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障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律についてのよくあるご質問と回答<国民向け>

Q1.この法律の目的は何ですか。

A. この法律は、障害を理由とする差別の解消に関する基本的な事項や、国の行政機関、地方公共団体、民間事業者などにおける障害を理由とする差別を解消するための措置などについて定めることによって、すべての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重しあいながら共生する社会の実現につなげることを目的としています。
 この法律やこの法律に基づいて作成される基本方針や対応要領、対応指針(Q8参照)を通じて、どのようなことが障害を理由とする差別に当たるのかについて、社会全体で認識が共有されるようにし、差別をなくすための取組を推進することによって、差別のない社会を目指します。

Q2.具体的に、どのようなことが差別になるのですか。

A. この法律では、「不当な差別的取扱い」として、例えば、障害を理由として、正当な理由なく、サービスの提供を拒否したり、制限したり、条件を付けたりするような行為を禁止しています。
 また、障害のある方などから何らかの配慮を求める意思の表明があった場合には、負担になり過ぎない範囲で、社会的障壁※を取り除くために必要で合理的な配慮(以下では「合理的配慮」と呼びます。)を行うことが求められます。こうした配慮を行わないことで、障害のある方の権利利益が侵害される場合には、差別に当たります。
 「不当な差別的取扱い」や「合理的配慮」の具体的な内容については、基本方針や対応要領、対応指針(Q8参照)で示しています。また、内閣府では、合理的配慮等の具体例を掲載したデータ集『合理的配慮サーチ』を公開しており、今後も様々な場面における具体例の収集・提供を通じて、広く社会にその取組を働きかけていきます。

※ 社会的障壁:障害のある方にとって、日常生活や社会生活を送る上で障壁となるような、社会における事物(通行、利用しにくい施設、設備など)、制度(利用しにくい制度など)、慣行(障害のある方の存在を意識していない慣習、文化など)、観念(障害のある方への偏見など)その他一切のもの

Q3.「合理的配慮」とは何ですか。具体的な例を教えてください。

A. 合理的配慮とは、障害のある方が日常生活や社会生活で受けるさまざまな制限をもたらす原因となる社会的障壁を取り除くために、障害のある方に対し、個別の状況に応じて行われる配慮をいいます。
 典型的な例としては、車いすの方が乗り物に乗る時に手助けをすることや、窓口で障害のある方の障害の特性に応じたコミュニケーション手段(筆談、読み上げなど)で対応することなどが挙げられます。
 合理的配慮の具体的な内容については、基本方針や対応要領、対応指針で示しています。また、内閣府では、合理的配慮等の具体例を掲載したデータ集『合理的配慮サーチ』を公開しており、今後も様々な場面における具体例の収集・提供を通じて、広く社会にその取組を働きかけていきます。

Q4.日常生活の中で個人的に障害のある方と接するような場合も、この法律の対象になるのですか。また、個人的な思想や言論も規制されるのでしょうか。

A. この法律では、国の行政機関や地方公共団体、民間事業者などを対象にしており、一般の方が個人的な関係で障害のある方と接するような場合や、個人の思想、言論といったものは、対象にしていません。
 一方で、差別のない社会の実現に向け、一般の方も含め、広く国民の皆さまにこの法律の趣旨や内容についてご理解いただくことは大変重要だと考えており、リーフレットやポスターの作成・配布、シンポジウムの開催などの広報啓発を行っていきます。

Q5.合理的配慮について、法律(第7条第2項、第8条第2項)を見ると、国の行政機関や地方公共団体などは「~しなければならない」とされており、民間事業者は「~するよう努めなければならない」とされていますが、これはなぜですか。

A. この法律は、教育、医療、公共交通、行政の活動など、幅広い分野を対象とする法律ですが、障害のある方と行政機関や事業者などとの関わり方は具体的な場面によって様々であり、それによって、求められる配慮も多種多様です。
 このため、この法律では、合理的配慮に関しては、一律に義務とするのではなく、行政機関などには率先した取組を行うべき主体として義務を課す一方で、民間事業者に関しては努力義務を課した上で、対応指針によって自主的な取組を促すこととしています。

Q6.「自主的な取組を促す」というのでは心配です。民間事業者による取組がきちんと行われるようにする仕組みはあるのでしょうか。

A. 民間事業者の取組が適切に行われるようにするための仕組みとして、この法律では、同一の民間事業者によって繰り返し障害のある方の権利利益の侵害に当たるような差別が行われ、自主的な改善が期待できない場合などには、その民間事業者の事業を担当する大臣が、民間事業者に対し、報告を求めたり、助言・指導、勧告を行うといった行政措置を行うことができることにしています。

Q7.企業などがこの法律に違反した場合、罰則が課せられるのでしょうか。

A. この法律では、民間事業者などによる違反があった場合に、直ちに罰則を課すこととはしていません。
 ただし、同一の民間事業者によって繰り返し障害のある方の権利利益の侵害に当たるような差別が行われ、自主的な改善が期待できない場合などには、その民間事業者が行う事業を担当している大臣が、民間事業者に対して報告を求めることができることにしており、この求めに対して、虚偽の報告をしたり、報告を怠ったりしたような場合には、罰則(20万円以下の過料)の対象になります。

Q8.基本方針や対応要領、対応指針とは何ですか。これらでは、どのようなことが定められるのですか。

A. まず、基本方針は、幅広い分野にまたがる障害を理由とする差別について、関係する省庁が連携して取組を進めるため、政府全体の方針として、定めるものです。基本方針では、障害を理由とする差別の解消に向けた施策の基本的な方向や、対応要領や対応指針に盛り込むべき事項や作成に当たって留意するべき点、相談、紛争の防止・解決の仕組みや地域協議会などについての基本的な考え方などを示しています。
 また、対応要領、対応指針は、国の行政機関や地方公共団体、民間事業者などが取組を進める上で役立つよう、「Q2」にある「不当な差別的取扱い」や「合理的配慮」について、具体例や望ましい事例を示すものです。このうち、国の行政機関等が自らの職員に向けて示すものが「対応要領」、民間事業者の事業を担当する大臣が民間事業者に向けて示すものが、「対応指針」です。

Q9.差別があった場合の相談や紛争解決について、この法律では、どのような仕組みが設けられていますか。

A. 障害のある方からの相談や紛争解決に関しては、既に、その内容に応じて、例えば行政相談委員による行政相談やあっせん、法務局、地方法務局、人権擁護委員による人権相談や人権侵犯事件としての調査救済といった、さまざまな制度により対応しています。この法律では、新しい組織を設けることはせず、基本的には、既にある機関などを活用し、その体制の整備を図ることにしています。
 また、地域レベルで、既にある機関が、相談や紛争の防止・解決の取組を進めるためのネットワークを構築するとの趣旨で、地域協議会を組織することができることにしています。

Q10.地域協議会とは、どのようなものですか。

A. 障害を理由とする差別に関する相談や紛争の防止、解決の取組を進めるためのネットワークづくりの仕組みとして、国や地方公共団体の機関が、それぞれの地域で組織できるものです。
 地域協議会が組織され、関係する機関などのネットワークが構成されることによって、いわゆる「たらい回し」が生じることなく、地域全体として、差別の解消に向けた主体的な取組が行われることを狙いとしています。
 各地における地域協議会の設置に向けた取組については、『障害者差別解消支援地域協議会の在り方検討会』をご参照ください。

Q11.地域協議会は、全国すべての地域でつくられるのですか。

A. 法律では、国や地方公共団体の機関が地域協議会を「組織できる」こととしており、地域協議会を組織するかどうかは、それぞれの地域の実情を踏まえ、地域ごとに判断されることになります。
 内閣府としては、できるだけ多くの地域協議会が組織されることが望ましいと考えており、先進的な取組をしている地域の例を集め、全国に提供するなど、積極的に後押しをしていきたいと考えています。

Q12.この法律は、いつから実際に適用されるのですか。

A. 平成28年4月1日から施行され、効力をもつことになります。それまでの間に、国民の皆さまに法律の趣旨や内容をご理解いただけるよう、リーフレットやポスターの作成・配布、シンポジウムの開催などの広報啓発を行っていきます。

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