第3編 障害者施策の実施状況 第1章 第1節 4
第1章 障害のある人に対する理解を深めるための基盤づくり
第1節 広報・啓発活動の推進
4.バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者の表彰
高齢者、障害のある人、妊婦や子供連れの人を含む全ての人が安全で快適な社会生活を送ることができるよう、ハード、ソフト両面のバリアフリー・ユニバーサルデザインを効果的かつ総合的に推進する観点から、その推進について顕著な功績又は功労のあった個人・団体に対して、内閣総理大臣及び高齢社会対策又は障害者施策を担当する大臣が、毎年度、表彰を行い、その優れた取組を広く普及させることとしている。平成28年度においては、6団体を表彰した。
株式会社ジェイ・ティー・アール (埼玉県戸田市) 【厚生労働省推薦】 |
|
---|---|
株式会社静岡新聞社・ 静岡放送株式会社 メディア・ユニバーサルデザインプロジェクトチーム (静岡県静岡市) 【静岡県推薦】 |
|
有限会社さいとう工房(東京都墨田区) 【東京都推薦】 |
誰もが入手しやすい市販機で、オーダーメイドに近い多機能電動車椅子を作ることを目指し、6年の歳月をかけて多機能選択型電動車椅子「レル・シリーズ」を開発した。「レル・シリーズ」は、まだ日本で普及していない*6輪型を採用し、直径96㎝での小さな旋回や大幅な軽量化を実現し、屋内外での傾斜がある場所においても同社開発の独自機構(平成25年4月特許取得)により、安心・安全を利用者に提供する段差越え機能を備える。また、座面の奥行、幅、高さ、座角を機械操作で簡単に調整できるようにし、寝ることを可能にしたティルト・リクライニング機能、食事や洗面時に必要な適度な姿勢をつくりだす座角変換機能等も備えている。 * 補装具費の支給制度を利用する際の額の算定基準に関係するJISの規格において、電動車椅子が「前2輪、後2輪の四輪で構成したもの」と定義されていることが原因の1つであると考えられる。社長は、JIS開発委員会及びその分科会の委員の一人として、平成28年度末までの改正JIS原案の作成にも尽力。 |
---|---|
なにわ一水 (島根県松江市) 【島根県推薦】 |
|
ヤマハ株式会社新規事業開発部 SoundUDグループ(東京都港区) 【総務省、京都府推薦】 |
|
---|---|
座間キャラバン隊(神奈川県座間市) 【神奈川県推薦】 |
|
資料:内閣府
平成28年度障害者週間行事
1.「障害者フォーラム2016」
平成28年12月2日(金)13:00~17:00
会場:中央合同庁舎第8号館1階講堂(東京都千代田区)
第1部 「心の輪を広げる体験作文」及び「障害者週間のポスター」最優秀賞受賞者の表彰式
障害のある人に対する理解を促進するため、全国から募集した「心の輪を広げる体験作文」及び「障害者週間のポスター」最優秀賞受賞者の表彰と受賞者による作文の朗読。
「心の輪を広げる体験作文」 | 小学生部門:益田 幸奈 |
---|---|
中学生部門:常盤 美海 | |
高校生・一般部門:山崎 嘉通 | |
「障害者週間のポスター」 | 小学生部門:岡本 彩佐 |
中学生部門:榎本 雛 |
第2部 「障害者週間」記念シンポジウム
「真の共生社会とは何か、あらためて問う-全ての命と尊厳の尊重を」をテーマに、障害者基本法等の趣旨を改めて再確認するとともに、多くの国民と全ての命と尊厳が尊重されることの大切さを広く共有し、共生社会の実現に揺るぎなく向かっていくことを確認する機会とするシンポジウムを開催。(シンポジウム概要については第1編第1節参照)
2.「障害者週間のポスター」原画展
日時:平成28年12月3日(土)~9日(金)
会場:有楽町駅前地下広場(東京都千代田区)
内容:全国の小・中学校等から公募した「心の輪を広げる体験作文」の最優秀作品及び「障害者週間のポスター」の推薦作品の原画を展示。
3.障害者週間連続セミナー
日時:平成28年12月6日(火)~7日(水)
会場:有楽町朝日スクエア(東京都千代田区)
内容:障害者週間行事の一環として、障害者週間の趣旨にふさわしいセミナーを主催する団体に会場を提供し、障害及び障害者に関する国民の理解を促進するため、連続してセミナーを実施。
【12月6日(火)】
- <1> チック、トゥレット症候群とそれに関連する発達障害
主催:特定非営利活動法人 日本トゥレット協会
- <2> オストメイト対応トイレの実態調査
主催:公益社団法人 日本オストミー協会
- <3> 発達障害者の雇用を促進するために Vol.5 ~安定して働き続けるために 一人ひとりができること~
主催:独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構
- <4> 失語症を含む高次脳機能障害者の社会的障壁を考える
主催:特定非営利活動法人 日本失語症協議会
【12月7日(水)】
- <1> 高齢者・障害者等の読み書き困難者への理解を促進する行政施策について考える
主催:特定非営利活動法人 大活字文化普及協会
- <2> 「吃音や関連する障害のある人の社会参加・就労支援に向けて」
主催:特定非営利活動法人 全国言友会連絡協議会 - <3> 発達障害児教育への支援~音声教材の有効性と今後の課題について~
主催:公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会
- <4> 大人の発達障害について~最近の動き~
主催:一般社団法人 日本発達障害ネットワーク
4.障害者週間の広報
内閣府では、広報・啓発事業として、全国の小・中学生から募集した「障害者週間のポスター」の中から最優秀作品を図案化した啓発ポスターを作成、配布しており、平成28年度は、小・中学校、駅等に約27,000枚を掲示した。
また、政府広報等を活用した広報・啓発活動を行い「障害者週間」の周知を図るとともに、障害及び障害のある人に対する理解の促進を図った。