障害者政策委員会(第88回)議事録

令和8年7月8日(水)
14:30~16:30
内閣府中央合同庁舎第8号館1階 講堂
(東京都千代田区永田町1-6-1)
(ハイブリッド開催)

【議事に使用されている資料については「議事次第」のページにまとめて掲載していますのでご参照ください。】

○熊谷委員長 それでは、定刻になりましたので、これより第88回「障害者政策委員会」を開会いたします。
 委員の皆様方におかれましては、御多忙中のところ、お集まりをいただきまして誠にありがとうございます。
 本日の委員会は最長で17時までを予定しております。
 なお、委員会の冒頭、委員の皆様の御迷惑にならない範囲で撮影が行われます。御承知おきいただければと思います。
 では、事務局より出欠状況の報告と資料の確認をお願いいたします。

○古屋参事官 皆さん、こんにちは。内閣府の参事官の古屋でございます。本日もよろしくお願いいたします。
 まず、出席状況について御報告いたします。
 本日は、小林委員、白江委員、曽根委員、水流委員が遅れて出席、安藤委員、永井委員、初瀬委員が所用により御欠席との御連絡を受けております。
 各府省庁からは、内閣府障害担当のほか、内閣人事局、個人情報保護委員会、警察庁、消費者庁、こども家庭庁、デジタル庁、総務省、法務省、外務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、防衛省が出席しております。
 次に資料について御説明いたします。
 資料はタブレット端末を配付して閲覧いただく形を基本としております。不具合がございましたら、お近くの内閣府職員までお声がけいただければと存じます。
 本日は、事務局提出資料といたしまして、資料1-1から3まで、委員提出資料として4-1から4-3、参考資料1、2を用意しているところでございます。
 資料1-1、障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画の実施状況。
 資料1-2、障害者差別解消に関する事業者等の取組状況調査。
 資料1-3、障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた対策推進本部幹事会議事概要。
 資料2、障害者基本計画(第5次計画)の実施状況(相対的欠格条項等の現況)。
 資料3、今後の審議の進め方。
 資料4-1は石橋委員、資料4-2は平野委員、資料4-3は臼井専門委員からの提出資料となります。
 また、委員名簿及び行動計画の概要を参考資料として入れているところでございます。
 以上でございます。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 それでは、本委員会開催に当たりまして、冒頭、黄川田仁志内閣府特命担当大臣より御挨拶をいただきます。大臣、よろしくお願いいたします。

○黄川田内閣府特命担当大臣 皆さん、こんにちは。共生・共助を担当する内閣府特命担当大臣の黄川田仁志です。
 委員の皆様方には大変御多用の中、本日の障害者政策委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 第88回「障害者政策委員会」の開催に当たり、私から一言御挨拶申し上げます。
 一昨年末、政府においては、障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画を取りまとめました。この行動計画は旧優生保護法の被害者の方々や障害当事者の方々から御経験や御意見を伺い検討を重ね、全閣僚を構成員とする本部で決定したものでございます。行動計画には障害者の社会モデルの考え方を踏まえて、社会全体での意識改革を進めるための施策や、これらを担う公務員の意識改革のための施策を広く盛り込みました。
 本日は、この行動計画の策定から1年以上が経過したことを踏まえまして、その実施状況について内閣府から御報告させていただき、御意見を頂戴いたしたく思っております。  また、当事者における合理的配慮の提供を義務づける改正障害者差別解消法の施行から1年が経過したことを踏まえまして、各省庁が業種別に定めている対応指針の周知状況等について本年1月に調査を実施いたしました。本日は、その結果についても内閣府から御報告します。
 なお、本調査の結果を踏まえまして、内閣府から関係省庁に対して働きかけを行い、政府から業界団体に対する周知を改めて行っていくこととしております。さらに内閣府において、幅広い業界で合理的配慮に関して社内での研修や周知が行われるよう、引き続きセミナーの実施など、啓発の充実に取り組んでまいります。
 加えまして、本日の委員会では次期障害者基本計画の策定に向けた審議の進め方について内閣府からスケジュール案を提示いたします。本委員会において、これまで毎年度フォローアップをしてまいりました現在の第5次障害者基本計画は、令和9年度末で終了いたします。このため、令和10年4月からの第6次障害者基本計画の策定に向けて準備を始めてまいりたいと考えております。
 委員の皆様方におきましては、本日の議題について、ぜひ忌憚のない御意見をいただきますようお願いをいたします。また、関係省庁におかれましては、当委員会での議論をしっかりと受け止めて、それぞれの施策に生かしていただくようお願い申し上げます。
 全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合う共生社会の実現に向けて、引き続き御知見を賜りますようお願いを申し上げて、私の御挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○熊谷委員長 大臣ありがとうございました。
 黄川田大臣は所用のため、ここで御退席をされます。ありがとうございました。

○黄川田内閣府特命担当大臣 失礼させていただきます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

(黄川田内閣府特命担当大臣退室)

○熊谷委員長 それでは、議事に入りたいと思います。
 毎回お願いさしあげている事柄でございますが、御発言いただくときには、オンラインの方はチャットメッセージによりまして発言の意思表示をしていただき、私、委員長の指名を受けてから御発言をお願いしたいと思っております。また、御発言の際には、できれば最初に結論を述べていただき、その後に、その理由や説明をしていただくと分かりやすいと考えておりますので、どうぞ御協力のほどよろしくお願いいたします。
 併せて、マイクで音声を拾いやすくする観点及び情報保障の観点から、特にゆっくり、はっきり、分かりやすく御発言をいただきますようお願いいたします。できるだけマイクを口元に近づけて御発言をください。
 まずは議題2及び議題3の資料1-1から資料2まで事務局から御説明をさしあげた後に委員の皆様からの質疑をお受けし、その後に各省庁からの回答という流れで進めたいと思っております。途中、1時間程度を経過した時点をめどといたしまして、休憩を挟みながら進行をしたいと考えております。
 それでは、事務局より早速説明をお願いいたします。

○古屋参事官 事務局の古屋でございます。まず、障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画のフォローアップについて御説明いたします。
 資料1-1を御覧ください。この行動計画は、一昨年末に策定された行動計画の令和7年度までの実施状況についてフォローアップしたもので、6月4日に各府省庁の局長級レベルの会議で示したものでございます。
 まず、1ポツの子育て等の希望する生活の実現に向けた支援の取組の推進についてでございます。1ページの1のところでございますけれども、障害者が希望する結婚・出産・子育ての支援取組事例集について、リーフレット等で周知を行っているということと、2ポツで通知の周知について記載をしているところでございます。
 続きまして5ページ、2ポツの公務員の意識改革に向けた取組の強化についてでございます。2につきまして、内閣府におきまして障害当事者の参画の下、旧優生保護法の被害者や当事者の実体験を含む同法の歴史等を学ぶ動画教材を制作いたしまして、今年の2月から3月に内閣人事局との共催により、この教材を用いた幹部職員向け研修を実施し、計840人の方に受講いただきました。未受講の方につきましては、各省庁を通じまして研修受講を促しているところでございます。今後に向けては全職員向けの動画教材も展開する予定で現在制作をしているところでございます。様々な形で御協力いただいた方もいらっしゃると思います。御協力ありがとうございました。
 6ページの5ポツについて、こちらは障害者政策委員会の委員の所属団体の御協力をいただき、研修の講師となっていただく方を各省庁に情報共有することとしております。現在、御推薦されている方も団体等から出ていらっしゃいますので、整理でき次第、各省庁に共有していきたいと考えております。
 7ページの3ポツの心のバリアフリーの取組の強化についてでございます。学校教育における取組を記載しているところでございます。
 項目1)-1でございますけれども、児童生徒が障害の有無にかかわらず、ともに学ぶ、交流及び共同学習を発展的に進めるためのモデル事業の実施。
 項目1)-2でございますが、児童生徒の障害に対する理解の促進を図るため、授業等で活用できる心のバリアフリーノートを周知するといった内容等について記載しているところでございます。
 14ページからは教員に向けた取組、それから、16ページからは高等教育での取組について記載しているところでございます。
 17ページの1)-1でございますが、企業等における心のバリアフリーに係る取組についてでございます。障害者差別解消法による基本方針に基づき事業者が適切に対応するため、業所管省庁が業種別に定めている対応指針に関わる民間企業等の対応状況について、本年1月に調査を実施したところでございます。詳細については資料1-2を御覧いただければと存じます。
 資料1-2の最初のページでございますけれども、この調査では改正障害者差別解消法の施行後1年の経過に伴いまして、対応指針の周知状況等について調査をしております。調査については4種類あるところでございます。
 2ページ、まず、業界団体の調査でございますけれども、こちらによりますと、所管省庁からの業界団体に対する周知や業界団体から所属企業に対する周知の状況については、いずれも約8割程度となっております。
 3ページ、企業調査を見ますと、従業員に対して周知を行っていた企業については約3割ということで、より低い割合にとどまる結果となっております。社内マニュアルや社内規則の策定については、大規模な企業や金融業、保険業、医療、福祉、運輸、郵便業で高い割合となっているところでございます。
 4ページ、社内研修の実施状況を見ますと、実施率につきましては、運輸、郵便業、金融業、そして、医療、福祉が高くなっておりますが、全体としての割合は2割程度という形となっております。
 実施していない理由を見てみますと、研修体制が未整備であるといった理由、研修時間の確保が困難、手本となる教材がないなどの理由が挙げられているところでございます。
 内閣府としましてはこの調査を踏まえ、企業向けのオンライン研修について内容の見直しを行い充実を図るとともに、各省庁において法の趣旨や対応指針が従業員まで浸透するよう、改めて業界団体や企業等への周知を徹底するように働きかけを進めてまいります。
 大変恐縮ですが、資料1-1に戻っていただければと存じます。
 36ページの1)-3、昨年度はともともフェスタを開催しておるところでございます。本年度も実施する予定で対応しているところでございます。関係団体の御協力に深く感謝を申し上げます。
 続きまして、1)-4では法務省における障害者差別解消法などについての啓発動画等の周知について記載しているところでございます。
 続きまして、37ページの1)-7でございますけれども、東京2025デフリンピックの開催を契機に実施した啓発活動等について記載をしているところでございます。
 39ページ以降でございますけれども、法務局などにおける人権擁護の取組について記載をしているところでございます。
 また、51ページ、こちらは国際的な発信について記載をしております。この行動計画につきまして、国連においても我が国代表から紹介されているということを記載しているところでございます。
 続きまして、52ページ、優生保護法の被害を踏まえた対応ということで、補償金の支給や検証の状況について記載をしているところでございます。
 資料1-3を御覧いただければと存じます。今回の報告については幹事会のほうで報告をさせていただいております。この幹事会に入られている有識者委員の方から御発言いただいております。全体としては様々な取組についてしっかりと進めていることは評価できるというような御発言があったところでございます。
 有識者構成員からは、こども家庭庁のインクルージョン推進員や国際的な差別解消への発信への評価、インクルーシブな教育環境や職場環境となるということが重要であるという御発言、それから、取組によって社会がどう変化したかを評価していくべき、障害当事者が政策をともに作る環境を作るべきとの御意見、精神保健医療分野での長期入院の課題について検討するべきとの御意見をいただいたところでございます。
 最後に資料2について御説明いたします。欠格条項についての現状をまとめているところでございます。
 昨年度までに実施した調査におきましては、検討の実施状況について記載しておりましたけれども、検証しているといった回答が多く見られたところで、検証の視座が分からないといったような御指摘もありまして、基本計画において必要性について検証を行うとされているところでございますので、その中で規定が存続しているという現状もあります。こうしたことからも今年度はその必要性について記載をしていただいているところでございます。
 私からの説明は以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 それでは、これより質疑に移りたいと思います。15時35分に一度休憩を入れますけれども、一旦そこまで質疑を続けます。
 オンラインで御参加の委員におかれましては、チャットに挙手という文字を入力していただいて送信アイコンをクリックしてください。
 本日は、進行上の都合により、挙手していただいた委員につきまして、まず、会場に御参加の委員、続いてオンラインで御参加の委員という形で交互に御質問・御意見をいただきまして、休憩時間の後に各省庁から回答をいただきたいと思っております。休憩を挟んで、全てお伺いできなかった場合には少し延長することもあります。
 御発言の際は、まず、名前をおっしゃってから、そして、省庁からの御回答の場合には、省庁名、所属部署、氏名を述べてから御発言を、これは情報保障の関係で御協力をお願いいたします。
 また、時間内での議事進行の観点から、委員の皆様には、御質問・御意見はできるだけ簡潔に、各省庁からの回答を必要とする部分に絞って、明示的にその旨を御発言いただくよう意識していただければと思っております。できる限り政策の実現に向けた課題の洗い出し、そして、提案につながるものにしたいと思っておりますので、この点もどうか御協力のほど、よろしくお願いいたします。
 また、事前に資料として意見等を御提出されている委員におかれては、書面を読み上げるのではなくて、質問や意見となる部分を中心にフォーカスをきちんと当てて御発言をいただければと思っております。
 各府省庁の方々におかれましては、施策の方向性についてお示しいただくような応答を意識してお願いしたいと思っております。
 それでは、ここから質疑に入ります。御質問・御意見がある方は挙手をお願いいたします。会場の方、手が疲れてしまうと思うのですが、こちらで記録を取らせていただきますので、しばらくそのまま手を挙げてください。オンライン参加の委員は挙手というボタンを入力いただければと思います。会場の皆さんに御負担をおかけいたします。申し訳ないです。
 それでは、まず、現地参加の安部井委員から御発言をお願いいたします。

○安部井委員 全国重症心身障害児(者)を守る会の安部井でございます。発言の機会をありがとうございます。
 資料1-1に関してですが、1~4ページに子育てなどの希望する生活の実現に向けた支援の取組の推進が記載されております。ここで示している子育て当事者は障害のある当事者に関してとなっていると思いますが、障害のある子供を育てている親の就労支援の視点、育児と仕事の両立、また、一般的に育児とは言えない18歳を過ぎた子供とともに生活する親への就労支援の視点も取り入れていっていただけたらと思っております。22ページの企業などにおける心のバリアフリーの取組にも関わるのではないかと思います。
 本日、情報提供として、この冊子を皆様のお手元に配らせていただいております。一般社団法人障害児及び医療的ケア児を育てる親の会が作成した育児と仕事の両立ハンドブックです。冊子のため、情報保障の観点から非常にお手数をおかけして申し訳ございません。医療的ケア児支援法によって医療が必要な子供や家族への支援が充実してまいりましたが、いまだに18歳の壁と呼ばれ本人や親には高い壁があります。18歳までは下校以降、放課後等デイサービスなどの利用によって就労時間が確保されますが、学校を卒業し、生活介護事業を利用するようになると、子供の帰宅が15時半から16時と早くなり、就労継続が困難となります。この壁がなくなり、年齢で分断されないシームレスな社会になるように願っております。
 行政においては多様な働き方を認めていただき、企業においても事業規模に応じて働き方に工夫をしていただけたらと思います。ハンドブックの12ページと13ページに特筆されるような企業が増えますことを願っております。
 2点目、ユニバーサルデザイン2020行動計画の心のバリアフリーに関してなのですが、30ページの2)災害などの緊急時における支援についてです。医療的ケアを必要とする人にとって災害時にも電源は必須です。重症心身障害児者の中でも人工呼吸器などの機器を使用している場合、自助だけでは補いきれない場合があります。電源確保の支援も忘れないようにお願いいたします。
 もう1点、38ページの3)-8、グループホームにおける特別な支援を必要とする障害者が強度行動障害だけの記載となっておりますが、医療的ケアを必要とする障害者への支援も記載していただければと思っております。
 以上です。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 続きまして、オンライン参加の小枝委員、お願いいたします。

○小枝委員 鳥取県立総合療育センターの小枝達也と申します。よろしくお願いいたします。
 文部科学省にお尋ねとお願いがございます。資料1-1、10~11ページの2)-8に特別支援教育を担当する教員の専門性の向上について記載があります。免許保有率の向上は欠かせないと考えていますので、このような行動計画は大変ありがたいと思っています。これに加えまして、通常学級の教員に対しても障害のある児童生徒の理解を促す取組をお願いしたいと思っています。臨床の現場にいますと、特に発達障害の診断が出ると、すぐに特別支援学級で教育をという風潮があるように感じています。
 そこでお尋ねなのですが、特別支援学級に在籍している児童生徒で、学校教育法施行令の756号通知にあるような基準に合致していないお子さんで特別支援学級に在籍しているような割合を御教示いただきたいと思います。例えば注意欠如多動症だけで情緒障害学級に在籍しているような場合などです。これを把握しておられないのであれば、ぜひ全国調査をお願いしたいと思います。現在、5歳児健診が全国的に広まってきていますので、これを契機に診断がつく子が増えてくると思われます。ですが、診断がついても通常学級のほうが適した教育を受けられるお子さんがたくさんいますので、通常学級の先生方の特別支援教育への理解と教育スキルの向上を併せてお願いいたします。
 以上でございます。

○熊谷委員長 小枝委員、ありがとうございました。私も共感しながらお話を伺っておりました。
 続きまして、会場から臼井専門委員、お願いいたします。

○臼井専門委員 臼井です。私からは、行動計画についてと資料2の欠格条項について、質問ではないのですが意見と提起を述べます。
 まず、行動計画については、子育て支援について事前に伺っていたことがありました。具体的にこの計画が始まってから、子育てが進んだ、あるいは予算がついて支援する人に支払うようになったとか、そういうことを把握されているか伺ったのですが、それは把握されていないということでした。せっかく計画をつくったので、その計画が始まってから進んだこと、あるいは進んでいない、課題であることをまとめて御報告をいただきたいと思っています。
 もう一つは欠格条項ですが、資料2で政府として大方把握された現状の欠格条項、約590の法令を前にして話し合えるようになりました。事前に意見を出していますが補足を含めて話します。
 まず、資料2の項目2、当該欠格条項が必要な規定である理由という項目があります。その記述から生々しく分かってきたのは、障害があるということと業務などを適正に行う能力ということが、あらかじめ結びつけて考えられていることです。結びつけられている結び目を切り離さないと、欠格条項を根本的に見直せないです。
 ここで今年2月に最高裁が出した警備業法の欠格条項に関する違憲判決を思い返したいところです。欠格条項のために警備員を辞めなければならなくなった知的障害がある原告Aさんがいます。Aさんは「障害があってもなくてもできることはできるし、できないことはできない」と判決後の記者会見で発言しました。この視点をぜひ持って根本から考え直していただきたいです。最高裁判決は成年後見が開始しても、つまり精神上の障害があっても、その余の能力が直ちに欠如しているとは言えないと認めました。障害差別の禁止について、権利条約や差別解消法についても判決の中で述べられました。それが違憲判決の根拠とされました。つまり政策が医学モデルから社会モデル、人権モデルへ、障害者を保護の客体から権利の主体へと転換してきたことが判決を導きました。
 一方、欠格条項は、この資料にも見て取れますが、個人の障害や疾患に問題があるという見方です。医学モデルの典型と言えます。ですから、当時の警備業法だけの問題ではなくて、今ある相対的欠格条項も問われています。
 特に伝えたかったのは、まずは相対的欠格条項がもたらしている不利益を知ってください。試験は障害に関係なく誰もが受けます。試験に合格しても障害がある人は欠格条項に該当するかどうか、診断書などによる審査が待っています。一般には合格した人は有資格者としてすぐに就職活動などができます。でも、障害がある人は審査の間、無免許です。就職できませんし、収入も得られません。相対的欠格条項になってから、全盲者として初めて医師国家試験に合格した守田さんという方がおられます。守田さんは8月に免許が交付されるまで約半年、見学生として現場に身を置かなければなりませんでした。守田さんだけではなく、たくさんの人が免許を交付されるかどうか不安な日々を過ごしています。相対的欠格条項は障害者差別解消法の基本方針が禁止している「障害者の権利利益の侵害をするとして禁止している、「障害者ではない者に対しては付さない条件」をつけていて、障害者差別解消法と整合していません。
 最後に、資料2の「当該欠格条項が必要な規定である理由」の内容について少し述べます。判断や意思疎通など、欠格条項の条文をなぞった記述がされていますが、全体に難しい高度な仕事だからという漠然とした記述、あるいは専門的能力や学識経験が必要という記述が多いです。この委員会にも医師や弁護士などの専門家がいますが、障害がある人が専門家になっても業務に必要な判断や意思疎通に欠けるかもしれないから、相対的欠格条項が必要だとなっていることになります。
 また、税理士については、もし、介助が必要な税理士がいると、税理士資格がない介助者が関わることになる。それは認めないという趣旨のことが書かれています。介助者が税理士でなければならないというのは、まず、不可能な話で、介助などの合理的配慮の否定になってしまいます。
 税理士について挙げましたが、税理士だけではなくて、大体において資格免許というのは、パーフェクトな心身の状態で単独で何でもできる人であるべきだというようなことが前提になっているようにうかがえます。つまり、障害がある人が必要な合理的配慮を得て、ともに働くことが想定されていないことが大きな問題です。
 まとめます。最高裁判決が出た今、欠格条項について、判決の趣旨と差別解消法を踏まえた御審議をお願いします。
 以上です。

○熊谷委員長 私も障害のある医師として資格を取得した経験者でもあるので一言付け加えさせていただくと、専門職はどのような専門職でも最低限必要な能力は定義しなくてはいけないのはそのとおりなのですが、障害名と必要な能力等を短絡的に結びつける視点が見逃しているのは主に4点あると思っています。
 1つ目が、同一の診断名でも能力は多様であるということ。
 2つ目が、合理的配慮は日進月歩であって、かつては必要だった能力が今や必要とされないことが、いろいろな場面で多くなっているということ。
 3つ目が、多くの仕事はチームで行うものであって、1人で全ての能力を担わなくてはいけないようなモデルが成り立ちがたい部分が多くあるが、それが十分に酌み尽くされていないということ。
 最後の4点目が非常に重要なのですが、Disability Expertiseという言葉があるのですけれども、例えば障害のある医師が医療行為を提供したほうが障害のある患者さんへのサービスの質が向上するということが今議論になっています。つまり患者さんのダイバーシティと匹敵するダイバーシティを医者のコミュニティが実現しなくては、医療全体のサービスの質が十分向上しないということが取りざたされています。これも障害を持っているからこそ提供できるサービスがあるのだという、そういう能力を十分に酌み尽くせていない。
 この4点、しっかり今後考えていく必要があるかなと思っています。
 少し長くしゃべりすぎましたが、オンラインから御参加の白江委員、お願いいたします。

○白江委員 私から質問が3点あるのですが、その前に今の委員長のお話、それから、臼井専門委員の欠格条項のお話については全く同感でございます。それから、安部井委員の医療的ケア児の話につきましても非常に共感して聞いておりましたことをお伝えしたいと思います。
 まず、質問の1点目は、いろいろ取組をされていることを私も評価したいと思うのですけれども、役所の皆さんがいろいろな動画を見られたり、研修を受けられた後、例えばグループワークをしたり、アンケートを取られたりとか、そういった深まりを求めるような取組をされているのかどうか。
 2点目は欠格条項に関して、そもそも欠格条項が必要なのかどうかというところから、事前に法律に関しては法制局とかで当然議論されるのですけれども、もう少しそういった関係の有識者の意見を聞く、あるいは当事者の意見を聞くといった審査制度、あるいは確認制度みたいなものがあるのかないのか。あるいは制度にはないけれども、やっているところがあるのかどうか。その辺りを教えていただければと思います。
 最後ですけれども、旧優生保護法のところで差別解消に向けた取組も人権教育ということでされているのも承知しております。今、SNSの世界は、そういった部分では無制限にいろいろなことが拡散しているという状況ですが、そういった取組について、どのように考えられているのか、あるいは進めておられるのか、教えていただければと思います。
 以上です。

○熊谷委員長 白江委員、3点の重要なコメントをありがとうございました。
 続きまして、現地参加の佐々木委員、お願いいたします。

○佐々木委員 全国手をつなぐ育成会連合会の佐々木でございます。
 まず、資料1-1の子育てについてお話しさせていただきます。様々な取組に感謝しているところですけれども、知的・発達障害のある人が結婚・子育てをする際の支援をさらに強化していただきたいと思います。具体的には居宅介護やグループホームでの報酬に障害のある人の子育て支援加算を評価していただくことを検討していただきたいと思います。
 続きまして、5ページの2、公務員の意識改革に向けた取組の強化についてです。公務員の意識改革に向けた取組については、職員向けの研修を進めていただいていることに感謝しております。ただ、より踏み込んだ取組を期待しております。具体的には、知的障害者の場合、正規雇用の方もごくわずかはいると聞いておりますけれども、多くの知的・発達障害の方は省庁のチャレンジ雇用で有期限のため、その人の能力開発を支援したり、その人に必要な合理的配慮を考えるといったようなことはあまりないようです。一緒に働いてみるという場面を設け、実際にどんな合理的配慮が必要なのか知っていただいたり、各府省庁の所管業務で障害者が関係する領域を明確にしたりするといった取組を検討していただきたいと思います。
 続きまして資料1-2、障害者差別解消に関する事業者等の取組状況調査についてお話をさせていただきます。障害のある人による啓発活動の取組への支援については、内閣府ホームページでの紹介に大変感謝しているところです。他方、事業者等の取組状況調査において研修が進んでいない背景として、適した研修プログラムが見当たらないという課題があるとするならば、今後は内閣府ホームページでの紹介を各府省庁へ展開し、各府省庁から関係する企業等へ、障害理解研修のプログラムの一つとして積極的に周知していただくようお願いいたします。
 続きまして資料の2、障害を理由とする資格・職種・業務等の制限に関する規定の現況についてですが、私どもとしては、法令上での制限を解消することと併せて、資格や免許に関する試験への合理的配慮の提供を求めております。以前にも申し上げましたが、知的障害者が困っているのは運転免許など、日常生活や仕事で必要となる資格や免許に関する試験です。ぜひその試験の目的は何なのかを基礎として、目的を阻害しない範囲で対応可能な合理的配慮の在り方、具体的には試験時間の延長、資格や免許の趣旨・目的に照らして、不要と思われる引っかけ問題や二重否定の解消などを検討していただきたくお願いいたします。
 以上でございます。

○熊谷委員長 佐々木委員、誠にありがとうございました。
 特に1点目の行動計画のモニタリングについては、何をやったかではなくて実態として制度がどう変わったかであるとか、事例はどう変化したのか、そういった効果の部分でしっかりモニタリングをする必要があるのではないかという御指摘は、大変重要なものだと思いました。
 続きまして、オンライン参加の小林委員、お願いいたします。

○小林委員 日本発達障害ネットワークの小林です。意見としては一つ用意していたのですが、先ほどの臼井専門委員や熊谷委員長のお話を受けて、欠格条項の4つの指摘というのはとても私も感銘を受けて、なるほどと考えました。これまでの相対的欠格条項の各条文を取り出して現状を確認するところがとても大変な作業であっただろうということは、拝見していて十分感じるところなのですが、もうひと踏ん張りするとするならば、今、熊谷委員長がおっしゃられた欠格条項の4つの指摘というところは各条文を取り出して検討してくださった省庁に確認をしていただく、点検をしていただくことが次の段階で必要なのかなと思いながら伺っておりました。これは皆さんの議論を受けての感想です。
 一つ意見を申し上げます。公務員の意識改革に向けた取組の強化においてというところなのですが、障害当事者による研修の実施や専門家を紹介する仕組みの整備など、さらに一歩進められたことは深く支持しております。ただ、私は前回の委員会において、発達障害についてよく研究している政党もある中、ある政党の中で医学的・科学的根拠を欠いた誤った認識が見られた事例を挙げて、その懸念をお示ししたところでした。こうした誤解や偏見が発信されることは、当事者や家族の尊厳を傷つけるだけでなく、偏見のない共生社会の実現を著しく阻害する状況になると思います。
 この問題の本質は、社会のルールや政策を決定する指導的な立場における方々の正しい理解と知識の不足にあると思いますので、行政の現場職員だけでなく、意思決定を行うトップ層の意識改革がなされる必要があるのではないかと考えます。だからこそ、今回の行動計画における研修の対象を国会議員や地方の首長さん、それから、議員などの特別公務員にも明確に広げていくべきではないかと考えたところです。意見として申し述べました。ありがとうございます。

○熊谷委員長 小林委員、大変重要な御指摘だと思って共感してお伺いしておりました。
 続きまして、現地参加の新銀委員、お願いいたします。

○新銀委員 丁寧な御説明をありがとうございます。全国精神保健福祉会連合会の新銀でございます。私からは2点申し上げます。
 資料1-1の2ポツ、公務員の意識改革についてです。平野委員の御意見に賛同しております。旧優生保護法及び優生思想に基づく教育によって、現在でも障害のある者が子供を産み育てることに批判的な意見が聞かれます。障害者というだけで無能と評価することはあってはならないことだと思っておりますが、障害者であっても子供を産み育てたいという気持ちは極めて自然であり、それを制限するのではなく、包括的な支援を基本として行動計画がなされるべきだと考えております。
 実は私の地元で障害者に対して自治体主導でアンケートが行われたことがありました。その際、質問事項の中に、結婚したいですかという質問がありました。障害福祉の基本理念には、障害の有無にかかわらず1人の市民として当たり前に人生を送る権利があるとされていますが、働きたいですか、地域で暮らしたいですか、結婚したいですか、子供を持ちたいですかというような障害者だけに特別に確認する行為は、無意識のうちに障害者にはそれが難しいという偏見があるのではないかと考えております。ゆえに、行政職員、医療・福祉従事者をはじめとして、誰もが権利の平等を実感できる教育を進めていく必要があり、その具体例を蓄積し、行動計画に落とし込んでいただきたいと考えております。
 次に資料2についてです。臼井専門委員からの御意見に賛同しております。相対的欠格条項には、頻繁に心身の故障、精神などの機能の障害という文言が出てきております。2001年と2019年の法改正により一律に排除する絶対的欠格条項は法律上からは削除されました。しかし、新たに設けられた相対的欠格条項は一律に排除するのではなく、個別に審査するのならよいのではないかと思いましたし、私自身も一瞬思ったのですが、実は医師の診断書を基に医学モデルに依存しております。どのような合理的配慮があれば業務や行為ができるかといった社会モデルの視点は極めて希薄です。国家試験に合格しても障害に関する審査が終わるまで就職活動も研修もできない事態が起きております。障害者だけを対象とする欠格条項は、障害者差別解消法に照らし合わせて議論すべきではないかと考えます。
 以上です。

○熊谷委員長 新銀委員、ありがとうございました。
 アンケートに関して、私たちが知りたいのは結婚したいかどうかというよりも結婚したいと思ったときに選択できるかということのほうが、より共生社会の実現にとっては重要な点かなと思いながら伺っておりました。誘導的なアンケートがあったということです。
 続きまして、オンライン参加の水流委員、お願いいたします。

○水流委員 全国地域生活支援ネットワークの水流でございます。私からは、臼井専門委員が事前に出された資料の内容、また先ほどの御発言に強く賛同いたします。その上で、熊谷委員長並びに田中委員、それぞれ医師・弁護士のお立場から御意見を伺いたいと考えておりました。熊谷委員長からは先ほど御発言をいただきましたので、可能であれば、この後、田中委員からも御意見をお聞かせいただければと思います。
 また、熊谷委員長のおっしゃられた4点目のDisability Expertiseという観点は、権利条約のNothing about us without usに通じる視点であり、感銘を受けております。ぜひ、この知見を基に、全体の委員の皆さんとも、より議論を深めていけたらと思っております。時間が許せば、田中委員の御意見も伺いたいです。
 以上でございます。

○熊谷委員長 水流委員、誠にありがとうございました。それでは、後ほど田中委員にもコメントをお願いしたいと思っております。その際に、ぜひお話しいただければと思います。
 続きまして、会場から長谷川委員、お願いいたします。

○長谷川委員 発言の機会ありがとうございます。経団連の長谷川です。
 資料1-2に関して、障害者差別解消に関する事業者等の取組状況調査について質問とコメントをさせていただきます。
 まず今回、障害者差別解消法施行後初めて、事業者の取組状況を体系的に把握する調査を行われたことは大変有意義であって、今後の施策を検討する上で重要な資料になると思います。一方で、本調査結果を詳細に見ますと、調査対象や回答企業の属性にかなりばらつきがあると考えております。回答企業についても中小企業が中心となっておりまして、企業規模や業種によって取り巻く環境や課題が大きく異なるということから、今後は企業規模や業種ごとの特徴を踏まえた分析があったらよいのではないかと思います。また、50人以上及びさらに大企業の回答が非常に少なくなっているので、ここも少し増やしてはどうかと考えます。
 他方、調査結果を見ますと、特に中小企業では制度の趣旨への理解はあっても、人材やノウハウなどの経営資源が限られる中で具体的な取組までは十分に進めることが難しい実態があるように推察されます。その意味では、今後は何を求めるかということだけではなくて、どのように実践を後押しができるかという視点も重要かと思います。その際、国からの発信だけではなくて、地域の商工会議所や商工会、地方自治体など、中小企業に日頃から寄り添っている主体との連携を強化して、地域ぐるみでの普及・支援を進めることが有効ではないかと考えます。
 また、大企業においても、本社部門においての取組は進んでいるのですが、いわゆるグループ会社ですとか現場の店舗、営業拠点、さらに言えばサプライチェーン全体まで取組の浸透という上では課題があると考えております。こうした点も踏まえて事業全体への定着という観点からの取組を進めていくことが重要と考えております。
 以上です。

○熊谷委員長 重要な御指摘をありがとうございました。後ほど内閣府からになりますでしょうか、アンケートのバイアスの問題といいますか、回答率もかなり限られているということと、B to Cに限定したというところで、いろいろとバイアスが入っている辺りを補足いただけたらと思っております。
 続きまして、オンラインから金丸専門委員、お願いいたします。
 接続が悪いかもしれません。事務局のほうで御確認いただければと思います。
 次に進めたいと思います。現地参加の石橋委員、お願いいたします。

○石橋委員 発言の機会をありがとうございます。全日本ろうあ連盟の石橋でございます。
 私は前もって意見書を提出しております。その御回答をぜひお願いしたいと思っております。この件とは別になりますが、障害者に対する偏見・差別のない共生社会づくりという、このような世界に向けて行動計画の実施状況について、今後の予定について載せられておりますが、これに対して行動をするというだけではなく、行動に対するアセスメント評価が必須だと感じております。評価に対し、次の行動をどのようにするか、PDCAサイクルが非常に重要な要素となりますけれども、その辺りも御検討いただきたい。やって終わりというように見えますので、形だけではなく実効性があるようなPDCAサイクルの積み重ねをぜひ御検討いただきたいという提案です。
 問題提起となりますが試験についてです。日本語教員という国家資格を取得するために、ろう者の場合は門前払いになっていることについて問いたいと思います。今までの場合、試験を受験するときには、ろう者であることに対してはヒアリング免除といった柔軟な対応ということがあったと思います。2024年4月から国家資格として創設されまして、試験を受ける中でのヒアリングがあります。ろう者に対するいわゆるヒアリングは耳が聞こえないということで、ヒアリングを免除することを認めないという問題があがっているために、国家資格の取得の大きな壁になっているという現実があります。
 今まではそれが柔軟に認められましたが、2019年に法律が施行された後、その試験を受けることができないというような問題も実際にあがっております。これをどう考えるのか。つまり偏見・差別のない共生社会づくりの実現に向けた行動計画にこれがどのようにリンクしていくのか、そぐわない現実の問題が深刻化しておりますので、その辺り、実際に文部科学省の担当になると思いますが、どのような考え方・御見解をお持ちかということを伺いたいと思います。
 日本語教育として、外国から来る方々、ろう者も聞こえる人も関係なく教育というものが当然実施されるわけです。法律の壁があって、今さら法律の壁ということについて大きな問題だと思っておりますので、その御見解をいただきたい。
 最後に、私たちに関わる法律という障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法が2022年に成立しました。また、昨年は手話施策推進法というもの、いろいろ法的な整備がされてありがたいと思います。それに対して法律に関する国民の認知度はほとんど上がっていない、低水準です。国民に対しての障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法及び手話施策推進法の認知度のパーセンテージをぜひお示しいただきたいと思っております。現状としてどう考えるのか、どうやって認知度を広めていくかという施策も大事だと思いますので、さらにこれは中身、実効性のあるものとしてどのように推進するかということが重要です。これは今、実際に都道府県の格差が露呈しておりますので、やるかやらないかというのは行政判断になって非常に大きな問題になっております。
 以上、御検討いただければ幸いです。ありがとうございました。

○熊谷委員長 石橋委員、大変重要な3点にわたるコメントをありがとうございました。ぜひ担当の省庁の方はコメントをお願いできればと思います。
 続きまして、オンラインから米山委員、お願いいたします。

○米山委員 全国児童発達支援協議会の米山です。よろしくお願いします。
 私からは1点で、資料1-3にあります学校等のインクルージョンの推進というところと、資料1-1の13ページ、そこと関連して資料1-3の3ページ、それから、15ページになります。
 まず、インクルーシブ教育を進めていくということが書いてございますし、さらに未就学の子供、いわゆる乳幼児でもインクルージョンの推進ということが報告されていると思います。これは国連の障害者権利に関する委員会、2022年10月の政府報告に関する総括所見の18番のところで、全ての障害のある児童の完全な社会包容、インクルージョンの権利を認識するために既存の法律を見直し、他の児童との平等を基礎として、障害のある児童が幼少期から一般の保育制度を完全に享受することを確保するため、ユニバーサルデザイン及び合理的配慮を含む全ての必要な措置を実施することが出ておりました。
 それも含めてなのですが、私たち全国児童発達支援協議会としては、バリアフリーという以前に、障害児である前に1人の子供であるという視点から、子育てが、もちろん家庭でも、あるいは保育園・幼稚園でも行われることがとても大事という考え方が大事だと思っております。まさに心のバリアフリー以前に、まず、子供であるという中で、育ちが同じ場で過ごせるという環境提供だけではなくて、資料1-3に書いてあるような保育士、幼稚園教諭の養成の中でも、そういうところを教育してくということで、ぜひそれはしていただきたいと思います。
 一つ質問は、このインクルーシブ保育が今後どのように展開されるか、進捗状況といいますか、このインクルーシブ保育がどのように進んでいるか、何か客観的なデータとかがあればお示しいただきたいと思います。それが1点です。
 ただ、先ほど小枝委員からも御意見がありましたが、5歳児健診が全国的に広く行われるようになってきて、今まで障害という診断がついていない子供たちも当たり前に保育園・幼稚園で生活していたと思いますが、診断がつくことによって、そこで逆に分離されてしまうとか、そういったことも起きていることを聞きますので、それは今後も診断がついたからというわけではなくて、診断がついて、その特性に合わせた支援が幼児期から行われるようにというのをぜひ進めていただきたいと思います。
 質問については、インクルーシブ保育などが進んでいるかどうかお伺いしたいということです。
 以上であります。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 では、会場から、平野委員お願いします。

○平野委員 DPI日本会議の平野みどりです。
 私のほうからは、皆さんのほうにも内閣府を通じて意見をプリントでお渡ししてあると思いますので、それを読み上げることは割愛します。包括して私のほうから2点ほど確認させていただきたいと思っています。私が出しました意見書への回答は、後ほど口頭、もしくは書面でお願いいたします。
 子育てということですが、当事者の子育てと親が障害を持つ子供を育てることは本当にどちらとも大事で、どちらとも大切に支援をしていかなくてはいけないことは明白だろうと思っています。私は当事者の立場から同じ障害を持つ仲間たちが子供を産み育てたいと思う気持ちが全く理解されていないケースをまま見ますので、それについてはしっかりと変えていかなければならないと思っています。
 それが一つ、公務員の意識改革、資料1-2について私が書いておりますが、私どもの団体でもいろいろなシンポジウムなどをやる中で、当事者で障害を持っている親が子供を育てようとするときに、本当に子育て無能力者扱いをされるというか、そもそも障害を持っている人が子供を産み育てるなんてことはあり得ないと思うのか、当事者に丁寧な聞き取りもせずに勝手に児相に措置してしまうというようなケースですごく傷ついたという京都の方の御報告も聞きました。
 私の住む熊本でも知的障害の女性と高次脳機能障害の男性が結婚して、子供を4年間親元に戻せなかったという、児相だったりいろいろな障害児支援のセンターとかに措置されていく中でできなかった。その熊本のケースは最初から相談支援員とかボランティアの人たちが関わって、こうやって支援しますからということを言っていたにもかかわらず、全くそれを信用しない。端から医療関係者の方たちも、福祉関係者の方たちも医学モデルから脱していないということを仲間の体験からも本当に切実に感じることができています。
 そういう意味で、ここに書いていますように行政職員や医療・福祉従事者をはじめ、誰もが権利の平等を実感できる教育、SRHRを含む包括的性教育を受けられることが必要だと、そのことがなければ、子供を産み育てようとする障害者への理解は全く進まないと思っています。それを裏付けるための具体的な施策と予算措置が必要かと思っています。単なるその人への福祉サービスだけでは対応できない状況があるわけですから、横出しなどをしながら、ほかの制度との連携を図りながら予算を措置していくことが大事だろうと思っています。
 2点目ですけれども、今、私どもは優生保護法の最高裁判決を受けて検証会議をやっていまして、様々な視点から作業部会があります。今、中教審が今度新しい教科書をつくろうとしているときに、優生保護法の歴史と被害をしっかりと検証し、反省し、そして、新たに教科書に優生思想がこれ以上広がらない、広がったことをきちんと検証して引き戻していくというような内容の教科書にしなければならないということで、強く訴えているところです。委員になってらっしゃる方もここにいらっしゃると思いますけれども、そうでない政策委員の皆さんたちにも、ぜひ優生保護法との絡みで教育の現場での優生思想の撲滅に御理解をいただきたいと思います。
 以上2点でした。ありがとうございました。

○熊谷委員長 平野委員、ありがとうございました。
 休憩の時間を過ぎていますけれども、もう少し続けたいと思います。なるべく端的に質問項目・コメントを絞って御発言いただければと思います。
 オンラインから仲根委員、お願いいたします。

○仲根委員 全国脊髄損傷者連合会の仲根でございます。私のほうから4点お願いがございます。
 まず、インクルーシブ教育の関連で8ページの障害のある幼児・児童生徒を支える取組の中の2)-1、2)-2の関連なのですが、文部科学省のほうでは医療的ケア児のガイドラインを都道府県・市町村において整備して、ガイドライン委員会も整備して推進するようにということでお示しをしていただいています。
 ですが、自主的にこのガイドラインを策定する委員会、またはガイドラインの中での委員会の中で医療職、または保健師など関係機関と連携を図ることをお示しいただいているのですが、各市町村において、そういった多職種関係機関との連携が進んでいないで、各市町村の教育委員会の中の関係者だけでガイドラインを策定する傾向がございます。ぜひ文科省として医療的ガイドライン、これはこども家庭庁の保育所のことも含めてですが、医療を含めた専門職、他職種との関係づくりの中でガイドラインを策定するように周知徹底をお願いしたいです。
 2つ目、43ページの障害者の生涯を通じた多様な学習活動の充実についてでございます。5)-1及び5)-2に関連して、市町村における生涯学習計画等の策定でも、障害を持つ人たちの生涯学習という項目が入ってきていますので、市町村における生涯学習の審議会に障害当事者の参画の推進を図るように通知をお願いしたい。市町村で障害当事者が審議会にほとんど参加していない、また、教育委員会関連での多様な行政機関の中に障害当事者が参加するケースが非常に少ないので、ぜひ推進を図っていただきたいです。
 3つ目。47ページの8、その他についてでございます。障害者等の参画の下、バリアフリー化の推進を図るために、国土交通省のほうでは建築における当事者参加ガイドラインをつくって運用を図っていただいています。とてもありがたいガイドラインを作成していただいたと思っています。先ほど来言っているように、市町村でこのガイドラインの運用を進められるように、改めてガイドライン活用の通知を図っていただきたい。また、建築だけではなく、交通等における当事者参加ガイドラインも新たに策定していただけるとありがたいと思っております。
 以上です。

○熊谷委員長 仲根委員、ありがとうございました。
 続きまして、会場から北川委員、端的なコメントをぜひお願いいたします。

○北川委員 日本知的障害者福祉協会の北川です。
 障害のある方の結婚・妊娠・出産・子育ての支援が、この間、希望に応じて結婚し、子育てができるような支援が実施されてきていることは、非常にうれしいことですが、一方で、知的障害のある女性の就職や社会参加がうまくいかず孤立して、望まない妊娠に至るケースも少なくありません。
 私の法人ではこども家庭庁家庭福祉課の事業である居場所のない妊婦さんの妊産婦生活支援事業を行っていますが、療育手帳などを持っていなくても、専門家の見たてでは利用されている妊婦さんの8割以上に知的障害などの特性があることが認められています。障害があるゆえに脆弱な立場に置かれないためには、11ページにもありますが、生命(いのち)の安全教育など、学校でも分かりやすい性教育とか、自分を大事にすることや相手を大事にする人間関係の学び方、それから、ほとんど学校卒業後なのです。孤立してしまって相談する場所がなかったりしますので、そういう居場所を充実させることなどが大切だと思います。
 とはいえ、妊産婦生活支援事業を利用した障害のあるお母さんが子家セン、保育所、ホームヘルパーなど、地域の包括的な支援を使って地域で安心して子育てを続けている方もいらっしゃいますので、この子育て支援の充実は大変重要ですし、本当に妊娠前から子育て期まで切れ目ない支援体制を障害のある親子にも確実に届けられる仕組みが充実していけたらと思っております。また今後、このことも含めて考えていただきたいところです。
 2つ目、学校教育についてですけれども、学校においてインクルーシブな通級などを進められていることはとても評価できることだと思いますが、一方で、インクルージョンは先ほどから幼児期の話が出ていますが、幼児期から重要だと思います。障害児通所支援と幼稚園・保育所では制度とか所管が違うため、いろいろな橋渡しの制度はあるのですけれども、十分に進んでいない現状があります。このような中で、こども家庭庁は今月、幼稚園・保育園、それから、障害者支援関係、行政による懇談会、実は同じ地域で住んでいても今まで顔を合わせたことがないのです。そういうことが開催されることや、障害児支援計画において自治体においても関係者による協議の場が持たれることは、本当にこれから大変期待しております。
 こういう体制が少しずつ、私も保育園団体の園長先生たちとこの間懇談しましたけれども、札幌市において本当に初めての機会でした。そういう体制が整えられることとともに、実際に障害のある子供の育ちが保障されて、そして、全ての子供たちがともに育ち合う環境をつくることが重要だと思うのですけれども、そのためには、保育所・幼稚園、障害児支援事業所が一緒に学び一緒に実践するインクルージョン保育の研修、先ほど小枝委員が教育スキルの向上とおっしゃっていましたけれども、保育園側はこうあってほしいという10のスキルがあるのですけれども、そこを目指していることと、私たち一人一人の障害の特性に合わせた支援とでは、本当にこれから一緒にやっていく中でつくり上げることが大事だと思うので、この辺を含めて考えていただければと思います。
 私からは以上です。

○熊谷委員長 北川委員、ありがとうございました。
 では、最後になりますが田中委員、お願いいたします。先ほどの水流委員からコメントで、ぜひということもありましたので、併せてお願いいたします。

○田中委員 日本視覚障害者団体連合の田中でございます。私からは3点御意見を申し上げたいと思います。
 まず1点目ですけれども、子育て等の希望する生活の実現に向けた支援の取組の推進というところに関してです。こちらにつきましては事例集等を作成いただいて普及啓発に努力いただいていることには感謝を申し上げたいと思います。一方で、子育てを取り巻く環境というのは毎年変化していきますし、制度においても細かなルールとか要件の変更も重なっていくかと思います。そういうことを考えますと、定期的に障害がある父母で子育てをされている方のヒアリングとか、あるいは障害児を育てておられる父母の方のヒアリングとかを行っていただいて、率直な困りごとの情報を収集して柔軟に手当の創設であったり拡充を行う努力も大切ではないかと考えております。行動計画の実質的な施行という意味からも、ぜひこの点は検討をお願いしたいと思います。
 2点目は公務員の意識改革の強化に関するところです。ここにつきましては既に取り組んでくださっているかと思いますが、障害当事者を講師として招く場合には、様々な障害種別がありますので、あまり偏りのないバランスの取れた講師の選定をお願いしたいと思っております。それによって様々な障害の特性を理解していただくことができるかと思います。
 加えてですが、これは事業者の合理的配慮への取組とも関係しますが、様々な施策を行う際に代替手段を常に頭に置いていただけたらと思っております。といいますのも、特にスマートフォンのみで申し込みを行うような施策が行われたり、事業者の方でもそういう事業を行ったりすることがあろうかと思います。スマートフォンの普及率を一般的に見ますと、障害のある方は一般の方よりも保有率が低い。特に知的障害の方などを見ますと保有率も低くなっているかと思います。そういう客観的な保有率の状況などを見た上で、スマートフォンのみということになってしまうと、事実上、一部の障害者が申し込みの機会を失ってしまうことになります。その辺りも踏まえて代替手段の提供という点も準備をした施策であったり、事業の実施を検討していただけたらと思っております。
 次に3点目、欠格条項の関係です。水流委員のコメントにも感謝を申し上げます。この欠格条項ですけれども、条文の文言を見ますと、心身の故障という文言であったり、精神の機能の障害という言葉が使われております。これは個別判断が前提ということでありますが、どうしても障害がある方はこの要件に該当するという判断に傾きやすいと感じています。個別判断であるということであれば、もう一歩踏み込んで、このような相対的な欠格条項を解消していく努力が必要ではないかと感じています。
 先ほど熊谷委員長からもコメントがありましたが、委員長指摘の3番目の点、チームで業務に取り組むということは弁護士の世界でも広がっております。文献調査とか事実調査をパラリーガルの方に担当していただいて、法的構成であったり主張書面の作成に弁護士が集中して取り組むということはよくあることです。また、依頼者が障害のある方の場合には、障害に理解のある弁護士を探すという傾向が強くあります。そういう意味では、依頼者のダイバーシティを専門職のダイバーシティにも反映させておくということが、利用者の方のニーズにも合うと感じている次第です。この相対的欠格条項につきましては、いま一歩踏み込んだ改善をお願いしたいと思います。
 私からは以上です。

○熊谷委員長 田中委員、誠にありがとうございました。
 それでは、挙手いただいた委員は皆さん御発言が終わりましたでしょうか。
 では、ここで15分ほど休憩を入れたいと思います。16時10分から再開いたします。

(休憩)

○熊谷委員長 それでは、時間になりましたので再開したいと思います。
 ここからは休憩前に委員から御発言のあった御質問・御意見について、関係省庁から回答をお願いしたいと思います。
 まず、内閣府から回答をお願いいたします。

○古屋参事官 内閣府の古屋でございます。回答を申し上げます。
 まず、公務員の意識改革について、石橋委員、佐々木委員、白井委員から御質問をいただいたところでございます。まず、公務員の幹部向けの研修の動画でございますけれども、こちらでは幹部の研修の動画を見るだけではなくて、どのようなことをこの動画を見てするべきと考えたかといった振り返りも設けているところでございます。今後、研修動画をお知らせする際にも、こういった振り返りも含めてやっていただくということで取組につなげていきたいと考えているところでございます。
 今年、内閣府で制作した動画教材を使って研修を実施しているところでありますが、受講の徹底を図るとともに、全職員向けの動画教材も展開することも考えているところでございます。内閣府においては、それぞれの障害の理解についての公務員向けの教材の動画も作成しているところでありまして、完成次第、提供していくことを考えているところでございます。
 また現在、各省庁に研修の講師を紹介する仕組みについて準備をしているところで、求めに応じて関係団体への講師派遣の依頼も考えられるところで、まず、仕組みを整えていきたいと考えているところです。
 啓発活動についても周知をということで佐々木委員から御指摘いただきましたが、これについてもしっかりと取組を進めていきたいと考えております。
 続きまして、石橋委員から御指摘いただいた点でございます。これは紙でも御意見をいただいているところでございますけれども、手話の周知ということで口頭でも御指摘いただいたところでございます。手話施策推進法の周知度といったものを私どもは現在調査しているわけではございません。ただ、内閣府におきましては、法律が成立した昨年度に引き続きまして手話に関する国民の理解と関心を高めるため、例えば聴覚障害のある方が働く企業の紹介などを含むオンラインシンポジウムや地方でのイベントを開催するとともに、簡単な手話の会話などの啓発の動画を作成しております。今後もこうした取組について、ホームページを活用して周知広報を行ってまいりたいと考えております。
 続きまして、障害者差別解消法の取組状況調査についてでございます。御発言の中では長谷川委員から御指摘いただいたところでございます。今回の調査でございますが、とりわけ大きい企業、300人以上とか1,000人以上の企業の回答が、もともとの企業数が多いため回答数が少なくなっているところございます。そのため50人以上でまとめて公表させていただいているところですが、傾向としてはほぼ同じような形で、大きい企業であればあるほど研修を実施しているところが多いというような結果が出ているところでございます。
 必要なサンプル数が集まるように引き続き調査する際にはこの点を念頭に置くとともに、今回、実施率がそれほど高くなかった業種もございます。そういったところへの働きかけもしていきたいと思っております。
 今回の調査ですが、特にお客さんと接する可能性の高いB to Cの企業を中心に調べました。今後、また調査をする際に、業種等のばらつきも踏まえて検討していきたいと思っております。
 続きまして、平野委員から等の御指摘でございますけれども、こちらはペーパーのほうでいただいているところでございます。今回、府省庁での取組の状況について業種ごとに分かりやすい解説文書を作成するなど、周知内容の充実を図るべきという御意見をいただいたところでございます。これについては御指摘を踏まえまして、今後、各省庁とも連携してしっかりした周知を図っていきたいと思っております。
 続きまして、相対的欠格条項についてでございます。臼井専門委員からの御指摘でございますけれども、今回の調査の趣旨については先ほど申し上げたとおりでございます。御指摘の今般の最高裁判決でございますけれども、あくまでも成年後見制度利用を理由とする絶対的欠格条項についての判断と認識しています。いわゆる相対的欠格条項につきましては、障害があることをもって一律に資格等が得られないものではなくて、業務を適正に遂行する能力を有するかどうかという観点から判断するということでございます。
 各種の資格制度の実情ですとか、熊谷委員長からも御発言がありましたが、能力をどのように定義するかということについては、各種の資格制度においてしっかりと知見を有する省庁で判断して検証がなされるべきだと思っております。
 欠格条項につきましては基本計画において各制度の趣旨や技術の進展、それから、社会情勢の変化、障害者やその他関係者の意見等を踏まえて、真に必要な規定か検証し、必要に応じて見直しをするということとされております。臼井専門委員の御指摘のように一般に社会情勢の変化という中では職場における合理的配慮とか環境整備など、それぞれの資格を用いて働く方を取り巻く情勢の変化といったものも含まれると考えております。
 この実施状況につきましては、障害者基本計画の趣旨を踏まえた上で、この委員会において必要な監視を行っていただくこととしておりまして、今回、様々な御指摘をいただきましたので、引き続きそのフォローアップをしていきたいと思っておりますし、今回の観点で至らざるところがあれば、今後、またフォローアップの際の視点としていきたいと思っております。
 私からは以上でございます。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 前半の委員からの御発言の際に、金丸専門委員のマイク接続が悪かったというところで大変失礼いたしました。順序が戻ってしまいますが、金丸専門委員、御発言をお願いしてもよろしいでしょうか。

○金丸専門委員 各委員からの御意見と委員長からの御発言について賛同しているところなのですけれども、私からはあえて知的障害のことについて発言したいと思います。
 行動計画につきましては障害のある児童生徒と障害のない児童生徒がともに学ぶ環境の整備とか、いろいろなところで目指す方向は示していただいているところなのですけれども、障害のある児童生徒といった場合、知的障害のある児童生徒とか、発達障害者が必要な配慮という場合に、知的障害者が必要な配慮を受けながらみたいなところで、もう少し知的障害のことを意識した内容にならないものかなと全体として感じているところです。
 知的障害の方々に対しての質問とかを事前にもしたりしているのですけれども、お答えとして、知的障害を含む障害者というようなお答えになることがあるのです。どれだけ知的障害のこととかを想定してらっしゃるのかというところは、今だから障害のある方々への差別をなくしていく、少なくしていくためにも、知的障害に関してもっと突っ込んだいろいろな調査とかができればいいかなと思います。
 学生相手とかもしていますけれども、講義を通して障害の見方が変わったとは言ってもらえるのですが、その辺り、多くの若い方とかも知的障害の方に対するイメージとしては遅れている人、幼い人というようなイメージがまだまだ強いとは思っているところなのです。そこで、知的障害のある方々のすごさというか、関わりを通して得られる経験や価値、社会的な役割を果たしているのだというところをもっともっと前面に出せないものかとも考えています。
 実際に厚労省から回答をいただいているのですけれども、事業所主向けに就労場面ではパンフレットに障害者がその能力を発揮できるよう職場環境の改善やコミュニケーションの活性化が図られることで、他の従業員にとっても安全で働きやすい職場環境が整えられ、ひいては企業全体の生産性向上、マネジメント力の強化に結びつき得るみたいなところとかを示してらっしゃるとは聞いています。この辺り、知的障害のある方々もそういった役割を果たしているところもあるとは思っているところです。
 実際に就労に関して言えば、高等部で進路指導していくときとかでも、実習の受け入れ先として公的な機関の受け入れがまだまだ不調なのです。実際には就労場面においても民間企業に就職していくというのが多くて70万ぐらいでしたか、公的機関はまだ9万程度という数値が示されています。知的障害の方の雇用化に向けては公的機関が率先して受け入れをしていかないと、結局差別というものが変わっていかないと思っています。
 そこで1点だけ質問ですけれども、知的障害のある方の雇用に向けて、地方行政に対して国はどのような発信をしているのかというようなところを確認したいと思っているとこです。
 以上です。ありがとうございます。

○熊谷委員長 金丸専門委員、ありがとうございました。
 それでは、省庁からの回答に戻りたいと思います。
 続きまして、法務省から、SNSに関して白井委員からコメントがあったかと思います。お願いいたします。

○法務省 法務省人権擁護局調査救済課の水川と申します。よろしくお願いいたします。
 白井委員からSNSの取組について御質問をいただきました。ありがとうございました。
 法務省の人権擁護機関では、ネット上の人権侵害情報につきまして相談を受けた場合でございますけれども、相談者の御意向に応じて当該情報の削除の依頼の方法について助言するほか、調査の結果、その情報が名誉毀損やプライバシー侵害等に該当すると認められときには、プロバイダ等にその情報の削除を求めるなどの対応に努めているところでございます。
 回答は以上になります。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 続きまして、文部科学省から回答をお願いいたします。

○文部科学省 文部科学省でございます。担当者が複数おりますので順に回答させていただきます。私は男女共同参画共生社会学習・安全課の田中と申します。
 石橋委員から御指摘のございました書面での御意見への回答からさせていただきます。まず、旧優生保護法問題への認識の強化、人権教育、理解を深めるといった点ですけれども、文部科学省におきましては、人権教育を学校教育、社会教育を通じまして進めていくことを方針として取り組んでいるところです。学習指導要領への記載につきましては、今、有識者会議において検討がなされているところですので、引き続きそちらでの御議論を踏まえていくといった形で考えています。
 続きまして、デフスポーツの啓発、理解の推進ですとか、国際的な発信について御質問をいただいています。文部科学省の外局のスポーツ庁では、デフの方のスポーツへの理解を広げるために、日本パラスポーツ協会を通じて全日本ろうあ連盟に対して支援を行うという形でデフスポーツの普及啓発に取り組んでいるところです。
 続きまして、平野委員からいただいた御意見ですけれども、まず、旧優生保護法に関する啓発につきましては先ほどお答えした内容と同じでございます。それから、包括的性教育についても言及をいただきましたけれども、文部科学省においてということですと学校教育でということになりますが、そういったお答えでよろしければ、学校における性に関する指導については、学習指導要領に基づき、児童生徒の発達段階に応じて指導することとしています。
 それから、北川委員から生命(いのち)の安全教育についても御指摘をいただきましたけれども、文部科学省では生命(いのち)の安全教育について教材も改訂いたしまして、各発達段階に応じて取り組みやすいようにするという形を目指して普及・展開に取り組んでございます。当省の調査では性犯罪・性暴力防止のための教育を実施していると回答した学校の割合が全体で45%、それから、特別支援学校で50%という状況になってございまして、引き続き生命(いのち)の安全教育の普及・展開に向けて、しっかりと取り組んでまいりたいと考えています。

○文部科学省 同じく男女共同参画共生社会学習・安全課の村上と申します。仲根委員からの御質問、どうもありがとうございます。
 生涯学習審議会に障害当事者が参画することにつきまして、我々のほうで障害者の生涯学習を担当している自治体の方を対象とした担当者連絡会ですとか、行政説明の機会もございますので、そういったところで参画について促してまいりたいと考えております。

○文部科学省 続いてオンライン出席者から回答させていただきます。

○文部科学省 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課の梶と申します。いただきました質問につき、オンラインからになりますが順に御回答を申し上げます。
 石橋委員より、登録日本語教員の試験における合理的配慮の提供につき、御質問・御意見を頂戴しました。こちらにつきましては文部科学省として合理的配慮の提供状況を確認したところ、例として御指摘のあった聴覚試験の受験のイヤホンの使用であったり、聴覚試験の免除といったものを確認しているところではございます。引き続き御指摘のあったとおり、対応指針の一層の周知徹底について担当課において対応してまいる所存でございます。
 続きまして、仲根委員より医療的ケアのガイドラインの策定につき、市町村に一層の徹底をという御意見・御質問を頂戴しております。文部科学省としてもまさに令和7年度予算におきまして、このガイドラインの策定を推進するための調査研究を実施いたしまして、今般、7月に入ったところでガイドラインのひな形を全国に公表させていただいたところでございます。この一層の活用を促すことも含めて、医療的ケアに関するガイドラインの一層の作成を促してまいりたいと考えております。
 金丸専門委員より、知的障害に関する我々の回答であったり、我々の施策における位置づけ等について御意見を頂戴したものと承知してございます。また、事前の意見書において御質問も頂戴したと承知をしてございます。
 前提としまして、国の施策といたしましては、知的障害のある方はもちろん、当然ながら他の障害者の方も含めて、あらゆる障害のある方に適切な支援・必要な指導が行われる体制整備を進めていくことが当然であろうと考えておりまして、その含めという記載が手ぬるく見えておったら恐縮でございまして、知的障害の方も含めた全ての障害のある方へ対する特別支援教育の充実に一層努めてまいりたいというのが前提でございます。
 事前の御質問につきましては、知的障害のある方の社会にもたらす価値や肯定的な影響というものを一概に定量的に捉える難しさもありますので、現時点において調査のようなものを速やかに考えているところではございませんけれども、文部科学省としては、そうした児童生徒さんと障害のないお子さんが障害の有無にかかわらず、ともに触れ合い、活動することで、豊かな人間性を育成することの価値を当然ながら認めており、それゆえに交流及び共同学習の推進をこれまでも周知徹底してきたところでございます。引き続きこうした取組を進めてまいりたいと存じます。
 続いて、小枝先生より特別支援学級の入級に係る基準に関する御質問を頂戴いたしました。現時点で国において特別支援学級に在籍する児童が御指摘の通知の基準に合致しているかどうかについて実数は把握してございません。前提といたしまして、当該通知を基に市町村教育委員会が該当すると一義的に判断した方が支援学級に入るとされていること、また、こうした調査を行う場合には、当然ながら現在特別支援学校に在籍する児童生徒は40万人を超えておりますけれども、その一人一人の状況について確認して回答を求めるとなると、学校現場にも多大な負担が生じると見込まれることから、そうしたバランスも考慮して、やや慎重に検討せざるを得ないと考えてございます。
 一方で、小枝委員より御示唆をいただきました通常の学級における支援体制を強化し、そこでの包摂性を高めて、障害の有無にかかわらず通常の学級で学べる子供は通常の学級で学んでいただける環境整備を進めることの重要性については、当省としても十分に認識し、引き続き教育の充実を図ってまいるところでございます。
 最後になりますが、事前の意見書におきまして、佐々木委員より心のバリアフリーに関する開発過程の障害のある方当事者様の関与について御質問を賜ってございました。この場で回答申し上げます。
 現時点において障害のある方当事者様に開発過程に関わっていただいてはおりませんけれども、障害のあるお子様に直接支援を行い関わってきた教員、専門性のある教員にコンテンツの作成をやっていただいておるところでございます。客観的な事実としまして回答させていただきました。
 文部科学省特別支援教育課からは以上でございます。

○熊谷委員長 ありがとうございます。
 引き続きまして、こども家庭庁から回答をお願いいたします。

○こども家庭庁 こども家庭庁支援局障害児支援課の時末と申します。
 まず、安部井委員から御質問のありました障害のあるお子さんを育てる親の就労支援についてですが、こども大綱にも盛り込まれておりますとおり、本人への支援はもちろんのこと、その家族、保護者、兄弟への支援も大変重要と考えております。また、家族全体のウェルビーイングの向上を図るため、障害福祉サービス報酬の評価や予算補助事業のメニュー追加などにより取組を推進しているところです。引き続き障害のある子供とその家族が安心して地域生活を送ることができるように、必要な支援の充実に取り組んでいきたいと考えております。
 また、災害時の電源確保についても御意見・御要望をいただきました。災害への備えや災害時の対応につきましては平時から取り組むことが大変重要であると考えております。こども家庭庁におきましては医療的ケア児等総合支援事業において、令和8年度予算から災害時における非常用電源の確保を医療的ケア児支援センターが行う場合の購入費用を補助する事業を始めたところです。また、災害時等に貸与を行うに当たっては、事前の情報共有や個別避難計画等の作成に協力を行うことを求めております。今般、医療的ケア児等支援法の改正の議論があると承知しておりますが、こういった議論などを踏まえまして引き続き必要な支援の充実に取り組んでいきたいと思います。
 続きまして、石橋委員から事前に資料で登録があった意見についてお答えいたします。聞こえない、聞こえにくい母子への支援体制には手話言語の獲得支援だけではなく、聞こえない者がメンターとなり聞こえない子供やその親を支援できる制度や仕組みを構築することが重要で、そのための人材育成とその確保をしてくださいという御意見についてお答えしたいと思います。
 聞こえに課題を抱える子供の支援につきましては関係機関が連携し、早期から切れ目のない適切な支援をすることが重要と考えています。その際、本人や家族等を中心として行われる必要があり、家族や当事者同士が交流する機会が確保されることは、支援体制の整備に当たって重要な要素であると考えます。
 国においては聴覚障害児等への支援体制づくりの中核となるコーディネーターの配置等に要する費用を助成する事業を行っておりまして、例えば保護者講座の場における乳幼児等とその保護者に対する手話取得支援を行う専門人材を派遣する取組ですとか、手話を含めたコミュニケーション手段についての情報提供を行うなどの取組を自治体において進めていただいているところです。引き続き聞こえに課題を抱える子供やその家族等が安心して地域生活を送ることができるよう、関係機関と連携して必要な支援の充実に取り組んでまいりたいと考えております。
 続きまして、北川委員から子育て・乳幼児期のインクルーシブの取組について御意見・御要望をいただきました。子育て・乳幼児期のインクルーシブの取組につきましては、自治体のほうで策定していただきます令和9年度から11年度までの第4期障害児福祉計画の策定に当たりまして、令和8年3月告示の基本指針におきまして、新たに地域共生社会の実現推進の観点から、年少期からのインクルージョンを推進し、障害の有無にかかわらず様々な遊び等を通じともに過ごし、それぞれの子供が互いに学び合う経験を持てるようにしていく必要があること、このため各都道府県及び各市町村において、保育、子育て支援、教育等の関係機関が連携を図るための協議の場を設置し、地域におけるインクルージョン推進に向けて、現状・課題の把握を行いながら取組を進めることが必要であることを自治体にお示ししたところです。
 また昨年、令和7年度から令和9年度までの3年計画で進めている調査研究事業におきまして、オブザーバーとして当課をはじめ、こども家庭庁の関係各課、また、文部科学省特別支援教育課、厚生労働省障害福祉課のほか、国立特別支援教育総合研究所、国立障害者リハビリテーションセンターにも参画いただき、ポピュレーションアプローチの推進とインクルージョンの理念の浸透について、また、スティグマの解消に向けた取組について取りまとめを行いまして周知を図っていきたいと考えているところです。
 最後になりますが、米山委員からもインクルージョンの推進につきまして御意見・御要望がありました。インクルーシブ保育の今後の展開の具体的なデータということなのですが、保育所等で受け入れている障害児数ですけれども、平成22年度、約4万5000人だったところ、令和6年度においては約11万人の受け入れとなっております。引き続き保育施策の新たな方向性を踏まえた専門的支援の強化やインクルージョンの推進に取り組んでいきたいと考えているところです。
 具体的には令和7年度以降の対応としまして、多様なニーズに対応した保育の充実を図る観点から、関係機関とも連携して専門的支援を確保するということで、専門職種、具体的には理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理職等の専門職の活用や人材育成、障害支援との連携等を進めて、保育所等における専門的支援やインクルージョンを推進することとしております。
 私からは以上になります。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 最後に厚生労働省から回答をお願いいたします。

○厚生労働省 厚生労働省の障害保健福祉部の乗越と申します。御意見・御質問をいただきましてありがとうございました。恐縮ですが、各担当のほうからお答えをさせていただきたいと思います。
 私のほうからは、石橋委員から自治体における取組といたしまして、自治体の障害福祉計画に手話施策推進法や手話言語条例を反映するように周知をしてくださいというような御指摘をいただいておりました。
 こちらにつきましては、各自治体におきまして障害福祉計画を作成するに当たり、ベースとしていただく国の基本指針がございます。その中で、基本的理念といたしまして障害者の社会参加を支える取組の定着という項目がございます。その中で、障害者等による情報の取得・利用・意思疎通を推進するため、手話施策推進法等を踏まえ、関係部局との連携を図りつつ、行政情報のアクセシビリティの向上を進めるという趣旨の記載がございます。こうした記載の内容につきまして自治体において適切に対応いただくよう、依頼をしてまいりたいと考えております。

○厚生労働省 続きまして、厚生労働省障害福祉課の服部から子育てに関する御質問・御意見に関してお答えをいたします。
 まず、臼井専門委員から、行動計画以後に、要はどのようにそういった子育て支援が進んだのか、あるいは課題をまとめて御報告していただきたいというお話がありました。障害のある方が希望する子育て等の推進に関しましては、令和5年度に自治体の実態を把握するとともに、令和6年に通知を発出しているところでございます。さらには令和7年度に子育て支援に携わる親御さんであるとか支援員さん向けに支援の手引きを出したところではございます。
 御指摘のとおり、確かに行動計画が作成された以降に、自治体さんで新たに取組を進めた事例であるとか、新たに厚生労働省が各自治体で母子保健、児童福祉、障害部局で連携している事例を我々は提示しましたけれども、新たにそういった課題があるところに関しては現在把握ができていないところでございますので、まだ、通知等を発出してから、あと、支援の手引きを発出してから時間もまだそこまでたってはいないのですけれども、改めて調査研究なりを検討して実態把握に努めてまいりたいと考えております。
 続きまして、石橋委員から、まず、基幹相談支援センターと聴覚情報提供施設等の連携等をちゃんと図るようにしてくださいという意見書がありました。当然、基幹相談支援センターにおいては様々な障害のある方の相談にも応じますので、情報アクセシビリティとか、そういった配慮をしながら対応しなくてはいけませんので、そういった情報提供施設等との連携もしながら、意思疎通が困難な障害のある方に対しての相談支援という対応は引き続きしっかりやっていきたいと思っていますし、また、相談支援員の研修カリキュラムでは当事者ニーズを踏まえた研修を行えるように推進してくださいということに関しましては、既に相談支援専門員の標準的なカリキュラムに、いろいろな方の相談に応じますから、様々な障害のある方の特性に関してしっかりと内容を把握できるような研修というのは既にありますので、引き続き研修をしっかり実施していきたいと考えております。
 また、平野委員から、子育て支援に関して予算を伴う人的支援の充実が必要ですという御意見をいただいております。先ほど申し上げたとおり、厚生労働省のほうで支援の手引きを発出して以降、新たに自治体さんで取組が広がったかとか、あとは課題という部分に関しては、まだ把握ができていないところです。自治体の取組事例に関しては、特に現状としては障害保健福祉の部局と児童福祉の部局、あと、母子保健の部局が連携して、それぞれの制度を活用しながら支援をしているという実態があります。ですので、また、少し時期も見て実態・課題等も把握したいと思いますけれども、そういったことで何か予算的なものが必要かどうかも含めて、改めて検討する必要があると考えております。
 また、田中委員から、子育て支援に関して、当事者ヒアリングとかも継続的に実施していくべきではないかという御意見をいただきました。こちらに関してもやり方も含めてどういったことができるか、引き続き検討させていただければと思っております。
 私からは以上です。

○厚生労働省 続きまして、同じく厚生労働省障害福祉課の高橋から、石橋委員から事前に御提出いただいておりました意見書に戻らせていただきまして、(4)国民全体に向けた取組の中の2行目になりますけれども、聞こえない、聞こえにくい方、聾重複の方の障害特性を踏まえた就労選択支援を国として周知してくださいという項目について御回答させていただきます。
 就労選択支援は障害者本人が就労先や働き方についてよりよい選択ができるよう、就労アセスメントの手法を活用して、本人の希望、就労能力や適性等に合った選択を支援するものでありまして、障害種別にかかわらずサービスを利用することができるものとなっております。このアセスメントにつきましては、障害の種別に応じた特別な対応が定められているわけではございませんけれども、利用者のそれぞれの障害特性に応じて実施されるものと考えておりまして、聞こえない、聞こえにくい方に対しましても、そうした障害特性を踏まえて実施がなされているものと考えております。
 以上になります。

○厚生労働省 続いて、オンライン出席者から回答させていただきます。

○厚生労働省 医政局総務課の太江と申します。石橋委員からいただいた意見書について御回答させていただきます。
 1ポツ目の子育て等の希望する生活の実現に向けた支援の中で、産婦人科、小児科を含む医療機関に対し、差別的な判断が行われないように周知してほしいという旨の意見書でございました。こちらにつきまして、令和3年5月に障害者差別解消法が改正されておりまして、それに基づいて、令和6年4月から事業者における障害者への合理的配慮の提供が義務化されております。この法律に基づいて、医政局といたしましても医療関係事業者向けガイドラインというものを改正させていただいておりまして、障害者の差別解消に向けた取組を積極的に進めていくといったところと、併せて関係者に御協力を依頼しているところでございます。
 医政局としての回答は以上となります。

○厚生労働省 続きまして、厚生労働省職業安定局障害者雇用対策課の岡本から回答させていただきます。
 先ほど金丸専門委員より、公的機関における知的障害者の雇用に関しまして御質問がございました。まず、制度的な面から御回答させていただきますと、我々は障害者雇用促進法に基づきまして、民間事業主もさることながら公的機関に対する雇用義務というものを課しております。いわゆる法定雇用率と我々は呼んでおりますけれども、この率につきましては民間企業よりも高い水準を課しておりまして、この令和8年7月から3.0%の雇用義務を国と地方公共団体に課しているところでございます。
 この点に関しては先ほど金丸専門委員より御指摘いただいたとおり、知的障害者を含む障害者に関する雇用義務というところにはなっておりますけれども、一方で、この法律において、障害者に対する合理的配慮の提供であったりだとか、差別の解消に向けた取組というところを求めておりまして、公的機関に向けてどのように合理的配慮をしたらよいかとか、そういった事例のお示しなどもしておりますので、こうした取組を通じて公的機関における知的障害者の雇用というところも進めていきたいと考えております。
 私からの回答は以上になります。

○厚生労働省 続きまして、厚生労働省訓練企画室の赤羽より回答させていただきます。私のほうからは石橋委員から事前にいただきました質問の3の(5)障害のある人による啓発などの取組への支援、民間職業訓練校でも聞こえない者のニーズに応じた環境整備をするよう周知をしてくださいの部分について御回答させていただきます。
 職業能力開発促進法などに基づきまして行っている公的職業訓練のうち、民間教育訓練機関などが実施する訓練に対しては、障害者差別解消法に基づきまして、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮の提供に努めるように、実際に訓練の実施要領等にもこの旨について記載するなどして、民間訓練実施機関に対して必要な対応を求めております。引き続き訓練実施機関への周知には取り組んでまいりたいと考えております。
 私からの回答は以上です。

○厚生労働省 厚生労働省からは以上でございます。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 先ほど最後と申し上げたのですが、もう少しだけ続けます。  まず、仲根委員から、建築における当事者参画のガイドラインの周知と交通分野における類似のガイドラインの策定について御意見がありました。国土交通省から回答をお願いしてもよろしいでしょうか。

○国土交通省 国土交通省共生社会政策課の石井と申します。
 仲根委員より、ガイドラインの市町村への周知及び建築のみならず、交通分野でのガイドラインの作成について御意見を承りました。それぞれ省内の担当部局へ共有させていただき検討してまいります。
 以上です。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 続きまして、石橋委員から、フランチャイズのお店における手話通訳の配慮についての御意見を事前の意見書という形でいただいております。こちらは経済産業省から回答をお願いできますでしょうか。

○経済産業省 経済産業省経済社会政策室の遠藤と申します。
 ドライブスルーでの対応について御意見を頂戴しております。こちらについて、今、所管する課室のほうにも伝えておりまして、ただし、ドライブスルーを保有しているのがフランチャイズチェーンに限らないというところで、状況を確認いたしまして、改めて御回答できるようにしたいと思っております。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 同じく石橋委員からデフリンピックのレガシーに関する御意見をいただいています。こちらは外務省の方、御回答できますでしょうか。

○外務省 外務省人権人道課の吉岡でございます。
 頂戴しました意見は、サミット担当の部局に共有してございますので、引き続き検討させていただきたいと思います。ありがとうございました。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 予定していた時間が押しているような状況ですので、一旦ここで資料1-1から資料2に係る質疑については終了したいと思います。
 積み残した御質問が幾つかあるかと思います。各府省庁は後日、事務局を通じて書面にて御回答いただければと思います。
 最後に、今後の審議の進め方について御説明をさしあげたいと思っております。その後に皆様から御意見をいただければと思います。
 それでは、事務局よりお願いいたします。

○古屋参事官 今後の進め方について御説明いたします。資料3を御覧ください。
 現在の第5次障害者基本計画につきましては令和10年3月31日までが計画期間となっております。事務局で前回の検討スケジュールを基にイメージ案をお示しさせていただくものでございます。進め方につきましては、まず、昨年度のフォローアップをしつつ、年内にも第5次障害者基本計画の実施状況等も踏まえまして、この委員会におきましてフリーディスカッションいただきまして、議論を開始いただきたいと考えているところでございます。
 また、次期障害者基本計画には、手話施策推進法や今日御議論いただいた行動計画を踏まえた内容を盛り込む必要がございます。手話施策推進法では手話に関する関係者への意見聴取を規定しているところでございます。また、行動計画では当事者の政策参画といったことを掲げておりまして、現在、政策委員会の委員には知的障害のある当事者の方がおりませんので、こうした方々について事務局において幅広く、また、丁寧に障害当事者団体や関係団体へのヒアリングを実施しまして、政策委員会にもお示ししていきたいと考えております。
 年明け1月以降、第6次計画の骨格及び総論部分について御議論いただきまして骨格と総論部分が取りまとまり次第、基本計画の各論部分について案を作成して御意見をいただきたいと考えているところでございます。来年の夏以降には各論部分について、秋から冬頃には基本計画の案について御審議いただいて、来年の年内には障害者政策委員会の意見として第6次障害者基本計画の案をまとめていただきたいと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。

○熊谷委員長 ありがとうございました。
 このような形で引き続きお力添えをいただければと思います。
 今後の進め方に関して何か御意見のある委員はおられますか。
 佐々木委員、お願いいたします。

○佐々木委員 今、古屋参事官からもお話がありましたように、この会議には知的障害当事者は参画しておりません。参画となるとなかなか内容も難しいので、とても時間をかけないと理解が進まないかもしれないのですけれども、ぜひ当事者団体へのヒアリングだけは進めていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 以上です。

○熊谷委員長 大変重要なコメントをありがとうございました。ぜひ進めたいと思います。
 ほかはよろしいでしょうか。
 では、本日の議題は以上で全て終了となります。
 最後に事務局から事務連絡のほうをお願いいたします。

○古屋参事官 本日は、充実した御議論をいただきまして誠にありがとうございました。
 次回の障害者政策委員会につきましては秋頃を予定しているところでございます。改めて御案内申し上げますので、何とぞよろしくお願いいたします。

○熊谷委員長 それでは、これをもちまして、第88回「障害者政策委員会」を閉会いたします。
 オンラインで御参加の委員におかれましては、画面の電話マークをクリックして御退出ください。皆様、本日はどうもありがとうございました。