第1章 高齢化の状況(第2節 4)

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第2節 高齢者の姿と取り巻く環境の現状と動向(4)

4 高齢者の就業

(1)高齢者の就業状況

ア 就労を希望する高齢者は約7割

60歳以上の高齢者に何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたいか聞いたところ、「働けるうちはいつまでも」が28.9%と最も多く、次いで「65歳くらいまで」「70歳くらいまで」がともに16.6%となっており、就労を希望する高齢者の割合は71.9%となっている(図1-2-4-1)。

イ 60歳を過ぎても働く高齢者

高齢者の就業状況についてみると、男性の場合、有業者の割合は、55~59歳で89.7%、60~64歳で72.7%、65~69歳で49.0%となっており、60歳を過ぎても、多くの高齢者が就業している。また、無業者では、60~64歳の無業者(27.3%)のうち3割以上の人が、65~69歳の無業者(51.0%)のうち2割以上の人が、それぞれ就業を希望している。また、女性の有業者の割合は、55~59歳で65.0%、60~64歳で47.3%、65~69歳で29.8%となっている(図1-2-4-2)。

ウ 65歳以上の雇用者は増加

全産業の雇用者数の推移をみると、平成27(2015)年時点で60~64歳の雇用者は438万人、65歳以上の雇用者は458万人となっており、65歳以上が60~64歳を初めて上回った(図1-2-4-3)。

また、65歳以上人口に占める65歳以上の雇用者数の割合は上昇傾向にあり、27(2015)年は13.5%となっている。

エ 60歳を境に非正規雇用者率が上昇

会社などの役員を除く雇用者について高齢期の雇用形態をみると、男性の場合、非正規職員・従業員の比率は55~59歳で14.3%であるが、60~64歳で57.1%、65~69歳で74.4%と、60歳を境に大幅に上昇している。一方、女性の場合、同比率は55~59歳で62.9%、60~64歳で76.5%、65~69歳で78.0%となっており、男性と比較して上昇幅は小さいものの、やはり60歳を境に非正規職員・従業員比率は上昇している(図1-2-4-4)。

オ 定年到達者の4分の3が継続雇用されている

60歳定年企業における定年到達者の状況をみると、平成27(2015)年6月1日時点において、過去1年間の定年到達者のうち、継続雇用された人の割合は82.1%となっており、24(2012)年と比べて8.4ポイント増加している(図1-2-4-5)。

カ 希望者全員が65歳以上まで働ける企業は約11万社

従業員31人以上の企業約15万社のうち、高齢者雇用確保措置1の実施済企業の割合は99.2%(147,740 社)となっている。また、希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は72.5%(108,086社)となっている(図1-2-4-6)。


(注1)「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」では65歳までの安定した雇用を確保するため、企業に「定年制の廃止」、「定年の引き上げ」、「継続雇用制度の導入」のいずれかの措置を講じるよう義務付けている。

(2)高齢者の雇用情勢は改善傾向

高齢者の雇用情勢をみると、平成19(2007)年から22(2010)年は経済情勢の急速な悪化を受けて60~64歳の完全失業率は上昇していたが、23(2011)年以降は低下し、27(2015)年は60~64歳の完全失業率は3.4%と、15歳以上の全年齢計(3.4%)と同水準となった(図1-2-4-7)。

(3)労働力人口に占める高齢者の比率は上昇

平成27(2015)年の労働力人口は、6,598万人であった。

労働力人口のうち65歳以上の者は744万人(11.3%)となり、労働力人口総数に占める65歳以上の者の比率は、昭和55(1980)年の4.9%から大きく上昇した(図1-2-4-8)。

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