第1章 高齢化の状況
第1節 高齢化の状況
我が国の高齢化の現状は、5人に1人が高齢者となっている
○ 我が国の総人口は、平成18(2006)年10月1日現在、1億2,777万人で、前年(1億2,777万人:平成17年国勢調査)に比べてほぼ横ばいになっている。
65歳以上の高齢者人口は、過去最高の2,660万人(前年2,567万人)となり、総人口に占める割合(高齢化率)も20.8%(前年20.1%)となっている。
今後、2.5人に1人が高齢者、4人に1人が後期高齢者という社会が到来
○ 高齢者人口は今後、いわゆる「団塊の世代」(昭和22(1947)〜24(1949)年に生まれた者)が65歳に到達する平成24(2012)年には3,000万人を超え、30(2018)年には3,500万人に達すると見込まれている。その後も高齢者人口は増加を続け、54(2042)年に3,863万人でピークを迎え、その後は減少に転じると推計されている。
また、高齢化率は今後も上昇を続け、平成67(2055)年には40.5%に達して、国民の2.5人に1人が65歳以上の高齢者となる社会が到来すると推計されている。総人口に占める後期高齢者の割合も上昇を続け、67(2055)年には26.5%となり、4人に1人が75歳以上の高齢者となると推計されている(図1−1−4)。
図1−1−4 高齢化の推移と将来推計
現役世代1.3人で1人の高齢者を支える社会の到来
○ 65歳以上の高齢人口と15〜64歳の生産年齢人口の比率をみてみると、平成17(2005)年は高齢者1人に対して現役世代3.3人になっている。今後、高齢化率は上昇を続け、現役世代の割合は低下し、67(2055)年には、1人の高齢人口に対して1.3人の生産年齢人口という比率になる。仮に15〜69歳を支え手とし、70歳以上を高齢人口として計算してみても、70歳以上の高齢人口1人に対して生産年齢人口1.7人という比率となる(表1−1−6)。
表1−1−6 高齢世代人口と生産年齢人口の比率
| |
生産年齢人口(15〜64歳)を支え手とすると |
15〜69歳を支え手とすると |
| (a) |
(b) |
(c ) |
(b)' |
(c )' |
| 65歳以上を何人で支えるのか |
70歳以上を何人で支えるのか |
75歳以上を何人で支えるのか |
70歳以上を何人で支えるのか |
75歳以上を何人で支えるのか |
| 平成17 |
(2005) |
3.3 |
4.6 |
7.3 |
5.0 |
7.9 |
| 27 |
(2015) |
2.3 |
3.2 |
4.7 |
3.6 |
5.3 |
| 37 |
(2025) |
2.0 |
2.4 |
3.3 |
2.7 |
3.6 |
| 47 |
(2035) |
1.7 |
2.1 |
2.8 |
2.4 |
3.2 |
| 57 |
(2045) |
1.4 |
1.7 |
2.4 |
2.0 |
2.7 |
| 67 |
(2055) |
1.3 |
1.5 |
1.9 |
1.7 |
2.2 |
| 資料:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成18年12月推計)」の出生中位・死亡中位仮定による推計結果 |
(参考)65歳以上の者を支えてきた15〜64歳の者の人数
(1人当たり)
| (単位:人) |
| 昭和35 |
(1960) |
11.2 |
| 40 |
(1965) |
10.8 |
| 45 |
(1970) |
9.8 |
| 50 |
(1975) |
8.6 |
| 55 |
(1980) |
7.4 |
| 60 |
(1985) |
6.6 |
| 平成2 |
(1990) |
5.8 |
| 7 |
(1995) |
4.8 |
| 12 |
(2000) |
3.9 |
| 資料:総務省「国勢調査」より作成。 |
男性83.67歳、女性90.34歳まで生きられる
○ 平均寿命は、平成17(2005)年現在、男性78.56年、女性85.52年であるが、今後、男女とも引き続き延びて、67(2055)年には、男性83.67年、女性90.34年となり、女性の平均寿命は90年を超えると見込まれている(図1−1−7)。
図1−1−7 平均寿命の推移と将来推計
我が国は世界のどの国も経験したことのない高齢社会となる
○ 先進諸国の高齢化率を比較してみると、我が国は1980年代までは下位、90年代にはほぼ中位であったが、21世紀初頭には最も高い水準となり、世界のどの国もこれまで経験したことのない高齢社会になると見込まれている(図1−1−15)。
図1−1−15 世界の高齢化率の推移
「団塊の世代」が高齢期に達すると毎年100万人ずつ高齢者が増加
○ 「団塊の世代」といわれる昭和22(1947)〜24(1949)年に生まれた者は、出生数で約806万人、平成17年10月現在の人口で約678万人、総人口に占める割合は約5.3%という人口構造上、大規模な集団である。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」(平成18年12月推計)によれば、「団塊の世代」が65歳に到達する24(2012)〜26(2014)年には、65歳以上の高齢者が年に約100万人ずつ増加すると見込まれている(図1−1−16)。
図1−1−16 「団塊の世代」が高齢期に達する時期に推計される高齢者の増加数
「団塊の世代」が希望する雇用・就業形態は多様である
○ 「団塊の世代」が60歳以降就業を希望する雇用・就業形態をみると、60歳以降に正社員や契約社員・嘱託で働くことを希望する人の割合は、年齢が高くなるにつれて順次低下し、短時間勤務やボランティア活動を希望する人の割合が増えてくることから、加齢により希望する雇用・就業形態は多様化するようになる。
「団塊の世代」が社会に与えたインパクト
○ 高等学校、大学への進学率は、「団塊の世代」が学齢に達した頃に目立って上昇しており、50%程度であった高等学校の進学率は「団塊の世代」が高校に進学した昭和37(1962)年には約64%に達した。その後も、高等学校、大学の進学率は上昇し続けたが、「団塊の世代」は高学歴化の象徴であった(図1−1−17)。
図1−1−17 進学率の推移
○ 「団塊の世代」のうち三大都市圏に居住する者は、「団塊の世代」が生まれた頃(昭和25(1950)年)は約3割であったが、進学時・就職時に都市へ移住したことで、平成17(2005)年には約半数が三大都市圏に居住しており、都市化の動きが確認できる(表1−1−18)。
表1−1−18 「団塊の世代」の居住状況
○ 「団塊の世代」が生まれた年には、就業者に占める雇用者の割合は3割程度だったが、現在、「団塊の世代」の約7割は雇用者となっており、「団塊の世代」はサラリーマン化を定着させてきた。さらに、そうした中で、「サラリーマンの夫、専業主婦の妻と子供」という核家族の形態も増加することとなった(表1−1−19)。
表1−1−19 「団塊の世代」のサラリーマン化