平成26年度障害者の権利に関する条約の包括的な最初の報告の検討プロセスに関する国際調査報告書(比較対照表)

韓国 スウェーデン スペイン オーストラリア ニュージーランド
中央連絡先 保健福祉部障害者政策局 社会省 外務・国際協力省
健康・社会政策・平等省
社会サービス省
法務省
障害問題担当室
調整のための仕組み 障害者政策調整委員会 省庁間高レベル作業部会 国家障害評議会 指定なし 障害問題閣僚委員会
独立した仕組み 国家人権委員会 指定なし スペイン障害者代表委員会 (CERMI) オーストラリア人権委員会 ニュージーランド人権委員会
オンブズマン事務所
中核障害者団体 国連障害者権利条約NGO報告書連帯 スウェーデン障害連盟 Equally Unique スペイン障害者代表委員会 (CERMI) 国連障害者権利条約市民社会報告プロジェクトグループ 条約連合
最初の報告 2011年6月27日 2011年2月3日 2010年7月1日 2010年12月3日 2012年5月8日
事前質問事項 2014年4月17日 2013年9月13日 2011年6月20日 2013年5月13日 2014年4月17日
事前質問事項への政府回答 2014年6月20日 2013年12月18日 2011年7月8日 2013年7月30日 2014年6月20日
独立した仕組みからの報告 2014年3月7日
2014年8月21日
提出なし CERMI  3件 (2010年8月7日、
2010年12月14日、
2011年5月27日)
2013年3月11日 2014年8月22日
市民社会からの報告 中核障害者団体  2件
その他団体など  7件
中核障害者団体  4件
その他団体など  5件
CERMI  3件 (2010年8月7日、
2010年12月14日、
2011年5月27日)
中核障害者団体  1件
その他団体など  4件
中核障害者団体  2件 その他団体など  4件
最終見解 2014年10月3日 2014年4月11日 2011年9月23日 2013年10月24日 2014年10月3日
検討プロセスの特徴など
  • 独立した仕組みや市民社会から多くのレポートが提出され豊富な情報を提供。
  • 中核障害者団体は国連障害者権利委員会に活発な働きかけを実施。
  • 国連側は独立した仕組みの役割、情報を重視したことがうかがえる。
  • 最終見解は、韓国の施策や国内実施の枠組みに関する指摘よりも、施策実施の効率・効果の改善を求める内容が多い。
  • 独立した仕組みは国内で検討されたが未指定。
  • そのため国連障害者権利委員会は中核障害者団体の報告を重視したと思われる。
  • 最終見解では、パラレルレポートの指摘や主張が多く採り入れられている。
  • 政府の取組について最終見解で賞賛されている点はあるものの、主要な条項で最近施行された施策の見直しを求めるなど、全体に厳しい指摘が目立つ。
  • 政府、CERMI以外からのレポートはインターネット上で見つからない。
  • 最終見解は、関連法の制定や国家行動計画の策定を評価するコメントが多い。ただしそれらの実施には多くの懸念が示されている。
  • 最終見解での肯定的評価には、スペインの検討が全締約国の中で2番目に早く進んだことが影響した可能性がある。
  • 締約国政府と国連障害者権利委員会の方針の相違が大きく、対話がうまく機能しなかった例と考えられる。
  • 最終見解には、市民社会のパラレルレポートの主張が大幅に採り入れられている。
  • 韓国に比べ、独立した仕組みのレポートがあまり重視されなかった印象。
  • 最終見解は、主要条項について現状や施策の実効性を懸念し、政府の行動を促す厳しい内容が目立つ。
  • 締約国政府と国連側に意見の相違はあっても、論点について共通理解があり意味のある意見交換や対話が成立している印象。
  • 政府は、自らの取組が万全でないことを認め、今後さらに施策充実を図る前提で報告している。
  • 最終見解は、施策の見直しや転換を求めるのではなく、政府の取組の強化を求めるコメントが多く見られる。

注:市民社会からの報告件数は、国連障害者権利委員会ウェブサイトに掲載されているものが対象。
  ただし、CERMIの3件のレポートは同サイトには掲載されていない。