障害者政策委員会(第42回)議事録

平成31年2月22日(金)
14:00~17:00
中央合同庁舎8号館 1階 講堂

【議事に使用されている資料については「議事次第」のページにまとめて掲載していますのでご参照ください。】

○石川委員長 それでは、定刻になりましたので、これより第42回障害者政策委員会を開会いたします。
 委員各位におかれましては、御多忙中のところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 本日の委員会は、17時までを予定しております。
 なお、委員会の冒頭、委員の皆様の御迷惑にならない範囲で取材が入り、撮影が行われますので、御承知おきください。
 それでは、事務局から委員の出欠状況について報告をお願いいたします。

○寺本参事官 本日は、阿部委員、大河内委員、加藤委員、門川委員、加野委員、北岡委員、高橋委員、竹下委員、長谷川委員、平川淳一委員、平川則男委員、松爲委員、山崎委員が所要により欠席との連絡をいただいております。
 それから、岩上委員は、30分ほど遅れて到着されるとの連絡をいただいております。
以上です。

○石川委員長 それでは、本日の議事に入ります。
 各委員から御発言いただくときは、まず挙手いただき、委員長の指名を受けてから御発言をお願いします。
 また、御発言の際は、まず、御名前を名乗っていただき、できるだけゆっくり、はっきり、わかりやすく御発言いただきたくお願いいたします。
 また、できるだけマイクに近寄ってお話しください。発言後は、マイクのスイッチを必ず切ってください。
 それでは、本日の議題及び資料につきまして、事務局より説明をお願いいたします。

○寺本参事官 本日、まず議題1として、障害者差別解消法についての検討にも資するという観点から、障害者基本計画の実施状況の監視について御審議いただきます。
 冒頭、事務局から、昨年度末をもって計画期間を満了しました「第3次障害者基本計画」の関連成果目標の達成状況について説明をいたします。その後、文部科学省、厚生労働省、国土交通省から、主な施策の取組状況等について、順次、御説明します。その上で、委員の皆様から御質問・御意見をいただき、休憩時間をはさんで、政府側よりまとめて回答させていただきます。関連資料として、資料1-1、1-2、資料2、資料3-1、3-2、資料4及び参考資料を用意しております。
 次に、議題2として、障害者差別解消法の検討について御審議いただきます。冒頭、事務局から、地方公共団体における障害者差別解消法の施行状況と、障害者差別解消法の検討に係る今後の審議の進め方の案について御説明します。その後、自由討議の時間を設けておりますので、御自由に御議論いただければと考えております。関係資料として、資料5及び資料6を用意しております。
 また、委員の皆様の机の上には、関係法令等をまとめたファイルを配付しております。

○石川委員長 ありがとうございます。
 それでは、議題1に入ります。
 まず、事務局から、第3次障害者基本計画の関連成果目標の達成状況について、説明をお願いします。

○寺本参事官 まず、資料1-1を御覧ください。
 第3次障害者基本計画は、昨年度、平成29年度までを計画期間としており、今般、関連成果目標の達成状況の集計が概ね完了しましたので、御報告をいたします。
 第3次障害者基本計画では、計45項目の成果目標を掲げています。このうち、目標期間が平成30年度以降も継続しているものが12項目、現在も担当省庁において集計作業中のものが3項目ございますが、残りの30項目について、既に達成状況が判明していますので、順次、紹介します。
 まず、目標を達成したものは、12項目です。具体的には、資料1-2以降に掲げており、資料1-1では主なものを挙げております。
 目標値を達成したものは12項目です。全体の45項目に占める割合としては27%、達成状況が判明している30項目中ですと40%です。
 例としまして、「入院中の精神障害者のうち、高齢長期退院者数」。高齢長期退院者数とは、65歳以上で5年以上の入院期間のある方の退院者数のことです。そして「特別支援教育に関する個別の教育支援計画の作成率」、「50人以上の規模の企業で雇用される精神障害者数」など、これらの数値目標が達成されています。
 次に、目標の達成に向け相応の進展が認められるもの(進展の度合いが50%以上と認められるもの)は、11項目です。全体の45項目に占める割合は約24%、達成状況が判明している30項目に占める割合は約37%となっています。
 例としまして、「訪問系サービスの利用時間数」、「統合失調症の入院患者数」、「障害者の委託訓練修了者における就職率」、こちらの委託訓練は、福祉施設など福祉サービスの利用者が一般就労に移行するに当たっての訓練ですが、この修了者数の就職率が、50%以上の進展が見られるものとなっております。
 次に、目標の達成に向け一部の進展が認められるもの(進展の度合いが50%未満と認められるもの)は、4項目となっております。全体の45項目に占める割合は約9%、達成状況が判明している30項目に占める割合は約13%となっております。例としまして、「相談支援事業(地域定着支援)の利用者数」、「特別支援教育に関する教員研修の受講率」、「就労移行支援の利用者数」があります。
 最後に、進展が見られなかったもの(当初の値から横ばい又は後退したもの)は、3項目となっております。全体の45項目に占める割合は7%、達成状況が判明している30項目に占める割合は10%です。
 例としまして、「特別支援教育コーディネーターの指名率」、「公的機関の障害者雇用率」があります。
 また、資料1-2には、各成果目標の具体的な達成状況を掲げております。
 事務局からの説明は以上です。

○石川委員長 次に、文部科学省の中村特別支援教育課長から、主な施策の取組状況等について説明をお願いします。

○文部科学省(初等中等教育局特別支援教育課:中村課長) 文部科学省特別支援教育課長の中村でございます。説明いたします。資料2を御覧ください。障害者施策実施状況の概要(平成30年度)という資料です。
 まず、「1.教育の振興」「(1)初等中等教育」でございます。
 1つ目の○ですが、平成29年度及び30年度に公示しました特別支援学校における教育課程の基準を定めている新しい特別支援学校の学習指導要領におきまして、重複障害者である子供や知的障害者である子供の学びの連続性、障害の特性等に応じた指導上の配慮の充実、キャリア教育の充実や生涯学習への意欲向上など、自立と社会参加に向けた教育等の規定を充実させたものを公示しております。
 3つ目の○を御覧ください。平成30年度から制度化しました高等学校における通級による指導を本年度からスタートしたところです。
 4つ目の○ですが、学校における医療的ケアについて、基本的な考え方、実施体制、留意事項等について検討を行いまして、平成31年度、今年度の2月を目途として取りまとめをする予定です。
 5つ目の○を御覧ください。病気療養児の教育の一層の充実のために、小学校、中学校等において、病気療養児に対する同時双方向型の授業配信を行った場合について、指導要録上、出席扱いとして、学習成果を評価に反映することができるように、昨年9月に通知を発出したところです。
 最後、8つ目の○ですが、文部科学副大臣のもとに、今年1月23日に発足しました障害者活躍推進チームにおきまして、平成31年1月に、通級による指導の充実及び教師の専門性向上に関する取組等を盛り込んだ「発達障害等のある子供達の学びを支える~共生に向けた『学び』の質の向上プラン~」を取りまとめて、具体的検討に入ったところでございます。
 次の2ページを御覧ください。「(2)高等教育」です。
 1つ目の○ですが、現場に個別に蓄積されてきた知見、支援手法等を共有することにより、支援の一層の充実を図るために、大学等の関係機関の連携ネットワークの構築を推進したところです。
 2つ目の○ですが、日本学生支援機構におきまして、全国の大学等における障害学生の状況及びその支援状況について把握・分析するための実態の調査、各大学等が適切な対応を行うために参考にできるような事例集の作成、理解・啓発促進を目的としたセミナーや実務者育成のための研修会を開催するなどの取組を行ってきております。
 4つ目の○を御覧ください。多様な発達特性を有する学生に対する支援人材の育成に取り組む筑波大学にダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンターがございます。ここを昨年9月5日に教育関係共同利用拠点として文部科学大臣が認定を行ってございます。
 次に「(3)生涯を通じた多様な学習活動」でございます。
 障害者の生涯学習を推進するために、「学校卒業後における障害者の学びの支援に関する実践研究事業」といたしまして、学校から社会への移行期や人生の各ステージにおける効果的な学習プログラムなど、各種の取組を行っております。その成果を普及する予定です。
 次の○ですが、「学校卒業後における障害者の学びの支援に関する有識者会議」を開催しております。この有識者会議において、推進方策について現在検討を行っており、今年の3月に報告を取りまとめる予定です。
 次の3ページを御覧ください。「2.文化芸術活動・スポーツ等の振興」でございます。
 まず、「(1)文化芸術活動」であります。平成30年6月に成立しました障害者による文化芸術活動の推進に関する法律に基づく国の基本的な計画の策定に向けまして、文化庁、厚生労働省、経済産業省等の関係省庁によって構成する各種会議を開催いたしまして、本年3月までにその計画を策定するとともに、次の○ですが、障害者のすぐれた文化芸術活動の国内外での公演・展示、映画作制のバリアフリー字幕や音声ガイド制作への支援等の取組を実施してきたところです。
 最後に「(2)スポーツ」になります。
 1つ目の○で、障害者スポーツの普及促進のために、平成30年度から「障害者スポーツ推進プロジェクト」といたしまして、地域における障害者スポーツの振興体制の強化を図るなどの取組を実施しているところです。
 2つ目の○で、「Specialプロジェクト2020」といたしまして、全国の特別支援学校でのスポーツ・文化・教育の祭典の実施に向けた先進事例等を蓄積するためのモデル事業や特別支援学校を活用した地域における障害者スポーツの拠点づくりの支援などを実施しているところです。
 簡単ではございますが、説明を終わります。

○石川委員長 ありがとうございました。
 次に、厚生労働省の内山障害保健福祉部企画課長から、主な施策の取組状況について御説明いただきます。

○厚生労働省(社会・援護局障害保健福祉部企画課:内山課長) 厚生労働省障害保健福祉部企画課長の内山です。
 厚生労働省の説明の前に、今回、多くの国の行政機関で障害者の雇用の不適切な計上が行われていたことにつきまして、深く反省するとともに、障害当事者の皆様、様々な団体の皆様に改めてお詫びを申し上げます。
 前回の障害者政策委員会でも説明させていただきましたけれども、障害者雇用施策を推進する立場として、こうした事態を重く受けとめており、再発防止にしっかりと取り組むということはもとより、法定雇用率の速やかな達成、それから障害者の活躍の場の拡大に向け、引き続き取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 厚生労働省の説明ですけれども、資料3-1を御覧いただければと思います。
 平成28年度、平成29年度の実施状況ですが、障害福祉の分野では、平成30年4月に障害福祉サービス等報酬改定、それから、改正障害者総合支援法の施行が行われました。
 最初に、平成30年度の障害福祉サービス等報酬改定についてですが、改正障害者総合支援法により創設されました自立生活援助などの新サービスの報酬・基準の設定をするとともに、障害者の重度化・高齢化への対応、医療的ケア児あるいは精神障害者への支援、就労サービスの質の向上といった課題に対応するべく、報酬改定についての検討を進め、平成30年4月以降の改定につなげたところです。
 そのほかの主な施策の実施状況ですけれども、まず、発達障害児、発達障害者の方につきましては、ペアレントメンターの養成あるいは地域支援マネジャーの配置を進めていまして、年々、その実績を上げてきているところでございます。
 次に、強度行動障害のある方に対しまして、平成29年度より強度行動障害支援者養成研修事業を都道府県の地域生活支援促進事業に位置付けて実施しています。
 次に、医療的ケアの必要なお子さんに対してですが、障害児通所支援事業所等において、医療的ケアの必要なお子さんの受け入れが促進されるように、次のページになりますけれども、「医療的ケア児支援促進モデル事業」を平成29年度に開始しています。
 次は、障害福祉計画ですが、第5期の障害福祉計画が平成30年度から平成32年度までの期間としています。平成28年度、平成29年度では、第5期の障害福祉計画の作成に向け、国の基本方針の見直しあるいは各自治体における目標値の設定など、計画の策定状況の進捗確認を行っています。 次の○ですが、冒頭に触れましたように、障害者総合支援法が改正されています。平成28年6月に公布されて、平成30年4月1日から施行されています。
 保険医療の充実でございますけれども、平成28年度に、これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会で検討を行っておりまして、平成29年度からは、その検討結果も踏まえて、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築の推進を進めています。
 あわせまして、診療報酬改定が平成28年度に行われましたが、その中で、多職種による在宅医療に対して、算定可能な精神科重症患者早期集中支援管理料というものをしていますが、ここで少し修正がございます。「新設」と書いてありますが、この支援管理料につきましては、要件を28年度に見直しということでございますので、「新設」を、「要件を見直し」に修正していただければと思います。
 3ページですが、難病の方については、「難病の患者に対する医療等に関する法律」に基づきまして、平成27年9月に基本的な方針を策定し、告示をしています。それを踏まえて、難病の対策を総合的に実施するということで、医療費の対象を306疾病から330疾病に拡大しています。
 雇用・就業、経済的自立の支援につきましては、まず、障害特性に応じた就労支援、多様な就業機会の確保としまして、「精神・発達障害者しごとサポーター」の養成などを図っています。
 差別解消及び権利擁護の推進ですが、厚生労働省の審議会等の会合におきまして、必要な配慮を行うように、省内各部局で取り組んでいるということと、医療機関における障害者の支援あるいは合理的配慮についての実態を把握するための調査研究なども進めているところです。
 簡単ではございますけれども、厚生労働省からの説明は以上です。

○石川委員長 続きまして、国土交通省の奈良安心生活政策課長から、主な施策の取組状況等について説明をお願いします。

○国土交通省(総合政策局安心生活政策課:奈良課長) 国土交通省の奈良でございます。資料4に沿って御説明いたします。
 私どもは、バリアフリー法という法律を所管しており、その法律に基づき、交通機関の旅客施設や建築物等の施設の円滑な利用の確保を進めております。
 先の通常国会で、バリアフリー法の改正法が成立いたしまして、その内容を御説明するとともに、このバリアフリー法に基づく目標の達成状況について御説明をいたします。
 まず、1ポツでございますけれども、バリアフリー法が改正されまして、一部は11月1日から既に施行されており、一部の規定は4月1日、あと約1カ月後ですけれども施行されます。
 この中身の検討に当たりましては、障害者団体の皆様などの御意見も踏まえて、改正を検討したところです。  まず、1基本理念ですが、バリアフリー法に基づく措置は「共生社会の実現」「社会的障壁の除去」に資することを旨として行うということを明記しております。
 2ですけれども、公共交通施設や建築物等のバリアフリー化の推進ということでして、下線を引いてある部分が新たに改正をした部分です。
 もともとバリアフリー法は、新設についてはバリアフリー基準への適合が義務化されており、既存施設については努力義務となっております。
 今回、こちらの義務の対象といたしまして、貸し切りバスや遊覧船を追加しました。また、各施設設置管理者について情報提供の努力義務を明記しました。さらに公共交通事業者等によるハード・ソフトの一体的な取組の推進ということで、事業者がハード・ソフト計画を作成し、公表を行う制度を創設したところです。
 また、3ですけれども、地域における重点的・一体的なバリアフリー化の推進ということで、もともとバリアフリー法には、市町村が基本構想を作成するという制度があったのですけれども、それに加えまして、移動等円滑化促進方針(マスタープラン)という、基本構想は具体的な事業を書き込まないといけなかったのですけれども、移動等円滑化促進方針(マスタープラン)という事業まで書き込まなくても方針を定める、より簡易に策定ができる制度を創設したところです。
 また、4ですけれども、心のバリアフリーの推進、当事者による評価というところで、国及び国民の責務に、高齢者、障害者等に対する支援を明記したことと、国が、高齢者、障害者等の関係者で構成する会議を設置しまして、定期的に、バリアフリー化の進展の状況を把握し、評価するということを明記しました。
 なお、こちらの会議ですけれども、来週2月26日火曜日に第1回を開催する予定です。
 ページをめくっていただきまして、2ポツでございますけれども、バリアフリー法に基づく基本方針を定めておりまして、こちらで新設、既設にかかわらず、バリアフリー化の整備目標を設定しています。この目標は、2020年度末までの目標になっております。具体的には、それぞれの項目に分けておりますけれども、例えば鉄軌道ですと、駅については、2020年度末までの目標として、右側の欄に書いてありますけれども、1日当たりの平均利用者数が3,000人以上の駅を原則100%バリアフリー化するという目標を掲げておりまして、2017年度末現在、真ん中の現状の欄ですけれども、89%の達成状況でございます。
 続きまして、その下の欄ですが、鉄軌道車両につきましては70%という目標に対して71%ということで目標を達成しています。
 バスにつきましては、バスターミナルは原則100%のところを94%、乗り合いバス車両はノンステップバス70%のところを56%、リフト付きバス等は25%目標のところを6%でございます。  また、貸し切りバス車両につきましては、今回、新たに対象を拡大しましたので、新たな目標をこの2月の改正で明記しており、2,100台というところでございます。現状といたしましては、1,699台です。
 また、船舶につきましては旅客船ターミナルも原則100%の目標のところを、現在達成状況としては100%になっております。
 旅客船につきましては約50%の目標のところを44%でございます。
 また、航空分野ですけれども、航空旅客ターミナルは原則100%のところを89%、航空機は原則100%のところを98%となっております。
 タクシーにつきましては、こちらも今回、2月の改正で、目標を上方修正いたしましたが、4万4000台の導入目標のところを現在20,113台としております。
 道路につきましては、重点整備地区内の主要な生活関連経路を構成する道路は原則100%という目標のところを89%、都市公園につきましては、園路、駐車場、便所それぞれ60%、60%、45%という目標のところを、51%、47%、35%という状況です。
 路外駐車場につきましても、70%のところを63%、建築物につきましては60%のところを59%、信号機につきましては原則100%のところを99%という状況です。
 以上でございます。

○石川委員長 ありがとうございました。
 それでは、これより審議に入ります。
 まず、各委員から御意見や御質問をお受けします。逐一答弁していただくということではなくて、まず、質問出しをしていただいて、その後、15分程度、休憩を設けます。その間に各担当省庁には準備をしていただいて、休憩後に御回答いただくという形をとりたいと思います。
 それでは、早速始めたいと思います。
 御質問、御意見のある委員は、挙手をお願いいたします。
 まず、安藤委員、お願いします。

○安藤委員 全国脊髄損傷者連合会の安藤です。ちょっと多いのですけれども、全部で6点あります。
 1点目は、入所施設からの地域移行についてです。資料1-2の1ページ目で、福祉施設入所者の地域生活への移行者数が挙げられています。これについて、例えば平成28年11月に開催された厚生労働省の社会保障審議会障害者部会の資料を見ると、平成20年度から24年度までの5年間は平均で年5,000人余りの移行実績があったにもかかわらず、平成25年度から27年度までの3年間は年2,260人にとどまっています。第3次計画の1万6000人という目標の達成に、黄色信号が灯っていますが、1万4000人の目標を掲げている第4次計画も、このままでは達成が難しいのではないかと思っています。
 先ほどの厚生労働省の資料では、地域移行の伸びの鈍化の要因として、施設入所者の高齢化と重度化を挙げています。しかし、国連の障害者権利委員会の一般的意見第5号は、脱施設化の戦略と行動計画を締約国に要請しています。
 したがいまして、我が国においては、まさに施設入所者の高齢化と重度化に対応した戦略と行動計画が求められているわけです。
 しかし、障害者総合支援法の第4期障害者福祉計画では、平成29年度の地域移行支援のサービス利用者は4,375人と見込んでいたのですが、年度末の3月の利用者数は全国でたったの576人でした。第5期計画では、平成30年度の見込みが2,715人に対して、10月の利用実績数も649人にとどまっています。
 厚生労働省には、地域生活に移行した人数を、障害種別で集計していただきたいと思っています。
 先ほどの厚生労働省の資料では、施設入所者数が障害種別で集計されていて、精神障害者の入所者数は平成25年度末から27年度末にかけて1.5倍に増えているのです。一方で、地域移行者数についてはそのようなデータがない。
 資料3-1で御説明いただいているように、精神障害者の地域移行は従来から重点的に取り組まれていますが、効果的な戦略を立てるためにも、ぜひ基礎データとしてお示しいただきたいと思っています。
 それから、2点目は、精神障害者の長期入院についてです。資料1-2の2ページ目にあるように、第3次計画では、統合失調症の入院患者数が、また第4次計画では、精神病床における1年以上の長期入院患者数が、それぞれ成果目標に掲げられています。第5次計画では、さらにもう一歩、病床数そのものも成果目標に加えていくべきだと考えています。
 次に、3点目ですが、障害者雇用についてです。これは前回も申し上げましたが、やはり重度障害者に対する対応策が少ないと感じています。例えば、通勤中や就業中は重度訪問介護の利用ができないという規制がありますが、昨年の地方分権改革に関する提案で、さいたま市から在宅就業中の利用の解禁について提案があったと聞いています。
 この取組は、ぜひ進めていただきたいと考えています。
 また、障害者雇用率の制度の関連では、先日、ヤフーニュースなどで見たのですけれども、元厚生労働事務次官の村木厚子さんのインタビュー記事を読んだのですが、例えば週10時間労働からスタートできる精神障害者ステップアップ雇用奨励金の適用範囲を広げて、重度の肢体不自由者を対象にするなどの工夫も考えられているという話を聞いています。
 また、厚生労働省の労働政策審議会障害者雇用分科会の意見書でも、そういったことが挙げられていると伺っています。ぜひそういったことを検討していただければと思います。
 次に、4点目ですが、駐車場についてです。資料1-2の6ページ目に、特定路外駐車場とありますが、これは500平米以上の大きな時間貸しの駐車場のことでしょうか。この場合、3.5メートル以上の車椅子用駐車マスと移動円滑化経路がそれぞれ一つずつあれば、路外駐車場移動等円滑化基準に適合しているものとして、このバリアフリー化率に参入されているものなのでしょうか。
 これも今後の課題ですが、どれだけ広い駐車場であっても、車椅子用駐車マスが1つあればよいという現行の基準は、少し足りない気がします。
 私たちのような車椅子利用者は、3.5メートルがしっかりと確保されている駐車場がないとなかなか乗り降りができません。
 また、ホテルのバリアフリー客室の設置基準のように、駐車台数に応じて一定割合以上の車椅子用駐車マスを整備するように、ぜひ基準を見直していただきたいと思っています。
 さらに、まちなかのコインパーキングも、車椅子使用者が利用できるような基準の設定についても、ぜひ御検討いただきたいと考えています。
 次に、5点目ですが、高速バスについてです。資料1-2の7ページ目に、リフト付きバスまたはスロープ付きバスの導入率が掲げられています。これは、高速バスやリムジンバスのことだと思っています。この数字は、公共交通機関のバリアフリー化の中でもひときわ低調です。特に空港リムジンバスについては、ほとんど整備されておらず、空港までの飛行機代よりも、空港からのタクシー代のほうが高くつくという冗談ではないような話も聞いています。
 もうオリンピック・パラリンピックには間に合わないと思いますが、その先を見据えて、もう少し重点的に整備を進めていただきたいです。
 最後に、6点目ですが、福祉タクシーについてです。資料1-2の7ページ目に、福祉タクシーの導入台率とありますが、これは福祉輸送限定の許可を受けたタクシーのことでしょうか。最近、導入が進んでいるトヨタのジャパンタクシーや、日産のNV200などの車種は含まないと理解してよいのでしょうか。
 既に報道されているように、特にジャパンタクシーについては、我々のような車椅子使用者が乗車できない、乗車に時間がかかる、乗車拒否に遭うといった問題が指摘されていますので、ジャパンタクシーなどは、できることならば、なるべく早く見直しをしていただいて、そういったことを含めて、福祉タクシーの導入を御検討いただければと思っています。
 以上です。

○石川委員長 次に玉木委員、お願いします。その次に佐藤委員。

○玉木委員 こんにちは、玉木といいます。よろしくお願いします。
 まず、資料1-2の3ページで、(1)から(4)までに達成率が出ているのですけれども、気になったことというか、質問をしていきたいと思います。
 まず、(1)の個別の教育支援計画作成率ということで、これは本来、100%であるべきものが、100%でないということに驚いているわけですけれども、実は計画を立てればいいということではなくて、中身の評価について、どの段階で誰がどういう評価をしているかということをお聞かせいただきたいと思います。
 (2)の特別支援教育に関する教員研修の受講率と書いていますけれども、これは、どこが主催でどんなカリキュラムで、それを受けたことによって、どういう効果が得られるのかという説明をしていただきたいと思います。
 それから、(3)と(4)については、当然、地域校に障害がある子供が通っている以上は、校内委員会であったり、特別支援教育コーディネーターの設置率についても、全学校ではなくて、恐らくこれは障害の子供が通っている学校の達成率として読んでいいのかどうなのかということ。
 それから、特別支援教育コーディネーターの設置については、専任なのか兼任なのかというところの数字をまずは具体化させていただきたいと思います。
 何でこう言っているかというと、専任であれば、コーディネーターとして色々な地域との連携も図りやすくなるということは聞いているのですけれども、担任を持ちながら、特別支援教育コーディネーターをやっている先生たちについて言うと、なかなか地域のつながりを持っていくということ自体ができず、業務量がパンクしているということをお聞きしています。
 その意味合いで、兼任かどうかということを、まずはお聞きしたい。
 それから、資料2について言いますと、遠回しに言うとわかりづらいので、特に2ページの高等教育の位置付けは、私はずっと気になっているのですけれども、高等教育というのは、大学等の関係機関と、大学ありきのことが書いてあって、一方で、初等中等教育は、中学校までのことしか書いていなくて、実は高等学校のことについては、余り文脈上触れられていない。
 前も言ったかもしれませんが、現実は今、高等学校というのは、中等教育の延長線上にあるのではないか。何でそんなことを言っているかというと、今、実は私の仕事は、生活福祉資金の教育支援資金の貸付窓口をやっていまして、実は、貸し付けに来られる子供さんたちの多くは、何らかの生きづらさを感じ、抱えていて、貧困に陥る。しかも、行く高等学校というのは、乱暴な言い方をすると、名前を書けば入学できるというところに入っていくお子さんも多い中で、本当はもう今、高等学校の進学率は、私が調べたものでいうと、平成22年度には98%を超えている中で、本当に高等学校というのは、高等教育として位置付けていいのかどうなのかということの論議が必要かなと思います。
 そうなってくると、現行の高等学校のいわゆる各地方で裁判が起きていて、障害を理由に高等学校に入学できないというところの整理も、もうそろそろやっていくべきかと思っています。
 あと、1点、最後です。同じページの(3)の生涯を通じた多様な学習活動ということで、恐らくこれは、いわゆる社会教育という範疇に入ってくるのかなと思っています。そうやって考えていてくと、障害の理解を深めるための教育というのは、実は障害のない人に対しても必要だと考えているのですが、残念ながら今、実際に行われている社会教育自体がすごく狭いかなと思っていて、例えば公民館で行われる各種講座とか、65歳を超えると地域の高齢者大学校に行くということで社会教育になっているのかなと私は理解していまして、そういう意味でいくと大人になっても新しい人権感覚というか、あらゆる世代で新しい考え方を学ぶ機会というのは、実は必要で、どうすれば、障害がある人もきちんと社会教育に参加していくという、2つの柱がないと、幾ら障害のある人が社会教育を受けることを推し進めていっても、周りがついてこなかったら結局は意味がないかなと思っています。
 ここに書かれていない、障害のない人に対する社会教育アプローチをどう考えているかということをお聞かせいただきたいと思います。
 以上です。

○石川委員長 続きまして、佐藤委員、お願いします。

○佐藤委員 佐藤です。4点御質問いたします。
 まず、1点目、厚生労働省にお尋ねいたします。障害者雇用のお話がありましたけれども、今後、職場の定着というものを図っていく上で、合理的配慮の提供というのが重要になっていくと思います。合理的配慮を求められた、申請された件数と、実際に提供された件数を把握していらっしゃるかどうかということを教えてください。
 次は、国土交通省に3点お尋ねいたします。
 まず、1つ目は、乗り合いバスのリフト付きバス6%の内訳をぜひ教えてください。この目標は25%ですけれども、この中に、適用除外認定車両が入っております。ですので、1種類だけではなくて、長距離バス、空港アクセスバス、コミュニティーバスなど、そういう何種類かのバスが含まれていると思いますので、それぞれ何台ぐらい導入されているかという内訳をぜひ教えていただきたいと思います。
 あわせて、次の基本方針の見直しのときには、ぜひ内訳を分けた項目立てをしていただきたい。特に先ほどもお話がありましたけれども、空港アクセスバスというのは、地方に行くと非常に重要で、空港から市内に行く方法は、ほとんどタクシーとバスしかないわけです。ですので、空港アクセスバスの必要性、重要性が非常に大きいですので、その内訳をぜひ次は入れていただきたいと思います。
 2点目は、タクシーのところです。こちらも先ほどお話が出ましたけれども、福祉タクシーの車両の中に、UDタクシーが入っているかどうかというのを確認したいのと、現在、UDタクシーというのはどのくらい導入されているかという台数がわかれば、ぜひ教えていただきたいと思います。
 今、色々と導入が進んで、それは非常に喜ばしいのですが、実際、なかなか乗れない。乗れない要因の中には、事業所側の問題と車両の問題など、幾つかあると思うのですけれども、UDタクシー車両の認定の基準も、検討が必要なのではないかと思っています。
 ぜひ、バージョンアップを考えていただきたいと思います。
 最後、ホテルなのですけれども、IPC(国際パラリンピック委員会)に以前、東京はほかの国際都市に比べて車椅子で宿泊できる客室が非常に少ないという指摘をされました。そういう中で、国土交通省では、バリアフリールームの基準化について検討会をされて、1%というのが決まったと思います。
 今、全国でバリアフリールームは何室あるかという実数を把握されているか。もし把握されていたら、それを教えていただきたいと思います。
 バリアフリールームだけではなくて、一般客室でも、これからUD化を図って、泊まれるようにする必要があると思いますので、そういう動きもあれば、あわせて教えていただきたいと思います。
 以上です。

○石川委員長 ほかに質問等のある委員は、挙手をお願いします。
 今、挙手をいただいている5人の方まで、御発言いただくことが可能だと思いますので、まず、石野委員、お願いします。

○石野委員 全日本ろうあ連盟の石野です。2つほど質問させていただきたいと思います。
 資料4のバリアフリー施策の推進に関する記述ですが、今までハード面を中心にした議論がなされてきており、それによって、バリアフリー法などが成立したという経過があるように思います。
 しかし、ソフト面はどうなのか。ソフト面を考えたときに、今後も心のバリアフリーという視点も入れる議論も必要になってきます。もちろん議論されてきたと思いますが、資料を拝見しますと、平成31年度の基本方針の中に、心のバリアフリーということについて、全く言及されていませんが、努力義務だから載せていないのか、または別の理由なのか。そのあたりを伺いたいと思います。
 また、ホテルに関することですが、私たちは出張が多く、東京などのホテルに泊まりますが、ホテルのテレビには、字幕表示の機能があっても、ホテル側としては、あえて字幕をつけないような調整をしている例が実際に見受けられます。そのために、ホテルでの聴覚障害者とのトラブルが多い状況です。
 連盟としましても、ホテル協会に対して、字幕に対応できるような指示を出してほしいと申し入れしていますが、なかなか効果が出ないという面があります。その事についてもお考えを伺いたい。
 それから、2つ目の質問は、障害者雇用に関係することです。現在、水増し雇用の問題がクローズアップされておりますが、企業に対してはかなり厳しく指導しているのに、官公庁に対しては少し甘い面があるのではないか。例えば、雇用率が未達成の場合、いわゆる罰則納付金という考え方はあるわけですが、各省に対しては全くそれがない。今後、どのような方針をお持ちなのかを伺いたい。以上2点です。

○石川委員長 続きまして、大塚委員、お願いします。

○大塚委員 日本発達障害ネットワークの大塚です。どうぞよろしくお願いいたします。
 厚生労働省に資料3-1で御質問させていただきます。3点です。
 生活支援関係ということで、相談支援体制の構築というところで、発達障害の方の支援の充実ということで、ありがとうございます。
 その中において、ペアレントメンター研修実施ということで、だんだん研修実施の都道府県が増えているということで、喜ばしいと評価しております。
 その中において、ペアレントメンターという方を一体何人ぐらい養成するという計画をお持ちでしょうか。例えば、人口に戻して割合はこのくらいの目安ということを通してやっていただいているか。あるいは、次の地域生活支援マネジャーについては、地域支援マネジャーという方たちがどのぐらいの相談支援件数を行っているかということを含めて、計画を持っていただいているかということを御質問させていただきます。
 次は、在宅サービス等の充実ということで、これも強度行動障害支援者養成研修事業ということで、虐待のことが非常に大きな課題になっておりますので、この事業についても有効なものであると考えております。
 その中で、強度行動障害の支援者は一体何人ぐらい養成するということを各都道府県に計画的に盛り込んでいるかどうか。これも多分、事業者数や人口に割り戻してということかもしれませんけれども、計画的に行っているか。
 次のページにおいて、サービスの質の向上です。これは多分、議論がなされていて、私が知らないだけだと思うのですけれども、サービスの質の向上ということを一体どのような観点から計画的に進めていって、把握しているか。例えば、福祉サービスの第三者評価ということを各都道府県に目標値を持ってやっているかどうか。この3点について、御質問させていただきます。
 以上です。

○石川委員長 それでは、岡田委員、お願いいたします。

○岡田委員 みんなねっとの岡田と申します。4点ほどお話をさせていただきます。
 資料1-2の2ページ目、保健・医療というところなのですけれども、(3)の入院中の精神障害者のうち、1年未満入院者の平均退院率が、達成に向け、一部進展ということですが、この進展が進んでいない理由が何かあるのでしょうかということ。そういうことについて、何か把握されているかどうか。分かっていれば教えていただきたいということが1点です。
 それから、同じページの(4)の入院中の精神障害者のうち、高齢長期退院者数が目標値達成ということですけれども、65歳以上、5年以上という方が対象ということですが、その詳細な内訳が知りたいと思っております。
 年代別で構いませんので、65歳以上、70代が何名、80代が何名という数字が分かれば、教えていただきたい。それから、5年以上でも、年数ごとに大枠で構いませんので、どれぐらいの入院の方が、どのくらい退院できているかという数字が分かれば、教えていただきたいと思います。
 その退院者数の中に、死亡退院という言葉も聞くのですけれども、死亡された方と地域に戻った退院の方をきちんと精査されているかどうか。そこの点も確認させてください。
 それから、2つの項目に共通するのですけれども、数値上では達成した、達成できていないということが確認できるのですが、当事者の側から見ると、退院した後の生活がどうなっているかということがとても重要だと考えます。
 地域で生活し始めた後、その後、孤立していないだろうか。それから、必要なときにちゃんとSOSが出せる体制がとれているのだろうか。そういうことについて、どんなふうに、監視という言葉が合っているかどうかわかりませんが、確認することができているのか。そのあたりのことについて、分かることがあれば教えていただきたいと思います。
 そして、4点目です。資料3-1の2ページ目です。保健・医療の充実等のところで、精神障害者にも対応した地域包括ケアシステムの構築の推進ということで、この取組については、私ども精神障害者の当事者、家族にとっては大変ありがたいというか、これまで困っている方々が、どれほどこの仕組みが進んでいくことで救われるだろうかということで、大変期待をしております。
 まだ始まって間もないということがあるかと思いますが、どの程度、この取組について各地で進められているのかが把握できていれば、その状況を教えていただけたらと思います。
 以上です。

○石川委員長 時間の都合で最後になります。河井委員、お願いします。

○河井委員 私からは、3点質問と1点意見です。
 まず、1点目が、資料1-2の2ページの保健・医療の(5)で、歯科検診実施率の増加というところが、当初値に対して平成28年度、参考値ですけれども減っています。これが、何で減っているのかという原因を把握しておられるのかどうなのか。この質問の趣旨は、現状維持ではなく減っているというところで、その原因が分からなければ、到底34年度に目標値の90%に到達するのは無理であろうと。そこでもし把握していることがあれば、教えていただきたいということが1点目。
 2点目です。同じく資料1-2の6ページの生活環境の(7)、不特定多数の者等が利用する一定の建築物(新築)についての誘導的なバリアフリー化の基準に適合する割合なのですが、こちらも平成29年度で参考値として12%と減っています。これも同じような理由で、なぜ現状維持ではなく減ってしまっているのかといったあたりの理由を御承知であれば、伺いたいと思いました。
 3点目です。同じく資料1-2の3ページ、教育のところで、(3)と(4)で特別支援教育に関する校内委員会の設置率と特別支援教育コーディネーターの指名率が進展せずということで載っていますけれども、平成29年度の文部科学白書の第2部第4章、初等中等教育の充実の第14節の中にこの記載がありまして、こちらはページが振っていなかったのでわからないのですが、3という項目の中で、小中学校においては校内委員会の設置、特別支援教育コーディネーターの指名といった基礎的な支援体制はほぼ整備されているというふうに記載されています。
 そうでありながら、資料1-2の資料では進展せずで、目標値に到達していないというのは、これをカウントしている学校が小中学校だけではなく、高校も含めた数字なのかどうなのかということを伺いたい。
 1点追加して、意見としては、先ほど玉木委員もおっしゃっていましたけれども、数値が達成できたら、それでいいのということではなく、これが特別支援教育に関する校内委員会が設置されたこと、また特別支援教育コーディネーターが指名されたことによって、支援の必要な児童生徒の教育環境がどのぐらい改善し、整ったのかというところを市区町村等の教育委員会がちゃんと把握しているのかどうなのかというところを、あわせて記載していただかないと、評価をなかなか私たちがすることができないと思いました。
 以上です。

○石川委員長 柘植委員、お願いします。

○柘植委員 2点だけ。
 まず、1点目ですけれども、資料1-1です。達成状況の一覧ですので、そうすると、普通考えると達成か、進展中か、一部進展か、進展せずの4つだと思うのです。集計中があるのはしようがないとしても、下から2つ目の目標期間継続中が分かりづらいのですが、継続中なのだけれども、ほぼ達成されているのか、まだ全然進展していないのかということが分かれば、上の4つにちりばめて入れるべきではないかと思うのですけれども、何か特別な意図があるのか。
 つまり、2つの表を一つにしてしまって、分かりづらくなってしまっている。基本的な質問です。
 2点目です。2-1の教育のところ、玉木委員と河井委員が共通でお話しされたパーセンテージだけではなく、内容の質というのは、私も全く同感で、1年前も2年前も、多分、同じような発言をしたような覚えがあります。
 2つ目です。幼小中高特別支援学校、特別支援学校は1,000校あって、私立はほとんど少ないのですけれども、幼小中高は私学が非常に多い。横浜は、幼稚園は全て私立。ところが、松江は90%以上が公立。ですから、公立と私立の違いみたいなものの統計を精査することによって、先ほどの3番と4番、なかなか減ってしまっているということの解決策につながるのかなと思いました。
 以上です。

○石川委員長 それでは、三浦委員長代理、お願いします。

○三浦委員長代理 1点、質問させてください。資料1-2の厚生労働省の「1.生活支援」の「(8)相談支援事業の利用者数」のところですけれども、1の計画相談支援が目標値が24万人になっていて、結果が29年度末で15.5万人、ここに8.5万人という差異がございます。これだけ目標値と離れているということに何らかの理由があるのかということと、計画相談ではなくセルフマネジメントで、セルフプランを立てられる方々の数というものは、ここでは読み取れないので、もし資料などがありましたら、教えていただければと思います。

○石川委員長 私からも1点だけ。文部科学省にお聞きしたいと思います。初等中等教育における教科書教材のバリアフリー化、アクセシブルな教材や教科書の提供を促進する施策の進展状況について、従来はボランティアを支援するといった立ち位置で取り組んでいらっしゃった面も、例えば学習障害等についてみられたかと思いますが、どのような進展が既に進んでいるのかについて、お聞かせいただけるとありがたく思います。
 それでは、15分間の休憩に入りたいと思います。

(休憩)

○石川委員長 それでは、再開したいと思います。
 事務局、文部科学省、厚生労働省、国土交通省の順で御回答いただきたいと思います。
 まず、事務局の内閣府よりお願いします。

○寺本参事官 内閣府です。
柘植委員からの御質問にお答え申し上げます。資料1-1の達成状況の総括表で、下から2段目の目標期間継続中の項目について御指摘がございました。
 具体的に、この目標期間継続中についてですが、資料1-2の例えば6ページ、7ページを御覧いただきますと、5の生活環境の主に国土交通省のバリアフリー関連施策の目標値の年度が32年度末となっています。バリアフリー関連施策の目標は2020年度に設定しているということで、第3次の障害者基本計画の期間は平成29年度までとなりますので、バリアフリー関連施策の数値目標を障害者基本計画にも掲げるという形にしており、障害者基本計画の期間とバリアフリー関連施策の各項目の目標の設定期間とが異なる状況となりましたので、やむを得ず目標期間継続中という形で整理をさせていただいています。
 以上です。

○石川委員長 目標期間継続中の施策について、現時点の数値は、把握されているという理解でよろしいでしょうか。

○寺本参事官 現時点での数値については、この資料1-2の結果の部分に参考として直近の数値を載せています。個々にこちらの数値を確認いただいて、現時点での一定の進捗は読み取れるかと思います。

○石川委員長 それでは、次に文部科学省、お願いいたします。

○文部科学省(初等中等教育局特別支援教育課:中村課長) 文部科学省でございます。
 玉木委員からの御質問にお答えさせていただきます。
 まず、資料1-2の3ページですが、(1)から(4)まで、(1)で教育支援計画のお話がございました。中身の評価についての御意見がありましたが、個別の教育支援計画については、玉木委員も御案内のとおりと思うのですけれども、教育を行っている学校だけではなく、医療機関や福祉機関など、色々な機関が一緒になって、この支援計画をつくっております。それぞれが、そのお子さんに対して、どういう形で接していくのか、支援をしていくのかという形でつくり上げていきますので、そこで精査をされていくという理解をしています。
 この支援計画自体、昨年、省令改正いたしまして、当然、特別支援学校もそうなのですけれども、特別支援学級で、小学校、中学校、高等学校で通級指導を受けている子供、全員作成という形になりましたので、この辺については、しっかりと推進していければと思っています。
 2つ目の(2)でございますが、研修はどこが主催をして、どのようなカリキュラムで、どうなっているのかというお話がございました。国でも研修を実施しておりますし、自治体でも実施しております。NPO法人などでも実施していただいています。基本的に、国で実施するものというのは、リーダーの研修、喫緊の課題研修と整理をしております。あと、自治体では強化研修ということを主として行っています。どこで受けても、カウントに入ってきます。
 また、カリキュラムについても、そのテーマに応じたカリキュラムづくりというのは、それぞれのところで実施しています。
 3つ目の特別支援教育に関する校内委員会、4つ目の特別支援教育コーディネーターのところで、これは玉木委員のほかに、河井委員、柘植委員からもお話があったところです。御指摘のとおりです。特に柘植委員から学校種ごとに少し異なっているのではないかというお話をお伺いしたところです。
 まず、3の特別支援教育に関する校内委員会ですけれども、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援教育に関する校内委員会につきましては、特別支援教育が発達障害も含めて特別な支援を必要とする子供が在籍する全ての学校において実施されるものという観点から、平成19年度に通知をさせていただいておりまして、各学校に設置するということとさせていただいています。
 当該通知を発出した平成19年につきましては、校内委員会の設置率が国公・私立合計で74.8%、75%に若干満たないぐらいの数値でございまして、平成29年度においては84.7%という形では増えているものの、中身を見てみますと、平成29年度においては、公立は99%、国立は95%、私立が40.6%ということで、平均してこの数字になっております。
 これについて、その下のコーディネーターのところもですけれども、公立が99.4%、国立が約96%、一方で私立の指名率というのが、47.4%という数値でございます。ここに記載させていただいているように、校内委員会が84.7%、コーディネーターが86.7%と平均をとった数字をここに置かせていただいています。
 あと、玉木委員から、校内委員会は全学校なのかという御質問がありましたが、全学校種で置いています。
 4番目の特別支援教育コーディネーターについては、専任か兼務かという御質問がありましたが、これについては兼務がほとんどです。中には、専任としているものもあります。
 我々の通知では、やはり1人の方にコーディネーターの兼務をしていただくと、その方が忙しいときにはなかなか保護者との調整、関係機関との調整がしにくくなりますので、複数名のコーディネーターを置いてくださいとお願いをしているところです。
 あと、資料2で、これは玉木委員から、2ページの(2)高等教育についてのお話がございました。大学等と書いてありますので、ちょっと分かりにくかったと思うのですが、ここは大学、短期大学、高等専門学校を指します。中等教育の高等学校については、初等中等教育になりますので、前のページの1ページなのですけれども、高等学校は昨年の4月から通級指導を制度化しております。それまでは、高校において通級指導はありませんでした。小学校、中学校の通級の連続性はあったのですが、高校になるとありませんので、普通の高校に行くか、特別支援学校に行くか。
 そういう連続性のことも鑑みて、今年度、去年の4月から、高校でも通級指導が行えるようにして、連続性を保ってきているということです。
 2ページの3の生涯学習のところでございますけれども、この生涯学習について、障害のない人たちにアプローチをどうしているのだろうかというお話がございました。これも、玉木委員も御案内のとおりだと思うのですけれども、今、文部科学省のほうで、学校卒業後における障害者の学びの推進に関する有識者会議というものを起こして、卒業後にどうするのか議論をしています。
 ここで、この3月に最終取りまとめを出すのですけれども、この中で、障害者理解教育の推進につきまして、どうあるべきかということを書く予定です。委員からそういう御発言もございますので、書かせていただきます。
 そこで、国の役割としても、障害のない人が特にリーダーになって、色々なことを進めていただく研修プログラムは国でつくる予定にしています。
 来年度予算で2700万円、国会で審議していただかなければならないのですが、人材育成のための研修会、フォーラムの開催経費をとっています。ここで、担い手の育成や実践の拡大を目指すカンファレンスの実施など必要なお金をとっていますので、障害当事者の方にリーダーになってもらって、理解を進めていただける事業を、来年度から展開していきます。
 障害のある方々に対する学校教育、生涯学習教育とあわせて、一緒になって推し進めていければなと思っています。
 最後に、石川委員長からお話がございました。教科書や教材のバリアフリー化について、以前、ボランティアにお願いする形でしたけれども、その後の進展についてのお話をいただいたところでございます。
 音声教材を必要とされる方につきましては、やはり公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会、東京大学の先端科学技術研究センター、NPO法人EDGE、NPO法人テストと学習環境のユニバーサルデザイン研究機構のお力をおかりして、音声教材については、引き続き、来年度もお願いするということでございます。
 それにあわせて、学校教育法等の一部を改正する法律が、昨年の通常国会で成立しまして、この4月からなのですけれども、デジタル教科書が、紙の教科書にかえて紙の内容をデジタル化したものが学校で使えるようになります。
 ボランティアの方々につくっていただく音声教材とあわせて、デジタル教材というのも学校で普及していければなと考えております。以上です。

○石川委員長 続きまして、厚生労働省、お願いいたします。

○厚生労働省(社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課:米澤課長補佐) 厚生労働省でございます。順次、担当からお答えさせていただきます。
 私からは、安藤委員から御質問いただきました地域移行についてお答えします。
 御指摘いただきました障害者別に地域移行数を把握していないのかという御質問でございますけれども、障害をお持ちの中に重複障害がある方もいらっしゃいまして、その辺はどのように振り分けをしていくのかというところが、なかなか難しく、現状でも、その点などを把握しておりませんので、今後、問題意識として考えたいと思います。
 障害をお持ちの方の重度化、高齢化というのは、我々としても課題と思っておりまして、そういった方々も含めて、地域で生活を望む方は、できるだけ地域で暮らしていただくことが重要であると考えております。
 障害計画の中の数字につきましては、社会保障審議会障害者部会でも御議論いただいた計画の数字の達成を目指して、順次、取組を進めているところでございまして、このような重度化、高齢化の方につきましては、平成30年4月から、新しいグループホームの類型としまして、日中サービス支援型をスタートいたしましたので、そういったツールも使いながら、引き続き、地域移行を進めていきたいと考えているところでございます。
 続きまして、大塚委員から御質問いただきましたペアレントメンターや強度行動障害の研修の目標値でございますけれども、現状、こういった目標値は設定していないところですけれども、ペアレントメンターや強度行動障害の研修というのは、非常に重要なものですので、一人でも多くの方に受講していただきたいと考えているところでございます。
 第三者評価につきましても、同じように具体的な数値目標は設定できていないのですが、こちらにつきましても、できるだけ多くの事業者に受審していただけるように、取組を進めていきたいと考えているところでございます。 次に、三浦委員長代理から御質問いただきましたセルフプランの件数でございますけれども、大変恐縮ですが、今、手元の数字では、実施率しかわからなくて、そこを御紹介させていただきたいと思います。
 セルフプランの実施率につきましては、平成30年の3月時点で16.4%となっております。平成24年の法改正でできるだけ計画相談ができるようにということが義務付けられまして、目標値の達成に向けて、順次、取組を進めていきたいと考えております。
 私からは以上です。

○厚生労働省(社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課:芝課長補佐) 続きまして、厚生労働省から、引き続きお答えを申し上げます。
 岡田委員から、精神障害者の地域包括ケアシステム等の関係で御質問をいただきました。まず、私どもが提出しております資料1-2の2ページに記載されています入院中の精神障害者のうち、高齢長期退院者数の数字について、お尋ねをいただきました。
 今回、26年度の数字を出しておりますけれども、高齢長期退院者数は65歳以上、5年以上という定義でございますが、65歳以上の年齢や5年という年数をさらに細かく分けるというデータは持ち合わせてございません。
 ただ、精神保健福祉資料というデータからとっておりまして、65歳、5年にかかわらなければ、年齢や年代別であったり、入院期間別という数字も出しています。もしよろしければ、追って該当部分は御案内したいと考えております。
 また、死亡退院を含むのかという御質問もいただきました。こちらも死亡退院を含む総数の数字ですが、先ほど申し上げた資料には、死亡と死亡以外も含めて分類分けをしている数字が出てますので、そちらも数字が各種ありますが、また御案内をしたいと思います。
 続いて、地域包括ケアシステムについてです。先ほど、岡田委員からは、退院率が低いことに関する理由についての御指摘や、地域包括ケアシステムの進捗状況、退院した後、退院後の生活をどのように支えるように考えているのかという御指摘をいただきました。
 私どもは、入院が長期化する理由は、様々な要因が複雑に関係していると考えておりますけれども、今、我々としては、地域で医療、福祉、介護、それから教育、生活の場など、様々なものを包括的に支援するという意味で、地域包括ケアシステムの構築を進めることによって、地域で暮らしやすい基盤を整備していきたいと考えてございます。
 その中で、地域のアドバイザーの派遣であったり、アウトリーチであったり、そういうことをしながら、退院後の方も含めて、地域生活を支える仕組みをつくりたいと考えております。  現時点の成果でございますけれども、地域包括ケアシステムの構築に向けた事業は、協議の場やピアサポートといった各種事業を自治体が選んで構築する構築推進事業というものがございます。そちらは、平成29年度の予算が1.9億であったところ、今年度の平成30年度には5.2億円の予算をつけて、進めているところです。自治体としても、県や政令市で、29年度は14自治体であったところ、今は県や政令市のほか、保健所設置市、特別区も含めて49自治体で進められていると把握をしています。
 また、アドバイザーを派遣する事業につきましても、平成29年度から30年度にかけて予算を増額しておりまして、取り組んでいる自治体数も13から18と増加をしているところでございます。
 現在、平成30年度の事業の中で、地域包括ケアシステムを各自治体がつくっていくための手引を作成しているところですので、こういったものも活用しながら、さらに進めていくように努力していきたいと考えています。
 先ほど、安藤委員から病床削減についての御指摘もありましたけれども、我々としては、まずは地域で生活する基盤というものを、このような事業を通じて構築していくことが重要であると考えております。
 以上です。

○厚生労働省(社会・援護局障害保健福祉部企画課:内山課長) 河井委員から御質問がありました歯科検診実施率についてでございます。当初値、23年度の66.9%から、28年度の実績は62.9%に下がっているわけでございますが、下がっている原因については、担当としてもまだその明確な原因が分析できているわけではございません。
 ただ、下がっているという認識はございますので、目標値は34年度になっておりますし、今後、その要因を分析しながら、目標値に向かってどういう対応ができるか、どういう対策ができるか考えていきたいと思ってございます。

○厚生労働省(職業安定局雇用開発部障害者雇用対策課:木本課長補佐)続きまして、障害者雇用の観点から御回答させていただきます。
 まず、安藤委員から、重度障害者の方々に対する通勤の支援の取組を進めていただきたいという御意見をいただきました。その点につきまして、御回答させていただきます。
 特に重度身体障害者の方々におきまして、通勤に係る継続的な支援のニーズが非常に高いということについては、承知しているところでございます。
 現在、厚生労働省におきましても、障害者雇用の見直しの関係で、労働政策審議会で、議論をいただいておりまして、先日、意見書を取りまとめてございます。
 御承知のことかもしれませんが、その内容について少し触れさせていただきますと、通勤支援のあり方については、労働の施策と福祉の施策の連携を進めながら、引き続き検討することが適当であるということで、分科会からも、御意見をいただいているところです。
 課題として、なかなか難しいところでもございますのが、厚生労働省として、引き続きしっかり検討していきたいと考えてございます。
 もう一点、週10時間労働、短時間の方の労働について支援を検討してほしいという御意見をいただきました。こちらにつきましても、分科会で、御意見が取りまとまっています。少し御紹介させていただきますと、短時間であれば就労可能な障害者の方の就業機会の確保を支援するために、週の所定の労働時間が短い方の数に応じて、障害者雇用納付金を財源とする特例的な給付金を事業主に支給するという形で意見が取りまとまっています。  これを踏まえまして、厚生労働省からも、法案要綱という形で諮問答申が先日行われたところです。引き続き、まずはこういった取組を検討していくということで、対応していきたいと考えているところでございます。
 続きまして、佐藤委員から御指摘いただきました職場定着のための合理的配慮につきまして、御回答させていただきます。
 当方で今、手元にあるデータとなってしまいますけれども、例えば平成29年度の実績ということで、ハローワークや都道府県労働局に寄せられた相談の件数、特に重要な相談ということで把握しておるものとしては、181件ございます。これを踏まえまして、その後、助言などを行ったものとして、24件、また、紛争解決などに結びついた形として3件、調停に結びついた形として3件、こういったものがデータとして把握しているところでございます。
 なお、基本的には、今、申し上げましたものは、民間の事業主などをベースにしたものとなってございます。
 最後に、石野委員より御指摘いただきました今回の国における法定雇用率の問題で、国に対しては甘いのではないかという御指摘をいただきました。この点につきましては、制度所管の省庁としまして、反省しているところでございます。
 先日の分科会の意見書の中でも、この点については述べられているところでございます。
 現行の制度では、民間企業におかれましては、法定雇用率が達成できなかった場合につきましては、納付金という形でお金を納付していただく形のスキームになってございます。
 一方で、国においては、そういうものがないということで、各方面から御指摘をいただいているものと認識しています。
 この制度自体につきましては、分科会の御意見もございまして、国などから納付金自体を徴収するということにつきましては、結局、それが国民の方の税金から支払うということになってしまうため、結果的に、国の納付義務を国民の方に転嫁することとなってしまうのではないかという課題があるという御意見をいただいておりました。
 そういった中で、そもそも国としては、率先して障害者雇用を推進すべきという立場であることから、法定雇用率の達成を前提として、しっかりと取組を進めていくことが重要であるという形で、御意見をいただいていました。
 一方で、国の機関において、法定雇用率が達成できなかった場合につきましては、先ほども申し上げましたけれども、法案の提出に当たって、各方面から様々な御意見をいただいているところでございます。
 厚生労働省としましては、納付金の趣旨などを踏まえながら、官民問わず、障害者雇用を進めるためにどういったことができるかということを検討していきたいと考えてございます。
 以上です。

○石川委員長 それでは、続きまして、国土交通省からお願いいたします。

○国土交通省(総合政策局安心生活政策課:奈良課長) お答えいたします。
 まず、安藤委員からの特定路外駐車場について御質問がございました。こちらは、500平米以上で料金徴収するものということで、それについては御指摘のとおりでございます。
 基準の見直しについて、御意見をいただきましたので、こちらについては担当部局に問題意識を伝えたいと思います。
 なお、3.5メートル幅の障害者用の駐車区画の適正利用の観点からは、私どもといたしましても、パーキングパーミット制度の導入促進を自治体に促しておりまして、現在、47都道府県のうちの37府県で導入がされていると承知しています。
 また、安藤委員と佐藤委員から、バスとタクシーについての御質問、御意見がございました。まず、乗合バスの内訳については、申し訳ありません。ただいま手元に正確な数字がございません。空港アクセスバスのバリアフリー化が進んでいないというところにつきましては、課題として認識をしております。
 私どもといたしましては、平成28年に、羽田、成田への空港アクセス路線について実証運行を行いまして、また、昨年12月には、エレベーター式リフト付きバスの運行も開始されたところでございます。こういった新型リフト付きバスですとか、エレベーター式リフト付きバスの普及を促進していきたいと考えておりまして、国としても、補助金や税制面で支援をしていきたいと考えております。
 基本方針の見直しに対して内訳を細かくという御意見につきましては、今後の課題として受けとめさせていただきます。
 タクシーにつきまして、福祉タクシーの数の中には、UDタクシーが含まれております。トヨタのジャパンタクシーなどです。今の導入台数につきましては、これも申し訳ありませんが、数値が手元にございません。
 UDタクシーの乗車拒否あるいは乗るのに時間がかかる部分につきましては、国土交通省といたしましても、昨年11月に事業者団体を通じて参加のタクシー会社に対して、ドライバーがしっかり法令を遵守することを徹底することや、研修を受講させること、そういったことを文書で発出、通知したところでございます。
 また、車両メーカーにも改善を要請しまして、これを受けまして、トヨタ自動車におかれては、2月4日にスロープの組み立て簡素化などの改良を行うということを発表しまして、既販車に対しては、2月中旬から改善を行い、本年3月からは、新たに発売予定の車両についてはさらなる改良が施されたスロープの搭載等の措置が講じられる予定となっております。車両の改良を受けまして、乗車時間が短縮されると聞いております。
 ホテルについて、佐藤委員から御指摘がありました。全国のUDルームの数につきましては、正確な数字がないのですけれども、国土交通省で行いましたアンケート調査に回答した606施設の中で368室がバリアフリールームというアンケート結果がございます。
 一般客室につきまして、車椅子の方が使いやすくするということにつきましては、東京都のほうで条例を改正すると聞いておりまして、一般客室内の1以上の浴室等の出入り口の幅を75センチメートル以上とすることを努力義務化する方針と聞いております。
 石野委員から、同じくホテルにつきまして、テレビの字幕の話がございましたけれども、こちらは建築設計標準というガイドラインで字幕対応を促しております。周知をしているところでございます。
 また、基本方針でございますけれども、先ほど御説明したのは、数値目標を定めている部分でありまして、数値目標はハードですけれども、基本方針には、定性的な書き方で、心のバリアフリーについては明記しておりますし、今回のバリアフリー法改正におきましても、ソフト面の取組を強化したところでございます。
 また、河井委員から、建築物の目標値についての御質問がございました。こちらは、資料1-2の6ページの(6)において、義務基準についての適合割合を定めておりまして、(7)のほうは誘導基準といいまして、義務ではなくて望ましい基準で、よりハイスペックな基準の適合を定めたものでありまして、かつ、その年度のフローの数値なものですから、年々数値が変わるという性質がございます。
 駆け足になりましたが、以上でございます。

○石川委員長 ありがとうございました。
 1点、確認なのですけれども、石野委員の御質問は、ホテルのテレビで字幕が表示できないような調整がされていると御指摘されていたのですけれども、それは原理的に可能なのかどうかということと、それについて、もし御回答があれば教えていただきたいと思います。

○国土交通省(総合政策局安心生活政策課:奈良課長) 字幕を表示されないような状況になっている場合があるという話は、別の場で障害者団体の方から御指摘を受けたことを聞いたことはございますけれども、実際にどのようにされているかについては、今現在、手元に資料等の詳細を持ち合わせていません。

○石川委員長設定オプションだけの話なのか、石野委員から追加情報をいただければと思います。  厚生労働省の御答弁の中で、岡田委員からの質問に対して、データはあるという話でしたので、少し条件は変わってくるけれども、例えば死亡退院なのか、地域移行しての退院なのかというのがわかるようなデータもあるので、提供可能という話でしたので、また委員会あてに御提出いただけると幸いです。
 それでは、以上をもちまして、議題1を終了したいと思います。
 限られた時間の中での質疑応答ではありましたけれども、意義のあるものになったと思います。各委員方、各担当の御協力に敬意を表したいと思います。
 また、折りがあると思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
 それでは、ここで小休憩といたします。

(休憩)

○石川委員長 それでは、議題2に入ります。
 まず、事務局から、地方公共団体における障害者差別解消法の施行状況と、障害者差別解消法の見直しの検討にかかわる今後の審議の進め方について、事務局としてのお考えをまず御説明いただきたいと思います。

○寺本参事官 内閣府です。お手元の資料5について、説明します。
 地方公共団体における障害者差別解消法の施行状況ということで、点線のところの1つ目の○ですけれども、内閣府が自治体対象に調査を行い、その結果の取りまとめをしております。
 その中で、主な項目について、速報値として本日準備いたしましたので、御報告をします。
 2ページですが、まず障害者差別解消法に基づく対応要領の策定の状況について、こちらは、都道府県、政令市など、自治体において、自治体の職員向けの合理的配慮などの対応要領でございます。こちらは、策定することが法律で努力義務になっていますが、1つ目の○のとおり、都道府県、政令市では、全て策定をしております。中核市において94%の自治体が策定、それ以外の一般の市で約85%、町村では約59%が策定をしている状況です。
 1,721全自治体での策定の割合は、約72%となっていまして、1年前の約63%と比較しまして、10%近く、約9%上昇ということになっております。
 3ページでは、策定の状況をグラフで示しております。水色が策定済み、黄色が策定予定となっております。
 続きまして、4ページですが、障害者差別解消支援地域協議会は、この法律に基づいて設置が可能となっており、設置自体は、法律上は任意ですが、内閣府として同協議会の設置を推進しています。関係者が障害を理由とする差別の解消の問題について、連携して対応できるということで、地域の取組としてはかなり重要なものとして、設置を推進しているところですが、その設置の状況については、都道府県、政令市では全て設置済みということで、割合は100%となっています。
 中核市は約74%となっており、これは、この表のアの設置済み及びイの共同設置済みを足した数字になります。それから一般市は約60%、町村は約39%が設置済み又は共同設置済みとなっております。
 全体の自治体に占める割合は約52%ということで、1年前に比べて約10%上昇しています。
 この設置について、依然として未定であるという回答のオがございますけれども、減少傾向にありますが、小規模自治体を中心に、依然として一定数未定という自治体が存在している状況となっております。
 次に、6ページ、地域協議会の構成員の状況ですが、アからスまでの各類型の機関等が協議会に参画している割合を示しております。例えば、アの地方公共団体の障害者施策主管部局がこの協議会に参画しているのは、協議会923のうちの730ということで、8割方という状況です。
 1つ目の○ですけれども、障害当事者、障害者団体、家族会などの関係者、それから福祉等の関係者については、全体の地域協議会の9割以上の協議会で参画が進んでおります。
 あわせて、国の機関、事業者、法曹関係者と学識経験者、報道機関といった関係構成員につきましては、人口規模の大きい自治体ほど参画する割合が高くなる傾向が見られるという状況です。
 例えばクの事業者に御参画いただくということは、重要なところですけれども、事業者が参画している協議会は、全体の約64%となっており、都道府県や政令市においての参画されている協議会の割合が多いというのがみてとれます。
 次に、8ページですが、2-2地域協議会で実施した事務の状況ということで、各項目を挙げております。
 相談事例の共有、障害者差別解消に資する取組の共有・分析、差別解消の取組の周知・発信、研修・啓発など、こういった事務を実施している割合が比較的高くなっています。
 これに対しまして、アの紛争の防止・解決を図る事案の共有、オの構成機関による紛争解決の後押し、それから、キの個別の相談事案に対する対応に係る事務を実施した割合は、1割未満にとどまっております。
 これには、実際に紛争にまで至るケースがそれほど多くないという事情もあるかと思います。
 次に、10ページの相談対応を行う体制の状況です。
 表の一番上、アには、ワンストップ相談窓口を設置又は指定とございますが、このワンストップ相談窓口とは11ページの米印に注書きがございますが、障害者差別に関する相談について、各分野、例えば教育、雇用、交通、各種サービス利用などを問わず、障害者差別に関しての相談を一元的に受け付ける相談窓口を設けているところという意味合いですが、こういった形の相談体制を整備している自治体の割合が、各項目と比較して高くなっておりまして、約44%となっております。
 そのほかに、差別に関する相談員を配置している自治体、統一的な解釈・判断を行う部局等を指定している自治体などがございます。
 いずれについても、人口規模が大きいほど何らかの形で相談体制を整備している割合が高くなっている状況です。
 次に12ページですが、3-1ワンストップ相談窓口の設置先の状況ということで、このワンストップ相談窓口を整備している自治体において、大部分はアの障害者施策主管部局、福祉事務所等を設置先としております。このほかに、地方自治体の出先機関、民間事業者、民間団体などがございます。
 都道府県や政令市においては、この民間事業者、民間団体等に設置するケースも散見されております。
 施行状況についての速報の状況の御説明は以上でございます。
 続きまして、資料6を御覧いただけますでしょうか。1枚紙で、障害者差別解消法の見直しの検討に係る今後の審議の進め方について(案)という資料です。
 これから、この障害者政策委員会におきまして、この障害者差別解消法についての検討を進めていただくのですけれども、主な検討事項を、ここに挙げております。
 まず1点目は、障害者基本計画に基づく関連施策の実施状況の監視となります。本日も御議論いただきましたけれども、第4次障害者基本計画が今年度よりスタートしておりますが、来年度に入りましたら、同計画における初年度の実施状況の取りまとめをしまして、順次、その実施状況について御議論いただきたいと思っております。
 障害者施策としての様々な配慮という面で、差別解消の議論と関連するところが多いと思いますので、こうした状況も合わせて御議論いただきたいと思います。
 それから、今日はもうお時間はございませんけれども、次回以降、各委員の皆様の障害者差別の解消という観点からの論点につきまして、御討議、問題提起などもいただきまして、個別の論点を順次整理しつつ、検討していくということを想定しております。
 それから、この法律の施行3年の見直しに当たりまして、関係団体などからのヒアリングも実施を順次していきたいと思っております。今後、概ね1~2カ月に一度の頻度で議論を進めていくというものでございます。
 事務局からの説明は以上です。

○石川委員長 それでは、以上の事務局からの一つの原案といいますか、説明や考えを踏まえまして、各委員から、今後の障害者差別解消法の見直しの進め方等につきまして、御意見をいただきたいと思います。
 御意見のある委員は、挙手をお願いします。
 野澤委員、お願いします。

○野澤委員 野澤です。前年に比べると、かなり色々と進んできたということで、自治体も結構頑張ってやっているということが分かりました。
 教えてほしいところがあるのですが、対応要領の策定状況や地域協議会の設置状況は随分割合が上がってきていますが、策定しないや設置しないと答えているところが少ないですがあります。これはどういう理由なのかということを知りたい。
中核市で設置しないというのがあるのです。その理由を教えてほしいと思いました。その上で、今後の進め方について意見を言いたいと思います。まず、それだけ質問させていただいていいですか。

○石川委員長 まず、野澤委員からの質問にありましたように、設置するつもりはないと受けとれるような回答については、どのようなことがあるかというのは、内閣府としてもし把握されていたら教えてください。

○寺本参事官 この点につきましては、今、回答の中でそういった理由も記載いただいて、まとめておりますので、次回以降、御報告をさせていただきますけれども、現時点で把握している一例としましては、小さな自治体では都道府県が策定した対応要領を準用している。これは準用という形であれば、事実上、適用ということもあろうかと思いますけれども、あとはなかなか事例がないため、あるいは人材も不足しているため、ということを正直におっしゃっている自治体もあります。数は少ないですけれども、そのような回答となっております。これは対応要領についてです。
 それから、協議会につきましては、例えば障害者総合支援法に基づく自立支援協議会など、ほかのネットワークを活用してということで、事実上、そこにおいて総合的に対応していくということを御回答されている自治体もあるようでございます。
 そのようなことも含めて、また次回、御報告させていただければと思います。

○野澤委員 また次回、ぜひお願いしたいと思います。
 施行後3年経過してきて、色々とこういう形というか、体制が整ってきたということはいえると思うし、評価したいと思うのです。
 問題は、これがどのくらい役に立っているのかということだと思うのです。最初にこの障害者差別解消法ができたときも、窓口の設置までは求めていなくて、地域協議会の中でうまく情報を共有したり、構成機関の権限を使って解決してくださいというどちらかというと曖昧な解決の仕組みでした。でも、色々なところを入れられるので、可能性があるということで始まったのですが、果たしてこれがうまく機能するのかどうなのかというのは、最大といってもいいぐらいのポイントだと思うのです。
 これを見たときに、実際、窓口をつくっているところが意外と多いので、それは前向きな評価をしていいかなと思っているのですけれども、ただ、実際に個別の相談に対応するというのは1割未満にとどまっているということなので、このあたりの理由を知りたいと思うのです。
 今後の改正に向けての一番のポイントは、整ってきたものを、ちゃんと機能させるというところがポイントだと思っていて、相談に来ないのは、あるいは来ても解決できないなど。このあたりの原因をまず解明して、それがうまく機能するような改正を、戦略的に考えていったらどうかと思っています。このあたりの分析みたいなものがとても重要だと思うのです。
 うまくいっている事例もぜひ知りたいなと思っているのです。そうすると、何を後押しすれば、ほかの自治体でもこれが回っていくのかが見えてくると思うのです。啓発も色々なところでやられていますけれども、形式だけの啓発だとか、情報共有だとそれは勿体ないので、どのぐらい実のあるものになっているのか、どうやってこれを調べて、分析していいのか、すぐには言えませんけれども、その辺りのことをまずはじっくりとやってみてはどうでしょうか。
 そのデータをもとに、具体的なヒアリングなどもしながら、改正に向けた議論をしていきたいと思っています。
 以上です。

○石川委員長 障害者差別解消法の実施状況について、しっかりとした調査は既に行われつつあるのか、ある程度のデータを内閣府として持っていらっしゃるのかどうかという点についてはいかがでしょうか。

○寺本参事官 本日、お配りしました速報というものは、全体の今の調査項目の一部でございますので、かなり広範にわたって、今、自治体で施行状況、課題認識、工夫している点なども御回答いただいて、集計をしているところでございますので、次回もしくは次回以降、その辺りを、今の野澤委員の問題意識に照らして、議論に資するような形で御報告させていただきたいと思っております。
 地域協議会につきましても、もう少し、実際に設置を予定しているのであれば、予定時期をどうしていくかとか、細かく聞いているところや、あるいは条例の制定状況、条例の中でどのような位置付けをしているか、相談解決の体制において、どのような工夫をされているか、そういったことを調査しておりますので、御報告をさせていただきたいと思っております。

○石川委員長 続きまして、石野委員、お願いします。

○石野委員 石野です。
 障害者差別解消法における地域協議会の設置が増えており、非常に嬉しいことだとは思っております。
 私は、大津市というところに住んでいます。大津市は、中核市でもあり、私は地域協議会の会長も務めております。
 その中で、今まで議論してきたテーマが3つあります。1つは情報コミュニケーション、2つ目は公共施設、3つ目は民間事業者、このテーマに沿いまして、差別事例や合理的配慮について、好事例なども含めて議論をしているところです。
 こういった全国各地での差別事例や合理的配慮を集約していくようなデータがいただけないでしょうか。
 2つ目は、地域協議会の構成員の中に、障害当事者あるいは家族が入っているとは思いますが、90%という数字が出ております。90%の内容について、どのような関係になっているか。例えば、視覚、聴覚、障害種別の構成員がどの程度いるのか、そのあたりのデータもいただきたい。

○石川委員長 これは次回以降、このようにしてほしいということですので、内閣府として御対応いただけると思いますので、次に行きます。
 大日方委員、お願いします。

○大日方委員 実は、私もお話し申し上げたかったのは、この障害者差別解消法の見直しの進め方というところでありまして、ほぼ野澤委員と重なっておりますが、障害者差別解消法によって何が変わったのかというある種の成果、あるいは変わり得なかった問題点という課題のところをベースにしない限り、個別の論点の検討というところが曖昧なものになってしまうのではないかという懸念をしているところでしたので、まず、個別の論点検討の前に、実態というものを把握する時間がほしいというお願いをしたいと思っておりました。
 以上です。

○石川委員長 続きまして、玉木委員、お願いします。

○玉木委員 このデータは速報値ということなので、次回ぜひ出していただきたいのは、例えば、地域協議会の開催頻度であったり、私は、今の兵庫県はお恥ずかしい状況にあって、県の地域協議会は実は障害福祉審議会と県の自立支援協議会と障害者別解消地域協議会の3つを合わせ技でやっているわけです。それも年に1回か2回です。地域協議会については、時間的には20分ぐらいの報告なのです。それでもやっているとカウントするとなると、本当にこの地域協議会が何のためにあるのかというところが、もう一回、見直されるべきかということと、それから、8ページにある例えばカの研修とか啓発についても、本当に地域協議会で発案して実施しているのか。実は県などが、地域協議会の名をかりて勝手にやっているのかでは、そうなると全然意味合いや効果が違ってくると思うので、その細かいデータや実際の状況を把握するということがまずは大事なのではないかと思っています。
 それと、特に市町においても任意であっても地域協議会を設置している以上は、定期的にやっているのか、随時、時間があったときにやっているのかでも、差別というのは、虐待と同様、結構切迫している状況もあると思うので、そういう整理の仕方もぜひしていただければありがたいと思います。
 以上です。

○石川委員長 おっしゃるとおりかと思います。
 それでは、佐藤委員、お願いします。

○佐藤委員 前回、法律ができたときからの積み残しの課題等も含めて、主なポイントは、差別の定義、間接、関連差別というものを、運用実態を見て検討するということでしたので、これとか、あるいは紛争解決の仕組み、民間の合理的配慮の義務化、障害女性といったことが主な論点かと思うのですけれども、野澤委員と大日方委員がおっしゃったとおり、この法律ができて差別がなくなったのかどうか。なくなっていないのであれば、どういう分野で改善されていないのかということを明確にしていく必要があると思います。
 それは、相談窓口に寄せられた事例に基づいて検討していく必要があると思います。
 ぜひお願いしたいのは、各省庁に相談窓口があります。そこにどういう相談が寄せられているのか。それが、相談された後、どのようになったのか。解決したのか、しなかったのかという事例を、この3年間のものをぜひ挙げていただきたいと思います。
 1年目に国土交通省が、1年が終わったときに報告されたのが、私はすごく印象的だったのですけれども、一つ事例で、航空会社が盲導犬を一機につき2頭は乗せないという内規があったそうで、それで拒否をした。その相談がありまして、その後、国土交通省が働きかけて、航空会社が内規を改善して、複数の盲導犬が乗れるようになったというのがありました。
 それは本当にこの法律ができて、相談窓口ができたおかげで解決したことだと思って、本当に良かったと思うのですけれども、そういう解決した事例、解決できなかった事例を含めて、各省庁からぜひ出していただきたい。
 私は、幾つかの省庁に、実際の差別の事例があったときに、相談をしたのですけれども、省庁によってはかなり温度差があると思いました。
 例えば、内閣府のホームページに各省庁の対応要領・対応指針出ていますけれども、そこで、相談窓口、電話番号も課もちゃんと載っているわけです。そこに相談の電話をしたら、うちは窓口ではありませんというふうに言われたことが何回かあるのです。
 全部の省庁がそうではなくて、非常に熱心にやっていただいて、解決していただいた省庁もあります。ですが、温度差がすごくある感じがしますので、ぜひ全ての省庁の窓口の事例を教えていただきたいと思います。
 以上です。

○石川委員長 続きまして、三浦委員長代理、お願いします。

○三浦委員長代理 2点、お尋ねいたします。
 紛争解決のところは、やはり積み残された課題だと思うのですけれども、国の法律の前後に、県や市でも条例が策定されています。特に国の法律ができてからは、相当数増えているのではないかと思うのですけれども、その地方公共団体が持つ条例で、紛争解決をどのようにされているか。結果を公表するという熊本県の条例もあるのですが、それに伴って不都合は生まれたことはないですし、窓口も、かなり条例があることでしっかりしているというよい例は蓄積されてきていますので、町村までは難しいかもしれませんが、県と市で増えている条例に関し、どのような紛争解決の方法をとっておられるかということを教えていただきたいと思います。
 もう一つは、石川委員長にお尋ねしていいでしょうか。民間事業所による合理的配慮の提供が努力義務であるということは、例えば条約に照らしていかがなのかということを、勉強させていただきたいと思います。

○石川委員長 それでは、国連障害者権利委員の立場から言わせていただきます。
合理的配慮提供努力義務というのは、不思議な概念で、どう翻訳するのでしょうか。差別しないよう努力する義務があるというわけですが、どうやってそのことを認定するのでしょう。努力義務違反は、そもそも協議会など作るつもりはない、合理的配慮など提供するつもりはない、合理的な方法をいっしょに考える対話に参加するつもりさえない、という場合に限ってこの法律に触れるのだと思います。これは権利条約が求めている差別禁止法制としては不十分です。この法案作りに尽力された方々は、それは百も承知で、近い将来の見直しを託しつつ、小さく産んで大きく育てるという思いだったのではないでしょうか。
 それでは、大塚委員、お願いします。

○大塚委員 日本発達障害ネットワークの大塚です。
 三浦委員長代理のお話にもあったのですけれども、私も紛争の防止ということで、8ページの2-2地域協議会で実施した事務の状況ということで、紛争の防止解決を図るということで、事務局の方より、まだそもそも紛争というものが、余り数が多くないということも含めてというお話がありましたけれども、紛争の概念規定をどうするかということはもちろんあるのですが、日本の文化なのか紛争を好まないのでなかなか出てこないのか、そのような背景も含めて、なぜ出てこないのか。
 私は、紛争の概念規定をどうとるかということはあるのですけれども、別に紛争がないからいいということにするのか、あるいは、紛争があったとしても、正当な紛争というのがあるかもしれない。正当な紛争というものを、この協議会に上げることによって、協議会全体で解決したこのプロセスが大切だと思うのです。それが、まさに差別解消を広めて、合理的配慮をしていくという一つの方法論なので、これ自体が少ないということは、ある意味で、ないほうがいいけれども、私は課題だと思っています。小さなものであっても、正当な紛争をみんなで言い合って、お互いに協力し合って解決していくことにまさに地域の支援力が高まるということなので、この辺をどう考えていって、次の方策の中に入れていくかということをぜひやっていただきたいと思います。  以上です。

○石川委員長 ほかに御意見ございますか。
 関川専門委員、お願いします。

○関川専門委員 大阪府立大学の関川でございます。
 合理的配慮の提供について、少し考えるところを述べてみたいと思います。
大阪府も平成28年4月施行の条例をつくりまして、現在3年の見直しを行っているところでございます。今年度は、特別のワーキンググループで検討をし、それを来年度、地域協議会(差別解消協議会)で年6回ぐらい、条例改正の必要性、課題、相談体制の強化等々について検討していくところでございます。
 その中で、色々とワーキングで検討して御意見いただいた課題の一つが、事業者による合理的配慮の提供を義務化するかどうか、でございます。大阪府が差別解消条例を制定する時にも、検討部会においてこれについて議論がありました。当時の議論は、障害者差別解消法がこれを努力義務としておりましたことから、事業者委員の方から、最初からハードルは上げないでほしいという意見もございました。合理的配慮の定義が非常に不明確で、何をやったらいいのか分からない状態で、条例で義務付けるということは、少し問題ではないかという御意見もいただき、また合理的配慮を義務化しなければならない立法事実も見当たらないということで、努力義務にとどめたという経緯がございました。
 これについて、3年の見直しで、法的義務化するかどうか、一つ大きな検討課題になっております。なかでも、相談及び紛争の防止・解決仕組みである障害者差別解消法第14条の枠組みの中で、合理的配慮を義務化することはどのような意味があるのかを考えてまいりました。
 府の施策の中で、合理的配慮を義務化した場合、相談及び紛争解決の実際において、事業者に与える影響も含めて、どのような影響が想定され、それどのように評価するかというところを考えたわけでございます。
 障害者差別解消法第14条の性格を考えた場合、行政の関与のもとで、建設的な対話を促して、当事者の話し合いで解決していただくというのが同法の趣旨だと考えております。法的効果があるかないか、それは裁判で争っていただくということになります。自治体の定める条例レベルでは、合理的配慮を義務化した場合の意味は、紛争解決にどのような影響を与えるのか、が問題になります。私個人の考えとしては、仮にこれを義務化したとしても、仮にあっせん・調停の申し立てがあった場合でも、事業者が最終的に同意しなければ、府として合理的配慮の提供を強制できないわけです。差別的取扱いについても、法律及び条例で禁止しておりますが、同様に強制できません。これは、行政関与による相談及び紛争解決の仕組みがもつ限界と考えております。
 そうすると、一方で、努力義務という曖昧なものを法的義務にして、行政指導で合理的配慮の具体的な取組を助言する、あるいは指導的な調整により所定の合理的配慮を提供するように強く求める、さらには、あっせん等の紛争解決プロセスにおいて合理的配慮の提供を求めるわけですが、どれだけ実際の違いがでてくるか。
 長々と話してしまいましたが、今回の資料の中で、8ページの2-2でございます。地域協議会で実施した事務の状況の中のキ、個別の相談事案に対する対応とございますが、これは相談窓口で受け付けた事案に対して、あっせんとか調停という形で地域協議会が関与した事例というふうに考えてよろしいでしょうか。
 もしそうであれば、ここの検証をぜひ行っていただきたい。そして、全国の自治体における条例の中で、このあっせんあるいは調停という仕組みが、どのように位置付けられているのかというところも把握していただきたいと思います。
 あわせて、相談対応の件数は、恐らくもう把握済みだと思いますけれども、相談を受けた後、相談員による調整で解決した事例と、解決が難しかった事例などについても、個別事例を集めて、御検討いただき、検討材料として今後、御提示いただきたいと思います。
 質問は1点です。8ページ、個別相談事案に対する対応が、あっせん・調停によるものかどうか。お願いいたします。

○石川委員長 事務局のほうで把握されているようでしたら、お願いいたします。

○寺本参事官 今の時点でお答えできる範囲になりますけれども、この個別相談事案に対しての対応ということですが、多くの相談ケースにつきましては、窓口での相談員が必要な調整を要する場合には当事者と事業者との間に立って、事業者の話を聞きながら調整をしていくということで進めるのが一般的とお伺いをしているのですけれども、地域協議会に参画される様々な主体、例えば、事業者であれば事業者団体もございますし、関連企業の業界団体もあったりします。このように協議会へ参画している方々のお力も、協議会のネットワークで必要に応じて活用していただきながら、この相談事案に対して対応しているようなケースが、この中に含まれていると私も聞いておりますし、そのように御理解いただければと思います。
 この中で、実際に条例に基づくあっせん・調停・勧告の対応に至っているものというのは極めて少ないように伺っておりまして、関係者との連携を活用するという意味で、この相談事案に関して、協議会のネットワークが活用されているということと思っております。
 さらに補足的なデータも今、収集しておりますので、次回以降、また御報告させていただきます。

○石川委員長 ほかに御意見、御質問はございますでしょうか。
 曽根委員、お願いします。

○曽根専門委員 日本社会事業大学の曽根と申します。
 障害者差別解消法施行後1年の新聞記事で、まだ差別的な対応が残っているということが出まして、その代表例として挙げられていたのが、盲導犬を連れた障害者の方がホテルの宿泊を拒否されたということが書かれていました。
 先ほど、佐藤委員からも御指摘があったと思うのですけれども、恐らくは現場の社員の方が、御自分の判断で断るということはまずなくて、やはりホテルのマニュアルなり社員教育、内規なりといったものが、人にそういった行動をとらせるのではないかと日ごろ感じます。
 先ほど、実際にどういった事案があるのかという実態を把握することが先ではないかという御意見がありまして、私もそれに賛成するのですけれども、そのときに、こういう事案があったということに加えて、その背景にあったものが何だったのかということまで、もし分析されているようであれば、それを出していただけると、今後の取組にとって参考になるのではないかと思います。
 現時点では、差別的な対応があったときに初めて、そういったことを受けた人が申し出るという流れになると思うのですけれども、実はその背景に様々なマニュアルとか内規、社員教育があるとしたら、むしろそういった対応が起こらなくても、点検することによって事前に防止ができるといいますか、能動的な対応が可能になるのではないかと思います。次回の御報告をいただくときに、その背景にあったものがもし分かれば、あわせて教えていただけたらと思いました。
 以上です。

○石川委員長 多くの委員から御提案があった個別の論点について、議論する前の段階として、様々な調査あるいは現場からのプレゼンテーション、そのほか、情報収集をした結果をこの委員会でも共有しつつ、その上で、障害者差別解消法の見直しの議論をしていくということが必要であるという話であったかと思いますが、そのようなまとめでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 そういうことで、もともと事務局としては1年ぐらいかかるであろうという見積もりでこの資料を出していただいているのですが、各委員からのお話を踏まえて、作業をやるとなると、その分、普通に考えると時間がかかってしまうということにもなるのですが、事務局、いかがでしょうか。作業をどのぐらい包括的にやる必要があるのか、あるいは、好事例や解決が難しい課題を出していただき、こういう問題が今の現行の法の規定と運用では解決ができないというような、急所がわかる御報告をしていただけるプレゼンテーションが可能であれば、比較的短期間でできると思うのですが、ローデータを全部積み上げていって、膨大なデータに基づいて、そこから結論を出していくという作業は、本筋ではありますが、時間的制約のなかではかなり大変かと思うのですけれども、事務局のお考えをお聞きできればと思います。

○寺本参事官 今、集計をいたしております自治体の調査におきまして、様々な相談事例、典型的な事例、解決にどのように至っているかなど、色々と報告をいただいております。
 その部分について、なるべくそのイメージがつかめるように、次回、まずは報告をさせていただきたいと思っております。
 今、様々に御指摘いただいた部分は、次回の御報告で全て網羅し切れるものでは必ずしもないかとは思いますが、状況に応じて、また各自治体の協議会の実態を個別にお伺いするなど、また、ヒアリングにおいて聞いていただく中での把握ということもあろうかと思いますし、できるだけ今、私どもが把握しているデータをまとめて御報告をさせていただいた上で、足りない部分はまた並行して付加的に、委員長がおっしゃるように余り長期間をかけて調査をし直すというのはなかなか難しいところもありますけれども、可能な範囲で実態把握を補足できるようなところは、できるかどうかも含めて、考えていきたいと思います。

○石川委員長 大日方委員、どうぞ。

○大日方委員 議題1に対するそれぞれお答えいただいた内容の中で、ちょっと気になったところについて意見を申し上げたいと思います。
 先ほど国土交通省から、車両等のバリアフリー化率の福祉タクシーの導入の台数の中に、UDタクシーが含まれているという御発言がありました。
 UDタクシーというのは、トヨタがつくっているジャパンタクシーということなのかということを確認したかったのです。恐らくそうであるというように、話の文脈から考えますと、国土交通省がこのタクシーをユニバーサルデザインのタクシーと認定をしているわけですが、これがイコール福祉タクシーの概念としていいのか。すなわち、ジャパンタクシーは、一部の車椅子の方は確かにスロープを使えば、時間をかけてでも乗れるというところにおいて、乗車時間の短縮あるいはスロープの簡易化という話がされていますが、物理的に乗れない車椅子、特に電動の車椅子ユーザーは多いので、この定義が曖昧になってしまって、議論が進んでいるというように思いました。
 ここは非常に大きな論点と思いまして、一度、しっかりと認識の共有を行い、何が問題になっているのかということを把握する必要があるのではないかということが一点。
 もう一点、これも国土交通省の説明の中なのですが、宿泊のホテルでUDルームの数が確かな数字がないということで、アンケート調査をしたものについてのデータは出てまいりましたが、この数字はちょっと驚きだなと、正直思いました。
 というのは、IPC(国際パラリンピック委員会)が結局日本にはアクセシブルなお部屋は何室あるのだといったときに、持ち合わせていませんという状況は、我々としても、もし本当にそうであるならば、世界に対しても、非常に恥ずかしい状況ですので、こういったところがもし本当にないのであれば、しっかりと適切な調査をする必要があるのだろうと。それによって、目標も変わっていくだろうと感じました。
 2点目は感想めいたお話になります。
 以上になります。

○石川委員長 重要な御指摘をありがとうございました。
 ユニバーサルデザインにせよ、アクセシビリティーと呼ぶにせよ、規格がどのようなプロセスを経て策定されるのかということももちろんありますし、規格に合意したら、その規格に基づいて個々の製品を評価するという順序なので、大日方委員の御指摘は頷けるものだと思いましたので、また、内閣府から国土交通省に問い合わせをいただければと思います。よろしくお願いします。
 岩上委員、どうぞ。

○岩上委員 全国地域で暮らそうネットワークの岩上です。
 先ほど御説明いただいて、これが第4次計画にちゃんと生かされているかという検証はしておいたほうがいいと思うのです。達成していただいて、本当に努力していただいて、ありがたいという面と、皆さんから御意見をいただいているように、やはりその部分の中身、実態はどうなのかという話が出ていて、それは、今後の第4次計画を進める中で反映させていかなければいけないというところの結びつきをぜひお願いしたいと思うのです。
 厚生労働省はお帰りになりましたけれども、先ほど岡田委員が質問された1年以上入院されているうちという話がありましたが、ちょっと煙に巻いて帰ってしまったのですけれども、1年以上入院している人の数値でいえば、平成26年度に4万5000人退院していますが、1万1000人は死亡退院で、1万7000人が転院だと思います。ということは、この割合で見ていくと、相当数が御本人の望んだ生活には戻れていないということになるわけですね。
 ただ、これを今、厚生労働省にどうこう言うことではなくて、これは計画を立てたので、この計画の立て方に若干問題があったのかなと私は考えます。
 そこから見えてきた課題が、地域生活支援体制をちゃんと整えたいということでおっしゃっていたので、それが今後の第4次計画の中でいかように進めていくのか。そこを連動させないと、実施状況は把握しました、しかし、第4次計画の中ではまたうやむやになってしまったということがないように、各項目立てをもう一度、実施状況を本日検証させていただいたわけですけれども、それが第4次計画の反映に生かされていくかというのは、結びつきについて確認をしていただければとお願いしたいと思います。

○石川委員長 この件については、厚生労働省に、事務局からこのような意見、指摘がその後あったということをお伝えいただきたい。
 それから、第4次障害者基本計画の中間的な監視というのは、権利条約の日本の審査までに、この障害者政策委員会としてやらなければならない責任があると思っておりますので、障害者差別解消法の見直しの議論と並行するかとは思いますけれども、そちらも進めていきたい。今日で終わりということはもちろんないと考えております。
 それでは、大体予定していた時間となりましたので、本日の議論はここまでとさせていただきたいと思います。
 最後に、事務局のほうから、次回の日程等につきまして、お願いいたします。

○寺本参事官 次回の委員会は4月22日月曜日、午後の開催を予定しています。当日につきましては、先ほどの施行状況の調査の詳細につきまして、御報告申し上げます。
 障害者差別解消法の検討に資するデータ等について、今の状況を御説明した上で、御検討いただきたいと思っております。
 開催時間等につきましては、改めて御案内をさせていただきたいと思います。

○石川委員長 以上をもちまして、第42回障害者政策委員会を閉会いたします。ありがとうございました。