権利委員会における審査が早く来ることを重視するのかどうかというところもあります。
 あと、先ほど石川委員長がおっしゃられたように、その途中のプロセスでリスト・オブ・イシューズという、委員会のほうからこの報告を見た上である意味で更問みたいな質問が来るという機会をどこまで生かしていくかというところもありますので、この最初の時点でしっかり時間をかけていくのか、その結果、審査の順番がおくれてしまうところを重視するのか、それともある程度時間を重視して、早目に出して、その後リスト・オブ・イシューズ等でまたさらに意見を追加して出していくというやり方をするのかというのは、こちらの委員会の皆様のお考えというのをまとめていただきたいというところはあります。
 また、ではその締め切りを過ぎた後で、今度は期限を1カ月延ばすのか、6カ月延ばすのか、1年延ばすのか、1カ月と6カ月の違いは何なのだ、6カ月と1年の違いは何なのだというところで、多分一度延ばすと今度その次の締め切りをどうするのかというところで、皆さんの御意見を本当にまとめていただけるのかというところは、正直、一抹の不安がありますので、延ばすのであれば、もうこれ以上延ばさないというふうにしていただけるのであれば、まとめる事務局の立場としては安心をいたします。

○石川委員長 今の山中課長のお話に補足させていただきたいのですが、これは厳密に計算した話ではないのですけれども、1カ月延ばすと審査が1カ月延びるという比例的な関係にあるわけではなくて、指数関数的に延びる。つまり、1カ月おくれると1年延びる。2カ月おくれると2年延びるみたいな、そういう関係にあると考えるべきだと思います。それだけ第1回報告を来年出そうとしている国がたくさんあって、しかし権利委員会の処理能力という言い方は適当ではないかもしれませんが、審査できるキャパというのは限られていますから、年々審査委員会の作業の負担も大きくなっているし、審査する国の数はふやしていますけれども、それでもやはり限界があるので、おくれればおくれるほど圧倒的におくれることになるということがあります。ですので、仮におくらせるとしてもそう何カ月もおくらせるのが得策とは考えにくいということがあります。せいぜい1カ月とか2カ月ぐらい。
 たしかマッカラムさんは来年の前期には出すべきだとおっしゃったような記憶があるのですが、違いましたか。前半に出したほうがいいよとおっしゃって、後半までずれてしまうと相当おくれるので、早いにこしたことはないけれども、少なくとも上期中には絶対出したほうがいいとおっしゃったように記憶しています。公式の場で発言されたか、非公式に発言されたかは記憶がないのですけれども、そういう助言をいただいた記憶がございます。
 何か御意見はありますでしょうか。玉木委員、お願いいたします。

○玉木委員 私もむやみやたらに延ばしてくれと言っていなくて、少なくとも11月中旬というリミットがある以上という前提でしゃべっていたわけであって、少なくともきょうもう残り30分ぐらいの中で到底論議できるような中身ではないので、せめてあと1回の委員会を開いていただくということで、それまでに我々はもう一度これを読み込んで、整理をしてくるという作業をやればありがたいと思っております。いかがでしょうか。

○石川委員長 ありがとうございます。よい提案かと私自身は思いますけれども、外務省、内閣府、いかがでしょうか。よろしいですか。

○外務省 外務省です。先ほどの繰り返しになりますけれども、同じ資料を使って、例えばまた1カ月後に積み残しを議論するということであれば、我々は対応できます。ただ、きょうの議論を反映させたものを1カ月後までに出して、さらにそれを議論しろというのは時間的に間に合わないというのが我々外務省としての立場です。

○石川委員長 それでよろしいでしょうか。きょうの資料で引き続き、きょうだけでは終わらないので、次回もう一回、10月になると思いますけれども、政策委員会を開きまして意見出しをしていただくと。その際に、一つの取りまとめで調整した各意見項目を、いわば複数取り上げて修文していくということになった場合には、次回に修文したものを各委員から御提案いただく、あるいはその前に提案していただいたほうがいいかもしれないのですけれども、提案していただいて、それについて効率的にというか、お互いに歩み寄って調整してまとめていかないと間に合わないだろうと思いますけれども、そういう方向で共同作業をしていくということでよろしいでしょうか。
 大日方委員、どうぞ。

○大日方委員 大日方です。石川委員長の意見に賛成です。一つこういう形になりそうだなというのが、政府報告の中の12ページ、第6条の障害のある女子に関して、39項目の後段に「障害者政策委員会において、第3次障害者基本計画の実施状況についての議論を行う中で、障害のある女性委員から障害のある女性の課題について意見を伺い、議論を行った」という一文があります。こういう文章がそれぞれの議論の整理、特に重点的に我々がワーキング・セッションでやってきたものに関して記載されるのだろうと思っておりまして、これが先ほど他委員から御提案があったように、添付で議論の整理で、委員会の中で行われた議論はこういうことという形が見えてくるのではないかなとお話を聞きながら思いました。
 したがいまして、私たち委員会としてしておいたほうがいいのは、次回の会議前までに石川委員長のおっしゃるとおり、ここの文章をこういう形で修文したいとか、するべきであるとか、あるいはこれを削除するべき、あるいは議論の整理として特にこれをこの議論の中に入れるものという書きぶりについて、我々から提案をして、それを事務局で、そこの部分において取りまとめをしていただいて、次回に臨むという形になるのかなと思うのですが、いかがでしょうか。

○石川委員長 ありがとうございます。今のやり方に対して、事務局のほうで対応可能かどうか、ちょっとお答えいただけますでしょうか。

○坂本参事官 今の御提案ということになりますと、各省から出てきているというところもありますので、当然、各省とまたいろいろ御相談しながらという時間も必要になってくることになりますけれども、いずれにしてもやり方については検討させていただきたいと思います。

○外務省 まさに内閣府さんからお答えがあったように、関係省庁と調整をする必要がありますので、先ほどの前提、11月の中旬に、ここでの議論を踏まえた改訂版をお示しできるのではないかというタイムスケジュールですけれども、そういう形であると、恐らく11月の中旬に改訂案を示すのはおくれると思います。12月に入る可能性もあるということで、その意味で、先ほどの来年2月の提出期限に間に合わせるといったところについては、若干皆さん柔軟性を持って、例えばそれが3月になるということもありますので、そういう目で見ていただければありがたいと思います。

○石川委員長 ありがとうございました。では、それぞれ御検討いただくということで、きょうだけではとにかく収束しないということになりますので、それを踏まえて残りの時間を活用していきたいと考えておりますが、当初の予定どおりでよろしいでしょうか。
 特に、この統計と女性障害者の点については、どういうふうな内容にするかについて、それほど大きな委員間に意見の違いがあるとは考えにくいのですけれども、各論の残り6分野のうち、とりわけ成年後見と精神障害に関してはもともと両論併記のような形もとっておりますし、委員の中にも意見の違いがかなりございます。
 なので、せっかくという言い方は変ですね、その逆ですね、どうせ時間がないので、残りの時間はこの2つの点に少し特化して、きょうせっかく直接顔を合わせておりますので、できるだけの対話をしておきたいと思います。
 まず、ちょうど竹下委員も御出席になられましたので、成年後見のほうから少しお話をしたいと思うのですけれども、現状、事務局から挙げられております候補の意見ですが、これをもう一度読み上げていただけますでしょうか。

○坂本参事官 再度、資料3「政府報告に盛り込むことが考えられる意見(事務局たたき台)」をごらんいただきたいのですが、成年後見制度ということで申し上げますと、議論の整理の2ページでございますが、【論点】成年後見制度そのものに限界があるのではないかの④、「本人に判断能力がないことが成年後見制度を利用する前提である一方で、身上配慮義務が求められながらも、本人意思の尊重のあり方は未整理である。この点の議論が喫緊の課題であり、運用上の研究・検証を重ねた上で初めて、現行の成年後見制度と権利条約の関係を論ずることができるのではないか」という御意見でございまして、たたき台では例えばこういう御意見を盛り込むことにしたらどうかということでございます。

○石川委員長 ありがとうございます。これは一応全体の意見を代表するものという形で出していただいているのですけれども、ワーキング・セッションの中で参考人の意見も大きく違っておりましたし、そのことを踏まえた上でのコーディネーターのお立場としてのまとめの御意見だったと理解しております。
 ただ、同時に権利条約の12条で、法のもとの平等、あるいは法的能力、リーガルキャパシティーについての規定がありますし、また権利委員会はこの12条に関しては既に一般的な意見、ジェネラルコメントという形で確定した意見を公表しております。それを我々はやはり参照して、それに基づいて国内の障害者施策の監視に当たる責任があると思います。そうしますと、権利委員会の一般的な意見、ジェネラルコメントとの温度差というか、乖離がかなり大きいということがあります。
 それから、「議論が始まる」という言い方は、監視機関を代表するメッセージとしてはコミットメントという点でどうなのだろうか。始めるのだったらまだしも、始まるという形になっているのはどうだろうかということもあります。
 そのようなこともあって、この部分についてはもう少し踏み込んだ、しかし成年後見という制度が持っている意味といいますか、必要性については立場によって違うかもしれませんけれども、最良の支援を行っても法的行為能力の行使に困難のある人々の権利や利益を守るという点で、成年後見というものが必要だという主張はどこの国にもあり、日本にも強くあると思いますし、そのことは当然と言えば当然のことではないかとも思います。
 なので、権利条約が求めていること、あるいは権利条約の問題意識を踏まえつつも、この政策委員会としてどのようなコメントを載せるのかについては、もう少し検討の余地があるのではないかと、私としては考えておりますけれども、この点について法律家の立場で竹下委員、あるいは加野委員、それから取りまとめに当たられた野澤委員などのお話を最初にお聞きしたいなと思うのですが、竹下委員、いかがでしょうか。

○竹下委員 竹下です。
 時間もないので結論から申しますと、このまとめ方は権利条約12条を意識した場合に少し外れているのではないかと思うのです。結論だけで恐縮です。
 まず、判断能力がないことをもって成年後見としていることはそのとおりなのだけれども、この判断能力がないというのは、どうしても我が国の成年後見制度が財産管理というものを大きく意識して、あるいはそれを中心にして静的安全と動的安全という日本の民事上の大原則を基本に置いてしまっていることが判断能力の基本になっていると思うのです。すなわち、静的安全というのは、本人の財産が不慮の事態によって脅かされないということですし、動的安全というのは取引がむやみやたらと取り消しや無効にならないというところが静的安全と動的安全の中身ですけれども、それを基本に置いて判断能力の基準にしているために、当の本人の日常生活における判断能力ということが余り基準化されているとは言えないわけであります。それが現に成年後見の認定の場面における鑑定書等を見てもわかるわけですし、実務における取り扱いもそうだと言わざるを得ないわけです。
 だからといって、権利条約12条が求めている意思決定の本人の尊重というところを当然のこととして前提にするとしても、ではそれをもって、日本の成年後見制度は矛盾する部分があるからといって、直ちにこれを条約違反だというのには少し問題があるという点では検討が必要かもしれませんが、重要なのはそうした現実に日本のよって立っている制度の実態なり認定基準が権利条約の12条と合わないということを十分に踏まえた上で報告しないと、今の12条のジェネラルコメントなどとは矛盾してしまうと思うわけです。
 ぜひその点で、現に日本が抱えている問題点を十分に捉えた上で、その結果として現実に自己決定権が十分な形では制度化されていないということを踏まえて報告をしないと、今後の検討そのものをするにしても、現状の報告としては不完全なものという評価を受けてしまことになるのではないかと私は心配しております。
 以上です。

○石川委員長 ありがとうございました。
 加野委員、いかがでしょうか。

○加野委員 加野です。
 私も、この成年後見部分の部分だけではなくて、ほかの部分もそうですけれども、やはり課題となっているところを正面からここが課題であるというところをはっきり述べた上で、検討中という形で書いていくのがいいのだろうと思います。なので、成年後見制度については12条との関係で課題があることを十分認識しているというところをはっきりとした上で、その上での日本の制度としてさらなる運用改善なり、制度改善をしていくべきだという意見が出されたという方向性で書いていくのがいいのではないかと思っております。

○石川委員長 ありがとうございます。
 野澤委員、何かありますか。

○野澤委員 ここの部分のコーディネーターをさせてもらった野澤です。
 委員長が先ほどおっしゃったように、参考人に来ていただいた方の意見が真っ向から対立しているような印象を持たれたかと思うのですけれども、実は2人の意見はそんなに違っていないと思っているのです。あの2人はずっと論争しているものだから、佐藤彰一さんは今の成年後見ではだめだだめだということをかなり強く言っているのですけれども、御自分は後見人を幾つも引き受けている方で、十分後見制度の必要性というのがわかっている方なのです。対する細川さんは、今の後見制度はいっぱい問題があるけれども、なくされたら困るというので、成年後見をずっと擁護している。2人でずっと何年も論争しているので、意見がどうしてもとんがってしまって、対立点ばかり強調するようになりましたけれども、お互いにそれぞれの言い分がわかった上での意見です。
 それを踏まえて、やはりその対立にちょっと引きずられ過ぎたまとまり方かなと、私も改めて読んでみて思ったのですが、資料1-4の1ページからを見て意見を言いたいのですけれども、そもそも成年後見と意思決定支援だけに言及するというのではやはり不十分だなと思っていて、これだけ家族だとか地域社会の機能が薄れている中で、障害を持った人たち、特に判断能力にハンディのある人たちの権利擁護の必要性というのは物すごく高まってきているのは事実だと思うのです。なので、現在、彼らを守る法の前の平等を保障する仕組みなり、制度なり、資源なりというものが足りないのだというのがまず大前提としてあるべきです。これは成年後見も含めてです。だからこそ、成年後見の件数はどんどんふえているわけです。だけど、今の成年後見制度の中には、全部否定するわけではなくて、取消権や代行決定等の問題が含まれている、そういう論の立て方をしていかないと、全体像、我々の問題意識は伝わらないのではないかなと思いました。
 一番最初の【論点】の成年後見制度は権利条約に抵触するのではないかとありますが、成年後見制度の中の代行決定や取消権が抵触するのではないかということなので、1のところで、権利を守るものが圧倒的に不足しているという現状をまず指摘すべきだと思います。その上で、この成年後見の問題点、取消権を中心にした保護主義的な代行型の枠組みのことについて言及をするべきだと思います。
 その次の【論点】成年後見制度そのものに限界があるのではないかというところで、2ページのところですけれども、ここは私はどうかなと思ったのですが、「本人の意思の確認、本人の意思に沿った決定は難しいもであり、中長期的な課題とせざるを得ないが」と、ここだけを読むと、もうちょっと無理だよねと読めてしまうので、これは我々チェックする機関からすると、こういう書き方はどうかなと思って、むしろ「本人の意思の確認、本人の意思に沿った決定は難しい場合もあるが、広くモデル事例を蓄積しながら、本人の最善の利益を追求するルールや体制を構築しつつ意思決定支援を促進するべきではないか」とか、こういう書き方のほうがいいのではないかなと思いました。
 次の【論点】家庭裁判所の負担が重いのではないかとあるのですけれども、こういう書き方をしていいのかなと思うのです。重いのではなくて、家庭裁判所の機能そのものが余りにも現状から照らすと貧弱過ぎるのではないか。もっと家庭裁判所の機能をきちんと強化するべきだという論点もあってしかるべきだと思うのです。今の予算だとか、行政をスリムにという流れからすると、現実的ではないかもしれませんけれども、これは簡単にこんなふうに言ってはまずいのではないかと思いました。やはり裁判所でないと担えない機能はあるわけで、それを踏まえるとここは考えたほうがいいかなと思いました。
 「家庭裁判所が本来業務に加えて成年後見人の監督業務を担っているのは」とあるのですけれども、後見人の監督業務というのは本来業務ではないと言っていいのか、これは後で竹下先生あたりにお聞きしたいと思ったのですけれども、次に、「我が国においても中長期的な施策として、意思決定支援に知見がある機関が」云々かんぬんで、「諸外国でも行政機関が監督業務を担うことが多く」とありますけれども、イギリスの場合でも最終的には保護裁判所がいろいろなチェックや決定権を持っているわけで、やはり司法機関というものの重要性みたいなものは押さえておくべきではないかと思うのです。
 それと、2で「意思決定のあり方について関係者間で軋轢が生じた際に、調整・判断を担う機関があれば足りるのではないか」、これは佐藤さんはたしかこういう言い方をしたのですけれども、「機関があれば足りるのではないか」という言い方はちょっとまずいなと思います。「必要ではないか」ぐらいにしたほうがいいのではないかと思いました。
 大体そんなところです。以上です。

○石川委員長 今のお話を伺っていて、ますます心配になったのですけれども、英語にこれを翻訳するわけですね。日本語で読んでいてもいろいろな読み方が可能な、想像力を働かせて読まないといけないような言い方がされているというケースも散見されるので、このまま機械的に英訳すると、ますます問題が増幅するように思うので、このあたりはどうしたものでしょうか。今すぐにということではないのですが、英訳するときにもう一度何か点検するほうが本当はいいと思います。可能かどうか、時間的な制約もありますし、英訳者のスキルというか、英訳の際にどういうふうに日本語を読み取って、英語として理解可能なものにしていくかというところが重要かなということも思いました。
 成年後見についてまだまだ議論が必要なのですが、時間の関係もありますので、精神障害の地域移行について、残りの時間、議論をしたいと思います。もう一回、事務局のほうで候補の意見を述べていただけますでしょうか。

○坂本参事官 それでは、精神障害者の地域移行の支援ということでございますが、資料3、事務局のたたき台でございますと、2つありまして、1つが【論点】精神保健福祉法等の制度と運用を改善すべきではないかということで、「議論の整理」ですと4ページですが、6「精神科病棟における患者の権利擁護のため、家族や医療従事者から独立した権利擁護者の関与が不可欠である」というのと、もう一つ、【論点】地域で生活する基盤の充実をどのように進めるのかということで、5ページでございますが、2「障害者権利条約は、地域で生活をする権利の保障という観点から、精神障害者が入院をしないで済むような施策を求めている。精神科に入院している人の地域移行を考えるのと同時に、精神障害者が地域で生活できるような資源を開発することが重要である」。
 以上でございます。

○石川委員長 ありがとうございました。
 このテーマについても、さまざまな意見の違いが浮き彫りになってきたかと思いますので、先ほどからここについてはそれぞれの立場から不十分であるというお考えの表明がございましたので、改めて確認させていただきたいと思います。
 上野委員、いかがでしょうか。

○上野委員 精神科医をしている上野です。
 私のほうから、19条に関してしか抽出されていないのですけれども、私たちのワーキング・セッションは、その後の前回の西田先生の御意見も、14条の強制的な入院に関してかなり議論を行いました。私も政府報告案を見まして、これだと単に今の医療保護入院の制度を説明しているにすぎないので、これだと余り意味がないので、やはり現状の課題とそれに対する検討の結果を加えるべきではないかと思うのです。
 私が医療保護入院に関して申し上げるのは、医療保護入院の率が高いこと。約40%です。そして、実数も多いこと。そして、入院が超長期にわたっていること。そして、新たに認知症の人の社会的な強制入院というのが発生しているという点。そういった課題があることで、それに対して議論がどのように行われて、そしてどう考えられているというような紹介が必要かと思います。
 あと、指定医制度に関しても、私はかなり問題点を指摘したと思いますので、そこに関して、14条関連ですが、ぜひ取り上げたいと考えています。
 以上です。

○石川委員長 ありがとうございました。
 川﨑委員は、ここについていかがでしょうか。

○川﨑委員 家族会の川﨑です。
 先ほども申し上げましたように、今回のワーキング・セッションは精神障害者の地域移行がなかなか進んでいないという、精神障害者に限らず障害者の地域移行が進んでいないというところから、このワーキング・セッションが私は立ち上がったと思っておりまして、どのようにして地域移行をするかということを私たちもかなり論議したのですけれども、なかなか結論が出ていない状態でありましたところ、参考人として池原弁護士と西田淳志先生をお招きして、そのときにまさにこうするのだということが出てきたのが、実は5ページの【論点】です。実はこの【論点】は2のほうをとっていますけれども、私は3のほうの「精神科医療そのものの地域移行が必要である」、ここの部分をここに入れていただけたら、かなりいいかなという考えが一つあります。
 それともう一つ、上のところの精神保健福祉法等の制度と運用を考える。確かにここのところでは、医療保護入院のことを私どもはかなり中心に考えたのですけれども、やはり医療保護入院はまだまだ課題が多いところでありますので、この【論点】も1、医療保護入院だけでなく非自発的入院としていただいてもいいのですけれども、「医療保護入院についての規定である精神保健福祉法第33条の妥当性については、再検証をする必要がある」という論点をとっていただいたほうがわかりやすいのではないかという意見です。
 以上です。

○石川委員長 ありがとうございました。
 平川委員。

○平川委員 資料1-4の4ページ、「保健・医療」のところを見ていただいてわかるように、地域移行の支援のグループであるにもかかわらず、この14条関連の医療保護入院のことがずらっと1ページのほとんど占めているというのが、我々の議論が混沌とした一つの理由だと思います。このまま英文にした場合に、地域移行の話の欄に違うことが書いてあるので、まず大変混乱をするだろうと思います。
 なぜこうなったかということに関しては、一番下に私の意見が10番目に載っておりますが、精神病床の利用状況の調査等についてきちんとした報告書がないのですね。ですから、議論のたたき台さえ今ない状態で、まだ話が早いのではないかということで、では14条のことを話そうかということで多少論点がずれた点があるのかなと思いますので、この辺につきましては、その他の地域移行についていろいろな議論が5ページ等に出ておりますが、西田参考人の意見も踏まえて、前向きに日本がやっているのだということを主張する形でまとめていただければと。
 医療保護入院については、精神保健指定医が大変な権利を持っていて、傍若無人に病棟をピラミッド構造の中でやっているというお話もあったのですけれども、逆に精神科医から申し上げると、とにかくこの精神保健指定医に物すごく責任が集中してしまって、大変責任を重く感じますし、この苦しみから逃れたいという思いもありますので、その辺につきましても、一方的に悪代官のようなものを想定するような議論になってしまったので、この辺もやや偏った議論になってしまったと思います。
 そういう点で、ぜひ地域移行に限定といいますか、そういう形でわかりやすく報告書をつくっていくような方向性を私としては希望するところであります。
 以上です。

○石川委員長 ありがとうございました。
 これにつきましても、権利条約が求めていること、それから権利委員会の考え方に対して、私たち当委員会としましても問題意識を共有しつつ、それから日本の状況についての現実認識をできるだけ公平な形で持った上で、委員会としての意見を述べていくということに関しては、全く今御発言のあったお三方と同じ考えです。
 ただ、その上で意見の違いが現時点であることもまた事実でありますので、それも踏まえた上で調整させていただきたいと考えております。
 時間が来ましたので、きょうはここまでとさせていただきたいと思います。
 事務局から、次回の委員会等につきましてお願いいたします。

○坂本参事官 事務局でございます。
 次回以降の日程でございますけれども、本日また積み残している部分もございますことと、いただいた御意見をいろいろ受けまして作業を行う必要などもありますし、関係省庁との調整等もございますので、そういったようなために必要な時間も考慮した上で、速やかに委員の皆様に日程の照会をさせていただきたいと思っております。
 以上です。

○石川委員長 もう一点確認ですけれども、次回までの間に各委員にメール等で修文等や意見についての提案を出してくださいと事務局のほうから連絡が入る可能性はあり得るという理解でよろしいですか。

○坂本参事官 そのような可能性もあり得るということで御理解をいただければと思います。ただ、詳細につきましては、またその時期が来ましたら御連絡を差し上げたいと思っております。

○石川委員長 以上をもちまして、第26回障害者政策委員会を終了いたします。どうもありがとうございました。