水上 文男さん
~国際交流促進の懸け橋として活躍~

名前(年齢) みずかみ ふみお
水上 文男さん(76才)
地域 宮城県気仙沼市
活動概要 友好都市である中国舟山市からの水産加工研修生の受け入れに始まり、舟山市を11年間で12回訪問し、学校や市民との交流を深めた。また、気仙沼市在住の外国人の生活相談にも協力している。震災後の高齢者支援も行っている。
表章の類型 過去に培った知識や経験をいかして、それを高齢期の生活で社会に還元し活躍している事例
キーワード 国際交流/人材育成/外国人への生活相談/高齢者支援

(注)年齢は、平成25年4月1日時点

活動のきっかけ

研修生5人と「つばきマラソン」に出場(写真右が水上さん)の光景

人材育成を通して友好関係の促進

 水産加工関係の企業に在職中、平成4年(56歳)に気仙沼へ転勤となり、退職後はここを終の住み処にしようと決断しました。平成7年、気仙沼市は中国舟山(しゅうざん)市と友好都市締結により、翌年から水産加工研修生の受け入れを始めました。平成9年9月に第1期研修生の帰国後、舟山市を訪問し、研修生とその家族との面談、今後の研修について協議し、両市の友好関係の促進と人材育成に尽力しました。平成10年から研修生受け入れ協議会副会長に就任し、研修生の生活指導や日本語教育を担当しました。このことがきっかけとなり、市内在住の外国人の生活相談にも応じるようになりました。

活動内容や現在の活動状況

舟山市の家庭を訪問して春節を祝う様子


地元の高校で3年間授業を共にした授業風景

民間レベルでの国際交流の実践を大切に

 「舟山市からの研修生の受け入れは、1年に30から40名でした。水上さんの舟山市への訪問回数は、平成9年(61歳)から平成20年までの11年間に12回となりました。訪中時に人民政府や対外友好協会との打ち合わせ、気仙沼市と友好関係にある小・中・高2校を訪問して交流の促進、帰国研修生とその家族との交流を深める役割を果たしてきました。学校へは文房具やスポーツ用品の寄贈、中日文化交流プログラムを実施し、平成19年に舟山南海実験学校より「名誉教諭」を拝命しています。
 気仙沼市内には、中国、フィリピン、韓国等から日本に嫁いだ外国籍の方が生活しています。ことば、食べ物、生活習慣、宗教、教育、日本特有の嫁と姑の人間関係などで悩む外国籍の方のために、定期的に自宅を開放して食事をしながら、自由に悩みを打ち明け、互いに慰め、励まし合う場を設けたり、生活相談に応じたりしています。時には自宅に出向き、日本人家族へ助言することもあります。
 平成14年に、市内に在住する外国籍の方々の日常生活の支援などを行う気仙沼市小さな国際大使館のボランティアに登録し、日本語勉強会、日本料理講習会、国際交流行事など市民レベルでの活動を実施しています。その中での活動の一つに、平成18年から3年間、家族で移住して地元の高等学校に通う中国人高校生に授業時間中も付き添い、中日両国語の通訳の役割を担い、高等学校より外国語講師の任命を受けています。そして、平成25年9月には気仙沼小さな国際大使館長に就任し、相談業務や国際交流に関するイベントの開催などの企画運営を担っています。

ポイント、工夫している点

ことばの壁を乗り越えて共存できる地域社会を目指して

 中国語で会話する必要性から独学で中国語を習得し、研修生やその家族と中国語で話し合えるように努力しました。また、市内に住む外国籍の方々と接する機会を通して、生活上の悩みに耳を傾けることを大切にしています。日本での生活習慣を押し付けるのではなく、異なる点を自覚してもらえるよう、異文化理解を促進し、共存できる地域社会をつくろうとしています。

その他の活動

必要とされるところに必要な支援を

 東日本大震災後、舟山市からの研修生受け入れは中断しています。しかし、現在、インドネシアや大連からの研修生を毎年30数名受け入れています。引き続き生活相談や日本語教育を担当しながら、中国から移住した家族を地域で支えるために、気仙沼市として、市立病院付属看護学校の学生に中国語の習得が必要と中国語教師を務めることになりました。必要に迫られて医療機関にかかる中国人の方々が多く、ことばの壁を取り除き、安心して暮らせる地域社会を目指しているからです。

 〔本人インタビュー〕
 震災後は、被災者復興に目を向けられがちですが、要介護老人問題に目を向けることが取り残されていると思います。そこで独居高齢者や高齢者夫婦への在宅訪問や安否確認、老人ホーム慰問などの活動を自分でできることを実施していきます。研修を受け入れた舟山市の友好関係を大切に観光客誘致にも貢献していきたいです。

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