障害者政策委員会(第87回)議事録

令和8年1月29日(木)
10:00~12:30
三田共用会議所
(東京都港区三田2-1-8)
(ハイブリッド開催)

【議事に使用されている資料については「議事次第」のページにまとめて掲載していますのでご参照ください。】

○熊谷委員長 熊谷です。
 それでは、定刻になりましたので、これより第87回「障害者政策委員会」を開会いたします。
 委員の先生方におかれましては、御多忙中のところ、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日の委員会は最長で13時までを予定しております。
 まずは、事務局より報告及び出欠状況の報告をお願いいたします。

○古屋参事官 皆さん、おはようございます。内閣府参事官の古屋でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、出席状況について御説明させていただきます。
 本日は、オンラインで御参加の白江委員、中村委員、森委員がまだ入られていないところでございます。浅川委員、安藤委員、清田委員、永井委員が所用により御欠席との御連絡を受けております。
 各府省庁からは内閣府障害担当のほか、警察庁、消費者庁、こども家庭庁、デジタル庁、総務省、法務省、外務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省が出席しているところでございます。

○熊谷委員長 熊谷でございます。説明ありがとうございました。
 それでは、早速ですが、議事に入りたいと思います。
 毎回のお願いとなりますけれども、御発言いただくときには、オンラインの委員におかれましては、チャットメッセージによりまして発言の意思表示をしていただき、私、委員長の指名を受けてから御発言をお願いいたします。また、御発言の際には、できれば最初に結論を述べていただき、その後に理由や説明をしていただくと分かりやすくなると考えております。御協力をよろしくお願いいたします。あわせて、マイクで音声を拾いやすくする観点及び情報保障の観点から、特にゆっくりはっきり分かりやすく御発言いただきますようお願いいたします。また、できるだけマイクを近づけてお話しください。
 それでは、本日の議題及び資料につきまして、引き続き事務局より説明をお願いいたします。

○古屋参事官 事務局でございます。
 タブレット端末を現在配付して資料を御覧いただくような形としておるところでございます。不具合等ございましたら、お近くの職員までお声かけいただければと存じます。
 本日は、事務局提出資料としまして、資料1-1から1-4まで、2-1から2-4まで、参考資料を用意しているところでございます。参考資料1-1から1-4までが第5次障害者基本計画の実施状況に関する資料でございます。資料2-1は安部井委員、資料2-2は岩上委員、資料2-3は石橋委員、資料2-4は平野委員、資料2-5は臼井専門委員からの御提出資料となります。また、名簿を参考資料として入れております。
 以上でございます。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 それでは、議題に移ります。第5次障害者基本計画の実施状況について事務局のほうから御説明を差し上げた後に委員の皆様からの質疑をお受けしてから、各省庁からの回答といたします。途中、約1時間をめどにいたしまして、休憩を挟みながら、進行いたします。
 それでは、事務局より説明をお願いいたします。

○古屋参事官 事務局でございます。
 今回は、計画の中の柱立ての5、8、10、11及び参考のところについて御議論いただきます。内容について御説明いたします。資料1-1を御覧ください。
 まず「5.行政等における配慮の充実」についてでございます。
 78ページを御覧ください。「(1)司法手続等における配慮等」についてでございます。5-(1)-1におきましては、警察や検察における障害特性の理解の研修や手話通訳の配置、5-(1)-2では、知的障害、発達障害、精神障害等のある被疑者の取調べでの録音等の取組、性犯罪被害者に対する代表者聴取の試行などについて記載しているところでございます。
 5-(1)-3では、刑務所等での障害の特性に応じた社会復帰プログラムについて記載しているところでございます。
 5-(1)-6におきましては、民事司法のIT化等の動向を踏まえた施策を記載しているところでございます。令和6年度におきまして、ウェブ会議における障害者への配慮に関して障害者団体からの意見聴取を行い、検討結果を中間的に整理しているということでございます。今後、民事訴訟等のデジタル化の際の障害者配慮の在り方についてさらに議論を進めることとしています。また、裁判官の研修について記載しているところでございます。
 81~83ページまで「(2)選挙等における配慮等」について記載しているところでございます。
 続きまして、83ページを御覧いただければと存じます。(3)の行政等における配慮については、5-(3)-1で、行動計画に基づきまして、対応要領の年1回の職員への周知を決め、昨年、周知を全省庁で行った旨、記載しているところでございます。
 109ページを御覧ください。「(4)国家資格における配慮等」につきましては、国家試験の合理的配慮について資料1-4にまとめているところでございます。国家試験での障害者への配慮につきましては、平成17年の各省申合せで共通な配慮事項をまとめているところでございます。今回、資格試験ごとに配慮を調べましたところ、別室受験、試験時間延長、席の変更、パソコン受験など、当時の共通的な事項以外の配慮も見受けられたところでございます。私どもとしましても、整理した上で、各省庁に情報提供し、試験実施の上で必要かつ合理的な配慮を行う際の参考にしていただくことを考えているところでございます。
 なお、欠格条項の現況につきましては、各省庁の内容についての精査が必要であるため、次回の委員会でお示しする予定でございます。
 次に「8.教育の振興」についてでございます。
 153ページをお開きください。「(1)インクルーシブ教育システムの推進」についてでございます。8-(1)-1では、個別指導計画の作成やインクルーシブな学校運営モデルについて、8-(1)-7では、医療的ケア児の保護者の付添い状況等調査の実施、8-(1)-8においては高校入試における配慮等について記載しております。
 「(2)教育環境の整備」についてでございます。こちらにつきましては、159ページから164ページまで記載しております。8-(2)-1では、特別支援学校教諭免許の新たなカリキュラムの令和6年度の入学生からの実施について記載されております。
 8-(2)-5以降は、学校のバリアフリー化について記載しているところでございます。特別支援学校の新増築等について令和6年度までを集中取組期間として補助率を引き上げるなどしていたところございますが、令和9年度まで延長しているところでございます。
 「(3)高等教育における障害学生支援の推進」については、168ページまででございます。大学等における合理的配慮について記載しているところでございます。
 続きまして「(4)生涯を通じた多様な学習活動の充実」については、168ページから170ページまで記載しているところでございます。
 続きまして「10.文化芸術活動・スポーツ等の振興」についてでございます。207ページをお開きください。(1)につきましては、文化芸術活動に関するものでございます。10-(1)-2では、特別支援学校での芸術鑑賞の機会創出のための特別支援学校等への巡回公演等の実施について記載しており、令和6年度の実績は伸びているところでございます。
 10-(1)-3につきましては、国立博物館・美術館・劇場等での合理的配慮について記載しています。鑑賞イベントの実施や事前舞台説明などもあるところでございます。また、国立アートリサーチセンターにおきまして、アクセシビリティの向上に向けたシンポジウムなども開催しているところでございます。
 211ページを御覧ください。(2)につきましては、スポーツに関するものでございます。障害のある児童とない児童が同じチームを編成した小学生ボッチャ大会への支援や、パラスポーツ指導員養成事業等について実施しており、213ページまで記載しているところでございます。
 最後に「11.国際社会での協力・連携の推進」についてでございます。
 214ページをお開きください。「(1)国際社会に向けた情報発信の推進等」については、11-(1)-1に一昨年イタリアで初開催されたG7障害担当大臣会合での三原大臣の発信について記載しているところでございます。
 また、11-(1)-2では、国連の障害者権利委員会の田門弁護士の委員就任について記載しているところでございます。
 219ページ以降の参考につきましては、総括所見に関する基本計画の記載がない事項について記載しております。
 219ページを御覧いただければと存じます。こちらでは、20(a)・(b)について、旧優生保護法最高裁判決を受けた障害者への偏見や差別のない共生社会に向けた行動計画について記載しています。38(a)では、補償金法の成立とそれに基づく着実な支給について記載しています。50(a)につきましては、精神障害を離婚事由とする規定の削除について記載しているところでございます。
 続きまして、資料1-2を御覧いただければと存じます。こちらについては関連指標が出ているところでございます。
 「8.教育の振興」については27ページから記載しております。令和5年度におきましては、ほとんど全ての指標において直近の数値よりも上昇または増加しているところでございます。30ページ以降には、学校施設のバリアフリー化について記載されておりますが、令和7年度が計画の目標の時期となっているところでございます。31ページからは、高等教育における障害学生支援の推進について、情報保障等の合理的配慮や障害者差別解消法に基づく調整機関の設置状況等について記載しているところでございます。いずれも令和7年度に100%とする目標となっているところでございます。
 37ページの「10.文化芸術活動・スポーツ等の振興」については、把握できている全ての数値が前年度より上昇しているところでございます。
 38ページの「11.国際社会での協力・連携の推進」については、おおむね目標値を満たしているところでございます。
 私からの説明は以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○熊谷委員長 熊谷です。説明ありがとうございました。
 それでは、これより質疑といたします。オンラインで御参加の委員はチャットに「挙手」と入力し、送信アイコンをクリックして発言の意思をお示しください。本日は、進行上の都合により、挙手していただいた委員につきまして、会場に御参加の委員、オンラインで御参加の委員を交互に当てさせていただきまして、休憩時間の後に各省庁から回答を頂きたいと思っております。11時頃に一度15分の休憩を挟んで、まだ質問を終わっていない委員は休憩後に引き続き質問していただければと思います。
 御発言の際、先ほども申し上げましたが、まず名前をおっしゃっていただいてから発言をお願いいたします。省庁からの御回答におかれましても、省庁名、所属部署、氏名を述べてから御発言をお願いいたします。
 繰り返しになりますが、委員の皆様におかれましては、御質問、御意見はできるだけ簡潔にお願いいたします。そして、できる限り政策の実現に向けての課題の洗い出しや提案につながるものとすることをお願いいたします。各府省庁の方々は施策の方向性についてお示しいただきますようお願いいたします。
 それでは、御質問、御意見がある方は挙手をお願いいたします。
 会場の委員の皆様、こちらで記録を取ります関係で、恐れ入りますが、そのまま手を挙げ続けておいていただければと思います。申し訳ございません。御負担をおかけします。オンラインの委員の皆様は「挙手」と書いてチャットのほうにお送りいただければと思います。
 会場の皆様、すみません。もう少々、手を挙げ続けておいていただければと思います。
 ありがとうございました。会場の皆様、手を下ろしていただいて構いません。
 それでは、こちらから当てさせていただきます。まず、会場から初瀬委員、お願いいたします。

○初瀬委員 おはようございます。日本パラリンピアンズ協会の初瀬と申します。
 私からは質問が4つございます。
 まず、厚生労働省にお聞きしたいと思います。障害者雇用代行ビジネスと言われるビジネスモデルについて批判が高まっていることは皆さん御承知かと思います。今、厚生労働省で指針の検討をしているというところまでは承知しておるのですが、今後、強制力を持たせるような指導であるとか、例えば不適切な利用に伴う事業所、また、利用している企業の社名公表などを含めた、ある程度強制力を発揮するようなことは検討されているのか、教えていただければと思います。
 また、文部科学省に御質問が2つございます。
 スポーツ実施率の向上は、障害者を40%にするというところで指針が出ているかと思います。スポーツ実施率を向上させるには、今ある施設の中で既存施設の有効的な活用が必要になってくるのですが、バリアフリー化をどこまで進めるのか、また、実際に施設を利用するに当たっては、障害のある当事者が利用するに当たって、それをサポートするパラスポーツ指導員の配置などが欠かせないかと思います。パラスポーツ指導員を管理されている事業所に採用させる等々の強制的なところ、そういったものを必須にするというところは御検討されているのか、お聞かせください。
 もう一つ、文部科学省スポーツ庁にお聞きしたいと思います。部活動の地域展開、地域移行というところが今、進んでおります。そういったときに、特別支援学校または一般校に通う障害当事者の児童生徒については、今後、部活動への参加というところでかなり障壁ができるのではないかと我々は考えております。今、障害のある児童生徒に向けて、部活動が地域展開した場合、どのように児童生徒にスポーツを実施してもらう、やりたいと思ったときに行える環境をつくれるのか、今、具体的に何か御検討されていることがあれば教えてください。
 以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 引き続き、オンラインから米山委員、お願いいたします。

○米山委員 米山です。
 私からは1点お伺いしたいことと、あと、意見を申し上げたいと思います。
 文科省のほうの資料1-1の156ページ、8-(1)-7で医療的ケア児の学校での支援ということで、看護師配置等の支援ということ、それから医ケア児の保護者の付添い状況等の分析、保護者の負担軽減の調査研究をされているという御報告がありました。私も医療的ケア児本人あるいは御家族の支援をしている者ですけれども、現場で看護師がなかなか配置できないという現状を聞いております。一つお伺いしたいのは、看護師以外ができる教職員等による、いわゆるたんの吸引等の研修、1号研修、2号研修、3号研修とございますが、それを教員等がどのくらい研修を受けているかという調査なり結果が分かれば教えていただきたいことと、看護師以外の教員等がこの研修でかなりの範囲の医ケアを医療職でなくてもできるものですから、その辺りを柔軟に対応していただくことで保護者付添いだとか、あるいは保護者の就労だとか、そういった支援にもなりますので、ぜひそれを進めていただきたいと思います。それが意見です。
 以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 続きまして、現地参加、平野委員、お願いいたします。

○平野委員 おはようございます。平野みどりです。
 3点、お伺いします。
 まず、国際社会での協力・連携の推進というところで、私どももJICAのプロジェクトで途上国の障害を持つ人たちの支援をやっているのですけれども、そこの経験の中で出てくるのが、在外公館あるいはJICA事務所のアクセシビリティの悪さです。私どもが訪問しても、人海戦術で会場まで上げてもらうとか、そういう場面が多々ありまして、この問題についていかがお考えかということを聞きたい。プラス、現地で暮らしていらっしゃる障害者とか妊婦さんとかもいらっしゃると思うのですけれども、そういう人たちのアクセシビリティ、それとともに、ビザを取得するために在外公館とかに伺うときに、障害理解の不足によってトラブルもしくは時間がかかってしまうということが発生しています。国内の官僚の皆さんたち、職員の皆さんたちへの研修は進んでいると思うのですが、在外公館あるいはJICA事務所等での障害理解の不足について是正していただきたいと思いますので、その点についてお伺いします。
 2点目として、障害者雇用水増し問題がございました。その後に雇用拡大がされました。しかしながら、雇用継続ができているかというとなかなか厳しい。私が住む熊本でも発達障害を持つ方が県の教育委員会に雇用されていて、事務職で働いていらっしゃるのですけれども、全く現場での理解が進まない。教育委員会もしっかりと研修も行っていないような状況があって、採用はされたけれども、様々なトラブルで雇用が継続できないという状況を抱えていらっしゃる方たちはたくさんいらっしゃると思います。そういう意味での障害者雇用の安定のための、公務員に関しては職場に支援員を入れるということがなかなか厳しいのかもしれませんけれども、公務員の方たちの理解もこの程度なので、民間だけでなく公的なセクターでも支援をしっかり入れて雇用の安定につなげるべきだと思うのですが、その点について伺いたいと思います。
 3点目ですけれども、障害を持つ女性の、委員に登用されている現状が進まないということで、ゼロの場合は1人でも2人でも入れていくという数値目標を掲げて積極的に取り組んでいただきたいと思います。審議会などに障害者がいなかった時期もありましたし、入っても男性ばかりだという状況もあります。障害のある女性は僅かなので、引き続き重点を置く必要があると思いますが、その点について伺いたいと思います。
 以上、3点でした。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 続きまして、オンライン参加の金丸委員、お願いいたします。

○金丸専門委員 日本相談支援専門員協会の金丸と申します。よろしくお願いします。
 私からは2点、質問したいと思います。
 まず「行政機関等における配慮及び障害者理解の促進等」に係る5-(3)-3から5-(3)-5のところです。知的障害者にも分かりやすい情報の提供の徹底とか、全ての人の利用しやすさに配慮した行政情報の電子的提供の充実とか、ICTの利活用も踏まえ、アクセシビリティに配慮した情報提供と、項目の内容には示されているのですけれども、例えばこども家庭庁のホームページでは子供向けのサイトが作成されております。国民誰もが分かりやすい文体での閲覧ができるような方法はどの省庁でも検討してほしいと思っているところです。また、取組実施状況に関しては、知的障害者を想定した取組が見当たらないのですけれども、その辺り、もっと積極的に取り組んでほしいと思っています。
 質問としては、ウェブサイトをはじめ、様々な情報提供の機会に、少しずつでも分かりやすい易しい言葉での情報提供のサイトなどに取り組んでほしいところですが、AIとかの活用でかなりのスピード感で着手が可能ではないかと考えられるのですけれども、特に障害のある方々が情報を得たいと考える機会の多い厚生労働省とか文科省のホームページにおいて、今後どのように分かりやすい内容のサイトをつくっていかれる方針をお持ちなのか、伺いたいです。
 もう一点、教育の振興で、8-(1)-1から8-(1)-3のところです。障害のある幼児、児童生徒に提供される配慮や学びの場の選択肢を増やし、障害の有無にかかわらず、可能な限り、共に教育を受けられるように条件整備を進めるとか、インクルーシブ教育システムの整備を推進すると示してあるのですけれども、その内容としては、先ほども説明にありましたインクルーシブな学校運営モデル事業について実施していることを中心に示してありました。そのモデル事業の実施内容を一通りチェックしたのですけれども、内容としては、知的障害のある子供などが参加できそうなテーマとか図画工作とか音楽などの教科に限られています。いわゆる交流なのですね。インクルーシブ教育というよりか交流が中心で、既に半世紀前ぐらいから試みている実践内容であって、今日検討していくインクルーシブ教育とは何かというような部分、その目的から的がちょっと外れているのではないかと思っております。国語、算数、理科、社会とか、主要教科の中でどのような合理的配慮の下に参加できるのかというようなところでもっと考えていくべきなのではないかと思っているところですが、インクルーシブ教育システムの整備を推進してほしいと思っています。そうしたインクルーシブ教育の実践報告がモデル事業で重視されていない理由を文科省からお伺いしたいと思っているところです。
 以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 それでは、現地参加、田中委員、お願いいたします。

○田中委員 ありがとうございます。日本視覚障害者団体連合の田中でございます。
 私からは意見を2点と要望事項2点、申し上げたいと思います。
 まず、1点目の意見ですが、項目番号で申し上げますと8-(1)-4のところです。ここは就学先の決定についての記載になっておりますけれども、本人・保護者の意思を最大限尊重するという内容が入っております。ただ、現場からの声を聞いていますと、学校側・教育委員会側と御本人・保護者の間で意見が対立して、二当事者対立構造になって、なかなか議論が進まないという声も聞き及んでおります。一方で、8-(1)-5を見ますと、外部の専門家の協力を仰ぐという内容が書かれてあります。そこで、就学先の決定に当たっても、学校・教育委員会と本人・保護者に加えて、言語聴覚士、作業療法士、理学療法士、看護師という専門家を交えた協議の場を設定して、本人・保護者の意思を最大限尊重するという原則の下に、どういった支援を提供すれば希望する就学先に進学できるのかということを考えていく、そういうことをぜひ検討していただきたいと考えています。もし適切な内容がまとまった場合には、これを全国に周知していただきたいということを考えております。この点について御所見をお伺いできればと思います。
 2点目の意見ですけれども、8-(3)-6になります。これは、大学入試センター試験の合理的配慮の提供に関する記載ですけれども、試験時間の延長について意見を申し上げます。この点は、現状、1.3倍とか1.5倍という延長率になっていますが、問題の形式によって適切な試験時間の延長率というのが様々変わってこようかと思います。そこで、この点については海外の実施状況なども踏まえてぜひ研究を行っていただきたいと思います。適切な試験時間の延長率を決めるということが能力を測る適切な指針になろうかと思います。ここは御本人の障害特性にもよりますし、試験の公正性というものも担保しなければなりません。一方で、試験問題が非常に長文化している場合は、点字受験者は読むだけで時間がかかりますし、作業を必要とする問題の場合にも試験時間はかなりかかります。ですので、適切な延長率の研究をぜひ検討の一つとしていただきたい、このように思っております。
 次に、要望事項を2点、申し上げます。
 1点目は、11-(1)-1ですけれども、ここは、先ほど御報告も頂きましたように「G7包摂と障害に関する担当大臣会合」で当時の三原大臣が出席されたということが書かれています。G7のほうは、順調に順番が進めば2030年に日本が議長国となります。かなり先の話ですし、そのときの国内・国際情勢がどうなっているか分かりませんが、この2030年、日本がG7の議長国を担当する場合には、日本においても包摂と障害に関する担当閣僚会合をぜひ実施していただきたいという思いを持っております。
 要望事項の2点目は、参考資料のほうになりますが、29(b)の関係です。現在、法務省では、最高裁判所と日弁連の法曹三者の間で、障害者の司法アクセスの拡充に関するワーキンググループなどでウェブ会議における民事裁判手続に必要な手続上の配慮について検討が行われるところかと思います。これは非常に重要な項目でもありますので、引き続き御尽力を賜りたい、そのように考えております。
 私からは以上です。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 引き続きまして、オンライン参加の内布委員、お願いいたします。

○内布専門員 ありがとうございます。日本メンタルヘルスピアサポート専門員研修機構の内布と申します。よろしくお願いします。
 私からは障害者スポーツについて発言させていただきます。6点、文科省、スポーツ庁に関することです。
 1点目は、パラスポーツの件です。幼少期の早い段階でのパラスポーツの体験機会を確保していただきたいと思っております。
 2点目が、障害種別に偏りのないスポーツに接する機会を確保していただきたいと思います。障害種別は様々ありますけれども、いろいろな方にスポーツに触れる機会、体験できる機会を確保していただきたいと思います。
 3点目ですが、昨年は滋賀県で障害者スポーツ大会が開催されたと聞いております。その中での精神障害の種目が少ないと聞いておりますので、障害種別に偏りのない障害者スポーツの国内大会を実施していただきたいと思います。
 4点目は、先ほどとつながりますが、各スポーツ団体の障害者スポーツへの取組について分かる範囲で教えていただきたいと思います。例えば身体の場合はやっておりますが、精神はやっていないとか、そういうところを伺えたらと思います。
 それに伴いまして、先ほどもお話がありましたが、指導者育成です。障害種別に偏りのない障害者スポーツの指導者育成についてお伺いしたいと思います。
 最後、6点目ですが、障害者理解、障害の理解についてなのですけれども、学齢期に合わせた障害の理解をお願いしたいと思います。私、以前、小学生を対象にした精神障害の理解の時間を持たせていただいたのですけれども、ちょっと理解が難しいのかなと思いました。精神障害を理解するには小学生は難しいと思ったのですが、中学、高校になると若干理解度が進むというか、理解しやすい内容だと思いますので、できるだけ理解しやすい、理解が可能な年代になったら詳しく学べる機会を確保していただきたいと思います。
 以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 続きまして、会場から長谷川委員、お願いいたします。

○長谷川委員 ありがとうございます。経団連常務理事の長谷川です。
 私からは「8.教育の振興」に関して2点質問させていただきます。
 経団連では、基本的に多様性や包摂性は企業活動のイノベーションの源泉であり、多様な人材が活躍する社会の実現を目指しております。こうした観点から、初等・中等教育や高等教育において社会モデルに基づくインクルーシブ教育を推進することが重要であると考えております。その関連で、資料1-2の基本計画における関連指標の達成状況を見ますと、公立の小中学校等におけるバリアフリー化に遅れが見られることを懸念しております。特に災害発生時に避難所として活用される公立の小中学校においては、エレベーターやスロープ、トイレの改修などの整備事業、バリアフリー化は早急に進める必要があると存じますが、具体的な計画があれば教えていただきたいと思います。
 2点目ですが、これは一般論になりますが、公立の小中学校における教育改革を進める上では、教員の質の向上や働き方改革が重要であると考えております。昨年、経団連が公表した教育改革に関する提言でも、教員が教育指導に集中できるよう「チーム学校」の考え方の下、外部専門家やボランティアの力を借りつつ、教員の労働環境の改善を図るように求めております。その観点から、全ての教員に対して障害のある児童の特別支援教育に関する研修の拡充や、教育現場での実践的な経験を通じて理解を深めさせるということ自体は非常に重要であると考えておりますが、同時に、教員への過度な負担とならないように、教職員の定数の改善や、外部専門家、特別支援教育の支援員の配置に関わる財政措置などの環境整備を進めることが必要だと考えておりますが、こちらについても具体的な計画があれば教えていただきたいと思います。
 以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 続きまして、オンライン参加の福田委員、お願いいたします。

○福田委員 全国盲ろう者協会の福田です。  私からは2点、意見を申したいと思います。教育に関してと選挙に関してです。先に結論から申し上げると、とても重要な個別課題については省庁を超えた建設的な対話ができるワーキンググループや個別ミーティングなどを設けてはどうか、検討を提案したいということです。
 教育に関してですが、具体的に言うと、例えば通学支援のことがありました。通学支援は、小中高、そして大学まで、盲ろうの生徒・学生に関しては、通学のときもコミュニケーション方法が確立している通訳・介助者による通学支援が一番で安全で妥当だと思われます。その辺の確保状況を知りたいということもありますが、確実にされるということと、また、日常の通学だけでなく、校外学習の場合とかにおいては保護者の経済的な負担というのがすごく大きくなる。この点については、文科省だけでなく、通訳・介助という側面が入ってくるとやはり厚労省も関わってくることなので、以前からこのことは上げられているので、大きな課題についてはこの場で何かしら進めるというのは難しいのかなと感じていて、個別課題として取り上げていただいて、厚労省と文科省で個別ミーティングを設定していただいてはどうかというのが一つです。
 教育に関しては、大学などの建物に関してのこととかは挙げられますけれども、大学でもそうですが、高校でも寮のバリアフリー化が必要だということ、それも一緒に考えていかなければいけないかと思います。盲ろうの学生に関して言うと、授業以外のキャンパス内での移動に関しても支援が必要になります。そのことについてもコメントしておきたいと思います。
 2点目の選挙についてですけれども、施設入所者が不在者投票をしたい場合に、施設が指定されているにもかかわらず、不在者投票所としての投票の行為をやらないというところが結構ありまして、確実に選挙ができる、投票ができるということのためには、これは総務省のマターかと思いますが、実際には施設入所という状況での難しさを併せ持つので、これも総務省だけでは解決できないしというところにおいては、この問題に関してはとても大事なことなので、厚労省と総務省になるのでしょうか、2つの省庁を超えたタスクフォースとワーキンググループがあることで、今まで投票したくてもできなかった人ができるので、投票率が上がることにつながるかと思います。
 以上、この2点について、ワーキンググループなどの個別ミーティングの検討をしていただきたいという提案です。
 以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 続きまして、会場から水流委員、お願いいたします。

○水流委員 NPO法人全国地域生活支援ネットワークの水流です。
 私からは3点、質問1点と意見を2点、述べさせていただきます。
 まず、8-(2)-5に関する質問として、各学校の統廃合が進む中で学校のバリアフリー化の数値目標はどのように捉えるべきと考えているでしょうか。これに関しましては、個人的には、廃校自体はNPOや福祉利用がなされることが多く、全ての学校でバリアフリー整備がなされていれば、廃校後の二次利用や災害時の避難所利用の面でもメリットがあると考えます。これに対して実は事前に頂いた御回答がありまして「廃校後の活用を見据えた学校施設のバリアフリー化については、各自治体において検討し、整備していただくものと認識しております」という御回答なのですけれども、これを各自治体に委ねるとなると、さらなる地域間格差が生まれることが懸念されないかということに関しまして、御見解をお聞かせいただきたいです。
 続きまして、10-(1)-2、小中学校・特別支援学校等におけるユニバーサル公演については、全国各地から称賛の声が届いております。心から感謝申し上げます。ぜひバリアフリー演劇をはじめとした取組を推進していただき、より多くの子供たちの体験の場が増えるよう、引き続き拡充をお願いいたします。
 最後に、資料2-2に示されている障害者基本法改正の必要性を問う岩上委員の意見に賛同いたします。まさに国際社会に向けた情報発信の根幹として、日本における障害者施策のこれまでとこれからをメッセージとして発信していきましょう。そのために障害者基本法の改正についての議論を進めるべきだと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 続きまして、オンライン参加の白江委員、お願いいたします。

○白江委員 全国身体障害者施設協議会の白江と申します。

○熊谷委員長 白江委員、すみません。マイクの接続があまりよくないようで、少しマイクを近づけてお話しいただければと思います。

○白江委員 いかがでしょうか。

○熊谷委員長 続けていただいて、もし聞き取りづらかったら、またカットインさせていただきます。

○白江委員 申し訳ありません。
 1点質問と3点意見を申し上げます。
 質問は、資料でいうと156ページに医的ケアの調査をされたということが書かれておりますが、この点について、これを基にどういったことを検討されるのか、教えていただければと思います。

○熊谷委員長 白江委員、御質問をもう一度繰り返していただいていいでしょうか、1点目に関して。

○白江委員 156ページの8-(1)-7、医療的ケアに関しての調査研究をされたと丸の2つ目に書かれております。その内容と、それを受けて今後。

○熊谷委員長 白江委員、すみません。マイクの種類を変える、例えばパソコン内蔵マイクなどに変えるということはできそうでしょうか。

○白江委員 いかがでしょうか。

○熊谷委員長 ごめんなさい。マスクが原因かもしれませんね。マスクを外していただくことは可能ですか。

○白江委員 どうでしょうか。

○熊谷委員長 ありがとうございました。解決いたしました。

○白江委員 申し訳ありませんでした。お時間を取ってしまいました。
 質問は、8-(1)-7、156ページにあります医療的ケアに関する調査研究をされたとあります。これを受けてどういうふうに進めていかれるのか、教えていただきたいというのが1点です。

○熊谷委員長 すみません。白江委員、やはりマスクだけではなかったようなので、多分、Wi-Fiは接続が安定しているようにお見受けしますので、マイクを変えることで改善するのかなと思いました。ちょっと順序を変えさせていただいて、マイクの調整をお願いしてもよろしいでしょうか。

○白江委員 分かりました。申し訳ありませんでした。

○熊谷委員長 すみません。失礼いたしました。
 それでは、会場から曽根委員、お願いいたします。

○曽根委員 日本社会事業大学、曽根と申します。
 意見3点です。
 1点目は、79ページ、5-(1)-4、地域生活定着支援センターから特別調整を終結した人として766人という数字が出ています。矯正施設や保護観察所からの地域移行については、障害者総合支援法で提供されている地域移行支援も利用できるということが平成27年の改正で実現しています。事前にこちらを質問したところ、実績については把握できていないという御回答でした。地域生活定着支援センターについては特別調整の人しか利用ができない仕組みになっていますので、それ以外の方が地域移行支援を利用するというのは非常に重要なことではないかと考えています。なので、今後、もし可能でしたら実績を把握していただいて記載していただけたらと思います。これが1点目。
 2点目が154ページ、8-(1)-4、文部科学省ですけれども、こちらには、特別支援学校と、いわゆる小中・高等学校、双方向での転学ができるということが明記されています。これも事前に文部科学省に実績を内閣府を通じて尋ねていただいたところ、令和6年度の実績として、一般の学校から特別支援学校に転籍した方が1万1305人、一方、特別支援学校から一般の学校に転籍した方が4990人という御回答でした。これは、以前に比べると特別支援学校から一般の学校に移るということが大分柔軟にできるようになってきたのだなという印象を持ちました。なので、こちらについても、今後、数値を入れてお示しいただけるといいのではないかと思いました。
 3点目ですけれども、雇用代行ビジネスについて御発言がありました。これは、今、批判を受けているということは私も承知しているのですけれども、一方、障害者権利条約の中では福祉的就労の解消ということも求められています。いわゆる福祉的就労を利用されている方は一般就労が困難な障害の重い方も含まれていまして、全ての方が障害者雇用促進法に基づいて一般の企業で就労するというのは結構厳しいことではないかと認識しております。なので、雇用代行ビジネスという言い方がいいかどうか分かりませんけれども、こういったことも一つの働き方として、質の確保ということを前提にして柔軟に活用するということも今後考えていっていいのではないかと思いました。
 以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 それでは、オンラインで小枝委員、お願いいたします。

○小枝委員 ありがとうございます。鳥取県立総合療育センターの小枝と申します。
 私からは、文部科学省に2点、感想、意見を述べさせていただきます。
 1つは、153ページの8-(1)-1で、インクルーシブ教育を旨とした学校の運営モデル10校が示されているところです。この中身を拝見しますと、先ほど金丸委員がおっしゃられたように、これまでやっていた交流・共同学習の延長のような内容になっていると感じました。なので、やはりこういうインクルーシブな教育を目指すのであれば、まずは自分を語り、お互いを知るというようなことから開始するということがあっていいのかなと思っております。そうしますと、これに併せまして、ちょうど今、学習指導要領改訂の時期になっておりますので、例えば小学校の低学年・中学年のお子さんには外国語活動のような教育活動が入っていますが、それに併せて、例えば多様性を理解する教育活動といったものも学習指導要領の中に盛り込んでいくとシステマチックに動いていくのではないかと考えました。よろしく御検討ください。
 2点目は、同じく文部科学省の156ページ、8-(1)-7で医療的ケア児への特定行為がどのように行われているかということなのですけれども、これも米山委員がお尋ねになったように、看護師さんの配置の実態は書いてあるのですが、教員がどのぐらい研修して教育自身がどのくらい医療的ケアを行っているかという実態調査結果がございません。文部科学省が外部委託して実態調査報告書を出しておられますが、それを拝見したところ、教員がどう活動しているかという結果が載っていませんので、実際のところ、どうなのかということを私も重ねてお伺いしたいと思います。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 それでは、会場から石橋委員、お願いいたします。

○石橋委員 ありがとうございます。全日本ろうあ連盟の石橋です。
 4点、3つが意見で、最後が質問です。
 まず、意見は、行政に関する内容の5番目と10の文化的なところですが、テレビ放送等について、行政から発信する、例えば知事や議会など、行政の情報発信に手話言語通訳のワイプがついています。テレビ放送でもNHKなどのニュースにも手話言語通訳のワイプがついています。ただ、ワイプが小さ過ぎ、正直言って手話言語がとても見にくいのです。せっかく手話言語がついているのに、手話が小さく、指の形が見えません。皆さんの御家庭で字幕はリモコンのオフ・オンで切替えができますね。同じように手話言語もオン・オフの切替えができて、さらに手話言語通訳のワイプを映像に切り替えるように手話言語を大きくするということが、選択できるような方法を検討していただきたいです。今の映像の技術ではできないことはなく、できるはずです。なぜそれが進まないのか、誰一人取り残さないという考え方で社会モデルを示していただきたいです。(手話言語の)映像の見方を選択できる環境にするべきではないかという意見が1つ目です。
 2つ目に、昨年の11月に「東京2025デフリンピック」が開催されました。皆様の御協力に対し本当に感謝しております。競技会場に28万人の観客、スクエアに5万人、計33万人が来場しました。社会的にかなりインパクトを残したと思っております。昨年6月のスポーツ基本法改正でようやくデフリンピックという言葉が盛り込まれました。これまでパラスポーツの陰の中で薄くなっていてパラスポーツのみ表に出たために、デフスポーツは存在が薄かったのです。当然、国民の皆さんになかなか気づいてもらえず認知度がとても低かったのですね。今回、デフリンピックの開催をきっかけに、つい先日の東京都の調査1月23日の発表によりますと、東京都民に対しては73.1%の知名度になりました。ようやくここまで上がったということです。でも、まだまだです。認知度が低いという状況は変わりません。実際、今回のスポーツの報告はパラスポーツばかりに集中しておりますので、デフスポーツの影が薄く、報告が全くない状態です。せっかくデフリンピックが開催されたので、レガシーとして、さらに活かしていただき、パラスポーツ・デフスポーツという形ではっきりと2つを記載いただきたいと思っております。その辺り、スポーツ庁に対してはっきり示していただきたいと思っております。
 3つ目は、前々からこの政策委員会では意見をしており、継続してお伝えしますが、電話リレーサービスについてです。電話リレーサービスというものは、きこえる人ときこえない人の立場にかかわらず、電話ができる、電話がかかってくるというすばらしい取組です。電話リレーサービス法ができましたのが令和2年です。それから5年たちました。見直しの時期で、その議論の期限は3月31日までなのです。見直しは一回、その後は変えられないということになっています。
 電話リレーサービスの見直しに当たって、諮問委員会ではいろいろ議論して、改善策を考える所だと思いますが、諮問委員会の構成メンバー11人に当事者が入っていないのです。第3条を見ると、聴覚障害者について分かる人、福祉について分かる人を配置すべきと、はっきり法律に書かれてあるのです。なのに、11人のメンバーを見ますと、当事者が入っていないのです。きこえない人ときこえにくい人に関わる人が入っていない状況で議論されています。どうしてそれで進めているのか、このまま進めていいのか、それはおかしいのではないでしょうか。今、内閣府が示しています社会モデルという考え方に反している取組だと思いますので、見直す前に必ず当事者を入れ意見をきちんと述べられるよう、聴覚障害について分かる人を入れるべきだと思います。これは強く申し上げたいと思います。
 理由は、050という電話番号です。私たちが使っている番号は090や080ですね。電話番号が違うのです。私は2つの番号を持っているわけです。電話リレーサービスは050の番号を使います。しかし050のときは、なかなか相手が出てくれないことが多いのです。さらにカード等さまざまな代理認証もショートメールとしての番号ではスムーズに手続きが進みます。でも、050の場合はそれができないのです。実際に諮問委員会の考え方、議論では、どちらか一つに、050のほうにまとめるという方向になっているようです。そうなると、きこえない私たちの社会参加がますます置き去りにされるのではないかとかなり危機感を持っております。その辺りをきちんと変えていってほしいということを強く求めます。
 最後に質問です。文科省に対し教育に関してです。8-(2)-5に関して、きこえない子供たちが地域の学校に替わっていくことが増えています。ろう学校、特別支援学校に通っていた子供たちが地域の学校に入っています。文科省はバリアフリーが進んでいるというような御説明がありましたが、私の意見を資料2-3に載せていますけれども、きこえない子供でも分かる時報、アナウンス、目で見て分かる情報、ランプなどが必要と書いています。これが進んでいますと文科省は言っているのですけれども、実際、学校では全く進んでいないのです。答えと現状が全く違っているわけです。その辺りについて改めて質問いたします。
 以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 それでは、ここで15分ほど休憩を入れたいと思います。今、11時7分ですので、11時22分再開といたします。
 この階のユニバーサルトイレは故障しているということで、1階のユニバーサルトイレをお使いいただければと思います。
 それでは、11時22分に再開いたします。

(休憩)

○熊谷委員長 熊谷です。
 それでは、時間になりましたので、再開したいと思います。
 引き続き、委員の皆様におかれましては、簡潔な御発言に御協力をお願いいたします。
 それでは、オンライン参加の白江委員、お願いいたします。

○白江委員 大変御迷惑をかけました。申し訳ありません。全国身体障害者施設協議会の白江と申します。
 私からは1点質問と3点意見を簡潔に述べさせていただきます。
 質問は、156ページ、8-(1)-7の右側のところで調査研究をされたということなのですが、これについての概要と、今後どういうふうに文科省として取り組んでいかれるのか、教えていただければと思います。
 意見のほうは、まず、81ページに「選挙等における配慮等」というところがあります。政党にも合理的配慮の義務があろうかと思うのですが、なかなか難しい問題ではあります。政見放送なども、現在、NHKのほうで「やさしいことばニュース」など放送されていますが、ああいった工夫というものも必要ではないかと思いますので、今後、検討をお願いしたいということが1点目です。
 2点目が、154ページに社会モデルをベースにした学校での教育活動ということが書かれておりますが、社会モデルという言葉自体がまだ国民全体と共有されていないと思っております。この辺り、いかに進めていくのかということは、私たち自身もそうなのですけれども、大きな課題だと思っております。この辺り、学校現場だけではなくて、まず行政の中でしっかり取り組んでいく必要があると思いますので、これからもぜひ進めていただきたいということです。
 最後に、168ページに生涯教育のことが書かれております。学校卒業後、在宅で一人で暮らしているという方がたくさんいらっしゃるのですけれども、自己実現に向けて、あるいはやりがい、生きがいを持った人生を送っていく上で、卒業後の教育だとか、いろんな取組が非常に重要だと思います。厚労省のほうでも昨年度から、生活介護などを活用して、支援学校の先生などを活用した取組が行われております。現在も、卒業後、細々とNPO法人などの方々が取り組んでおられますが、行政の支援がまだまだ薄いと思っておりますので、ここは今後ぜひ本格的に進めていただきたいと思っております。
 以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 それでは、会場から新銀委員、お願いいたします。

○新銀委員 ありがとうございます。全国精神保健福祉会連合会、新銀でございます。
 私からは2点でございます。79ページの5-(1)-3についてです。
 1点目、法務省にお伺いいたします。家族を支援の対象として明確に位置づけ、切れ目のない支援体制を構築することについてお伺いいたします。家族会には、精神障害のある受刑経験者の御家庭から「出所後、突然全てを背負うことになった。どこにも相談できなかった」という声が寄せられています。出所前支援や地域定着支援といった制度はありますが、家族に十分な情報や支援が届いていないのが現状です。その結果、本人だけでなく家族も疲弊し、共倒れのような状態となってしまうケースも少なくありません。出所前から矯正、福祉、医療、家族が一体となって関われる仕組みをぜひ制度として位置づけていただきたいと考えています。これは、再犯防止だけでなく地域共生社会の実現にもつながると考えています。家族を支援の対象として明確に位置づけ、切れ目のない支援体制を構築することを国として前向きに御検討いただけないか、お伺いいたします。
 2点目は、216ページ、11-(3)-2です。外務省に御質問いたします。精神障害者本人の声が政策の中心に位置づけられる仕組みづくりについて御質問いたします。精神障害者当事者の政策参画が依然として少ない現状に強い課題意識を持っています。国際的にはJICAの障害主流化方針や障害者権利条約において、当事者の参画は政策形成の前提とされています。しかし、日本の精神障害分野では、体調の不安定さや、社会的偏見、情報保障の不足などにより、当事者が安心して参画できる環境が十分に整っていません。その結果、家族や支援者が代弁せざるを得ない状況が今も多く残っています。また、制度が現場の実態や当事者の思いと乖離してしまうケースも見受けられます。合理的配慮の徹底、ピアサポート体制の強化、段階的な参画支援などを国の責任で整備することが必要です。日本国内はもちろんのこと、とりわけ東南アジア地域などの精神障害の位置づけが確立していない地域でも、精神障害者本人の声が政策の中心に位置づけられる仕組みづくりを求めていきたいと考えています。この点についてどのようにお考えいただけるか、御質問いたします。
 それと資料2-2、岩上委員の「11.国際社会での協力・連携の推進(1)国際社会に向けた情報発信の推進等」について、岩上委員の御意見に賛同いたします。
 以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 続きまして、オンラインから小林委員、お願いいたします。

○小林委員 日本発達障害ネットワークの小林です。
 「8.教育の振興」の8-(1)-8、併せて8-(3)-6について、1つの意見と1つの質問をいたします。
 高校・大学等の試験時の合理的配慮への周知を図って、自治体の調査により配慮数が伸びているということ、特に発達障害は激増していると伺っております。質問ですが、周知と数の把握はなされていると承知しておりますが、実際、実施した後、本当に合理的配慮となっていたかの評価、また、もし学校側の理由で配慮できなかった場合、その理由などの確認など行っていらっしゃったらお教えいただきたいです。これが1つ目の質問です。
 もう一つ、要望というか、意見なのですが、先ほど田中委員が視覚障害のある方の受験における配慮の在り方について様々な時間への配慮が必要であることを話されており、私、このことに同感で必要だということで、発達障害のある方も、限局性学習症、いわゆる読み書き、算数などに課題のある方への時間延長や、ICT活用、それから感覚過敏などを伴う自閉スペクトラム症のある方の個室利用、試験方法の工夫など、このような配慮が必要かなどということについても、研究などを用いて、より詳細なデータを準備していく必要があるように思います。また、これは少し私ごとにはなりますが、私は大学の教員でもあるのですが、合理的配慮として環境の整備や試験対応者へのマンパワーなどについて時にはより難しい場合もあり、このことで試験などで合理的配慮が困難となっている高校や大学もあるのではないかと思います。地域差があるというふうにも伺っている資料を拝見しております。その場合なども含めて財政的支援を検討していただけるといいのではないかと考えております。
 以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 引き続きまして、フロアから佐々木委員、お願いいたします。

○佐々木委員 全国手をつなぐ育成会連合会の佐々木でございます。
 1つ質問と3つ意見を述べさせていただきます。
 まず、資料1-1の5-(1)-2です。これは事前に御回答いただいたのですが、警察においての取調べのときの録画・録音についてお願いしました。検察では既に全面的に実施されているということですけれども、警察では、御回答いただいた中では、知的障害や精神障害など、言葉によるコミュニケーション能力に問題があり、迎合性や被誘導性の高い方に限り、広く取調べについて録音・録画を実施するという御回答を頂いているのですが、実は軽度の知的障害者の場合、流暢にしゃべれて、コミュニケーション能力がこの人は大丈夫だと思われても、実際、難しいことがよく分かっていなくて、きちっと自分の思いとか、やったことを伝えられない人もおりますので、今後、ぜひ取調べを録画・録音できるようにしていただけるように検証していただきたいと思います。
 続いて、81ページの5-(2)-1です。現時点では政見放送などの投票時の参考となる情報発信に対する配慮は、知的障害者に分かりやすい版など、なかなか作っていただいていないところですが、現在は各地の育成会が地元の選挙管理委員会と共同して「わかりやすい選挙広報」などを作っております。こうしたことに対して国として取組を広めていくお考えがあるかどうかを質問させていただきたいと思います。
 続いて、163ページの8-(2)-7です。これも事前に御回答を頂きました。特別支援学級や通級指導学級の教員につきましても、特別支援学校教諭免許状の取得率や専門家研修の受講率を向上させることが不可欠であると思われます。これは、多くの委員の皆様からありましたように、インクルーシブ教育を進めるためにも必要であると思われます。現在、御回答を頂きましたのは、特別支援学校は取得率87.2%ですが、支援学級のほうは30.6%と、まだまだ低い状況にあります。文科省のほうではいろいろな施策を講じていただいているところですけれども、都道府県教育委員会にさらなる後押しをお願いしたいと思います。
 次に、211ページの10-(1)-9について、東京オリ・パラや大阪・関西万博のレガシーについて、全国各地で障害者が文化芸術に親しむことができるよう、地方部における取組を強化していただきたいと思います。
 以上でございます。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 続きまして、オンラインから仲根委員、いかがでしょうか。仲根委員はチャットのほうに提案というふうに書き込んでいただいておりますが、こちらで読み上げたほうがよろしければ、そういたしますが。

○仲根委員 では、私のほうから発言させていただいてよろしいでしょうか。

○熊谷委員長 クリアに聞こえましたので大丈夫です。お願いします。

○仲根委員 チャット欄にも入れています。まず、154ページの社会モデルの取組についてです。これは提案です。各地方の教育委員会、学校と障害当事者等の社会モデルを推進する、協働できる団体を登録して、そういった団体と社会モデルの教育プログラムを進めるという取組をぜひ図っていただきたいという提案でございます。
 次は、質問が2つございます。
 1つ目は、164ページの「高等教育における障害学生支援の推進」というところの8-(3)-1、これは、直接、大学における重度訪問の話ではないのですが、とても大事なところなので、せんだって事前のヒアリングでも御質問したので、お答えいただきたいのです。これは厚生労働省になると思います。地域生活支援事業による重度訪問介護利用者の大学修学支援事業について、自治体の手挙げ事業にはなっていますが、多少増加傾向となっていますが、まだまだ少な過ぎて、ちなみに沖縄県では皆無の状態です。これはもっと進めないといけないのですが、昨年度、調査研究事業を厚生労働省が実施しております。その調査結果を受けて、大学等における障害学生の支援をどのようにお考えなのか、聞かせていただきたい。
 2つ目が、関連します障害福祉サービスの移動支援事業について、通学支援を対象としている市町村の数について実態把握していれば教えていただきたい。
 以上です。よろしくお願いします。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 引き続き、会場から北川委員、お願いいたします。

○北川委員 日本知的障害者福祉協会、北川です。
 1つの意見と質問1つです。
 資料の153ページの「8.教育の振興」の「インクルーシブ教育システムの推進」というところで記載されております。その後のことも含めて、様々なインクルーシブ教育の推進の取組が実績として広がっているのは重要なことと考えます。しかし、現場の実感としましては、共に学ぶというインクルーシブな教育は十分に進んでいないのではないかと感じております。
 三原前大臣がイタリアに行かれて、イタリアは99%インクルーシブであるということは多くの方が御存じかと思います。実は先日、私、フランスのインクルーシブ教育を視察する機会がありまして、シャルトルという町なのですけれども、高校に行ってまいりました。この高校では4年前からこの取組をしていて、フランスの国としては15年以上前から法律としてインクルーシブ教育を進めているということです。柱としては、子供は動かさない、地域を動かさないという意味もあると思いますけれども、動かすのは支援という柱で進められて、そこは割と大きい学校で、1200名の高校に13人の障害のある子が在籍して、特別な支援のクラスもありますが、時々の交流ではなくて、日常的に通常クラスの生徒と一緒に市民教育という時間に様々なプロジェクトに取り組んでおりました。この日は、たまたま差別について考えるというプロジェクトでした。学校は、みんなの学校と呼ばれて、福祉・医療エデュケーターなど専門チームが学校に出向くという考え方で実際もそのように行われていました。
 私も生徒の話を聞きました。「障害のある子が一緒の時間が心地よかった」「自分が高校生になれたと感じる時間だった」「障害のない子は今まで同じ学校にいても友達ではなかったけれども、普通に一緒に笑うことができた」「これから弁護士さんになる」とか、いろんな生徒たちがいましたけれども、「社会に出てもお互い助け合える関係のきっかけになった」とか、そのような感想を聞くことができました。校長先生や県の関係者は、インクルーシブ教育は、優しさとか善意とかではなくて社会システムの構造的な再設計であり、マイノリティーの立場にある人のためではなく、未来の社会を担う子供たちの人間観を育てる営みだというふうにおっしゃっていました。
 そして、日本でも理念はありますけれども、やはり実現のためにどうしたらいいのかという仕組みを考えていかなければいけないと思いました。日本でもインクルーシブな教育を進めるに当たり、児童生徒を動かすのではなくて、その地域で学校に支援が入る仕組み、福祉・医療や専門職も含めて、学校だけで頑張るのではなくて、学校と外部の福祉団体等と協働の取組などがフランスのようにできないだろうかと思いましたが、それについて文科省としてはどのように考えるか、教えていただきたいと思います。
 私からは以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 引き続きまして、オンライン参加の宮本委員、お願いいたします。

○宮本委員 全難聴常務理事の宮本です。ありがとうございます。
 153ページの「教育の振興」のところで意見が4点あります。
 1点目は「インクルーシブ教育システムの推進」ですが、聴覚障害者専門の言語聴覚士の育成、配置の拡大をお願いします。地域の学校に行っている聴覚障害児が、人工内耳や補聴器装用で聞き取り訓練や言語指導などができる言語聴覚士の活用とサポートが求められます。そのための言語聴覚士がなかなか増えないと聞いております。それから、地域の保健、子育て、教育、福祉などと医療機関との連携しつつ、社会ぐるみで子供の発達支援と家族支援体制をお願いします。
 2点目は「教育環境の整備」です。学校施設での「聞こえ」のバリアフリー化の推進を求めます。体育館などに補聴補助機器や文字表示機器の整備をお願いします。災害時の避難所にもなるため、「聞こえ」に問題のある一般市民でも利用できるということです。
 3点目は「高等教育における障害学生支援の推進」です。片耳難聴も増えてきておりますので、手帳がない難聴生徒に対しても授業への情報アクセシビリティが確保できることを求めます。
 4点目は「生涯を通じた多様な学習活動の充実」です。成人教育や高齢者教育(生涯学習)にも、障害者が受けやすいように特に聴覚障害者に対して「聞こえ」のバリアフリー化の推進を求めます。
 以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 続きまして、会場から岩上委員、お願いいたします。

○岩上委員 全国地域で暮らそうネットワークの岩上です。
 資料2-2を提出させていただいておりますので、この点について簡潔に述べさせていただきたいと思います。
 まず「5.行政等における配慮の充実」ということで、内閣府だけでなく各省庁で様々取り組んでいただいていることに敬意を表したいと思います。その上で、行政機関等における配慮及び障害者理解の促進等について、内閣府としてもう少しこういうふうに進めたいのだといったような課題認識と今後取り組みたいこと、また、そのために障害当事者や関係団体にぜひ協力を求めたいことがあれば教えていただきたいと思います。
 2つ目ですが、教育の振興ということで各委員からもいろいろ意見が出ておりましたが、文部科学省としてもしっかり取り組まれていることも数多いという認識を持っています。その上で、総括所見等では懸念事項や要請事項を示されておりますので、そういったことを踏まえると、インクルーシブ教育システムをさらに推進していくための課題認識についてお聞きしたい。先ほど仲根委員から障害当事者の皆さんにも参画を求める意見も出ておりましたので、文科省としてインクルーシブ教育を進めるに当たって関係団体や当事者にもぜひ協力してほしいということがあれば教えてほしいと思います。
 次に、文化芸術というところで文部科学省と厚労省にお聞きしたいのですが、総括所見で「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律」が肯定的に評価されているということはすばらしいことだと思っておりますので、この認識について教えていただきたい。その上で、先ほど水流委員もお話しになっていましたが、共生社会に向けて地域社会の新しいエンジンになるバリアフリー演劇を進めていくことが必要ではないかと思っておりまして、この点は今までの政策委員会でも述べてきたのですが、文部科学省と厚生労働省で協力して取り組む必要があると思うので、どのようなお考えか、聞きたいと思います。
 11番目、国際社会での協力ということで、既に水流委員と新銀委員から賛同の意見を頂いております。本当は僕は今日は一番に発言して皆さんに賛同を求めようと思っていたのですが、今日は順番がこういう順番だったので非常に残念なのですが、最初に発言すればもっと賛同が得られたという認識を持っています。三原大臣が非常に重要なことを発言していただいておりますので、これをしっかり障害者基本法に明示的に位置づける必要があるのではないかということと、先ほど来、申し上げていますように、我が国で積み上げてきた障害者施策というのは、課題に真摯に向き合い、制度実践は国際的にも発信価値が高いので、こういったことを障害者基本法に明確に位置づけるべきではないか、この辺りは何度かここでも意見を述べてきて、それについて、ここの政策委員会で基本法の議論がなかなかできないような話も出ておりますので、そういうことであれば、きちんと議論できる場をおつくりいただきたいということをお願いしたいと思います。
 以上でございます。

○熊谷委員長 ありがとうございます。
 続きまして、会場から安部井委員、お願いいたします。

○安部井委員 全国重症心身障害児(者)を守る会の安部井でございます。
 本日は、3項目に係って文部科学省へ2点のお願いと、厚生労働省へ1点質問、それからスポーツ庁への質問でございます。
 まず最初に「8.教育の振興」です。医療的ケアが必要な児童生徒への支援を毎年充実していただいておりますことに深く感謝しております。その点とは別に、153ページ、8-(1)-1のところで、内閣府さんを通じて事前に質問させていただいております。個別の指導計画、そして個別の教育支援計画の作成と周知についてですが、通常の学校に在籍する児童生徒の個別指導計画の作成は努力義務となっておりますけれども、個別の指導計画は86.8%、個別の教育支援計画は82.6%作成されていることを伺って大変心強く思いました。ただし、作成をお願いしているにもかかわらず、作成していただけないということで心を痛めている保護者がいますので、さらなる周知をお願いしたいと思います。
 文科省さんに2点目です。168ページ、8-(4)-1、生涯学習の推進についてお願いがあります。文部科学省においては様々な手法で生涯学習が充実するように取り計らっていただいていますことに感謝しております。しかし、学校を卒業し、生活介護事業所に籍を置きながらも、濃厚な医療が必要な方たちは通所が困難となり、ほぼ在宅で社会と隔絶された生活を送っております。在宅訪問型の生涯学習支援を望む方たちにも支援が届くよう、厚労省と連携を図り、来年度以降も生涯学習への支援を充実させていただきたいと願っております。
 厚労省さんに1点質問いたします。先ほど白江委員、仲根委員からも生涯学習についての御発言がありましたが、私からも発言いたします。令和7年度の厚労省の特別支援学校卒業後における生活介護利用モデルの作成事業を実施している団体は、大きな希望を持って現在実施しています。来年度も継続されるのでしょうか、この点について質問させていただきます。
 そして「10.文化芸術活動・スポーツ等の振興」についてです。資料2-1を事前に提出しておりますので、御参照ください。図表や写真が多い資料でございましたが、テキスト版にしていただきましたことを内閣府さんに感謝申し上げます。
 医療的ケアを必要として身体及び知的に最重度の障害のある重症心身障害児者のスポーツについて発言させていただきます。この資料は、広島県の大学でアダプテッド・スポーツを推進されている教授に作成していただいた資料です。重症心身障害児者の多くは座位を取ることが困難で、寝たきりの状態で過ごす時間が長く、日常生活においては座位保持装置つきの車椅子やストレッチャータイプの車椅子を使用して生活している人もいます。車椅子から離れて姿勢保持をするだけでも運動になり、運動に相当するということがあります。
 近年、障害者が行うパラスポーツは、障害のある人に限らず、子供から大人まで幅広い人たちが楽しめるスポーツとして知られるようになってまいりました。特にパラリンピックの実施種目であるボッチャは、最重度の障害児者の競技スポーツとしてルールや用具を工夫することで普及しており、このことは大変喜ばしいことだと考えております。一方で、重症心身障害児者は主体的に楽しめるスポーツにいまだに十分に出会えないという現状があります。
 障害のある人だけでなく、子供も高齢者も含め、誰もが楽しめる、誰一人取り残されないスポーツの一つとしてアダプテッド・スポーツがあります。これは、目の前にいる一人一人に焦点を当て、スポーツのルールや用具、指導方法などを工夫することで誰もが運動やスポーツに参加できるという考え方に基づくスポーツです。これまでのパラスポーツの概念とは違い、これがスポーツなのと思われる方がいらっしゃるかと思います。しかし、実際に広島のボランティア団体「はなまるキッズ」では、重症心身障害児者が車椅子から離れ、寝たきりの方が座位の姿勢で体を動かす体験をすることで「快」の感情が生まれ、意思表出の機会につながったという実践報告がされています。
 資料2-1の2ページ目の下の写真の④のところに体育館の床にセットされているローラーを使ったスポーツが示されております。これを居室のベッドの上にセットして、人工呼吸器がついている方が実際に動かしていただくことで、人工呼吸器の方は常にサチュレーションが測れるようになっておりますので、そこでリラックスした状態にあるということが示されます。このことは国内外にも発信されております。こうしたアダプテッド・スポーツの考え方に基づいて重症心身障害児者を対象とした運動スポーツ活動が現在どの程度把握され、また、どのように位置づけられているのか、スポーツ庁さんにお考えをお聞かせいただけたらと思います。
 以上でございます。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 それでは、最後になりますが、会場から臼井委員、お願いいたします。

○臼井専門委員 臼井です。
 まず、先ほど岩上委員が言われた障害者基本法について議論できる場をということの御意見に賛成します。
 私からは、配付していただいている資料2-5を基に補足をします。国家資格試験については、今では様々な合理的配慮が考えられるようになっていることが示されています。傾向を見たいと思って、単語数が多いものから抽出した表を載せています。非常に具体的で多様です。また、10年前や20年前と比べて見てみると、手話通訳やパソコン類の使用、それから参事官も言われていた別室の設定、トイレのバリアフリー、障害別では発達障害に関わることは特に変化が大きいものと見られます。
 この状況を受けた意見として、合理的配慮について試験実施側の可能性のイメージがさらに広がり、受験者にも活用されるような指針が改めて必要になっていると考えます。皆様の御意見を伺いたいと思います。共通的な配慮を定めた課長会議のような横断的な枠組みでぜひこれまで使われてきた指針のバージョンアップを、また、その際に田中委員が言われていた試験時間の延長など、随分以前からの課題です。受験に関わる当事者の意見もきちんと反映できるように取組を望みますし、意見を出していきたいところです。
 資料1の障害のある女性の委員については、平野委員の御意見に賛同します。
 私からは以上です。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 それでは、ここで休憩を5分挟みたいと思います。12時4分に再開したいと思います。休憩後は各省庁からの回答をお願いいたします。
 では、休憩に入ります。

(休憩)

○熊谷委員長 それでは、時間になりましたので、再開したいと思います。皆さん、よろしいでしょうか。
 それでは、府省庁からの回答に移ります。まず、内閣府から回答をお願いいたします。

○古屋参事官 内閣府参事官の古屋です。
 先ほど各委員からの御質問の中で、障害者就労の代行ビジネスに関しての御質問、それから選挙についての御質問がございました。大変申し訳ないのですけれども、今日、議題に入っていなかったり、選挙関係は担当者が今、選挙準備の真っただ中というところもございますので、今回の回答は差し控えさせていただければと存じます。
 委員から御質問を頂いた中で内閣府についての御質問についてお答えいたします。
 まず、田中委員から御指摘がありましたG7の閣僚会議についてでございます。こちらについては、障害担当の関係閣僚会議は令和6年に議長国を務めたイタリアによるイニシアチブで実施したものでございます。昨年のカナダの議長国の下では開催はございませんでした。一般論としては、外務省より、どの分野における閣僚会合を実施するかについては様々な要素を考慮して議長国の判断で決定されているものと伺っております。2030年のG7サミットについては現時点で決まっていることはないと承知していますけれども、頂いた御意見については、本日、外務省も出席しておりますので、関係者に共有させていただきたいと思います。
 続きまして、岩上委員からの御意見でございます。行政機関における配慮や障害理解について何かお願いしたいことがあるかということでございます。行政機関等における合理的配慮の提供につきましては、建設的対話や障害の社会モデルについての周知といったことが重要な課題と考えております。昨年度、行動計画をつくるに当たりまして、調査した結果におきましては、国家公務員の研修において当事者の関与が少ないというようなことの結果が明らかになっておりまして、現場で提供された合理的配慮の好事例集などにつきましても、これまでユーザーサイドからの事例提供の機会といったものも少なかったところでございます。こうしたことを踏まえまして、現在、障害者差別解消に向けた研修について、障害当事者も参加の下、社会モデルの意義なども行政での事例を踏まえて動画教材を内閣府で作成しております。また、障害当事者の講師紹介の仕組みや当事者団体の行う啓発活動を紹介する仕組みについて早期に実施できるように準備しているところでございます。障害当事者の生の声が重要でございますので、講師紹介や取組の御紹介といったことでの御協力を当事者団体等にお願いできればと思っているところでございます。
 また、障害理解の促進の観点からは、当事者と身近に接する機会を増やすということが重要でございます。昨年の「ともともフェスタ」や「手話ふれあいフェスタ」では、障害当事者団体等から企画段階から御意見や御参加を頂いたところでございます。そうした中で体験型のイベントを実施し、多くの方に共感を得ていただいたものと理解しております。本年においても実施する方向で検討しておりまして、開催に当たっては様々な形で御協力いただきたいと考えております。
 続きまして、岩上委員、水流委員から御意見いただいたところでございます。障害者に対する差別や偏見の根絶といったこと、重要なテーマでございます。障害者施策の国際発信についても重要なテーマであるということでございます。この点については私どもも認識しておりまして、いずれも「障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画」におきまして、次期障害者基本計画に盛り込むこととされた重要な論点と考えております。このため、まずは来年度後半以降に開始する次期障害者基本計画に反映させて施策の推進を図ってまいりたいと考えております。
 続きまして、臼井委員と平野委員から御意見いただいた点でございます。障害女性の審議会委員への参加ということでございます。障害のある方の困難といった部分は広い分野に及んでおります。とりわけ女性については複合的な困難というものがあると認識しております。また、こういった障害の主流化という流れやジェンダー主流化という流れがある中で、政策決定過程への参画といったものも重要だと認識しております。御指摘のように、資料でお示しした国の審議会の障害女性の委員の比率については1割程度となっておりますが、多くは障害のある委員の割合自体が低い水準となっていることがあると考えております。また、障害のある委員が就任していない国の審議会もあるところでございます。こうした状況も踏まえながら、次期障害者基本計画の検討の際にも御意見を伺ってまいりたいと考えております。
 続きまして、臼井委員から御指摘のありました国家試験の合理的配慮についてでございます。臼井委員、まとめていただきまして、大変ありがたいと存じております。御指摘いただいたように、試験実施機関や受験生が合理的配慮の具体的イメージを共有できるということが重要であると考えております。どういった形態で示していくかということはこれから検討してまいりますが、臼井委員からの資料や田中委員から頂いた御意見を参考に、今回の調査で明らかになった好事例を整理して、平成17年の各省申合せ以降に進んだ個別の合理的配慮を各省庁にお知らせして受験生や試験実施機関の参考にしていただきたいと思っているところでございます。
 私からは以上でございます。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 では、引き続きまして、文部科学省から回答をお願いいたします。

○文部科学省 文部科学省特別支援教育課長の生方でございます。よろしくお願いします。
 文科省の各担当が出席しておりますので、まず、特別支援教育課の所管する部分、その後、スポーツ庁、高等局、総合局、そしてオンラインで参加している施設部、文化庁の順番で回答を述べさせていただきたいと思います。
 まず、特別支援教育課の所管のところでございます。
 米山委員から医療的ケアの看護師確保に関して、1号・3号研修の教員の対応状況についてご質問がありました。こういった教員が参画することによって保護者の負担軽減が図られるのではないかということでございまして、これは毎年調査しております。3号研修等を受けて医療的ケアを実施した教員の人数でございますけれども、直近の令和6年度の段階で4290名が、看護師を中心とした実施体制の中で教員も特定行為の部分に限って参画して対応しているという状況がございます。
 続いて、金丸委員から、インクルーシブな学校運営モデル事業につきまして、これは令和6年度から実施しているものでございますが、本事業で実施されている交流及び共同学習は、いわゆる音楽、図工とか、そういったようなものに限られていて、従来からの交流が中心ではないかといったような御指摘でございました。これは小枝委員からも同様の御意見を賜っております。こちらにつきましては、令和6年度から事業を実施したという状況にございまして、まずは特別支援学校と小・中・高等学校が一体的に運営するために、それぞれの地域において協議会の設置や、あるいはそれぞれの教師間での連携体制の在り方、まずは準備段階というところで、令和6年度の状況としましては、御指摘のような点もございます。一方で、今、令和7年度において取り組んでおりますが、今後、いわゆる実技系教科にとどまらす、国語などの教科も含めて、交流だけではなくて共同学習というところに重きを置いて、一緒に授業を受ける在り方の研究とか、あと、特別支援学校の教員の専門性と小・中・高等学校の教員の専門性、お互いを高めながらどういうふうに相乗効果を高めていくか、その指導体制の在り方も含めて研究しているところでございます。ですから、これまでも交流及び共同学習というものを実施しておりましたが、交流だけではなくて共同学習というところに重きを置いて研究しているところでございます。また、こちらにつきましては、3か年事業でございますし、直近では令和6・7年度の2か年の調査研究成果報告会をシンポジウム形式で今年の2月に開催し、全国に普及を図っていきたいと思っているところでございまして、引き続き御理解いただければと思います。
 続いて、田中委員から、就学先の決定に当たって、OT、PT、ST、リハビリ専門職とか看護師も交えた議論をしてはどうかということでございます。現状におきましても、就学先決定に当たりましては、本人・保護者の意向を最大限に尊重しながらも、医療・福祉の専門家の御意見を賜るという形になっております。各自治体におきまして、リハビリ専門職あるいは看護師さんがどのくらい参画いただいているかというところは我々も承知しておりませんが、そういった方々の活用も可能という状況がございます。いずれにしましても、専門家の活用ということは必須と思っております。その上で適正な就学先決定がなされるよう引き続き努めてまいりたいと考えております。
 続いて、内布委員から、精神障害者について学齢期に合わせた理解を図るべきとの御指摘がございました。これは御指摘のとおりでございまして、やはり発達の段階に応じてしっかりと教育していくということが重要かと思います。また、障害者理解あるいは障害理解ということにつきましては、今、学校においても、例えば「心のバリアフリーノート」、こういったような教材も活用しながら、総合的な学習の時間や特別活動の時間、こういった時間を活用して指導を行っていると認識しております。ここは当然にその子たちの発達の段階、状況に合わせて適切に対応いただけるよう、改めて周知を図っていきたいと考えております。
 長谷川委員からは、特別支援教育の理解については重要ですが、教職員の過度な負担にならないようという御指摘も頂いております。こちらにつきましては、昨今の働き方改革の実現を目指しまして、学校教育活動の充実と働き方改革という視点も大事にしながら、御案内のとおりでございますが、来年度からは小学校に次いで中学校でも35人学級を着実に実施するもの、あるいはそのほか高学年の教科担任制とか、先生方の負担軽減のための教職員定数改善も進めているところでございますし、あるいは先生方をサポートする教員業務支援員、こういった外部の専門スタッフの活用についても拡充しているところでございます。また、これは交付税措置でございますが、介助的な業務を担っていただきます特別支援教育支援員つきましても、各自治体での配置実績を踏まえて総務省のほうに要望し、令和8年度も1000人程度拡充される見込みという状況にございます。
 続きましては、白江委員からの御質問でございます。医療的ケアの調査研究はどういった内容かという御質問を賜りました。令和6年度の状況でございますが、医療的ケア児支援法が令和3年9月から施行されまして、あくまでも医療的ケア児だけの支援にとどまらず、保護者の負担軽減も規定されております。そういった中で、医療的ケアに伴いまして、学校生活あるいは送迎というところで保護者に御負担していただいているという状況がございます。学校生活につきましては、かなり改善されましたが、送迎の部分は、やはり医療的ケア児はスクールバスに乗れないという状況もございまして、そこの部分がまだ御負担をかけているという状況がございます。この調査研究では、通学支援事業のモデル実施ということで、スクールバスに乗れないお子さんに対しては福祉タクシーを借りて、そこに看護師が同乗して送迎をお手伝いする、そういったことで保護者の負担を軽減する。そういった調査研究や、あとは、学校生活でも保護者に、引継ぎ期間等を含めて、あまり付添いの負担をかけないように、関係機関が早めに情報を把握することによって早期からの手続を実施し、就学の段階から保護者の付添いがないような、そういったような調査研究もしているというものでございます。これは令和6、7、8の3か年にわたってしっかり調査研究を行い、その成果を全国に普及し、保護者の負担軽減を図っていきたいというものでございます。
 小林委員から、入試での合理的配慮の状況につきまして、発達障害の特性のあるお子さんについても配慮が増えている、そのフォローアップはどうなっているのかという御質問でございます。こちらにつきましては、御案内のとおり、障害者差別解消法の改正に伴いまして、令和6年4月1日から、国公私立を問わず、学校における合理的配慮が義務化されているという状況も踏まえまして、入試上での配慮もしっかり各自治体に促しているところでございます。直近の入試の状況調査でございますが、おおむね5000人の受験生から配慮の申請がございまして、そのうち202件、配慮がなされなかったところです。理由としましては、当日欠席あるいは本人が事前に取り下げてきたといったような状況がございます。ただ、本人・保護者が求めた配慮が実際なされているかどうか、やはり入試の場合、公平性というところもございますので、そういった中で本人・保護者が求めた配慮が実施できないという場合には、しっかりとその理由を本人・保護者に伝え、また、その代替手段、こういったものもしっかり伝えて、本人・保護者と合意形成を図るといったようなことを各自治体に促しているということでございます。ここにつきましても、引き続き徹底を図っていきたいと考えているところでございます。
 あとは、北川委員から、インクルーシブ教育の推進でイタリアやフランスの状況の御紹介がございました。文部科学省としましても、自立と社会参加を見据えて、障害のある子供一人一人の教育的ニーズに応じて、どういった学びの場が最適かという観点から、特別支援学校、特別支援学級、通級による指導、通常の学級と、連続性のある多様な学びの場を整備しております。先ほど御紹介しました「インクルーシブな学校運営モデル事業」などの取組もしっかり進めて、いずれの場におきましても、障害のある子と障害のない子が一緒に学ぶ環境整備が非常に重要と考えて環境整備を進めているところでございます。その上で、学校現場だけでは到底対応できないという状況もございますので、医療・福祉との連携、外部の専門家の活用を含めて、しっかりと取組を進めていきたいと思います。地域の小・中学校で学べる子については、どんどん地域の小・中学校の通常の学級の中で、合理的配慮や基礎的環境整備を充実させて、地域の小・中学校で学べるような環境整備を進めていきたいと考えております。
 現在、中央教育審議会におきましても、学習指導要領の改訂に向けた議論がなされております。その中で大きなコンセプトとしては多様性の包摂といったような方向で、今、進めておりますし、通常の学級にいる障害のある子供たちについても、基礎的環境整備や合理的配慮の提供など、重層的な支援でしっかり支えていきましょうといったような検討も今、なされている状況でございます。文部科学省としましても、引き続き、障害のある子供と障害のない子供が共に学ぶ環境整備に向けて、インクルーシブ教育システムの充実に努めていきたいと考えているところでございます。
 宮本委員からSTの配置促進ということもございましたが、今の看護師の配置とか作業療法士、理学療法士と併せまして、言語聴覚士、こういった方の活用も学校現場で促しているところでございまして、こちらに係る補助事業、支援事業の予算につきましても、令和8年度予算政府案でございますが、拡充を図っています。引き続き、こういった方々の学校現場での活用を促進していきたいと考えているところでございます。
 岩上委員から、インクルーシブ教育システムを進めるに当たって、団体や当事者にも御教示いただきたいことがあれば、頼ってほしいということでございます。様々な障害者団体が参加いただいている特別支援教育推進連盟はじめ、関係団体の皆様は日頃から連携させていただいていますし、今日の委員会にも御参画いただいている一部の団体の皆様とも日頃から連携・連絡を取らせていただいているところでございまして、ここにつきましては、引き続き、いろんな御意見を丁寧に賜りたいと考えております。また、先ほど御紹介しました中央教育審議会に設置されて特別支援教育ワーキンググループにおきましても、団体の皆様からヒアリングさせていただくなど連携を図っておりますので、学習指導要領の改訂に向けましても、いろんな関係団体の皆様からの御意見も丁寧に踏まえながら、しっかり対応していきたいと考えております。
 安部井委員から御質問のありました個別の指導計画、支援計画について、通常の学級は努力義務になっていますが、その策定されている割合は8割ちょっとでございます。ここは御指摘のとおりでございまして、必要な子供には、努力義務とはいいながらも、しっかりつくるように各自治体、学校に促していきたいと考えているところでございます。
 まず、私のほうからは以上です。
 続いて、スポーツ庁のほうから答弁させていただきます。

○スポーツ庁 ありがとうございます。スポーツ庁障害者スポーツ振興室長の遠藤でございます。御回答させていただければと思います。
 まず、初瀬委員から御指摘いただきましたスポーツの実施率の関係で、特に施設のバリアフリー化はどういった方向であるのか、さらにはパラスポーツ指導者の配置についての御指摘があったと理解しております。現状、スポーツ基本計画におきましては、社会体育施設のバリアフリー化等々の数値目標は記載されていないのですけれども、スポーツ庁内において施設の改修等に使えるような予算上の支援をさせていただいているところでございます。こちらの予算等を活用いただきまして、各自治体においてぜひスポーツの実施の場の整備を進めていただきたいという認識でございます。
 また、パラスポーツ指導者に関しまして、特に施設への配置の義務づけといった観点の御指摘だったと思いますけれども、現状、こちらも義務づけのところまでは計画上は明記されていない状況でございます。そもそもパラスポーツ指導者の数はとても重要だと考えておりますので、ここをしっかりと増やしていこうということで我々は取組を進めています。特に、指導に当たって必要となる教材等のオンデマンド化であるとか、さらには一般的なスポーツ指導者の理解促進のためのハンドブック作成、こういったところを進めて、各地のスポーツの指導に当たる方々の知見の蓄積ないしは展開を進めているという状況でございます。こういった形で進めていきたいと考えております。
 また、部活動の地域展開についての御指摘も頂きました。昨年12月にスポーツ庁において策定いたしました部活動改革に関する新しいガイドラインというものがあるのですが、こちらの中の基本的な理念といたしまして、障害のある生徒を含め、全ての生徒がそれぞれの希望に応じて多種多様な活動に参加できる環境を整備することが重要であるということがガイドライン上、示されております。また、障害のある生徒の活動機会の確保のために、多様な地域の関係者の参画や指導者の資質・能力の向上、特別支援学校との連携などが重要であることもお示ししております。スポーツ庁においては、モデル事業等を実施しておりまして、この事業を実施する中でインクルーシブな活動環境の整備に向けた好事例も出てきていると承知しておりますので、各自治体においてはこうした取組もぜひ参考としていただきまして、部活動の地域展開をしっかりと進める中で、障害の有無にかかわらず多様な生徒が円滑に活動できる環境整備を進めていただきたいという認識でございます。
 続きまして、内布委員から御指摘がありました6つのうちの5つがスポーツであったと承知しております。
 まず、1つ目、特に幼少期におけるパラスポーツ体験が重要だという御指摘でございました。御指摘のとおりでありまして、パラスポーツの体験率を私どもも調査を毎年行っておりますけれども、年代が低くなるほどその体験率は高くなっているのが現状でございます。やはり年齢が若い、特に学校教育段階の児童生徒の皆さんにこういったパラスポーツの体験、普及が進んでいくように引き続き取組を進めてまいりたいと思っております。
 2つ目です。障害種にかかわらず、スポーツに接したり触れたりする機会をしっかりと提供していくべきだという御指摘だったと思います。御指摘のとおり、障害種にかかわらず、障害のある方に自ら希望する様々なスポーツの機会を提供していくことはとても大事なことだと思っております。我々はこちらも調査を行っておりまして、そういったスポーツに触れる、そしてスポーツを楽しむきっかけとなるようなものはどういったところに理由があるのか、ないしはそれができないという場合、どうしてそういったことができないのかということの理由を毎年度調査しております。当然、環境面の整備とか、本人自身に体力がない、自信がないという回答も非常に多くあるというのが現状でございます。どちらかといえば後半のほうの理由が多いですね。よりソフト面での支援がやはり重要になってきている段階かと受け止めておりますので、こうしたデータも踏まえながら、多くの方々にスポーツに触れていただく機会をつくってまいりたいと考えております。
 3点目です。全国パラスポーツ大会の精神障害の取扱いについてでございます。実際の競技の内容や競技のルールにつきましては、日本パラスポーツ協会が中心となって定めて、開催地において大会の運営を行っていただいているというのが現状でございます。実際のルール策定に当たりましては、日本精神保健福祉連盟の精神障がい者スポーツ推進委員会の皆様にも御参画いただいて、実際に御意見を頂きながら、どういった形がよいのかということを決定して大会の運営をなされているところです。実際に精神障害の種目も増えてきているという状況でございますので、引き続き、このプロセスを大切にしながら、大会の運営を進めてまいりたいと考えているところです。
 4点目の御指摘は、御指摘の趣旨が把握できなかったのですけれども、各スポーツ団体においては、当然パラスポーツ関係の団体においては障害のある方々へのスポーツの振興に取り組んでおられますし、そうでない一般的なスポーツの団体であれば一般的なスポーツの普及促進に努めていらっしゃる状況であります。いずれのスポーツの関係の団体におきましても、団体の基盤の強化というのは非常に重要な課題になっております。人口の減少や、競技の人気みたいなものももちろんありますけれども、今後、さらに人口がどんどん減少していって、特に地方部でそれが顕著になる中で、パラスポーツに触れる、それを提供する団体の皆様の基盤の強化を何とか図っていくようにスポーツ庁としても努めてまいりたいと考えているところです。
 最後、指導者の育成についても偏りなくということで御指摘があったかと思います。まず、パラスポーツ指導者育成時においても、当然、障害種に偏りなく、しっかりと知識・知見を身につけていただいた上で指導者になっていただいておりますし、さらに今まで知見がなかったような方々であっても、これから学びたいという方々に対しても、我々は入門ハンドブックを作っておるのですけれども、こちらの中でも障害種に偏りなくしっかりと基礎的な知識を学んでいただいた上で指導に当たっていただけるような取組を進めている状況でございます。こちらもぜひ我々も活用していきたいと思っておりまして、現場でもぜひ活用の取組を進めていただきたいと考えております。
 続きまして、石橋委員からデフリンピック関係の御指摘でございました。スポーツ庁といたしましても、昨年の大会の成功を関係者の皆様に感謝申し上げたいと思います。こうした形で多くの障害のある方々、特にデフの関係の方々に光が当たって注目していただくというのは非常にありがたいことだと思っていますし、より盛り上げていきたいという気持ちでございます。
 また、御指摘いただいたとおり、スポーツ基本法におきまして、従来のオリンピック・パラリンピックのみならず、デフリンピック、スペシャルオリンピックスというのは、競技力向上に向けていろいろな施策を有機的に連携していくことということが法律の条文に入っているところであります。このことと同時に、日本障がい者スポーツ協会が日本パラスポーツ協会に変わったということ、今ほど話も出ました全国障害者スポーツ大会も全国パラスポーツ大会に整理されました。この中に聴覚障害のあるようなスポーツ種目ももちろん含まれています。こういったところがスポーツ基本法上の法制上の整理となっておりますので、こういった法律の趣旨を踏まえまして、いずれにいたしましても、我々は障害のある方々のスポーツ振興を進めてまいりたいと考えているところです。
 最後に、安部井委員から、障害の重い方々のスポーツの状況をどの程度把握しているのかという御指摘があったと思います。こちらにつきましては、令和5年度の段階で私ども調査しております。実際に障害のある方々の関係する団体にヒアリングさせていただいて、重度の障害のある方々がどういうスポーツを行っていて、その際にどういった障害の特徴、スポーツの特徴があるのかといったところもつぶさにヒアリングと調査を行って、既に公表しているところでございます。こうしたデータや、それぞれの取組をちゃんと踏まえまして、障害の程度、当然、軽いものから重いものがあると思いますけれども、それぞれの障害の程度に応じてお一人お一人が取り組んでいきたいと思うスポーツに少しでも貢献できるような知見を我々は蓄積して、それも発信していきたいと考えております。
 スポーツ庁からの回答については以上でございます。ありがとうございます。

○文部科学省 続きまして、高等教育関係につきまして、高等教育局学生支援課の奥井から回答を申し上げます。
 まず、田中委員から、大学入試に関して視覚障害学生の試験時間の延長について、海外の実施状況なども踏まえ、研究いただきたいということ、また小林委員からは、発達障害学生に関する入試における合理的配慮の工夫について、様々データを用いることの重要性について御意見を頂きました。大学入試センターにおいて研究開発部門という部署がございまして、障害のある者等に配慮した入試に関する調査研究を含め、研究を実施しているところです。頂きました御意見につきましては、大学入試センターにもしっかり共有し、検討していただきたいと考えております。
 次に、福田委員から、学生のキャンパス内での移動支援の必要性について御意見を頂きました。キャンパス内の移動につきましては、各大学において、例えば学生のピアサポーターなどを活用しながら対応している事例もございます。引き続き、支援事例などを含め、各大学に対し、学生が安心して学修できるような取組を促していきたいと考えております。
 最後に、宮本委員から、手帳のない難聴学生に対する授業への情報アクセシビリティに関する確保について御意見を頂きました。合理的配慮にあたり、学生の障害の状況や困難さを把握するために根拠資料を用いることになりますが、手帳がない場合でも、例えば診断書や学内外の専門家の所見を含め検討すること、建設的対話を進めるということが重要と考えております。これらにつきましては、文部科学省の有識者会議の報告書にも示しているところでございまして、大学にも周知しながら取組を促してまいります。
 高等局からは以上でございます。

○文部科学省 総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課の川上と申します。
 生涯学習を通じた多様な学習活動について、白江委員、宮本委員、安部井委員から御意見を頂きました。障害者差別解消法の趣旨を踏まえて、文部科学省では生涯を通じて学ぶことができるように学びの場づくりに取り組んでおります。学校卒業後における障害者の学びの支援推進事業を通して社会教育施設等において合理的配慮が適切に実施されるようにモデル事業の開発を行い、その成果の普及を行っております。今後もこのような取組を充実させていきたいと考えております。

○文部科学省 続いて、施設部のほうからオンラインで回答させていただきたいと思います。

○文部科学省 施設について文教施設企画・防災部施設企画課の桜井より回答させていただきます。よろしくお願いします。
 まず、長谷川委員から、公立小中学校のバリアフリー化が遅れていて、今後の具体的な計画があればということで御質問を頂きました。令和7年度までのバリアフリー化の目標を立て、バリアフリー化を進めてきたところですが、目標に対して進捗はなかなか進んでいないというところが現状です。今後の計画については、令和8年度から5年間の整備目標を新たに立て、今までの整備目標の早期達成に向けて取り組んでいるところです。
 続いて、水流委員から、統廃合が進む中でのバリアフリー化の目標をどう捉えるべきか、地域間の格差が生まれるのではないかという御指摘を頂きました。統廃合を踏まえた学校施設のバリアフリー化は、各学校や地域の実情に応じて進めていただくものと考えますが、文部科学省としては、バリアフリー化の目標設定の考え方として、誰もが支障なく学校生活を送ることを目指し、バリアフリートイレでは避難所に指定されている全ての学校に、スロープは全ての学校に、エレベーターは要配慮児童生徒等が在籍する全ての学校に整備するということを目標にして進めているところです。
 続いて、石橋委員から、聞こえない方と聞こえにくい方へのバリアフリー化について御質問がありました。聞こえない方、聞こえにくい方へのバリアフリー整備に関して進んでいないのではというところですが、文部科学省ではバリアフリー化の取組の留意点などをまとめた「学校施設バリアフリー化推進指針」を令和7年8月に改訂し、そこで聴覚障害等の記載を充実させました。文部科学省としては、改訂したこの指針を学校設置者に周知し、学校設置者がこの指針を参考にしてバリアフリー化を進めるよう、推進していきたいと考えております。
 最後に、宮本委員から、避難所となることも踏まえて、体育館の聴覚補助器、文字表示機器を整備していただきたいと頂きました。バリアフリー化推進指針の改訂の際に、今回、新しく補聴援助システムや屋内運動場での文字表示等を設置することなどについて盛り込みました。こちらも改訂したバリアフリー化推進指針の周知を図り、学校設置者が本指針を参考にしてバリアフリー化を進めていただくように周知していきたいと考えております。

○文部科学省 最後に、文化庁から回答させていただきます。

○文化庁 私、文化庁生活文化創造担当の山口と申します。
 私からは、文化芸術活動の関係で委員から頂きました御意見、御質問につきまして、お答えさせていただきます。
 まず、水流委員から御意見いただきましたユニバーサル公演事業についてでございます。文化庁では「学校における文化芸術鑑賞・体験推進事業」のうち、ユニバーサル公演として、字幕や手話通訳、ナレーションつき公演を実施しておりまして、障害の有無にかかわらず、子供たちが文化芸術を鑑賞・体験できる機会であるとともに、子供たちの障害や表現の多様化への理解促進の機会を提供しております。これらの取組をより多くの子供たちに届けられるように事業の拡充に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、佐々木委員から御意見いただきました東京オリパラ、それから昨年の大阪・関西万博のレガシーに関する取組についてです。文化庁としましては、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会、それから昨年の大阪・関西万博、また、これらに伴う文化芸術イベントのレガシーを受け継ぎまして、引き続き、各地の文化資源の発掘・磨き上げ・活用を行う「日本博」を推進することを通じまして、障害の有無にかかわらず、文化芸術に触れ、日常的にその豊かさを享受する活動を全国的に広げていけるように引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
 最後に、岩上委員から頂きました御質問2点についてです。
 まず、国連障害者権利委員会における審査を踏まえた総括所見に対する認識でございます。総括所見の中では、肯定的な側面としまして、障害者による文化芸術活動の推進に関する法律が上げられておりますけれども、本法律は、障害者による文化芸術活動の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、文化芸術活動を通じた障害者の個性と能力の発揮及び社会参加の促進を図ることを目的としているものでありまして、障害者権利条約に規定されている文化的活動を享受する機会の確保に資するものとして適切に評価していただいたものと認識しております。
 一方で、総括所見の中では、主要分野における懸案及び勧告としまして、文化的活動におけるアクセシビリティに関する言及もされておりますので、こうした内容も踏まえまして、障害者による文化芸術活動の機会の確保に向けて、引き続き、法律などに基づきまして、取組を進めてまいりたいと考えております。
 もう一点、最後になりますけれども、バリアフリー演劇など地域での文化芸術活動につきまして、文部科学省と厚生労働省との協力についてです。文部科学省におきましては、主に文化施設や文化芸術団体、厚生労働省におきましては、主に障害者福祉施設や障害者団体等への支援を行っているところでございますけれども、施策の推進に当たりましては、両省が連携して取組を進めるということが不可欠であると考えておりますので、御指摘のように、今後も引き続き、障害者の文化芸術活動の推進につきまして、協力しながら進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上です。

○文部科学省 初等中等教育局特別支援教育課の生方でございます。1点、答弁漏れがございました。福田委員から盲ろう児に対する通学支援のお話がございました。ここにつきましては、通訳介助者の支援が一番安全というお話でございましたけれども、リハビリ専門職あるいは看護職同様に、こういった介助者の外部専門家の活用ということも文部科学省の補助事業で支援しております。こういったものの活用、あるいは校外学習での保護者の負担ということでございますけれども、先ほども申し上げました特別支援教育支援員の配置支援も拡充しておりますので、介助員あるいは特別支援教育支援員、こういった方の活用を促していきたいと考えております。
 あと、佐々木委員から、教員の専門性向上のところで特別支援学級の免許保有率が3割ということでございますが、そもそも特別支援学級につきましては、免許は基礎免許だけでございますが、なるべく特別支援学校教諭免許状を保有するように促しているところでございます。これが3割ということでございますが、今、次期学習指導要領の議論に併せまして、教員養成についても、養成、採用、研修ということで議論を進めております。こういった特別支援学級あるいは通級による指導の先生方の専門性をどうやって上げていくのか、基礎免許を取得する際に養成段階でどうやって専門性を上げていくのか、そういったことも含めてしっかり議論してまいりたいと思っております。
 以上が文科省からの回答です。ありがとうございました。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 安部井委員から、生涯学習に関連して在宅訪問型の学習支援を望む者への支援に関しての御意見があったと思います。もしお答えできるものがあればと思いましたが、なければ後ほどでも結構ですが、いかがでしょうか。

○文部科学省 川上です。
 在宅訪問型の生涯学習については文科省による学校卒業後における障害者の学びの支援推進事業において、重度障害者・生涯学習ネットワーク等の団体が取り組んでいただいております。今後も引き続き、本事業を通して学びの支援を続けていきたいと考えております。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 では、引き続き、外務省からの回答をお願いいたします。

○外務省 外務省人権人道課の吉岡と申します。
 本日は、当課と当省で国際協力を所管しております部署とJICAから出席しておりますので、順番に関連する質問に回答させていただきたいと思います。
 まず、平野委員から頂戴しました在外公館のアクセシビリティに関する御質問に関しまして、外務省では現在、在外公館事務所の国有化を推進しておりまして、国有の事務所を新たに建設する場合には、エレベーター、多目的トイレの設置といったユニバーサルデザインに十分配慮するよう努めて、進めております。他方で、既存の施設に関しましては、先進国、途上国、様々ある中で技術的な問題、借用事務所については大家との関係等もございますので、エレベーター、多目的トイレが必ずしも設置できない事務所もございますが、可能な限り配慮するように努めているところでございます。
 続きまして、同じく平野委員から、在外公館の職員の障害への理解不足による研修の必要性について御意見を頂きましたが、大変重要な点であると認識しておりまして、これまでも当省として、職員の障害への理解に関する周知と、在外公館における筆談マーク等の掲示の推進については対応を行ってきたところではございますが、このたび改めて御指摘いただいた点につきましても、関係者にしっかりと共有させていただき、引き続き、在外公館の対応の改善に努めてまいりたいと思います。
 最後に、同じく平野委員から、事前に書面で、当省での障害者雇用率において、算出上、除外職員が適用されているのではないかという御質問を頂きましたが、除外職員を扱う特例については既に終了しておりまして、令和7年度からは本省と在外公館の職員を合わせた形で外務省全体の障害者雇用率を算出し、その結果、本年度の障害者雇用率は2.82%となっている旨、御報告いたします。
 それでは、続きまして、地球規模課題総括課から回答させていただきます。

○外務省 外務省地球規模課題総括課の森下と申します。よろしくお願いいたします。
 まず最初に、石橋委員から事前に質問を頂いておりましたので、先にそちらに答えさせていただきたいと思います。
 ESCAPでの国際協力に積極的に関与している具体的な取組について御質問を頂いておりましたが、日本の関与は、ESCAPを通じてアジア・大洋州地域各国の行政能力や政策対応力の向上を支援することを主眼とした国際機関を通じた多国間協力として行われています。この枠組みの下で日本は、日・ESCAP協力基金を通じてESCAPが行う障害者に関する取組について、アジア・大洋州地域の各国政府の関係者を対象とした政策形成や実施能力の強化を目的とする技術的支援の形で関与しております。具体的には、障害者の視点を防災・減災や社会開発政策に組み込むため、障害インクルーシブ防災に関するガイドラインや、実務者向けチェックリスト、e-ラーニング教材等の作成、普及を支援してきました。これらは、各国政府の行政担当者が障害に配慮した制度や対策を企画・実施するための実務的なツールとして活用されています。また、日・ESCAP協力基金事業の一部ではJICAが専門的知見の提供や事業形成の面で関与し、日本の防災分野における経験や障害者への配慮の考え方を共有しております。
 続きまして、問3において、聞こえない、聞こえにくい子供も国際交流に参画できる枠組み、また、国際交流の促進につながるイベントに対する支援強化について御意見を頂いておりました。こちらについては国際協力を所掌する担当部署にも共有しておりますので、御意見は今後の政策取組の参考にさせていただきます。
 最後に、新規で先ほど口頭で御意見、御質問を頂きました新銀委員からの東南アジアにおける精神障害者の政策参加推進についてです。先ほども申し上げたのですが、ESCAPを通じたアジア太平洋経済社会委員会は、東南アジアを含んだアジア・大洋州地域各国の障害分野を含む行政能力や政策対応力の向上を支援することを目的として、国際機関を通じた多国間協力を行っております。御指摘いただいたとおり、障害者施策は東南アジアを含め進捗状況にばらつきがあるのはもっともだと思いますので、こちらも当課、また関係部署に共有しまして、今後の政策の取組の御参考にさせていただきます。
 以上です。

○外務省 それでは、続きまして、JICAの人間開発部から回答を差し上げます。

JICA JICAの小林と申します。オンラインから回答いたします。
 まず、平野委員から御質問を頂いた車両のアクセシビリティに関する御質問です。JICAとしては、障害当事者の専門家等の派遣とユニバーサルな車両を含めたアクセシビリティの確保については、これまでも組織として取り組んでおり、今後も適切な対応ができるように注力したいと思っております。JICAの在外拠点は開発途上地域にあり、車両調達事情は様々でございます。在外拠点の公用車を一定の割合でユニバーサルな車両とすることは現状としてはできておりませんが、障害当事者の専門家あるいは調査団員の移動手段確保のために、そのような制約のある中でも各国においてどのような合理的配慮ができるか、在外公館とも相談しつつ、レンタカーなどの代替手段も含めて善処していきたいと思います。
 次に、在外拠点、JICAの事務所のアクセシビリティに関してです。こちらも平野委員からの御質問です。JICAの在外拠点の選定の際にはセキュリティーや費用対効果を考慮しつつ、ユニバーサルデザインを心がけるよう実務要領で定めており、バリアフリー化に係る対応の一例として、エレベーターがない物件は避けるという項目を設けておりますが、現地の建物事情の制約もあり、一部在外拠点のバリアフリー化が不十分であるとの御指摘は真摯に受け止めたいと思います。途上国では、エレベーターが普及していない場合や、セキュリティーまたはコストの観点から十分なアクセシビリティ確保がかなわない場合がありますが、可能な範囲での合理的配慮、対応ができるよう、引き続き改善に努めたいと思っております。
 最後に、こちらも平野委員から御質問いただいた職員に対する障害理解の研修ですけれども、JICAでは毎年、全ての職員に対する研修を実施しております。具体的には障害平等研修と呼ばれるもので実施しており、現地の職員、英語あるいはスペイン語でも実施しているところです。本年度については4回実施してまいりました。
 JICAからは以上です。

○外務省 以上が外務省からの回答です。よろしくお願いいたします。

○熊谷委員長 熊谷でございます。ありがとうございました。
 では、引き続きまして、警察庁からの回答をお願いいたします。

○警察庁 警察庁刑事企画課の渡辺と申します。
 佐々木委員から取調べの録音・録画について御意見を頂きましたので、回答させていただきます。佐々木委員から、障害者の方の中にはコミュニケーション能力について一見大丈夫そうに見えても難しいことは理解できていない方もいることを踏まえて、今後も録音・録画を実施いただきたいという御意見でありました。警察においては、障害によって言語によるコミュニケーションが円滑に進まない場合や、取調べを担当する捜査員の意図にかかわらず、その発言等に迎合したり誘導されてしまうといった傾向が認められる場合に、被疑者供述の任意性を担保するための一つの取組として、必要に応じて録音・録画措置を行うよう犯罪捜査規範で努力義務が規定されておりますので、引き続き適正に録音・録画を運用してまいりたいと考えております。
 警察庁からは以上です。

○熊谷委員長 熊谷です。ありがとうございました。
 そのほか、政見放送やテレビ放送でのワイプの問題ですとか、電話リレーサービスの議論の場に当事者が入っていないなど、総務省の皆さんにもお答えいただきたい項目や、法務省への質問などもあったかと思いますが、予定していた時間が来てしまいました。頂いた御質問に回答し切れておりませんけれども、時間の関係でここで質疑を終了したいと思います。積み残した御質問については、各府省庁におかれましては、後日、事務局を通じて書面にて回答をお願いいたします。
 それでは、これで本日の議題は全て終了となります。
 最後に事務局から事務連絡をお願いします。

○古屋参事官 事務局の古屋でございます。
 長時間にわたり、どうもありがとうございました。
 次回の政策委員会については年度明けを予定しているところでございます。改めて御案内申し上げますので、何とぞよろしくお願いいたします。

○熊谷委員長 熊谷です。
 それでは、これをもちまして、第87回「障害者政策委員会」を閉会いたします。オンラインで御参加の委員は画面の電話マークをクリックして御退室をお願いいたします。
 本日は誠にありがとうございました。お疲れさまでした。