基調講演「高齢社会フォーラム・イン宮崎」

髙島 弘行
宮崎市 福祉部長

髙島 弘行 宮崎市 福祉部長の写真

 皆さんこんにちは、宮崎市福祉部長の髙島でございます。本日は多くの方にお越しいただきましてありがとうございます。また今日は市外からも、そして若い世代の方もお越しいただいております。私の話聞いたことあるなと思われる方もいらっしゃるかもしれませんけれども、あらためてさせていただきたいというふうに考えております。本日は宮崎市の人口高齢化率、そして地域包括ケアシステム、市長が先ほど申し上げました「ぐるみん宮崎」について、そしてシニアの活動の場活動拠点の創出、そして最後にエイジレスライフの実践について、お話しをさせていただきたいと思います。


髙島 弘行氏の資料スライド1:今日の内容 髙島 弘行氏の資料スライド2:宮崎市の人口・高齢化率

○2025年問題

髙島 弘行氏の資料スライド3:「2025年問題」

 まず宮崎市の現状でございますけれども、全人口が今約ですけれども40万3000人、そのうち65歳の方が、10万6000人になっております。構成比で申しますと26.4パーセント、4人に1人が65歳以上の方というふうになっております。冒頭に室長の話にもありましたけれども、全国の高齢化率が28年10月で27.3パーセントですから、わずかなら宮崎市のほうが1.5ポイントほど低い状況になっているということでございます。

 この2025年8年後ですけれども、団塊の世代が75歳というときになってまいりますと、このグラフに書いてありますけど、総人口は減少してまいります。同時に生産年齢人口も減少してまいりますが、高齢者の人口は増加、そして認知症高齢者数が増え、1人暮らし高齢者のみの世帯、こういったものが増えてくるという状態になってまいります。

○地域包括ケアシステム愛称ぐるみん宮崎

髙島 弘行氏の資料スライド4:ぐるみん宮崎

 そのためこの問題を乗り越えるために宮崎市におきましては、 地域包括ケアシステム愛称ぐるみん宮崎の構築に取り組んでいるところでございます。このぐるみんと申しますのは、町ぐるみ人ぐるみ地域ぐるみの意味をこめておりまして、一般の公募により決定した愛称でございます。

○宮崎市の地域包括ケアシステムの内容

髙島 弘行氏の資料スライド5:地域包括ケアシステム

 この宮崎市の地域包括ケアシステムとは、ちょっと絵が小さいようにあるんですけれども、安心して生活することができる住まいの確保、体操教室の開催など介護予防の実践、ごみ出しなどの困りごとを、地域ぐるみで助け合いながら行う生活支援、そして医療と介護これが国が進めている五つの取り組みでございます。

 これに宮崎市では医療介護連携と認知症の方とその家族への支援、この二つの取り組みを加えまして、七つの分野でそれぞれの仕組みの構築を進めているところでございます。地域包括ケアシステムは、住民の方老人クラブなど地域の団体NPOなどの市民団体、民間企業の専門職からなる団体、そして医療機関多様な主体による地域の支え合いを、構築していくというものでございます。

○生き生き地域活動応援事業

髙島 弘行氏の資料スライド6:シニアの活動拠点の創出

 次にシニアの活動を支える事業の一部をご紹介いたします。まずシニアの方々が地域の担い手として活躍する生き生き地域活動応援事業を、昨年度からスタートしております。この事業は地域にシニアが集う場を作り、その拠点として住民同士が交流したり生きがい作りの活動を行うなど、絆社会の構築に取り組んでいくものです。地域にできる集いの場が外出の機会を増やしたり、気の合う新しい仲間を見つけて一緒に活動し始めるなど、生き生きしたセカンドライフを過ごすきっかけになるよう、今後全地域に広げていっていきたいというふうに考えております。

○シニアの活躍の場の創出

髙島 弘行氏の資料スライド7:シニアの活躍の場の創出

 またシニアの方々が持つ知識や経験を、先ほどから講師のお話しにもありましたが、子育て支援の分野で生かすことを目的といたしまして、昨年から生き生き地域子育て活動応援事業をスタートしております。これは手助けを求め合う子育て世代やその子どもと活躍の場を求める元気なシニアをつなぐ、子育て支援担当職員を宮崎市老人クラブ連合会事務局内に配置いたしまして、現在各地域の児童館児童センターで、世代間交流の行事を開催したり、ファミリーサポートセンターでボランティア活動を行うシニアが増加する、そういった傾向が見られております。

○地域包括ケアシステムの構築によりエイジレスライフの実践へ

髙島 弘行氏の資料スライド8:エイジレス・ライフの実践

 ただこれだけで2025年問題って本当にできるのかというふうに、不安に思われる方もいらっしゃると思います。この取り組みは全国で一斉に行われている取り組みでございます。

 ただ宮崎市は、既に平成18年1月から地域自治区制度を取り入れ、現在は22の地域自治区ごとに、地域協議会地域枠組み推進委員会こちらが活動しております。それに地域社会福祉協議会などと連携することによって、地域包括ケアシステムが十分に機能していくような取り組みを、加速化させようとしているところでございます。

 地域包括ケアシステムの構築により、住み慣れた地域で安心して暮らせる宮崎市を作り、シニア自身が知識や経験を生かし、活動に積極的に取り組むことができる環境を整えること。そうすることによってエイジレスライフの実践につながり、今後もこの支援に力を入れていきたいというふうに考えております。

 本日のテーマでもございました、チャレンジを応援し続ける社会を築く、そのことを皆さんとご一緒に素晴らしい明日の宮崎市を作っていきたいと考えております。またきょうは、パネルディスカッションの中で様々な課題、そういったものについて、たくさんの方面からアイデアを出したいと思います。どうか会場の皆さんも一緒になって考えて、楽しい宮崎を作ってまいりたいと思います。ご静聴ありがとうございました。