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障害者政策委員会第4小委員会(第2回)議事録

三浦座長 定刻となりましたので、「障害者政策委員会第4小委員会」の第2回会合を開催いたします。

委員の皆様方におかれましては、御多忙中をお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

本日の会議は、4時までの3時間を予定しております。

まず、最初に、小委員会の開催に先立ちまして、1点お願いがあります。

第4小委員会におきましても、情報保障の観点から、障害者政策委員会と同様に、各委員が発言をもとめるときにはまず挙手をしていただき、指名を受けた後、御自身のお名前を述べられてから、可能な限りゆっくりと御発言いただくようにお願いいたします。

また、皆様には事前にもお知らせいたしましたが、政策委員会の土本委員より、知的障害のある当事者への配慮を欠いた発言が多いとの御指摘をいただいております。傍聴者やインターネット動画をごらんの方々の中にも、知的障害のある方々がいらっしゃると存じますので、御発言はゆっくりと分かりやすくお願いいたします。

なお、本日は、御欠席の委員はおられません。

途中で退席を加藤専門委員の方でなさいますので、御了承ください。

それでは、議事に入ります前に、本日の議題及び資料並びに前回議論を受けての論点の修正等につきまして、事務局、東室長より御報告を願います。

東室長 どうもこんにちは。担当室の東です。

議事次第を開けていただきますと、論点等がついております。本日の論点につきましては、論点<2>~論点<5>までについて御審議していただきたいと思っています。

論点<2>は「在宅サービス等について(居宅支援、移動支援、地域移行等)」についてであります。

論点<3>は「日中活動系事業及び施設サービスについて」。

論点<4>が「サービス基盤について(質の向上、人材確保・育成等)」。

論点<5>が「相談支援体制の構築について(成年後見制度の利用促進等を含む。)」ということであります。

資料としては、1ページからが、資料1「論点に関する厚生労働省資料」であります。

37ページから資料2となっておりまして「論点に関する委員意見」が記載されております。

なお、参考資料としまして、第1回の御議論を受けて訂正しました論点の一覧を配付しておりますので、それを見ていただければと思います。

進め方ですが、本日は3時間と、これまでよりも時間を延ばしまして御審議いただくということになります。したがいまして、15分の休憩を挟んで2つのコーナーで行っていきたいと思っております。

第1のコーナーは論点<2>、<3>、<4>について、厚生労働省より15分ほどで資料説明していただいた後、60分ほどで御議論願いたいと思っております。

第2コーナーでは、前半と後半に分けまして、前半につきましては第1コーナーでの<2>、<3>、<4>の議論を引き続き行っていただきたいと思っております。時間としては25分ほどを予定しております。

第2コーナーの後半は、論点<5>について、まず厚生労働省より5分ほどで資料説明をしていただいた後、40分ほどで御議論願うという形になります。

議題、資料の説明は以上でございます。資料で足りないものがあれば、お申し付けください。

なお、1枚物で参考資料というのがあると思いますが、入っていませんか。ほかに、この1枚物で入っていない方はいらっしゃいますか。

三浦座長 小委員会で議論すべき論点と審議スケジュールという参考資料が封入物に入っているかと思いますが、ない方、挙手をお願いします。

東室長 お揃いでしょうか。第1回でお示ししました小委員会の議論を受けまして、若干修正しております。第4小委員会の論点につきましては、一番上の方に書いてありますけれども、論点<5>と<6>を入れかえております。その上で、今回の第2回で議論するのは<2>、<3>、<4>、<5>、次回の第3回で論点<6>、<7>、<8>について議論していただくということにしております。なお、再生医療につきましては、論点<7>、<8>の医療に含まれるということで考えております。

以上でございます。

三浦座長 ありがとうございます。

それでは、早速ですが、議事に入りたいと思います。ここからは、質疑応答と意見交換に入ります。

まず、論点<2>、<3>、<4>について、厚生労働省から15分程度で説明をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

辺見課長 厚生労働省障害福祉課長の辺見でございます。

お手元の資料の2ページから、御説明をさせていただきたいと思います。障害福祉サービスに関しての状況でございます。前回の会合において御指摘されている点もございますので、その辺を補足した形で資料を用意させていただいております。

まず、3ページでございます。第3期障害福祉計画における見込みと平成23年度までの実績をお示しした資料でございます。前回、実は同様の資料を提出させていただいてございますが、前回の時点では平成22年度末までの数字でございましたので、実績について平成23年度末の数字を追加したものとなっております。

一つ一つの御説明については省略させていただきまして、続きまして、資料の5ページ以降でございます。訪問系のサービスについては、居宅介護、重度訪問介護、行動援護等、全部で5つのサービスがございます。訪問系のサービスの実績について、実績をサービス種別ごとに示すことができないかということについて、大濱委員より前回御指摘をいただきました。

7ページをごらんいただきますと、平成21年度末のデータまでは、実はサービス種別の集計をしておりません。平成22年度末と23年度末につきまして、サービス種別で実績をとっておりますので、こちらの表のようにお示ししております。

なお、サービスの種類が22年度末は4種類ですが、23年度末は同行援護が23年10月から加わりました関係で、同行援護の数字が一緒に入っているというところでございます。

8ページでございます。訪問系のサービスに関しまして、確か尾上委員からだったと思いますけれども、全体の見込みに対する実績の進捗について、どのように考えているのかという御指摘をいただいたところでございます。前回の会議におきましては、実績等につきましては地域地域でそれぞれ違いがあるといった御説明をさせていただきましたけれども、具体的に都道府県ベースで見込みと実績を23年度末の数字ということでお示しさせていただきましたのが、8ページの資料でございます。

見込みに対して実績が上回っている場合は、3つ目の欄のB/Aのところが100%以上になります。実績が下回っている場合は100%未満となります。実際に100%以上のところとそれ以下のところは、ごらんのとおり、分布しているところでございます。

それぞれ実績と見込みが異なる理由ですけれども、これはまた地域地域で異なるところでございますが、より細かく申し上げると、都道府県の計画は市町村の計画及び実績の積み上げでございますので、これを市町村ベースにブレークダウンしていったときに、市町村ごとでまた上回っている場合と下回っている場合と出てまいります。

計画と実績の関係で、実績が下回っている要因の一つとして、サービス利用が進まなかった、ということがある。これは、想定していたほど事業者の参入が見込めなかったケースですとか、訪問系のサービスを利用すると思っていたら、訪問系プラス通所のサービス利用であったといったような理由で実績の方が下回っていった場合もあり得ますし、計画自体が単純に過去のトレンドに期待を込めて、少し上目につくっていたといったようなこともあり得るところでございまして、実績について課題を把握して対応すべきなのか、計画自体を見直すべきなのか、対応は地域ごとそれぞれかと考えております。

前回もお話しいたしましたように、障害福祉計画の実施に当たりましては、今回の総合支援法でニーズを踏まえて策定すること、また定期的に評価・検証を行うことということが盛り込まれましたので、総合支援法施行以降は、こうした計画の進捗状況について、地域ごとで検討を行いながら決めていくことが適当かと考えている次第でございます。

では、次の説明に移ります。

重藤課長 精神・障害保健課長の重藤でございます。

それでは、精神保健医療福祉関係でございますけれども、前回、第1回の小委員会で、精神障害者に対する支援関係で御質問いただきました。社会的入院の指標がいろいろあってどうなっているのかというようなこと等いろいろ御質問がありましたので、今回、お答えをさせていただきたいと思います。

まず、これまで社会的入院の指標につきましては、よりよい指標にするということで、さまざまな検討会や委員会で議論をしていただきまして、より実態を反映するような指標となるべく変遷を重ねてきたといいましょうか、考え方を整理してまいりました。

1点目、平成16年の精神保健医療福祉改革ビジョンは7万人という数字が出されました。その7万人の解消ということで取り組んできたわけでございますけれども、これは平成14年の患者調査で、受け入れ条件が整えば退院可能な方と回答されたものを7万人ということで、それを10年後の解消を図るということにさせていただいておりました。

しかし、この7万人の数値でございますが、これをどう考えるかということにつきましては、さまざまな御議論がありました。例えば入院医療の急性期への重点化とか、精神医療の質の向上ということで、退院可能な患者さんが増えますと、かえって退院可能な数字というのが大きくなるのではないかということが考えられます。

退院する前には、退院可能な状態になるということですので、この数値が統計上ゼロになるということはないということで、経年的な社会的な入院を追いかける施策の根拠としては、その効果とか達成状況には不十分ではないか。もっと適時に適切に把握することができる別の指標が必要ではないかということで、そのような評価がされたということでございます。

そこで、平成21年に開かれました今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会の中では、特に統合失調症による入院患者数を特に重点的な指標として位置づけて、この統合失調症による患者を、平成17年当時は統合失調症で20万人入院してございましたが、これを15万人にすることを平成26年における新たな指標ということにいたしました。この考え方は、現在でも引き継いでいるということでございます。

一方、障害者基本計画に書いてございます3.7万人の数値ということでございます。これは障害者基本計画の中にあります事業の精神障害者地域移行支援特別対策事業という事業を行うに際しまして、各都道府県で23年度末までに、そうした事業を活用して退院可能に持っていくというような目標数値を各都道府県が出しておりまして、それを積み上げたものということが3.7万人の根拠ということでございます。この数値につきましては、平成21年度から平成23年度までの第2期の障害福祉計画での目標というものにしていたものでございます。

さて、そうなりますと、現在、どういった数値を主に活用して社会的入院というものの指標にしているのかということでございます。これは昨年の11月から本年の6月まで検討を重ねてまいりました、新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チームという中で、そうした精神科からの退院を、地域移行を促進して社会的入院の解消をさらに進めていくために、その目標を具体化、精緻化する観点で、2つの指標というものが提言されております。

その2つのものというのは、1年未満の患者さんの平均退院率というものが1つ。2つ目が、5年以上かつ65歳以上の退院者数を2つの指標とするということにしておりまして、具体的には、平成26年度におきます1年未満入院者の平均退院率を7%増やすということを1つの目標にしています。もう一つの目標としては、同じく平成26年度における5年以上かつ65歳以上の退院者数を今よりも20%増加させるということを目標に提言しております。これを受けまして、今年度から適用されております第3期障害福祉計画を指標というものにしております。

次に、質問で、障害程度区分の障害者支援区分への見直しの検討状況がどうなっているのかということでございます。障害程度区分につきましては、先日成立をいたしました、障害者総合支援法におきまして、その名称を障害支援区分に改めるということ、定義を障害者等の障害の多様な特性、その他心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合いを総合的に示すものとするということにされております。また特に、障害支援区分の認定が知的障害者と精神障害者につきましては低く出てしまうということがこれまでの指標でありましたので、その特性に応じて適切に行われるような必要な措置を講ずるということになっておりまして、その新しい障害支援区分というものは、平成26年4月1日から施行するということにされております。

その障害支援区分の施行に向けましては、まず平成24年度におきましては、より障害者等の特性が反映される判定方式となりますように、障害程度区分の設定に関する詳細なデータの収集と分析を行っております。また、新しいコンピュータの判定式の検討を行うことにしております。また、平成25年度、来年度におきましては、新しく定めた障害支援区分の新しいコンピュータの判定式を確定するためのモデル事業を実施することにしております。市町村が使用する判定のソフトの開発もあわせて行うということにしております。

3点目の質問でありまして、新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チームというものの取りまとめ状況はどうなっているのかということでございます。

厚生労働省におきましては、平成22年の閣議決定を踏まえまして、本年3月から精神保健医療福祉の見直しについて、厚生労働大臣政務官を主担当としまして、医療関係者や有識者、家族などの御意見を伺いながら、検討を進めてまいりました。そして、本年6月に取りまとめというものが行われました。

その取りまとめの大きな柱の1つが、保護者制度の見直しというものでございます。これは精神障害者の保護者というものを精神保健福祉法で規定いたしまして、その保護者に精神障害者を支える義務を負わせるということになっておりまして、そうした仕組みから、より地域全体で支える仕組みへの転換に向けまして、保護者のみに課せられた責務の廃止、地域で支える仕組みづくりというものを提言しているというものが大きな柱の1つであります。

また、保護者同意というものの見直しに関連しまして、その保護者の同意と精神保健指定医の診察に基づく医療保護入院という入院形態につきましても、より早期退院に結びつけるような観点から、提言をいただいております。現在、そうした検討会の提言の方向を踏まえまして、今、具体的にどのような改革ができるのか取り組んでいるということでございます。

最後ですけれども、自立支援医療の応能負担への見直しということでございます。

これにつきましては、本年4月に施行されました改正障害者自立支援法におきまして、利用者負担に関する規定の見直しを行いまして、法律上も負担能力に応じた負担であることを明確にしているところであります。

私からの説明は以上でございます。

三浦座長 ありがとうございます。

それでは、難病の方、お願いいたします。

山本課長 疾病対策課の山本です。

お手元の資料の23ページになります。前回のこの会で尾上委員の方から、難病患者のヘルプサービス等の実績についての御質問がございました。23ページに書いてありますとおり、難病患者等居宅生活支援事業を行っております。

実施主体は市町村で、予算補助事業ということでございますけれども、大きく3つございまして、ホームヘルプサービス事業、短期入所事業、日常生活用具給付事業というのがございます。

24ページに、全体の実績、予算規模が書いてあります。金額も非常に少なく、ホームヘルプ事業でも3,700万円程度です。実施団体ですけれども、全国の市町村のうち実施率を見ていきますと、ホームヘルプ事業ですと42.2%、つまり、全国の市町村のうち、この事業を実施しているところが42.2%、実施団体ということで実際に実施している、つまり利用者さんがおられる市町村はというと8.3%と非常に低い状況です。

対象患者というところで、難治性疾患克服研究事業対象疾患(130疾患)+関節リウマチ=750万人という数字が出ております。大変誤解を生んでおりますのは、難病患者さんが750万人もいるのではないかということですけれども、いわゆる難病患者さんがこれほど多いものではございません。難病対策につきましては、前回お話ししましたように、研究や医療費助成を対象に行う56疾患というのと、研究のみを行っている130疾患、その56は130の内数ですが、130疾患ございます。

本来、難病というのは患者が比較的少ないもの、あるいは原因不明で治療法が未確立で、本人の生活療養上の長期にわたる療養が必要なものという定義をしておりました。130疾患は研究疾患なものですから、いろいろな疾患を追加してきた過程で、これはお恥ずかしいことですけれども、疾患の見直しというのを、ここ40年間行ってきておりません。

ですので、実はこの130疾患の中には、患者数は約200万人あるいは100万人越えの疾患ですとか、加齢によって普通に起こってくる、患者数30万人を超えている疾患等がございます。

また、先ほど重藤課長のお話にありました、精神保健福祉法の対象となるような、例えば中枢性摂食異常症というような精神科領域の疾患も入ったまま整理ができないでおりまして、それを全部足すと、患者数で先ほど言いましたように200万人に近い疾患が幾つもございますので750万人ということになっておりますが、実際に本当に難病ということになりますと、この中のごく限られたものということになります。

利用者につきましては、前回お話ししましたとおり、ホームヘルプ事業が315名、短期入所が10名、日常生活用具給付事業が729件ということでございます。その詳細につきましては25ページにございますとおり、派遣の日数、1週間で平均2.8回あるいは時間数にして2時間強で、24時間対応の巡回型の利用者あるいは深夜帯の利用というのはございません。

主な疾患として、SLE、多発性筋炎等、疾患も非常に偏っているといいますか、非常に利用の多い疾患が一部の疾患になっております。また、ショートステイでもALSの患者さん、パーキンソン病の患者さんということで、神経難病の患者さんを中心としての利用になっております。

日常生活用具給付事業で障害者と特に違うところにおきますと、最後の方にあります224件の利用がありますパルスオキシメーター、動脈血の酸素飽和度をはかる機器でございますけれども、こういった医療器具に多いものを使うことがございます。

前回もお話しいたしましたとおり、難病患者さんで身体障害者手帳を保有している割合が全体では21%ですけれども、例えば亜急性硬化性全能炎(SSPE)という患者さんですと、取得率が8割を超える9割強でございますが、一方で、潰瘍性大腸炎の患者さんですと、手帳の取得率が3%ということで、疾患特性によっても手帳の取得率も違いますし、ヘルパーサービス等の利用の必要性も異なってくると考えております。

なお、難病対策につきましては、現在、別の難病対策委員会の方で、今、申し上げました対象疾患のあり方、医療費助成のあり方等、全体の審議を進めているところでございます。

以上です。

三浦座長 辺見課長、重藤課長、山本課長、ありがとうございました。急ぎ足で申しわけありません。

それでは、まずここで論点<2>、<3>、<4>につきまして、委員の皆様から多数、事前意見をいただいております。その特徴につきまして、勝又副座長より、5分程度で報告をお願いします。

勝又副座長 ありがとうございます。それでは、委員の皆様からいただきました御意見、<2>、<3>、<4>について、特徴をまとめて御報告いたします。

まず、<2>の在宅サービス等については、大きく2つの視点から御意見をいただきました。1つは、現行の制度やサービス体系等に関する問題の指摘。もう一つは、骨格提言でも議論された、新たな施策の提案です。

御意見の多くは、前者の現行制度のサービス体系等に関する御意見でした。移動支援の個別給付化という表現が多く使われておりましたが、移動支援の位置づけが、現状では市町村が実施する地域生活支援事業になっており、その財源が統合補助金で裁量的経費に位置づけられていることを、他の居宅介護等と同様に、個別給付として国の責務において義務的経費で財源を確保すべきという御意見がありました。

地域移行や社会参加の基盤となる移動支援が自治体によって格差があるのは、自治体の財政力の違いが反映されやすい制度設計になっているためだという御指摘がございました。個別給付化すれば、居宅の障害者のみならず、障害者支援施設に生活する人々や、移動手段が限られていて、タクシーを使っているような場合にも利用ができるようになるという御意見がございました。

居宅支援では、重度障害者の長時間介護サービスについて、必要なサービスが地域差なく受けられるような制度へ変えるべきとの御意見がありました。財源として、一定時間を超える介護量を国の財源で支給するような全国共通の基準をつくること。それは居宅支援で、家族の負担が過度にならないようにするために不可欠という御意見がありました。

また、精神障害者の場合、現状で地域移行と言っても、病院から家族のもとに戻ってくることが8割と多いことを踏まえると、ホームヘルパーや通院時の同行など、家族にかわって支える仕組みの充実も居宅支援としては重要であるという御意見がありました。

大きく言って2つ目の骨格提言でも議論された新たな施策の提案でございますが、パーソナルアシスタント制度の創設に関する意見です。地域移行には、障害者の個別のニーズや希望にいかに対応できるかが重要であり、既存のサービス提供体制に加えて、1対1のパーソナルアシスタント、個別生活支援が必要という意見が複数出されました。個別に利用者の生活ニーズ、例えば通勤、通学、入院、宿泊を伴う外出等に応じた支援決定が可能になるような仕組みの検討が必要との御意見がありました。

その仕組みについては、現行の制度が複雑なサービス区分により利用しにくくなっている上、業務管理等に費やす間接費が増大しているとし、なるべくシンプルなサービス利用者を第一にした仕組みが必要という御意見がありました。

利用者本位のサービス体系の確立という御意見も幾つか出されました。特に難病や長期慢性疾患患者には、障害の状態の変化に対応できる柔軟なサービスが得られるような支援計画が望まれるという御意見がございました。

その他、既存の制度の充実が必要という御意見も紹介しておきます。短期入所の充実です。これは医療体制を伴う短期入所用のベッドの不足から、特に人口密度の高い地域では、居宅で現実に支援を担っている家族が利用しにくい状態があるという御指摘です。地域移行には、グループホームやケアホーム以外に、居住する障害者に対して家賃補助制度の創設をすべきという御意見もありました。

引き続きまして、「<3>日中活動系事業及び施設サービスについて」の御意見を御紹介します。

ここでは、地域移行の基盤としての日中活動系事業についての意見と、施設入所サービスそのものを改善すべきとの御意見がありました。しかし、両者は必ずしも相反するものではなく、障害者の居場所の確保や充実が必要という共通した思いのもとに出されていたと理解しております。

まず、日中系事業につきましては、デイアクティビティセンターの創設の提案。そこでは、障害当事者が交流し、活動し、一人一人のエンパワーメントにつなげるような活動を入れ、そこに公的サポートを入れて、地域間格差の解消を目指すという御提案です。

日中系サービスの充実には、小規模な事業運営を可能とする制度の整備が必要という御意見。それは特に事業補助や人件費補助の方法の工夫をする必要があるという御提案です。通所施設として日中活動支援については、医療的ケアの整備が、精神障害者並びに重症者、重症児などが安心して利用できる場として求められるという御意見がありました。

自立支援法で複雑化した事業体系の簡素化についても、事業所別に縛られることなく、各事業所で利用者の希望に応じたサービスを提供できる仕組みとすべきという御意見がありました。

就労系事業については、障害が重い方であっても希望する場合には利用できるよう、現行の訓練と給付の事業であっても、障害程度に応じた単価や必要な人員配置を設ける等、配慮すべきであるという御意見がありました。

精神障害者家族会からは、必ずしも就労しなくても、本人が地域で自尊心を持って生活できる環境の確保という位置づけも重要だという御意見が出ておりました。

次に、施設サービスについては、利用者本位の改善を図るべきという意見が多く出された一方で、施設の充実が地域移行に逆行するような動きになることがないようにとの意見の両方が出てきました。

障害特性を考慮した日中系事業及び施設サービスの充実という御意見では、精神障害者に必要な医療サービスと福祉サービスがバランスよく提供できる体制の重要性が指摘され、福祉サービスを受けている精神障害者が必要に応じて医療サービスが適切に受けられる基盤の確立が不可欠だと、医療提供の観点から議論が必要であるとの御意見がありました。

施設サービスの事業者は、日中系事業を支える役割を担っており、そのノウハウは施設入所者のみならず、地域生活を支える重要なものになるとの御意見がありました。施設入所者の受けるサービスの改善のためにも報酬体系の改善が必要であり、土日は日中活動系サービスを提供しないという考え方から、基本の報酬体系が常時介護の必要な人々であっても、土日の日中の介護には報酬のつかない仕組みという問題点を指摘し、重度訪問介護が施設入居者にも活用できるようにする必要があるという御意見がありました。

施設運営の経営改善については、施設運営について、加算点数により成り立っている現行の制度の改善が必要との御意見がありました。また、入所施設のあり方については、真に必要なものに限定する表現では、施設をつくることが限定されていると受け取られることから、表現を変えてほしいという意見がありました。骨格提言の中の施設サービスについての意見だと思いますが、後ほど委員の発言で必要があれば補足いただければと思います。

一方で、施設の充実が地域移行に逆行するような動きになることがないようにという御意見がありました。新たな特定の生活様式の義務づけとなる入所施設、病院の敷地内にグループホーム、ケアホームを設置することは認めることがないよう、国としての方策を検討すべきであるという御意見。入所者総数は、依然漸減傾向にとどまっている現状がある。その理由として、親元からの新規施設入所者が依然として多く、施設退所者を相殺していることがあるとの認識に立ち、施設等から地域生活への移行だけではなく、親元の暮らしからパーソナルアシスタントへの支援を受けながらの生活に移行するために、地域生活を継続するための支援が必要という御意見です。

最後に、サービス基盤についての御意見ですが、待遇改善については報酬制度の改善によるヘルパーの労働条件の向上というのが共通の御意見でした。また、障害特性の理解や医療ケアのための訓練が必要という御意見もありました。人材確保と育成という分野では、社会全体でサービス基盤を構築するためには、インフォーマルセクターの担い手の確保も重要という御意見もございました。

専門支援スタッフだけでなく、サービスとサービスの間で障害者を支える住民の力が大きな資源となるというような御意見でございました。

以上です。

三浦座長 ありがとうございました。

それでは、論点<2>、<3>、<4>について、委員の皆様から御意見をいただいていきますけれども、最初の厚生労働省からの御説明も踏まえて、御意見や御質問をお願いしたいと思います。なお、本議題に関しましては、2時25分までを予定しておりますので、45分程度の議論になります。どうぞ挙手をもって御意見をお上げください。

それでは、河崎専門委員、伊藤委員、関口委員、花井委員、大濱委員、北野委員、川崎委員、加納専門委員、清水専門委員、柴崎専門委員。

どうぞ。

河崎専門委員 日精協の河崎です。

先ほどの厚労の方からの御説明で、1点確認をさせていただきたいと思います。重藤課長の方から、精神保健医療福祉の項目で御説明がございました。その中で、一応、現状の指標あるいは目標値等についてのこれまでの経緯も含めて、非常に分かりやすく御説明を願えたわけですが、ただ、先ほどの御説明の中にもございましたように、やはり平成16年9月の改革ビジョンのときの例の約7万人という表現が、先ほどの課長のお話では、その後のいろんな検討会あるいは検討チーム等での議論を受けて、現状は7万人という目標値は国の目標値としては用いてはいないというような御説明だったと思います。

私自身もいろんな議論に参加してきている中で、そういうような経緯の中で現状は1年未満の方の平均退院率であったり、あるいは5年以上の65歳以上の退院者数であるとか、平成21年に出されました、あり方検討会での統合失調症の入院患者数を約15万人等が国としての目標値あるいは指標と理解しているわけですが、なかなかこのことが、これまでの障害者施策の検討の中でもほとんど用いられていないのです。

つまり、7万人という数値に、常にそのことが大きな目標値として現在でもそのまま残っているというような議論がずっと続いておったと思います。ですので、今日、重藤課長の方から、こういう場で厚労省としての現在のお考えを示していただいたのは非常によかったかなと思っております。

以上です。

三浦座長 では、佐藤委員、どうぞ。

佐藤委員 日本社会事業大学の佐藤久夫です。

先ほどの厚労省の説明の中で、条件が整えば退院可能な人を減らすという政策目標、その指標については、地域医療の充実などで退院可能な人たちの範囲が広がることによって、つまり、退院促進の努力をした結果として退院可能な人たちの範囲が広がって、逆に退院可能な人がふえることにもなるということから、政策の目標の指標としては余りふさわしくないのではないかということで、1年以内の退院率だとか、統合失調症の患者の数だとかの指標に変えようということなのですが、入院の必要がないのに精神科病院の中に長期にわたって存在している人たちをなくそうというのは、国の精神医療行政として非常に大事な目標であって、先ほど言ったような、ハードルが変わることによって経年的な評価が必ずしもうまくいかないという技術的な問題が確かにあるのだろうと思いますけれども、しかし、社会的入院を減らすという、それを直接図れるような目標値、指標を投げ捨てるということは信じられないことだと思います。

三浦座長 御意見か御質問かということになりますが。

佐藤委員 意見です。したがって、これからの5年間の基本計画の中で、そのあるべき指標をどうするかということの検討もきちんとするべきだと、そんなふうに思います。

三浦座長 ありがとうございます。御質問もあるかと思うのですけれども、たくさんの御意見がまず上がりましたので、承ってからお答えいただくというような時間をとりたいと思います。

それでは、伊藤委員、どうぞ。

伊藤委員 これは私、前に、この政策委員会の第1回のときにもお話ししたことですが、具体的には土本委員から意見が出まして、今日も皆さんの手元に黄色い札があると思いますが、このことの意義をもう少ししっかりこの委員会では捉えるべきではないか。当事者を入れて議論をするという、政策をつくっていくという過程の中で、こういう意見が出てきているということは、皆さんの発言の内容にもかかわっているということで、真剣に受け止めていただかなければならないと思います。

これはゆっくりお話しすれば分かるという問題ではなくて、お話ししている内容が非常に理解しにくいということと、もう一点は、これも最初のときに言ったのですが、福祉の授業をやっているわけではないので、やたら片仮名言葉で全く一般の国民や家庭では聞いたことがないような言葉がいっぱい羅列されるわけです。これだけ専門委員の方や研究者の方々がいらっしゃるのですから、そういう方々にも、当事者にも、多くの国民にも、分かりやすい表現にするという工夫をしていただかなければ、当事者も参加しての政策委員会の性格というのが、当事者はただ聞くだけという役割にもなりかねませんので、ぜひこれはこの委員会だからこそできるものとして真剣にお考えいただきたいということが1点です。

もう一点、これは総合的なお話になると思いますので、二度と言う機会はないかもしれませんのでひとつ言わせていただきたいのですが、精神福祉の中に例えば知的障害もあるでしょうけれども、一般に今認知症と言われている人たちが精神保健福祉の対象になっていきます。しかし、これは認知の問題だけではなくて言語の問題等いろいろありますので、むしろ別な領域にしていただきたいという要望だけを申し上げておきたいと思います。

三浦座長 伊藤委員、ありがとうございました。

今、東室長の前にボードがございますけれども、3分ルールということで、ここは最大メンバーの小委員会になりますので、大変皆様には申しわけありませんけれども、導入いたします。

伊藤委員の方から逆に御紹介いただきましたけれども、もう少しゆっくり、分かりやすくというイエローボードが各テーブルに載っております。参画していただいている方、そしてこれを報道で聞いていただいている方々にも内容をきちんと伝えるという責任も、意味もございますので、どうか御協力のほどをよろしくお願いいたします。

それでは、続きまして、大濱委員、御意見をどうぞ。

大濱委員 大濱です。ありがとうございます。

今回のことについて、まず押さえておきたいことは、権利条約第19条の柱書きとa項、b項です。a項では、特定の生活様式を強いられないことと、地域で生活することという2点が謳われています。また、障害者基本法の第3条では、可能な限り、どこで誰と生活するかについての選択の機会が確保されという文言があります。これらのことが、総合福祉部会の骨格提言の中にかなり具体的に盛り込まれていると私は考えています。

政策委員会でも、骨格提言の在宅介護の部分をきちんと政策に盛り込んでいくことが私たちの役割だと思っています。私に関して言わせていただくと、重度訪問介護、つまり長時間の介護サービスの実現が重要な課題だと思っています。なぜなら、重度障害者の長時間介護は、命にかかわる介護だと思っているからです。例えば佐藤先生が以前取り上げられた論文の中にもありましたが、イギリスでは、まず長時間介護が必要な重度障害者からきちんと保障していく。まずは予算の中で長時間介護をきちんと保障して、予算が足りなければ、場合によっては軽度の障害者に対するサービスは削ってもいい。このように、命にかかわる長時間介護はきちんと保障していくという考え方で、イギリスでは支給決定が行われていると紹介されていました。私たちとしても、命にかかわる重度訪問介護をどうやってきちんと保障していけるのか、それが重要課題だと思います。

今、厚生労働省が提出された資料を見ますと、毎年大体10%程度ずつ重度訪問介護も伸びています。ですが、実際に24時間の介護、長時間の介護が必要にもかかわらず、これが実現されていない地域は、全国津々浦々にあります。これはあくまでも財政上の仕組みの問題だと思っています。ですので、長時間介護をきちんと保障していくためにはどういう仕組みを組み立てればいいのか、そのあたりをこの政策委員会で議論し、きちんと意見書に盛り込んでいっていただきたい。そうでないと、命にかかわる長時間介護はお金がかかるという理由で削られてしまいます。これは非常に危険です。現在、尊厳死論が国会でも取沙汰されています。それと同時に、出生前診断も問題になっています。このように、重度の障害者を切り捨てようという動きが一部にあるのは非常に危険で、これを私たちはきちんと止めるということを政策の中で打ち出していくことが非常に必要だと思います。ぜひそのあたりを御配慮いただきたい。

以上です。

三浦座長 ありがとうございます。命にかかわる長時間介護のことで御提案をいただきました。

続きまして、花井委員、どうぞ。

花井委員 連合の花井と申します。

私は3点、質問と意見を述べたいと思います。

まず、1つが質問なのですが、資料の3ページです。施設系ということで、3期障害福祉計画の中で、この計画の方が減っていく形なのですが、実績の方がふえているわけです。ふえていたとしても、計画よりは数が少ないわけですけれども、この計画と実績、施設から地域へという流れをつくっていこうとしているときに、これをどんなふうに見たらいいのか、教えていただきたい。

2点目が難病についてです。24ページの資料にサービスの利用状況が非常に少ないという数字が示されております。難病につきましてさまざまなことが今回議論されており、ただ、一番困るのが、難病の疾患名に、たどり着くまでに大変時間がかかることが多くて、難病の中で1つの病名がつけばある程度医療機関も見えてくるのですが、病名がつくまでの期間で心の不安を抱えるわけです。

難病のセンターがあると後ほど出てくるのですが、この難病相談支援センターというのはどこにあって、例えば自分が難病なのかどうかといった場合、あるいは治療法がどこまで進んでいるのか、どこに行けばいいのか教えていただきたい。

最後は全体にかかわることなのですが、今回の計画の中に、在宅、施設にかかわらず、福祉サービスにかかわる労働者の労働条件の向上を図るということをぜひとも取り上げていただきたいと思います。

以上です。

三浦座長 ありがとうございました。

それでは、関口委員、どうぞ。

関口委員 ありがとうございます。全国「精神病」者集団の関口明彦です。

まず、第1に、厚生労働省さんにこれは質問ですけれども、11ページのところに、精神障害者の病床数がどうなるのかということがちらっと書いてあるような書いていないような、よく分からないのです。退院するとかしないとかと言っても、退院目標は今まで示されてきたと思うのですけれども、病床の削減目標も示されたといううわさを私は聞いたのですが、それは明らかではないのでしょうか。

というのは、私は良心的な精神科医の方とお話すると、どの精神科医の方も病床は今の3分の1で間に合いますと言うのです。だとすると、30万床あるのを20万床要らなくなるわけですから、その分退院しなければいけないわけですけれども、そこをどうするのか。

これはこのままで検討していいのかどうかよく分からない資料が出ているのですが、総合支援法になって、訓練等給付と介護等給付、今はそういうふうに分けられているわけですけれども、区別がなくなりますね。例えばグループホームは訓練等給付だったわけですけれども、それもグループホームとケアホームを一緒でいいということで、つまり、境目がなくなってしまうのです。そうしたときに、一体今まで介護等給付だったホームヘルパーさんは何をやるのだろうかという話です。中身が変わってくるのではないかということが1点あります。

そのほかの点に関して言えば、一番問題なのは、確かに数値目標を示されてはいるのですけれども、残存率があっていいみたいな話になっていて、私は基本的に医療機関が病気を治療するところ、いわゆる普通の病院とみなすならば、はっきり言って精神科の場合、2年、長くても3年以上かかって治せないのだったら、その患者さんはほかの病院に転院させるべきだと思います。その病院に治す能力がないのですから。

というのは、私自身の経験でも、何人もの精神科医にかかっています。最後の精神科医で初めてまともな診断が下って、薬もそれに合わされて、それ以来、入院もしていないわけです。つまり、それくらい誤診の多い中で、1つの精神病院が重度かつ継続だと、これに反対したお医者さんも実際検討会の中で参考人としているのです。そんな人に会ったことがないという意見も出たわけです。

ところが、重度かつ継続というのがそのまままかり通ってしまって、少なくとも3年以上同じ病院が治療して治療できないのだったら、ほかの病院に回すべきです。それは義務づける必要があると思います。そうでなかったら、一生飼い殺しです。それを非常に言いたいと思います。

三浦座長 ありがとうございました。

それでは、続きまして、加納専門委員、どうぞ御発言ください。

加納専門委員 関西大学の加納です。よろしくお願いします。

私が申し上げたいところは、14条のサービス基盤のところですが、3項に、性別に応じ、医療、介護、保健、生活支援、その他自立のための適切な支援を受けられるよう、必要施策を講じなければならないとございます。それに関して同性介護保障、性別、役割モデルの解消という論点を申し上げたいということです。

特に障害女性の介護は、当事者が同性介護を希望する場合には、それに応じなければならないと明記していただきたいと思っております。理由としては、DPIの女性障害者ネットワークが、女性障害者の複合差別実態報告書を出しているのですが、そこで障害当事者本人の意思よりも、介助者や提供施設側の都合が優先する異性介助の実態が非常に多く見られて、ハラスメントや人権侵害に至るような問題状況が多いと言われています。ぜひともそういったことの解消を望みたいということが1点。

もう一つですが、生活支援において、性別役割分業に捉われないことを明記していただきたいと思います。例えば女性には家事援助、男性には就業支援などと役割モデルを固定化しないというふうに希望します。

理由としまして、先ほど述べた報告書には、例えばこんな事例がございました。障害者夫婦が家事援助の時間数を減らされた場合に、妻への指導として、「あなたがやれば」と強いるようなことがございます。多数の関連事例が挙げられております。また、愛知県の男女共同参画基本計画には、視覚障害女性の家庭生活訓練として、家事、育児、身だしなみ美容のことですが、趣味、手芸、生け花といったような家庭生活に必要なものの訓練を性別に応じた政策として挙げておられます。

「性別に応じる」の意味が、正確に政策次元でさえ伝わっていない事例であります。「性別に応じる」という文言には、性差別を解消するということが十分に託されることができていない証左ではないかと思います。

以上、よろしくお願いいたします。

三浦座長 ありがとうございます。

加納専門委員の方はペーパーもございますので、御参照ください。

続きまして、清水専門委員、どうぞ御発言をお願いします。

清水専門委員 全国肢体不自由児者父母の会の会長の清水です。

先ほど、前回の委員会で質問させていただいた訪問系サービスを含めた利用実績と見込みの違いということを辺見課長さんからお話をいただきました。この市町村計画の積み上げというような話ですから、これを一概に見ていいとか悪いとかという判断をすべきではないということについては理解いたしました。

私の方からは、今回の居宅支援、移動支援、地域移行ということに対しては意見を述べさせていただきましたから、細かくはその意見で見ていただきたいと思います。ただ、総じてお話をしたいというのは、今の法律を変えるということまでは強く言いませんけれども、どうして地域の中で格差が生じるのか。ですから、この地域間格差の根本を直さない限りは、どこまで行っても新しい法律、制度ができようとも解決ができない問題だと思います。

それぞれ日本の国内の中で、小さな市町村もあるでしょう、大きな都市もあるでしょう。しかし、同じ日本の国の中で、障害を持ちながら安心して生活ができるという大目標を考えていったときに、今の現行制度では残念ながら、どうしても市町村の財政問題含めて格差が生じるということです。

ですから、例えば家賃制度の話は私の方でさせていただきましたが、ある町では、福祉に非常に造詣の深い町村でしたら、市独自で家賃助成をしていくというところもありますし、また、今、障害年金だけで生活しようといった場合に、どうしても年金だけでは市町村の公営施設を借りるにしても、それだけで生活はできない。生活保護の上乗せをお願いするようなケースがかなりあるわけです。ですから、そういう意味で、今の地域間格差が生じているという根本的なものを新たな形にしない限りは、市町村格差というものは解消することはできないと思います。

ここまでは意見でありまして、次に質問と言っても、質問で答えるわけにはいかないと思いますが、今回が小委員会ということで2回目に出席させていただきました。次が11月26日ということなのですが、意見をただ3回申し述べて、それで小委員会の委員としての立場がこれで終わるのか。それに対する再評価、あるいはもう一度全体会を開く、それとも、この委員会をつくるのが1年以内という期間が限られておりますけれども、少なくともこの意見がどのようにして新しい法律の中で制度として取り組まれるのか。そのスケジュールということについてもお聞かせをいただきたいと思います。

三浦座長 ありがとうございます。

それでは、意見の方が、まだ柴崎専門委員、川崎委員、北野委員、上野委員、尾上委員までというところで一旦とどめて、御質問には答えていただくという形をとってよろしいでしょうか。

それでは、柴崎専門委員、どうぞ。

柴崎専門委員 重症児を守る会の柴崎でございます。

私の方で短期入所のことについて絞って申し上げたいと思います。私どもの方では医療に日常的にお世話になっている方がほとんどでございますので、短期入所を利用する場合に、医療体制の整っているところを当然利用したいわけでございますが、必ずしもそういう箇所が少なすぎて、やむを得ず医療体制が整っていないところにお世話にならざるを得ないという現状がございます。そういったところに最低限でも看護師の配置といった医療体制を整えていただきたい。

御本人は、日常的にどちらかの医療機関あるいは近くのお医者さんにかかわってもらっていただいていますので、そこで本人の状況をよく把握していただいています。他の病院に飛び込みでお願いできるような病気ではありませんので、そういったところに看護師さんを配置いただいた上で、そういうところと連携がとれるようなネットワークといいましょうか、そういった体制をぜひとも構築していただきたい。そうでないと、安心して短期入所をお願いできない。家庭において、大体介護を担っているのは、我々のいろんな調査アンケートによりまして9割近い方が母親の方なのです。

ある意味では24時間、365日の介護をなさっていますので、冠婚葬祭あるいはほかのいろんな行事があろうかと思うのですけれども、近隣等のお付き合い、何かのときには近隣が助け合うという観点からも、やはり時々はそういう地域に出て行ってお付き合いを広めておきたいという要望もたくさんございました。しかしながら、余りにもベッド数が少ないために動きが取れない。一番頼りにされているのは、入所施設の中の短期入所用のベッドが圧倒的にも安心してお願いできる。専門の職員がもちろんいるということもございますし、また、いつでも受け入れられるという体制も整っている。ただし、余りにもベッド数が少ないものですから、予約を受け付けてということがほとんどなのですが、数週間は当たり前といった地域もございます。私の聞いた限りでは、一番長いのは2カ月先の予約。れではもうまるで現実にはそぐわない状況であります。とにかく短期入所の充実をぜひとも進めていただきたい。

以上でございます。

三浦座長 ありがとうございます。医療的ケアを含めて受け入れできる短期入所のことに関しての御発言がございました。

それでは、続きまして川崎委員、どうぞ。

川崎委員 ありがとうございます。精神障害者の家族会の川崎でございます。

今回、私は最初から申し上げておりますように、在宅支援の中に家族支援を入れてほしいということを申し上げておりますが、先ほど勝又副座長の方から、家族にかわるサービスの充実ということが挙げられましたが、もう一つ、別の視点から家族支援の必要性をお話したいと思います。

実は、障害者を抱えている家族というのは、なかなか外にできることができません。現在、いろいろなところに行きますと、何しろこちらに来てくださいというサービスでありまして、これを解消するのは訪問型の支援ではないかと思いますが、例えば相談支援にいたしましても、現在、家族が電話をかけていろいろ相談するのですが、いわゆるたらい回し。どこに電話してもそれはこちらにこちらにということで、結局、挙句の果てに疲れ果てて、何のサービスも受けられない状態。家族が本当にどこにも支援が受けられずに、言ってみれば孤立化して情報が入らない状態の障害者の家族が多いと思います。

そういうときに、訪問型の支援として、これは後ほどの地域の基盤サービスにもつながっていくと思いますが、やはり精神障害者は医療と保健と福祉との連携によるサービス。例えば夜中にとても状態が悪くなった時のSOSとか、それほどでないようないろいろな相談とか、さまざまな相談がありますので、私たち家族会が望むものといたしましては、医療と保健と福祉の連携したそのようなサービス体制を地域につくってほしい。それは相談支援体制で、訪問型のそのようなものがあればどんなに助かるかという全国の声がありますので、ぜひともそのような構築に向けて努力していただきたいと思います。

以上です。

三浦座長 ありがとうございます。後ほど第2コーナーで、また相談の方でも関係のする御意見かと思われます。

それでは、北野委員、どうぞ。

北野委員 北野誠一です。

3つの意見と2つの質問をさせていただきます。

3つの意見というのは、41ページ、42ページにある清水誠一委員の意見と全く同じでありまして、同じ誠一だというわけではありませんけれども、全く同じ。つまり、清水誠一委員の意見は、他の委員の意見の集約をされておられますので、それで3つ同じ意見だということなのです。

1つは、居宅支援で重度の障害者のサービスの提供の明確な市町村に対する財政支援を含めた基準を設けてほしい。そうでなければ、いつまでも24時間介護を家族が担わざるを得ない状況がある。ですから、必要なサービスがちゃんと受けられる制度上の設計をしていただきたいというのが1つ目です。

2つ目は、移動支援を個別給付にしてもらう。これについては伊藤委員、茨木専門委員、尾上委員、中原委員、三浦座長とほとんど全ての委員が明確にこのことをおっしゃっておられますので、特に市町村の格差が大きく出ておりますので、この部分はぜひとも明確にしていただきたい。

3つ目は、地域移行について、家賃助成のことです。グループホーム、ケアホーム以外のアパート等での地域移行につきましては、現在まだそういうものがございませんで、特に身体、知的だけではなくて精神障害の場合も大事なので、ぜひともこれを進めていただきたいと思います。

あと2つ質問がございまして、実は15ページ、16ページの厚生労働省の障害支援区分の見直しについての御質問です。1つは、見直しに向けた作業の3番の中で、一次判定(コンピュータ判定)の抜本的な見直しという表現がありますけれども、抜本的見直しというのか、手直しをされるだけなのか、よく理解できないのです。

といいますのは、最後の方で、現行の6段階の区分であるとか、3障害共通の調査項目や、判定式等については、施行後3年をめどの検討と書いてあるから、そういうことは一切やらないということであれば、手直しであって抜本的ではないのではないかと思うのです。

特に私が気になりますのは、介護保険の特別養護老人ホーム等の入所施設での一分間タイムスタディでのデータのもとにつくられた、特殊な樹形図方式というものを使った介護保険の仕組みを障害にも使っておられますけれども、これそのものを見直す気があるのかどうかということがこれでは読めないので、質問させていただきます。

もう一つは、障害程度区分を障害支援区分に変えるときに、障害支援区分の表現の中で、標準的な支援の度合いを総合的に示すと書いていただいておりますけれども、地方分権の中で、例えば市町村が高いレベルでの支援をされている場合に、高いレベルでの裁量とか柔軟性ということを考えますと、今回の標準的な支援の度合いというものが、まさかこれがイコール国庫負担基準とリンクしているというがちがちの考え方ではないのだと思うのですけれども、標準的な支援という表現が入っていますので、そこの考え方を教えていただければと思います。

三浦座長 支援区分関連に関しては2つの質問が出ております。

それでは、上野委員、どうぞ御発言ください。

上野委員 上野です。

1つ提案ということでさせていただきます。先ほど厚生労働省の方から説明がありました、精神医療政策に関する目標値に関してなのですけれども、退院率と統合失調症による入院されている方を15万人減らすということなのですが、私は佐藤委員、関口委員と同じく、病床削減の目標値をはっきりと明記することが絶対に必要だと思います。

現在、35万床の精神科の病床がありますけれども、問題点は、9割が民間の病床ということなのです。例えば私の病院などもそうなのですけれども、収入の多くが入院料になっています。退院率を上げて入院患者、入院している人が減っていきますと、収入がそれに比例してどんどん減っていくということになって、病院の経営が途中でもなくなるのです。退院率の設定だけでは、病院の経営を維持するために、どうしても新たに入院する方を探してこざるを得なくなるのです。それが現在、認知症の人の精神科の病床への入院数が増えているという問題を生んでいます。

平成20年の患者調査だと思いますけれども、今、5万2,000人の認知症の人が精神科病床に入院しています。私は現在の精神科医療の問題点は、精神科病床が多すぎるということに集約されるのではないかと思います。

単に病床を減らせと言われましても、私も当院で2年以上にわたって病床削減に関して検討を重ねました。先ほど申し上げましたように、入院患者数が減りますと、収入がそれに比例して減っていくので、どうしても経営規模が維持できないというか、事業が途中で維持できなくなってしまうので、私は病床削減の目標値を立てることと同時に、実際にモデル事業の形で私たち精神科病院が病床削減を可能なような政策的なバックアップが絶対に必要だと思います。そちらの方もぜひ明記していただきたいということを意見として申しあげたい。

三浦座長 ありがとうございました。

では、最後に、尾上委員、お願いいたします。

尾上委員 ありがとうございます。尾上です。

3点ありまして、まず、1つは、この資料で言えば12ページ、13ページです。13ページのところに質問ですが、統合失調症による入院患者数を約15万人ということで、17年との比較で4.6万人減と書かれていますが、それから約7年間たっているわけですけれども、現在、目標値数値としてその掲げたものが今どうなっているのか。目標数値の変遷は書かれましたけれども、実際どうなっているのかが全然今日の説明では分からないのです。差し当たって、とりあえず15万人という数字が17年との比較から比べてどうなのかいということを教えていただければということ。

それにかかわってなのですが、12ページのところ、先ほど約7万人に変わる数値というのを書いたのかという理由がよく分かりません。なぜかというと、入院医療の急性期への重点化や精神医療の質の向上あるいは退院のハードルが下がるという、言わば社会的条件が整えば整うほど、退院可能な人がふえるという、それだけ社会的条件によって社会的入院させられた人が明らかになるということ。つまり、障害者の社会モデルとして捉えていくことの重要性の証明なのではないのかなと思うのです。必要なのは、ちゃんとこれは部会でもやりましたけれども、入院患者や施設入所者へのしっかりした調査もして、その上でちゃんとした目標を設定すべきではないかというのが意見です。

むしろここの12ページに書かれているのは、ちゃんとこういう社会的条件を整えれば7万人どころか、もっとたくさんの方が退院できるという目標数値に改めるということではないかと思うわけです。それが1つです。

2つ目が、24ページでございます。今日、詳細な資料を提供いただきましてありがとうございます。ますますというか、今回、24ページでいただいた分、130疾患プラス関節リウマチという方の利用者がこれだけ少ない。実施可能団体が42.2%ですから、これが総合支援法になってそのままかける倍になったとしても、それで700人程度ということなわけですので、むしろこれは基本法でずっと言っているとおり、疾病ごとで分けるのではなくて、その他の心身の機能の障害ということで、言わば包括的に広げることで、利用者がそんなに爆発的にふえるとは思えないのです。つまり、ニーズ爆発ということにはならないと思います。

そういう意味で、今、言うなら、この程度の数をどうやって挙げていくのかということのときに、ここの130プラス関節リウマチだけ、それ以外の方々も本当は使いたいのだけれども、使えない。その実態と、全国的に見てこれだけ少ない数という余りにも乖離を感じるので何とかならないかというのが意見です。

最後ですけれども、8ページのところ、前回の質問に対して都道府県ごとの目標と実績の状況ということを説明していただきました。ありがとうございます。目標から見直すべきなのか、実績から見直すべきなのかいろいろあるということなのですが、やはり前提としまして、既に何人かの方々から出ていますけれども、今の仕組みというのは国庫負担基準というもので特に訪問系の場合、障害程度区分で決まってしまう。率直に言って自治体の財政力で大きく左右されてしまう。言わば地域間格差が出て当然といった状態のまま、幾ら逆にいじればいじっても、適切に見直されないと思うのです。そういう意味で、しっかりと国としてこういうふうな目標を立てて、こういうふうに自治体へのバックアップの体制もつくるよと、その安心感の上で、どの地域においても必要な支援を受けられるような目標数値をどう立てていくのかということとを考えてほしいなという意見です。

以上です。

三浦座長 ありがとうございました。

ただいま12人の委員の方々から、御意見、そして御質問を取り混ぜという形になりましたけれども、いただきました。この中で今この場でお答えいただける部分がございましたら、厚労省の方から、大変限られておりますけれども、5~6分程度になりますが、よろしくお願いいたします。

どうぞ。

辺見課長 障害福祉課の辺見でございます。

事実関係的に答えられるところもございますので、お答えいたします。まず、花井委員の御質問、3ページの資料で施設系の実績の数がふえていく中で、見込みで減っていくというところです。これは実は欄外に注書きをしております。実績値につきましては、新体系サービスの利用者のみですので、23年度が終わった時点で新体系移行が終了いたしますが、要は旧体系施設で提供されている方の実績が実はこの数字では把握されておりません。ですので、この増加の状況については必ずしも全体像を示す実績ということではございません。全体像という点から見ると、こんなにふえているということではなくて、むしろ同程度というような感じになっていくか、少し減っていくという形になっているかと思っています。

あと24年度のところですけれども、2万ぐらいふえますが、これは制度間の移行の問題がございまして、平成24年度から、児童福祉法の、例えば旧重症心身障害児施設の18歳以上の入所者については、自立支援法上の障害福祉サービスでの把握となりました。その分が見込み数値としてプラスになりますので、全体的な推移としては、24年度末以降、新体系も入った形の全体像を示している数字になろうかと思っております。

柴崎専門委員から、重度障害者等の医療を要する方についてのショートステイに関しての御意見がございました。24年の改定の中でも、ショートステイについて、医療との連携に関する部分についての加算を設けるなど、工夫をしているところでございます。おっしゃるとおり、在宅の重心の方について医療との連携は非常に重要だと思っておりますので、こういった新しい仕組みも活用しながら、また一方で、24年度に在宅の重心の方に関してのモデル事業というのを行っておりまして、このほかにも御協力をいただいておりますけれども、具体的な取り組み事例など、モデル事業の中で御紹介できるようなことが少しでもできればと思っております。

関口委員から御質問があった訓練等給付と介護給付の区別のところに関しては、グループホームとケアホームにつきましては、確かにグループホームに統合されるので一元化されますけれども、そのほかの給付については、体系は変わりませんので、御指摘がありましたホームヘルプなどについては、従来と基本的には変わらないということでございます。

時間の関係もありますので、以上でございます。

三浦座長 申しわけありません。ありがとうございます。

では、重藤課長の方からお願いします。

重藤課長 それでは、推進関係で質問があったところで、簡単にお答えできるところをお答えしたいと思います。

まず、佐藤先生始め、要は社会的入院の7万人ということで旗をおろすのはいかがなものかという御質問があります。何人かの委員から同様の御質問をいただきましたけれども、社会的入院を減らすという旗印は、全然おろすつもりはありません。ただ、7万人の数値の選び方、設定の仕方が6月30日調査という1日の入院患者さんの今退院できるかどうかというところでとった数字ですので、その指標の意味づけというのが問題だということで、別の社会的入院を減らす理由として早期の1年未満の退院率の向上とか、1年以上の退院者の20%増とか、そういうところで指標をセットしたということですので、特に別に旗印をおろすつもりはなくて、ただ、指標のとり方が、要するに7万人はいろいろ問題があるのではないかという御指摘をいただいたので、その指標の見直しをしたということでございます。

病床数削減という目標を置かないのかということで、これも関口先生初め、何人かいただきましたけれども、これは入院患者さんを減らすと、大体民間病院でございますので、病床数の削減ということではなくて入院患者さんを減らすと、病床数に応じて診療報酬の設定が変わっていきますので、おのずと病床数も減る。ただ、そうしたときに経営がうまくやっていけるかということについては、私どもとしても今後の検討課題とさせていただいております。

統合失調症の入院患者さんが減ったのかということでございますが、17年度が20万人でございます。患者調査で3年後の20年が18万5,000人でございます。多分今年の結果が出ると思いますが、かなり15万人に近いような数値が出ているのではないかと思っております。

総合支援法の区分の見直しでございますが、これは抜本的な見直しということで、今までは介護保険のやり方でやっておりましたが、それによりますと障害の区分ごとにいろいろ差が出てくるという問題がありましたので、そこら辺は抜本的に見直させていただいているということでございます。

標準的な支援の部分が国庫のそういうものに結びつくのかというような、かなりリジットなものかということでありますが、そこまでは考えていないということでございます。

三浦座長 ありがとうございます。

関口委員 すみません、病床数は目標値があるのですか。それともないのですか。あるのだったら教えてください。

重藤課長 病床数はありません。

三浦座長 それでは、御回答の方を続けさせてください。

山本課長からでよろしいですか。どうぞ。

山本課長 難病の件、まず花井委員の方から、医療体制の御質問をいただきました。難病の別の委員会の議論でも、難病医療の体制の脆弱さというのは指摘されております。難病というのは、主に希少な疾患ですので、全国で患者数が1,000人を満たないような疾患も多数ございまして、全国に専門家が数人しかないという領域も多うございます。

今まで医療体制としては特にALS(筋萎縮性側索硬化症)等の神経難病の患者さんのための体制に注力してきたのですけれども、その他さまざまな難病体制について拠点病院の整備等が別の委員会で提言されております。

一方で、難病相談支援センターの話が出ました。主に医療の診断、治療相談になりますと、かなり高度なものですから、これは医療機関、それもかなり高度な専門医療機関でないと無理です。難病相談支援センターはどちらかというと難病患者さんの生活相談、生活にかかわるさまざまな、それには日常的な医療ケアということがありますけれども、相談を担うということで、全国に47都道府県、1カ所ずつございます。ただし、この基盤が非常に脆弱で、設置主体は都道府県ですけれども、置かれている場所が保健所であったり、医療機関であったり、あるいは難病患者団体が運営されたりということで、全国さまざまな状況で、この機能強化、体制の充実というのも別の委員会で提言されているところです。

また、尾上委員の方から、それほど多くのニーズがないのではないかというような御指摘もございました。そもそも別の委員会で難病の議論をするときに、難病というのは希少な難病で、きちっと研究、医療助成をしていくというような議論の中では、希少性ということが議論されております。実際には、我が国で難病と言われている、非常に希少なまれな疾患は数百だろうと言われています。一部に5,000~7,000の疾患があるというようなデータもありましたが、それは1つの疾患を遺伝子レベルまで全部違う名前をつける、あるいはサブタイプまで分かれた場合、インターナショナルには5,000~7,000。我が国の難病対策の疾病名のカテゴリーでいれば、500~600の数だろうということで、それらの疾患について全体を視野に、今、医療費助成あるいは治療法の開発の議論をしているところでございますが、その中で福祉サービスのニーズがどれだけあるかということについては、正直もう少し全国の市町村での取り組みを見なければいけないだろうと思っています。

今の障害程度区分の認定あるいは今後の支援区分の認定、どうなるか別にしまして、程度区分の認定で難病の患者さんの、例えば痛みを伴うけれども、関節が曲がる、動く、あるいは日内変動が激しい。朝は何とか動けるけれども、夕方になると動けないというようなものをどうきちっと評価していくのかというのがこれからの課題だろうと思っています。

ちなみに平成25年4月からの政令で定める疾患で、障害者の制度の中で福祉サービスができるようになるわけですが、その疾患範囲をどうするかということにつきましては、今、難病対策委員会の方での議論を待っておりますれども、実は難病対策委員会で、難病の定義と疾患の範囲というのはかなり議論が白熱しておりまして、もう少し時間を有するのかなと思っております。

三浦座長 ありがとうございました。

辺見課長は、この時間がよろしいですね。どうぞ。

辺見課長 短く申しますけれども、北野委員ほかから、現行の制度についての御指摘がございました。繰り返しかもしれませんけれども、常時介護を有する障害者に対する支援、障害者等の移動の支援などに関しまして、今回の総合支援法におきまして、施行後3年を目途とした検討ということで検討の項目の中に盛り込まれておりますので、こういった規定に基づいてしっかりと検討していく必要があると考えております。

三浦座長 ありがとうございました。

それでは、実は休憩を挟ませていただきます。その後、またこの第1コーナー、<2>、<3>、<4>の論点に関しましては、若干20分程度の議論ができる時間をとっておりますので、恐れ入りますが、進行もまずかったか、15分の休憩予定を10分ということで、47分ぐらいには御着席をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

では、休憩に入ります。

(休憩)

三浦座長 では、第4小委員会を再開します。

第2コーナーの前半20分程度が、先ほどの議論の続きの審議となります。論点<2>と<3>と<4>に関しまして、御意見、御質問をお出しください。

それでは、新しい委員さん方から、岡部専門委員、茨木専門委員、中原委員、関口委員、佐藤委員、柴崎専門委員、坂本専門委員。

では、岡部専門委員、どうぞ。

岡部専門委員 早稲田大学の岡部です。

今回の<2>、<3>、<4>共通のことなのですけれども、計画の立て方というかあり方について、一言御意見を申し上げたいと思います。

基本的に今回の計画については、基本計画は、障害者権利条約の批准の時期、総合支援法の3年後の見直しの検討とかにもかぶっているわけです。そういう中で基本的に、サービスとかそういうことに対して量の数値目標だけではなくて、きちんとあり方を検討するという目標も今回の計画には加えるべきだと思っております。だから、検討という目標があってもいいということですね。特に多数の委員から意見があったパーソナルアシスタント制度の創設などということについては、検討の意見になるわけですけれども、従来、そういう項目が基本計画に余り見られなかったということがあります。そこら辺をぜひ挙げていただきたいと思います。

もう一つは、数値目標というものについての立て方、管理の仕方ということなのですけれども、8ページの訪問系サービスの利用時間についての御説明もありました。非常に詳細なデータで大変興味深く拝見しましたが、そこの御説明にもありましたけれども、こういう目標というのがどんな形で全体目標がブレークダウンされて、それで市町村の目標まで至っているのか。あるいは逆に市町村で立てられた目標がどんな形で積み上げられて全体目標に反映しているのか。さらにその中間段階で、計画の実施段階で、目標と実質的な管理がどんなふうに行われているのか。ここら辺の筋道とかということも合わせて検討していかないと、いわゆる絵に描いた餅としての数値目標になってしまったり、もしくは現場の実際に立った計画と実施や管理と国全体の方向性ということがずれてくるということが生じるように思います。これについても、できれば今後の計画を伺いたいと思います。

三浦座長 計画に関しては、事務局の方でお預かりという形でよろしいですか。

それでは、茨木専門委員、どうぞ。

茨木専門委員 茨木です。

この委員会で専門委員として入っている意義は何だろうかと思いながら先ほど考えていたのですけれども、やはり今後、将来にわたって障害者の制度の改革をどうしていくのかという中で保健医療の分野をこの委員会で検討するということだと思うのです。

そういうことで言うと、ゴールをどうしていくのかという話が余り具体的にこの委員会でできていないのが気になるところです。特に、総合福祉部会で検討した委員として言わせていただくと、先ほど障害の介護その他の支援をどういうふうに決定していくかということで、障害支援区分の見直しの御説明がありました。今までの介護保険に基づく程度区分でははかれないということで支援区分を導入するということは分かったのですが、それについて今おやりになっている検討が106項目の調査項目の追加等検討と書かれているのですけれども、もともと程度区分というのは支援をはかる指標ではなかったはずなので、そういったものに対して追加してまた新たに質問項目を入れて、どういうふうな形でそれぞれの方のニーズを把握するというふうなことを考えておられるのか、非常に疑問に思ったところです。

やはり施行後3年を目途に検討するということになっている、多様な障害のある方のニーズをどう把握するかきちんとゼロベースで検討していくということが、やはり計画ですから、非常に必要なのではないかなと思いました。

以上です。

三浦座長 ありがとうございました。

それでは、中原委員、どうぞ。

中原委員 日本知的障害者福祉協会の中原です。

私の感想とお願いをちょっとしたいと思います。先ほど会議が始まる前に、勝又副座長の方から、今日の各委員からの意見をまとめたお話がございました。それ以後の皆さん各委員のお話を聞いていても、私どもが障害者総合福祉部会でいろいろ議論してきたテーマを再度それぞれの意見として、あるいはまたお話もあったようですけれども、障害者基本計画をつくっていく上で、初めに申し上げたのですけれども、障害者総合支援法の骨格提言というのを私どもはまず出しているわけです。それを政府の方では、これを計画的、段階的に進めていくという総合的な取りまとめをしているのですが、これが今後どういうふうに本当に言葉として段階的に計画的に進めていかれるのかというのがよく分かりません。そういう意味では、10年の障害者基本計画の中にどんな形でこれを盛り込んでいくのかというのを御説明していただきたい。

もう一つは、具体的には、私どもの事業者団体、これまでも総合福祉部会を通じていろいろ議論してきた中ですけれども、これは障害者権利条約への方向性も踏まえた基本計画になるわけですが、第19条のことでお話もあったようですが、私どもは従来から施設入所支援というのも大事だ、地域移行も大事だという2つの方向をとっています。どちらが大事でどちらがどうだという考えではありませ。どちらも大事だと。

そういう一方で、地域移行ということを皆さん盛んに言われますけれども、前回の会議でも申し上げましたが、地域移行について私は絶対反対ではありません。これまでも私たちの協会も一生懸命進めてきました。

したがいまして、地域移行をするのはするのですけれども、地域へ移行する人たちが本当に地域で安心して生活できる基盤、この間も年金の話はさて置いてというところで、本人の経済的な負担の軽減とか、所得保障ということで話がありましたけれども、この辺を本当にしっかり計画の中に打ち込んでやっていかないと、地域に移行した人たちが本当に経済的な基盤を裏打ちして安心して生活ができるかというと、決して現実にはそうではないです。

年金の問題も含めて考えると、本当にこういったところの議論はもっとしていくべきだと、これをまた計画の中に反映させていだきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

三浦座長 ありがとうございます。

それでは、初めての御意見であります坂本専門委員、佐藤委員、関口委員の順で御発言させていただいてよろしいでしょうか。

坂本専門委員 鳥取県の南部町長の坂本です。

今の御意見に私も賛成です。施設もやはり大切だし、地域移行も大切だということですが、田舎の方で精神病院を運営しておりますと、自分の町の精神障害の方は自分の町の精神科に入院しないのです。よその町の人がたくさん来る。自分のところの町は遠くの精神科に入院するというような実態があります。

したがって、この方が地域移行に適しているのかどうなのか、可能なのかどうなのかということは、案外それぞれの町の担当者は分からないことが多い。病院の先生の御判断に委ねられるところが非常におおきいのではないかと思っております。病院の先生が変われば、またこの判断も変わってくるというような非常に不安定なことになっておるのではないかというように思っているわけです。

地域移行はとにかく大事なのですけれども、進めていきますと、必ず地域住民が、そばに医療がついていないと受け入れてくれません。病院の近くだとか、先生が絶えずケアをする、駆けつけてくるというような状況がないと、住民では受け入れられないわけです。ということになると、結局、精神病院の先生方の判断、精神病院の判断というのがうちらのあたりでは非常に大きいということになるわけであります。

したがって、精神病床をとにかく減らすというような御発言が先ほどからいろいろありましたけれども、こういうことよりも、地域移行の目標をむしろ高めて、その病院に主体性を持って進めていただくようなことをやった方がいいのではないかと思っております。

結局、ベッドを減らせば、行き場を失った障害者の方が直接一番迷惑をこうむるということになるというように思っております。目標などの数字も、やはり骨太のものをぼんと打ち出していただいて、余り目標をグラグラ変えると信頼性がないと思いますから、7万人が3万人でもいいのですけれども、目標を余り変えない方がいいと思います。

骨太のもの。それから、財政的な支援をきちんと言っていただくということが、これらの問題を大きく進めるポイントになると思っております。

以上です。

三浦座長 ありがとうございます。

それでは、佐藤委員、どうぞ。

佐藤委員 先ほど休憩時間のときに山本幹事と立ち話をしていたのですが、難病の生活支援事業の数字が資料の中で今日出ていますが、これは初めて公開したのですかと聞いたところ、難病対策委員会の資料としては出していますということなのです。ですけれども、ほとんど恐らく伊藤委員以外は、よく知らないようなデータだろうという感じがします。

厚労省のホームページを開けると、いろんな制度の説明、法律の説明などが分かるわけなのですけれども、制度のところに実績というクリックできるようなところを設けて、年度別に全国でどういう点数、都道府県でどうか、性別にも分けたりとかというようなデータをきちんと示して、制度がどういうふうに利用されているのかということを国民に分かるようにするということが、今度の計画の推進体制のところでもぜひ強調していただきたいなと。

市民理解を高めようと言っている割には、情報がすごく分かりにくいということではまずいと思いますので、今日の論点だけの問題ではないですけれども、一般的な問題ですけれども、ぜひ頭に入れていただければと思います。

三浦座長 ありがとうございました。

それでは、関口委員、どうぞ。

関口委員 ありがとうございます。全国「精神病」者集団の関口明彦です。

地域移行に関して、1年以上も社会的入院をしている人に関しては、本人が個別給付を申し出ることができる。地域移行支援を受けることができるとなりました。ここで問題点は2つありまして、まず第1に、地域移行支援と地域定着支援がセットで事業者は受けなさいということになっていて、地域定着支援の方は24時間駆けつけられる体制というのが書いてあるのです。こんなことをできる事業者はほぼないわけです。それが受ける事業者側の問題。

もう一つは、病院にいる本人が、どうやってそういう制度があることを知るのか。申請すらできないわけです。基本的に病院に閉じ込められているとしたら、役所には行けませんから、本人でなくても認めますということにはなっていますけれども、その制度を申請することができるという、個別給付を申請することができるということをどうやって周知するのか。その辺の具体策をもし考えておられるならば教えてください。そうでないと何の意味もありません。

グループホームもケアホームも精神病院の敷地内につくるということは、今、条例で可能になっていいます。それに関しても、国としてそれはまずいということであるならば、何とかそれをやめさせるような方策を考えていただきたい。

難病についても、都道府県にあるということになっていますけれども、それも脆弱なようですけれども、やはり地域に住んでいらっしゃるのは難病の患者さんですので、私も難病患者ですけれども、そうだとすれば、基礎自治体に難病の専門と言ったらおかしいですけれども、難病の相談窓口というのは1個あっていいのではないかと思いますので、御検討ください。よろしくお願いします。

三浦座長 ありがとうございます。

加藤専門委員、どうぞ。加藤専門委員まででとめて、コメントをいただきたいと思いますので。

加藤専門委員 全国児童発達支援協議会の加藤です。

時間のないところ、すみません。せっかく参加していますのと、今日、途中で退席をさせていただきますので、一言子どもの領域から御意見を申し上げたいと思います。

なかなか大人の世界の話が中心で子どもの話を繰り出すチャンスがなくてとまどっているのですが、今日の論点<2>、<3>、<4>、この後の<5>にしてもそうですけれども、これらのテーマについては、子どもの場合も全く同じです。そういう意味で、大人の世界のことをこうやって考えるときに、必ずその中には子どもがいるということをぜひこの委員会でも考慮していただきたい。必ず子どものことも含めた検討がされている、配慮がされている、あるいは組み立てになっているということをぜひ基本的に置いていただきたい。

あえて申し上げますと、サービスもそうかもしれませんが、残念ながら制度的には我が国においても着々と拡大、充実に向けて前進はしているかと思うのですが、相変わらず、まだまだ特に私の場合、子どもの世界ですが、地域間格差というものが非常に激しくあります。主に太平洋側には資源がいろんな意味でハード、ソフトともに整っている。それに関して、日本海側あるいは山間部においては、全くそういう資源がないようなところもまだまだ残念ながら多いということ。さらには、あったとしても、残念ながらサービス間格差、事業者間格差といいますか、そういうものが厳然としてあるということで、そういう意味では一定の水準で、どこに生まれ、どこに育とうとも、必要な支援サービスが特に子どもの場合には家族、一体的にそういった資源サービスが用意されているというような体制をつくる必要があろうかと思います。

そういう意味で、この委員会の結論がもし出るとすれば、ぜひその辺についても盛り込んでいただけたらと思います。よろしくお願いします。

三浦座長 貴重な御意見をありがとうございます。

それでは、ここで厚労省の方からコメントをいただけますならばお願いしたいところでございます。

重藤課長、お願いします。

重藤課長 では、私の方から担当の部分について説明させていただきます。

まず、茨木専門委員から区分見直しについて、追加する項目の意味とかニーズを抜本的にというようなお話だったと思います。確かにそうでありますが、ただ、もう何年間か障害者自立支援法の、今の現行の制度で行ってきます。それはそれでかなりのデータとしていいデータとしてまとまっていますので、そういうものを活用して、その上にそうした障害の特性に応じて提供する支援のどのようなものについて判定できるのかということについては、上乗せ項目ということで、どのようにして3障害の特性を合わせてできるのかというところで検討しているというところであります。

坂本専門委員からは、地域移行と言っても、なかなか進まないために、病院にもそうした主体性を持って地域移行に協力していかなければならないということでありますが、これは新たな精神医療の検討会の報告の中でも、病院の中にそうした地域移行に向けてのチームをつくって、そうしたもので支援をしていくというような方向性も提言されていますので、そういうものを具体的にどういう形にできるのかということを検討しているところであります。

関口委員からは、地域定着支援の制度のことを知らないのにどうやって伝えるのかということでありますが、それにつきましても新たな精神医療の検討会のチームで、入院時にそうしたできるだけ地域支援のチームがくっ付くということ。先ほど言いましたように、病院内での退院に向けてのチームがつくということで、そうした地域支援に向けての体制づくりを入院当初から組み込むということで提言いただいていますので、それを具体的にどういうふうに組み込めるのかというのを検討しているというところであります。

グループホームとか、精神病院の敷地内にできるのがいいのか悪いのか。これについては今後の検討課題です。

阿萬室長 障害福祉課地域移行・障害児支援室長の阿萬でございます。

関口委員の方からの御質問の点も含めて、何点かお話をさせていただきます。

まず、地域移行支援と地域定着支援につきまして、特に地域定着支援について24時間電話で対応できるような体制をとっている、とらなければだめだと言っていることがやりすぎではないかという趣旨の御指摘でございました。

ただ、これにつきましては、精神科の病院から退院された方ですとか、施設から退所された方が日常生活を送る上で、きちんとした形で24時間対応できるような形でしていただくべきであるとは思っております。その中で、地域移行支援につきましても地域定着支援につきましても、現状はなかなか我々の想定したとおりの形で実績がまだ上がっていない状況では正直ございます。そういう中で、そういう御指摘も聞いているところではありますけれども、我々とすると、基本的には今の枠組みの中で具体的な実施が進まないところの問題を一つ一つ確認した上で、可能な限りそういう障害を除いていけるようなことができればと思っております。

2つ目の地域定着支援、地域移行支援についての御指摘、今、重藤の方も申し上げましたけれども、基本的には精神科の病院に入院されている方に対する退院についてのいろんな情報をどういう形でお伝えするかということで、これについては精神科病院への入院の体制の見直し等も含めて、今、検討が行われている中で一体的に検討していくことになると思っております。

あと、最後に病院の敷地内にグループホームを建設するということについての御指摘がございました。これは別の小委員会でも同じような御発言がございまして、私の方から回答させていただいておりますが、まずそういう病院の敷地内にグループホームなりを建設することが望ましいかどうかというところにつきましては、我々としても望ましくはないものと思っております。そういうことで、国の基準におきましても、それはその点明示はしております。ただ、地方分権のいろいろな流れの中で、できるだけ自治体に判断を任せるという観点での規制の見直しの中で、そのところにつきましては「参酌基準」ということで、「従うべき基準」ということに整理されておりませんので、その中で先ほど御指摘がありましたように、条例によって各自治体の方で別の定めをするということが今起きているとは承知しております。

ただ、その中でも我々が承知しておりますのは、無条件でそういうことがオーケーと言っているのではなくて、例えば用地確保が困難な都市部であるとか、地域での交流の機会の確保とか、そういう一定の条件を課しているとも聞いておりますので、そういう意味では、障害者の方々が地域で生活するための基盤整備、基盤が不足しているという観点から、それぞれの自治体でそういう判断をされているということだと思っております。

それにつきましては、正直申し上げまして、我々としても忸怩たるところはあるのですけれども、地方分権とある意味ぶつかっている場ではあると思いますが、その中では我々として、そこはやむを得ないところではないかなと考えております。

以上です。

三浦座長 ありがとうございました。

辺見課長、どうぞ。

辺見課長 私から2点ほどお話をさせていただきます。

まずは、障害福祉計画の実績数値でございますけれども、基本的にはこれらの実績数値といいますか、障害福祉計画は市町村単位でつくるものでございまして、計画の数値は全国からブレークダウンしていくものではなくて、市町村、都道府県で作成したものをむしろ積み上げたものでございます。ただ、市町村が計画を作成するに当たっては、作成に対しての基本的な指針を厚生労働省より示しておりますので、それをもとにして作成しているといった構造になっております。

これまで作成された計画ですとか実績数値とか、多くのところでは自治体ごとに公表して、地域ごとで御議論しているかとは思いますけれども、今回の総合支援法によりまして、しっかりと評価・検証するということは法律で定められましたので、今後、25年4月からの施行でございますけれども、具体的な方法等について私どもの方でも検討して、参考になるようなことを示す必要があるのかなと考えているところでございます。

もう一つ、中原委員から話がありました。今後の計画的な進め方でございますけれども、まずは総合支援法の施行は25年4月でございます。また、総合支援法の規定の中には、グループホームの一元化等は26年4月の施行となっているところでございますので、こういった総合支援法の施行をしっかり進めながら、施行後3年を目途とした検討規定ということについては、3年というタイミングを見据えながら、施行状況等もしっかりとよく見ながら検討を行っていくという、大きく申し上げればこういった段階で行っていくということかと心得ております。

以上です。

三浦座長 最後の部分は。どうぞ。

坂本専門委員 すみません。今の厚労省の一括法関係ですけれども、病院の中にグループホームをつくるというような話なのですが、地方分権も大事なのですけれども、いわゆる基本的な一番大事なところを譲ってもらっては困ります。特別養護老人ホームでも、4人部屋をつくれ、6人部屋でもいいというような好き放題なことになっていますから、私は守るべき参酌標準をきちんと出していただいて、例外を余り認めないようにしていただきたい。そのようなことをやっておったら、どんどん資質が下がります。

以上。

三浦座長 室長、どうぞお答えがありますか。

阿萬室長 もちろん、何でもかんでも譲っているということではございませんで、例えば人員配置の基準ですとか、居室の面積基準につきましては、必ず適合しなければいけない基準ということで定めているものではございます。ただ、もちろん、基本的な考え方とすると、そこはそんなに違いはないと思いますが、我々としても、繰り返しになりますが、地方分権との間の関係でもぎりぎりの判断をしているというところでございますので、御理解いただければと思っております。

三浦座長 それでは、相談の方へ議論を進めなければいけないのですが。

関口委員 ちょっと待ってください。質問と答えが一致していないので、そこで確認しておきたいのです。

三浦座長 どうぞ。

関口委員 私が質問したのは、24時間何かあったら駆けつけるというのが要件になっているということであって、私自身が今、事業所の申請の担当になっておりますから、24時間救急電話があるというのはもう既にうちの事業所では実施していますので、そんなことは全然問題にしていないわけです。24時間、何かあったら駆けつけるとは、そういう状態だったら救急車を呼んでくださいと言うしかないようなわけで、それは過酷すぎるわけです。24時間、何かあったら駆けつける。だから、駆けつけるというのと電話があるというのとではまるっきり違うので、そこを取り違えているのではないか。

三浦座長 それでは、駆けつけるというような基準まで設けるのは厳しすぎるという御意見ということでよろしいですか。

関口委員 だから、今の御説明を聞くと、駆けつけるという基準はないのだなと理解しました。

三浦座長 それでは、どうぞ。

阿萬室長 そこはまずありますのは、必要があれば駆けつけなければいけないという形にはなっております。ただ、そこは必要があるかどうかというところの判断は、具体的な状況にもよろうかと思っております。

以上です。

三浦座長 ありがとうございます。

では、尾上委員がずっと手を挙げ続けられておりますので、この部分は尾上委員の意見で終了させていただきます。

尾上委員 ありがとうございます。前半の議論の中で、辺見課長さんの方から3年後見直しにかかわって常時介護を必要とするもの、あるいは移動支援のあり方についても検討を入れているということでお答えいただいたので、多くの委員からパーソナルアシスタントや移動支援の個別化、給付化ということをしっかりと基本計画の中に検討事項として入れるべきだということで道筋みたいなのが見えてきたかなという感じがしているのですが、加えて今回、計画ですから、国の計画を受けて各自治体でも計画をつくっていただくということなので、ぜひそれらと合わせて国からの財政支援というか、地域間格差を解消していくような基盤整備や財政支援の仕組みを1つ論点としてしっかり基本計画の中に盛り込むべきではないかというのが1点です。

2つ目ですが、先ほど私の質問で答えていただいたのですが、統合失調症の方が約2万人ぐらい減られたということなのですが、入所施設の方では退院後というか、その後も例えば入所施設を出た後、地域生活に行かれた方、他施設に行かれた方、病院に行かれた方、悲しいことですけれども、死亡して退所された方、そういうふうに退所後の状況というのがデータとして出ています。統合失調症の方の先ほどの2万人の方の退院後の状況というのはどういうふうになっているかというのが分かれば、今回でなくても結構なので、入所施設同様に教えていただければと思います。これが2つ目です。

3つ目、これは確か2009年の厚労省の審議会の報告の中にあったと思いますが、先ほど岡部さんや中原さんがおっしゃられたこととも重なるのですけれども、地域移行というのは、やはり地域基盤がしっかり整って水が高いところから低いところに流れるように進んでいく、骨格提言というのはまさに地域移行と地域基盤整備を車の両輪のように進めていこうというのが55名の総意だったと理解しています。

その点から、ぜひあのとき2つの地域移行という言われ方をしていたと思うのですが、施設からの地域移行と、加えて実家からの地域移行というのでしょうか、その言わば家族が代替してきたその分をちゃんと社会的な支援としてサポートしていく、そういったことも含めて、言わば地域の方に安心感を持っていく、そのことによって、結果として当然地域移行が進んでいくということをしっかりと盛り込んでいく必要があるのではないかということが1つです。

最後、先ほどからの敷地内のグループホームの問題ですけれども、今回、総合支援法でせっかく一元化をしていただいたり、あるいはサテライト型というのも認めていただいたりということで、骨格提言の方では居住支援として再整理すべきということを受けていただいたのだと思うのです。あえて言うならば、旧自立支援法のグループホーム、ケアホームは先ほど言われた仕組みになってしまったけれども、新たに総合支援法での一元化されたグループホームでの、言わば地域居住のあり方ということを国として考え方を整理して、施設や病院内の敷地につくろうとするものは地域居住とは言わないのだと思うのです。そういった新たなグループホームのあり方を国として整理していただきたいと思うのです。

以上です。

三浦座長 ありがとうございました。では、御意見として確かに承って、次の論点に入らせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。お答えが欲しいですか。

精神の部分でお願いします。

厚生労働省 今はそのデータを持っていませんので、次回。

三浦座長 では、次回にということでよろしいでしょうか。

それでは、論点<5>が残っております。相談支援の部分です。こちらに関しまして、勝又副座長より、まず意見の特徴の御報告をお願いします。

大変失礼いたしました。申しわけありません。まず、厚生労働省からの説明が先でございました。それでは、お願いいたします。

阿萬室長 それでは、再び、障害福祉課地域移行・障害児支援室長の阿萬でございます。

本日の資料の28ページからでございます。恐らく時間が押していると思いますので、できる限り簡潔に御説明をさせていただきます。

相談支援の構築について、成年後見制度の利用促進等を含む形で説明するようにという御指示をいただいております。

まず、相談支援体制の強化等ということで、支給決定プロセスの見直しなどにつきまして資料を書かせていただいております。

障害者自立支援法ができたときには、そのときからも制度化されておりました、いわゆるサービス利用計画の作成につきまして、問題点として計画の作成が市町村の支給決定の後になっていたということ、さらに対象が限定されていたという理由から、あまり利用されている状況ではございませんでした。

その課題を踏まえまして、障害者自立支援法の改正の中で、まず、市町村が支給決定を行う前に、サービス等利用計画案を作成して、支給決定の参考にしてもらうということを制度化したのがまず1点。

そして、サービス等利用計画の作成の対象者を大幅に拡大したというのが1点。これらの改正を行っております。計画相談支援、障害児相談支援につきましては、障害者につきましては計画相談支援、障害児につきましては障害児相談支援という言い方をしております。対象者は28ページのアとイで明記しておりますとおりでございます。

ただ、これにつきましては、対象者を拡大する上で、相談支援の提供体制を考慮する必要があるという観点から、27年3月末まで、すなわち26年度中に全ての障害福祉サービス、または地域相談支援を利用する障害者などを対象とする扱いとしておりまして、これにつきましては、前回、関口委員の方から根拠については何かという御質問があったと思いますので、29ページに根拠を明示しております。

障害者の自立支援法、まず法律上では第22条の中に、厚生労働省で定める場合に、市町村がサービス等利用計画案の提出を求めるものとするとなっておりまして、具体的にはどういう場合に求めるかというと、今の施行規則の本則の中では、障害者または障害児の保護者が申請をした場合ということになっております。ただ、これにつきまして、経過措置が定められておりまして、附則のところでございます。

平成27年3月31日までの間は、単に申請をした場合ということではなく、申請をした場合であって市町村が必要と認めるときという規定をつけておりまして、これによりまして3年間については、市町村が必要と認める範囲でそういうものを求めればいい、ただ、3年たつと、もう全て求めるように、ということになるということでございます。

さらに拡大の方向性としましては、29ページの下の3行に書いておりますが、まずは新規の利用者、初めて障害福祉サービス等を利用される方、さらに従前のサービス利用計画作成費の支給対象者、そして施設入所者の人を優先して対象を拡大していくようにということで、各自治体にお願いしておるところでございます。この従前の作成費の支給対象者のリストが30ページの上の四角の中に書いておりますので、ごらんいただければと思います。

次に、支給決定プロセスでございますが、支給決定プロセスにつきましては先ほど申し上げたとおりですが、加えまして、次の<2>のところにありますように、適時利用計画の見直し、モニタリングを行うということになっております。このモニタリングサービス、継続的なサービスの利用支援の期間につきまして、具体的な期間について標準的に我々で定めているものが31ページの上の前半部分でございます。ケースによりましては毎月、施設の入所の場合にも1年ごとに1回見直してくださいということをお願いしておりまして、それに沿った形で各市町村で個別に定める形になります。

引き続きまして、31ページの半ばからの基幹相談支援センターの設置でございます。

障害者の方々の地域生活にとりまして、相談支援というのは不可欠だと考えております。ただ、市町村ごとの取り組み状況には差があるという実態も事実でございまして、その中で障害者自立支援法の改正の中で、地域における相談支援体制の強化を図るという観点から、これは障害者手帳の取得の有無にかかわらず、各種障害のニーズに対応するための総合的な相談支援センター、これを基幹相談支援センターと言っておりますが、それを市町村で設置することができる旨を規定しております。

その業務につきましては、32ページの上半分に基幹相談支援センターの業務を整理しております。最初に、総合相談・専門相談、その次に地域の相談支援体制の強化の取組として、地域の事業者への指導、助言、人材育成、連携の強化など、さらには地域移行・地域定着、加えて、権利擁護・虐待防止などということになっております。

虐待防止に関しましては、10月1日に施行されました障害者虐待防止法の関係で、それぞれの市町村は虐待防止センターの機能を果たす体制をつくっていただくことになっておりますが、例えばこの基幹相談支援センターでそういうセンターを兼ねるということも可能な形になっております。

また、32ページの下のところですけれども、総合支援法の中では、基幹相談支援センターの設置者が各種関係者との連携に務めなければならないという旨を規定した上で、身体障害者相談員、知的障害者相談員の方々についても、そういう事業者との連携を保って業務を行うように努めなければならない旨の規定を引いております。

そのような状況も踏まえつつ、33ページに自立支援協議会の法定化について書かせていただいております。障害保健福祉に関して地域の支援体制づくりの中で重要な役割を果たすのが自立支援協議会であると考えております。ただ、これまで法律上の位置づけが不明確ではないかという課題がある中で、障害者自立支援法の改正の中で自立支援協議会を法定化しております。自立支援協議会の関係者はここに書かれておりますように、各種関係者ができるだけいろいろな分野から参加していただく。そして、情報を共有し、連携を緊密化し、地域の実態、実情に応じた体制を整備していくというために設置していただくようお願いしております。

さらに障害福祉計画を各都道府県、市町村が定める場合に、あらかじめ自立支援協議会の意見を聞くよう、努力義務も課せられているところです。

今年6月に成立しました総合支援法の中でも、まず地域の実情に応じて名称を自立支援協議会ではなく別の名称にすることも可能にした上で、障害を持っておられる当事者の方ですとか、家族の方々の参画についても明確化しているところでございます。

この自立支援協議会につきましては、当省といたしましても、今後引き続き活性化していくことが非常に重要だと考えておりまして、例えば先日、都道府県の担当課長さんに来ていただいた会議の中でも自立支援協議会の活性化について、お願いをしているところでございます。

続きまして、34ページでございます。障害者等に対する意思決定支援ということで、これももう既に皆様御存じのとおり、総合支援法の第42条などにおきまして、意思決定支援への配慮、そして常に障害者などの立場に立った支援を行うよう努めなければいけないということが明記されております。実際に業務を行う上でこのような規定につきましてもきちんと考えた上で業務を行っていただくようにお願いをしているところです。

最後のページになりますが、35ページ、成年後見制度の利用促進等ということで整理させていただいております。

この成年後見制度利用支援事業につきましては、高齢者の方々もそうですけれども、障害者の方々、知的障害の方々、精神障害の方々の支援として非常に重要なものだと考えております。その中で、そういう障害福祉サービスを利用していたりとか、利用しようと御希望のある知的障害者の方、精神障害者の方で、例えば後見人の方の報酬ですとか、そういう必要な経費の一部について、補助を受けなければその制度の利用が困難であると認められる場合に、市町村から補助、助成を行っていただく。それにつきまして、国庫補助も行うという制度でございます。

さらに総合支援法の中で、この市町村の実施する地域生活支援事業を必須事業としまして、こういう後見の業務を行われる方の人材育成ですとか、そういう研修についても事業として追加をしているところでございます。

あと、最後のところで「その他」ということで書いておりますが、市町村・都道府県は、後見などの業務を適正に行うことができる者を家庭裁判所に推薦することなどに努めなければいけないという旨を規定しておりまして、できる限りこの制度の利用が促進されるような体制をつくっております。今後ともそういう体制の推進に努めていきたいと考えております。

以上です。

三浦座長 ありがとうございました。

それでは、皆様の御意見、勝又副座長より3~4分程度で御紹介を申し上げます。よろしくお願いします。

勝又副座長 それでは、御紹介を申し上げます。

「相談支援体制の構築について」ということで、共通意見としては3つございました。

1つは、相談支援の対象を各法律に定められた対象者以外にも広がる必要性。

2つ目は、相談は身近なところで、ワンストップサービスにする必要性。

3つ目は、障害当事者や家族による相談支援を相談体制に位置づける必要性というのが共通して複数の委員から出されておりました。

ただいま御説明がありましたように、障害者総合福祉法において定められた相談支援機関、例えば基幹相談支援センター、特定相談支援事業所、自立支援協議会などについては、その設立の意図と期待される役割が十分に果たされるようにするために御意見がございました。また、骨格提言に盛り込まれた新たな支援決定の仕組みのための試行事業や、研究の早期実施についての御意見もありました。

もう一つ、障害児相談支援事業所については、現行でスタートしているわけですが、相談体制において、都道府県児童相談所からの情報が市町村や相談支援センターに十分伝わる必要がある。十分に伝わっていない状況があるので、十分に伝わる必要があるというような御意見がございました。

成年後見制度については、複数の委員から現行の制度は成年後見人をつけた場合、本人の選挙権がなくなるなど、権利擁護の面で見直しの必要があるという意見が出されております。また、成年後見制度の利用促進のためには、相談支援センターが第三者後見業務を請け負う弁護士会、司法書士会、社会福祉士協会、さらには市民後見人の団体等と連携を深め、ネットワークを結べる体制の構築が必要であるという御提案がありました。

最後に、支援つき意思決定支援の実現の必要性についても、複数の委員から意見がございました。その場合、相談事業には、ピアカウンセリング、ピアサポートなど、障害当事者や家族による活動の積極的位置づけが必要であるという御意見でございました。

また、全体を通じて、やはり財源の確保が相談支援専門員と十分なサービスを提供するためには重要であるので、国や自治体の財政支援は欠かせないという御意見がございました。

以上です。

三浦座長 ありがとうございました。

主だった意見、副座長の方でまとめておりますので、これ以外の意見、そしてどうしてもここを強調したいという御意見がございましたら聴取したいと思います。

それでは、清水専門委員、伊藤委員、岡部専門委員、加納専門委員、そして河崎専門委員、北野委員、柴崎専門委員、関口委員、川崎委員。

最初、清水専門委員からどうぞ。

清水専門委員 ようやくこの相談支援機能ということで、高齢者で言うケアプランとケアマネということで、それぞれの障害当事者、家族を含めて本当に安心してサービスを受けられる計画をつくってくれるというようなことになったということについて、大変ありがたく思っています。

ただ、それはそうなのですけれども、今、33ページで自立支援協議会の法定化の問題が出ていました。自立支援協議会を法定化するというような場合に、大きくちょうど真ん中ぐらいですけれども、障害福祉計画をそれぞれ市町村あるいは都道府県がつくる場合に、意見を聞くように努めなければならないというようなあいまいな形では、市町村がそれによってどうしたらいいのか。努めなければいけないから、計画をする場合に自立支援協議会に意見を聞くのか、聞かないのか。これはきちっとあいまいな形でなく、しなければいけないと思います。

特に、この障害者政策委員会、我々小委員会の立場で、障害基本計画を次の3年後の見直しのための計画をつくるための委員会だと承知はしておりますが、しかし、今回も申し上げたものは、喫緊に早急に生きるために必要な、そういう政策的なものも申し上げてきたつもりです。また、26日の日にも同様に、もう3年後の見直しでは全然間に合わないのだと、今までも主張してきて、それが26年4月から新しい支援法の方にも盛り込まれていないという点もあるということです。次回も申し上げさせていただきますけれども、この委員会の性格上は、確かに見直しのためにということかもしれませんけれども、喫緊な早急に必要な、今すぐ必要なものについては、やはり配慮していただけるように委員会としてもそれをぜひ盛り込んでいただきたいということを申し上げたいと思います。

三浦座長 ありがとうございます。

それでは、伊藤委員、お願いします。

伊藤委員 先ほども山本課長が言っていましたように、難病の相談支援センター、各県ごとにありますが、非常に脆弱なわけでして、今後、障害者の相談支援センターと連携をぜひ図っていただきたいということ。

脆弱にもかかわらず、置かれているところの半分が行政の中、県庁の中、保健所とか、あるいは病院の中なのです。それでは、本当の相談ができないわけでして、きちんと第三者として患者家族の利益を守るような相談支援センターにするよう、ひとつ工夫をいただきたい。

これは尾上委員からも出ていましたように、なぜ福祉の制度の利用が少ないのかということと関係しているのですけれども、主に難病対策を担当しているのは保健所等の保健衛生部門です。福祉のことは詳しくない。ところが、福祉の方の制度は市町村の福祉課が担当だったわけです。そこでは病気のことは詳しくないこともありまして、相互の連携を欠いているために利用が進まなかったということがあります。ぜひそういうことの二の舞にならないように、新しい相談については御検討をお願いたいと思います。

三浦座長 よろしいでしょうか。連携について御意見をいただきました。ありがとうございます。

それでは、岡部専門委員、続いてお願いします。

岡部専門委員 早稲田大学の岡部です。

私は、意思決定支援と成年後見制度について少しお話をしたいと思います。今回の特に論点のところで、相談支援体制の構築について(成年後見制度の利用促進等を含む)ということで書いてあるところが気になっておりまして、成年後見制度について検討することはとてもいいと思うのですが、ただ、大前提として利用促進だけを前提としていい段階なのだろうかということについて危惧があります。

と申しますのは、意見書にも書きましたけれども、権利条約の12条で求めていること、締結国は障害のある人が生活のあらゆる側面において、他の者と平等を基礎にして法定能力を享有することを認めるということを生かす項目として、本来、新障害者基本法の第23条があったと理解しています。

すなわち、そこで言われている相談業務や成年後見実施に当たっての意思決意の支援の問題というのは、その実施に当たって障害者の意思決定への配慮を最大限行うべきだということが目的だと。その観点から言うと、今回の成年後見制度をどうこの計画に盛り込んでいくかということに対して、まずこの促進という前に、一定程度の見直しということが必要なのではないか。その見直しがある前提で、それをどういうふうな形で制度適合的に則していくかということが図られるべきだという順番だと思います。

したがって、先ほど言ったようなあり方の検討を計画に盛り込むということの筆頭には、私はパーソナルアシスタントと同様に、この成年後見制度ということを盛り込むべきではないかと思っています。

ちなみに、意思決定支援のあり方とかについても、ぜひある意味で職員の研修制度みたいなことで矮小化するのではなくて、本来の今の権利条約12条の趣旨に従った、成年後見制度をいかに構築するかということに重点を置いて検討していただければと思います。

以上です。

三浦座長 ありがとうございます。

それでは、加納専門委員、続いてお願いします。

加納専門委員 関西大学の加納です。

2点述べさせていただきたいと思います。

1点目は、相談業務に携わるワーカーの専門性にかかわる点としてですけれども、障害に関する専門知識だけでは不十分ではないかということで、それと合わせて男女平等など反差別の人権擁護の専門知識、そういったものの習得も非常に権利擁護という点ではますます重要になってくるかと思います。

それが理由としましても、先ほどからジェンダーの視点での発言として集中して申し上げているのですけれども、例えば障害女性といった複合差別による生活困難者への支援には、とても障害に関する専門知識だけでは十分な相談に乗っておられないという事実がございます。そういった点を配慮したものが要るのではないかという点が1点。

障害者の意思決定の支援に配慮しつつというところですけれども、障害者及びその家族、その他の関係者に対する相談業務とありますが、とりわけここは、尾上委員の意見書もありましたけれども、ピアカウンセリングやピアサポートといった、特に障害当事者の抑圧された声を聞くことに留意していただきたいということであります。

特に障害当事者、家族の中でも発言権が大変弱くなりがちな、性別で言うとやはり障害女性の問題というのが深刻であります。それは障害のある子ども、女児であったり、女子であったり、高齢女性であったりという性差による発言権の弱さということが非常に実態調査でも見えてきておりますので、そういった性別へのセンシティブな配慮も要るとお願いしたいと思います。

三浦座長 貴重な視点からの御意見、ありがとうございました。

それでは、河崎先生、どうぞ。

河崎専門委員 日本精神科病院協会の河崎でございます。

この相談支援体制につきましては、先ほど勝又副座長の方から、それぞれの委員の御意見をまとめていただいたことに尽きるのかなと思いながら、1点、お願いを申し上げたいと思っておりますのは、相談の内容そのものの中に、私ども医療関係者からしますと、障害者の方の医療についての相談とかそういうようなところがもたらされたときに、それをどういうふうに医療の相談窓口に連携をとりながら行っていくのかというところの視点は、今後は非常に必要になってくるのかなと。

といいますのは、今日の最初の方の議論にもございましたけれども、やはり医療サービスと福祉サービスをしっかりと両輪としながら、必要とする障害者の方もいらっしゃるわけですので、ぜひそういう意味で、相談業務を行う人の研修事業とか、そういうところに医療の観点もぜひ含んでいっていただきたいと思っております。

以上です。

三浦座長 ありがとうございます。

それでは、川崎委員、どうぞ。

川崎委員 家族会の川崎です。

今の医療の河崎先生と本当に意見が同じで、そこの連携は必要だと思うことが1つ。

2つほど要望させていただきます。

先ほど厚生労働省の御説明の32ページの○の下の2つの箇所で、皆様お分かりのように、実は障害者相談員制度は、現在、身体と知的障害者に限られているということで、私ども精神障害者としては、ずっと長らく精神障害者も相談員制度に入れてほしいという要望をしておりますが、なかなか現在かなっておりません。現在、差別禁止法とか、国連の人権条約にものっとりまして、やはり精神障害者も相談員制度に入れていただきたいということが1つです。

もう一つ、この相談というのは、日常生活さまざまな問題の相談を受けておりまして、特にサービスを利用するとかそのようなことでなく、もう本当に困ったことの相談があるということで、私ども家族会では、家族による家族相談ということで、本当に分かりあえるものということで相談を受けておりまして、これが今、全国に広がっておりまして、かなりの家族の方や当時者の支援をしていると思っております。

先ほど来からありますように、仲間同士の相談支援という形で、現在、これは制度化されていないということで、地域格差がありますけれども、全くお金のないところで家族会が頑張っているということもありますし、その成果、非常に件数がふえているという成果も踏まえまして、ぜひとも制度化していただきたいという、以上2つのお願いです。よろしくお願いいたします。

三浦座長 ありがとうございました。

それでは、北野委員、どうぞ。

北野委員 1つ、素朴な質問があるのですけれども、私、今回の改正自立支援法の5条の17で、相談支援というものを3つの支援の類型に分けられて、福祉の各般の問題に関する情報の提供や助言等々の基本相談支援、地域移行、地域定着に関する地域相談支援、もう一つは、サービス利用支援に関する計画相談支援と3つに分けられました。

3つに分けておいて、それを今度は2つの事業類型に分けられた。特定相談支援というのは、基本相談と計画相談をしなさいよと。一般相談支援というのは、基本相談と地域相談支援をしなさいと分けられましたね。私は介護保険のケアマネジメントというのは、実は居宅介護支援と言いまして、相談は業務に入っていないのです。基本相談の業務は介護保険のケアマネジメントには一切入っておりません。

つまり、既存のサービスを組み合わせることと給付管理でオーケーと。ですから、なぜ障害がそういう基本相談というものがメインになってきたのかといえば、はっきり言いますと、障害者の場合で言うと、学校、就労、医療、余暇、社会参加、社会参画についての相談がある。2つ目は、本人中心だから、本人の自己決定とか、意思決定に対する支援というものをちゃんとやりなさいと書いてある。大事なのはここだと。そうすると、かなり高いレベルでの相談支援員さんのレベルが求められていると思うのです。

介護保険の場合で言いますと、毎月モニタリング料が出て1万3,000円。改正基本法で言いますと、継続利用支援というモニタリングの業務は基本的に年に2回を基本にすると書いてある。年に2回を基本ということは、月2,000円。一体厚生労働省は専門的な人を求めていながら、何人のケースを持ったら、専門性がある人がこの相談支援をやって行けると思うのか、本当に頭で計算ができないのですけれども、教えていただければと思います。

三浦座長 ありがとうございました。

それでは、御意見があと2人いらっしゃいますので、その後に時間の許す範囲でコメントをいただくという形でよろしいでしょうか。

柴崎専門委員、どうぞ。

柴崎専門委員 重症児を守る会の柴崎でございます。

まず、先ほどもおっしゃられましたが、相談支援センター、今後充実をぜひとも図っていただきたい。身近なところで誰でも相談ができるという大変すばらしいことだと思います。それはそれといたしまして、私が一番申し上げたいのは、成年後見人の親の兼務ということであります。

私どもの会では、ほとんどの方が親あるいは兄弟が成年後見人になっている方が多うございまして、ある意味で、親だからやるべきことをやっているのか、成年後見人だからやるべきことをやっているのか。何かあいまいなところが非常にありまして、第三者後見という位置づけをもう少し明確に相談支援センターが出せるような仕組みをぜひともつくっていただきたい。ゆくゆくは親の高齢化あるいは親亡き後の問題からしましても、このことはぜひとも必要なことではないか。そのために第三者後見を受けられる方々、そういう方々の相談支援センターと連携、今の状態では多分ただ単に紹介をするだけ、こういうところがありますよということだけのように受け止めておりますが、これをもう少し一歩前に進めて、そういう団体、弁護士会あるいは司法書士会とか、最近は市民後見という方々も大分ふえてきているようでありますので、主に高齢者が対象と社会的には認知されているようですが、障害者にもぜひともこういった方々の応援をお願いできればと。

そして、安心して判断能力のない方の自立した生活ができるというのを構築してほしいと思います。

三浦座長 ありがとうございます。

それでは、最後に関口委員、どうぞ。

関口委員 権利擁護のことで成年後見の話が出ているのだと思いますけれども、被成年後見人になると信託法では事理弁識能力がないという話になりまして、事理弁識能力というのは、普通のお買い物とか家族の名前を覚えているとか、今どこにいて何時ごろだというのが分かるとか、そういう能力が精神障害者はほとんどの方は持っているわけです。そうすると、成年後見の促進ということでひたひたと精神障害者の方まで来ているような感じがするのですけれども、これはとんでもない話だと思います。

次に、権利擁護の関係で言いますと、精神医療審査会の問題があります。これについては、検討されているのかいないのか。つまり、多々欠陥は指摘されていると思うのですけれども、例えば東京だと来るのに1カ月かかります。早い方です。それなのに、それをどうしていくつもりなのか。つまり、成年後見以前に、今ある制度、精神医療審査会をどうしてくれるのだという話です。

22条で根拠をお示しになっていますけれども、5項が抜けています。5項というのは、自分で計画をつくったらいいよという話ですね。22条の5項で自分が計画をつくるときに、どうすれば自分が計画をつくるときに誰が助けてくれるのか。つまり、役所がそれを担保してくれるのかどうか。自分で計画をつくっていいよと書いてあるにもかかわらず、それに対する知識も情報も与えないでおいて、5項がありますから自分で計画をつくっていいですという形で逃げるのはおかしいと思います。自分で計画をつくっていいという5項をちゃんと書いておくべきだと思うし、それがないのはおかしいと思います。

もう一つ、ここでこういう議論をしているのは、とても重要なのはなぜかというと、権利条約を批准しても、条約の文章そのもので最高裁判所の判断を求めることはできないのです。つまり、簡単に言うと、憲法違反ではない限り、刑事訴訟法でも民事訴訟法でも上告は認められないのです。ですから、こういう場でもって、計画とか、法律とかというのをきっちりつくっておくことが一番重要なのです。だから、その点は皆さん忘れないでいただきたいと思います。

三浦座長 御意見ありがとうございました。

それでは、時間がまいりましたけれども、厚労省の方で今この場所というようなコメントはございますか。お願いします。

阿萬室長 再び障害福祉課の阿萬でございます。

さまざまなコメントをいただきました。我々としても、基幹相談支援センターを今後障害者の方々の相談支援の、いわば中核として推進していきたいと思っております。その中で建設的な御意見をいろいろいただきまして、ありがとうございます。それらにつきましては、今後我々の中で検討を加えていきたいと思います。

ただ、何点か、まず相談員の関係についてコメントをいただきましたけれども、確かに現在は、精神障害者の方を対象とした相談員の制度化はされてはおりませんけれども、基幹相談支援センター自体は当然精神障害者の方の支援の相談にも当然対応するということになっておりますので、そういう中での対応をしていただくということが現状としてはあるのかなとは思っております。

あと、難病の支援センターとの連携などについても、御指摘をいただいています。当然、今後、難病の特性を踏まえた相談ですとか、サービス利用計画の作成ですとか、そういうものも必要になってまいりますので、それぞれにつきましては、情報提供を我々としても行うなど、必要な配慮を行っていきたいと考えております。

この前の10月にありました都道府県の課長さんたちに集まっていただいた会議でも、特に衛生部局と福祉部局の連携がなかなかここのところについてはとれていないというものがありまして、そういうところについて、特に集まられたのは障害福祉担当課長さんですので、福祉部局の方たちですけれども、ちゃんと衛生部局ともきちんと連携をとって、難病のところも含めてちゃんと対応をするようにということでお願いしているところでございます。

そのほか、北野委員の方から、介護保険のケアマネジャーとの関係の御指摘がございました。これにつきましては、介護保険制度と確かにそこのところは少し違っておりまして、基幹相談支援センターなり相談支援業務の3つの枠というのは、ケアマネジャーの居宅支援事業所というよりは、いわばこれはうちの厚労省の公式見解というよりは、私の個人的な考え方ですが、むしろ介護で言うと包括支援センターというか、全体の相談支援を行ってもらうところということではないかと考えておりまして、実際、基幹相談支援センターの中では、支援の必要度の相当高い人も低い人も含めて、いろいろな方について相談していただくということになっております。

実際には、地域相談、地域移行支援、地域定着支援も含めた形で、そういう各種の相談を組み合わせた上で経営というか、事業の運営を図っていただければと考えております。あと成年後見制度の関係もうちの省とは直接あれなので、法務省さんが来られていたら。

三浦座長 どなたか。

阿萬室長 民法制度の話自体ですので、我々の方からはコメントできないところですので。

三浦座長 分かりました。お答えありがとうございました。

それでは、課長、どうぞ。

重藤課長 精神につきまして、精神障害者の相談支援について、精神保健福祉法の中でも相談支援というところがありまして、それは今回のまとめられた新たな地域精神保健体制の構築に向けた検討チームという中でも、そういうピアの相談というのが非常に重要だということで提言を受けていますので、そういうのを精神の法律の方で、どんなふうにそれを具体化できるのか検討をしているということでございます。

もう一点、関口委員の方から、精神医療審査会、これはなかなか開いていないのではないかということで、検討しているのかというお尋ねでございますけれども、私どもの方も検討というか、できるだけ合議体の数とか人数の数とか、そういったところでできるだけ開けるようにしたいと思っています。

ただ背景には専門家が少ないというものがあって、なかなか都道府県、数が開けないということでありますが、できるだけ開きやすいような形にするように検討をしているということでございます。

三浦座長 ありがとうございました。

それでは、これをもちまして論点<5>についての審議を終わらせていただきます。本日は各委員さん、全ての方に積極的な御意見をいただきました。また、厚労省の方からは、真摯な御回答をいただきましたことに心から感謝を申し上げます。

事務局より、今後の予定につきまして、連絡をお願いいたします。

東室長 どうも長い間、御苦労様でございました。

次回は11月26日の10~13時を予定しております。次回が第3回で終わりということになります。その後、どうなるのかということにつきましては、先ほど清水先生の方から御意見をいただきました。前半の小委員会でのまとめにつきましては、前回の政策委員会に座長及び副座長の方から報告していただいております。そこでは、専門委員の皆様方の意見も含めてまとめる形になります。一応第3回が終わった時点で、座長、副座長の方から案をまとめていただいて、それを専門委員の先生たちにも御送付申し上げまして意見をいただくという形で、できるだけ意見を反映する形でまとめていきたいと思っているところです。

清水専門委員 理解はしますけれども、私も隣の重症心身児を守る会、父母の会なのです。そういう立場で、今、子どもたちが緊急的にも医療も必要だ、あれも必要だという状況なのですけれども、ただ、さきの推進会議にも我々の団体は入っておりませんし、今回の政策委員会にも入っていないのです。総合福祉部会なり今の小委員会の方にしか入っていないのです。

ですから、座長の取りまとめた意見を聞くだけではなくて、我々の意見が反映されているかどうかの確認をすることが一方通行の報告だけでは納得できないという意味なのです。そこら辺のことは、また座長、副座長、東先生と御相談させてください。私どもの訴えは、政策委員会に入っていればまだよかったです。残念ながら入っていないものですから、専門委員会の報告だけで納得するということには、正直申し上げて、これだけ大切な会議と、特にこれからの計画づくりというようなことなものですから、政策委員会に入っていないという立場のそれぞれの団体のことについても御配慮していただいて、御相談していただきたいと思います。

三浦座長 ありがとうございました。

それでは、これをもちまして、「障害者政策委員会第4小委員会」の第2回会合を終了いたします。まことにありがとうございました。

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