(PDF形式:287KB)別ウインドウで開きます

障害者政策委員会第2小委員会(第3回)議事録

藤井座長 時間となりましたので、「障害者政策委員会第2小委員会」の第3回目の会合を開始します。どうも大変お忙しい中、ありがとうございました。

本日は、この会議は、15時半、2時間を予定しています。

なお、本日の欠席の委員ですけれども、伊藤委員、川崎委員、竹下委員、福島オブザーバーの4人でございます。

1つ、またお願いがございます。委員の発言に関してなのですけれども、これは情報保障の観点から、「障害者政策委員会」同様に、委員が発言を求めるときは、まずは挙手をしていただきます。そして、指名を受けた後に、御自身の名前を言っていただいて、ゆっくりとお話をしてほしいと思います。今日は門川委員がいらっしゃいますので、門川委員、こういう感じでよろしいですか。そういうことで、ゆっくりお願いいたします。

それでは、本日の議事につきまして、東室長の方から、議題と資料の報告をお願いいたします。

東室長 どうもこんにちは。担当室の東です。よろしくお願いします。

本日は、論点<4>「所得保障等(年金、諸手当、経済的負担の軽減等)について」、論点<5>「就労施策に関するその他の事項について(自営業・起業への支援等)」ということについて御議論いただきます。

まず論点<4>所得保障等では、冒頭に厚生労働省から説明を受けます。次に、事務局から若干の資料説明を行いたいと思っております。その後、委員間で議論していただくということを予定しております。

資料1-1が論点<4>に関する厚生労働省の資料であります。

資料1-2が論点<4>に関する事務局の資料でございます。

資料3が論点<4>と<5>に関する委員からの意見ということで、1冊にまとまっております。お手元に資料があるかどうか確認していただいた上で、なければお申し付けください。

以上が大体の説明なのですが、皆様方の意見の機会を確保するために、私の前に、ブザーによって何分話しているのかわかる仕組みを用意しております。それぞれ、設定としては青が1分、黄色が1分、最後、赤が1分ということで、時間をオーバーしましたら点滅するようになっておりますので、御配慮のほどをよろしくお願いしたいと思います。どうもありがとうございました。

藤井座長 それでは、開始をいたしますけれども、松井オブザーバーから発言をいただきますので、どうぞ御発言ください。

松井オブザーバー 松井です。ありがとうございます。

先日の第2小委員会の第2回会合の最後に、厚生労働省の小山田障対課長から、法定雇用率を今以上に引き上げるという議論と賃金補填をするという議論が同時に同じ人から出てくることはあり得ないという趣旨の御発言がありましたが、私もそのターゲットの1人に含まれるという理解から、意見を申し上げる機会をつくっていただいたわけです。

2006年に行われた厚労省の障害者就業実態調査によれば、労働年齢の就業率は約40%で、これは一般の約70%と比べ、30%近く低くなっている。また、就業している障害者のうち、雇用されて働いているもの、つまり、雇用者が占める割合は約4割で、これは一般の9割弱と比べ半分以下になっています。しかも知的障害者については就業している者の約6割が、また、精神障害者についてはその4割近くが福祉的就労に従事しています。

こうした状況を改善し、障害者が他の者と平等に一般労働市場に参加できるようにするため、障害者雇用率をさらに引き上げるとともに、合理的配慮及び必要な支援を提供することを私たちは求めているわけです。

しかし、そうした努力を最大限にしても、一般雇用に移行できない障害者にとって、福祉的就労以外に選択肢はないという現状を打開するため、2011年8月31日に出された「障がい者制度改革推進会議総合福祉部会」の骨格提言では、大阪府箕面市で実施されている社会的雇用などの取り組みも参考に、従来の福祉的就労にかわる新たな障害者就労支援制度の創設を提案した次第です。

私たちは必ずしも賃金補填がまずありきと主張しているわけではなく、一般労働市場での稼働能力で生計が立てられるようにするための方策が優先されるべきだと考えます。そのためには、本人の力がフルに発揮できるような仕事の確保、合理的配慮及び必要な支援の提供がなされるべきです。

そうした方策を講じても、なお、稼働能力が低く、稼働収入だけでは生計が立てられない障害者について、所得保障の一環としての賃金補填。当然、障害基礎年金や障害厚生年金との調整の仕組みの検討も必要だと考えられます。

賃金補填は必ずしも固定的、恒久的な措置ではなく、稼働収入がふえれば、補填の減額あるいは補填なしということもあります。先日、山田課長は御発言の中で、もともとこの議論は、雇用と福祉の間をどう埋めるかということからスタートしているという認識を示されていましたが、少なくともその認識は私たちと共通していると思います。

2010年6月29日に行われた閣議決定で、いわゆる福祉的就労のあり方について、労働法規の適用と工賃の推進等を含めて検討し、2011年内にその結論を得るとされているにも関わらず、残念ながら、その検討はなされていません。山田課長が雇用と福祉の間をどう埋めるかを政策課題として認識されているのであれば、新たな基本計画において重点政策課題として位置づけるべきであり、並行して研究会を立ち上げ、その課題について結論を出すようにしていただきたいことを、この場を借りてお願いしたいと思います。ぜひよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

藤井座長 前回の終わり際での山田課長の発言への御意見だったと思いますが、山田課長、コメントはございますか。

山田課長、どうぞ。

山田課長 障害者雇用対策課の山田です。

最後の福祉と就労の狭間、その問題についての認識は共通化していると思いますが、私が申し上げたかったのは、基本的に賃金補填という制度が一般就労への移行の阻害をするという副作用を起こしている、それは現にヨーロッパでもそういう状態が起きている、

途中で(松井オブザーバーが)言われた、固定化をするとか、企業や障害者自身の能力を伸ばそうとするインセンティブを削ぐということもヨーロッパでも広範に起きている。そうした中で、私は推進会議就労合同作業チームに対しても、なぜそういう副作用に対する具体的な処方箋を示していただけないのかと申し上げた。(チームからは)とにかく検討しろ、検討しろという一辺倒だった。副作用に対する処方箋とセットでない限りは、そういった議論というのはヨーロッパでも同じような問題を起こしている中で、問題が多い。松井先生が昨年の末に出された本も読ませていただきましたけれども、それについては具体的な記述は書いてありませんでした。むしろそういった点を積極的に(提起)していただくことで、議論の可能性は開けてくるのだろうと思っています。

就労合同作業チームにおいても、賃金補填については賛否両論さまざまな議論があったとお聞きしますけれども、基本的には就労合同作業チームについては、資料や議事録は公開されていなくて、最終的な報告でしか出ていない状態であります。就労合同作業チームを公開する、しないというのは別に選択の問題であって、そういった副作用ということについて自覚されているのであれば、それをどういう形で克服していったらいいのかという積極的な提案をしていただいた方が議論は発展するのではないかと思います。

藤井座長 それでは、この件は今日の本論から少しずれますので、大変大きな問題ですね。前回、前々回に次ぐ、雇用と福祉の一体展開を含めて、あるいはこれまでの未検討分野、今、山田課長おっしゃったことも1つの検討としてさまざまな角度から検討する必要がある。

これについては一応これで打ち切りまして、最終的にどう盛り込むかについては、座長、副座長で考えてみたいと思っています。したがって、これについては、今日はこれで終わります。

今日の本論であります論点<4>と<5>で、<4>の方に少しウエートを置いて時間を配分していますので、ここから議論に入りますが、このように進めてまいります。最初に、厚労省からこれに関する資料1-1を使って説明を願います。その後、担当室の東室長から資料2を使って説明願い、さらに委員からいただいています事前意見を浅倉副座長より特徴点を述べてもらいます。その上で、さらに全体の文章を見させてもらいますと、百瀬専門委員の提案が一番事前意見がまとまってらっしゃいますので、百瀬専門委員にも今日の浅倉副座長の後に、全体の課題提起ということで発言願ってから審議に入っていこうと思っています。

それでは、厚生労働省の方から資料説明、15分間程度ですが、よろしくお願いします。

度山課長 それでは、厚生労働省の方から、資料1-1に沿いまして順に説明してまいります。私は、年金課の度山と申します。よろしくお願いいたします。

まず、「障害年金制度の概要」ということで資料を準備させていただきました。

1ページは障害基礎年金、2ページは障害厚生年金でございます。老齢年金は老齢ということ、加齢ということにより所得を喪失するということに対する備えということですけれども、障害の場合には、むしろ現役期に障害のために稼得能力を喪失することの備えということで一体的に運営をしておるところでございます。

基礎年金の場合には、被保険者期間中ですので、20~60あるいは支給開始年齢が65歳ですので、60以上65未満ということも含めておりますけれども、その間に初診日のある傷病によって障害が固定したというものに対して、一定の保険料納付要件を満たしている場合に支給するという仕組みでございます。

年金額につきましては、そういうことで老齢年金と異なりまして、加入期間の長短というものがございませんので、2級障害の場合には、老齢基礎年金の満額と同額、1級の場合には、その1.25倍という年金額の設定になってございます。

2ページは障害厚生年金でございますが、同様に障害基礎年金の保険料の納付要件を満たしている人が厚生年金の被保険者期間中に初診日のある傷病によって、障害を固定した場合に支給されるものでございます。

期間がございますので、被保険者期間が300月未満である場合には300月とみなして計算し、それぞれの方の現役、働いていらっしゃる間にかけた保険料に相当する年金額を計算して支給するという仕組みになってございます。1級障害の場合に1.25倍だということは同様でございます。

3ページ目「特定障害者に対する特別障害給付金の支給に関する法律の概要」。これは国民年金が国民皆年金と言いながら、例えばサラリーマンの配偶者の方については、昭和61年以前は任意加入であった、あるいは学生さんについては、平成3年度前は任意加入であった。この任意加入の時期に任意加入しておらず障害を負ったという場合に、障害年金は支給できないということになるわけでございますけれども、いろいろ議論があって、この法律ができて、障害基礎年金の1、2級相当の障害に該当するということで認定を受けた方に対して、これは税財源による給付を行うという形で整理がされたものでございます。

支給金額は、そういう意味で基礎年金に比べるとやや低額になっておりますので、所得制限があるという点が違いでございます。

4ページ目、これはまだ成立していない法律でございますけれども、年金生活者支援給付金の支給に関する法律案というのがございます。社会保障・税一体改革の中で、低年金の方に対する加算という仕組みを政府としては提案しておりましたが、その後、3党協議において、年金の加算という形ではなく、年金の外での福祉的な給付という形で整理されたために、法律を出し直したものでございます。

そんな関係で、各種の法案とは成立がおくれて、現在、国会で継続審議中という扱いになってございますけれども、障害者に関係する部分につきましては、これももともと低年金の方への給付と設計されておりますので、一定の所得の制限がございますけれども、障害基礎年金の受給者に障害年金生活者支援給付金ということで、月額5,000円。これも1級の場合には1.25倍と考えてございますけれども、給付金を支給する。財源的には税財源による整理がされているところでございます。

社会保障・税一体改革によりまして消費税の引き上げが予定されておりますけれども、その分を充てる機能強化という整理になってございますので、税制抜本改革の施行時期に合わせて、平成27年10月の施行の予定でございます。

以上、簡単ではございますけれども、御説明いたしました。

新室長 続きまして、障害年金制度での最近の取り組みについて、年金局給付事業室の新と申します。よろしくお願いします。

5ページ、先ほど説明のありました年金機能強化法におきまして、措置がとられております。障害年金の受給者の方の障害の程度が増進した場合、額を改定する、改める請求をしていただくのですけれども、これには1年間の待機期間が設けられております。しかしながら、今回、明らかに障害の程度が増進したと確認できる場合については、このような待機期間を要しないという改正が行われておりまして、今後、どういったものが明らかに障害の程度が増進した場合と言えるかということについて検討してまいりたいと考えております。

2番、その他の運用の改善についてでございます。障害基礎年金の請求に当たりましては、障害の原因となりました疾病や負傷に係る初診日を明らかにする書類の添付をお願いしておるところでございますけれども、20歳前の障害の障害基礎年金の請求に限りましては、初診日の証明がとれない場合であっても、明らかに20歳以前に発病して、医療機関で受療していたということを複数の第三者が証明できたという書類を添付していただく場合には、これも総合的に勘案いたしまして、初診日を明らかにする書類として扱うというような改善を行っております。

以上でございます。

井上課長 引き続きまして、私は障害保健福祉部の企画課長の井上と申します。

私の方からは、障害児や障害者の方を対象にした手当、障害者の方に対する所得保障に関する税制について御説明いたします。

8ページ、障害児や障害者の方の福祉の増進ですとか福祉の向上を図るための手当ということで、3種類の手当を掲げております。一番左の特別児童扶養手当と真ん中の障害児福祉手当は、20歳未満の障害児を対象にしたものでございます。

一番左の特別児童扶養手当は、精神又は身体に障害を有する児童ということで、具体的には下から2つ目の欄にございますけれども、障害基礎年金の1級ないし2級に相当する障害児の方に支給されるものでございまして、給付月額は一番下ですが、1級で5万400円、2級で3万3,570円となっております。

真ん中の障害児福祉手当でございます。これは障害基礎年金の1級相当の方の中でも、特に1級の基準より一定程度さらに重度の方に対して支給されるものでございまして、給付月額は1万4,280円となっております。

一番右側、特別障害者手当でございますが、これは20歳以上の特別障害者、非常に重度の障害をお持ちの方に支給されるものでございます。具体的には、下から2つ目の欄でございますけれども、障害基礎年金の1級に相当する障害が重複している状態と同程度の障害の方に支給されるものでございまして、月額2万6,260円となっております。

9ページ、これらの制度については所得制限が設けられておりまして、受給者本人、また扶養義務者の所得が一定以上の場合に所得制限の対象になります。ここに書いてあるとおりでございます。給付人員、予算額はさらに下に書いてあるとおりでございます。

一番左の特別児童扶養手当は、20歳未満の方には障害基礎年金が支払われないということを考慮しまして、国が年金にかわるものとして支給するということで、国が10分の10の負担となっております。

障害児福祉手当、特別障害者手当は、福祉的な手当ということで、国と自治体が一定の負担割合で負担しております。

10ページ目、これは今、申し上げた手当を図で表したものでございまして、上が20歳未満の障害児の場合でありまして、基礎的な給付として特別児童扶養手当の1級、2級がございまして、1級の中でも特に重度の方に対して障害児福祉手当が上乗せで支給されるという形であります。

下が20歳以上の障害者に対するものでございまして、基礎的な給付として障害基礎年金の1級、2級がございまして、1級に相当する障害が重複しているような重度の方については、さらに上乗せで特別障害者手当が支給されるという形になってございます。

11ページ、税制の関係でございます。ここに障害者の所得保障に関する税制の概要をまとめてございます。1つ目が障害者控除ということで、所得税や個人住民税の関係に当たりまして、御本人ですとか、また控除対象配偶者・扶養親族が障害者である場合に、一定の金額を控除するというものでございます。

2つ目が、同居特別障害者に係る障害者控除の特例ということで、本人の控除対象配偶者・扶養親族などが特別障害者、これは身体障害者手帳の1級、2級など重度の障害者が相当しますが、これに該当し、居住者と常に同居している場合に一定の額を控除額にさらに加えるというものであります。

3つ目が、障害者の非課税限度額でございまして、前年の所得が125万円以下の障害者については住民税を非課税にするというものであります。

12ページ目、一番上、心身障害者扶養共済制度に関する税制ということでありまして、地方自治体が行う心身障害者扶養共済制度というものがございます。保護者の方が生前に掛金納入いたまして、その方が亡くなった後に年金としての給付金が障害者の方に支払われるという制度ですが、これにつきまして掛金の所得控除や給付金の非課税の措置を行うものであります。

その次が、障害者等少額貯蓄非課税制度、いわゆるマル優と呼ばれているものでございまして、元本350万円までの貯蓄等の利子などにつきまして、所得税を非課税とするものであります。

相続税の障害者控除でございますけれども、障害者の方が相続により財産を取得した場合に、一定の金額を税の対象から控除するというものであります。

最後に、特別障害者に対する贈与税の非課税ということでございますけれども、重度の障害者でございます特別障害者を扶養するための信託制度であります。両親などが金銭などを信託銀行などに信託して、一定の時期から障害者の方に定期的に金銭を交付するというような制度でありますが、その信託の受益権につきまして、6,000万円までを非課税とするという制度が設けられているところでございます。

私からの説明は以上でございます。

藤井座長 それでは、同じく所得保障等、今ありましたように年金、諸手当、経済的負担の軽減等。続きまして、これに関して資料1-2、事務局から説明をお願いいたします。

東室長 担当室の東です。

割引減免措置に関しましては、国の方でやっているものはないだろうという前提で調査しております。民間の事業者がやっている部分について挙げたものが基本です。御存じのとおり、一番有名なのはJRの旅客運賃割引ということであります。航空機についても同様のものがあります。

その他、民間の公共交通機関、旅客運賃割引等は、それぞれがやっております。この中には地方自治体でやっているバス、鉄道等もあるかと思います。あとは高速道路で御存じだと思いますけれども、有料道路の割引といったものがあります。

NHKの放送受信料の免除とか、郵便料金の免除、NTTの番号案内とか、電話関係の割引があります。

あと15ページには、博物館等の入場料の減免があります。これは国ですので、国の施策ということにはなろうかと思います。

そのほか優先的な入居というのが公営住宅とか、都市機構賃貸住宅の場合にあります。

そのほかにも民間の類似の制度があるかと思いますけれども、さまざまあるので、ここでは調べ切っていないというのが実情です。

以上です。

藤井座長 それでは、これらを踏まえて論議に入ってまいりますけれども、その冒頭で、先ほど言いましたように、各委員、専門委員、オブザーバーからいただきました文書意見の特徴点を浅倉副座長から、まとめて報告願います。

浅倉副座長 ありがとうございます。浅倉です。

5分ほどいただき、論点<4>の方に関わる委員の御意見をまとめて御紹介し、さらに、論点<5>については後半のところでまた御紹介いたします。

論点<4>というのは、所得保障等、すなわち、年金、諸手当、経済的負担の軽減等について、でございます。その中で、内容を3つに分けてみました。

第1番目は、所得保障で、年金と諸手当。第2番目は、経済的負担の軽減というテーマです。第3は、データの必要性、です。

最初の所得保障というテーマでは、おおむね3つぐらい論点が出ております。

1つ目の論点は、障害者の所得水準の充実、なかんずく、障害基礎年金等の拡充という論点です。これについては、推進会議による第一次意見や閣議決定でも言及されていることなので、これらの速やかな実施を求めるという御意見。また、継続審議中であると先ほど厚労省から御説明ありましたが、年金生活者支援給付金に関わる御意見もありました。

論点の2つ目は、無年金障害者の救済についてです。先ほどの厚労省の資料の3ページにもありましたけれども、「特定障害者に対する特別障害給付金の支給法」、この法律の対象外になった在日外国人障害者に対する福祉的措置について、「検討する」と附則ではなっています。その附則の記載部分について、ぜひとも実施できるように検討すべきである、という御意見でございます。

また、精神障害者に年金を受給されていない人が多いという御意見、無年金障害者の生活保障のあり方を検討すべきである、例えば同居家族がいるために生活保護を受給できないというようなケースもある、という御意見です。

論点の3つ目は、諸手当についてです。諸手当に関しては非常に複雑な、先ほどの厚労省からの御説明でも非常にたくさんの諸手当の制度がございますが、これらの地域間格差を解消すべきである、という意見、また、身体・知的障害者が対象となっている諸手当や軽減措置を、精神障害者や難病患者にもぜひとも拡大してほしい、という御意見がありました。

第2番目のテーマは、経済的負担の軽減等でございます。これについては、自立支援医療の入院費の軽減や、医療費軽減策を、精神障害者や難病患者にも拡充すべきである、各種の利用料の軽減措置を、精神障害者、難病患者にも拡充すべきである、障害者総合支援法の「3年後の見直し」を着実に計画的に実施してほしい、すなわち「障害福祉サービス」や就労支援事業などの利用者負担問題の改善をはかること、これらを行わなければ経済的負担の軽減にはならないという御意見だと思います。

さらに、家賃の軽減、住宅改修費の補助などを含む住宅確保のための支援のあり方についても、十分検討すべきであるという御意見がございました。

3番目の大きなテーマとしては、データです。ぜひともこういうデータが必要であるという御意見がたくさん出されております。障害者の経済活動や生活実態を明らかにする基礎データがないではないか。障害者の所得状況に関する正確な実態を浮き彫りにする調査をぜひともしてほしい。ひいては、障害者の家族の実態把握も必要である、これは経済的な扶養の実態を明らかにするためにぜひとも必要であるという御意見がございます。

また、無年金障害者の推計値は平成8年の推計値しか出ていないので、これを更新すべきである。年金を受給していない障害者に対する包括的な実態調査が必要である。障害者施策の進捗状況の評価・検証のための指標づくり、その際、諸外国の例を参照にして、指標づくりが必要であるという御意見。さらに、障害者と非障害者の意識調査を定期的に実施すべきである。このような御意見が出ております。

以上でございます。

藤井座長 それでは、最初に言いましたように、この論議は、これから14時55分をゴールにして、めどにして展開してまいります。最初に、百瀬専門委員から、全体的なことを網羅されている意見でもありましたので、5分弱で提案発議をお願いいたします。

百瀬専門委員 専門委員の百瀬です。

冒頭に発言の機会を与えてくださり、ありがとうございます。この委員会でも議論されてきましたように、障害のある方の雇用・就労を推進するための施策は、今後とも着実に実施されていく必要があります。しかし、その一方で、障害ゆえに働くことが困難なケース、あるいは働くことができても収入が極めて低いということが多く存在するのも事実です。そうしたことから、年金や手当による所得保障というのは、生活の安定、自立の支援という点で欠くことのできない施策になっています。

現在、これまでの議論でも明らかになってきましたように、障害者の所得水準が総合的に低い状態に置かれていること。そして、国際的に見ても、この分野での支出というのが圧倒的に少ないことなどを踏まえれば、所得保障の充実が必要と考えています。

ただし、全てを一律に充実させるのではなく、各施策の役割分担を明確化し、非効率的な給付であるとか、役割が重複する給付というものがあれば見直すという視点も必要だと思っています。

いずれにせよ、障害者の所得保障のあり方というのは、今後の障害者施策の根幹的な政策検討課題の1つになっています。

以上を踏まえた上で、特に2点、新基本計画に組み入れていただきたい点がございます。1点目は、障害年金の現行制度改善の検討です。障害者の所得保障のあり方については、新年金制度の議論とセットで検討すべきという意見がございます。障害者の所得保障の中心は障害年金ですので、当然、年金改革の動向に影響をうけます。ですので、こうした意見には一理あると思っています。

しかし、現時点で年金制度の完全一元化、最低保障年金といった新年金制度の案において、障害年金の位置づけというのは全く議論されていません。また、今後、新年金制度の実現というのは、不透明な状況になっています。そうなれば、障害年金の議論というのは完全に取り残されてしまいます。

そもそも障害者の所得保障のあり方を検討しなさいというのは、自立支援法の附帯決議でも求められていたことです。しかし、十分な議論はなされてこなかったと思っています。その意味で、新年金制度とは切り離して、基本計画の中において現行の障害年金のあり方、特に制度面での改善の方策について検討するという規定をぜひとも入れていただきたいと思っています。

2点目ですが、年金を受給していない障害者の所得保障の検討です。現在の基本計画では、年金を受給していない障害者の所得保障について、幅広い観点から検討するという規定がございます。この基本計画策定後、2005年から特別障害給付金がスタートしたということは大きな意義があったと思います。ただし、拠出要件を満たせなかった方など、救済をされていない無年金者がいることも事実です。確かに拠出要件を満たせなかったことについては、本人の責任が全くないとは言えません。しかし、短期間の未納でも無年金となり得る障害年金の場合、本人の責任だけでは片づけられない要素が強くございます。

また、無年金の場合の所得保障として、生活保護もあります。しかし、補足性の原理によって、扶養家族がいる場合は生活保護が受けられるとは限りません。そのため、重度の障害があっても、年金も特別障害給付金も生活保護も受けられないというケースが存在しています。現行制度下での無年金障害者の方々に対して、今から障害年金を支給するということはできないと思っています。

しかし、保険料納付者との公平性にも配慮しつつ、年金以外の方法での救済措置を検討する余地は十分にあると考えます。また、障害ゆえに就労が困難であっても、障害年金の認定基準を満たせずに無年金となっている障害者の方々もいらっしゃいます。このような方々に対して、どのような支援をなし得るかも検討する必要があると思っています。

まとめますと、現行の基本計画同様に、新計画でも年金を受給していない障害者の所得保障の検討規定を入れていただきたいというのが私の意見です。

なお、最後の点に関連しましては、2つのデータが必要だと思っています。1つは、無年金障害者の推計値の更新、現在の年金を受給されていない障害者の生活実態調査です。生活実態調査については、10年前に無年金者を対象としたものが実施されていますが、その後の変化も含めて改めて実施していただきたいと考えております。

以上になります。

藤井座長 かなり共通に、またがる点の提起があったと思います。残り時間はそう多くはないのですけれども、しかし、大変大事なテーマでありますので、前回同様、今後監視や評価・検証というときにこういったデータが要るだろうというのを1~2名、先ほどの浅倉副座長のお話も重複を避けて、もしあれば出していただきます。

その上で、今おっしゃったように、1つは現行の年金水準を新年金法、年金法改正と切り離して、このレベルアップをどう図っていくのかという論点が1つ。

今度は、年金をもらっていない方々、いっぱい事情があります。ここには外国人障害者も含めてこの部分をどうするのか。

最後に、割引、減免あるいは減税等に関してお話するということで、おおむね4ブロックです。データ集積、年金の引き上げ、いわゆる年金等の問題をどうするのか。さまざまな格差もあります。最後に割引、減免税制を含めてとなりますので、最初に、データに関してどうしても発言しておきたいという方はいらっしゃいますか。

駒村専門委員、菊池専門委員の順番でまいりますので、駒村専門委員、お願いします。

駒村専門委員 慶應義塾大学の駒村です。

2点ほど加えたいと思います。1つは、先ほど所得データに関する必要性というのがありました。生活実態を把握するためには、消費実態も本当は必要なわけですけれども、現在、さまざまな消費データの中で障害者がいらっしゃる世帯かどうか分からないという状況になっていますので、生活実態を見るためには、所得データのみならず消費実態も把握できるデータが必要だと思います。

2つ目、これは年金の方でありますけれども、年金を受け取るためには、納付期間というのが一方であるのですが、障害の状況が法律で定められた状況を満たしているかとどうかというのももう一つの要件になっていくわけですが、こういう理由で要件を満たさないことによってもらえない方が、審査などもあると思いますけれども、どのくらいパーセンテージにいて、また都道府県や地域において差が発生しているかどうかも確認しなければいけないなと思います。

以上です。

藤井座長 1点目のデータ、所得のみならず消費データとおっしゃったのは、国勢調査等をイメージしているのですか。

駒村専門委員 駒村です。

2つの方法があると思います。1つは、今ある既存のデータの中で何らかのフラッグを立てる、障害者がいらっしゃる家というものを分かるようにするか、あるいは特別データをつくるかというどちらかだと思います。

国勢調査等の中には、消費実態までは把握しておりませんので、全国的なデータの中で既存のものを使うか、あるいは別途特別調査を行うかどちらかと思います。

以上です。

藤井座長 では、菊池専門委員、どうぞ。

菊池専門委員 早稲田大学の菊池です。

私も皆さんと同じように、障害者の方が置かれた生活状況の実態調査が不可欠だと思っています。もともと基礎年金ができたとき、当初5万円でしたけれども、それは20歳から40年間保険料を納付した場合に、国民の老後生活の基礎的部分を保障するものとして、高齢者の生計費等を総合的に勘案して決められたものと言われています。

つまり、昭和59年度の65歳以上の単身無業者の基礎的消費支出にその後の消費水準の伸びを勘案して決められた、そこが基準になっていると言われていますので、基礎年金の基準の引き上げ云々もそうですけれども、基準の妥当性を議論するためにも、障害者の方の実態調査は必要だと考えております。

以上です。

藤井座長 既にもらっている文書意見でも、障害を持った人の所得実態、家族の負担実態についてはつまびらかにすべしだと。今のことに加えて、百瀬専門委員あるいは駒村専門委員、菊池専門委員の意見も含めて、おおむねこの点については多分異論はないと思います。

続きまして、年金等の水準の引き上げ、百瀬専門委員の方から、年金法の改正と切り離して独自にやらないと、とても間に合わないし深刻だという、ちなみに昭和60年の基礎年金制度ができ上がってから、27年間、物価上昇のスライドはあるにしても本質は変わっていないわけですね。これらを踏まえて、現行の年金制度の問題点、水準の引き上げ等を含めて意見はいかがでしょうか。

それでは、勝又委員、佐藤委員の順番でまいりますので、勝又委員、お願いします。

勝又委員 勝又です。

ただいまの年金制度について、今の議論と切り離して考えていくべきだという御意見はもっともなことだと思います。しかし、今、障害年金というお話のときに、障害基礎年金と厚生年金が混在した議論をされておりますので、そういう意味では非常に注意が必要だと思います。といいますのは、もう既に皆さん御存じだと思いますけれども、障害年金受給者実態調査というのを2009年に厚生労働省はやっておりまして、そこでは国民年金と厚生年金、双方の障害年金について、受給者の実態を調査しております。そういう中で見ますと、厚生年金の障害年金をもらっている人の所得水準というのは非常に多様になっておりまして、特に高い部分については、普通の厚生年金と遜色のないというようなところをもらっている方もいます。

もちろん、全体としては低いわけですけれども、そういう部分もございますので、特にそういう厚生年金、既に働いていて障害を受けた方、働く前に障害を受けた方、その両方の障害年金の議論というのは区別して考えるべきだと思います。

付け加えますと、この資料の中で非常にすばらしいと思いましたのは、男女別の集計が公表されております。男女別を見ますと、明らかに女性は国民年金の障害基礎年金をもらっている方が多いので、全体的に年金をもらっている人たちの所得水準が低いという形になっておりまして、こちらにも男女差が、つまり、働く形態の違いが年金に色濃くあらわれているということでございます。

以上です。

藤井座長 勝又委員、確認しておきたいのですが、厚生年金、いわゆる障害年金、障害基礎年金の両方があって、いずれも問題は深刻なのだけれども、むしろ基礎年金の方に光を当てるべしという見解なのですか。

勝又委員 そうではありません。今、現状で障害者が所得保障と言いますと両方ある。どういう公的な年金の中で所得保障を受けている人がいるのかということ。今、議論の中で、全ての障害者は非常に貧しい、障害年金も非常に少ないという議論だけで進んでいくことについては注意が必要だと申し上げました。

藤井座長 分かりました。

それでは、佐藤委員、お願いします。

佐藤委員 日本社会事業大学の佐藤久夫です。ありがとうございます。

百瀬専門委員も提案されていたのですけれども、所得保障制度、特に年金を中心とした制度のあり方というか、性格を再検討するということが必要なのではないかと思います。障害に対応する制度なのか、障害に伴って稼得能力が低下したことに対応する制度なのか、障害のためによけいな出費がかかる、それを補填する制度ということになるのか。

うんと最初には、福祉年金ということで額も少ない、障害によって大変でしょうから頑張ってくださいという激励金的なもので始まって、次第にだんだん金額も大きくなってきて、所得保障的な機能も持つようになってきて、その辺が非常に未整理なままきているかなと思います。

そういう点では、先ほども議論がありましたけれども、国民年金と厚生年金の合併のときに、日常生活動作能力を基本にした国民年金と、労働能力を基本にした厚生年金とが一体になって、障害の等級などもどちらに合わされたのかよく分からないような形で今来ているということもありますので、数年前に日本障害者協議会で調査をしたことがあるのですけれども、400件余りでそんなにサンプル数が多くなくて代表性もないわけですが、働いて稼いで得ている所得の分布と、受けている年金の相関がほとんどないのです。本来、所得保障の制度であれば、働いて稼ぐ額が少ない人ほど年金をうんともらっているという、それが当然考えられるわけですけれども、その関係がないので、これをもっと大規模に全国的に一体どうなっているのかということをきちんと調べて検討する必要があるかなと思います。

以上です。

藤井座長 それでは、駒村専門委員、お願いします。

駒村専門委員 慶應義塾の駒村でございます。

2点ほどありまして、今、佐藤先生のおっしゃった障害者向けの所得保障をどう体系づけるのかというのは重要な点でありまして、狭間に落ちてしまっている難病の方なども非常に大きな問題だと思います。

もう一方では、今のある制度をよくしていくという視点も大事で、先ほどの百瀬専門委員のお話に少し付け加える形になりますけれども、百瀬専門委員のおっしゃるように、新年金制度は9月に与党からたたき台を出されたものの、障害の部分についても余り明確になっていないので、これは待っているわけにはいかないと思います。

我々が考えておかなければいけないのは、消費税が上がればマクロ経済スライドは起動するということになれば、障害基礎年金も道連れで一緒に下がっているということをどう考えていくか。このためにも、支援給付金法で出されている5,000円という分は確実に国会を通してもらいたい。ただ、ここは行政の委員会ですので、国会を監視するわけにいきませんので、行政府の方には、この支援給付金を確実に通すように努力していただきたいと思っております。

何を申し上げたいかというと、今の水準を維持するというのもマクロ経済スライドが起動してしまえば難しくなってくるので、それに対する対応措置を行政には求めていきたいと思います。

以上です。

藤井座長 ちなみに駒村専門委員は専門だと思うのですが、これを対抗する決め手はありますか。

駒村専門委員 隣に菊池専門委員もいらっしゃるのであれですけれども、社保審の年金部会の方では、支援給付金の5,000円の性格については多少議論があったわけですけれども、いろんな考え方があると思いますけれども、私はこの5,000円というのはわずかでありますけれども、毎年1%弱低下するマクロ経済スライドをある程度少しでもいいですから、打ち消す役割を果たしているのではないかと思いますが、それプラスアルファも考えなければいけないと思います。

藤井座長 それでは、菊池専門委員、お願いします。

菊池専門委員 早稲田大学の菊池です。

私も支援給付金の制度は賛成で、早く通ってほしいと思っておりますが、私は基本的には、障害者の方々が生活保護ではなく、雇用と社会保障を一体として生活が営める。生活保障の所得保障の面でも年金を中心に生活保護に頼らずに生活を営める方向で施策は改善していくべきだと思っています。

その意味で、先ほど申しました生活実態の調査を前提とした上で、特に障害基礎年金の部分の基準の改善を図るというのは必要だと思っています。

ただ、1点申し上げたいのは、所得保障ニーズというのは、必ずしも年金だけで充足されるべきものではない可能性がある。特別のニーズがあれば、それはそれに対する社会手当、現在ある諸手当のような手当の形もありますし、あるいはそれ以外に充足すべき、例えば住宅などのニーズがあればそれにも対応していく必要があるかもしれないということで、年金に限定せずに、所得保障制度全体のあり方を構想する場の設定というのも必要だと思っています。それは、すぐにこの今日の場ではできませんが、やはりそういう場を設けていくという形でどこかにその旨を謳っていただけないかということであります。

そこには生活保護も含まれますし、あとは一般施策との関連性もありますので、そこはじっくり考える必要があるということです。そして、年金だけではありませんので、年金部会のもとに置くのは不適切ですので、横断的なそういうものを設ける必要があるだろうということであります。

以上です。

藤井座長 では、まだ議論はありますけれども、時間がないのですが、清原さん、簡単にいいですか。

清原委員 ありがとうございます。三鷹市長の清原です。

障害年金のあり方の検討というのは、基礎自治体の取り組みにも大きな影響を与えます。駒村専門委員もおっしゃいましたが、難病についてどのように対応していくかということをなるべく早い段階で明らかにしていただきませんと、実際に各基礎自治体では、三鷹市を含め、多くの自治体が難病の方に手当というような対応をしていることもございます。それと年金がどのように関係していくのか。

あるいはこの後のテーマに位置づけられております無年金者の場合と大いに関係するのですが、市町村では生活保護の受給の対象者に多く障害者がいらっしゃるということも事実でございまして、その年金制度の改善あるいは発展というものと、実務でやっております法定受託事務の生活保護制度との密接な関係、後の議論であります手当との関係、それらが全てこの障害者年金をどうしていくかということと関係があります。担当者の方はよく御承知だと思いますけれども、これこそまさに根幹的なことでございまして、基礎自治体に大きく影響するという問題の所在をまずお話しさせていただきました。ありがとうございます。

藤井座長 障害問題はこの間つきまとっているのですが、谷間とか格差というのはずっと言われています。年金問題も同じであって、所得保障問題でも、今、言われていた年金制度、たくさん問題、課題がありますけれども、これすらもらえていない。テーマをここに移してまいります。年金制度の谷間あるいはこれをもらっていない方々を含めて、いろんな角度からあると思うのですけれども、発言を求める方、いかがでしょうか。

では、清原委員からいきましょうか。清原委員、門川委員という順番でまいります。

清原委員、どうぞ。

清原委員 ありがとうございます。三鷹市長の清原です。

無年金者の問題というのは、大変深刻に基礎自治体、市町村は認識しています。そこで、できる限り御相談に乗りながら、生活保護制度の適用でありますとか、諸手当を拡充する中で対応を図ってきたわけでございます。

しかし、重要なのは、先ほど藤井座長もおっしゃいましたように、これが地域格差であってはいけませんし、また、対応の違いによって差ができてはいけませんから、標準的な指標にのっとって、適正に取り組みがされなければいけません。

そういう意味で、障害に関わる実態に即した障害認定の基準でありますとか、生活保護制度を取り組んでいく際にも、先ほど百瀬専門委員も問題提起されましたが、同居家族の問題をどう判断していけばよいのかとか、そういうようなことが大きな関係になっていくと思います。

ちなみに、三鷹市の場合には、外国籍市民の皆様の無年金者にも一定の補助金はお出ししているところですが、先ほど外国籍市民の皆様の障害者の場合、どう対応していくかも課題であるという問題提起がありました。

このように、基礎自治体で取り組んでおります今までの無年金者への対応などを先ほど問題提起もありましたが、データとしてお集めいただくことなどを通して、是正の方向性、狭間をなくすという方向性が進むのではないかと思います。先ほどどんなデータが必要かというときには発言いたしませんでしたけれども、ぜひ市町村の実態など、全数でなくても今後の検討のプラスになるのではないかと思います。

以上です。ありがとうございます。

藤井座長 それでは、門川委員、どうぞ御発言ください。

門川委員 ありがとうございます。門川です。

年金保障について議論をする前に、多くの障害者は、年金で充足しているのかどうか、ここも調査をすべきだと思いますけれども、やはり障害者の多くは仕事がしたい、働きたい、そう考えています。多くの障害者は、働く意欲があっても就労ができない、職場での支援体制がないとか、そういったことがあるからだと思っています。

働くことによって、自分の所得を得るということが大事ではないのかなと、それでも足りない場合は、年金とかで補填する。確かに年金制度があるということは、日常生活を送る上では大変ありがたいことではありますけれども、世の中には無年金者もたくさんいて、これは絶対になくすべきだと思います。公平性に欠けます。ですが、働く意欲があるということが大事なので、働けるようにしていくというのが今は必要なことではないかと思っています。

そのために、例えば職業あっせん所とかハローワーク、ここで障害者が門前払いされてはならないと思います。障害者の適性に合ったお仕事を紹介できるようにしていただきたい。皆さんは働きたいと思っているのです。日常の余暇といいますか、余った時間を持て余しているというのもつらいことなのです。仕事がしたい、そして所得を得たい、そう考えているということをぜひ忘れないでいただきたいと思います。ありがとうございます。

藤井座長 もともとこの第2小委員会というのは、障害者基本法第15条の年金等という所得分野と、18条、19条という就労関係を、言わば体系的に議論もするコーナーもあってもよかろうということで、最初の第1回目はそこに言及したのですが、今日はこうしてあえて各論を議論しているのです。

多分、今の御意見は異論がないところだと思います。最後どうまとめるかということは残りますけれども、就労が本来所得保障のベースに座るべきだと、ここがままならないところでどうするのかということで、そのところも含めてということは大事な指摘であるし、大体皆さん方もそう思っているので、そこでもう少し戻して、今の年金制度自体に俎上に上がりにくい、上がっていないという問題について、ほかに御意見ございますか。

なければ、文書等で出ていると解釈させていただきます。また後で戻ってもいいと思いますので。今度は、プラスの所得に対して払わないでもいい、あるいは払うことを減じるという、言わば割引や減免、公的には税制が幾つかあるし。民間、民間と言っても、かつて国鉄であったり、郵政行政であったりというところの流れもあるので、完全に民間だけではないと思うのですけれども、こんなことを含めて、ここでも格差がいっぱいあります。

今日は川崎さんがお見えになっていないけれども、精神障害、難病等につきましては格差もある、こんなことも踏まえながら、もう一つの所得保障、結果的には所得を補填するということで、減免、割引に関する御意見はございますか。

勝又委員、いかがでしょうか。

勝又委員 ありがとうございます。減免というものと税制控除について意見を言いたいと思います。税制控除については、所得がある方が税制の控除を受けられる。所得がもともとなくて非課税の方は、それを使うことができないということでございますので、所得の再分配から考えますと、必ずしも公平な制度にはなっていないという議論がございます。実際のところ、障害者の方がどのくらいそういうものを利用しているのかということについての調査もございません。

あと、減免については、JRのさまざまな、または入場料を免除するなどの制度は、そういう活動をする、外に出る、博物館、美術館に行くというようなことができるということが保障されていて初めて利用できるものです。ですから、JRが減免をやっているけれども、そういうところに行けない、行く手段がないという場合には利用できないということになりますので、減免しているからいいということではないと思います。

以上です。

藤井座長 ほかに。

菊池専門委員、どうぞ。

菊池専門委員 自己負担の関係はよろしいですか。

藤井座長 どうぞ。

菊池専門委員 早稲田大学の菊池です。

給付の裏腹の話ですけれども、長期療養患者の谷間の問題です。伊藤委員の今回の資料を拝見させていただいて、その中で難病患者、長期慢性疾患患者に対する雇用率の適用等々が書かれてございますが、前回は就労支援との関係で、同じようなニーズを難病患者の方だけではなく長期療養患者の方も持っておるのではないかという趣旨のことを申し上げましたが、今日の論点につきましても、一部負担金につきまして、難病患者の方のような減免措置もない長期療養患者の方がおられて、それが今回の一体改革の中で実現しませんでしたけれども、高額療養費の改正、そこで対応するかどうかということでしたが、いずれにしても、ここは障害者基本計画の策定の委員会でありますので、長期療養患者さんのところまで直接射程が及ぶかどうかというのは問題ではあるかもしれませんが、どこまで広げるかということ。

もう一つは、必ずしも全ての問題を障害者施策として対応する必要は必ずしもないわけで、それは医療本体の一般施策の中で対応するのが本来の筋かもしれないし、そういう谷間に落ちる、あるいは縁辺的というか、そういったさまざまなニーズがあるものをどこで整理していくかという視点も我々は持っていく必要があると思っています。

以上です。

藤井座長 それでは、佐藤委員、お願いします。

佐藤委員 日本社会事業大学の佐藤久夫です。

この経済的負担の軽減の制度というのは、すごく悩ましい面があるなと思っています。格差といいますか、精神障害や難病の人たちが同じような状態にあるにも関わらず、これらを利用できていないという、それも何とか解決したいなという面と、この制度そのものを見直す必要もあるなという面と両方あって悩ましいなと思っているところです。

こうした制度の多くの部分というのは、きちんとした所得保障制度がない中で、低所得の障害者の皆さん、余りお金の心配をしないで社会参加をしてくださいと、国鉄を利用してください、動物園などにも気兼ねなく入ってくださいというような趣旨だったのかなと思います。

そうであるとすれば、基本的には所得保障の制度で対応するべきであろうかなと。低所得だからかわいそうだということを、国民の障害者理解がそちらの方向にこの制度によって向けられるという面もあるので、13ページからの資料1では、いろんなこんな制度があるということは示されているわけですけれども、根拠、背景、目的が何なのかということがはっきりしないと思います。そういうことの再検討をきちんとするという必要があるのかなと思います。

もちろん、例えば放送受信料などは、目が見えない人は画像が見えないので同じ料金では不公平だというようなきちんとした理屈がつけばいいだろうと思うのですけれども、そういう意味での理由、性格を含めた再検討をして、本当に合理的なものを残して、しかも格差をなくして平等に適用する。そういうことをこれからの10年間の計画の中できちんとやっていく必要があるのかなと思います。

以上です。

藤井座長 ほかにございますか。

清原委員、どうぞ。

清原委員 ありがとうございます。三鷹市長の清原です。

2点申し上げます。

1点目、障害者の所得保障に関する税制についてですが、私は、障害者の何人かの方から、「働けて所得が入って納税できて誇らしい」という声を聞いたことがあります。先ほど門川委員もおっしゃいましたけれども、やはり納税する喜び、憲法30条の納税の義務を果たせる喜びを保障していくということが重要であり、その上で適切な控除額を決めていくということが求められていると感じました。現在の控除額が適切かどうかということについては、もちろん、課題でございますけれども、やはり配慮は必要ですし、納税の喜びも感じていただきたいというのが1点目です。

2点目ですが、市町村でも障害者に関する割引や減免等をしておりますが、その理念は障害のある方にも積極的に移動していただきたい。そのために、例えばタクシー券の補助などをしている自治体は多くあります。また、障害のある方にも、ともに家庭系ごみの有料化の取り組みに参画していただきたい。そのために一定の認定のある方には、有料ごみ袋を無料でお配りしている。

つまり、社会参加をともにしていただきたいという趣旨から、このような減免等をしているわけです。佐藤委員もおっしゃいましたけれども、何のための手当であり、減免であるかというところで、「共に生きる社会に参画していただく」、そうした理念がきっちり共有されながら、私はしかるべき手当や減免等は必要だと思いますし、きめの細かさが市町村の創意工夫にあらわれているのではないかと思います。

以上です。

藤井座長 ほかにいかがでしょうか。

松井オブザーバー、どうぞ。

松井オブザーバー 松井です。ありがとうございます。

これは既に出た意見ですけれども、いわゆる労働サイドでの訓練等では、例えばジョブコーチなどについては無料ですけれども、自立支援法あるいは新しい総合支援法のもとでの就労支援については負担が伴う。ただし、減額になっていて、実質的に払う人は少ないかも分かりませんけれども、少なくともそれは減額という考え方であって、無料ではないのです。

そういう意味では、制度が違うために、ゴールは同じにも関わらず、対応が違うということの矛盾はきちんと整理すべきだと思いますので、その点についてもあわせて検討いただきたいと思います。ありがとうございました。

藤井座長 ほかにいいですか。

中原委員と叶専門委員、簡単にお願いします。

中原委員 日本知的障害者福祉協会の中原でございます。

先ほど百瀬専門委員の話の中で特に強く印象に残っているのが、座長さんの方からもお話があって、その進め方によって年金制度の導入を議論することは大変難しいので、これとは切り離して所得保障という話がありましたけれども、現実に私たちが地域移行を図って、そして地域で安心して継続した生活ができるという前提には、確かに所得保障がきちんとなされていなければならないと思います。

中でも年金と切り離して議論を進めることはいいのですけれども、その他の諸手当とか減免とか、税制の問題も出てきますが、私たちの立場からすると、地域で生活していくには居住、住宅の確保というのが一番大事だろうと思います。

いろいろ議論あると思いますけれども、現に家賃の助成制度も昨年の9月から始まりましたけれども、こういった点についても、今回の基本計画の中にきちんと年金ばかりではなくて、また、ほかの諸手当も大変大切ですが、特に年金を現状のままでいくのならば、諸手当の方がきちんとなされることが必要だと。その中でも特に住宅の確保あるいは家賃の助成ということについてはウエートが大きいので、これをぜひいろんな施策の中できちんと講じてほしいと思います。

そうでなければ、なかなか地域で安心した生活、私たち施設の立場からすると、積極的な地域移行ができないとも考えますので、よろしくお願いしたいと思っています。

以上です。

藤井座長 大事な提供をいただきました。

では、叶専門委員、お願いします。

叶専門委員 全国社会就労センター協議会の叶です。

先ほどの松井オブザーバーの意見と重複しますけれども、働く場における利用料の問題についてはILOの考え方からも適切ではないと思います。これらを文書でまとめておりますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

障害者の所得の実態を簡単にお話ししますと、例えば、生活介護事業を利用している人が一人暮らしをしようとしたときに、2級の障害基礎年金であれば所得は月6万6,000円しかないのです。その金額で地域での生活というのはなかなか難しいです。生活保護費を受給すればいいではないかという考え方がありますが、そのときには世帯単位の考え方になります。成人の障害者が家族の許可を得る、家族に伺いを立てなければ地域で生活ができないという実態は大きな問題だと思うのです。

働く場での収入が保障されていることは大事ですけれども、働く場では十分な収入が得られない障害者も地域で当たり前に暮らしていける、自分の意志で暮らしていける仕組みをつくっていくということが大事だと思います。住宅の手当については、グループホームとケアホームには確かに家賃補助ができましたけれども、福祉ホームや一般住宅には補助が入っていないのです。その辺も含めて、理念を実現するための今回の計画にしてほしいと思っております。

以上です。

藤井座長 この件はそろそろ時間になっているのですが、私が関係している団体でセルプ協の協力等も得て調査を1万人ほど先だって行って、これは福祉的就労に従事している者に限定していますが、工賃と言われている金額と基礎年金を合わせて100万以下が約6割弱。圧倒的に年収100万円以下が多いのです。その大半が家族同居。

つまり、本人我慢と家族負担という含み資産で地域生活がどうにか維持されている。恐らくこれは、中原さんの地域生活の意見と共通かと思うのです。この辺をどうするかという点で言うと、実態把握も含めてですが、今、出た意見で言いますと、割引に関しても、政策理念としては、割引ということよりは本来所得保障だろうということ。これは多分正論かも分かりません。しかし、現状ではそう簡単にいかない。現状を見ると非常に障害種別間で格差がある問題で、もう二重三重で問題点が錯綜している。

こういう中で菊池専門委員もおっしゃった、大変特筆すべき意見というのは、こういったこと諸々、総合的に論じ合う場がない。年金部会のブランチではだめだということだったと思うのです。そういうことで、大変大事な御意見かと思います。若干意見がありますので、先ほど4人の幹事の方からお話があったので、もし今の意見を伺って何か。

一言だけどうぞ。

佐藤委員 経済的負担の軽減の反対側の部分でもあるわけですけれども、障害者に対する交通・移動の割引的な制度がある一方で、総合福祉部会の骨格提言の中でも問題にされたのですけれども、知的障害者や視覚障害者などがかなり使っている移動介護をめぐって、ヘルパーさんの交通費とか入場料などを障害者本人が払っているという、一方で軽減をしながら、一方で介助者の分を払っているというようなことで、この辺の本当に政策的な整合性、平等な市民として1人分の料金で社会参加できるということと大分違っているので、これはこのまま10年間先まで延ばせないかなと思います。

以上です。

藤井座長 もし度山さん、新さん、山田さん、井上さん、もしコメントがあったらですが、なければ構いませんが、いかがですか。

度山課長 年金の水準についていろいろ議論があったと思います。私もそれは所得水準を充実できるのに越したことはないと思いますが、一方で、結局年金というのは所得を喪失するということに対する事前の備えを制度としているので、それが想定していることが実際に起きたら、それを給付するという格好ですので、結局国民の皆さんがどれくらい備えて、どれぐらいの給付を期待するかということに大きくはそこに依存してしまうと思います。

もう一つ、国際的にこの水準がかなり低いという御指摘もありましたが、一方で、私の知る限り、障害年金の水準と老齢年金の水準は基本的にはどこの国もイコールで、日本の場合には1級は1.25倍出していますので、それがかなり国際的には異例なものだったと承知しております。

したがって、障害年金の考え方というのは、通常、老齢で起こる所得喪失が前倒しで障害で起こるという制度設計なので、この点は頭に置いておかないと、障害者の年金の水準だけを独立に論じるというのはなかなか難しいということを頭に置いておく必要があるだろうというのが1点です。

もう一つ、無年金の障害者の救済の問題で、外国人の問題の御指摘がありまして、確かに悩ましい問題なのですが、ちょうど私は障害者の無年金の裁判にも関わりましたし、給付金の立法にも関わったのですが、結局国籍条項撤廃前というのは、基本的には日本国はその人の年金保障に関与しないという立場だったわけで、国籍条項を撤廃するときに、要は未来に向けてその効力を発する、こういうふうに整理したというところが、任意加入であった主婦や学生さんと非常に大きく違うところなので、いわゆる社会保障における国境線の問題をどう取り扱うかというかなり本質的な問題がこの問題の根っこにはある。検討規定にもなっているのでそれは検討しなければいけないと思いますが、同一には論じられない難しい問題が内在しているということは御理解いただきたいと思います。

以上です。

藤井座長 ほかの幹事の方、いいですか。

どうぞ。

井上課長 障害保健福祉部企画課長の井上でございます。

税の関係で幾つか出た御意見に対してですけれども、税の障害者の控除に関する御意見で、利用実態も把握できていないのではないかという御指摘でございました。国税庁なり、また地方税であれば自治体がそれぞれで把握しているのだと思いますが、全体が一覧で見えるような形でのデータは公表されていないのかなと思いますので、これについては関係機関に意見を伝えたいと思います。

適切な税額控除のあり方というのをきちんと議論すべきではないかということですが、これについてもこういう御意見があったことにつきましては、財務省なり総務省なり、税務当局に意見を伝えたいと思います。

難病の長期療養患者の医療費負担の問題もございましたが、これにつきましては、厚労省としては、現在、健康局の方で難病対策の中で議論を進めているところでございますので、一言御紹介いたします。

以上です。

藤井座長 そうしたら、門川委員から手が挙がっています。百瀬専門委員。

次の論点<5>もありますので、手短に御発言願えますか。

門川委員 人間の基本的な権利として衣食住、加えて働く権利がある。その中で住むということだけ保障されても、食べることだけ保障されても困りますね。移動ができなかったらどうしようもない。

例えば先ほども挙がっていましたけれども、JRの新幹線等を利用するときに、特急料金については割引が効きませんが、下手をするとヘルパーさんと一緒に行動したとしても、ヘルパーさんの分を障害者が負担するというケースもあるので、ここは特急料金を何とかしていただきたい。これは国の制度とは関係ないかとは思うのですけれども、民間のJR等に働きかけていただきたいなと思います。

もう一点ですが、タクシーについてです。例えば私は大阪市に住んでいるのですけれども、大阪市では市営交通の無料乗車証、またはタクシー券、どちらか1つを選ぶことができるとなっていますが、市営交通を選ぶとタクシー券がもらえない。ですが、タクシーを必要とする場合もあるので、両方利用できるとよいのです。そして、県によってはタクシー券を交付していない県があったりするので、タクシーはやはり障害者の足とはなりますから、これは考えないといけないのではと思います。

以上です。

藤井座長 では、百瀬専門委員、お願いします。

百瀬専門委員 高千穂大学の百瀬です。

先ほど障害年金の水準と老齢年金の水準の話がありました。確かに諸外国を見ますと、基本的には同じ式で計算しています。実際の支給額を見ると、むしろ障害年金の方が低いということが一般的です。

ただし、最低保障に関わる部分については、例えばスウェーデンは最低保障年金がありますが、障害者のための最低保障給付と高齢者のための最低保障年金では、障害者のための最低保障給付の方が高い水準に設定されております。

ほかにも年金ではありませんが、フランスの無拠出給付も高齢者向けの無拠出給付と障害者向けの無拠出給付というのがあるのですけれども、それもかつては同じだったのですが、切り離して障害者の方を引き上げていくというような動きもあります。

ですので、先ほどの説明は全くそのとおりなのですけれども、そうではない部分もあるのだということを一応指摘しておきたいと思います。

ただ、現実的には、障害基礎年金だけ上げていくということはかなり難しいということを私も承知しています。その意味で、先ほどから議論がありました住宅に関する部分で手当をする、補足をするというのは意味があると思っています。それは高齢者の方と障害者の方では、資産形成の余地という面で大きな違いがありますので、その点を考慮して、住宅について何らかの補助をするということは十分あり得ると考えています。

以上です。

藤井座長 またこれは反論もあるかも分かりませんが、一応ここで止めましょう。先ほど門川さんがおっしゃった特急料金に関しては、当時、国鉄が制度設計したころは、急行は割引でした。しかし、もう今は急行がないのですね。全部特急になっているので、そういう点から言っても時代錯誤的な部分が残っているということは付け加えておきましょう。

そうしたら、最後の残り時間は論点<5>、就労支援、その他の施策、主には自営業・起業等をめぐって、浅倉副座長より文書意見の取りまとめ。

ごめんなさい、最初に山田課長にお願いします。

山田課長 障害者雇用対策課長の山田です。

もともとのタイトルの起業への支援ということからすると外れているのですが、在宅就業障害者に対する支援制度ということで、資料2に1枚ペラの表裏、通番でいくと18ページをお示ししています。

在宅就業障害者に対して企業が発注を行ったという場合に対して、現行の雇用納付金制度における調整金、報奨金の特例制度でもって、企業に対して特例調整金・特例報奨金というのを支給するというスキームがあります。

この絵には書いてありませんけれども、当然大前提は企業から直接在宅就業者に対する発注を行う場合ということになりますが、これが在宅就業支援団体を媒介にした形で行ったとしても、同じように特例調整金・特例報奨金というのは出るという仕組み。むしろそちらを強調してこの図は書いてありますが、そういったバックアップの仕方をしているという事例であります。起業については、恐らく各省庁に非常に散らばってくると思いますので、内閣府の方で補足して下さい。私の方からはこの1点だけの御紹介にとどめます。

藤井座長 では、特別には内閣府からはありませんので、先ほどは失礼しました。今度は浅倉副座長より、皆さん方からいただきました文書意見の特徴点を御報告願います。

浅倉副座長 ありがとうございます。浅倉です。

論点<5>は、就労施策に関するその他の事項として、主として自営業・起業への支援等についてでございますが、4点ぐらい御意見があったと思います。

第1点は、自営業を営む障害者への支援策ということで、主に竹下委員、叶専門委員からの御意見ですけれども、雇用されている障害者に対しては、職場介助者制度というものがあります。しかしながら、それに対応するような自営業者への就労支援策というものがないということが、非常に問題であるという御指摘があります。また、もっと広範に職業的な自立に向けた訓練とか、経済的支援を自営業・起業に対してもしてほしい、という御意見もありました。それが1つ目の御意見です。

2つ目の御意見としては、多様な就業機会をより積極的に推進してほしい。これは松井オブザーバーから主として出されておりますけれども、ソーシャルファームとか、コミュニティビジネスとか、協同組合、社会的事業所など、そういうところへの財政的、技術的な支援がぜひとも必要である、というご意見。

3番目は、何人かの委員から出されておりますが、障害者優先調達推進法がありますので、これをより有効に運用して実効性のあるものにしてほしいという御意見です。この法律によりますと、厚生労働省は基本方針や調達方針の策定を行う、となっておりまして、このことについて新基本計画にはできる限り具体策を書き込んでほしい、という意見です。また、共同受注窓口を全国的に整備するという課題もあるのではないか、という御指摘があります。さらに、この推進法が、施設のみならず自営業にも適用されるのだということをもっと明確にして、より活用できるようにしてほしいという御意見もありました。

4番目は、データの必要性について、いろんな御意見がありました。自営業に従事している障害者の方についての実態が全く明らかでないので、実態調査が欲しい。そして、自営業に従事している障害者の方々がどういう支援を求めているのか、そういう調査もしてほしい、というような御意見がありました。

以上です。

藤井座長 それでは、残り少し最後の事務連絡等もありますので、正味20分間ほどですけれども、論点<5>について論議を展開してまいります。発言を求める方は挙手願います。

では、松井オブザーバー、勝又委員、清原委員の順番でまいります。

松井さん、どうぞ。

松井オブザーバー ありがとうございます。これは私自身というよりも、竹下委員から、ちょうどカンボジアに行かれる直前に電話をいただいて、私は出られないのでぜひとも発言してほしいという依頼があったため、その代弁をさせていただきます。

先ほど浅倉先生の方から既に紹介がございましたけれども、特に自営業の場合の職場介助者、あるいは視覚障害の方でマッサージ等に従事している方が仕事で出かけるに当たって同行者支援が得られない。仕事以外の場合は、生活場面ではもちろんそういう支援があるわけですけれども、仕事に伴うとなるとそれが利用できないということが問題である。そこはぜひとも対応してほしいということであります。

これは例えばヨーロッパでは、最近パーソナルバジェットといって、本人が必要とするものに金がつくという形、つまり仕事に行こうと、あるいは生活上のニーズがあろうと対応できるような形になっているわけです。そういう仕組みも含めて検討すべきではないかと思います。

先ほどの実態調査にも関連しますが、どういう自営業に従事している人たちが何人ぐらいいるのか、あるいはどういう支援をすれば起業あるいは自営として成り立つようになるのかというような実態調査抜きにしては、必要な政策はつくれないだろう。だから、そういう意味でぜひともそういう実態調査をやってほしいということが竹下委員からの声としてございましたので、よろしくお願いしたいと思います。

藤井座長 確か竹下委員は第1回目のときに、鍼、灸、マッサージなどの産業に従事している方が出張治療に行ったときに、今の片や厚労行政がやってらっしゃる同行援護が使えないというあたりで、労働の場をなくしているということを問題提起したこととも関係ある話かと思います。

では、勝又委員、お願いします。

勝又委員 ありがとうございます。勝又です。

私の意見は、障害者優先調達推進法を実効性のあるものにしてほしいという意見でございます。既に出してある意見書のところに詳しくは書いてございますが、その中で特に強調したいのは、この法律が来年の4月から施行になっておりますけれども、その前に、先ほど御紹介がありましたように、厚生労働省は基本方針及び調達方法の策定を行わなければならないという形で、これからそういうものの整備が進んでいくと承知しております。

そういうときに、どういうものをどういう方法でこの法律を運用していくのが一番効率的に、また効果のあるものになるかということについては、ぜひともこういうものを利用するユーザーとしての企業と、障害者団体であったり、自営業者の方とお話し合いいただきまして、実際のところをスタートすれば使えるという形にしていただきたいということでございます。

特に先ほどお話がありました、共同受注窓口につきましては、23ページのところに追加提言の3で書いてございます。現在、工賃向上計画に位置づけられております共同受注窓口については、これを全ての都道府県、自治体に広めていこうという努力をされていると聞いておりますけれども、この窓口がある意味で受注の対象となる。この法律の対象となっていくことが重要だと考えておりますので、この受注窓口が広く利用されるようになるように、法令上の定義を持った概念ではないということになっておりますけれども、その扱いについては形式的に不可とされるようなことがないようにしていただきたいと思います。

以上です。

藤井座長 それでは、清原委員、お願いします。

清原委員 ありがとうございます。三鷹市長、清原です。

3点、端的に申し上げます。

1点目、具体的な事例からです。三鷹市は、お隣の武蔵野市、ハローワーク三鷹と共催しまして、障害者の支援についての公開の講座を毎年開催しています。やはり労働・就労については、国の行政、厚生労働省の取り組みであり、身近なハローワークと基礎自治体が、障害者の皆様とともに取り組んでいくことが有効であるという経験をしてまいりました。

したがいまして、今後もハローワークと連携しながら、それぞれ障害者就労支援センターを各自治体がつくり、模索しながら取り組みしておりますので、その連携が計画の中にも明確に書き込まれるとありがたいと思います。

2点目は、起業支援です。基礎自治体では、数は少ないですが、障害者の皆様にICTの講座や講習などの機会を用意しているところがふえています。ホームワーク、つまり在宅就業の場合、やはり情報通信技術を使えるということが大変有効になってくるからです。

したがいまして、障害者の皆様にICT(情報通信技術)の研修をするような機会を、研修及び実践、起業に結び付けるような支援を自治体単位でしているところもありますけれども、やはり奨励をしていただく枠組みが重要になってくるのではないかと思います。

3点目ですが、そのようなことを進めていく中で、このような市民の皆様の声がありました。特に知的障害者の方が福祉就労であれ、就労に関わるときに、保護者の理解がなかなか難しい。保護者が子どもを社会的参加させるのに不安をお持ちである。そのようなことは、精神障害の方の保護者の場合にもそうした声が出てきました。

コーディネーターの機能が重要だと思います。すなわち、就労支援と言ったときに、当該の障害者の方を支援するだけではなくて、保護者、関係者を含めて、当該の障害者が就労あるいは起業、在宅就労をしやすくするような条件整備をしていく風土づくりがまだまだ重要ではないかと考えます。

基礎自治体、市町村はこうしたコーディネーターとしての役割も求められていると思いますが、繰り返しになりますが、冒頭申し上げました厚生労働省の労働行政との連携が大変有効ですし、不可欠ですし、そのことで企業等の理解も強まるものと考えます。どうもありがとうございました。

藤井座長 石原専門委員、どうぞ。

石原専門委員 電機神奈川福祉センターの石原でございます。

1~3回目の論議をお聞きしている中で、起業支援とか企業の理解をというキーワードが出てまいりました。そこで、このその他の事項ということで、こういった委員会や分科会で直接雇用する経営者の方の声を受け止めてあげてほしい。私たち福祉事業所と対面(トイメン)である障害者を雇用する側の人たちは、熱心に取り組まれておりますし、お互い連携して研鑽に励まれております。決して雇用率があるからというスタンスではないということです。

キャッチフレーズで、私たち抜きで私たちのことを決めないでというスローガンがあるのですけれども、雇用を直接担っておられる経営者の声をこういった委員会の場で聞いてあげられないのかなということを一言要望しておきたいと思います。

最後に簡単に、賃金補填問題も両論あるように受け止めました。繰り返しておりますとおり、私どもの事業所の立場では、賃金補填ということに対しては賛成しがたいということでございます。それは意欲の問題もありますし、多様な働き方がある今日、労働供給の対価として賃金の性格をゆがめることにならないかという懸念があるからでございます。

以上です。発言を許していただいてありがとうございました。

藤井座長 石原専門委員、その場合に障害を持った人が働く意欲があるけれども、労働力が乏しいと。その場合の所得保障は別の場合ですべしという考え方ですか。

石原専門委員 最低賃金ということになると、労働契約上から賃金の定義というのは出てくると思うのです。したがって、労働基準法上の労働者であるのか。私は事業所の事業主ですけれども、これは労働基準法上の事業主なのか。これを検証した上で労働法の適用問題というのは吟味されるべきで、所得の問題から、それだけからアプローチされると、これは論議がゆがんでしまう。私は所得保障も含めた一体的な論議が必要だと思っています。

以上です。

藤井座長 分かりました。

それでは、叶専門委員も手が挙がっています。どうぞ。

叶専門委員 全国社会就労センター協議会の叶です。

議論が戻ってしまいますけれども、先ほど障害者優先調達推進法の話が出ましたので、一言だけ話をしたいと思います。

工賃あるいは賃金の向上への取り組みの必要性は、ぜひ新基本計画の中に入れ込んでほしいと思っています。その中で、先ほど障害者優先調達推進法の有効な運用を図るということが出ましたけれども、もう一つ、鍵になるのが、共同受注窓口の整備です。これは官公需だけでなく民需も含めた仕事のあっせんであったり、分配であったり、品質の管理であったり、技術指導であったり、そうした役割で核になっていく機関となります。ぜひこの整備を急いでいく必要があると思っております。

大事なのは、各事業所の積極的な取り組みと、公的な支援の両面だと思っているところです。

以上です。

藤井座長 少しまだ時間がありますので、佐藤委員、小川専門委員から御発言で終わりにします。あと幹事の方、また御発言があったら最後の方でコメントいただきます。

佐藤委員、小川専門委員、順番にお願いします。

佐藤委員 自営業ということに関して議論されているわけですけれども、私の勉強不足なのだろうと思いますけれども、雇用に関しては障害者雇用促進法というのがありますね。これは雇用主に対しても支援があるというか、雇用主に対する支援を中心としたような制度であると思うのです。恐らく身体障害者だけに限ってみると、民間企業等で雇用されている障害者の数と農業とか商店とか町工場の社長さんとか、そういう人まで含めて自営業として働いている人も、雇用されている人と同じぐらいか、それに近いくらいいるのではないかと、年齢の構成などから見ても、そんなふうに思っているわけです。

これに対して、どの省庁が主に担当して支援しているのか、どんな基幹的な法律があるのか。数の点から言っても軽んずるべきではないかなと思います。

もう一点なのですけれども、賃金補填の話が出ていたので。私は賃金補填が民間企業への雇用を促進するような制度というのもかなりあると思っていまして、例えば横須賀市などでは特別求職者雇用開発助成金が半年、1年で切れた後、上限を4万円にして市が賃金補填して、民間企業で継続的に働けるようにしているというような制度が、神奈川県内やほかの自治体でもあると聞いています。

骨格提言の中で出したあの図は、やや生活介護やB型の就労継続から賃金補填の制度、就労センターに移行するところに力点があって、そこから民間企業への行く道がそれだけだとなくなってしまうのではないかと山田課長さんから心配され、懸念されたのだろうと思うのですけれども、そういう賃金補填が適当な人もいるだろうし、もっと民間企業で働くための賃金補填というのもあるだろうし、その辺は国内、ヨーロッパなども含めて、いろいろ検討して調べて、ヨーロッパでも試行錯誤しているわけですので、そういうことをこれからみんなで検討しながら、データに基づいて議論していきましょうと考えています。

藤井座長 それでは、小川専門委員、どうぞ。

小川専門委員 専門委員の小川でございます。

1回目の会議でも申し上げましたけれども、障害者就業生活支援センターあるいは地域障害者職業センター、ハローワーク、こういったところが障害のある方たちの層の広がりで大変忙しく、疲弊しているという現状がございます。

その広がりの部分について、正確なデータはないかもしれませんが、やはり精神障害の方、発達障害の方が多くなっていると認識しています。これらについて、障害者に対する就労支援あるいは雇用対策という論点だけでは対応が困難であると考えます。

現在の論点は、起業とか多様な働き方とかということであるかと思いますけれども、特に多様な働き方については、ボーダーの方たち、例えば診断を受けているけれども、手帳の取得に踏み切らない方たち、あるいはそこで悩まれる方たち、そういう方たちが主たる対象になると思いますので、ぜひ障害のある方たちに対する対策という視点だけではなく、就業が困難な方たちという全体的な枠組みの中で、手帳を取得しなくても働きやすいような働く場はどうあったらいいのかということで、障害者施策の中だけではない、横の広がりの視点の中で検討を進めていただきたいと思います。

以上です。

藤井座長 それでは、松井オブザーバー、もう時間が迫っていますので、一言お願いします。

松井オブザーバー ありがとうございます。冒頭で申し上げたように、障害者の就業率は一般に比べてかなり低い。働く機会を拡大していくという意味では、改正障害者基本法で多様な就業の機会、先ほど小川さんもおっしゃったことに通ずるわけですけれども、それを積極的につくっていく必要があるのではないか。

そういう意味で、次期の計画においては、就業率をどこまで引き上げるのかということも念頭に置きながら計画をつくっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。

藤井座長 それでは、幹事の方たちが今日いらっしゃいますので、まず、このコーナー、その他の就労関係もあったので、山田課長からコメントをどうぞ。

山田課長 清原委員がおっしゃられたハローワークと基礎自治体との連携というのは、計画との関係ではあまり意識はしていなかったのですが、これは非常に重要な話なので私も明示すべきだと思います。

特にハローワークも含めて雇用対策は基本的に国一本でやっているということもあって、必ずしも全ての基礎自治体の首長の方々が福祉と同じレベルで就労を考えていただけていない状況があって、そういう中で清原市長、小川専門委員も非常に我々にとってありがたい存在でありますので、これはむしろ計画に積極的に書いた方がいいのではないかと思います。

石原専門委員がおっしゃられた企業の声を聞くということは、私も非常に大事だと思っています。松井オブザーバーは否定されるかもしれませんけれども、この10年で障害者雇用が拡大したのは間違いない事実であります。この水準が今適正かどうかということについては大いに議論していただいて結構なのですけれども、ただ、これが雇用する企業の努力と、働く障害者の努力、その間を取り持つ行政だとかNPOだとか、いろいろな支援団体が相まって進んできたということの重要性はもっとかみしめなければいけない。この10年の基本計画の中では、ある意味、(雇用分野は)一番進んだものだと思っています。

あと、賃金補填の議論については、もっと公開の場で大いに議論すべきだと思いますけれども、ただ、今の議論の中で抜けているのが、障害者が働くということについてもっと高い水準を目指そうということをするかどうか。逆に、企業がその障害者をもっと高みに上げる、もっと職業能力拡大するということに対してマイナスに働かないかということが、賃金補填の一般就労への移行の(阻害の)問題よりもさらに本質的な問題です。基本的に(障害者の)労働能力がちゃんと評価されて、それが賃金に反映されるということが可能な障害者の人たちは相当数いるということについて、もっと理解すべきであって、それを安易に否定することは、ある意味、障害者に対する差別だと思います。

残念ながら、非常に重度の障害をお持ちで、労働能力が十分に発揮できない方はおられると思いますけれども、まだ福祉の世界に企業のそういう合理的配慮といった努力によって能力を引き出せる障害者の人たちが相当数いるというのが私の考え方の前提にありますので、これは前回もお話ししましたけれども、そういう点を付け加えさせていただきたいと思います。

藤井座長 そうしたら、ほかの幹事の方、井上課長、代表して何かありますか。いいですか。辺見さん、どうぞ。

辺見課長 障害者優先調達推進法の関係、叶専門委員、勝又委員の方から御指摘がございました。施行時期との関係で、計画との関係で微妙なタイミングですけれども、来年の4月になりますので。

優先調達を進めていく上で、共同受注窓口というのは1つの方法だと思っております。勝又委員からもお話がありましたように、共同受注窓口というのは、法的に規定された概念ではないので、実態としてもいろんなあり方がございますので、関係者の御意見などもいろいろ聞きながら、今後、基本方針等を定めるに当たって検討していきたいと思っております。

以上でございます。

藤井座長 中原委員、どうぞ。

中原委員 日本知的の中原でございます。

今までの委員の話を聞いて、日ごろ思っていることを述べさせていただきたいと思います。先ほどの所得保障のところでも、私たちは必ずしも年金とか、そういった行政サイドのことにだけ頼ろうとは思っていません。日ごろ、我々のB型事業所でも、できるだけ工賃を少しでも上げようという努力はしています。これは前回も言いました。

その中でいろいろ話し合ったように、今、工賃倍増計画、工賃向上計画の推進、これから行われる障害者優先調達推進法、こういうものを含めても、国が決めている官公需の発注とか、優先的な発注、こういうのをきちっと地方自治体の窓口でもやってくれれば、民間の経済的に大変不安定なところがカバーできる。そうすることによって、B型で働く人たちもみずから所得に少しずつでも上げることができて、地域での生活が可能になります。それをぜひ国の方からも、きちんと地方自治体でこういうものが有効的に活用できるようにしてもらいたいということが1つ。

先ほど勝又さんの方から少しお話がありました。実際我々がこの人たちを就労に結び付けていくときに、必ず壁にぶつかるのは家族です。今日まで私たちが取り組んできた中で、大変トライアル雇用というのは有効的なものでした。前回も言いましたように、1回きりのトライアル雇用をやってみて、そして就労につながらないということもあるわけですけれども、ぜひこの人たちが一般就労に向けていろんな雇用に結び付けられるということに対して、家族の理解を得るというのは大変大切です。

この壁を破るためにも、トライアル雇用というのは我々が実際やっていくときに大変効果的でしたので、こういった施策は次回の障害者政策の中にも、きちっとうたっていたただきたいと考えております。

以上です。

藤井座長 それでは、以上をもちまして、時間が参りましたので、本日の議題は終了します。

と同時に、これをもちまして、本日をもちまして、「障害者政策委員会第2小委員会」の議事を全て予定どおり終わりといたします。

今日までのまとめ、要点は次回の親会議、「障害者政策委員会」総会、座長から報告させていただきます。恐らくかつて福祉分野と就労・雇用分野が一体で議論した場というのは初めてだったのではないでしょうか。ぜひこういう場をどれくらい今後発展できるのか。大変有意義な場だったと思います。

議論の違いはあったけれども、これに加えておっしゃるとおり、企業の代表も加わってもらったりすればより本当はいい議論が多分できるのだろうということを申し添えております。

これまでの議論に加わっていただきました委員や専門委員、オブザーバーの皆さん、どうもありがとうございました。関係省庁の幹事の方中心にたくさん資料等を準備していただいて、運営に協力願いました。どうもありがとうございました。

以上をもちまして、この小委員会を閉じますけれども、最後に東室長から連絡等をお願いします。

東室長 担当室の東です。どうも御苦労様でございました。

今日、配付資料の最後に参考資料というのがついております。ここに今後の年内の予定が書いてありますけれども、今、藤井さんがおっしゃったのは11月5日の第3回の「障害者政策委員会」でこの間の議論を報告するという形になるということであります。

小委員会は、後半の部分の第4、第5、第6が同じような形で書かれている日程のもとで開かれるということになっております。

簡単ですが、以上です。どうもありがとうございました。

30分後に別の委員会が始まりますので、申しわけありませんが、速やかに御退場のほど、よろしくお願いします。

▲ このページの上へ