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障害者政策委員会(第14回)議事録 1

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○ 石川委員長 それでは、定刻になりましたので、これより第14回「障害者政策委員会」を開催させていただきます。

委員の皆様、また、本日、ヒアリングをさせていただく事業者の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席いただきまして、ありがとうございます。

本日の会議は16時45分までを予定しております。

本日は、阿部委員、伊藤委員、門川委員、佐藤委員、高橋委員、玉木委員、辻井委員、三浦委員が所用のため御欠席との連絡を受けております。

それでは、委員会の開催に当たりまして、最初に越智隆雄内閣府大臣政務官から御挨拶をお願いいたします。

○ 越智政務官 皆様、こんにちは。このたび障害者施策を担当する内閣府の大臣政務官に就任をさせていただきました越智隆雄でございます。

委員の皆様には、障害者施策の推進について御議論をいただいておりまして、心から感謝を申し上げる次第でございます。

障害者の自立と社会参加による自己実現を支援するためには、バリアフリー化などのハード面の取り組みとともに、支援が必要な方への配慮や思いやりという心豊かな社会づくりというソフト面も大切だと考えております。これは障害の有無にかかわらず、誰もが安心して生活し活躍できる共生社会そのものであると思います。

皆様方には、現在、障害者差別解消法に基づく基本方針について御議論いただいていると思います。障害を持つ人も持たない人も、ともに考え、そして、建設的な対話を重ねることによって共生社会の実現を目指すという本法の趣旨が広く社会に浸透するよう、実りある御議論を心からお願い申し上げまして御挨拶とさせていただきます。

皆様、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

○ 石川委員長 政務官、ありがとうございました。

なお、政務官はここで退席されます。また、報道関係のカメラにつきましてもここで退室していただきます。どうもありがとうございました。

(越智政務官退室)

(報道関係者退室)

○ 石川委員長 それでは、本日の会議に入ります。

毎回のお願いで恐縮です。委員から発言を求めるときは、まず挙手をいただき、委員長からの指名を受けてから発言をお願いいたします。できるだけ最初に結論を述べ、その後、理由あるいは説明をしてください。

御発言の際は、まず、お名前をおっしゃってから、可能な限りゆっくりわかりやすく、御発言をいただくようにお願いをいたします。できるだけマイクに近寄ってお話しくださいますようにお願いします。発言後は必ずマイクのスイッチをオフにしてください。

以上、御協力、よろしくお願いいたします。

本日は、障害者差別解消法に基づく基本方針の検討として、事業者等からヒアリングを行います。

それでは、まず、前回、御欠席の大日方委員から就任の。

石野委員、何でしょう。

○ 石野委員 石野です。

ヒアリングを行う前にお伺いしたいことがございます。前回の会議で知的障害者、精神障害者、2つの委員の選出について意見が出たと思いますが、その面で難しい部分もあるかもわかりませんが、今後、どのように考えておられるか伺いたいと思います。

以上です。

○ 石川委員長 その件につきましては、前回、一番最後に申し上げましたように、多くの委員からの御意見はもっともなことであり、と同時に、さはさりながら、発令直後の補充というのは事務局の立場からすると困難でもあるということから、委員長預かりとさせていただいて統括官と御相談するということで前回お話をさせていただいたところですので、そのようにこれから進めようとしております。御理解いただきたいと思います。

○ 石野委員 石野です。

せめてオブザーバーという形でも出席はできないかということです。

以上です。

○ 石川委員長 本件につきましては、前回委員長預かりとさせていただきましたので、今の石野委員のアイデアも含めて相談させていただきます。本件はここまでとさせていただいて、きょうの議題に入りたいと思います。どうもありがとうございます。

それでは、大日方委員から就任の御挨拶と、障害者差別解消法の基本方針に関する御意見、いきなりということで恐縮なのですけれども、可能であれば感想といったようなことでも結構ですので、一言お願いできればと思います。

○ 大日方委員 皆様、はじめまして。大日方邦子と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

私は、大学を卒業してからNHKに10年間勤務しまして、その後、現在は電通パブリックリレーションズという広報を仕事とする会社に勤務しております。その間、またパラリンピックの冬期アルペンスキーの選手といたしまして、1994年~2010年、バンクーバー大会まで5回パラリンピックに出場いたしました。ここでは余りよくわからないことも多いのですが、障害当事者の立場として、社会で働く者として、そして、パラリンピックに出場した一アスリートとしても、いろいろ皆様に教えていただきながら発言させていただき、学ばせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

続いて、私の意見ということで述べさせていただきます。

障害のある私ども障害者が一般社会の中で普通に生活をして、普通学校で勉強をし、仕事をし、スポーツを楽しむこと、こういうことが当たり前になるためには、今回の権利条約の批准と差別解消法の成立は大変大きな前進だと考えております。特に、差別解消法で障害を理由とする差別を禁止したこと、また合理的配慮を行わないことが差別であるということを明記したことの意義は大きいと考えます。

しかしながら、差別解消法において、差別の定義が必ずしも明確になっていないということは不十分な点でありまして、ガイドラインの策定に当たっても効果的で具体的などういったものがあるのかということの事例を整理するとともに、定義についても議論すべきと考えます。

また、合理的配慮義務は、現在では、国・地方公共団体については法的義務となっておりますが、民間事業者に対しては努力義務にとどまっているという点について不十分と考えます。これは早急に法的義務とするように改正することが必要であると考えております。この場で法的義務とすることの必要性についても後々議論をしていただければと考えています。

また、差別的な取り扱いや合理的配慮に関するガイドラインの策定に当たっては、例外事由となる正当な理由の存在や過度な負担であることが広く認められ過ぎることによって、差別禁止の趣旨が損なわれることのないように考えなければいけないと思います。差別解消のための独立性の高い人権保護機関などを創設するということも必要だと考えています。

最後に、差別解消法の成立及びこの場の議論を多くの方に、国民に知ってもらえるように広報活動を行っていくことが重要だと考えております。差別解消法あるいは合理的配慮といった言葉についても、まだまだ多くの方が十分理解していない、あるいはそもそも知らないのではないかと考えております。これまでの広報活動はまだ十分ではありませんので、今後、こういった広報活動をしていただきたいと考えております。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

多岐にわたる御意見をいただきまして、本来であれば大日方委員の意見も含めて、改めて委員会として議論を進めていきたいのですが、本日は事業者ヒアリングを中心として進めていきたいということもありますので、差し当たり御意見を委員会としてお聞きしたとさせていただきます。

それでは、本日の会議の流れと資料について、事務局より御説明をいただきます。

○ 加藤参事官 事務局の加藤でございます。

本日の会議の資料と進行について御説明いたします。

本日の会議は、11の団体にお越しいただき、ヒアリングと質疑を行います。

まず、資料としまして、ヒアリング団体から御提出いただいた資料でございます。資料1としまして「基本方針に関する事業者等からの意見一覧」ということで16ページのものでございます。

別紙1としまして、銀行におけるバリアフリーハンドブック改訂版のコピーをつけてございます。

別紙2としまして、全国銀行協会コミュニケーションボードということで、裏表コピーの1枚。

4つ目の資料としまして、日本バス協会提出資料としまして横向きのものが一部。

縦刷りの提出資料2というのが一部ございます。

ユニバーサルドライバー研修という色刷りの裏表のものが1枚。

外出支援ボランティアの輪を広げようという小さい冊子が一部。

なお、別紙1と同じものでございますけれども、こういう色刷りのハンドブックもあわせて置かせていただいております。

なお、これら資料とは別に、前回の政策委員会におけます佐藤委員の意見発表に関する補足を配付しております。

次に、具体的な進行についてでございますが、全体を3つのパートに分けて、パートの間に10分の休憩を2回挟んで進めていきたいと考えております。

第1パートとしまして、14時45分までJR東日本、JR東海、JR西日本、民営鉄道協会、地下鉄協会の皆様からのヒアリングを続けて行い、その後に質疑を行います。その後、10分の休憩を挟みまして、第2パートとしまして、14時55分~15時40分まで日本バス協会、ハイヤー・タクシー連合会、福祉輸送サービス協会の皆様からのヒアリングを続けて行い、その後に質疑を行います。その後、10分の休憩を挟みまして、第3パートとして、15時50分~16時35分まで、全国銀行協会、生命保険協会、損害保険協会の皆様からヒアリングを続けて行いまして、その後に質疑を行う、そういう流れを予定しておるところでございます。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

それでは、最初のパートではJR東日本サービス品質改革部課長、本室様。

それからJR東海営業本部運賃制度・駅業務グループグループリーダー各務様。

JR西日本営業本部CS推進部課長、後藤様。

続きまして、民営鉄道協会運輸調整部長、段原様。

地下鉄協会業務部長、石島様にお越しいただいております。

本日は、お忙しい中おいでいただきまして、まことにありがとうございます。また、日ごろより障害を持った利用者へのさまざまなこれまでの御配慮や、あるいはバリアフリー化の取り組みに対しまして、委員会を代表しまして心から敬意を表したいと思います。

それでは、よろしくお願いいたします。

まず、ヒアリングの進め方についてですけれども、各団体、各事業者から5分ないし10分程度、差別解消法に関しまして御意見をいただきたいと思います。その後、残り時間を使って一括して質疑を行うという形で、そういう段取りで進めてまいりたいと思います。議事進行への御協力、よろしくお願いいたします。

それでは、まず、JR東日本の本室様からよろしくお願いいたします。

○ 本室氏 よろしいでしょうか。ただいま御紹介いただきましたJR東日本の本室と申します。

本日は、このような事業者のヒアリングの場にお声がけをいただきまして、ありがとうございます。

弊社、JR東日本を初め、JR東海、JR西日本の3社で、このたび障害者差別解消法の基本方針に関する意見ということでして、そのような考え方を3社共同でまとめさせていただいております。お手元に資料がございますが、それに基づきまして私どもの意見ということで御説明をさせていただければと考えております。

私ども、鉄道事業者につきましては、公共交通機関を運営する主体として、法令等にのっとりまして、お客様が利用される施設あるいは車両などについて、お体の不自由なお客様や御高齢のお客様にも御利用いただきやすいよう整備を進めているところでございます。また、設備が整っていない場合などにつきましては、必要により係員がお手伝いをさせていただくなどをしまして、お客様に快適に御利用いただける輸送サービスの提供ということで務めさせていただいているところでございます。

今回、障害者差別解消法の理念というものは、これまでの私ども鉄道事業者の取り組みに通ずるものも多々あると考えております。引き続き、全てのお客様にできるだけ快適に御利用いただけるよう、鉄道サービスの提供に努めさせていただきたいと考えております。

事前にいただきましたペーパーで1-1、1-2ということで、障害を理由とする差別の解消をするための措置等について、主に不当な差別的取り扱いの基本的な考え方ということで事業者についての私どものまず意見を最初に述べさせていただきます。

この点につきましては、鉄道事業におきましては、法令等による定められた場合を除きまして、運送をお引き受けするということとされております。そのサービスの提供に当たり、不当な差別的取り扱いはないものと考えさせていただいております。よって、法令等によりまして定められた場合につきましては、そういった運送をお引き受けできないということもございますが、こちらにつきましては、お客様が障害をお持ちであるか否かによって、その扱いが異なるものではございませんので、こうした背景につきまして御理解を賜れればと存じておるところでございます。

事前にいただきましたペーパーの1-3、1-4、1-5というような点につきましては、これは主に合理的配慮と呼ばれるものについての意見となります。こちらにつきましては、事業運営に支障のない範囲におきましては、設備の整っていない場合等の乗降のお手伝い、あるいは筆談、読み上げ等による切符の発売など、鉄道利用に関して合理的配慮として可能な範囲でのお手伝いをさせていただいているところでございますし、これからも、そういった形でのお手伝いをさせていただきたいと考えているところでございます。

御本人やほかのお客様の安全が阻害される場合ですとか、あるいは鉄道固有の特性であります大量輸送あるいは定時運行、こういったものが著しく阻害される場合あるいは業務に支障を来す場合などにつきましては、こういった合理的な配慮が行われないことがございます。こういった点につきましては、ぜひ御理解を賜りたいと考えているところでございます。

その後、事前にいただいた資料の3-1です。対応指針に記載する事業者として講じている措置等につきまして、こちらについての意見を述べさせていただきます。鉄道事業におきましては、今、申し上げさせていただいたとおり、その運送をお引き受けするに当たりまして、法令等に定めのある場合を除きましてお引き受けをしているというような状況でございます。

また、加えて、業務に支障のない限りにつきましては、列車の乗降等のお手伝いをさせていただいております。可能な限り対応できるよう、事前に御連絡をいただいた場合は、ほかの業務との調整なども行わせていただいている、そういう状況でございます。

ここの事例につきましては、大量輸送の確保ですとか、あるいは安全・定時で列車を走らせる必要があるという鉄道固有の特性をぜひお酌み取りいただいた上で、また、こうした点を御理解いただいた上で、鉄道事業の円滑な事業運営に支障しない範囲の記載としていただきたいと、このように考えておるところでございます。

事前にいただいております最後の点なのですけれども、4-1あるいは4-2といった点ですが、これは主に相談ですとか紛争の防止等についてというような部分の意見につきましては、現在、その基本方針をどうするかというような形で議論しているこの段階におきましては、まだこちらについては議論する段階にないのではないかと考えております。

以上がJR東日本、JR東海、JR西日本の3社でまとめさせていただいた基本方針に関する意見というような中身になります。これに加えまして、私ども鉄道事業者、JR3社がどのような取り組みを主に障害をお持ちのお客様に対して日々させていただいているかという点について、簡単ながら、各社で1つ、2つの事例を挙げて紹介させていただければと考えております。

まず、JR東日本につきましては、いろんな取り組みがあるわけなのですけれども、1つ、やはりこういった今回の障害者差別解消法の趣旨でもございます、配慮ですとか、あるいは思いやりですとか、主にソフト面で障害をお持ちの方に関して何ができるかというような点につきまして、ここ数年来、いろんな議論を踏まえて具体的な活動を行っております。

その1つが、社内で今展開をしている声かけサポート運動というものがございます。こちらは、声かけサポート運動というのは、いわゆる障害をお持ちの方、必ずしも障害をお持ちの方だけではないのですけれども、御高齢のお客様ですとか、あるいは小さなお子様連れのお客様など、配慮の必要なお客様に対して、私どもの社員が積極的にそういったお客様をお見かけした際にお声がけをしていこうというような運動を展開しております。きょう持参しているのですが、こういった声かけサポートハンドブックと呼ばれるものですとか、あるいは社内向けのポスターですとかクリアファイルで、いわゆる社員向けに啓発活動などを行いまして、何らかの配慮が必要なお客様に対して積極的なサポート、ひと声お声がけをしていこうというような運動で、これは2011年から展開をしているところです。弊社のみならず、弊社のグループ会社、全体を含めますと7万人~8万人ぐらいの社員が私どもいるわけですので、そういった社員一人一人が、そういった配慮の必要なお客様をお見かけした際に何らかお声がけあるいはお手伝いをさせていただく、このような運動を展開しているところです。

もう一点につきましては、私どもの会社でサービス介助士と呼ばれる資格の取得の奨励を行っております。これはNPO法人のケアフィットサービス協会様というところと連携をしまして、いわゆる御高齢のお客様ですとかお身体の不自由なお客様が駅を御利用いただく際などに、どのような配慮あるいは介助技術も含めて必要なのかといったようなことをお迎える側として、ホスピタリティマインドもあわせて習得をすることを目的にこういったサービス介助士という資格取得、こういったものを今社内で旗を振って進めさせていただいているところです。

現在、当社本体の社員だけで約6万人弱ぐらいの社員がいるのですけれども、現在、この資格を取得している社員につきまして9,000人を超えてきていて、恐らく今年度中に1万人がこのサービス介助士の資格を取得することになると思われるのですけれども、先ほど申し上げた声かけサポート運動などとあわせまして、こういったサービス介助士の資格を持つ者が、駅等で配慮の必要なお客様をお見受けした際に積極的なお声がけと、こういった具体的な介助をしていく、このような体制でお身体の不自由なお客様にも使いやすい駅ですとか車両づくりを引き続き積極的に進めてまいりたいと、このように考えております。

JR東日本からは以上でございます。

○ 石川委員長 JR東日本の本室様、ありがとうございました。3社を代表としての御意見とおっしゃっていらっしゃいましたが、次にJR東海としての御意見、特に補足的な御意見をお願いできればと思います。

それでは、JR東海のほうからお話をいただきます。各務様、よろしくお願いします。

○ 各務氏 JR東海の各務でございます。

きょうはこのようなお席を設けていただきまして、ありがとうございます。

先ほど東日本さんのほうからお話をさせていただいたとおり、基本的に鉄道事業での今回の障害者差別解消法に関する意見というのは、それぞれの会社の特性があるということはあまりなく、似ていることが多いかなということで、先ほど3社調整させていただいた御意見で申し上げさせていただいたとおりでございます。

弊社も若干の私どもの取り組みといいますか、やっていることの補足だけを一部させていただきますと、そこも基本的にはどこの鉄道事業者様も似通ってくるのかなと思いますが、私どもも今回の議論にもございますように、やはりソフト面は非常に重要だと考えておりまして、いわゆるハードの設備だけではなくてソフト面をどうしていくかということも重要と考えておりまして、私どもも先ほど東日本様からサービス介助士の資格をというお話がございましたが、私どもはサービス介助士の資格試験を運営していらっしゃる公益財団法人のケアフィットサービス共育機構様に講義、指導をしていただいておりまして、やはり鉄道ならではの設備といいますか、環境といいますか、そういったところにあわせて教育メニューを組んでいただきまして実施しております。こちらの研修を私ども東日本さんほど大きな会社ではないのですけれども、この種の研修を今年度まででおよそ9,000人弱の社員に受講させていただいております。

具体的には、当然車椅子での介助の仕方であるとかということもございますが、そうしたことだけではなくて、例えばアイマスクをしてみて、目の不自由なお客様は一体どのように感じられるのかというようなことのようなものを、全ての、いわゆる営業系統と言われます駅の係員であるとか車掌であるとか、そういった人間には受けさせるようにしているところでございます。

また、そういった集合の研修に加えまして、こういったまごころサービスブックという私どものいわゆるサービス用のマニュアルでございますが、こちらは2年に一度刷新をして、全営業系統の社員に配付をいたしております。こちらも先ほど東日本様からございましたように、やはりいわゆる心がけといいますか、マインドといいますか、そういったものもございますので、体の不自由な方のみにかかわらず、全てのお客様に対する接し方から始まって、しかしながら、これと一体でお身体の不自由なお客様への介助の仕方であるとか、あるいは具体的な手話であるとか、そういったものも書かせていただいているマニュアルでございます。こちらも全営業社員、今申し上げた駅員、車掌、運転士といったような社員、全社員に配付をして、常に、常日ごろから、そういったいわばマインドの心がけ、そういったところと知識の部分を合わせて磨いていくようにというような取り組みをさせていただいておるところでございます。

以上、若干補足ということで私からお話をさせていただきました。

○ 石川委員長 JR東海の各務様、ありがとうございました。

引き続きまして、JR西日本の後藤様、よろしくお願いします。

○ 後藤氏 JR西日本の後藤でございます。

本日、このようなお時間をいただきまして、本当にありがとうございます。また、平素より当社の事業に対する御理解、御協力をいただきまして、この場をかりて御礼申し上げます。

JR東日本様、JR東海様と合同で意見書を出させていただきましたが、私どもとしましては、障害者差別解消法の趣旨を十分理解した上で、今後も可能な限りの対応をさせていただくということが非常に重要だと考えております。事業者が抱える問題点や皆様からの要望に対する対応の仕方という点ではエリアによる差はそれほどないと考えており、その中でまずできることということで、重複して恐縮ですが、私どもとしても力を入れて取り組んでおります教育について、この場で御紹介をさせていただきたいと思います。

私どもも介助をさせていただく際に、現場の社員がどれだけ障害者の方のお立場やお気持ちを理解して対応させていただくかという点が非常に重要だと思っています。これををしっかり社員に理解させて、現場で展開していくためにどうしたらいいかということで取り組んでおりますのが、これはJR東海様とも重なるのですが、日本ケアフィット協会様に、鉄道事業に合わせた形での教育のカリキュラムをつくっていただき、そのカリキュラムに沿って、まずは指導者に対して研修をさせていただいており、現在は概ね5割程度で実施しております。その際には、主にソフト面を中心としたバリアフリーマニュアルといった教材を用いるとともに合せて障害者の方の立場になってお気持ちを理解して取り組んでいくという点から、例えば車椅子にみずからが乗って障害者の方々がどのようなことに危険を感じておられるかとか、あるいはゴーグルをつけて、視界の全くない状態で杖を持って歩いて、障害者のお立場でどういうことを感じてらっしゃるかを体験するといった実務的な教育をセットで実施しております。

その指導者が学んだ内容を現場に持ち帰り、他の社員に対して教育を行うことで、駅係員の9割程度には毎年教育を実施しております。

新入社員に対しても、まずはきっちりとそういう意識と知識を持たせる教育を実施しております。

また、これは他社様とも重複するかも知れませんが、やはり情報をどれだけお伝えできるかが重要だと思っています。例えばバリアフリーの設備に関する情報や、介助が必要な場合に事前にご連絡いただくご案内といった情報を、ホームページ上で積極的に情報開示しておりますので、合わせて御紹介させていただきます。

以上でございます。

○ 石川委員長 JR西日本の後藤様、ありがとうございました。

続きまして、民営鉄道協会の段原様、よろしくお願いいたします。

○ 段原氏 日本民営鉄道協会の段原でございます。本日はこのような席を設けていただきまして、ありがとうございます。

それでは、障害者差別解消法に基づく基本方針に関する意見を述べさせていただく前に、日本民営鉄道協会について簡単にお話をさせていただきます。

一般社団法人日本民営鉄道協会は、鉄道軌道事業者72社の会員数を有する団体であり、安全輸送の確保と輸送サービスの向上等を促進することにより、鉄道事業及び軌道事業の健全な発達を図り、国民経済の発展に寄与することを目的とする団体といたしまして昭和42年に設立し、平成24年に社団法人から一般社団法人に移行して現在に至っております。

民営鉄道業界の取り巻く環境でございますけれども、中長期的に見まして大変厳しいものが予想される中で、安全を確保し、輸送サービスの改善に務めることが鉄道軌道事業者の基本的な使命であるとの認識のもと、耐震補強工事、乗り継ぎ利便の向上、混雑区間の解消、さらに人に優しい駅施設等の整備など、さまざまな取り組みを着実に行ってきているところでございます。

鉄道軌道事業者におきましては、限られた資源の中で障害者の皆様を含めた他方面からの御要望に対しまして、さまざまなサービスの提供が求められているところであり、お客様と地域社会の期待に応えるよう努めているところでございます。

それでは、障害者差別解消法に基づく基本方針に関する御照会について、意見を述べさせていただきます。

まず、障害を理由とする差別を解消するための措置に関する事項として、不当な差別的取り扱いにつきましては、障害者に対して障害を理由として障害のない者と異なる不均等な取り扱いを行うものであり、客観的に見て正当であり、かつ、やむを得ないと認められない場合や合理的配慮の不提供の場合であると考えております。

また、正当な理由がある場合とは、障害のある者の生命や身体の保護のために、そのように取り扱うことが客観的に見て正当であり、かつ、やむを得ないと認められる場合や、法令等において正当な理由があるとされる場合のほか、障害者を含む利用者全体の安全性の確保を行うために講じられる措置であると考えております。

次に、合理的配慮の考え方といたしましては、障害のある者が障害のない者と等しく人格と個性を尊重し、共生する社会を実現するため、障害のある者の求めに応じて過重な負担を伴わずに障壁の除去または緩和をするために講じられる措置であると考えております。この過重な負担につきましては、合理的な配慮の提供に人的、物的及び経済的負担が過度に生じる場合であり、その判断要素といたしましては、事業者の経済的・財政的な状況による負担の程度、技術的な困難度合、事業の遂行に及ぼす影響等が考えられます。

次に、行政機関等の取り組みにつきましては、障害を理由とする差別の解消を効果的に推進するため、差別に関する事例集、差別の解消に向けた取り組みの好事例、障害のある者の体験談等の教育資料等の作成と提供が望まれるところであります。

次に、対応要領、対応指針につきましては、不当な差別的取り扱いとならない正当な事由の具体例、合理的配慮の好事例、過重な負担となる具体例、相談・紛争処理体制のあり方等を記載していただきたいと思っております。具体的な事例等を整理する場合におかれましては、よく事業者の実情を聞いていただき、円滑な事業運営が遂行できますようお願い申し上げます。

次に、相談及び紛争の防止等のための体制の整備、情報の収集等につきましては、各地域の実情や各国の国際的動向、先進事例や体制状況の提供、研修・啓発活動の助言・指導を期待しているところであり、事業者等への情報発信をお願いしたいと考えております。

最後に、その他の意見といたしましては、差別解消法にございます環境の整備と合理的配慮との関係につきまして具体的に明示していただければありがたいと思っております。

以上が、基本方針に関する照会について、意見を述べさせていただきました。

先ほど、JRグループさんからもお話がありましたように、当民鉄事業者におきましても、バリフリ法のハード整備を積極的に進めているところでもあり、またソフト面といたしましても先ほど御紹介がありましたような駅員のサービス介助士の資格を取得することも積極的に取り入れております。

また、お話がありました高齢者、障害者等の声かけ運動も取り組んでいるところでございます。ハード、ソフト、あわせまして鉄道事業者として取り組んでいるところでございますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。

以上でございます。ありがとうございました。

○ 石川委員長 民営鉄道協会の段原様、ありがとうございました。

続きまして、地下鉄協会の石島様、よろしくお願いいたします。

○ 石島氏 日本地下鉄協会の石島と申します。本日は、このような機会を持たせていただきまして、まことにありがとうございます。

私どもの協会、実質的には鉄道事業者の団体ということで、今まで御説明されました各事業者さんと特段の差はないのですが、地下という特殊な空間をその運営の土台にしているということから、その特性というものがございます。

当然ながら、地下を走る鉄道を御利用いただくに当たりましては、必ず垂直移動をお客様にしていただかなくてはならないということがございます。したがいまして、バリアフリー関係、移動の円滑化に関しましては、他の事業者様よりもその条件的には厳しい営業の内容になっているということは言えると思います。

そのような中で私どもの協会には、東京メトロを初め、全国の公営地下鉄の事業者さん、それらの地下鉄と相互に乗り入れをしていただいています、いわゆる地上の鉄道事業者さんを合わせた32社の方が私どもの会員となって活動していただいております。

繰り返しになりますが、他の事業者さんと同じように、お客様の安全で快適な輸送を使命としている事業者、その事業者さんにいろいろな情報提供をしたり、その要望をおまとめしたりということが私ども一般社団法人日本地下鉄協会の主な活動になっております。

それでは事前に頂戴いたしました質問というか基本方針に対する考え方の調票に従いまして御説明させていただきます。

基本的に一般的なお話というよりは、地下鉄を御利用いただくという、そういう場を想定した形で考え方をまとめてございます。

それでは、第1点として、不当な差別的扱いの基本的な考え方として、どのような場合を考えるのかということに関しまして、私ども、地下鉄という場におきましては、安全に利用可能な施設につきまして、正当な理由がないという状況で障害を理由に利用を拒否する、または利用を制限するという、このような場合について不当な差別的取り扱いであると考えております。

次に、その差別的取り扱いの中で正当な理由がある場合というときの理由につきましては、駅や車両等の空間的制約から、利用者の安全性及び利便性を損なう恐れがある場合で、客観的に見て正当かつやむを得ないと認められる場合や、法令等で定められた正当と認められている場合、これが相当するものと考えております。

次に、合理的配慮の基本的な考え方につきましては、構造的理由等で利用に制限がある、または利用に当たって不便な状況という場合において、障害者からの意思の表明があった場合、利用が可能、または円滑になる代替手段が存在し、かつ、過重な負担を伴わないものであれば、その手段を用いて御利用いただくということが合理的配慮の基本的な場面ではないかと考えております。

次に、その合理的配慮につきまして、過重な負担とはどのようなものを考えるのかという項目に関しましては、過度の人的、物的、または経済的負担を伴う場合、業務遂行に大きな影響を及ぼす場合と、職員等の安全にかかわる場合がこれに相当すると考えております。それを判断する場合の要素といたしましては、事業の規模による負担の程度、技術的な困難さ、業務遂行に当たっての影響の度合い等が考えられます。

次に、障害を理由とする差別を解消するための取り組みとして望まれるものということにつきましては、職員や従業員の研修、または啓発等が極めて重要であると考えております。

次に、2番目としまして、行政機関等が構ずべき障害を理由とする対応要領につきまして、これにつきましては、行政機関としての対応の内容になると考えておりますので、事業者としてどのようなことをという発言は控えさせていただきたいと思います。

次に、事業者が講ずべき事項についての対応指針につきまして、どのような内容が考えられるかということにつきましては、対応指針を作成する主務大臣である国土交通大臣には、私ども事業者のための対応指針の策定に当たりましては、我々事業者の実態を十分に調査し、具体的事例を収集していただいて、地下鉄事業の特性なども踏まえて記載していただけるように期待しております。

4の事項につきまして、相談及び紛争の防止のための体制の整備、啓発活動、情報の収集等につきましては、私どもが実際に行動に当たって必要となる各地域や諸外国の事例の紹介、それから、具体的な相談事例等の情報提供をしていただけるように期待しております。

次の地域協議会につきましては、特段意見を持っておりません。

それから、上記以外の事項につきましても特段の意見としては表明してございません。

冒頭にも申しましたことの繰り返しになりますが、鉄道事業者としてお客様の安全で快適な輸送ということにつきまして、バリアフリー法に基づくさまざまな施設の整備、職員への研修、啓蒙等により、どのようなお客様に対しましても快適に御乗車いただけるようにという趣旨でこれまで活動してございますし、今後ともこの推進に努めるように事業者会員に働きかけをしてまいりたいと思ってございます。

以上でございます。

○ 石川委員長 石島様、ありがとうございました。

鉄道事業者及び事業者団体におかれましては、法制度的な基盤もあり、またCSR等の自発的な御努力もあって、施設整備のバリアフリー化であるとか、あるいは案内情報のアクセシビリティーであるとか、人的支援であるとか、この間、相当の御努力をしてくださっているということに対して、改めまして敬意を表したいと思います。

それでは、この後、委員のほうから20分程度、質問あるいは御意見を受けたいと思いますので、御発言を希望される方は挙手をお願いいたします。ちょっと名前を控えますので。多分左のほうはもう大丈夫だと思います。

それでは、結構です。たくさんの方が御発言を希望されているので、お一人ずつ簡潔に、一番おっしゃりたいことを中心に御協力いただければと思います。

では、竹下委員、最初にお願いします。

○ 竹下委員 ありがとうございます。日本盲人会連合の竹下といいます。よろしくお願いします。

日ごろ、私たち視覚障害者の鉄道やバス利用にいろんな配慮をいただいていることには感謝申し上げます。2点だけお聞きします。

とりわけ合理的配慮の点に関する2点でありますが、現在、さまざまな形で視覚障害者の利用に対して配慮があるわけですが、具体的に一つ一つの要求を処理する場合に、個々の鉄道会社ごとの基準というもので判断せざるを得ないのでしょうか。それとも鉄道協会またはJR全体で1つの基準づくりというものはできるのでしょうかというのが1点目の御質問です。

もう一点は、さまざまな配慮はあるわけですが、1つの具体例でいいますと、タッチパネル式の券売機などが増加したりしております。そういう場合に、視覚障害者が券売機を利用できるためには、ボタン式などが有効なわけですが、そういうものは各パネル式が普及する中にあっても1台は配置するというような形の配慮というものはどういうふうにお考えでしょうか。

以上です。

○ 石川委員長 どうしましょうか。最初に御質問を受けて、それで答えていただくという形でよろしいですか。覚え切れない、記録し切れないということであれば、順々にとも思いますが、そうしますと、最後、時間的な限界が出てくるので、前者の方式で御負担になりますけれども、よろしいでしょうか。では、そうさせていただきます。

河井委員、お願いします。

○ 河井委員 全国肢体不自由児者父母の会連合会の河井と申します。

私のほうからは、合理的な配慮について、質問が2点ございます。今後、施行されて当事者のほうから合理的な配慮として対応を求めることが多々あるかと思いますけれども、それに対して各鉄道事業者の皆さんは、それは合理的配慮の対応が必要だということで何らかの対応をされるのか、それとも財政的、物理的な何らかの理由で対応できないので今後の検討課題とするのか、あるいは一般のクレームとして処理するのか、そういった個々の事例について判断を迷うところがあるかと思います。そういったときに、どのカテゴリーに入れるかという判断をされるのはどういったセクションの方、あるいはどういった立場の方がされるのか、また、その判断基準はどこに求めるのかということを伺いたいです。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

では、川崎委員、お願いします。

川崎委員 私は精神障害者の家族会であります。実は運賃について少し意見をさせていただきたいと思います。

運賃の割引が現行法では身体障害者と知的障害者に法令上なっておりまして、なかなか精神への対応がいまだにできておりません。実はこれは前の団体である全家連時代からずっと要望しておりますが、なかなか制度の改正がされずに今に至っているところなのです。

今回は、大変にこのような障害者差別解消法ができておりますし、実は私ども精神障害者の状況も大変に変わっておりまして、現在、入院から地域移行ということで、大変多くの障害者が地域に戻っておりますが、彼らがやはり地域社会の一員としてそこで生活するには社会参加が必要であると思いますが、やはりこの際、社会参加するためにも、運賃の割引をぜひともしていただきたいという思いで今私どもは全国的にこの運動を展開しておりますが、実は今回、皆さんQAの中の10ページに、他の制度との関係というところの2ですが、既存の制度についてはそれぞれ決まっていますけれども、社会的な情勢の変化と必要に応じて検討されるべきということがありますので、ぜひともこれは検討していただきたいと思いますが、JRさんからの御意見をいただければと思っております。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございます。

本日は差別解消法における基本方針に関して御意見をいただくということで、果たして運賃割引は合理的配慮なのかということも委員会としてはっきりさせておく必要があろうかと思います。

それでは、清原委員、お願いいたします。

○ 清原委員 ありがとうございます。全国市長会推薦、三鷹市長の清原です。今期もよろしくお願いします。

鉄道事業者の方におかれましては、法令に基づいてバリアフリー化を進めていただいていますこと、また、切符販売や乗降の支援について、ソフトの面で研修等を深めていただいていることに、まず感謝を申し上げます。

1点、質問させていただきます。

障害があっても、また障害がなくても、鉄道運行についての情報が極めて重要な時代を迎えています。毎日のように鉄道運行については、例えば人身事故が発生するとか、踏切に異物が置かれているとか、あるいは何らかの事由で停車時間が長引いたり、遅延等が生じることが発生しています。こうした際の情報提供のあり方について、障害のある方への情報提供の方法というだけではなくて、今後は多様な条件の方に対してさらに適切な運行に関する情報を提供していただくことが安全運行の点で重要だと思います。

ぜひ、現在取り組まれていること、あるいは障害者差別解消法の施行に伴って検討されている取り組みがありましたら、お聞かせいただければと思います。

よろしくお願いします。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

最初、9人の方が挙げてらっしゃったので全員の質問を聞いてからにしようかと思ったのですが、そうではなく、ここで1回切りまして、2つに分けたいと思います。

大きく3つか4つぐらいの御意見、御質問がありましたけれども、まず、合理的配慮についての基準というか、これは内部的なガイドラインは各社集まって決める形になるのか、あるいは合理的配慮指針、国土交通省の指針を参照してということなのかといったような御質問。また、それが合理的配慮なのか、あるいはそうでないのかについての判断も含めて、これはどういう枠組みを通して社内的に行っていくということをお考えか。この段階では、まだ基本方針も内容要領も対応指針も出ていない状態で、事業者としてどうですかという質問でもあるわけで、政策委員会のほうで早く考えをまとめてくださいと言われても仕方のないような気もするのですが、さはさりながら、御自身でそれぞれの立場で既にいろいろとお考え、シミュレーションもされているかと思いますので、可能であればということ。

あとは、清原委員からは運行情報のアクセシビリティーについて、特に恐らく聴覚障害であるとか知的障害であるとか、視覚障害もそうかもしれませんけれども、さまざまな媒体での情報提供についてはどうかということ。

川崎委員からは、賃金割引のお話があって、確かに精神障害については賃金割引が今のところないわけですけれども、そのことは大変理解いたします。同時に、しかし、それは合理的配慮にかかわることなのかどうかということにつきまして御所見をいただければと思います。

どうしましょうか。まずJR3社を代表して、JR東日本の本室様でよろしいですか。あるいはほかのJRの方。

○ 本室氏 JR東日本の本室でございます。

今、何名かの委員の方から御質問いただいた件、委員長のほうに最後まとめていただいているのですけれども、まず竹下様あるいは河井様からおっしゃられた、合理的配慮というものに関する基準といいますか、あるいは鉄道会社個々なのか、全体なのかというような、そういったお話ですけれども、委員長のおっしゃられた合理的配慮というのがそもそもどこまでを言うのかというところにもかかわってくる問題だと思うのです。

ちょっと直観的な発言になって申しわけないのですが、恐らく御指摘の点につきましては、同じ鉄道会社においても、それを運営するエリアですとか、地域ですとか、そこにもよるところがございまして、例えば首都圏ではこういった分まで対応させていただけたとしても、それがいわゆる地方都市あるいは地方のほうのエリアに行きますと、首都圏では対応できたことがまた対応できないようなケースがあったりとか、これは個別、その場所、その場所によるような判断になってくるようなところもございますので、なかなか一律にここまでは合理的配慮、あるいはここから先は合理的配慮ではないとか、そういった決め方というのはなかなか難しいのではないかと現状、直感的で申しわけないのですけれども、考えているところです。

同様に、当社あるいは、JR東海、JR西日本といった会社で対応できることが、あるいはほかのJR、旅客会社では対応できないようなケースがあるですとか、そういった問題もあるかと思いますので、ここは本当に個別具体的にいろいろな場面によって変わってくるところかと思いますが、いずれにしても鉄道事業者としては、可能な限り現在もそのようにやらせていただいているつもりではあるのですが、可能な限り対応できるような形で検討はしていくというようなところが基本的なスタンスかなと考えております。

清原様からおっしゃられた運行情報にかかわる問題について、非常に大事な世の中になってきているというような御指摘、もっともなことだと考えておりまして、いろいろなやり方で、例えば当社JR東日本につきましても、例えば駅に異常時案内用ディスプレイと呼ばれるディスプレイで文字あるいはマップでどういった路線がとまっているかといったようなことを情報提供させていただいたり、あるいは車内におきましても、そういったディスプレイがある車両につきましては、なるべくそういったディスプレイで、現在、どういう路線がどういう理由でとまっているというようなことを文字的にも情報をお知らせしていくというような形で努めております。

あと、最近ではスマートフォンなどを使って、いわゆるプッシュ通知と呼ばれるもので運行情報を出したりといったようなこともしています。ただ、私どもの課題と思っているのは、なかなかリアルタイムで今この電車がとまっているのはこういう理由でとまっているのですと、なかなか今とまってしまった列車に対して、これがどういう理由でとまっているかということは、社内の放送とかでは情報提供できても、これをなかなか視覚的に表現していったりということが難しい状況ですので、そういった点につきましては、今後のまさに課題だと考えております。そういった部分にも何らか情報提供ができるような形でこれからの時代は考えていかなければいけないのではないかと考えております。

あと、川崎様から御指摘いただきました運賃の割引に関しては、今回の委員会の趣旨とは違う場で議論する話なのかなとも考えているわけなのですけれども、御指摘いただきました要望は、以前よりそういった要望があるということは私どもも認識はしているところです。国鉄時代から引き継いで、一部の障害者の方に対する割引制度というのは引き続きやっているところはございますけれども、基本的にそういった割引に関しては、国の社会福祉政策の一環として行われるべきものと考えているというような状況が現在のところでございます。

私からは以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

車内での音声案内に例えば音声透かしを入れてスマートフォン、車内の聴覚障害の乗客に対して伝えるといったような方法もあろうかと思いますので、また御検討いただければと思います。

民営鉄道協会の段原様、何か補足はございますでしょうか。

○ 段原氏 JR東様が言われたとおりであり、大体そういう形でございます。やはり合理的配慮は、具体的な内容につきましては障害の態様や配慮が求められた状況等に応じて変わるものであると考えております。基本的には今回定められます基本方針、対応要領、対応指針に則って行うわけですが、個々具体の話ではそれぞれの状況に応じて変わっていくものと考えております。

運行情報というのは大変重要なものでございまして、鉄道事業者も今結構力を入れているところでございます。先ほどJR東様から言われておりますように、異常時の運行情報につきましては、運行管理をしております運輸指令所というところに情報がすぐに入ってきますので、そこから速やかに、いわゆるメディア様に流していく、または車内の情報案内をしていくという形で速やかな情報伝達をしながら、また、駅などで大型のディスプレイなどを掲げながら、運行情報を見やすく提供しております。

また、他の会社の運行情報につきましても、例えば今、JR東様の子会社が行っています時刻表情報サービス、これは民鉄事業者も入っておりまして、さまざまな会社の相互間の運行情報、異常時の運行情報も共有するというような取り組みも行っているところでございます。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

石島様にも御発言いただきたいのですが、時間が大分押してきまして、あと5人のお手が挙がっておりまして、もう既に同じ御質問である場合もあると思いますので、その場合はそのように言っていただければ大変ありがたいです。

まず、大濱委員、お願いします。

○ 大濱委員 大濱です。

合理的配慮と事前的改善措置に関してお聞きしたいと思います。まず、ハード面のことですが、車椅子使用者が電車に乗るときの対応は非常にローテクでして、駅に行くと駅員さんがスロープを持って来られるのです。これが日本の実情です。米国に行くとこんなことはほとんどありません。どこの国でも電車の乗り込み口とホームの間はほぼ普通にフラットですから、乗車駅のホームに駅員さんが来て、降車駅でも駅員さんが待っているということはありません。脊髄損傷の仲間内で、降車駅で駅員さんが待っていてくれなくて降りられなかったという事例もありますので、これはぜひ見直してもらいたい。ホームと列車の高さを一緒にしてもらいたいということです。これについては、改正前の普通鉄道構造規則という運輸省令で、ホームよりも列車の高さを若干高くしなくてはいけないというルールがあったという話も聞いているのですが、まず第1点、それがそうなのかお聞きします。

それから、例えば大阪モノレールや多摩モノレールのように、電車の乗り込み口のところだけをかさ上げする方法もあると思います。そのほか、電車をニールダウンする方法などもあると思います。いずれにせよ、現在のローテクな対応は日本としてみっともないので、何らかの技術的な方法を取り入れていただくようにお願いします。

ハード面でもう一点、JRさんの規定でも幅70cm、長さ120cmのJIS規格の電動車椅子には対応することになっていると思いますが、東北新幹線等では客室の車椅子席が1列分しか外されていません。したがって、私が乗車しても客室に入ることはほとんど不可能で、デッキで待つしかなく、実際問題として東北新幹線は利用できないということになります。北陸新幹線は車椅子席を2列分外しているようですので、どうやら使えそうだという情報が入っています。また、東海道新幹線については、全く問題なく非常に快適に利用できています。確かに日本のほとんどの列車はレールが狭軌なので非常に厳しいのはわかるのですが、対応の改善をお願いします。

ハード面の3点目は、地方で特急列車などに乗ろうとすると、乗り込み口の幅が70cmに満たないために乗車できず、何時の新型車両まで待ってくださいと指定されることがあります。このような問題の全国状況がどうなっているのかお調べいただければありがたいです。以上がハードの問題です。

ソフトの問題では、車椅子席の指定席券の発券が非常に問題です。発券に2~3時間はかかるということで、前日や当日早めに来てくださいというのが常態で、それでもかなり待たされます。車椅子席もマルスシステムに組み込めば、どの便の車椅子席が空いているということが全部わかるようになるはずです。そのあたりをもう少し、健常者と同じようにスムーズに使えるようなシステムを構築していただきたいということをぜひ申し上げたいと思います。

最後になりますが、2020年にオリンピックとパラリンピックが開催されて、パラリンピックの出場選手も含めて、車椅子の人たちが相当来ると思います。そのとき、以前にも問題になったように、ハンドル型電動車椅子への対応を今後JRさんとしてどう取り組むのか、このあたりの考え方をお聞かせいただければと思います。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。たくさんございました。

それでは、田中委員、お願いします。

○ 田中委員 全国手をつなぐ育成会連合会の田中です。知的障害を中心にした方たちへの支援をしている団体になります。

先ほどの皆様の取り組みとして、職員のサービス向上の研修の際のソフト面の開発で、車椅子の押し方とか、目の見えない方への配慮などが具体案として出されておりましたが、ぜひコミュニケーション障害の方たちへの支援も御配慮いただければと思っております。

特に、合理的配慮を好事例として積み上げていく際には、結構鉄道好きな方たちが多い障害特性なので、好きが高じてトラブルになるようなこともあるかと思いますが、そういったことに上手に対応したケースなども拾い上げていきながら、特に、私たちの取り組みとしても合理的配慮、一番入り口としては障害特性に基づくということになりますので、それが研修の際に皆様にもわかりやすいようなパンフレットなどもつくっていきたいと思いますので、ぜひ御活用していただけるよう、気にしていただければと思っております。

また、既にアイコンなどでいろいろな情報を図式化して御配慮いただいていることには大変感謝しております。ただし、全般的に特にターミナル駅などでは情報が多過ぎて、矢印に沿っていったら元に戻ってしまうということにもなりかねない要素については一緒に検討する機会をつくっていただければということで、お願いを2つほどさせていただきました。よろしくお願いします。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

それでは、柘植委員、お願いします。

○ 柘植委員 筑波大学の柘植といいます。知的障害、発達障害、行動障害を研究する分野に所属しております。

先ほどの田中委員の御発言と少し重なるところがあるかと思います。ハード面だけではなくて、ソフト面についていろいろ既に取り組みを始めてくださっているということ、とてもうれしく思います。教育カリキュラムを工夫するとか、研修で既に9,000人であるとか、サービス介助士、あるいは啓発活動も進めてらっしゃるということです。ところが、お話の中、どの社さんもお身体の不自由な方とか車椅子とかアイマスクというようなことで、恐らく視覚障害、聴覚障害、身体障害の方のことが多かったのですが、知的障害だとか発達障害だとか、あるいは高次脳機能障害だとか精神障害だとか、そんなような方々への内容も教育カリキュラムであるとか、研修内容であるとか、サービス介助費の援助法の中だとか、あるいは啓発活動に含まれているのかどうか確認したいです。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

それでは、松森委員、お願いします。

○ 松森委員 松森と申します。私はユニバーサルデザインの普及のためのアドバイスを行う活動しております。

聴覚障害者の立場からは、鉄道の中では先ほども出ましたように、事故のときや非常時の情報が得られないということが一番の問題です。でも、そうしたことも最近はスマホで運行情報のアプリがあって、タイムリーな情報が得られるようになり、とても助かっています。

私からは問いかけを1つ。まず、今までのお話を伺うと、「法令等に則って」とか、「監督指針に則り」、「法令に基づき」、そうした表現が多く見られます。でも、障害者権利条約は既に批准されているという視点からすると、今ある法令、監督指針等は既に過去のものであり、現在は通用しないことが多くあると思います。障害者権利条約の第4条一般義務には、障害者に対する差別なり既存の法律、規則、慣習、及び慣行を修正し、または廃止するため、全ての適当な措置をとること、こういうふうに書かれております。ですから、今ある法令等というのは今後改正していくことが必要だと思いますし、そのために事業者の皆さん、また障害当事者や関係団体、いろんな方と一緒に十分な議論をしていく必要があると思っています。それについて改めて認識をしてほしいと思うのです。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

では、最後に石野委員、お願いします。

○ 石野委員 全日本ろうあ連盟の石野でございます。

今まで委員の皆様方の御発言とダブる部分については除きまして、アクセシビリティという考え方、非常に重要な視点です。2つほど伺いたいことがございます。

1つは、航空事業者、例えば全日空、日本航空等事業者のホームページには、耳の聞こえない人に対しての相談できるサービスも掲げられております。JR等鉄道事業者のホームページ等を見ますと、聴覚障害者に対するサービスというのは余り見受けられないように思いますが、そのあたり、いかがでしょうか。

2つ目は、合理的配慮に関して、民間事業者の方々は努力義務という形になっております。障害者雇用という側面から考えますと、恐らく障害者雇用促進法という法律を守られていると思いますが、本日各社の雇用率、パーセンテージをぜひ教えていただきたいと思います。

以上です。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

繰り返しになりますけれども、本日は、障害者差別解消法の基本方針に関してヒアリングをさせていただいておりますので、各委員のご発言にはできるだけ広く解釈したとしても明らかにそこから飛び出しているという部分もあるかと思います。まず、田中委員と柘植委員から御質問あるいは御意見のあった身体、視覚、聴覚といったわかりやすい目に見える障害に加えて、発達とか知的とか精神といったような障害まで含めた合理的配慮についての御検討あるいは研修会カリキュラムでの接客等についての研修を既にされているか、あるいは予定されているかということについて、まず、お聞きしたいと思います。

地下鉄協会の石島様、いかがでしょうか。

○ 石島氏 協会は直接事業をやっているところではございませんので、会員各社が行っている研修、その実際についての情報が残念ながら今不足してございます。ただ、当然身体障害だけではなくて、その他の障害につきましても改正された障害者基本法で明確に規定されたということもございますので、これからは当然これらの障害者も視野に入れた形で職員研修をしていくべきだと思っております。そのような指針で事業者会員の方に周知を図っていきたいと思っております。

以上です。

○ 石川委員長 それでは、民営鉄道のほうはいかがでしょうか。

段原様。

○ 段原氏 私どもも地下鉄協会と同様なのですけれども、確かに発達、知的、精神障害者の取り扱いというのは、個々具体というのが余りなく、いわゆる事例的なものが定まったというのですか、言い方がおかしいですけれども、今までそういうのもなかなかなかったということで、学者の先生方ともいろいろ議論はしているところなのですけれども、さまざまなこういう方々の協会等もございますので、その方たちの知恵を借りながら、どう取り組んでいけばいいのかも含めまして教えていただければありがたいと思っているところでございます。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

短距離、長距離で多少の違いもあるような気もするので、新幹線における配慮というようなことで、JR東海の各務様、いかがでしょうか。

○ 各務氏 先ほど御紹介させていただいた私どものハンドブック、今ここにありますけれども、こちらも例えば知的障害のお客様とか精神障害のお客様という章は設けておりまして、充実させていくポイントの一つであるということは私ども認識しておりますので、様々な事例をさらに勉強していけたらとは思っておるところでございます。

○ 石川委員長 ありがとうございました。

あと、大濱委員、松森委員からも御質問、御要望、御意見がございましたし、特に大濱委員からはハードウェア面、発券の不便さ等々、具体的なお話もありました。またハンドル式の車椅子についてもありましたが、もし可能であれば、ハンドル型の車椅子について、JR西日本の後藤様、いかがでしょう。

○ 後藤氏 JR西日本の後藤でございます。

ハンドル型の車椅子につきましては、新幹線は私どもはJR東海様と共通運用しておりますので、対応は基本的にJR東海様と同様で、先ほど大濱委員からも御指摘がありました通り、使用していただけるという形で対応させていただいております。

以上でございます。

○ 石川委員長 時間の関係で、いろいろ私のほうで勝手に割愛させていただいた質問も多くあり、申しわけなく思いますけれども、このパートはここまでとさせていただきます。各事業者の皆様、本日はお忙しい中御出席いただきまして、ありがとうございました。お礼を申し上げます。

3時15分スタートとさせていただきます。

(休憩)

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