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付録 4 障害者基本計画(第4次)(平成30年度からの5年間)

(平成30年3月30日閣議決定)

はじめに

(我が国におけるこれまでの主な取組)

我が国における障害者施策に関する基本法としての位置付けを有する法律を遡ると、昭和45(1970)年に制定された心身障害者対策基本法(昭和45年法律第84号)に端を発することとなる。同法は、心身障害者対策の総合的推進を図ることを目的として、心身障害者の福祉に関する施策の基本となる事項等を定めており、心身障害があるため長期にわたり日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける者を「心身障害者」と位置付けていた。

平成5(1993)年、同法は障害者基本法(以下「基本法」という。)に改正され、従来の心身障害者に加え、精神障害により長期にわたり日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける者についても、新たに「障害者」と位置付けられることとなった。さらに、法の目的も、障害者の自立とあらゆる分野の活動への参加の促進に改められた。

その後、平成16(2004)年の改正では、障害者差別等をしてはならない旨が基本的理念として新たに規定されるとともに、中央障害者施策推進協議会が創設された。さらに、多くの障害当事者の参画の下で検討が進められた平成23(2011)年の改正では、平成19(2007)年に我が国が署名した障害者の権利に関する条約(以下「条約」という。)の批准に向けた国内法整備の一環として、条約が採用する、いわゆる「社会モデル」の考え方や「合理的配慮」の概念が新たに取り入れられるとともに、国内において障害者基本計画の実施状況を監視し、勧告を行う機関として、障害者政策委員会が新たに設置された。

この基本法に基づき、平成25(2013)年9月には、「障害者基本計画(第4次)」(以下「本基本計画」という。)の前身に当たる「障害者基本計画(第3次)」(以下「旧基本計画」という。)が閣議決定された。旧基本計画では、各分野に共通する横断的視点として、「障害者の自己決定の尊重及び意思決定の支援」、「当事者本位の総合的な支援」、「障害特性等に配慮した支援」、「アクセシビリティの向上」及び「総合的かつ計画的な取組の推進」の5点が掲げられるとともに、10の施策分野ごとに基本的考え方や具体的な取組が示されており、本基本計画の策定に至るまでの間、障害者政策委員会における実施状況の監視を経ながら、それぞれの施策分野で着実に取組が進められてきた。

(障害者政策委員会における検討)

旧基本計画の計画期間が平成29(2017)年度をもって満了することを踏まえ、障害者政策委員会において、平成28(2016)年10月以降、本基本計画の策定に向けた精力的な調査審議が行われてきた。

本基本計画の調査審議が開始されるまでの間、障害者施策の分野では、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会(以下「2020年東京オリンピック・パラリンピック」という。)の開催決定、条約の批准、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号。以下「障害者差別解消法」という。)の施行等の大きな動きが見られた。障害者政策委員会における調査審議においては、こうした動向も踏まえつつ、本基本計画が旧基本計画から質的な深化を遂げたものとなるよう、障害者施策の大きな方向性や取り組むべき政策課題等について、大局的・俯瞰(ふかん)的見地より議論が行われた。

その結果、計11回にわたる審議を経て、平成30(2018)年2月、「障害者基本計画(第4次)の策定に向けた障害者政策委員会意見」が取りまとめられた。

(本基本計画の策定)

政府においては、障害者政策委員会の意見に即して本基本計画の案を作成し、パブリックコメントを経て、平成30(2018)年3月に本基本計画を閣議決定した。

(本基本計画を通じて実現を目指すべき社会)

基本法第1条は、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策を総合的かつ計画的に推進することが同法の目的である旨を規定している。

本基本計画は、同法の目的の達成はもちろんのこと、次に掲げる社会の実現にも寄与することが期待されている。

・「一人ひとりの命の重さは障害の有無によって少しも変わることはない」という当たり前の価値観を国民全体で共有できる共生社会

・2020年東京オリンピック・パラリンピックにおいて、成熟社会における我が国の先進的な取組を世界に示し、世界の範となるべく、女性も男性も、お年寄りも若者も、一度失敗を経験した方も、障害や難病のある方も、家庭で、職場で、地域で、あらゆる場で、誰もが活躍できる社会

・障害者施策が国民の安全や社会経済の進歩につながる社会

本基本計画に基づく施策を策定し、及び実施するに当たっては、こうした目指すべき社会の姿を常に念頭に置くとともに、その実現に向けた観点から不断に取組を進めていくことが重要である。

1 障害者基本計画(第4次)について

1.位置付け

本基本計画は、基本法第11条第1項の規定に基づき、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策の総合的かつ計画的な推進を図るために策定されるものであり、政府が講ずる障害者のための施策の最も基本的な計画として位置付けられる。

2.対象期間

本基本計画は、平成30(2018)年度からの5年間を対象とする。

3.構成

本基本計画は、この「1 障害者基本計画(第4次)について」、「2 基本的な考え方」及び「3各分野における障害者施策の基本的な方向」で構成される。

2 基本的な考え方」では、本基本計画全体の基本理念及び基本原則を示すとともに、各分野に共通する横断的視点や、施策の円滑な推進に向けた考え方を示している。

3 各分野における障害者施策の基本的な方向」では、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策を11の分野に整理し、それぞれの分野について、本基本計画の対象期間に政府が講ずる施策の基本的な方向を示している。

4.条約との関係

(1)条約の概要

1経緯

平成18(2006)年6月に条約が採択される前から、国際連合(以下「国連」という。)総会では、障害者の人権を促進及び保護すべく、障害者の権利に関する宣言を採択するなど、様々な取組が行われてきた。

しかしながら、こうした取組にもかかわらず、依然として障害者が人権侵害に直面する状況が指摘されてきたところであり、こうした事態を改善すべく、国際社会において法的拘束力を有する新たな文書を作成する必要性が強く認識されるようになった。

このため、平成13(2001)年12月、第56回国連総会において、障害者の権利及び尊厳を保護し、及び促進するための包括的かつ総合的な国際条約を検討するための条約起草委員会が設置された。

その後、平成14(2002)年から計8回にわたり開催された条約起草委員会を経て、平成18(2006)年12月、条約が国連総会で採択され、平成20(2008)年5月、効力発生の要件が整い発効した。

2主な内容

条約は、障害者の人権及び基本的自由の享有を確保し、障害者の固有の尊厳の尊重を促進することを目的として、障害者の権利の実現のための措置等について定めており、障害者に関する初の国際条約に当たる。その主な内容は次のとおりである。

・一般原則(障害者の尊厳、自律及び自立の尊重、無差別、社会への完全かつ効果的な参加及び包容等)

・一般的義務(合理的配慮の実施を怠ることを含め、障害に基づくいかなる差別もなしに、全ての障害者のあらゆる人権及び基本的自由を完全に実現することを確保し、及び促進すること等)

・障害者の権利実現のための措置(身体の自由、拷問の禁止、表現の自由等の自由権的権利及び教育、労働等の社会権的権利について締約国がとるべき措置等を規定)

・条約の実施のための仕組み(条約の実施及び監視のための国内の枠組みの設置、障害者の権利に関する委員会(以下「障害者権利委員会」という。)における各締約国からの報告の検討)

3我が国の関連するこれまでの取組

我が国は、条約が国連総会で採択された翌年に当たる平成19(2007)年9月に条約に署名した。一方、条約の批准については、国内の障害当事者等から、批准に先立ち国内法の整備等を進めるべきとの意見が寄せられた。

我が国は、これらの意見も踏まえ、基本法の改正(平成23(2011)年8月)、障害者自立支援法(平成17年法律第123号)の改正(平成24(2012)年6月。このとき、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(以下「障害者総合支援法」という。)に改称)、障害者差別解消法の制定(平成25(2013)年6月)、障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和35年法律第123号。以下「障害者雇用促進法」という。)の改正(平成25(2013)年6月)など、様々な国内法の整備を進めてきた。

こうした国内法整備を経て、平成25(2013)年11月に衆議院、12月に参議院で共に全会一致で締結が承認され、平成26(2014)年2月、条約が我が国について効力を生じた。

条約は、締約国に対し、「条約に基づく義務を履行するためにとった措置及びこれらの措置によりもたらされた進歩に関する包括的な報告」の定期的な提出を求めており、我が国は、条約が我が国について効力を生じてから平成28(2016)年2月までの期間を対象とした政府報告を取りまとめ、同年6月、国連事務総長を通じて障害者権利委員会に提出した。

政府報告には、我が国において条約第33条に規定する「条約の実施を監視するための枠組み」の機能を担う障害者政策委員会のコメントを反映させるとともに、案文に対する意見募集(以下「パブリックコメント」という。)を実施した。また、付属文書として、政府報告の提出を視野に入れて障害者政策委員会が実施した旧基本計画の実施状況の監視の結果を取りまとめた文書(「議論の整理」)を添付した。

(2)条約の基本的な考え方

1「障害」の捉え方

従来の「障害」の捉え方は、心身の機能の障害のみに起因するとする、いわゆる「医学モデル」の考え方を反映したものであった。一方、条約では、障害者が日常生活又は社会生活において受ける制限は、心身の機能の障害のみに起因するものではなく、社会における様々な障壁と相対することによって生ずるものとする、いわゆる「社会モデル」の考え方が貫かれている。

2平等・無差別及び合理的配慮

条約は、第1条において「全ての障害者によるあらゆる人権及び基本的自由の完全かつ平等な享有を促進し、保護し、確保すること並びに障害者の固有の尊厳の尊重を促進すること」を目的と定めている。

また、第2条では、障害者の人権と基本的自由を確保するための「必要かつ適当な変更及び調整」であって、「均衡を失した又は過度の負担を課さないもの」を「合理的配慮」と定義し、第5条で、締約国に対し、障害に基づくあらゆる差別を禁止することや、合理的配慮の提供が確保されるための適当な措置を採ることを求めている。

さらに、第4条では、締約国に対し、障害者に関する問題についての意思決定過程において、障害者と緊密に協議し、障害者を積極的に関与させることを求めている。

3実施に関する仕組み

条約は、第33条において、自国の法律上・行政上の制度に従って「条約の実施を監視するための枠組み」を自国内に設置することを締約国に求めている。我が国では、障害者、障害者の自立・社会参加に関する事業の従事者及び学識経験者から構成される障害者政策委員会が設置されており、障害者基本計画の実施状況の監視を通じて条約の実施状況を監視している。この「条約の実施を監視するための枠組み」は、これまでの人権条約には見られない新たな規定である。

また、第35条において、締約国に対し、「条約に基づく義務を履行するためにとった措置及びこれらの措置によりもたらされた進歩に関する包括的な報告」を、国連事務総長を経由して障害者権利委員会に提出することを求めている。この報告の作成に当たっては、公開された透明性のある過程を踏むことを検討するとともに、障害者の関与について十分な考慮を払うことが求められている。

障害者権利委員会は、締約国から選ばれた18名の専門家から構成され、締約国による報告を検討し、提案や勧告を行うことが定められている。この仕組みにより、締約国は条約の実施について国際的に審査されることになる。

(3)障害者基本計画(第4次)との関係

本基本計画は、我が国が条約を批准した後に初めて策定される障害者基本計画であり、条約との整合性の確保が強く求められている。このため、本基本計画では、条約の理念を随所に反映するとともに、「3 各分野における障害者施策の基本的な方向」で掲げる各分野と、条約の各条項の対応関係を明示している。これにより、本基本計画の実施状況と、条約の国内実施の状況とを対応させつつ、本基本計画に基づく取組をより効果的かつ適切に進めるとともに、本基本計画の実施状況の監視を通じた障害者政策委員会による条約の実施状況の監視の円滑化に資することが期待される。

また、本基本計画に掲げる施策のPDCA1サイクルの中で、条約の実施状況に関する障害者権利委員会による勧告、意見等も扱うなど、本基本計画と条約に係る取組の適切な連携に努めていく。

5.2020年東京オリンピック・パラリンピックとの関係

本基本計画の計画期間中には、2020年東京オリンピック・パラリンピックが開催される。とりわけ、障害の有無にかかわらず、世界中からあらゆる人が集い、障害のある選手が繰り広げる圧倒的なパフォーマンスを直に目にすることのできるパラリンピック競技大会2は、共生社会の実現に向けて社会の在り方を大きく変える絶好の機会となる。

昭和39(1964)年に開催された東京オリンピック・パラリンピックは、「パラリンピック」の名称が初めて用いられ、また、車椅子を利用する障害者以外の選手も初めて参加する大会となった。同大会には世界21か国から378名の選手が集い、我が国からも選手53名3が参加するなど、国内でも広く注目を集め、我が国における障害者の社会活動への参画を促す大きな契機となった。それから約半世紀が経過し、東京は、同一都市で2回目の夏季パラリンピック競技大会を開催する世界初の都市として、再び世界中からパラリンピアンを受け入れることとなる。

政府においては、来る2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、共生社会の実現に向けた大きな二つの柱として、心のバリアフリー及びまちづくりの分野における施策を「ユニバーサルデザイン2020行動計画」(平成29年2月20日ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議決定)として取りまとめ、障害者の視点を反映しながら推進するなど、各般の取組を進めているところであるが、こうした方向性は、共生社会の実現に向け、政府が取り組むべき障害者施策の基本的な方向を定める旨を基本理念として掲げる本基本計画においても何ら変わるところはない。

本基本計画は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会において、障害の有無にかかわらず、世界中から多くの人を迎えることも踏まえ、後述のように「社会のあらゆる場面におけるアクセシビリティの向上」を横断的視点の一つとして掲げ、社会的障壁の除去に向けた各種の取組をより強力に推進していくため、社会のあらゆる場面でアクセシビリティ向上の視点を取り入れていく旨を記載している。さらに、こうした視点を具体的施策にも反映し、公共交通機関のバリアフリー化を始めとする移動しやすい環境の整備や、障害者に配慮したまちづくり等の取組を幅広く推進していくこととしている。

また、旧基本計画では小項目の一つであった「文化芸術活動・スポーツ等の振興」を、本基本計画では独立した施策分野として格上げするとともに、競技性の高い障害者スポーツにおけるアスリートの育成強化など、パラリンピック競技大会を念頭に置いた施策を充実させている。さらに、障害者が地域でスポーツに親しめる環境の整備や、障害者スポーツ人材の養成・活用の推進など、障害者スポーツの裾野の拡大に向けた取組についても幅広く推進していくこととしている。

加えて、本基本計画では、「重点的に理解促進等を図る事項」として、2020年東京オリンピック・パラリンピックを通じて実現を目指す共生社会の姿について広く発信を行い、国民の機運を醸成するとともに、「心のバリアフリー」への理解を深め、社会全体で推進する旨を明記している。

本基本計画が掲げるこうした視点や各種施策とあいまって、来る2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を、成熟社会における先進的な取組を世界に示す契機とするとともに、我が国が共生社会の実現に向けた大きな一歩を踏み出すきっかけとしていくことが強く求められる。また、2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会そのものをゴールと捉えるのではなく、開催後においても、得られた成果をいかしつつ、共生社会の実現に向けて一層の取組を重ねていくことが重要である。

2 基本的な考え方

1.基本理念

条約は、障害者の人権及び基本的自由の享有を確保し、障害者の固有の尊厳の尊重を促進することを目的として、障害者の権利の実現のための措置等について定めている。

こうした条約の理念に即して改正された基本法第1条に規定されているように、障害者施策は、全ての国民が、障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるという理念にのっとり、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指して講じられる必要がある。

本基本計画では、このような社会の実現に向け、障害者を、必要な支援を受けながら、自らの決定に基づき社会のあらゆる活動に参加する主体として捉え、障害者が自らの能力を最大限発揮し自己実現できるよう支援するとともに、障害者の活動を制限し、社会への参加を制約している社会的な障壁を除去するため、政府が取り組むべき障害者施策の基本的な方向を定めるものとする。

2.基本原則

障害者を、必要な支援を受けながら自らの決定に基づき社会のあらゆる活動に参加する主体として捉えた上で、政府は、条約の理念に即して改正された次に掲げる基本法の各基本原則にのっとり、当該理念の実現に向けた障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策を総合的かつ計画的に実施する。

(地域社会における共生等)

基本法第3条において、共生社会の実現は、全ての障害者が、障害者でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有することを前提とする旨が規定されていること、また、条約も「全ての障害者によるあらゆる人権及び基本的自由の完全かつ平等な享有を促進し、保護し、確保すること並びに障害者の固有の尊厳の尊重を促進すること」を目的としていることに鑑みれば、本基本計画に関しても、全ての障害者が、障害者でない者と平等に、基本的人権を享有する個人として、その尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有することを前提としつつ、次に掲げる機会の適切な確保・拡大を図ることを旨として障害者施策を実施する必要がある。

・社会を構成する一員として社会、経済、文化その他のあらゆる分野の活動に参加する機会の確保

・地域社会において他の人々と共生することを妨げられず、どこで誰と生活するかについて選択する機会の確保

・言語(手話を含む。以下同じ。)その他の意思疎通のための手段について選択する機会の確保

・情報の取得又は利用のための手段について選択する機会の拡大

(差別の禁止)

基本法第4条において、障害者差別その他の障害者に対する権利利益の侵害行為が禁止されるとともに、合理的配慮の提供が求められていること、また、条約第5条においても、障害に基づくあらゆる差別を禁止するとともに、合理的配慮の提供が確保されるための適当な措置を採ることが求められていること、さらに、障害者差別解消法においてこうした趣旨が具体化されていることに鑑みれば、障害者差別その他の権利利益を侵害する行為を禁止するとともに、社会的障壁を除去するための合理的配慮が提供される必要がある。

我が国においては、障害者差別解消法が制定され、既に施行されるなど、法制的な整備は講じられているところであるが、今後、障害者差別解消法の実効性の確保のため、その施行状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に応じて所要の見直しを行うものとする。

(国際的協調)

基本法第5条において、共生社会の実現は、国際的協調の下に図られなければならない旨が規定されていること、また、条約第32条においても、国際協力及びその促進の重要性について規定されていること、さらに、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策が国際社会における取組と密接な関係を有していることに鑑みれば、国際的な協調の下で共生社会の実現が図られる必要がある。

我が国においては、条約を批准するとともに、政府報告を障害者権利委員会に提出するなど、これまでも国際的な枠組みとの連携を深めてきたところであるが、今後、こうした連携をより一層推進し、国際的協調の理念を体現していくことが求められる。

3.各分野に共通する横断的視点

(1)条約の理念の尊重及び整合性の確保

障害者に係る施策、制度、事業等を策定し、及び実施するに当たっては、条約の理念を尊重するとともに、条約との整合性を確保することが重要である。

「私たちのことを、私たち抜きに決めないで4」の考え方の下、「インクルージョン5」を推進する観点から、障害者を施策の客体ではなく、必要な支援を受けながら、自らの決定に基づき社会に参加する主体として捉えるとともに、障害者施策の検討及び評価に当たっては、障害者が意思決定過程に参画することとし、障害者の視点を施策に反映させることが求められる。その際、障害者の社会参加は、障害者の自立にもつながることに留意する。

また、障害者の政策決定過程への参画を促進する観点から、国の審議会等の委員6の選任に当たっては、障害者の委員の選任に配慮する。特に、障害者施策を審議する国の審議会等における障害者の委員については、障害種別及び性別にも配慮して選任を行うとともに、「第4次男女共同参画基本計画」(平成27年12月25日閣議決定)の定めるところにより、女性の参画拡大に向けた取組を行うものとする。また、障害者である委員に対する障害特性に応じた適切な情報保障7その他の合理的配慮を行う。

あわせて、障害者本人の自己決定を尊重する観点から、障害者本人が適切に意思決定を行い、その意思を表明することができるよう、相談の実施等による意思決定の支援とともに、言語その他の意思疎通のための手段を選択する機会の提供を促進する。

(2)社会のあらゆる場面におけるアクセシビリティの向上

1社会のあらゆる場面におけるアクセシビリティ向上の視点の採用

条約が採用している、いわゆる「社会モデル」の考え方に即して改正された障害者基本法第2条においても、障害者を「障害がある者であって、障害と社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」と定義しており、障害者が経験する困難や制限が障害者個人の障害と社会的な要因の双方に起因するという視点が示されている。

こうした視点に照らして、障害者の活動を制限し、社会への参加を制約している事物、制度、慣行、観念等の社会的障壁の除去を進めることにより、障害者の社会への参加を実質的なものとし、障害の有無にかかわらず、その能力を伸長し、最大限に発揮しながら安心して生活できるようにする必要がある。そのためには、障害者のアクセシビリティ8向上の環境整備を図ることが重要であり、社会的障壁の除去に向けた各種の取組をより強力に推進していくため、社会のあらゆる場面でアクセシビリティ向上の視点を取り入れていく。

また、障害を理由とする差別は、障害者の自立又は社会参加に深刻な悪影響を与えるものであり、社会のあらゆる場面においてその解消に向けた取組が行われる必要がある。このため、障害者差別解消法及び障害者雇用促進法に基づき、地方公共団体や障害者団体を始めとする様々な主体の取組との連携を図りつつ、事業者・事業主や国民一般の幅広い理解の下、障害者差別の解消に向けた取組を積極的に推進する。

あわせて、社会のあらゆる場面におけるアクセシビリティの向上と心のバリアフリーを推進する観点から、積極的な広報・啓発活動に努めるとともに、企業・市民団体等の取組を積極的に支援する。

さらに、審議会等の開催時を含め、障害者施策に関する情報を公開する際や、障害者施策に関連する命令、計画等に関するパブリックコメントを行う際には、障害特性に配慮した適切な情報保障を実施するなど、アクセシビリティの向上を進める。

2アクセシビリティ向上に資する新技術の利活用の推進

社会のあらゆる場面で情報通信技術(以下「ICT」という。)が浸透しつつある。こうした新たな技術を用いた機器やサービスは、新たな社会的障壁となる可能性がある一方で、アクセシビリティとの親和性が高いという特徴もあり、社会的障壁の除去の観点から、障害者への移動の支援や情報の提供を行う場合など、様々な場面でアクセシビリティに配慮したICTを始めとする新たな技術の利活用について検討を行い、利活用が可能なものについては積極的な導入を推進する。

また、アクセシビリティの向上に資する技術等を含め、中小・ベンチャー企業が行う先進的な技術等については、市場創出が大きな課題となるため、市場創出の呼び水としての初期需要の確保等の観点から、国が需要側の視点に立った施策の充実を図る必要がある。このため、「科学技術基本計画」(平成28年1月22日閣議決定)の定めるところにより、国は、アクセシビリティの向上に資する新技術を含め、公共部門における新技術を用いた製品の調達において、透明性及び公正性の確保を前提に、総合評価落札方式等の技術力を重視する入札制度の一層の活用を促進し、イノベーション創出に貢献し得る中小・ベンチャー企業の入札機会の拡大を図るなどの必要な措置を講ずる。

さらに、アクセシビリティに配慮した機器・サービス等の政府調達を一層推進するため、WTO政府調達協定の適用を受ける調達等9を行うに当たっては、WTO政府調達協定等10の定めるところにより、適当な場合には、アクセシビリティに関する国際規格が存在するときは当該国際規格11に基づいて技術仕様を定める。

あわせて、遺伝子診断、再生医療等に見られるように、科学技術の社会実装に関し、倫理的・法制度的な課題について社会としての意思決定が必要となる事例が増加しつつあることに留意する。

(3)当事者本位の総合的かつ分野横断的な支援

障害者の尊厳、自律及び自立の尊重を目指す条約の趣旨を踏まえ、障害者が各ライフステージを通じて適切な支援を受けられるよう、教育、文化芸術、スポーツ、福祉、医療、雇用等の各分野の有機的な連携の下、施策を総合的に展開し、切れ目のない支援を行う。

支援に当たっては、基本法第2条の障害者の定義を踏まえ、障害者施策が、障害者が日常生活又は社会生活で直面する困難に着目して講じられる必要があること、障害者の支援は障害者が直面するその時々の困難の解消だけに着目するのではなく、障害者の自立と社会参加の支援という観点に立って行われる必要があること、障害者の家族を始めとする関係者への支援も重要であることに留意する。

また、複数の分野にまたがる課題については、各分野の枠のみにとらわれることなく、関係する機関、制度等の必要な連携を図ることを通じて総合的かつ横断的に対応していく必要がある。

(4)障害特性等に配慮したきめ細かい支援

障害者一人ひとりの固有の尊厳を重視する条約の理念を踏まえ、障害者施策は、障害特性、障害の状態、生活実態等に応じた障害者の個別的な支援の必要性を踏まえて策定及び実施する。その際、外見からは分かりにくい障害が持つ特有の事情を考慮するとともに、状態が変動する障害は、症状が多様化しがちであり、一般に、障害の程度を適切に把握することが難しい点に留意する必要がある。

また、発達障害、難病、高次脳機能障害12、盲ろう、重症心身障害その他の重複障害等について、社会全体の更なる理解の促進に向けた広報・啓発活動を行うとともに、施策の充実を図る必要がある。

特に発達障害については、社会全体の理解促進、家族支援、福祉・労働・教育・医療分野の取組等を総合的に進めていくことが重要である。

(5)障害のある女性、子供及び高齢者の複合的困難に配慮したきめ細かい支援

条約第6条、第7条等の趣旨を踏まえ、障害のある女性を始め、複合的に困難な状況に置かれた障害者に対するきめ細かい配慮が求められていることを踏まえて障害者施策を策定し、及び実施する必要がある。

障害のある女性は、それぞれの障害の種別ごとの特性、状態により様々な支援が必要であることに加えて、女性であることにより、更に複合的に困難な状況に置かれている場合があることから、こうした点も念頭に置いて障害者施策を策定し、及び実施することが重要である。

また、障害のある子供は、成人の障害者とは異なる支援を行う必要性があることに留意する必要がある。

さらに、障害のある高齢者に係る施策については、条約の理念も踏まえつつ、高齢者施策との整合性に留意して実施していく必要がある。

(6)PDCAサイクル等を通じた実効性のある取組の推進

条約第31条、第33条等の趣旨を踏まえ、「確かな根拠に基づく政策立案13」の実現に向け、次に掲げるところにより、必要なデータ収集及び統計の充実を図るとともに、障害者施策のPDCAサイクルを構築し、着実に実行する。また、当該サイクル等を通じて施策の不断の見直しを行っていく。

1企画(Plan)

「確かな根拠に基づく政策立案」を実現する観点から、障害当事者や障害当事者を取り巻く社会環境の実態把握を適切に行うため、障害者の性別、年齢、障害種別等の観点に留意しつつ必要なデータ収集や統計の充実を行うことが重要である。

このため、各分野における障害者施策の一義的な責任を負うこととなる各府省は、障害者の状況や障害者施策等に関する情報・データの適切な収集・評価の在り方等を検討するとともに、本基本計画に掲げる施策について具体的な成果目標を設定し、より効果的な施策を企画できるよう努める。

本基本計画の着実な推進を図るために策定する各分野における成果目標は、それぞれの分野における具体的施策を、他の分野の施策との連携の下、総合的に実施することにより、政府全体で達成を目指す水準であり、地方公共団体や民間団体等の政府以外の機関・団体等が成果目標に係る項目に直接取り組む場合においては、成果目標は、政府がこれらの機関・団体等に働きかける際に、政府として達成を目指す水準として位置付けられる。

2実施(Do)

各府省は、障害者やその家族を始めとする関係者の意見を聴きつつ、本基本計画に基づく取組の計画的な実施に努める。また、障害者施策を適切に講ずるため、障害者の実態調査等を通じて、障害者の状況や障害者施策等に関する情報・データの収集・分析を行うとともに、障害者の性別、年齢、障害種別等の観点に留意しつつ、その充実を図る。

また、効果的かつ効率的に施策を推進する観点から、高齢者施策、医療関係施策、子供・子育て関係施策、男女共同参画施策等、障害者施策に関係する他の施策・計画等との整合性を確保し、総合的な施策の展開を図る。

3評価(Check)

障害者施策の評価に当たっては、障害者が意思決定過程に参画することとし、障害者の視点を施策に反映させることが求められる。また、障害者施策の推進に係る取組の実施状況の継続的なモニタリングを行うことが重要である。

こうした考え方の下、各府省は、数値等に基づき取組の実施状況及びその効果の把握・評価を行う。また、障害者施策の実施に当たり課題や支障が生じている場合は、その円滑な解消に資するよう、具体的な要因について必要な分析を行う。

また、障害者政策委員会は、基本法に基づき、政府全体の見地から本基本計画の実施状況の評価・監視を行う。

4見直し(Act)

各府省は、障害者施策の推進に係る取組の実施状況やその効果に係る評価結果を踏まえ、不断に取組の見直しを行う。また、必要があると認められる場合には、所要の法制的な整備を含め検討を行う。

障害者政策委員会においては、基本法に基づき、政府全体の見地から本基本計画の実施状況を評価・監視し、必要に応じて内閣総理大臣又は内閣総理大臣を通じて関係各大臣に本基本計画の実施に関して勧告を行う。さらに、「条約の実施を監視するための枠組み」としての立場から、本基本計画の実施状況の監視を通じて条約の実施状況の監視を行う。また、障害者政策委員会の円滑かつ適切な運営のため、事務局機能の充実を図る。

社会情勢の変化等により本基本計画の変更の必要性が生じた場合、あるいは本基本計画の推進及び評価を通じて本基本計画の変更の必要性が生じた場合には、計画期間の途中であっても、政府は本基本計画を柔軟に見直すこととする。

また、成果目標のうち、計画期間の途中で目標の期限が到来するものについては、本基本計画を通じて実現を目指すべき社会の姿に照らしつつ、当該目標の達成状況等も踏まえて、連続性の確保に留意しながら新たな成果目標の設定を行うなど、必要な対応を行う。

障害者の実態調査等を通じて得られた知見については、本基本計画の推進状況の評価及び評価を踏まえた取組の見直しへの活用に努める。

4.施策の円滑な推進

(1)連携・協力の確保

政府の障害者施策を一体的に推進し、総合的な企画立案及び横断的な調整を確保するため、各府省相互間の緊密な連携・協力を図る。

また、本基本計画は政府の障害者施策の基本的方向を定めるものであるが、障害者の地域移行を推進し、障害者が必要なときに必要な場所で、地域の実情に即した適切な支援を受けられるようにするなど、実効性ある形で取組を実施していくためには、地方公共団体との連携・協力が必要不可欠である。このため、適切な役割分担の下、地方公共団体との連携・協力体制の一層の強化を図るとともに、地方公共団体において優良かつ先進的な取組やモデルを実施している場合は、その知見もいかしつつ施策を展開する。

さらに、障害者の自立と社会参加に関する取組を社会全体で進めるため、政府における様々な活動の実施に当たっては、障害者団体、専門職による職能団体、企業、経済団体等の協力を得るよう努める。特に、障害者の自立及び社会参加の支援に当たり、障害者団体等の自主的な活動は重要な役割を果たしており、本基本計画の推進に当たっては、これらの団体等との情報共有等の一層の促進を図る必要がある。

国際機関、諸外国政府等との連携に努めるとともに、関係行政機関相互の緊密な連携の下、条約の国内実施に十分留意しつつ、持続可能な開発目標(以下「SDGs」という。)の実施を総合的かつ効果的に推進する。

障害者政策委員会において、必要があると認められる場合は、他の審議会等との情報共有を行うことについて検討を行う。

(2)理解促進・広報啓発に係る取組等の推進

1重点的に理解促進等を図る事項

「命の重さは障害の有無によって少しも変わることはない」という当たり前の価値観を社会全体で共有し、障害のある者と障害のない者が、お互いに、障害の有無にとらわれることなく、支え合いながら社会で共に暮らしていくことが日常となるように、国民の理解促進に努める。また、本基本計画の実施を通じて実現を目指す「共生社会」の理念や、いわゆる「社会モデル」の考え方について、必要な広報啓発を推進する。

2020年東京オリンピック・パラリンピックを通じて実現を目指す共生社会の姿について広く発信を行い、パラリンピック競技大会に向けた国民の機運を醸成するとともに、障害者施策の意義について更なる理解の促進を図る。

あわせて、障害者が自立した日常生活及び社会生活を確保することの重要性に対する国民の理解を深め、様々な心身の特性や考え方を持つ全ての人々が、相互に理解を深めようとコミュニケーションをとり、支え合う「心のバリアフリー」を社会全体で推進するとともに、「心のバリアフリー」を学び身に付けるためのツールも活用し、心のバリアフリーへの理解を深めるための取組を進める。

知的障害、精神障害、発達障害、難病、高次脳機能障害、盲ろう、重症心身障害その他の重複障害など、より一層の国民の理解が必要な障害や、外見からは分かりにくい障害について、その障害特性や必要な配慮等に関する理解の促進を図る。

一般国民における、点字、手話、視覚障害者誘導用ブロック、身体障害者補助犬14、障害者用駐車スペース等に対する理解を促進するとともに、その円滑な利活用に必要な配慮等について周知を図る。また、障害者団体等が作成する啓発・周知のためのマーク等について、関連する事業者等の協力の下、国民に対する情報提供を行い、その普及及び理解の促進を図る。

児童、生徒や地域住民等のボランティア活動に対する理解を深め、その活動を支援するよう努めるとともに、企業等の社会貢献活動に対する理解と協力を促進する。

2理解促進等に当たり配慮する事項

障害者施策は幅広い国民の理解を得ながら進めていくことが重要であり、行政はもとより、企業、民間団体、マスメディア等の多様な主体との連携による幅広い広報・啓発活動を計画的かつ効果的に推進する。その際、効果的な情報提供や、国民の意見の反映に努めるとともに、障害当事者以外に対する訴求も重要であることに留意する。

また、地域社会における障害者への理解を促進するため、福祉施設、教育機関等と地域住民等との日常的交流の一層の拡大を図るとともに、NPO法人(特定非営利活動法人)、ボランティア団体等、障害者も含む多様な主体による障害者のための取組を促進するため、必要な活動環境の整備を図る。

国内外の取組等に関する調査研究や先進的な事例の紹介等に努める。その際、障害に係る訳語の統一を図ることが分かりやすさや比較の便宜に資することに留意する。

また、基本法に定められた障害者週間15における各種行事を中心に、一般市民、ボランティア団体、障害者団体など幅広い層の参加による啓発活動を推進する。

障害のある幼児児童生徒と障害のない幼児児童生徒との相互理解を深めるための活動を一層促進するとともに、小・中学校等の特別活動等における、障害者に対する理解と認識を深めるための指導を推進する。

3 各分野における障害者施策の基本的な方向

1.安全・安心な生活環境の整備

【基本的考え方】

障害者がそれぞれの地域で安全に安心して暮らしていくことができる生活環境の実現を図るため、障害者が安全に安心して生活できる住環境の整備、障害者が移動しやすい環境の整備、アクセシビリティに配慮した施設等の普及促進、障害者に配慮したまちづくりの総合的な推進等を通じ、障害者の生活環境における社会的障壁の除去を進め、アクセシビリティの向上を推進する。

(1) 住宅の確保

○ 公営住宅を新たに整備する際にはバリアフリー対応を原則とするとともに、既存の公営住宅のバリアフリー化改修を促進し、障害者向けの公共賃貸住宅の供給を推進する。また、障害者に対する優先入居の実施や単身入居を可能とするための取組、保証人の免除などの配慮が地方において行われるよう、福祉部局と住宅部局が連携して障害者に対する取組を進めていくよう地方公共団体に対して周知・情報提供を行っていく。[1-(1)-1]

○ 民間賃貸住宅の空き室や空き家を活用した、障害者等の住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度等を内容とする新たな住宅セーフティネット制度を創設し、住宅の改修、入居者負担の軽減等や居住支援協議会等の居住支援活動等への支援を実施することにより、民間賃貸住宅等への円滑な入居を促進する。[1-(1)-2]

○ 障害者や民間賃貸住宅の賃貸人が行うバリアフリー改修等を促進するとともに、障害者の日常生活上の便宜を図るため、日常生活用具の給付又は貸与及び用具の設置に必要な住宅改修に対する支援を行う。[1-(1)-3]

○ 障害者の地域における居住の場の一つとして、日常生活上の介護や相談援助等を受けながら共同生活するグループホームの整備を促進するとともに、重度障害者にも対応した体制の充実を図る。また、地域で生活する障害者の支援の拠点となる地域生活支援拠点等の整備を図る。こうした取組と合わせて、精神障害者とその家族が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、保健・医療・福祉関係者による協議の場及び住まい16の確保支援も含めた地域の基盤整備を推進し、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築を推進する。[1-(1)-4]

○ 障害者が安心して障害福祉サービス等を利用することができるよう、非常災害時における消防団や近隣住民との連携体制の構築を促進するとともに、建築基準法(昭和25年法律第201号)、消防法(昭和23年法律第186号)の基準に適合させるための改修費用や消火設備の設置費用の一部を助成すること等により、防火安全体制の強化を図る。[1-(1)-5]

(2) 移動しやすい環境の整備等

○ 駅等の旅客施設における段差解消、ホームドア等の転落防止設備の導入、障害者の利用に配慮した車両の整備のより一層の促進等と併せて、人的な対応の充実を図ることで、公共交通機関のバリアフリー化を推進する。[1-(2)-1]

○ 公共交通機関の旅客施設及び車両内において、障害特性に配慮した案内表示や情報提供の充実を推進する。[1-(2)-2]

○ 交通事業者等における障害者に対する適切な対応の確保を図るため、教育訓練の実施等を促進する。[1-(2)-3]

○ 障害者に対し個別的な輸送を提供するため、支援制度の活用等により福祉タクシー車両等によるスペシャル・トランスポート・サービス(STS)の普及促進を図る。[1-(2)-4]

○ 過疎地域等地方における移動手段の確保や、ドライバー不足への対応等が喫緊の課題であることを踏まえ、高齢者、障害者等の安全快適な移動に資するTSPS(信号情報活用運転支援システム)、DSSS(安全運転支援システム)、ETC2.0等のITS(高度道路交通システム)の研究開発及びサービス展開を実施するとともに、高度自動運転システムの開発や、地方、高齢者、障害者等向けの無人自動運転移動サービス実現に取り組む。[1-(2)-5]

(3) アクセシビリティに配慮した施設、製品等の普及促進

○ 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。以下「バリアフリー法」という。)に基づき、不特定多数の者や、主として高齢者、障害者が利用する一定の建築物の新築時等における建築物移動等円滑化基準への現行の適合義務に加え、地方公共団体による同法に基づく条例において義務付けの対象となる建築物の追加、規模の引下げ等、地域の実情を踏まえた取組を促すことによりバリアフリー化を促進する。[1-(3)-1]

○ 窓口業務を行う官署が入居する官庁施設については、バリアフリー法に基づく建築物移動等円滑化誘導基準に規定された整備水準の確保などによる整備を推進する。[1-(3)-2]

○ 都市公園の整備に当たっては、安全で安心した利用のためバリアフリー法に基づく基準や支援制度により、出入口や園路の段差解消、高齢者や障害者等が利用可能なトイレの設置等を進める。[1-(3)-3]

○ 身近な自然空間である河川の魅力を誰もが享受できるような水辺整備をまちづくりと一体となって進める。[1-(3)-4]

○ 日常生活製品等のユニバーサルデザイン化17に関し、障害者の利用に配慮した製品、設備等の普及のニーズがある場合、高齢者・障害者配慮設計等に関する標準化を推進する。[1-(3)-5]

(4) 障害者に配慮したまちづくりの総合的な推進

○ バリアフリー法及び関連施策の在り方について、高齢者、障害者等の社会参画の拡大の推進、バリアフリーのまちづくりに向けた地域連携の強化及びハード・ソフト一体となった取組の推進という3つの視点に留意して必要な見直しを行う。[1-(4)-1]

○ 福祉・医療施設の市街地における適正かつ計画的な立地の推進、公園等との一体的整備の促進、生活拠点の集約化等により、バリアフリーに配慮し、障害者が安心・快適に暮らせるまちづくりを推進する。[1-(4)-2]

○ バリアフリー法に基づき市町村が定める重点整備地区内の旅客施設周辺等の主要な生活関連経路18において、公共交通機関等のバリアフリー化と連携しつつ、幅の広い歩道の整備や歩道の段差・傾斜・勾配の改善、無電柱化、視覚障害者誘導用ブロックの整備等を推進する。[1-(4)-3]

○ 国立・国定公園等において主要な利用施設であるビジターセンター、園路、公衆トイレ等のバリアフリー化を実施する。[1-(4)-4]

○バリアフリー法に基づき市町村が定める重点整備地区内の主要な生活関連経路を構成する道路において、音響により信号表示の状況を知らせる音響式信号機、歩行者等と車両が通行する時間を分離する歩車分離式信号、歩行者青時間の延長を行うPICS (歩行者等支援情報通信システム)等のバリアフリー対応型信号機、見やすく分かりやすい道路標識等の整備を推進する。[1-(4)-5]

○ 障害者が安全に安心して自動車を運転できるよう、信号灯器のLED (発光ダイオード)化、道路標識の高輝度化・大型化等を推進する。[1-(4)-6]

○ 市街地等の生活道路における歩行者等の安全な通行を確保するため、区域(ゾーン)を設定して、最高速度30km/hの区域規制、路側帯の設置・拡幅、物理的デバイス設置等の対策を効果的に組み合わせ、速度抑制や通過交通の抑制・排除を図る。[1-(4)-7]

○ 障害者等用駐車区画の適正利用を確保する観点から、多くの地方公共団体において導入されている「パーキングパーミット制度」について、好事例の共有を通じた制度の改善を促進するとともに、制度のメリット等の周知を行う等により未導入の地方公共団体に対する制度の普及促進を図る。[1-(4)-8]

○ 高齢者や障害者等も含め、誰もが屋内外でストレスなく自由に活動できるユニバーサル社会の構築に向け、ICTを活用した歩行者移動支援の普及促進を図るため、屋内外シームレスな電子地図や屋内測位環境等の空間情報インフラの整備・活用、移動に資するデータのオープンデータ19化等により民間事業者等が多様なサービスを提供できる環境づくりを推進する。[1-(4)-9]

○ 上記のほか、「ユニバーサルデザイン2020行動計画」に位置付けられた施策について、具体の取組を実施する。[1-(4)-10]

2.情報アクセシビリティの向上及び意思疎通支援の充実

【基本的考え方】

障害者が必要な情報に円滑にアクセスすることができるよう、障害者に配慮した情報通信機器・サービス等の企画、開発及び提供の促進や、障害者が利用しやすい放送・出版の普及等の様々な取組を通じて情報アクセシビリティの向上を推進する。あわせて、障害者が円滑に意思表示やコミュニケーションを行うことができるよう、意思疎通支援を担う人材の育成・確保やサービスの円滑な利用の促進、支援機器の開発・提供等の取組を通じて意思疎通支援の充実を図る。

(1) 情報通信における情報アクセシビリティの向上

○ 障害者の情報通信機器及びサービス等の利用における情報アクセシビリティの確保及び向上・普及を図るため、障害者に配慮した情報通信機器及びサービス等の企画、開発及び提供を促進する。[2-(1)-1]

○ 研究開発やニーズ、ICTの発展等を踏まえつつ、情報アクセシビリティの確保及び向上を促すよう、適切な標準化20を進めるとともに、必要に応じて国際規格提案を行う。また、各府省における情報通信機器等21の調達は、情報アクセシビリティの観点に配慮し、国際規格、日本工業規格への準拠・配慮に関する関係法令に基づいて実施する。特に、WTO政府調達協定の適用を受ける調達等22を行うに当たっては、WTO政府調達協定等23の定めるところにより、適当な場合には、アクセシビリティに関する国際規格が存在するときは当該国際規格24に基づいて技術仕様を定める。[2-(1)-2]

○ 国立研究機関等において障害者の利用に配慮した情報通信機器・システムの研究開発を推進する。[2-(1)-3]

○ 障害者に対するIT相談等を実施する障害者ITサポートセンターの設置や障害者がパソコン機器等を使用できるよう支援するパソコンボランティアの養成・派遣の促進等により、障害者のICTの利用及び活用の機会の拡大を図る。[2-(1)-4]

○ 聴覚障害者が電話を一人でかけられるよう支援する電話リレーサービスの実施体制を構築する。[2-(1)-5]

(2) 情報提供の充実等

○ 身体障害者の利便の増進に資する通信・放送身体障害者利用円滑化事業の推進に関する法律(平成5年法律第54号)に基づく放送事業者への制作費助成、「放送分野における情報アクセシビリティに関する指針」に基づく取組等の実施・強化により、字幕放送25、解説放送、手話放送等の普及を通じた障害者の円滑な放送の利用を図る。[2-(2)-1]

○ 聴覚障害者に対して、字幕(手話)付き映像ライブラリー等の制作及び貸出し、手話通訳者や要約筆記者の養成・派遣、相談等を行う聴覚障害者情報提供施設について、ICTの発展に伴うニーズの変化も踏まえつつ、その整備を促進する。[2-(2)-2]

○ 身体障害者の利便の増進に資する通信・放送身体障害者利用円滑化事業の推進に関する法律に基づく助成等により、民間事業者が行うサービスの提供や技術の研究開発を促進し、障害によって利用が困難なテレビや電話等の通信・放送サービスへのアクセスの改善を図る。[2-(2)-3]

○ 電子出版は、視覚障害、上肢障害、学習障害等により紙の出版物の読書に困難を抱える障害者の出版物の利用の拡大に資すると期待されることから、新たな技術開発の促進や、電子書店、電子図書館、出版社その他の関係事業者への普及啓発等を通じて、アクセシビリティに配慮された電子出版の普及に向けた取組を進めるとともに、今後、これらの取組の一層の促進を図る。また、電子出版物の教育における活用を図る。[2-(2)-4]

○ 心身障害者用低料第三種郵便については、障害者の社会参加に資する観点から、利用の実態等を踏まえながら、引き続き検討する。[2-(2)-5]

(3) 意思疎通支援の充実

○ 聴覚、言語機能、音声機能、視覚、失語、知的、発達、高次脳機能、重度の身体などの障害や難病のため意思疎通を図ることに支障がある障害者に対して、手話通訳者、要約筆記者、盲ろう者向け通訳・介助員等の派遣、設置等による支援や点訳、代筆、代読、音声訳等による支援を行うとともに、手話通訳者、要約筆記者、盲ろう者向け通訳・介助員、点訳・音声訳を行う者等の養成研修等の実施により人材の育成・確保を図り、コミュニケーション支援を充実させる。[2-(3)-1]

○ 情報やコミュニケーションに関する支援機器を必要とする障害者に対して日常生活用具の給付又は貸与を行うとともに、障害者等と連携してニーズを踏まえた支援機器の開発の促進を図る。[2-(3)-2]

○ 意思疎通に困難を抱える人が自分の意思や要求を的確に伝え、正しく理解してもらうことを支援するための絵記号等の普及及び理解の促進を図る。[2-(3)-3]

(4) 行政情報のアクセシビリティの向上

○ 各府省において、特に障害者や障害者施策に関する情報提供及び緊急時における情報提供等を行う際には、字幕・音声等の適切な活用や、知的障害者、精神障害者等にも分かりやすい情報の提供に努めるなど、多様な障害の特性に応じた配慮を行う。[2-(4)-1]

○ 各府省において、障害者を含む全ての人の利用しやすさに配慮した行政情報の電子的提供の充実に取り組むとともに、ウェブサイト等で情報提供を行うに当たっては、キーボードのみで操作可能な仕様の採用、動画への字幕や音声解説の付与など、「みんなの公共サイト運用ガイドライン26」に即した必要な対応を行う。また、地方公共団体等の公的機関におけるウェブアクセシビリティの向上等に向けた取組を促進する。[2-(4)-2]

○ 各府省における行政情報の提供等に当たっては、アクセシビリティに配慮したICTを始めとする新たな技術の利活用について検討を行い、利活用が可能なものについては積極的な導入を推進するなど、アクセシビリティに配慮した情報提供に努める。[2-(4)-3]

○ 災害発生時、又は災害が発生するおそれがある場合に障害者に対して適切に情報を伝達できるよう、民間事業者、消防機関、都道府県警察等の協力を得つつ、障害特性に配慮した情報伝達の体制の整備を促進する。[2-(4)-4]

○ 政見放送への手話通訳・字幕の付与、点字、音声、拡大文字又はインターネットを通じた候補者情報の提供等、ICTの進展等も踏まえながら、障害特性に応じた選挙等に関する情報提供の充実に努める。[2-(4)-5]

3.防災、防犯等の推進

【基本的考え方】

障害者が地域社会において安全に安心して生活することができるよう、第3回国連防災世界会議27で採択された「仙台防災枠組2015-2030」を踏まえつつ、災害に強い地域づくりを推進するとともに、災害発生時における障害特性に配慮した適切な情報保障や避難支援、福祉避難所28(福祉避難スペース)を含む避難所や応急仮設住宅の確保、福祉・医療サービスの継続等を行うことができるよう、防災や復興に向けた取組を推進する。また、障害者を犯罪被害や消費者被害から守るため、防犯対策や消費者トラブルの防止に向けた取組を推進する。

(1) 防災対策の推進

○ 障害者や福祉関係者等の参加及び防災関係部局と福祉関係部局の連携の下での、地域防災計画等の作成、防災訓練の実施等の取組を促進し、災害に強い地域づくりを推進する。[3-(1)-1]

○ 自力避難の困難な障害者等が利用する要配慮者利用施設が立地する土砂災害のおそれのある箇所において、砂防えん堤29等の施設整備等及び危険な区域の明示等のハード・ソフト一体となった土砂災害対策を重点的に推進する。[3-(1)-2]

○ 災害発生時、又は災害が発生するおそれがある場合に障害者に対して適切に情報を伝達できるよう、民間事業者、消防機関、都道府県警察等の協力を得つつ、障害特性に配慮した情報伝達の体制の整備を促進する。[3-(1)-3:再掲]

○ 災害発生時、又は災害が発生するおそれがある場合に避難行動要支援者名簿等を活用した障害者に対する適切な避難支援や、その後の安否確認を行うことができるよう、地方公共団体における必要な体制整備を支援する。[3-(1)-4]

○ 避難所、応急仮設住宅のバリアフリー化を推進するとともに、「福祉避難所の確保・運営ガイドライン」等を踏まえ、避難所において障害者が障害特性に応じた支援30と合理的配慮を得ることができるよう市町村の取組を促していく。また、必要な福祉避難所を確保するよう市町村の取組を促していく。さらに、車椅子利用者も使用できる応急仮設住宅の確保が適切に図られるよう、地域の実情を踏まえつつ、災害救助法に基づく応急救助の実施主体である都道府県の取組を促していく。[3-(1)-5]

○ 災害発生後にも継続して福祉・医療サービスを提供することができるよう、障害者支援施設・医療機関等における災害対策を推進するとともに、福祉避難所の協定など、地域内外の他の社会福祉施設・医療機関等との広域的なネットワークの形成に取り組む。[3-(1)-6]

○ 火災や救急事案の発生時に聴覚・言語機能障害者がいつでもどこからでも円滑な緊急通報を行えるよう、全国の消防本部におけるスマートフォン等を活用した音声によらない緊急通報システムの導入を推進する。[3-(1)-7]

○ 水害・土砂災害時に要配慮者の円滑かつ迅速な避難の確保を図るため、浸水想定区域や土砂災害警戒区域内の要配慮者利用施設における避難確保計画の作成及び訓練の実施を促進する。[3-(1)-8]

○ 障害者が安心して障害福祉サービス等を利用することができるよう、非常災害時における消防団や近隣住民との連携体制の構築を促進するとともに、建築基準法、消防法の基準に適合させるための改修費用や消火設備の設置費用の一部を助成すること等により、防火安全体制の強化を図る。[3-(1)-9:再掲]

○ 各地方公共団体における平常時の防災体制や、災害発生後の避難所、応急仮設住宅等において、障害のある女性を含め、防災・復興の取組での女性への配慮を促すため、「男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針」等の内容を踏まえ、情報提供を行う。[3-(1)-10]

(2) 東日本大震災を始めとする災害からの復興の推進

○ それぞれの地域の復興施策の企画・立案及び実施における、障害者やその家族等の参画を促進し、地域全体のまちづくりを推進するため、事例集の作成・公表などの情報提供を行う。[3-(2)-1]

○ 障害者の被災地での生活の継続、被災地への帰還を支援するため、被災地の障害福祉サービス事業者に対する支援を実施し、被災地における安定的な障害福祉サービスの提供を図る。[3-(2)-2]

○ 住み慣れた生活環境から離れて避難生活を行っている障害者に対する心のケア、見守り活動、相談活動等の取組の充実を図る。[3-(2)-3]

○ 被災地における雇用情勢を踏まえ、産業政策と一体となった雇用の創出、求人と求職のミスマッチの解消を図り、障害者の就職支援を推進する。[3-(2)-4]

(3) 防犯対策の推進

○ ファックスやEメール等による110番通報について、その利用促進を図るとともに、事案の内容に応じた迅速・的確な対応を行う。[3-(3)-1]

○ 警察職員に対し障害及び障害者に対する理解を深めるための研修の充実に取り組むとともに、障害者のコミュニケーションを支援するため、手話を行うことのできる警察官等の交番等への配置、コミュニケーション支援ボードの活用等を図る。[3-(3)-2]

○ 警察と地域の障害者団体、福祉施設、行政等との連携の促進等により、犯罪被害の防止と犯罪被害の早期発見に努める。[3-(3)-3]

○ 平成28(2016)年7月に発生した障害者支援施設における殺傷事件を踏まえ、障害者支援施設等を利用する障害者が安心して生活できるように、防犯に係る安全確保のための施設整備や防犯に係る職員の対応に関する点検等の取組を促進するとともに、関係機関や地域住民等と連携し安全確保体制の構築を図る。[3-(3)-4]

○ 「女性に対する暴力をなくす運動31」等を通じて、障害者を含む女性に対する暴力の予防と根絶に向けた国民運動を一層推進するとともに、障害者を含む性犯罪・性暴力の被害者や配偶者等からの暴力の被害者に対する支援体制の充実を図るため、行政の関与する性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの設置促進・運営の安定化や配偶者暴力相談支援センターにおける相談機能の充実を図る。[3-(3)-5]

(4) 消費者トラブルの防止及び被害からの救済

○ 消費者トラブルの防止及び障害者の消費者としての利益の擁護・増進に資するよう、必要な情報提供を行うとともに、障害者及び障害者に対する支援を行う者の各種消費者関係行事への参加の促進、研修の実施等により、障害者等に対する消費者教育を推進する。[3-(4)-1]

○ 障害者団体、消費者団体、福祉関係団体、行政等、地域の多様な主体の連携により、障害者等の消費者被害防止のための見守りネットワーク(消費者安全確保地域協議会)の設置を促進する。[3-(4)-2]

○ 地方公共団体における、消費生活センター等におけるファックスやEメール等での消費者相談の受付や、相談員等の障害者理解のための研修の実施等の取組を促進することにより、障害者の特性に配慮した消費生活相談体制の整備を図る。[3-(4)-3]

○ 被害を受けた障害者の被害回復に係る法制度の利用の促進のため、日本司法支援センター(以下「法テラス」という。)の各種業務及びこれを遂行する体制の一層の充実に努める。[3-(4)-4]

○ 常勤弁護士を始めとする法テラスの契約弁護士が、福祉機関等との連携・協力体制を密にすることにより、配慮を要する障害者などの振り込め詐欺の被害や悪質商法による消費者被害の早期発見・被害回復に努める。[3-(4)-5]

4.差別の解消、権利擁護の推進及び虐待の防止

【基本的考え方】

社会のあらゆる場面において障害を理由とする差別の解消を進めるため、地方公共団体、障害者団体等の様々な主体の取組との連携を図りつつ、障害者差別解消法の一層の浸透に向けた各種の広報・啓発活動を展開するとともに、事業者や国民一般の幅広い理解の下、環境の整備に係る取組を含め、障害者差別の解消に向けた取組を幅広く実施することにより、障害者差別解消法等の実効性ある施行を図る。

また、障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(平成23年法律第79号。以下「障害者虐待防止法」という。)の適正な運用を通じて障害者虐待を防止するとともに、障害者の権利侵害の防止や被害の救済を図るため、相談・紛争解決体制の充実等に取り組むことにより、障害者の権利擁護のための取組を着実に推進する。

(1) 権利擁護の推進、虐待の防止

○ 障害者虐待防止法に関する積極的な広報・啓発活動を行うとともに、障害者虐待防止法の適切な運用を通じ、障害者虐待の相談支援専門員等による未然防止、一時保護に必要な居室の確保及び養護者に対する相談等の支援に取り組む。[4-(1)-1]

○ 障害者本人に対する意思決定支援を踏まえた自己決定を尊重する観点から、意思決定支援ガイドラインの普及を図るとともに、成年後見制度の適切な利用の促進に向けた取組を進める。[4-(1)-2]

○ 当事者等により実施される障害者の権利擁護のための取組を支援する。[4-(1)-3]

○ 障害者に対する差別及びその他の権利侵害を防止し、その被害からの救済を図るため、相談・紛争解決等を実施する体制の充実等に取り組むとともに、その利用の促進を図る。[4-(1)-4]

○ 知的障害又は精神障害32により判断能力が不十分な者による成年後見制度の適切な利用を促進するため、必要な経費について助成を行うとともに、成年後見、保佐及び補助の業務を適正に行うことができる人材の育成及び活用を図るための研修を行う。[4-(1)-5]

○ 成年被後見人、被保佐人及び被補助人の権利に係る制限が設けられている制度(いわゆる欠格条項)については、成年後見制度の利用の促進に関する法律(平成28年法律第29号)及び「成年後見制度利用促進基本計画」(平成29年3月24日閣議決定)を踏まえて、今後、検討を加え、必要な見直しを行う。[4-(1)-6]

(2) 障害を理由とする差別の解消の推進

○ 障害者差別解消法並びに同法に基づく基本方針、対応要領及び対応指針に基づき、障害を理由とする不当な差別的取扱いの禁止や、障害者に対する必要かつ合理的な配慮(合理的配慮)の提供を徹底するなど、障害を理由とする差別の解消に向けて着実に取組を進めるとともに、事業者が適切に対応できるよう必要な取組を行う。[4-(2)-1]

○ 障害者差別解消法及び同法に基づく基本方針に基づき、社会的障壁の除去の実施についての合理的配慮を的確に行うため、技術進歩の動向を踏まえつつ、ハード面でのバリアフリー化施策、情報の取得・利用・発信におけるアクセシビリティ向上のための施策、職員に対する研修等の環境の整備の施策を着実に進める。その際、各施策分野の特性を踏まえつつ、当該施策分野における環境の整備に係る具体的な考え方等を指針等において具体化するなど、施策の円滑な実施に配意する。[4-(2)-2]

○ 地域における障害を理由とする差別の解消を推進するため、都道府県とも連携しつつ、地方公共団体における対応要領の策定及び障害者差別解消支援地域協議会の組織の促進に向けた取組を行うとともに、対応要領の策定状況、障害者差別解消支援地域協議会の組織状況等について把握を行い、取りまとめて公表する。[4-(2)-3]

○ 障害者差別解消法の意義や趣旨、求められる取組等について幅広い国民の理解を深めるため、内閣府を中心に、関係省庁、地方公共団体、事業者、障害者団体等の多様な主体との連携により、同法の一層の浸透に向けた各種の広報・啓発活動を展開するとともに、合理的配慮の事例等を収集し、整理して公表するなどの取組を行う。[4-(2)-4]

○ 都道府県労働局及び公共職業安定所(以下「ハローワーク」という。)において、雇用分野における障害者に対する差別の禁止及び合理的配慮の提供に係る相談・通報等があった場合は、必要に応じて指導等を行うとともに、当事者からの求めに応じ、第三者による調停等の紛争解決援助を行う。[4-(2)-5]

○ 障害者に対する差別及びその他の権利侵害を防止し、その被害からの救済を図るため、相談・紛争解決等を実施する体制の充実等に取り組むとともに、その利用の促進を図る。[4-(2)-6:再掲]

○ 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(平成15年法律第110号)の対象者の社会復帰の促進を図るため、同法対象者に対する差別の解消を進める。[4-(2)-7]

○ 各種の国家資格の取得等において障害者に不利が生じないよう、試験の実施等に当たり障害特性に応じた合理的配慮を提供する。[4-(2)-8]

○ 法令上、自署によることを求められている手続を除き、本人の意思確認を適切に実施できる場合に記名捺印や代筆による対応を認めることを促すなど、書類の記入が必要な手続におけるアクセシビリティの確保に向けた対応を検討する。[4-(2)-9]

※本基本計画においては、障害者に対する合理的配慮の提供や環境の整備等に関する取組については、分野横断的なものを除き、原則として各分野において掲載している(例えば、行政サービス等の分野における配慮等は7に、雇用・就業分野における配慮等は8に、教育分野における配慮等は9に掲載。)。

5.自立した生活の支援・意思決定支援の推進

【基本的考え方】

自ら意思を決定すること及び表明することが困難な障害者に対し、本人の自己決定を尊重する観点から必要な意思決定支援を行うとともに、障害者が自らの決定に基づき、身近な地域で相談支援を受けることのできる体制を構築する。

また、障害者の地域移行を一層推進し、障害者が必要なときに必要な場所で、地域の実情に即した適切な支援を受けられるよう取組を進めることを通じ、障害の有無にかかわらず、国民が相互に人格と個性を尊重し、安全に安心して暮らすことのできる地域社会の実現を図る。

さらに、障害者及び障害のある子供が、基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活又は社会生活を営むことができるよう、在宅サービスの量的・質的な充実、障害のある子供への支援の充実、障害福祉サービスの質の向上、アクセシビリティ向上に資する機器の研究開発、障害福祉人材の育成・確保等に着実に取り組む。

(1) 意思決定支援の推進

○ 自ら意思を決定すること及び表明することが困難な障害者が障害福祉サービスを適切に利用することができるよう、本人の自己決定を尊重する観点から、意思決定支援ガイドラインの普及を図ること等により、意思決定の支援に配慮しつつ、必要な支援等が行われることを推進する。[5-(1)-1]

○ 知的障害又は精神障害により判断能力が不十分な者による成年後見制度の適切な利用を促進するため、必要な経費について助成を行うとともに、成年後見、保佐及び補助の業務を適正に行うことができる人材の育成及び活用を図るための研修を行う。[5-(1)-2:再掲]

(2) 相談支援体制の構築

○ 障害者が自らの決定に基づき、身近な地域で相談支援を受けることのできる体制を構築するため、様々な障害種別、年齢、性別、状態等に対応し、総合的な相談支援を提供する体制の整備を図る。[5-(2)-1]

○ 障害者個々の心身の状況、サービス利用の意向や家族の意向等を踏まえたサービス等利用計画案の作成等、当事者の支援の必要性に応じた適切な支給決定の実施に向けた取組を進める。[5-(2)-2]

○ 相談支援事業者への専門的指導や人材育成、障害者等の相談等を総合的に行い、地域における相談支援の中核的な役割を担う基幹相談支援センターの必要性を周知し、その設置を促進する。また、関係機関の連携の緊密化や地域の実情に応じた体制整備についての協議会の設置を促進し、その運営の活性化を図ることにより、障害者等への支援体制の整備を進める。[5-(2)-3]

○ 発達障害者支援センター等において、発達障害児者やその家族に対する相談支援やペアレントメンター33の養成等を行うとともに、地域の医療、保健、福祉、教育、雇用等の関係者による発達障害者支援地域協議会で地域の課題等を協議し、発達障害者支援センターを中心とした地域生活支援体制の充実を図る。[5-(2)-4]

○ 高次脳機能障害児者34への支援について、地域の支援拠点に相談支援コーディネーターを配置し、ライフステージに応じた専門的な相談支援や都道府県及び市町村が障害者等への支援体制の整備を図るために設置する協議会を始めとした関係機関との連携・調整等を行うとともに、高次脳機能障害に関する情報発信の充実を図る。[5-(2)-5]

○ 難病患者の療養上、日常生活上での悩みや不安等の解消を図るとともに、難病患者の様々なニーズに対応したきめ細やかな相談や支援を通じて地域における難病患者支援対策を推進するため、難病相談支援センター等により、地域で生活する難病患者の日常生活における相談・支援を行う。[5-(2)-6]

○ 障害者虐待防止法に関する積極的な広報・啓発活動を行うとともに、障害者虐待防止法の適切な運用を通じ、障害者虐待の相談支援専門員等による未然防止、一時保護に必要な居室の確保及び養護者に対する相談等の支援に取り組む。[5-(2)-7:再掲]

○ 各種ガイドラインの策定及び普及、障害者相談員や相談支援に従事する職員に対する研修の実施等により、相談業務の質の向上を図るとともに、児童相談所、更生相談所、保健所等の関係機関間のネットワークの形成及びその活用を推進し、障害者が身近な地域で専門的相談を行うことができる体制を構築する。[5-(2)-8]

○ 家族と暮らす障害者について情報提供や相談支援等によりその家庭や家族を支援する。また、ピアサポーターの育成を行うとともに、ピアカウンセリング、ピアサポート等35の障害者・家族同士が行う援助として有効かつ重要な手段である当事者等による相談活動の更なる拡充を図る。[5-(2)-9]

○ 発達障害児者やその家族に対する支援を強化するため、地域生活支援事業の活用によって、ピアサポートを行う人材を育成するとともに、ピアサポートを推進する。[5-(2)-10]

○ 「女性に対する暴力をなくす運動」等を通じて、障害者を含む女性に対する暴力の予防と根絶に向けた国民運動を一層推進するとともに、障害者を含む性犯罪・性暴力の被害者や配偶者等からの暴力の被害者に対する支援体制の充実を図るため、行政の関与する性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの設置促進・運営の安定化や配偶者暴力相談支援センターにおける相談機能の充実を図る。[5-(2)-11:再掲]

(3) 地域移行支援、在宅サービス等の充実

○ 障害者が基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活又は社会生活を営むことができるよう、個々の障害者のニーズ及び実態に応じて、在宅の障害者に対する日常生活又は社会生活を営む上での、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護等の支援を行うとともに、短期入所及び日中活動の場の確保等により、在宅サービスの量的・質的充実を図る。[5-(3)-1]

○ 常時介護を必要とする障害者が、自らが選択する地域で生活できるよう、日中及び夜間における医療的ケアを含む支援の充実を図るとともに、体調の変化・支援者の状況等に応じて一時的に利用することができる社会資源の整備を促進する。[5-(3)-2]

○ 障害者の身体機能又は生活能力の向上を目的とした自立訓練(機能訓練、生活訓練)を障害の区別なく利用できる仕組みに改めるとともに、利用者の障害特性に応じた専門職員による訓練の取組を促進し、利用者が身近な事業所において必要な訓練を受けられるようにする。[5-(3)-3]

○ 外出のための移動支援、創作的活動や生産活動の機会を提供するとともに、日常生活に必要な便宜を供与する地域活動支援センターの機能の充実等、地域生活を支援するために地方公共団体が地域の特性や利用者の状況に応じて実施する取組に対する支援を推進する。[5-(3)-4]

○ 地域で生活する障害者の支援を進めるために、地域生活支援拠点等の整備を図り、障害の重度化・高齢化にも対応できるよう、居住支援、サービスの提供体制の確保及び専門的ケアの支援を行う機能を強化する。[5-(3)-5]

○ 地域生活への移行を進める観点から、障害者支援施設においては、入所者の地域生活移行支援や地域で生活する障害者の支援を推進し、また、障害者の地域における居住の場の一つとして、多様な形態のグループホームの整備を促進するとともに、重度障害者にも対応した体制の充実を図る。[5-(3)-6]

○ 障害者の一人暮らしを支える新たなサービスである自立生活援助を導入することにより、障害者の地域生活への移行を推進する。[5-(3)-7]

○ 精神障害者とその家族が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、保健・医療・福祉関係者による協議の場及び住まいの確保支援も含めた地域の基盤整備を推進し、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築を推進する。[5-(3)-8]

(4) 障害のある子供に対する支援の充実

○ 障害児やその家族を含め、全ての子供や子育て家庭を対象として、身近な地域において、子ども・子育て支援法(平成24年法律第65号)に基づく給付その他の支援を可能な限り講ずるとともに、障害児が円滑に同法に基づく教育・保育等を利用できるようにするために「優先利用」の対象として周知するなど必要な支援を行う。[5-(4)-1]

○ 障害児を受け入れる保育所のバリアフリー化の促進、障害児保育を担当する職員の確保や専門性向上を図るための研修の実施、保育所等訪問支援事業の活用等により、障害児の保育所での受入れを促進する。[5-(4)-2]

○ 障害児の発達を支援する観点から、幼児の成長記録や指導上の配慮に関する情報を、情報の取扱いに留意しながら、必要に応じて関係機関間で共有するなど、障害児及びその家族に対して、乳幼児期から学校卒業後まで一貫した効果的な支援を地域の身近な場所で提供する体制の構築を図り、療育方法等に関する情報提供やカウンセリング等の支援を行う。[5-(4)-3]

○ 発達障害の早期発見、早期支援の重要性に鑑み、発達障害の診療・支援ができる医師の養成を図るとともに、巡回支援専門員等の支援者の配置の促進を図る。[5-(4)-4]

○ 児童福祉法(昭和22年法律第164号)に基づき、障害児に対して指導訓練等の支援を行う児童発達支援等を提供するとともに、障害者総合支援法に基づき、居宅介護、短期入所、障害児を一時的に預かって見守る日中一時支援等を提供し、障害児が身近な地域で必要な支援を受けられる体制の充実を図る。また、障害児の発達段階に応じて、保育所等訪問支援及び放課後等デイサービス等の適切な支援を提供する。さらに、医療的ケアが必要な障害児については、地域において包括的な支援が受けられるように、保健・医療・福祉等の関係機関の連携促進に努める。[5-(4)-5]

○ 障害児について情報提供や相談支援等によりその家庭や家族を支援するとともに、在宅で生活する重症心身障害児者について、専門的な支援の体制を備えた短期入所や居宅介護、児童発達支援等、在宅支援の充実を図る。[5-(4)-6]

○ 児童発達支援センター及び障害児入所施設について、障害の重度化・重複化や多様化を踏まえ、その専門的機能の強化を図るとともに、これらの機関を地域における中核的支援施設と位置付け、地域の事業所等との連携や、障害児の医療的ケアを含めた多様なニーズに対応する療育機関としての役割を担うため、必要な体制整備を図る。[5-(4)-7]

(5) 障害福祉サービスの質の向上等

○ 障害福祉サービス及び相談支援が円滑に実施されるよう、これらのサービス等を提供する者、又はこれらの者に対し必要な指導を行う者を養成し配置を促進する。[5-(5)-1]

○ 障害福祉サービス事業所の職員が、共生社会の理念を理解し、障害者やその家族の意思を尊重しながら必要な支援を行うことができるよう、研修の実施等を推進する。[5-(5)-2]

○ 障害福祉サービス等を提供する事業者に対する適切な苦情解決の推進、事業者に対する第三者評価の適切な実施及び評価結果の公表の促進等に努める。また、障害福祉サービス等情報公表制度の活用により、障害福祉サービス等を利用する障害者等が個々のニーズに応じて良質なサービスを選択できるようにするとともに、事業者によるサービスの質の向上を図る。[5-(5)-3]

○ 自ら意思を決定すること及び表明することが困難な障害者が障害福祉サービスを適切に利用することができるよう、本人の自己決定を尊重する観点から、意思決定支援ガイドラインの普及を図ること等により、意思決定の支援に配慮しつつ、必要な支援等が行われることを推進する。[5-(5)-4:再掲]

○ 地方公共団体における障害福祉計画の策定に当たり、国において、障害者の地域生活を支援するためのサービス基盤整備等に係る数値目標等を定めた基本指針を策定し、障害福祉サービス及び相談支援並びに市町村及び都道府県の地域生活支援事業を提供するための体制の確保が計画的に図られるように取り組む。[5-(5)-5]

○ 長時間サービスを必要とする重度訪問介護利用者等に対して、適切な支給決定がなされるよう実施主体である市町村への周知に取り組むとともに、都道府県との連携の下、市町村に対する支援を行う。[5-(5)-6]

○ 障害福祉サービスの提供に当たっては、都道府県による管内市町村への適切な支援等を通じ、地域間におけるサービスの格差について引き続き均てんを図る。[5-(5)-7]

○ 難病患者等に対する障害福祉サービス等の提供に当たっては、障害者総合支援法の対象疾病の拡大を図っていくとともに、各地方公共団体において、難病等の特性(病状の変化や進行、福祉ニーズ等)に配慮した円滑な事務が実施されるよう、理解と協力の促進を図る。[5-(5)-8]

○ 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律(平成28年法律第65号)による改正後の障害者総合支援法等の施行の状況や、都道府県及び市町村が策定する障害福祉計画や障害児福祉計画に基づく業務の実施状況等を踏まえながら、障害者の生活ニーズを踏まえた障害福祉サービスの更なる充実等を図るための方策について、継続的な検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずる。[5-(5)-9]

(6) 福祉用具その他アクセシビリティの向上に資する機器の普及促進・研究開発及び身体障害者補助犬の育成等

○ 良質で安価な福祉用具の供給による利用者の利便性の向上を図るため、研究開発の推進等を進める。また、研究開発や障害者等のニーズを踏まえ、ユニバーサルデザイン化を促進し、誰もが使いやすいものづくりを推進する。さらに、福祉用具の適切な普及促進を図るため、積極的に標準化を進めるとともに、必要に応じて国際規格提案を行う。[5-(6)-1]

○ 補装具の購入、借受け又は修理に要する費用の一部に対する公費の支給、日常生活用具の給付・貸与を行うとともに、福祉用具に関する情報提供などにより、時代に応じた福祉用具等の普及を促進する。[5-(6)-2]

○ 情報提供機関や相談機関のネットワーク体制の構築により、福祉用具に関する情報の提供や相談窓口の整備を推進するとともに、研修の充実等により、福祉用具の相談等に従事する専門職員の資質向上を図る。[5-(6)-3]

○ 身体障害者補助犬法(平成14年法律第49号)に基づき、身体障害者補助犬の育成及び身体障害者補助犬を使用する身体障害者の施設等の利用の円滑化を図る。[5-(6)-4]

○ 障害者等の自立行動支援の観点から、安全・安心な生活に向けた支援のためのロボット技術等の研究開発を推進する。また、「ロボット新戦略」(平成27年2月10日日本経済再生本部決定)に基づき、ロボット介護機器の開発や介護現場への導入に必要な環境整備等を推進する。[5-(6)-5]

(7) 障害福祉を支える人材の育成・確保

○ 社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士等の福祉専門職について、その専門性や知見の有効な活用を図りつつ、養成及び確保に努めるとともに、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、義肢装具士、言語聴覚士、公認心理師36等のリハビリテーション等に従事する者37について、専門的な技術及び知識を有する人材の確保と資質の向上を図る。また、ホームヘルプサービスについて、障害特性を理解したホームヘルパーの養成及び研修を行う。さらに、障害福祉サービス等を提供する事業者に対し、労働法規の遵守を徹底するとともに、サービス従事者の処遇改善や職場環境の改善などに努める。[5-(7)-1]

○ 国立障害者リハビリテーションセンター等の国立専門機関等において障害に係る専門的な研究を行うとともに、情報の収集・提供等を行い、障害保健福祉に従事する職員の養成・研修においてこれらの機関の積極的な活用を図る。[5-(7)-2]

○ 発達障害児者やその家族に対する支援を強化するため、地域生活支援事業の活用によって、ピアサポートを行う人材を育成するとともに、ピアサポートを推進する。[5-(7)-3:再掲]

6.保健・医療の推進

【基本的考え方】

精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、精神障害者への医療の提供・支援を可能な限り地域において行う。また、入院中の精神障害者の早期退院及び地域移行を推進し、いわゆる社会的入院の解消を進める。また、精神障害者の地域への円滑な移行・定着が進むよう、退院後の支援に関する取組を行う。

障害者が身近な地域で必要な医療やリハビリテーションを受けられるよう、地域医療体制等の充実を図る。

また、優れた基礎研究の成果による革新的な医薬品等の開発を促進するとともに、最新の知見や技術を活用し、疾病等の病因・病態の解明、予防、治療等に関する研究開発を推進する。さらに、質の高い医療サービスに対するニーズに応えるため、AIやICT、ロボット技術の活用等による革新的な医療機器の開発を推進する。

あわせて、保健・医療人材の育成・確保や、難病に関する保健・医療施策、障害の原因となる疾病等の予防・治療に関する施策を着実に進める。

(1) 精神保健・医療の適切な提供等

○ 精神障害者への医療の提供・支援を可能な限り地域において行うとともに、入院中の精神障害者の早期退院(入院期間の短縮)及び地域移行を推進し、いわゆる社会的入院を解消するため、次に掲げる取組を通じて、精神障害者が地域で生活できる社会資源を整備する。[6-(1)-1]

ア 専門診療科以外の診療科、保健所等、健診の実施機関等と専門診療科との連携を促進するとともに、様々な救急ニーズに対応できる精神科救急システムを確立するなど地域における適切な精神医療提供体制の確立や相談機能の向上を推進する。[6-(1)-1-ア]

イ 精神科デイケアのサービス提供内容の充実を図るとともに、外来医療、ひきこもり等の精神障害に対する多職種によるアウトリーチ(訪問支援)を充実させる。[6-(1)-1-イ]

ウ 居宅介護など訪問系サービスの充実や地域相談支援(地域移行支援・地域定着支援)の提供体制の整備を図る。[6-(1)-1-ウ]

エ 精神障害者の地域移行の取組を担う精神科医、看護職員、精神保健福祉士、公認心理師等について、人材育成や連携体制の構築等を図る。[6-(1)-1-エ]

○ 学校、職域及び地域における心の健康に関する相談、カウンセリング等の機会の充実により、一般国民の心の健康づくり対策を推進する。加えて、学校においては子供の心の変化に気付くための取組の促進、職域においては事業者によるメンタルヘルス不調者への適切な対応、地域においては保健所、精神保健福祉センターで心の健康相談を行う。また、精神疾患の予防と早期発見方法の確立及び発見の機会の確保・充実を図り、適切な支援につなげる。[6-(1)-2]

○ 精神障害者及び家族のニーズに対応した多様な相談体制の構築を図る。精神障害者に対する当事者及び家族による相談活動に取り組む地方公共団体に対し支援を行う。[6-(1)-3]

○ 精神医療における人権の確保を図るため、精神医療審査会運営マニュアルの見直しや地方公共団体における好事例の周知などにより、都道府県及び指定都市に対し、その機能の充実・適正化を促す。[6-(1)-4]

○ 精神疾患について、患者の状態像や特性に応じた精神病床の機能分化を進めるとともに、適切な医療の提供を確保し、患者・家族による医療機関の選択に資するよう、精神医療に関する情報提供及び安全対策の推進を図る。[6-(1)-5]

○ 平成29(2017)年2月に取りまとめられた「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」の報告書の内容を踏まえ、精神科病院に入院中の患者の意思決定支援等の権利擁護について、医療機関以外の第三者による意思決定支援等の権利擁護を行うことを検討する。[6-(1)-6]

○ 精神障害者とその家族が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築を推進する。[6-(1)-7:再掲]

○ 精神障害者の地域への円滑な移行・定着を進められるよう、社会的活動の拠点、在宅医療の充実や地域住民の理解の促進を図るとともに、働くことを含めた、精神障害者の退院後の支援に係る取組を行う。[6-(1)-8]

○ 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律に基づき、同法対象者に対する精神保健医療の提供や医療と福祉が連携した支援を充実させる。[6-(1)-9]

(2) 保健・医療の充実等

○ 障害者が身近な地域で必要な医療やリハビリテーションを受けられるよう、地域医療体制等の充実を図る。その際、特に、高齢化等による障害の重度化・重複化の予防及びその対応に留意する。[6-(2)-1]

○ 障害者総合支援法に基づき、障害者等の心身の障害の状態の軽減を図り、自立した日常生活又は社会生活を営むために必要な医療について、医療費(自立支援医療費)の助成を行う。[6-(2)-2]

○ 国立障害者リハビリテーションセンター病院において、早期退院、社会復帰に向けて、各障害に対応した機能回復訓練を行うとともに、医療相談及び心理支援を行う。また、障害者の健康増進についてもサービスの提供、情報提供を行う。[6-(2)-3]

○ 骨、関節等の機能や感覚器機能の障害、高次脳機能障害等のリハビリテーションによる機能の維持、回復が期待される障害について、適切な評価、病院から地域等への一貫したリハビリテーションの確保を図る。[6-(2)-4]

○ 障害者の健康の保持・増進を図るため、福祉サービスと連携した保健サービスの提供体制の充実を図る。また、障害に起因して合併しやすい疾患、外傷、感染症等の予防と、これらを合併した際の障害及び合併症に対して適切な医療の確保を図る。[6-(2)-5]

○ 定期的に歯科検診を受けること等又は歯科医療を受けることが困難な障害者に対する歯科疾患の予防等による口腔の健康の保持・増進を図る取組を進めるとともに、障害の状況に応じた知識や技術を有する歯科専門職を育成するための取組を促進する。[6-(2)-6]

(3) 保健・医療の向上に資する研究開発等の推進

○ 優れた基礎研究の成果による革新的な医薬品・医療機器の開発を促進するため、研究の支援、臨床研究・治験環境の整備、独立行政法人医薬品医療機器総合機構のRS戦略38相談の活用等を推進する。[6-(3)-1]

○ 最新の知見や技術を活用し、倫理的側面に配慮しつつ、疾病等の病因・病態の解明、予防、治療等に関する研究開発を推進する。また、再生医療について、多くの障害者、患者が活用できるよう、研究開発の推進及び実用化の加速に取り組む。[6-(3)-2]

○ 脳機能研究の推進により、高次脳機能障害、感覚認知機能障害等に関する新たな診断法の開発、リハビリテーションの効率化及び訓練プログラムの改善を進める。[6-(3)-3]

○ 障害者の生活機能全体の維持・回復のため、リハビリテーション技術の開発を推進する。[6-(3)-4]

○ 質の高いサービスに対するニーズに応えるため、AI (人工知能)やICT、ロボット技術の活用等による革新的な医療機器の開発を推進するとともに、障害者の生活や自立を支援する機器の開発を支援する。[6-(3)-5]

(4) 保健・医療を支える人材の育成・確保

○ 医師・歯科医師の養成課程及び生涯学習において、障害者に対する医療や総合的なリハビリテーションに関する教育の充実を図り、障害に関する理解を深めるなど、資質の向上に努めるとともに、様々な場面や対象者に対応できる質の高い看護職員等の養成に努める。[6-(4)-1]

○ 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士等のリハビリテーションに従事する者について、専門的な技術及び知識を有する人材の確保と資質の向上を図る。[6-(4)-2]

○ 地域において健康相談等を行う保健所、保健センター等の職員の資質の向上を図るとともに、障害者にとって必要な福祉サービス等の情報提供が速やかに行われるよう地域の保健・医療・福祉事業従事者間の連携を図る。[6-(4)-3]

○ 発達障害の早期発見、早期支援の重要性に鑑み、発達障害の診療・支援ができる医師の養成を図るとともに、巡回支援専門員等の支援者の配置の促進を図る。[6-(4)-4:再掲]

(5) 難病に関する保健・医療施策の推進

○ 難病患者の実態把握、病因・病態の解明、画期的な診断・治療法の開発を推進するとともに、診断基準・治療指針の確立及び普及を通じて、難病患者が受ける医療水準の向上を図るため、難病の研究を推進する。[6-(5)-1]

○ 難病患者に対し、総合的な相談・支援や地域における受入病院の確保を図るとともに、在宅療養上の適切な支援を行うことにより、安定した療養生活の確保と難病患者及びその家族の生活の質の向上を図る。[6-(5)-2]

○ 難病に関する医療の確立、普及を図るとともに、難病患者の医療費の負担軽減を図るため、医療費助成を行う。[6-(5)-3]

○ 長期にわたり療養を必要とし、及びその生命に危険が及ぶおそれがある疾病であって、療養のために多額の費用を要するものに対し、健全育成の観点から、その疾病にかかっている患児家庭の医療費の負担軽減を図るため、医療費助成を行う。[6-(5)-4]

○ 難病患者の療養上、日常生活上での悩みや不安等の解消を図るとともに、難病患者の様々なニーズに対応したきめ細やかな相談や支援を通じて地域における難病患者支援対策を実施するため、難病相談支援センターを中心とし、難病診療連携拠点病院、地方公共団体等の様々な関係者間での連携を推進し、地域で生活する難病患者の日常生活における相談・支援や地域交流活動の促進などを行う。[6-(5)-5]

○ 幼少期から慢性疾病に罹患しているため、長期にわたり療養が必要なことから、社会との接点が希薄になり、社会生活を行う上での自立が阻害されている児童等に対して、地域の実情に応じた相談支援等の充実により社会生活への自立促進を図る取組を行う。[6-(5)-6]

○ 難病患者等に対する障害福祉サービス等の提供に当たっては、障害者総合支援法の対象疾病の拡大を図っていくとともに、各地方公共団体において、難病等の特性(病状の変化や進行、福祉ニーズ等)に配慮した円滑な事務が実施されるよう、理解と協力の促進を図る。[6-(5)-7:再掲]

(6) 障害の原因となる疾病等の予防・治療

○ 妊婦健康診査、産婦健康診査、乳幼児に対する健康診査及び児童に対する健康診断、保健指導の適切な実施、周産期医療・小児医療体制の充実等を図るとともに、これらの機会の活用により、疾病等の早期発見及び治療、早期療養を図る。また、障害の早期発見と早期療育を図るため、療育に知見と経験を有する医療・福祉の専門職の確保を図る。[6-(6)-1]

○ 生活習慣病を予防するとともに合併症の発症や症状の進展等を予防するため、栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣の改善による健康の増進、医療連携体制の推進、健康診査・保健指導の実施等に取り組む。[6-(6)-2]

○ 疾患、外傷等に対して適切な治療を行うため、専門医療機関、身近な地域における医療機関及び在宅における医療の提供体制の充実、保健所、精神保健福祉センター、児童相談所、市町村等による保健サービス等の提供体制の充実及びこれらの連携を促進する。[6-(6)-3]

○ 外傷等に対する適切な治療を行うため、医療提供体制の充実及び関係機関の連携を促進する。[6-(6)-4]

7.行政等における配慮の充実

【基本的考え方】

障害者がその権利を円滑に行使できるよう、司法手続や選挙等において必要な環境の整備や障害特性に応じた合理的配慮の提供を行う。また、行政機関の窓口等における障害者への配慮を徹底するとともに、行政情報の提供等に当たっては、ICT等の利活用も検討し、可能なものは積極的に導入するなど、アクセシビリティへの配慮に努める。さらに、いわゆる欠格条項について、各制度の趣旨も踏まえ、技術の進展、社会情勢の変化等の必要に応じた不断の見直しを行う。

(1) 司法手続等における配慮等

○ 被疑者・被告人あるいは被害者・参考人となった障害者が、意思疎通等を円滑に行うことができるよう、刑事事件における手続の運用において適切な配慮を行う。あわせて、これらの手続に携わる職員に対して、障害や障害者に対する理解を深めるため必要な研修を実施する。[7-(1)-1]

○ 知的障害等によりコミュニケーションに困難を抱える被疑者等に対する取調べの録音・録画や心理・福祉関係者の助言等の取組を継続するとともに、更なる検討を行う。[7-(1)-2]

○ 矯正施設に入所する障害者に対して、社会復帰支援のためのプログラムの提供を促進するとともに、これらの施設の職員に対して必要な研修を実施する。[7-(1)-3]

○ 矯正施設に入所する累犯障害者等の円滑な社会復帰を促進するため、地域生活定着支援センターにおいて、保護観察所等の関係機関と連携の下、矯正施設に入所する累犯障害者等が出所等後に必要な福祉サービスを受けるための支援を行う。[7-(1)-4]

○ 弁護士、弁護士会、日本弁護士連合会、法テラス等の連携の下、罪を犯した知的障害者等の社会復帰の障害となり得る法的紛争の解決等に必要な支援を行うなど、再犯防止の観点からの社会復帰支援の充実を図る。[7-(1)-5]

(2) 選挙等における配慮等

○ 政見放送への手話通訳・字幕の付与、点字、音声、拡大文字又はインターネットを通じた候補者情報の提供等、ICTの進展等も踏まえながら、障害特性に応じた選挙等に関する情報提供の充実に努める。[7-(2)-1:再掲]

○ 移動に困難を抱える障害者に配慮した投票所のバリアフリー化、障害者の利用に配慮した投票設備の設置、投票所における投票環境の向上に努めるとともに、障害者が自らの意思に基づき円滑に投票できるよう、代理投票の適切な実施等の取組を促進する。[7-(2)-2]

○ 指定病院等における不在者投票、郵便等による不在者投票の適切な実施の促進により、選挙の公正を確保しつつ、投票所での投票が困難な障害者の投票機会の確保に努める。[7-(2)-3]

(3) 行政機関等における配慮及び障害者理解の促進等

○ 各行政機関等における事務・事業の実施に当たっては、障害者差別解消法に基づき、障害者が必要とする社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮(合理的配慮)を行うとともに、ソフト・ハードの両面にわたり、合理的配慮を的確に行うために必要な環境の整備を着実に進める。[7-(3)-1]

○ 行政機関の職員等に対する障害者に関する理解を促進するため、より一層の理解の促進が必要な障害や、外見からは分かりにくい障害の特性、複合的に困難な状況に置かれた障害者に求められる配慮等を含めて必要な研修を実施し、窓口等における障害者への配慮の徹底を図る。[7-(3)-2]

○ 各府省において、特に障害者や障害者施策に関する情報提供及び緊急時における情報提供等を行う際には、字幕・音声等の適切な活用や、知的障害者、精神障害者等にも分かりやすい情報の提供に努めるなど、多様な障害の特性に応じた配慮を行う。[7-(3)-3:再掲]

○ 各府省において、障害者を含む全ての人の利用しやすさに配慮した行政情報の電子的提供の充実に取り組むとともに、ウェブサイト等で情報提供を行うに当たっては、キーボードのみで操作可能な仕様の採用、動画への字幕や音声解説の付与など、「みんなの公共サイト運用ガイドライン」に即した必要な対応を行う。また、地方公共団体等の公的機関におけるウェブアクセシビリティの向上等に向けた取組を促進する。[7-(3)-4:再掲]

○ 各府省における行政情報の提供等に当たっては、アクセシビリティに配慮したICTを始めとする新たな技術の利活用について検討を行い、利活用が可能なものについては積極的な導入を推進するなど、アクセシビリティに配慮した情報提供に努める。[7-(3)-5:再掲]

(4) 国家資格に関する配慮等

○ 各種の国家資格の取得等において障害者に不利が生じないよう、試験の実施等に当たり障害特性に応じた合理的配慮を提供するとともに、いわゆる欠格条項について、各制度の趣旨も踏まえ、技術の進展、社会情勢の変化等の必要に応じた不断の見直しを行う。[7-(4)-1]

8.雇用・就業、経済的自立の支援

【基本的考え方】

障害者が地域で質の高い自立した生活を営むためには就労が重要であるとの考え方の下、働く意欲のある障害者がその適性に応じて能力を十分に発揮することができるよう、多様な就業の機会を確保するとともに、就労支援の担い手の育成等を図る。また、一般就労が困難な者に対しては福祉的就労の底上げにより工賃の水準の向上を図るなど、総合的な支援を推進する。

さらに、雇用・就業の促進に関する施策と福祉施策との適切な組合せの下、年金や諸手当の支給、経済的負担の軽減等により障害者の経済的自立を支援する。

(1)総合的な就労支援

○ 福祉、教育、医療等から雇用への一層の推進のため、ハローワークや地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターを始めとする地域の関係機関が密接に連携して、職場実習の推進や雇用前の雇入れ支援から雇用後の職場定着支援までの一貫した支援を実施する。[8-(1)-1]

○ ハローワークにおいて、障害の種類・程度に応じたきめ細かな職業相談・紹介、職場適応指導等を実施する。[8-(1)-2]

○ 障害者雇用への不安を解消するため、トライアル雇用39の推進等の取組を通じて、事業主の障害者雇用への理解の促進を図る。[8-(1)-3]

○ 障害者を雇用するための環境整備等に関する各種助成金制度を活用し、障害者を雇用する企業に対する支援を行う。 あわせて、障害者雇用に関するノウハウの提供等に努める。[8-(1)-4]

○ 地域障害者職業センターにおいて、障害者に対する専門的な職業リハビリテーションを行うとともに、事業主に対して雇用管理に関する助言等の支援を行う。また、障害者の職場への適応を促進するため、職場適応援助者(ジョブコーチ)による直接的・専門的な支援を行うとともに、地域の就労支援機関等に対し、職業リハビリテーションサービスに関する技術的な助言・援助等を行い、地域における障害者の就労支援の担い手の育成と専門性の向上を図る。[8-(1)-5]

○ 障害者の身近な地域において、雇用、保健福祉、教育等の関係機関の連携拠点である障害者就業・生活支援センターの設置の促進・機能の充実を図り、障害者に対し就業面及び生活面からの一体的な相談支援を実施する。また、地域の就労支援機関と連携をしながら、継続的な職場定着支援を実施する。[8-(1)-6]

○ 障害者職業能力開発校における受講については、可能な限り障害者本人の希望を尊重するよう努め、障害の特性に応じた職業訓練を実施するとともに、技術革新の進展等に対応した在職者訓練等を実施する。また、一般の公共職業能力開発施設において障害者向けの職業訓練を実施するほか、民間教育訓練機関等の訓練委託先を活用し、障害者の身近な地域において障害者の態様に応じた多様な委託訓練を実施する。さらに、障害者の職業能力の開発・向上の重要性に対する事業主や国民の理解を高めるための啓発に努める。[8-(1)-7]

○ 就労移行支援事業所等を利用して一般就労をした障害者については、就労に伴う生活面の課題に対する支援を行う就労定着支援により職場定着を推進する。[8-(1)-8]

○ 就労移行支援事業所等において、一般就労をより促進するため、積極的な企業での実習や求職活動の支援(施設外支援)等の推進を図る。また、好事例等を収集し周知することで支援ノウハウの共有を図り、就労の質を向上させる。[8-(1)-9]

(2) 経済的自立の支援

○ 障害者が地域で質の高い自立した生活を営むことができるよう、雇用・就業(自営業を含む。)の促進に関する施策と福祉施策との適切な組合せの下、年金や諸手当を支給するとともに、各種の税制上の優遇措置、低所得者に対する障害福祉サービスにおける利用者負担の無料化などの各種支援制度を運用し、経済的自立を支援する。また、受給資格を有する障害者が、制度への理解が十分でないことにより、障害年金を受け取ることができないことのないよう、制度の周知に取り組む。さらに、年金生活者支援給付金制度の着実な実施により所得保障の充実を図るとともに、障害者の所得状況を定期的に把握する。[8-(2)-1]

○ 特定障害者に対する特別障害給付金の支給に関する法律(平成16年法律第166号)に基づき、同法にいう特定障害者に対し、特別障害給付金を支給する。[8-(2)-2]

○ 障害者による国や政府関係法人が所有・管理する施設の利用等に当たり、その必要性や利用実態を踏まえながら、利用料等に対する減免等の措置を講ずる。[8-(2)-3]

(3) 障害者雇用の促進

○ 障害者雇用促進法に基づく障害者雇用率制度を中心に、引き続き、障害者雇用の促進を図る。平成25(2013)年の障害者雇用促進法の改正により、精神障害者の雇用が義務化40されたことも踏まえ、精神障害者の雇用の促進のための取組を充実させる。[8-(3)-1]

○ 障害者雇用ゼロ企業を始め、法定雇用率を達成していない民間企業については、ハローワークによる指導などを通じ、法定雇用率の達成に向けた取組を進める。また、国の機関においては、民間企業に率先垂範して障害者雇用を進める立場であることを踏まえ、法定雇用率の完全達成に向けて取り組むなど、積極的に障害者の雇用を進める。[8-(3)-2]

○ 地方公共団体における障害者雇用を一層促進するため、地方公務員の募集及び採用並びに採用後の各段階において、平等取扱いの原則41及び合理的配慮指針42に基づく必要な措置が講じられるよう、引き続き、地方公共団体に対する周知に取り組む。[8-(3)-3]

○ 特例子会社制度等を活用し、引き続き、障害者の職域の拡大及び職場環境の整備を図るとともに、障害者雇用率制度43の活用等により、引き続き、重度障害者の雇用の拡大を図る。[8-(3)-4]

○ 一般企業等への就職につなげることを目的として、各府省において知的障害者等を雇用し、1から3年の業務を経験するチャレンジ雇用44を実施する。[8-(3)-5]

○ 都道府県労働局において、使用者による障害者虐待の防止など労働者である障害者の適切な権利保護のため、個別の相談等への丁寧な対応を行うとともに、関係法令の遵守に向けた指導等を行う。[8-(3)-6]

○ 都道府県労働局及びハローワークにおいて、雇用分野における障害者に対する差別の禁止及び合理的配慮の提供に係る相談・通報等があった場合は、必要に応じて指導等を行うとともに、当事者からの求めに応じ、第三者による調停等の紛争解決援助を行う。[8-(3)-7:再掲]

(4) 障害特性に応じた就労支援及び多様な就業の機会の確保

○ 多様な障害の特性に応じた支援の充実・強化を図る。また、採用後に障害者となった者についても、円滑な職場復帰や雇用の安定のための施策を講ずる。[8-(4)-1]

○ 職場内で精神・発達障害のある同僚を温かく見守る精神・発達障害者しごとサポーターの養成講座を開催するなどにより精神障害に関する事業主等の理解を一層促進するとともに、精神・発達障害者の特性に応じた支援の充実・強化を通じて、精神障害者の雇用拡大と定着促進を図る。精神障害者に対する就労支援に当たっては、就労支援機関が医療機関と連携を図りつつ、「医療」から「雇用」への流れを一層促進する。また、ハローワーク等において発達障害者、難病患者等に対する専門的な支援の強化を図る。[8-(4)-2]

○ 短時間労働や在宅就業、自営業など障害者が多様な働き方を選択できる環境を整備するとともに、ICTを活用したテレワーク45の一層の普及・拡大を図り、時間や場所を有効活用できる柔軟な働き方を推進する。[8-(4)-3]

○ 国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律(平成24年法律第50号。以下「障害者優先調達推進法」という。)に基づき、障害者就労施設等の提供する物品・サービスの優先購入(調達)を推進する。[8-(4)-4]

○ 障害者の就労訓練及び雇用を目的とした福祉農園の整備を推進する(「農」と福祉の連携プロジェクト)。[8-(4)-5]

○ 農業に取り組む障害者就労施設や企業等に対する情報提供、6次産業化支援等を通じて、農業分野での障害者の就労支援を推進する。[8-(4)-6]

(5) 福祉的就労の底上げ

○ 事業所の経営力強化に向けた支援、共同受注化の推進等、就労継続支援B型事業所等における工賃の向上に向け、官民一体となった取組を推進する。また、就労継続支援A型事業所における就労の質を向上させるため、平成29(2017)年4月に改正した指定障害福祉サービス等基準46に基づき、事業所の生産活動の収支を利用者に支払う賃金の総額以上とすることなどとした取扱いを徹底し、安易な事業参入の抑制を図るとともに、基準を満たさない事業所に経営改善計画の提出を求めることにより、事業所の経営状況を把握した上で地方公共団体が必要な指導・支援を行うことを通じ、障害者の賃金の向上を図る。[8-(5)-1]

○ 障害者優先調達推進法に基づき、障害者就労施設等の提供する物品・サービスの優先購入(調達)を推進する。[8-(5)-2:再掲]

9.教育の振興

【基本的考え方】

障害の有無によって分け隔てられることなく、国民が相互に人格と個性を尊重し合う共生社会の実現に向け、可能な限り共に教育を受けることのできる仕組みの整備を進めるとともに、いわゆる「社会モデル」を踏まえつつ、障害に対する理解を深めるための取組を推進する。また、高等教育における障害学生に対する支援を推進するため、合理的配慮の提供等の一層の充実を図るとともに、障害学生に対する適切な支援を行うことができるよう環境の整備に努める。さらに、障害者が、学校卒業後も含めたその一生を通じて、自らの可能性を追求できる環境を整え、地域の一員として豊かな人生を送ることができるよう、生涯を通じて教育やスポーツ、文化等の様々な機会に親しむための関係施策を横断的かつ総合的に推進するとともに、共生社会の実現を目指す。

(1) インクルーシブ教育システム47の推進

○ 障害のある幼児児童生徒の自立と社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、基礎的環境の整備を進めつつ、個別の指導計画や個別の教育支援計画の活用を通じて、幼稚園、小・中学校、高等学校、特別支援学校等(以下「全ての学校」という。)に在籍する障害のある幼児児童生徒が合理的配慮の提供を受けながら、適切な指導や必要な支援を受けられるようにする。こうした取組を通じて、障害のある幼児児童生徒に提供される配慮や学びの場の選択肢を増やし、障害の有無にかかわらず可能な限り共に教育を受けられるように条件整備を進めるとともに、個々の幼児児童生徒の教育的ニーズに最も的確に応える指導を受けることのできる、インクルーシブ教育システム(包容する教育制度)の整備を推進する。[9-(1)-1]

○ あわせて、「いじめの防止等のための基本的な方針」を踏まえ、障害のある児童生徒が関わるいじめの防止や早期発見等のための適切な措置を講ずるとともに、いわゆる「社会モデル」を踏まえ、学校の教育活動全体を通じた障害に対する理解や交流及び共同学習の一層の推進を図り、偏見や差別を乗り越え、障害の有無等にかかわらず互いを尊重し合いながら協働する社会を目指す。[9-(1)-2]

○ 障害のある児童生徒の就学先決定に当たっては、本人・保護者に対する十分な情報提供の下、本人・保護者の意見を最大限尊重しつつ、本人・保護者と市町村教育委員会、学校等が、教育的ニーズと必要な支援について合意形成を行うことを原則とするとともに、発達の程度や適応の状況等に応じて、柔軟に「学びの場」を変更できることについて、引き続き、関係者への周知を行う。[9-(1)-3]

○ 校長のリーダーシップの下、特別支援教育コーディネーターを中心とした校内支援体制を構築するとともに、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、看護師、言語聴覚士、作業療法士、理学療法士等の専門家及び特別支援教育支援員の活用を図ることで、学校が組織として、障害のある幼児児童生徒の多様なニーズに応じた支援を提供できるよう促す。[9-(1)-4]

○ 各学校における障害のある幼児児童生徒に対する合理的配慮の提供に当たっては、情報保障やコミュニケーションの方法について配慮するとともに、幼児児童生徒一人一人の障害の状態や教育的ニーズ等を把握し、それに応じて設置者・学校と本人・保護者間で可能な限り合意形成を図った上で決定・提供されることが望ましいことを引き続き周知する。[9-(1)-5]

○ 医療的ケアを必要とする幼児児童生徒や長期入院を余儀なくされている幼児児童生徒が教育を受けたり、他の幼児児童生徒と共に学んだりする機会を確保するため、医療的ケアのための看護師の配置やこれらの幼児児童生徒への支援体制の整備に向けた調査研究等の施策の充実に努める。[9-(1)-6]

○ 障害のある生徒の後期中等教育への就学を促進するため、入学試験の実施に際して、ICTの活用など、個別のニーズに応じた配慮の充実を図る。[9-(1)-7]

○ 平成29(2017)年3月の公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(昭和33年法律第116号)の改正により、小・中学校における通級による指導を担当する教師に係る定数が基礎定数化されたことや、高等学校においても通級による指導が行えるようになったことを踏まえ、通級による指導がより一層普及するよう努める。[9-(1)-8]

○ 障害のある児童生徒が様々な支援を利用しつつ、自立と社会参加を促進できるよう、福祉、労働等との連携の下、障害のある児童生徒のキャリア教育や就労支援の充実を図る。[9-(1)-9]

○ 早期のうちに障害に気付き、適切な支援につなげるため、医療、保健、福祉等との連携の下、乳幼児に対する健康診査や就学時の健康診断の結果、入学後の児童生徒の状態等を踏まえ、本人や保護者に対する早期からの教育相談・支援体制の充実を図る。[9-(1)-10]

○ 障害者が就学前から卒業後まで切れ目ない指導・支援を受けられるよう、幼児児童生徒の成長記録や指導内容等に関する情報を、情報の取扱いに留意しながら、必要に応じて関係機関間で共有・活用するため、保護者の参画を得つつ、医療、保健、福祉、労働等との連携の下、個別の指導計画や個別の教育支援計画の策定・活用を促進する。[9-(1)-11]

(2) 教育環境の整備

○ 障害により特別な支援を必要とする幼児児童生徒は、全ての学校、全ての学級に在籍することを前提に、全ての学校における特別支援教育の体制の整備を促すとともに、最新の知見も踏まえながら、管理職を含む全ての教職員が障害に対する理解や特別支援教育に係る専門性を深める取組を推進する。[9-(2)-1]

○ 幼稚園、小・中学校、高等学校等における特別支援教育の体制整備や地域における障害のある幼児児童生徒の支援強化に資するよう、特別支援学校の地域における特別支援教育のセンターとしての機能を充実する。[9-(2)-2]

○ 幼稚園、小・中学校、高等学校等に在籍する障害のある幼児児童生徒の支援における特別支援教育支援員の役割の重要性に鑑み、各地方公共団体における特別支援教育支援員の配置の促進を図る。[9-(2)-3]

○ 障害のある児童生徒の教育機会の確保や自立と社会参加の推進に当たってのコミュニケーションの重要性に鑑み、デジタル教科書等の円滑な制作・供給やコミュニケーションに関するICTの活用も含め、障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じた教科書、教材、支援機器等の活用を促進する。[9-(2)-4]

○ 学校施設のバリアフリー化や特別支援学校の教室不足解消に向けた取組等を推進する。特に、災害発生時の避難所として活用されることもある公立小・中学校施設のバリアフリー化やトイレの洋式化については、学校設置者の要望を踏まえて、必要な支援に努める。[9-(2)-5]

○ 障害のある幼児児童生徒の学校教育活動に伴う移動に係る支援の充実に努めるとともに、各地域における教育と福祉部局との連携を促す。[9-(2)-6]

○ 特別支援学校、特別支援学級、通級による指導を担当する教師については、特別支援教育に関する専門性が特に求められることに鑑み、特別支援学校教諭等免許状保有率の向上の推進を含め、専門性向上のための施策を進める。[9-(2)-7]

(3) 高等教育における障害学生支援の推進

○ 大学等が提供する様々な機会において、障害のある学生が障害のない学生と平等に参加できるよう、授業等における情報保障やコミュニケーション上の配慮、教科書・教材に関する配慮等及び施設のバリアフリー化を促進する。[9-(3)-1]

○ 障害のある学生一人一人の個別のニーズを踏まえた建設的対話に基づく支援を促進するため、各大学等における相談窓口の統一や支援担当部署の設置、支援人材の養成・配置など、支援体制の整備や、大学間連携等の支援担当者間ネットワークの構築を推進する。[9-(3)-2]

○ 障害学生支援についての姿勢・方針、手続などに関する学内規程や、支援事例を大学ホームページで公表することを促進する。加えて、これらの学内規程や支援事例のガイダンスにおける学生への周知を促進する。[9-(3)-3]

○ 障害のある学生の就職を支援するため、学内の修学支援担当と就職支援担当、障害のある学生への支援を行う部署等の連携を図り、学外における、地域の労働・福祉機関等就職・定着支援を行う機関、就職先となる企業・団体等との連携やネットワークづくりを促進する。[9-(3)-4]

○ 障害のある学生の支援について理解促進・普及啓発を行うため、その基礎となる調査研究や様々な機会を通じた情報提供、教職員に対する研修等の充実を図る。[9-(3)-5]

○ 大学入試センター試験において実施されている障害のある受験者の配慮については、障害者一人一人のニーズに応じて、ICTの活用等により、より柔軟な対応に努めるとともに、高等学校及び大学関係者に対し、配慮の取組について、一層の周知を図る。[9-(3)-6]

○ 障害のある学生の能力・適性、学習の成果等を適切に評価するため、大学等の入試や単位認定等の試験における適切な配慮の実施を促進する。[9-(3)-7]

○ 大学等の入試における配慮の内容、施設のバリアフリー化の状況、学生に対する支援内容・支援体制、障害のある学生の受入れ実績等に関する大学等の情報公開を促進する。[9-(3)-8]

(4) 生涯を通じた多様な学習活動の充実

○ 学校卒業後の障害者が社会で自立して生きるために必要となる力を生涯にわたり維持・開発・伸長するため、効果的な学習や支援の在り方等に関する研究や成果普及等を行い、障害者の各ライフステージにおける学びを支援する。このことを通じ、障害者の地域や社会への参加を促進し、共生社会の実現につなげる。[9-(4)-1]

○ 地域と学校の連携・協働の下、地域全体で子供たちの成長を支え、地域を創生する「地域学校協働活動」を、特別支援学校等を含めて全国的に推進し、障害のある子供たちの放課後や土曜日等の学習・体験プログラムの充実や、企業等の外部人材等の活用を促進する。[9-(4)-2]

○ 放送大学において、テレビ授業への字幕の付与や点字試験問題の作成など、障害のある学生への学習支援を一層充実する。[9-(4)-3]

○ 公共図書館、学校図書館における障害者の読書環境の整備を促進する。[9-(4)-4]

○ 障害者が生涯にわたり教育やスポーツ、文化などの様々な機会に親しむことができるよう、多様な学習活動を行う機会を提供・充実する。[9-(4)-5]

10.文化芸術活動・スポーツ等の振興

【基本的考え方】

全ての障害者の芸術及び文化活動への参加を通じて、障害者の生活を豊かにするとともに、国民の障害への理解と認識を深め、障害者の自立と社会参加の促進に寄与する。また、レクリエーション活動を通じて、障害者等の体力の増強や交流、余暇の充実等を図る。さらに、地域における障害者スポーツの一層の普及に努めるとともに、競技性の高い障害者スポーツにおけるアスリートの育成強化を図る。

(1) 文化芸術活動、余暇・レクリエーション活動の充実に向けた社会環境の整備

○ 特別支援学校において、一流の文化芸術活動団体による実演芸術の公演や、芸術家の派遣により、特別支援学校の子供たちに対し質の高い文化芸術の鑑賞・体験等の機会を提供するとともに、小・中学校等の子供たちに、障害のある芸術家等を派遣し、文化芸術活動の機会の充実を図る。[10-(1)-1]

○ 障害者が地域において文化芸術活動に親しむことができる施設・設備の整備等を進めるとともに、障害者のニーズに応じた文化芸術活動に関する人材の養成、相談体制の整備、関係者のネットワークづくり等の取組を行い、障害の有無にかかわらず文化芸術活動を行うことのできる環境づくりに取り組む。特に、障害者の文化芸術活動に対する支援や、障害者の優れた芸術作品の展示等の推進を図る。[10-(1)-2]

○ 国立博物館、国立美術館、国立劇場等における文化芸術活動の公演、展示等において、字幕、音声案内サービスや触察資料の提供等、障害者のニーズを踏まえつつ、ユニバーサルデザインの理念に立った工夫・配慮が提供されるよう努める。[10-(1)-3]

○ 全ての障害者の芸術及び文化活動への参加を通じて障害者の生活を豊かにするとともに、国民の障害への理解と認識を深め、障害者の自立と社会参加の促進に寄与するため、障害者芸術・文化祭を開催し、障害者の文化芸術活動の普及を図る。また、民間団体等が行う文化芸術活動等に関する取組を支援する。[10-(1)-4]

○ 文化芸術振興費補助金において、聴覚障害者のためのバリアフリー字幕及び視覚障害者のための音声ガイド制作支援を行うことにより、我が国の映像芸術の普及・振興を図る。[10-(1)-5]

○ レクリエーション活動を通じて、障害者等の体力増強、交流、余暇活動等に資するため、各種レクリエーション教室や大会・運動会などを開催し、障害者等が地域社会における様々な活動に参加するための環境の整備や必要な支援を行う。[10-(1)-6]

(2) スポーツに親しめる環境の整備、パラリンピック等競技スポーツに係る取組の推進

○ 障害者が地域においてスポーツに親しむことができる施設・設備の整備等を進めるとともに、障害者のニーズに応じたスポーツに関する人材の養成及び活用の推進等の取組を行い、障害の有無にかかわらずスポーツを行うことのできる環境づくりに取り組む。その際、指導者になる障害者の増加や障害者自身のボランティアへの参画を図る。さらに、障害のない者も含む誰もが障害者スポーツ種目に親しめる機会をつくり、国を挙げてパラリンピック等の障害者スポーツの振興を図る。[10-(2)-1]

○ 全国障害者スポーツ大会の開催を通じて障害者スポーツの普及を図るとともに、民間団体等が行うスポーツ等に関する取組を支援する。特に、身体障害者や知的障害者に比べて普及が遅れている精神障害者のスポーツについて、精神障害者が参加できる競技大会の拡大も含め、引き続き振興に取り組む。[10-(2)-2]

○ パラリンピック競技大会、デフリンピック競技大会48、スペシャルオリンピックス世界大会49等への参加の支援等、スポーツ等における障害者の国内外の交流を支援するとともに、パラリンピック等の競技性の高い障害者スポーツにおけるアスリートの育成強化を図る。[10-(2)-3]

○ 2020年に全国の特別支援学校でスポーツ・文化・教育の全国的な祭典を開催することにより、2020年東京大会のレガシーとして地域の共生社会の拠点づくりを推進する。[10-(2)-4]

○ スポーツ施設のバリアフリー・ユニバーサルデザインについて、関連する基準や先進事例の情報提供等により、障害者の観戦のしやすさの向上を促進する。[10-(2)-5]

11.国際社会での協力・連携の推進

【基本的考え方】

条約の締約国として、障害者権利委員会による審査等に適切に対応するとともに、障害者施策を国際的な協調の下に推進するため、障害分野における国際的な取組に積極的に参加する。また、開発協力の実施に当たっては、SDGsの達成に向けて、条約が規定するように、障害者を包容し、かつ、障害者にとって利用しやすいものであることを確保するとともに、能力の開発50を容易にし、及び支援することなどに取り組む。さらに、文化芸術活動やスポーツ等の分野を含め、障害者の国際交流等を推進する。

(1) 国際社会に向けた情報発信の推進等

○ 我が国の障害者施策について、国連や地域の国際機関等、国際的な非政府機関における障害者のための取組への積極的な参加や、障害者権利委員会による審査等への適切な対応も含めて、その特徴や先進性に留意しつつ、対外的な情報発信を推進する。[11-(1)-1]

○ 障害者権利委員会を始めとする国際機関や外国政府等の障害者施策に関する情報の収集及び提供に努める。[11-(1)-2]

(2) 国際的枠組みとの連携の推進

○ 障害者施策は国際的な協調の下に行われることが必要であり、国連や地域の国際機関等、国際的な非政府機関における障害者のための取組に積極的に参加するほか、条約の締約国として、障害者権利委員会による審査等に適切に対応する。[11-(2)-1]

○ 平成27(2015)年に国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に基づき、SDGsの達成のため、障害者を含めた「誰一人取り残さない」取組を推進する。[11-(2)-2]

○ 平成25(2013)年から10年間の「アジア太平洋障害者の十年(2013~2022)」について、アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)事務局や他加盟国と十分に連携しながら、域内の障害分野における国際協力に積極的に取り組む。[11-(2)-3]

(3) 政府開発援助を通じた国際協力の推進等

○ 「開発協力大綱」(平成27年2月10日閣議決定)に基づき、開発協力の実施に当たっては、相手国の実情やニーズを踏まえるとともに、障害者を含む社会的弱者に特に焦点を当て、その保護と能力強化を通じて、人間の安全保障の実現に向けた努力を行い、相手国においてもこうした我が国の理念が理解され、浸透するように努め、国際社会における主流化を一層推進する。[11-(3)-1]

○ 開発途上国において障害分野における活動に携わる組織・人材の能力向上を図るため、独立行政法人国際協力機構(JICA)を通じた研修員の受入れや専門家の派遣等の協力を行う。また、草の根・人間の安全保障無償資金協力等を通じて、各障害分野における活動を行う現地の非政府組織(以下「NGO」という。)等に対する支援を行う。[11-(3)-2]

○ 障害分野における国際協力の実施に当たっては、支援の提供と受入れの両面における障害者の一層の参画を得るように努める。[11-(3)-3]

(4) 障害者の国際交流等の推進

○ 障害者団体等による国際交流や障害分野において社会活動の中核を担う青年リーダーの育成を支援する。また、開発途上国における障害者関連事業に携わる我が国のNGOと連携を図るとともに、当該NGOの事業に対する支援を行う。[11-(4)-1]

○ 文化芸術活動・スポーツ等の分野における障害者の国際的な交流を支援する。また、スポーツ外交推進の観点から、スポーツ外交推進事業を通じて、スポーツ選手や指導者等の派遣・招へい、スポーツ器材輸送支援を推進する中で、障害者スポーツに関しても選手及び関係者の招へいを実施する。また、広報文化外交の観点から、障害者の文化芸術活動を含む日本の多様な魅力の発信に努める。[11-(4)-2]

おわりに ~基本法や条約が目指す社会の実現に向けた今後の長期的課題~

本基本計画は、基本法や条約が目指す社会の実現に向けた強力なエンジンの機能を果たすことが期待されており、その機能を最大限に発揮するためには、障害者施策を総合的かつ効果的に実施するに当たっての課題となっている事項を一つひとつ解消していくことが求められる。

しかしながら、こうした課題の中には、短期的な取組により解消できるものもあれば、長期的な対応が求められるものもある。とりわけ、後者については、必ずしも本基本計画の計画期間に拘泥されることなく、長期的な視野の下で対応していく必要がある。こうした今後の長期的課題としては、次のようなものが挙げられる。

・社会環境の変化と未来予測を踏まえた具体的な指標の設定が求められる。その際、SDGsに係る指標との整合性も考慮する必要がある。

・三権分立に留意しつつ、合理的配慮の提供やそれを的確に行うための環境の整備を含め、立法府及び司法府から必要な協力を得られるよう努めることが求められる。

・通勤等の雇用・就業に伴う移動を含め、日常生活における障害者の移動の支援の充実に向けた検討を進めていくことが求められる。

・必要に応じ、国際比較を通じて得られた知見に基づいて施策の検討を進めていくことが求められる。その際、訳語の統一を図ることが分かりやすさや比較の便宜に資することに留意する必要がある。


1 企画(Plan)、実施(Do)、評価(Check)及び見直し(Act)をいう。

2 オリンピックの直後に当該開催地で行われる、障害者スポーツの最高峰の大会であり、夏季大会と冬季大会が開催されている。なお、他の国際的な障害者スポーツの大会としては、デフリンピック競技大会(注釈48を参照)、スペシャルオリンピックス世界大会(注釈49を参照)等がある。

3 選手団は84名(選手53名、役員31名)。

4 英語表記では「Nothing About Us Without Us」。

5 英語表記では「inclusion」。条約第3条(c)では「包容」と訳されている。

6 臨時委員、特別委員及び専門委員を含む。

7 障害により情報の取得が困難な者に対して、代替手段を用いて情報を提供すること。

8 施設・設備、サービス、情報、制度等の利用しやすさのこと。

9 政府調達に関する議定書(以下「議定書」という。)の適用を受ける調達若しくは政府調達に関する協定を改正する議定書(以下「改正議定書」という。)の適用を受ける調達又は「政府調達手続に関する運用指針等について」(平成26年3月31日関係省庁申合せ。以下「運用指針等」という。)の適用を受ける調達をいう。

10 議定書若しくは改正議定書又は運用指針等をいう。

11 JIS Z8071「規格におけるアクセシビリティ配慮のための指針」など、国際規格に整合する国内の指針等を含む。

12 交通事故や病気などによる脳への損傷に基づく後遺症により、記憶、注意、遂行機能、社会的行動などの認知機能(高次脳機能)が障害された状態を指し、器質性精神障害として位置付けられる。

13 英語表記では「Evidence-Based Policy Making」。

14 盲導犬、介助犬及び聴導犬をいう。

15 毎年12月3日から9日までの1週間を期間とする。

16 医療を受けられる環境の整備を含む(5-(3)-8において同じ)。

17 施設や製品等について、誰にとっても利用しやすいデザインにするという考え方。

18 駅、官公庁施設、病院等を相互に連絡する道路をいう(1-(4)-5において同じ)。

19 機械判読に適したデータ形式で、二次利用が可能な利用ルールで公開されたデータであり、人手を多くかけずにデータの二次利用を可能とするもの。

20 日本工業規格等を想定。

21 ウェブコンテンツ(掲載情報)に関するサービスやシステムを含む。

22 注釈9を参照。

23 注釈10を参照。

24 注釈11を参照。

25 CM番組を含む。

26 ウェブアクセシビリティ(誰もがウェブサイト等で提供される情報や機能を支障なく利用できること)の維持・向上に向けた公的機関の取組を支援することを目的とした手順書。

27 我が国で開催された国連関係の国際会議としては史上最大級として、平成27(2015)年3月に仙台市で開催された。「アクセシブル・カンファレンス」(障害者も苦労することなく会議に参加できる会議)とすることを目指してバリアフリー化や情報保障等の様々な取組が行われ、200名以上の障害当事者の参加が得られた。また、全体会合でも初めて障害者グループの代表の発言機会が確保され、障害当事者の登壇者より、各国が取り組む防災の行動枠組みが障害者を含めインクルーシブなものであることを求める主張等がなされた。

28 一般の避難所では生活することが困難な要配慮者のために特別な配慮がなされた避難所。福祉避難所の指定に当たっては、要配慮者や同居家族の生活圏やコミュニティとのつながりに配慮することが望ましい。

29 土砂災害防止のために渓流等に設置される砂防設備。

30 必要な物資を含む。

31 毎年11月12日から11月25日(女性に対する暴力撤廃国際日)までの2週間に行われる。

32 発達障害を含む(5-(1)-2において同じ)。

33 発達障害児の子育て経験のある親であって、その経験を生かし、子供が発達障害の診断を受けて間もない親などに対して相談や助言を行う人のこと。

34 失語症等の関連症状を併発した場合を含む。

35 ピア(peer)は「仲間、同輩、対等者」の意。同じ課題や環境を体験する者がその体験から来る感情を共有することにより、専門職による支援では得がたい安心感や自己肯定感を得ることなどを目的とする。

36 平成30年に第1回国家試験を実施。

37 理学療法士は「PT」、作業療法士は「OT」、言語聴覚士は「ST」と表記する場合もある。

38 レギュラトリーサイエンス戦略相談(大学・研究機関、ベンチャー企業を主な対象とし、医薬品、医療機器又は再生医療等製品の候補選定の最終段階から臨床開発初期に至るまでに必要な試験・治験計画策定等に関する相談)。

39 障害者を短期の試行雇用の形で受け入れることにより、その後の常用雇用への移行の促進を図ることを目的とする。

40 平成30(2018)年4月施行。

41 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第13条の規定に基づく原則。

42 雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会若しくは待遇の確保又は障害者である労働者の有する能力の有効な発揮の支障となっている事情を改善するために事業主が講ずべき措置に関する指針(平成27年厚生労働省告示第117号)

43 障害者雇用率制度では、重度身体障害者及び重度知的障害者(短時間労働者を除く。)については、1人を2人として算定することとされている。

44 各府省・各地方公共団体において知的障害者等を雇用し、1から3年の業務の経験を積んだ後、ハローワーク等を通じて一般企業等への就職の実現を図ることを目的とする。

45 ICTを活用した、場所や時間を有効活用できる柔軟な働き方のこと。

46 障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第171号)

47 条約第24条において、「インクルーシブ教育システム」(inclusive education system、包容する教育制度)とは、人間の多様性の尊重等の強化、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的の下、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みとされている。

48 4年に一度行われる聴覚障害者の国際スポーツ大会であり、夏季大会と冬季大会が開催されている。

49 4年に一度行われる知的障害者の国際スポーツ大会であり、夏季大会と冬季大会が開催されている。

50 情報、経験、研修計画及び最良の実例の交換及び共有を通じたものを含む。

(別表)

障害者基本計画(第4次)関連成果目標

1.安全・安心な生活環境の整備
目標分野 把握すべき状況 指標 現状値(直近の値) 目標値
住宅の確保 障害者が地域で安全に安心して暮らせる住環境の整備状況 障害者等の住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録戸数
(注)2017年度に根拠法が施行されたため、現時点では現状値を算出不可
17.5万戸
(2020年度)
障害者が地域で安全に安心して暮らすための支援の実施状況 共同生活援助のサービス見込量 10.8万人
(2017年2月)
障害者が地域で安全に安心して暮らすための支援体制の整備状況 地域生活支援拠点を少なくとも一つ整備している市町村又は障害福祉圏域の数 37市町村9圏域
(2017年4月)
全ての地域
(2020年度)
(注)各市町村又は各障害福祉圏域に少なくとも一つ整備
精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業を実施する地方公共団体の数
(注)2017年度から開始された新事業のため、現時点では現状値を算出不可
前年度比増
(~2022年度)
居住支援協議会を自ら設立し、又はこれに参画する市区町村の割合 40%
(2017年3月)
80%
(2020年度)
移動しやすい環境の整備等 旅客施設のバリアフリー化の進捗状況 一定の旅客施設のバリアフリー化率(※1) 段差解消:87.2%
(2016年度)
約100%
(2020年度)
視覚障害者誘導用ブロックの整備:93.8%
(2016年度)
約100%
(2020年度)
障害者対応型便所の設置:84.2%
(2016年度)
約100%
(2020年度)
車両等のバリアフリー化の進捗状況 車両等のバリアフリー化率(※2) 鉄軌道車両のバリアフリー化率:67.7%
(2016年度)
約70%
(2020年度)
バス車両(基準の適用除外の認定を受けた車両を除く)のうち、ノンステップバスの導入率:53.3%
(2016年度)
約70%
(2020年度)
適用除外認定を受けたバス車両のうち、リフト付きバス又はスロープ付きバスの導入率:6.0%
(2016年度)
約25%
(2020年度)
タクシー車両のうち、福祉タクシーの導入台数:15,128台
(2016年度)
約28,000台
(2020年度)
旅客船のバリアフリー化率:40.3%
(2016年度)
約50%
(2020年度)
航空機のバリアフリー化率:97.1%
(2016年度)
約90%
(2020年度)
アクセシビリティに配慮した施設、製品等の普及促進 不特定多数が利用する施設等のバリアフリー化の進捗状況 不特定多数の者等が利用する一定の建築物のバリアフリー化率(※3) 58%
(2016年度)
60%
(2020年度)
都市公園における園路及び広場、駐車場、便所のバリアフリー化率 園路及び広場:約49%
(2015年度)
約60%
(2020年度)
駐車場:約46%
(2015年度)
約60%
(2020年度)
便所:約35%
(2015年度)
約45%
(2020年度)
障害者に配慮したまちづくりの総合的な推進 障害者に配慮した道路の整備状況 特定道路におけるバリアフリー化率 88%
(2016年度)
100%
(2020年度)
障害者に配慮した交通安全施設等の整備状況 主要な生活関連経路における信号機等のバリアフリー化率 99.5%
(2016年度)
100%
(2020年度)
生活道路におけるハンプの設置等による死傷事故抑止率 2014年比約3割抑止
(2020年)

(※1) 1日当たりの平均的な利用客数が3,000人以上である全ての旅客施設(鉄軌道駅、バスターミナル、旅客船ターミナル、 航空旅客ターミナル)のうち、バリアフリー法に基づく公共交通移動等円滑化基準に適合するように行われているものの割合

(※2)車両等のうち、バリアフリー化が公共交通移動等円滑化基準に適合するように行われているものの割合等

(※3) 床面積2000m2以上の特別特定建築物(病院、劇場、ホテル、老人ホーム等の不特定多数の者又は主として高齢者、障害者等が利用する建築物)の総ストック数のうち、バリアフリー法に基づく建築物移動等円滑化基準に適合するものの割合

2.情報アクセシビリティの向上及び意思疎通支援の充実
目標分野 把握すべき状況 指標 現状値(直近の値) 目標値
情報通信における情報アクセシビリティの向上 障害者に配慮した情報通信の充実に向けた支援の進捗状況 「デジタル・ディバイド解消に向けた技術等研究開発支援」事業終了後3年以上経過した案件の事業化率 40%
(2013年度)
前年度比同水準
(~2022年度)
意思疎通支援に資する機器の実用化に向けた状況 障害者自立支援機器等開発促進事業の開発助成を経て製品化された機器数(累計)
(注)助成から製品化まで数年間を要するものが多い
27件
(2016年度)
84件
(2018年度)
情報提供の充実等 障害者に配慮した放送番組の普及状況 対象の放送番組の放送時間に占める字幕放送時間の割合 NHK総合:97.4%
在京キー5局平均:99.5%
(2016年度)
NHK総合及び在京キー5局:100%
(2022年度)
(注)対象時間を1日当たり17時間から18時間に拡大した上で100%
対象の放送番組の放送時間に占める解説放送時間の割合 NHK総合:12.7%
NHK教育:17.9%
在京キー5局平均:11.7%
(2016年度)
NHK総合及び在京キー5局:13.5%以上
NHK教育:19%以上
(2022年度)
障害者に配慮した通信・放送サービスの普及に向けた支援の進捗状況 「身体障害者向け通信・放送役務の提供・開発等の推進」助成終了後2年経過時の事業継続率 92.6%
(2014年度)
前年度比同水準
(~2022年度)
地域において障害者向けに情報提供を行う拠点の整備状況 聴覚障害者情報提供施設を設置している都道府県数 45都道府県
(2016年度)
47都道府県
(2018年度)
意思疎通支援の充実 意思疎通支援に資する機器の実用化に向けた状況 障害者自立支援機器等開発促進事業の開発助成を経て製品化された機器数(累計)[再掲]
(注)助成から製品化まで数年間を要するものが多い
27件
(2016年度)
84件
(2018年度)
行政情報のアクセシビリティの向上 公的機関のウェブサイトにおける情報アクセシビリティの確保状況 公的機関のウェブサイトの情報バリアフリーに関するJIS規格への準拠率
(注)2017年度から調査を行うため、現時点では現状値を算出不可
3.防災、防犯等の推進
目標分野 把握すべき状況 指標 現状値(直近の値) 目標値
防災対策の推進 災害発生時も医療・福祉サービスの提供を可能とする環境の整備状況 要配慮者利用施設、防災拠点を保全し、人命を守る土砂災害対策実施率 約39%
(2016年度)
約41%
(2020年度)
障害者の円滑な通報を可能とする環境の整備状況 聴覚・言語機能障害者がスマートフォン等を用いて円滑に119番通報できるシステムを導入している消防本部の割合 約18%
(2017年5月)
100%
(2020年度)
復興の推進 復興施策における障害者に関する取組の実施状況 「男女共同参画の視点からの復興~ 参考事例集~」に掲載されている障害者施策のフォローアップ記事や新規事例記事の掲載件数 1件
(2016年度)
(注)フォローアップ記事のみ
4件
(2018~2020年度)
(注)フォローアップ記事と新規事例記事の合計
消費者トラブルの防止及び被害からの救済 障害者等の消費生活上特に配慮を要する消費者を見守るための体制の整備状況 消費者安全確保地域協議会を設置している地方公共団体(人口5万人以上の市区町)の数 38市区町
(2018年1月)
人口5万人以上の全市区町
(2019年度)
4.差別の解消、権利擁護の推進及び虐待の防止
目標分野 把握すべき状況 指標 現状値(直近の値) 目標値
権利擁護の推進、虐待の防止 ピアサポートの実施状況 地域移行・地域生活支援事業(ピアサポートの活用に係る事業)を実施する地方公共団体の数 25団体
(2015年度)
前年度比増
(~2022年度)
精神障害者にも対応した地域包括ケアシステムの構築推進事業(ピアサポートの活用に係る事業)を実施する地方公共団体の数
(注)2017年度から開始された新事業のため、現時点では現状値を算出不可
前年度比増
(~2022年度)
障害を理由とする差別の解消の推進 障害者差別解消に向け行政機関職員が遵守すべき服務規律の整備状況 障害者差別解消法に基づく対応要領を策定している地方公共団体の割合 中核市等※4:92.7%
(2017年4月)
100%
(2022年度)
その他市町村※5:61.6%
(2017年4月)
100%
(2022年度)
地域で取組を効果的かつ円滑に行うためのネットワークの形成状況 障害者差別解消支援地域協議会を組織している地方公共団体の割合 中核市等※4:68.3%
(2017年4月)
100%
(2022年度)
その他市町村※5:37.8%
(2017年4月)
70%以上
(2022年度)

※4:中核市、特別区及び県庁所在地(政令指定都市を除く。)

※5:政令指定都市及び中核市等(※4)以外の市

5.自立した生活の支援・意思決定支援の推進
目標分野 把握すべき状況 指標 現状値(直近の値) 目標値
相談支援体制の構築 障害者等に対する相談支援の実施状況 相談支援事業の利用者数 計画相談支援:14.4万人
(2017年9月)
障害児相談支援:4.9万人
(2017年9月)
都道府県が開催する「相談支援従事者初任者研修」の修了者数 12,290人
(2016年度)
前年度比増
(~2020年度)
難病相談支援センターにおける相談件数 119,721件
(2015年度)
前年度比増
(~2022年度)
発達障害の支援体制の整備状況 発達障害者支援地域協議会を設置している都道府県及び政令指定都市の割合
(注)2016年度までは発達障害者支援体制整備検討委員会
87%
(2016年度)
100%
(2022年度)
地域移行支援、在宅サービス等の充実 福祉施設入所者の地域移行の状況 福祉施設入所者の地域生活への移行者数(累計) 4.1万人
(2005~2015年度)
5.5万人
(2005~2020年度)
円滑な地域生活に向けた支援の実施状況 共同生活援助のサービス見込量[再掲] 10.8万人
(2017年2月)
自立生活援助のサービス見込量
(注)2018年度から開始される新事業のため、現時点では現状値を算出不可
訪問系サービスの利用時間数 5,425,635時間
(2016年度)
自立訓練(機能訓練・生活訓練)のサービス見込量 1.6万人
(2017年2月)
短期入所のサービス見込量 302,391人日
(2016年度)
円滑な地域生活に向けた支援体制の整備状況 地域生活支援拠点を少なくとも一つ整備している市町村又は障害福祉圏域の数[再掲] 37市町村9圏域
(2017年4月)
全ての地域(2020年度)
(注)各市町村又は各障害福祉圏域に少なくとも一つ整備
精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業を実施する地方公共団体の数[再掲]
(注)2017年度から開始された新事業のため、現時点では現状値を算出不可
前年度比増
(~2022年度)
障害のある子供に対する支援の充実 障害のある子供に対する支援の実施状況 児童発達支援事業等を行う事業所数
(注)児童福祉法等に基づくもの
児童発達支援:3,931事業所
(2016年3月)
医療型児童発達支援:
99事業所
(2016年3月)
放課後等デイサービス:
7,835事業所
(2016年3月)
保育所等訪問支援:
412事業所
(2016年3月)
児童発達支援センター:
505事業所
(2016年3月)
障害児入所施設:376事業所
(2016年3月)
保育士等キャリアアップ研修の障害児保育に関する研修の実施状況
(注)2017年度から開始された新事業のため、現時点では現状値を算出不可
重症心身障害児に対する支援の実施状況 重症心身障害児を対象に児童発達支援事業等を行う事業所数
(注)児童福祉法等に基づくもの
児童発達支援:237事業所
(2016年度)

(注)原則として各市町村に少なくとも1か所以上を想定
(2020年度)
医療型児童発達支援:
55事業所
(2016年度)
放課後等デイサービス:
720事業所
(2016年度)
発達障害者の支援体制の整備状況 発達障害者支援センターの複数設置又は地域支援マネージャーの配置のいずれかを行っている都道府県及び政令指定都市の割合 70%
(2016年度)
(注)内訳
・ 発達障害者支援センターの複数設置の割合:25.4%
・ 地域支援マネージャーの配置の割合:56.7%
100%
(2022年度)
発達障害に対する医療関係者の理解促進に向けた取組状況 かかりつけ医等発達障害対応力向上研修を実施している都道府県及び政令指定都市の割合 15%
(2016年度)
100%
(2022年度)
障害福祉サービスの質の向上等 サービスを提供する者に対し指導を行う者の養成状況 都道府県が開催する「サービス管理責任者研修」の修了者数 14,919人
(2016年度)
前年度比増
(~2020年度)
都道府県が開催する「児童発達支援管理責任者研修」の修了者数 6,340人
(2016年度)
前年度比増
(~2020年度)
福祉用具その他アクセシビリティの向上に資する機器の普及促進・研究開発及び身体障害者補助犬の育成等 障害者のアクセシビリティの向上に資する機器の製品化に向けた状況 障害者自立支援機器等開発促進事業の開発助成を経て製品化された機器数(累計)[再掲]
(注)助成から製品化まで数年間を要するものが多い
27件
(2016年度)
84件
(2018年度)
課題解決型福祉用具実用化開発支援事業による助成事業の終了後3年経過時の市場製品化率 50%
(2016年度まで)
50%以上
(~2022年度)
6.保健・医療の推進
目標分野 把握すべき状況 指標 現状値(直近の値) 目標値
精神保健・医療の適切な提供等 精神病棟における長期入院の状況 精神病床における1年以上の長期入院患者数(注)
(注)認知症患者を含む。
約18.5万人
(2014年度)
14.6~15.7万人
(2020年度)
精神保健観察の対象者の社会復帰の状況 精神保健観察事件年間取扱件数に占める処遇終了決定(注)を受けた者の数及び期間満了者数の割合
(注)心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律第56条第1項第2号に基づく保護観察所長の申立てによる処遇終了決定に限る
22.7%
(2016年度)
前年度比増
(~2022年度)
精神障害者の地域移行に向けた支援の実施状況 地域移行支援のサービス見込量 0.05万人
(2017年2月)
地域定着支援のサービス見込量 0.3万人
(2017年2月)
地域移行・地域生活支援事業を実施する地方公共団体の数[一部再掲] アウトリーチ事業:3団体
(2015年度)
前年度比増
(~2022年度)
ピアサポート活用事業:
25団体(2015年度)
前年度比増
(~2022年度)
精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業を実施する地方公共団体の数[再掲]
(注)2017年度から開始された新事業のため、現時点では現状値を算出不可
前年度比増
(~2022年度)
精神保健・医療を提供する体制の整備状況 指定通院医療機関(病院、診療所)の数 595か所(2017年10月)
(注)5都県では「人口100万人当たり2~3か所以上」の水準に未達
各都道府県で人口100万人当たり2~3か所以上
(2018年度)
心の健康づくり対策の実施状況 メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合 56.6%
(2016年度)
80%以上
(2022年度)
心の健康づくりに関する情報発信の状況 ウェブサイト「みんなのメンタルヘルス」のアクセス件数 294,007件
(2015年度)
前年度比増
(~2022年度)
保健・医療の充実等 医療の提供が必要な障害者の受入れ体制の整備状況 医療型短期入所のサービス見込量 25,877人日
(2016年度)
305か所
(2016年4月)
精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業を実施する地方公共団体の数[再掲]
(注)2017年度から開始された新事業のため、現時点では現状値を算出不可
前年度比増
(~2022年度)
障害者の地域移行に向けた支援の実施状況 地域移行・地域生活支援事業を実施する地方公共団体の数[再掲] アウトリーチ事業:3団体
(2015年度)
前年度比増
(~2022年度)
ピアサポート活用事業:
25団体(2015年度)
前年度比増
(~2022年度)
福祉施設における歯科口腔保健の推進に向けた取組状況 障害者支援施設及び障害児入所施設における定期的な歯科検診の実施率 62.9%
(2016年度)
90%
(2022年度)
難病患者等に対する相談支援の実施状況 難病相談支援センターにおける相談件数[再掲] 119,721件
(2015年度)
前年度比増
(~2022年度)
保健・医療の向上に資する研究開発等の推進 医薬品等の研究開発の状況 治験の届出数 645件
(2016年度)
前年度比増
(~2022年度)
新規薬剤の薬事承認や既存薬剤の適応拡大の件数
(注)筋萎縮性側索硬化症(ALS)、遠位型ミオパチー等
3件
(2016年度末)
11件以上
(2020年頃)
国際規準に適合したバイオ医薬品製造技術の利用件数 9件
(2016年度)
20件
(2018年度)
再生医療等安全性確保法に基づく再生医療等提供計画の届出件数
(注)臨床研究に限る
116件
(2016年度)
前年度比増
(~2022年度)
医療機器等の研究開発の状況 革新的な医療機器・システムの実用化の件数 0件
(2016年度)
5件
(2020年度)
課題解決型福祉用具実用化開発支援事業による助成事業の終了後3年経過時の市場製品化率[再掲] 50%
(2016年度まで)
50%以上
(~2022年度)
医薬品等の研究開発に対する支援の実施状況 RS戦略相談の実施件数
(注)RS戦略相談:レギュラトリーサイエンス戦略相談
100件
(2016年度)
前年度比増
(~2022年度)
再生医療等製品評価手法開発事業の対象品目の薬事申請件数 0件
(2016年度)
3件
(2018年度)
保健・医療を支える人材の育成・確保 地域における保健・医療人材の育成に向けた体制の整備状況 地域保健従事者現任教育推進事業を実施する地方公共団体の数 111団体
(2016年度)
前年度比増
(~2022年度)
難病に関する保健・医療施策の推進 難病に関する医療費助成の状況 特定医療費受給者証の所持者数 986,071人
(2016年度)
前年度比増
(~2022年度)
難病患者等に対する相談支援の実施状況 難病相談支援センターにおける相談件数[再掲] 119,721件
(2015年度)
前年度比増
(~2022年度)
難病に関する医薬品等の研究開発の状況 新規薬剤の薬事承認や既存薬剤の適応拡大の件数[再掲]
(注)筋萎縮性側索硬化症(ALS)、遠位型ミオパチー等
3件
(2016年度末)
11件以上
(2020年頃)
難病に関する医療を提供する体制の整備状況 都道府県における難病診療連携拠点病院の設置率
(注)2018年度から開始された新事業のため、現時点では現状値を算出不可
100%
(2022年度)
障害の原因となる疾病等の予防・治療 疾病等の患者に対する支援の実施状況 地域移行・地域生活支援事業(アウトリーチ事業)を実施する地方公共団体の数[再掲] 3団体
(2015年度)
前年度比増
(~2022年度)
精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業を実施する地方公共団体の数[再掲]
(注)2017年度から開始された新事業のため、現時点では現状値を算出不可
前年度比増
(~2022年度)
7.行政等における配慮の充実
目標分野 把握すべき状況 指標 現状値(直近の値) 目標値
選挙等における配慮等 選挙における視覚障害者への配慮の状況 国政選挙において「選挙のお知らせ」の点字版及び音声版を配布する都道府県の数 47都道府県
(2016年度)
47都道府県
(2022年度)
選挙における身体障害者への配慮の状況 国政選挙における投票所及び期日前投票所の段差解消等への対応状況 期日前投票所:99.5%
(2016年度)
100%
(2022年度)
投票所:99.8%
(2016年度)
100%
(2022年度)
8.雇用・就業、経済的自立の支援
目標分野 把握すべき状況 指標 現状値(直近の値) 目標値
総合的な就労支援 就労支援の実施状況 就労移行支援の利用者数 54.2万人日分
(2015年度)
福祉施設から障害者就業・生活支援センターへ誘導する福祉施設利用者数
(注)今後把握予定のため、現時点では不掲載
就労支援に向けた体制の整備状況 ジョブコーチの養成数 8613人
(2016年度)
就労支援を受けた障害者の就職状況 一般就労への年間移行者数 1.4万人
(2015年度)
障害者就業・生活支援センター登録者の就職件数 1.9万人
(2016年度)
2.4万人
(2022年度)
障害者職業能力開発校の修了者における就職率 70.7%
(2015年度)
70%
(2022年度)
障害者の委託訓練修了者における就職率 47.9%
(2015年度)
55%
(2022年度)
就労支援を受けた障害者の職場定着状況 就労定着支援事業による支援の利用時点から1年後の職場定着率
(注)障害者総合支援法に基づく生活介護、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援を利用して一般就労した者に占める割合

(注)2018年度から開始される取組のため、現時点では現状値を算出不可
80%以上
(2018~2020年度)
ジョブコーチによる支援の終了者のうち精神障害者、発達障害者及び高次脳機能障害者の職場定着率 85.7%
(2016年度)
障害者就業・生活支援センター登録者のうち精神障害者の就職者の職場定着率 71.5%
(2016年度)
75.0%
(2022年度)
障害者が多様な働き方を選択できる環境の整備状況 テレワーク制度等に基づく雇用型テレワーカーの割合 7.7%
(2016年度)
2016年度比倍増(15.4%)
(2020年)
障害者雇用の促進 民間企業における障害者雇用の状況 43.5人以上規模の企業で雇用される障害者数 49.6万人
(2017年6月)
(注)50人以上規模の会社
58.5万人
(2022年度)
公的機関における障害者雇用の状況 障害者雇用率を達成する公的機関の数 2,345機関(2,655機関中)
(88.3%)
(2016年度)
全ての公的機関
(2022年度)
公共職業安定所における職業紹介の状況 公共職業安定所における就職件数(障害者) 41.4万件
(2012~2016年度の累計)
53.3万人
(2018 ~ 2022年度の累計)
障害特性に応じた就労支援及び多様な就業の機会の確保 農業分野における障害者の就労支援に向けた取組状況 農福連携による障害者の就農促進プロジェクトを実施する都道府県の数 28府県
(2016年度)
全都道府県
(2018年度)
障害者就労施設等の受注機会の確保に向けた取組状況 障害者就労施設等が提供する物品・サービスの優先購入(調達)の実績額 171億円
(2016年度)
前年度比増
(~2022年度)
福祉的就労の底上げ 就労継続支援B型事業所から得られる収入の状況 就労継続支援B型事業所の月額平均工賃額 15,033円
(2015年度)
障害者就労施設等の受注機会の確保に向けた取組状況 障害者就労施設等が提供する物品・サービスの優先購入(調達)の実績額[再掲] 171億円
(2016年度)
前年度比増
(~2022年度)
9.教育の振興
目標分野 把握すべき状況 指標 現状値(直近の値) 目標値
インクルーシブ教育システムの推進 個別の指導計画や個別の教育支援計画の活用 幼・小・中・高等学校等において、個別の指導計画の作成を必要とする児童等のうち、実際に個別の指導計画が作成されている児童等の割合 81.9%
(2016年度)
おおむね100%
(2022年度)
幼・小・中・高等学校等において、個別の教育支援計画の作成を必要とする児童等のうち、実際に個別の教育支援計画が作成されている児童等の割合 75.7%
(2016年度)
おおむね100%
(2022年度)
幼・小・中・高等学校等において、合理的配慮の提供について個別の指導計画又は個別の教育支援計画に明記することとしている学校の割合 66%
(2016年度)
(注)個別の教育支援計画のみの数値
おおむね100%
(2022年度)
通級による指導の普及状況 小・中・高等学校等において通級による指導を受けている児童生徒数 98,311人
(2016年度)
(注)公立小・中学校のみの数値(高等学校については2018年度以降にデータを取得)
前年度比増
(~2022年度)
特別支援教育の推進に向けた体制の整備状況 特別支援教育を行うための体制の整備及び必要な取組を全て行っている幼・小・中・高等学校等の割合
(注)校内委員会の設置、実態把握、特別支援教育コーディネーターの指名、個別の指導計画・個別の教育支援計画の作成、個別の指導計画・個別の教育支援計画への合理的配慮の明記及び教師の専門性向上

(注)今後把握予定のため、現時点では不掲載
おおむね100%
(2022年度)
教育環境の整備 特別支援学校の教師の専門性の向上 特別支援学校の教師の特別支援学校教諭免許状保有率 75.8%
(2016年度)
おおむね100%
(2020年度)
特別支援学校のセンター的機能の発揮状況 センター的機能を主として担当する校務分掌・組織(例:「地域支援部」等)を設けている割合 93.1%
(2015年度)
100%
(2022年度)
高等教育における障害学生支援の推進 障害学生に対する合理的配慮の提供等の状況 障害学生が在籍する大学等において、授業に関する支援を実施している大学等の割合 80%
(2016年度)
おおむね100%
(2022年度)
障害学生が在籍する大学等において、授業以外の支援を実施している大学等の割合 69%
(2016年度)
おおむね100%
(2022年度)
障害学生の支援等に関する体制の整備状況 障害学生支援に関する規程等、又は障害者差別解消法に関する対応要領、基本方針等を整備している大学等の割合 36%
(2016年度)
100%
(2022年度)
障害学生支援担当者を配置している大学等の割合 92.1%
(2016年度)
100%
(2022年度)
紛争の防止、解決等に関する調整機関を設置している大学等の割合 38%
(2016年度)
100%
(2022年度)
ホームページで障害学生支援情報を公開している大学等の割合 34%
(2016年度)
100%
(2022年度)
ガイダンスにおいて、障害学生支援の手続などに関する学内規程や支援事例等を周知している大学等の割合
(注)今後把握予定のため、現時点では不掲載
100%
(2022年度)
障害学生への就職指導の状況 障害学生が在籍する大学等において、就職先の開拓、就職活動支援を実施している大学等の割合 21%
(2016年度)
おおむね100%
(2022年度)
障害学生が在籍する大学等において、障害学生向け求人情報の提供を実施している大学等の割合 23%
(2016年度)
おおむね100%
(2022年度)
大学等の入試における障害学生への配慮に関する情報公開の状況 入試要項等への障害学生への配慮に関する記載を行っている大学等の割合 80%
(2016年度)
おおむね100%
(2022年度)
生涯を通じた多様な学習活動の充実 学校卒業後の障害者の生涯学習の状況 学校卒業後に学習やスポーツ・文化等の活動の機会が身近に確保されていると回答する障害者の割合
(注)2018年度から調査を行うため、現時点では現状値を算出不可
10.文化芸術活動・スポーツ等の振興
目標分野 把握すべき状況 指標 現状値(直近の値) 目標値
文化芸術活動の充実に向けた社会環境の整備 障害者の文化芸術活動に対する支援の状況 障害者芸術文化活動普及支援事業の採択団体数 10団体
(2016年度)
47団体
(2019年度)
特別支援学校等の子供たちに対する優れた文化芸術の鑑賞・体験機会の提供状況 子供たちが優れた舞台芸術を鑑賞・体験することにより「豊かな心や感性、創造性を育むことができた」と回答した開催校の割合 89.4%
(2015年度)
90%
(2022年度)
スポーツに親しめる環境の整備 地域における障害者スポーツの普及状況 障害者の週1回以上のスポーツ実施率 成人:19.2%
(2015年度)
成人:40%程度
(2021年度)
若年層:31.5%
(2015年度)
(注)7~19歳
若年層:50%程度
(2021年度)
障害者スポーツの指導者の養成状況 障害者スポーツの指導者数 2.2万人
(2015年度)
3万人
(2021年度)
「活動する場がない」障害者スポーツ指導者の割合 13.7%
(2015年度)
7%
(2021年度)
競技スポーツに係る取組の推進 アスリートの育成強化の状況 パラリンピック競技大会における金メダル数 夏季大会:0個
(2016年)
冬季大会:3個
(2018年)
過去最高の金メダル数
(注) 夏季大会:18個以上
(2020年)
冬季大会:13個以上(2022年)
11.国際社会での協力・連携の推進
目標分野 把握すべき状況 指標 現状値(直近の値) 目標値
政府開発援助を通じた国際協力の推進等 国際協力の担い手の育成状況 障害者を対象としたJICAの取組における研修員の受入れ数 125人
(2016年度)
前年度比同水準以上
(~2022年度)
国際協力の担い手の活動状況 障害者を対象としたJICAの取組における専門家の派遣数 11人
(2016年度)
前年度比同水準以上
(~2022年度)
障害者を対象としたJICAの取組におけるJICAボランティアの数 122人
(2016年度)
135人
(~2022年度)
障害者に関する技術協力の実施状況 JICAを通じた障害者を対象とする技術協力プロジェクト事業の件数 8件
(2016年度)
前年度比同水準以上
(~2022年度)
障害者の国際交流等の推進 国際交流等を担う民間団体等への支援の状況 日本NGO連携無償資金協力を通じた事業の採択件数 7件
(2016年度)
前年度比同水準以上
(~2022年度)
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