平成27年度国際青年育成交流事業(第22回)概要

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国際青年育成交流事業は、日本と諸外国の青年との交流を通じて青年相互の友好と理解を促進し、青年の国際的視野を広げ、国際協調の精神のかん養と国際協力の実践力を向上させることにより、国際社会でリーダーシップを発揮できる青年を育成するとともに、青年による事業終了後の青少年健全育成活動等への寄与を目的として実施する。
平成27年度(第22回)事業では、9月に16人の日本参加青年等をカンボジア王国、ドミニカ共和国、ラトビア共和国の3か国にそれぞれ派遣するとともに、6か国の青年を日本に招へいすることとしている。

<青年海外派遣の概要> (注)本概要は平成27年度予算政府案に基づく平成27年1月現在時点の予定であり、訪問国及び日程は、今後変更することがある。

1 派遣プログラム等

(1)訪問国
カンボジア王国、ドミニカ共和国、ラトビア共和国の各国
(2)訪問日程
平成27年9月5日(土)から9月22日(火)までの18日間
(3)派遣人員
各訪問国に、それぞれ団長1人、副団長1人及び参加青年14人の計16人を派遣
(4)訪問国における活動
  • ディスカッション、日本文化の紹介、スポーツ、ホームステイ等を通じた訪問国の青年等との交流
  • 国際協力活動やボランティア活動などの社会活動の現場の視察、体験
  • 産業、文化、教育、環境、社会福祉等の諸事情の研究、関連施設の訪問 等
(5)渡航手段
渡航に用いる交通手段は、航空機とする。

2 研修

青年海外派遣の効果を最大限に高めるため、参加青年に対して以下の研修を実施する(東京都内又は隣接県で合宿形式により実施)。
(1)事前研修
ア 時期及び期間
平成27年7月6日(月)から7月11日(土)までの6日間(5泊6日)
イ 研修目的
事業の趣旨、内容及び訪問国等についての理解を深め、参加青年としての心構えや訪問国における活動の基本を習得するとともに、出発前研修までの自主研修期間の準備と目標を明確にする。
(2)出発前研修
ア 時期及び期間
平成27年9月3日(木)から9月4日(金)までの2日間(9月3日から出発日である9月5日までの間2泊する。)
イ 研修目的
訪問国における諸活動の最終準備と確認等を行う。
(3)帰国後研修
ア 時期及び期間
平成27年9月23日(水)から9月27日(日)までの5日間(帰国日である22日から5泊する。)
イ 研修目的
外国青年招へいで来日した外国青年と共にディスカッション等を行う。(※)
事業成果を取りまとめ、その成果を踏まえた事業終了後の諸活動への理解を深める。
(※)9月23日から25日までの3日間、合宿形式で「国際青年交流会議」を行う。

3 構成員の任務と選任等

(1)任務
ア 団長は、派遣団を代表するとともに、参加青年を指導し、派遣団の活動を統括する。
イ 副団長は、団長を補佐し、団長に事故があるときは、その職務を代行する。
ウ 参加青年は、団長の指揮に従い、団体行動の下に、研修及び派遣プログラムに参加し、団務を分担する。
また、事前研修後の自主研修期間にあっては、訪問国についての知識や語学能力の向上に励むとともに、我が国の歴史や社会情勢の認識を深めるなど、積極的に派遣プログラムの準備に努めなければならない。
エ 団長、副団長及び参加青年は、帰国後、活動報告書を内閣府に提出する。
オ 参加青年は、事業参加後およそ2年後、5年後、10年後に内閣府が行うフォローアップ調査(活動状況等)に回答する。

(2)選任等
ア 団長及び副団長
内閣府が任命又は委嘱する。
イ 参加青年
都道府県知事(青年国際交流主管課(室)が教育委員会に属する場合には、教育長)又は全国的組織を持つ青少年団体等の代表者から中間選考を経て推薦された者の中から、内閣府が選考し、決定する。

4 経費

(1)本事業の実施のための経費((2)、(3)及び(4)に掲げるものを除く。)は、出発前研修に参加するための上京旅費及び帰国後研修終了後の帰郷旅費(東京23区内在住の者を除く。)を含め、内閣府が負担する。
(2)次に掲げる経費は、参加青年本人の負担とし、参加費として参加青年から徴収する。(17万円程度)
ア 渡航に要する往復航空運賃の一部(※1)
イ 事前研修、出発前研修及び帰国後研修における宿泊料等及び食費
ウ 入国査証料、旅行保険料等
(3)日本における事後活動組織である日本青年国際交流機構への入会金(3万円)(※2)は、参加青年本人の負担とする。
(4)その他、以下の経費についても、参加青年本人の負担とする。
ア 事前研修に参加するための往復旅費
イ 旅券発行手数料、予防接種料
ウ 疾病又は傷害の治療費用
エ 小遣いその他の個人の用に必要な経費

(※1) 往復航空券については、事前研修終了後、参加青年として決定された者に対して、発券作業が行われる。発券後、事業参加を取りやめ、航空券のキャンセル料が発生する場合、キャンセル料は、参加青年の一部負担する金額の範囲内で参加青年が負担するものとする。
(※2) 各事業に参加した後は、社会活動に取り組んでいる日本青年国際交流機構(内閣府の青年国際交流事業に参加した青年等が自主的に組織している事後活動組織)に入会して、そのネットワークを生かしながら様々な形で活動することが基本となる。


参考

平成26年度国際青年育成交流事業(日本青年海外派遣)(第21回)
プログラムの概要

平成26年度は、ドミニカ共和国、エストニア共和国、ラオス人民民主共和国の3か国に日本青年を派遣し、それぞれの国の実情に応じて、以下のような活動を行った。

1 現地の人々との交流

(1)合宿型ディスカッションプログラム
訪問国の青年とともに、2泊3日の合宿形式を基本として、テーマ別ディスカッションや基調講演、課題別視察等を行うことで、それぞれのテーマに対する訪問国及び日本の状況や考え方について理解を深めるとともに、共同生活を通じて単なる触れ合いを越えた交流を行い、将来につながる友情を築いた。
(2)同世代の青年との交流
大学等を訪問し、同世代の青年たちとディスカッションや意見交換を行うことを通じて、その国の文化や価値観、ものの見方などを知り、視野を広げた。そのほか、それぞれの国の文化の紹介、スポーツを通じた交流、ボランティアなどの共同活動を行い、青年相互の理解と友好を深めた。
(3)小学校などの訪問
現地の小学校などを訪問し、訪問国の教育事情を学ぶとともに、子供たちと文化紹介などを通して交流を行った。
(4)ホームステイ
訪問国の人々の日常の家庭生活を体験し、交流を深めることを目的にホームステイを行い、家族の一員となって過ごした。

2 国際協力活動の現場の視察・体験

日本が国際協力活動を行っている国では、青年海外協力隊員の活動現場などの国レベルの国際協力活動現場やNGOなどの草の根レベルの活動現場(ドミニカ共和国の幼児教育施設、ラオスの一村一品運動プロジェクトなど)を訪問し、現地で活動している専門家から説明を受けたり、意見交換をするなどして、国際協力活動に関する知識と理解を深めた。

3 現地事情視察

各国における特色ある地域・施設(ドミニカ共和国の広島東洋カープアカデミー、エストニアの伝統音楽センター、ラオスの寺院など)、訪問国の青年省や教育科学省、外務省の事務所、国策事業や地域経済・産業活動の現場(ドミニカ共和国のコーヒー工場、エストニアのIT企業、ラオスの家具工場など)などの視察や、派遣国ならではの貴重な体験(ドミニカ共和国の日系人移住地訪問と日系人との懇談、ラオスの托鉢やバーシーセレモニー(旅の安全を祈る行事)など)を通じて、現地事情についての理解を深めた。

4 日本青年代表としての表敬訪問などの公式行事への出席

元首級の要人、青年担当大臣や青年を担当する政府機関等の幹部、訪問地の市長、訪問国を管轄する日本国大使館、訪問国に所在するJICA事務所などを日本青年代表として表敬訪問するとともに、訪問した要人によるレセプションや夕食会などに出席した。また、代表団として現地テレビに出演したり、取材を受けた。
こうした公式行事は、派遣青年が日本国内では普段体験する機会のないものであり、国を代表して派遣された立場を認識し、その責任を踏まえて行動する、貴重な経験となった。



参考
平成26年度国際青年育成交流事業(日本青年海外派遣)
ラオス人民民主共和国派遣団 行動日程

月日 訪問地 活動内容
9月6日(土) ビエンチャン 成田→ハノイ→ビエンチャン
9月7日(日) ビエンチャン オリエンテーション、事後活動組織によるラオス紹介、ローカルユースとの交流会
9月8日(月) ビエンチャン 日本大使館、ラオス人民革命青年同盟表敬訪
K&B家具工場視察(木材で有名なラオスの家具工場)、歓迎会
9月9日(火) ビエンチャン JICAラオス事務所・活動現場、国連開発計画ラオス支部等視察
(現地で活躍する日本人職員から活動内容等についての説明)
9月10日(水) ビエンチャン 日本・ラオス ユースリーダーズ・フォーラム(ディスカッション・セッション)
  • オリエンテーション、ディスカッションコース(環境・教育)ごとの視察、文化紹介
  • コースごとの講義、グループディスカッション、ディスカッションのまとめ、プレゼンテーション準備
  • プレゼンテーション、表彰式特定非営利活動法人「ラオスのこども」視察(ラオスのこどもに関する講義、交流)

特定非営利活動法人「ラオスのこども」視察(ラオスのこどもに関する講義、交流)

9月11日(木) ビエンチャン
9月12日(金) ビエンチャン
9月13日(土) ビエンチャン ナムグム・ダム視察(日本のODAで建設されたダムにて電力事業に関する講義)
バンケン村(塩田)視察(内陸国ラオスの貴重な塩採取場を視察)
9月14日(日) ビエンチャン
→チャンパーサック
PTP株式会社(NGOクワトロ)視察(一村一品運動プロジェクト等の講義)
ドンサンシップ村視察(一村一品運動の一環、「黒米おこし」づくり体験)
9月15日(月) チャンパーサック チャンパーサック県副知事等表敬訪問
ワット・プー遺跡視察(クメール人により築かれた寺院遺跡。世界遺産。)
9月16日(火) チャンパーサック チャンパーサック大学の学生とのディスカッション・アクティビティー、文化交流会
9月17日(水) チャンパーサック コーンパペンの滝視察(メコン川最大級の滝)
9月18日(木) チャンパーサック
→ビエンチャン
托鉢体験(仏教文化の根付くラオスでの托鉢体験を通して信仰の深さに触れる)
ダオ・コーヒー工場視察(最大の輸出農産物であるコーヒーのラオス最大規模の工場)
9月19日(金) ビエンチャン ホアイホン職業訓練センター視察(女性の自立に必要な染色等技術を習得する施設)
ホームステイ・マッチング、ホームステイ(2泊)
9月20日(土) ビエンチャン ホームステイ
9月21日(日) ビエンチャン ホームステイから帰着
歓送夕食会(バーシーセレモニー、文化交流)
9月22日(月) ビエンチャン 日本招へいラオス青年との夕食会
ビエンチャン→ハノイ
9月23日(火)   ハノイ→成田