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第5章 日々の暮らしの基盤づくり 第2節 4

第2節 保健・医療施策

4.研究開発の推進

障害の原因となる疾病等の予防や根本的治療法等を確立するため、これまで障害の原因、予防、早期発見、治療及び療育に関する研究が行われてきた。これは、障害児施策の基本である障害の予防や早期治療を確立し、有機的かつ総合的に施策を推進させるための基礎となるものである。この研究の成果を踏まえ、1歳6か月児健康診査、3歳児健康診査、先天性代謝異常等検査、新生児聴覚検査等が実施されている。

厚生労働科学研究の「障害者対策総合研究事業」においては、障害を招く疾患等についての病因・病態の解明、効果的な予防、診断、治療法等の研究開発を推進している。

国立障害者リハビリテーションセンターでは、視覚障害の主要原因の一つである網膜色素変性症に関し、日本人特有で最も高頻度の原因遺伝子変異を見つけ、それに基づいた診断法と治療法の研究開発を進めている。

また、難病に関する研究については、これまで、患者数が少なく、原因が不明で、根本的な治療方法が確立されておらず、かつ、後遺症を残すおそれが少なくない難治性疾患について、厚生労働科学研究の「難治性疾患克服研究事業」において、難治性疾患の画期的な診断法及び治療法の研究開発を推進してきた。平成27年度は、前年度に引き続き、診療ガイドラインの確立や更新、新たな疾患概念の確立、難病患者のQOL向上に資する知見を収集するといった、主に政策的な研究を行う「難治性疾患政策研究事業」並びに病態解明、医薬品・医療機器等の実用化を視野に入れた画期的な診断法や治療法及び予防法の開発を目指す「難治性疾患実用化研究事業」に分類して実施している。なお、平成27年度から、「難治性疾患実用化研究事業」については、医療分野の研究開発及びその環境の整備の実施や助成等を行う国立研究開発法人日本医療研究開発機構にて実施しており、引き続き、難病法において定義されている発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない希少な疾病であって、長期にわたり療養が必要な疾病についての研究の推進を行う方針である。

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