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障害者政策委員会第6小委員会(第1回)議事録

藤井座長 御着席お願いします。時間となりましたので「障害者政策委員会第6小委員会」第1回目の会合を開催いたします。

委員におかれましては、お忙しい中どうもありがとうございました。本日の会議は、15時30分までの2時間を予定しております。

開会に当たりまして、一言申し上げさせていただきます。この小委員会も情報保障の観点から、障害者政策委員会と同様に、各委員が発言を求めるときは、まず挙手をしていただきます。そして、指名を受けた後に、各自の名前を述べていただいて、可能な限りゆっくりと御発言をお願いいたします。

なお、座長についてであります。既に、委員の方に連絡が行っているかと思いますけれども、本小委員会の座長につきまして、前半の小委員会と同様に、障害者政策委員会の委員長代理が座長を務めることとさせていただきます。したがって、本委員会は私、藤井が座長を務めさせていただきます。円滑な会議運営に努めてまいりますので、どうぞ御協力をよろしくお願いいたします。

次に、専門委員でございます。これは第1回目の総会、全体会の議決のとおり、それぞれの専門分野に専門的な知見を有している方、有識者に専門委員としてこの委員会に加わって議論をしていただくことになりました。この専門委員につきましては、今日お手元にお配りしたとおりでありますので、それを御覧いただければと思います。

なお、本日はこの委員、専門委員のうち、阿部委員と嘉田委員が所用につき御欠席という連絡を承っております。

次に、副座長であります。本小委員会の運営を円滑にしていくため、石川委員長とも相談の上、個人資格にて参加をしています浅倉委員に副座長をお願いしたいと思っています。私のサポートを兼ねて、よろしくお願いしたいと思っていますが、副座長、浅倉委員でいかがでしょうか。よろしゅうございますか。

では、浅倉委員、よろしくどうぞ。

浅倉副座長 よろしくお願いいたします。

藤井座長 それでは、これから議事に入る前に、本日の議題と資料について事務局より説明をさせていただきます。東室長、よろしくお願いします。

東室長 こんにちは。担当室の東です。よろしくお願いします。

まず、今日の議事次第をお開きいただきますでしょうか。議事次第として開会から閉会まで書いてありますが、その下に資料ということで、資料1から資料8及び参考資料1、参考資料2及び参考ということで一覧が載っておりますが、若干訂正があります。資料4警察庁資料とあるのは、資料5にしていただけませんでしょうか。そして、その下の資料5「小委員会で議論すべき論点(案)」とあるのを、資料4に変更していただけませんでしょうか。そこが訂正であります。

まず、小委員会の位置づけについて事務局から御報告させていただきます。障害者政策委員会では、平成25年度以降の新たな障害者基本計画のあり方について、内閣総理大臣に対して意見を述べるということになっております。このうち、基本計画の各論につきましては、幅広い分野についての検討が必要であります。そのため、当該分野における専門家も交えつつ、障害者基本法の条文をもとに、幾つかのグループに分けて並行して検討を進めるということが、第1回の政策委員会で決められております。

そこで、この第6小委員会では、基本法の条文のうち防災及び防犯、これは26条になりますが、及び国際協力の30条に関する施策について検討を行うこととされております。

本小委員会の運営についてでありますけども、事前にお知らせしておると思いますが、小委員会における審議を効率よく進めるために、3回の小委員会ではあらかじめ時間、論点を決めた上で毎回各論点について議論を行うということになります。本日の小委員会におきましては、まず前半におきまして、本小委員会が担当する分野の施策に関し、関係各省庁から現在の取組状況、これまでの進捗状況等について御説明いただきます。

関連資料としましては、資料1「現行障害者基本計画」。

資料2「障害者基本計画の進捗状況(平成22年度)(抜粋)」。

資料3「障害者基本計画に基づく『重点実施5か年計画』の進ちょく状況~平成22年度~」。

資料5「警察における障害者に配慮した施策・取組」がこの議題に関連する資料となります。

次に、以上の関係各省庁からの説明も踏まえまして、効率的に審議、調査を進めるために、本小委員会において特にどのような点について議論すべきか、関係省庁の意見も聞きながら委員間で議論してほしいと思っております。これに関する資料としては、資料4「小委員会で議論すべき論点(案)」とともに資料6「論点案に関する委員意見」をお配りしております。以上までで約1時間程かかるかなと見込んでおります。

それ以降、まず最初の論点ですけども、論点<1>として、障害分野における国際協力の推進に関しまして、調査、審議を行っていただきたいと思っております。そこでは冒頭に外務省の方から説明を受けます。その後、委員間で議論していただくということを予定しております。これに関する資料としましては資料7の論点<1>に関する外務省の資料、資料8の論点<1>に関する委員意見が関連する資料となっております。この他、資料としては参考として小委員会構成員名簿等をお配りしております。

議題資料については以上のとおりであります。資料がないものがあれば、お申し出ください。また、専門委員の皆様につきましては、席上に辞令を封筒に入れておりますので、あわせてご確認ください。どうもありがとうございました。

以上です。

藤井座長 今、説明がありましたけれども、本小委員会が扱う分野の施策について、関係省庁から概括的な説明をいただきます。なお、この小委員会の扱う分野のうち、国際協力に関しましては本日の会議の後半で論議をいたしますので、これを省いて説明をいただきます。

最初に内閣府の防災担当の鶴見さんから御報告をお願いいたします。

内閣府(鶴見) 内閣府の防災担当で、災害時要援護者を担当させていただいております鶴見と申します。よろしくどうぞお願いいたします。

内閣府としましては、高齢者ですとか障害者などの災害時要援護者の避難支援対策については防災上の重要な課題と認識しておりまして、これまで災害時要援護者の避難支援ガイドライン、これは平成18年の3月に策定されたものですけれども、これにより市町村に要援護者名簿の作成ですとか、要援護者の避難支援に係る全体計画及び要援護者一人一人の個別計画の策定などを促してきたところでございます。

しかしながら、昨年の東日本などを踏まえますと、災害時要援護者に情報伝達が適切に行われなかった。あるいはどこに避難すればよいか判断に迷った要援護者が多かった。市町村において個人情報保護の関係などを理由として、災害時要援護者の名簿の策定がなかなか進まないでいたなどの課題があったものと認識しております。

こうしたことから今年度、平成24年度の当初予算において、避難における総合的対策の推進経費を計上しておりまして、実際に被災された要援護者の方ですとか、地方自治体に対する調査を行うこととしておりまして、現在その実施に向けて障害者関係団体さんたちも協力いただきまして、調整を進めているところであります。これらの要援護者などを含む有識者で構成される検討会を開催しておりまして、この実態調査の結果も踏まえて、今年度中にガイドラインの見直しを行ってきたいと考えております。

内閣府からは以上となります。

藤井座長 ありがとうございました。

それでは引き続き、警察庁の河合さん、御説明をお願いいたします。

警察庁生活安全企画課長(河合) 警察庁の生活安全企画課長の河合でございます。私は現在警察庁生活安全局の総括の課長をやっておりまして、市民生活の安全と平穏に関わる分野全体につきまして、総括的に所掌をしているものでございます。

それでは、警察庁における障害者に配意した政策あるいは取組につきまして、私から説明をしたいと存じます。

資料5を見ていただければと思ってございます。まず1番目が「防犯・安全ネットワークの充実」でございます。

1つ目の○はFAX110番、メール110番の導入ということでございますけれども、これは現在、全ての都道府県警察で入っておるものでございます。FAX110番あるいはメール110番というのは、主として聴覚や言語に障害をお持ちの方が犯罪被害に遭ったり、犯罪を目撃したりした場合に、警察への緊急通報を行っていただく。その際にどういった手段が必要なのかということから、各都道府県警察で開設しているものでございます。FAX110番につきましては平成11年までに、メール110番につきましては、平成17年までに全都道府県警察で使えるように導入をされてございます。

問題は身近なところでどういうふうに整備されているのかということでございますが、それが2つ目の○でございまして、FAXネットワークの構築でございます。これは障害者や関係機関を含めましたFAXネットワークの構築というものでございますけれども、これは交番及び駐在所に設置されているFAXを活用しまして、障害者の方々に管内の犯罪発生状況あるいは防犯上の留意事項等々、地域安全情報を発信する。時に、いろんな犯罪が行われている、あるいは障害者を狙ってこういったことが行われているということにつきましては、注意を喚起すべく情報を発信していくということでございます。

大きな2つ目が「コミュニケーション支援体制等の充実」でございます。これは、非常に大きなツールでございまして、全都道府県警察で整備をしているものでございますが、これは「警察版コミュニケーション支援ボード」というものでございます。

コミュニケーション支援ボード、一般にいろんなものがあるわけでございますけれども、これは警察関係のこういった出来事についてどういうふうに連絡をするのかということのボードを作ったものでございます。これは話し言葉によるコミュニケーションに困難のある方に利用、活用していただくことを目的としたものでございまして、もともとは試行錯誤いろいろしてきたところでございます。東京であったり、神奈川であったり、いろいろしてきたところでございますけれども、中身がようやくそれなりにまとまってまいりまして、平成20年には財団法人明治安田こころの健康財団の支援で全都道府県警察に導入されたと。特に交番・駐在所等につきましては、A3判のコミュニケーションボード。パトカーにつきましては小さいものということでA4判でございます。また、例えばA3判、A4判それぞれ1万数千枚整備してございますので、一応それぞれ行き届いておるのかなと。警察官それぞれということではございませんけれども、少なくとも交番、あるいはパトカーといったところには必ず整備されていると考えるものでございます。

次に「障害をもつ方への接遇要領」と2つ目に書いてございます。これは、警察職員が障害を持つ方と接遇するときに適切な対応を行うことができるように、どうするのかということでございます。言葉の問題等々、どのように接遇すればよろしいのかという観点のことをまとめたものでございまして、これは平成16年に「障害をもつ方への接遇要領」を作成して、都道府県警察に警察庁から配付をしておるものでございます。

3つ目でございますけれども、私自身も昨年の8月31日まで三重県の警察本部長をやっておったのですが、特に障害者との共生社会の実現に向けて、警察官あるいは警察職員が障害者の方々との共生社会について、十分理解をしていくことが当然に必要なことだと考えてございまして、現在警察学校や警察署等の職場におきまして、障害者施設での介護実習あるいは部外有識者の講和等の研修等、障害者等の人権に配意した適正な職務執行を期する上で必要な教育を実施しているものでございます。まだまだ足りないところがあるかと思いますけれども、少しでも前進をさせていくべくしておるものでございます。

3つ目が「民間防犯システム等の普及」でございます。この部分は、まさに民間防犯システムとしてどういったものがあるのかということを紹介しているものでございますけれども、1つ目が、障害者の生活施設あるいは障害者が居住する住宅等における犯罪や事故の発生を警戒・防止するための民間防止システムを、公益社団法人の日本防犯設備協会で普及させておるところでございます。その中身としては住宅に関する防犯対策について、障害者や高齢者のための防犯システムを紹介するガイドブックということで、ホームセキュリティガイドというものを作ったり、あるいはこういった中身をホームページで紹介したりしておるものでございます。また、機械面としては、障害者の防犯機器として緊急時に家族やケアサービスセンターに緊急通報するための機器を販売してございます。これはあくまで民間でどのようなシステムが普及されているのかということでございますので、これを配っているということではございません。

次に、住宅等に対する侵入犯罪対策として一定の防犯性能が評価されたものにつきましては、ここに書いてございますように防犯性の高い建物部品を公表、普及させてございます。ここはどうしても民間においてどうされているのかという御紹介になりますので、警察が何かをしているというものではございません。

次に、4番目「交番における障害者等の利用に配慮した施策の推進」でございます。手話ができる警察官の交番等への配置というものでございます。平成24年10月1日現在でございますけれども、手話ができる警察官を配置した手話交番、駐在所につきましては、2都県警察で12交番を配置ということでございます。障害者の方に分かりやすいような手話ができる地域警察官等につきましては、全日本ろうあ連盟が定めた様式の標章を着装してございまして、8都府県警察で43名を配置ということでございます。この警察官の職員の数はなかなか多くなっておらないのですけども、一方で十分理解をした上で、2番のところで申し上げました、コミュニケーション支援ボードを大幅に活用していくということで進めておるのが実態でございます。

警察庁の説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

藤井座長 ただいまの説明につきまして、御質問があったらお願いしたいのですが、ただ、小委員会の議論の論点につきましては、後ほどまた御審議いただきますので、論点に関わっての御意見は後でいただきます。今の御説明に関わっての御質問ということで受け付けますが、いかがでしょうか。

大谷委員、棟居委員の順番でまいります。大谷委員どうぞ。

大谷委員 大谷です。今日の論点が具体的にどのように進行するのか、いまいちわかっていないので、今、説明を受けた範囲内での質問をさせていただきたいと思います。

警察庁の提出された19ページの「警察における障害者に配意した施策・取組」ということで今、説明をいただきました。ありがとうございました。

この中で分からないことが「1 防犯・安全ネットワークの充実」というところで、FAX110番、メール110番が導入されているということなのですけれども、確かに耳の不自由な方、ろうの方にとっては、110番するにもできないということでメール、ファックスが必要だと思うのですけど、これをどのように当事者に周知させているのか、これがちょっとよく分からなかったということ。

それから、防犯ですので障害のある人が被害者になることを想定した対策ということですよね。司法当事者としてのものはまた別途司法のところで論議されたと思うのですけれども、率直に申し上げて、被害と加害が分からない場面、特に逮捕当時、知的、精神障害、発達障害の方は、どちらが被害者なのかがある意味でよく分からない。確か佐賀だったと思いますけれども、過剰に被害者である方を取り押さえて亡くなったか、ちょっとそこは今、急に思い出せないのですけれども、非常に過剰な逮捕行為があって、身柄拘束行為があって、果たしてその人は加害者だったかどうかすらはっきりしなかったという事案も確かあったかと思うのですが、そういうときの対策、特に知的、精神、発達障害の方々に対する被害者であるかどうかも含めて、そういうことに関してどの程度教育されているのか。障害特性などに応じたものが、どの程度教育されているのか。特に警察学校での人権講習と説明はされていますけれども、その実施状況、内容に関してももう少し詳しく教えていただけたらと思いました。

以上です。

藤井座長 棟居さんは関連しますか。

棟居委員 多少関連しております。特に今、後の方でおっしゃった点については関連しております。その点だけ。

藤井座長 では、あわせて質問してください。

棟居委員 はい。知的障害者、精神障害者が、今、どういう関わりかよく分からん場合があるとおっしゃいましたけれども、とりあえず加害者側とみなされた場合に、一見して通常人と区別がつきにくい場合が多いと思うのです。知的障害あるいは精神障害がある人がコミュニケーション障害というか、うまく表現できない。だけれども、それが障害のゆえだとなかなかとられない可能性があるわけで、私が何を言いたいかというと、基本的にこのボードというのをパトカーに常に積んでおられるわけですよね。

例えば私が何かをやらかしたらしいと。しどろもどろだけれども、これは自分がやったからだろうということではなくて、何か障害があるのかもしれないという前提でボードを基本的にお使いになると、例えば外国人でもぱっと見て分かるとか、あるいは多少発達障害があっても絵を指せば分かるとか、これはもっと広く使われたらかなり効果が上がるんじゃないかなと、そういうお考えはありますかという意見を、先ほどの大谷委員に便乗させていただいて申し上げました。

藤井座長 それでは、河合さんの方から、今の特に大谷さんの2つのことと、プラス関連とお願いします。

警察庁生活安全企画課長(河合) 大谷先生、棟居先生からお話があったことにつきまして、お答え申し上げます。

まず、どのようにFAX110番、メール110番を周知しているのかという点でございます。これにつきましては、警察本部のそれぞれのホームページから紹介をしてございますし、メール110番につきましては当然パソコンが使えるという前提でございますので、ホームページを見ていただければということで考えてございます。ただ、このホームページというのは、都道府県あるいは市町村の行政のホームページともリンクをしているということは当然でございます。

メール110番につきましてはパソコンということもあるのですが、FAX110番につきましては行政から紹介をしていただいていることとあわせて、地元の障害者団体の方に連絡をして見ていただいていると聞いてございます。それが1点目でございます。

2点目の大谷先生の御指摘はなかなか難しい問題でございまして、被害者か加害者か分かりにくいことがあるのではないか、あるいは棟居先生からも、お話がなかなかしにくい方がおられたときにどうするのかということでございますけども、これは被疑者だということを断定しているわけではなくて、断定しているというよりも、そもそもコミュニケーションがなかなかしにくいという段階において、どう対応するのかということにつきましては、徹底して教育がし終わっているのかと言われると、まだまだはっきり言えるところはございませんけれども、ただ、警察学校において、特に最初の初任課の学生、一番最初に入りました学生に対しては、障害を持つ方に対してどのように対応すべきなのかということを、接遇要領というのは、先ほど2番の2つ目の丸のところで申し上げましたけれども、この接遇要領の教育をする際に、一通りは教育していると考えてございます。

ただ、それが実際にどう活動としてできているのかというところは、私はまだ確認しておりませんので申し上げにくいところでございますが、少なくとも「障害をもつ方への接遇要領」を作ったということは、教育をするんだということを学校の中でカリキュラムとして入れていると考えてございます。

それから、棟居先生がおっしゃったボードは、まさに1万数千枚パトカーに置いておりますので、これを活用するように是非進めていきたいと考えてございます。と言いますか、進めているつもりでございます。

藤井座長 河合さんの実感として、この接遇要領というのはどれくらいの効力があると思っていますか。

警察庁生活安全企画課長(河合) それぞれ、警察官、少なくとも私は三重県の警察本部長をやっておったのですが、その当時においては、それぞれ分かっているなという感じがしたところでございます。ただ、それぞれの事件で、まさに接遇困難でいろんな問題が起きたといったことがまだ三重県であまり起こっていないというのは、事象そのものがあまりないということなのか、そもそも非常にうまくいっているのかというところは、正直言ってこうだと断言できるものではございませんけども、ただ、最近の介護実習等々を含めて改めて認識をさせるということを、障害者との共生という観点からはしておるつもりでございますので、少しずつ認識はされておるのかなと思ってございます。

藤井座長 それでは、他にありますか。

棟居委員 引き続きで恐縮ですが、交番で手話交番というのがあると。しかし、数でとしては限られておると思います。これを増やしていくのはかなり大変なことだと思うので、オンラインで同時通訳というか、こういう方を警察のどこか大きいところにいていただいて、そして交番での会話を間に画像で介入していく、通訳をしていく。そしたら記録も残りますので、そこに行き違いがなかったかなども含めてチェックも容易になるのではないかなと思うのですけれども、いかがですか。これも質問に便乗した私の感想です。

警察庁生活安全企画課長(河合) おっしゃるとおりの部分があるかと思います。なかなか手話のできる警察官の育成は困難を来しているところでございまして、どちらかと言うと、手話をたまたま勉強しておられるとか、あるいは御家族の方にろうあの方がおられて手話ができるという方が警察官になっているという場合に、手話ができる警察官になっているということが多いかと存じております。

1つの方法としては、手話通訳人を派遣しておるところでございますけれども、一方でこのコミュニケーションボードとか、今、先生がおっしゃられたような警察本部なり警察署の方のそういったことができる人とインターネットあるいは何かのコミュニケーション手段で連絡をできるようにするということは、将来的にはあるかと思いますが、現在そこまで行っていない。非常にすばらしい御提案だと思いますので、考えていきたいと思っておりますけども。

藤井座長 長瀬専門委員、お願いします。

長瀬専門委員 ありがとうございます。立命館大学の長瀬と申します。よろしくお願いします。

今の棟居委員からの御質問とも重なる点ですけれども、冒頭で御説明いただいた防犯・安全ネットワークの充実のFAX110番やメール110番の場合、伺った限りでは、必要を感じた障害のある方からの情報が交番とかに届くという形で、双方向性ではなくて一方的に届いて、それに交番なり警察官の方が対応されるということで、今の例えば手話ですと、双方向性のやりとりが確保されるわけですけれども、ファクスですとかメールの場合は、一方的にSOSですとか助けてくださいとか、そういうものが一方的に入ってきてしまって、その後どのようにやりとりを確保されるような手立てをお持ちなのか、御説明をいただければ幸いです。

警察庁生活安全企画課長(河合) 緊急通報でございますので、まさにこれは命に関わる問題と考える場合が多いかと思います。そういう場合でございますので、そのメールあるいはファクスを見ましたらば、交番、駐在所の警察官が一番傍におりますので、そこから直ちに警察官が臨場するということが専らだと考えてございます。もちろん、交番、駐在所で必ずしもすぐ応答できない場合も仕事の関係であるかと思いますが、その際は警察署の方から行く。これはあくまでも緊急通報という観点で受けますので、それにつきましては、問題の重要性あるいは中身と優先度が非常に大きいと考えます。

藤井座長 今日は鶴見さんがいらっしゃいますので、防災関係もあわせてここで質問を受けます。中西さん、どうぞ。

中西委員 中西由起子です。

今、警察における合理的配慮ということで御説明いただいて、質問も結局その障害にどう対応して合理的配慮を進めていくかということに絞られているのだと思うのですが、質問にあったように、まだまだ改善すべき点がいろいろ見られましたし、私個人として考えてみても、例えばよく脳性まひの方は、言語障害故に酔っ払いと間違って警察に連れていかれたりという事件があって、その方の場合、かつ自分で筆記することができないということがあって、それはどう対応していらっしゃるのかなと疑問に思ったのと同時に、また4番の交番というのがあるのですが、交番に関しましては、私の近所の交番、何カ所か考えてみたときに、みんな入口に段があって、何か相談に行こうとするときにはその外に警察官に出てもらってしゃべる以外アクセスの方法がないというのが現状で、建物でのアクセスビリティというのが交番にまだ欠けているという点を考えますと、今後やはり当事者を含めた、もっとさらに警察自身が配慮を進めていくための検討委員会が必要だと思いますが、そういうことの対応はお考えでしょうか。

藤井座長 これは、検討していく体制に改善課題があるだろうという意味を込めた質問ですが、河合さんいかがですか。

警察庁生活安全企画課長(河合) 今、障害者に限定をして御意見を聞くという体制といいますか、協議会といったものはないのでございますけども、一方で、実態として地元あるいは地域においてこういう問題があるのだということを聞くために、警察署ごとに公安委員会によって任命された委員によって構成された警察署協議会を全警察署に置いてございます。そちらに現在、障害者の方にも入っていただくことをしながら、あるいは障害者の方の意見を聞いていただく方も含めながら、意見を聴取しているというのが実態ではないかと思ってございます。

一方で、建物のバリアフリーができていないのではないかということでございますけども、現在、交番、駐在所を新たに設置する場合は、まさに車いす等々がそのまま入れるバリアフリーのシステムになるように整備をしておるというのが現在の状況でございます。ただ、どうしても中西さんの住んでおられるところが、古い交番あるいは古い駐在所であったりしますと、まだまだ対応していないのがあるかと思いますけども、新たに作るものにつきましてはバリアフリーで対応できるように、しかも大きな車いすのようなものも入れるようにといったことで、トイレもあわせてこういった整備をしているという状況にございます。

中西委員 今の追加で、統一のガイドラインみたいなものが準備されていると考えてよろしいのでしょうか。

警察庁生活安全企画課長(河合) ガイドラインを特に整備しているものではございません。まさに現場において意見をお聞きして対応してございます。

藤井座長 とりあえず中西さん、いいですか。まだそこまでできていないということが分かったわけですね。

内閣府の防災担当の方への御質問はございませんか。棟居委員、田中委員、順番で御発言お願いします。

棟居委員 先ほど市町村レベルで、個人情報保護を理由になかなか要援護者のリストの作成がうまくいっていなかった、あるいはうまくいっていないという御指摘があったのですけれども、この国の法律の解釈を市町村が盾にとって、これはできませんと、国の施策に対して余り協力的でないという、これはちょっと困ったことというか、それこそ想定外ではないかと思うのです。個人情報保護法は、生命身体等に関わる場合は例外を許しているのだという説明はもちろんされているわけですよね。実際例えば、この間の東日本のような震災のときには、もう実際寝たきりだというような人は、究極の事態として置いて行かれてしまうと、そういう事態を簡単に想定されるわけです。そうすると、生命身体に当然関わるわけで、そういう説明をされたら市町村は断りようがないと思うのですけれども、国の法律で、何でそこまで遠慮されているのか分からなかったものですから、これも感想かもしれませんが、教えていただければと思います。

藤井座長 関連で、八幡さんお願いします。

八幡専門委員 というよりは今ここでいろんなことを議論するのか、先に論点案を整理するのかやってもらわないと、今の説明については確かにいろいろ意見はあるのですけども、そのままやってしまうような形になるのかということをまず整理していただきたい。

藤井座長 これでもう打ち切りますから、今の質問はお答えしてもらいます。

田中さん行きましょうか。

田中委員 田中です。

今の棟居さんの話にも関わります。個人情報の保護が妨げになって、安否確認も含め、必要な支援体制も含め、特に広域災害の場合には自治体の機能も失われて、今回沿岸部の津波をかぶった自治体はそういった状況にあったわけですが、そういった際の個人情報のバックアップも含めて、今回の教訓として個人情報が妨げになったことについて、今、棟居委員からも指摘がありましたけども、今後、何か具体策を、個人情報が妨げにならないようなことに対して今の立場で検討しているのか、検討する予定があるのか、その辺についてこの委員会での議論の軸になる部分かと思いますので、お答えいただければと思います。

藤井座長 これは後で、論点にも関わってはきますが、しかし大事なことなので、これについてだけお答えいただいて次に進めてまいります。それでは、鶴見さん、お答えいただきますか。

内閣府(鶴見) 内閣府の鶴見です。

今、御質問ありました、個人情報保護に関しての分ですけども、確かに安否確認ですとか、避難した直後に関してのさらなる継続的な支援などの分について、まず、個人情報が各市町村の中であれば、ある程度情報収集はできております。特に、災害時要援護者の関係ですと、防災担当の部局と福祉担当の部局それぞれで個別の情報を持っているというのが現状でございます。それに関しましては同じ役所内ということですので、個人情報の審議会などを通して、お互いの情報の交換及び共有というのは結構進めている市町村もございます。

ただ、条例としまして緊急かつ重要な場合、生命、財産になる場合というのは、条例でもそういう情報の共有が認められているのですけれども、それに関してもやはりあくまで地方自治体の中という形なのです。我々の方で実際の要援護者の方々の声を聞きますと、やはり地方自治体の方だけではなく、そういう情報を一番持っているのは民間の団体の方、加入されている方たちの情報というのがかなり大きいわけです。ただ、そうなりますと地方自治体と民間となると情報の共有はかなり難しいところがありまして、そこで個人情報保護の法令が一応かかってくることになります。

こういった問題の解決として、先ほど言いました、今年度、災害時要援護者に対する推進経費で調査を行うこととしておりますが、それの実際の声を反映させたことなどを踏まえまして、現在、要援護者の避難支援に関する検討会を実際立ち上げてございます。これの検討結果などを踏まえまして、今のところ災害対策基本法の法令の改正を今、目指しております。これはできれば次回、年明けあたりの国会での提出を考えておりまして、要は災害対策基本法の上で災害時要援護者名簿を法令上に位置づけることによって、その個人情報に関していろいろ共有などが可能になるような方策をとりたいというのを考えて、今、検討している最中でございます。

よろしいでしょうか。

藤井座長 まだいっぱいありそうですが、後の論点あるいは次回以降の議論に移らせていただきます。

それでは、早速、本小委員会の議論を効率よく展開していくために、本小委員会の各回、今日を含めて3回ありますが、事務局において各回の論点の案を作成してもらっていますので、まずこれを説明いただいてから、論点の案がこれでいいかどうかということを論じ合います。東さん、お願いします。

東室長 担当室の東です。お手元の資料の51ページを開けていただくと参考資料2がありまして、障害者基本法の抜粋が載っております。26条、防災及び防犯、30条国際協力は先ほど申しました点ですが、これが小委員会の守備範囲ということになります。

これを前提にして、資料の17ページを開けていただけませんか。資料4「小委員会で議論すべき論点(案)」ということで、第6小委員会で議論すべき論点を4つほど挙げております。

<1>として、30条の障害分野における国際協力の推進です。

<2>として、26条の防災に関する施策。

<3>として、防犯に関する施策です。

<4>は東日本大震災からの復興と障害者ということで、防災と復興を分けた形で書かせていただいております。

この4つの論点について、今、各省庁から国際協力以外の分野について全般的にお話をしていただいたわけですけども、こういう分け方の議論でいいのかどうか御意見をいただければと思っているところです。

時間配分としましては、本日の後半につきまして、国際協力を1時間ほど議論していただく。残りの4時間を防災及び防犯と復興に関して充てたらどうかと考えております。具体的には、まず第2回の1時間ぐらいを防災に充てて、第2回の残りの時間を防犯に充てるということを考えております。そして第3回目におきまして、東日本大震災からの復興において、特に被災地における障害者の問題をどのように取り組んでいくかといったあたりについて、2時間ほど議論していただくことを考えているところです。

説明としては以上でございます。

藤井座長 本小委員会は、少し他の小委員会と違っていまして、防犯防災、国際協力と少し違った分野と言いますか、これら2つのことをやっている。全く関係なくはないのですけども、しかし一応違った分野ですので、頭を切りかえながら論議してもらうことになると思うのです。

4つの論点が今ありました。先ほどの2つの省庁からの概略説明ですね、それから、今の論点の提案をめぐって意見あるいは質問を交わし合っていきます。また、各省庁からも論点について説明を求める場合には御発言を願えればと思います。できれば20分程度で進行してまいりますので、進行にも協力願います。いかがでしょうか。浅倉副座長、どうぞ。

浅倉副座長 浅倉です。

資料の21ページに、論点案に対する意見として掲載していただきましたので、一言申し上げます。

私と大谷委員、中西委員と3人の名前で出させていただきました。実は、これは今回の第6小委員会の課題だけに関わることではなくて、障害者基本計画全般に関わることについて、全ての小委員会に出させていただいております。

簡単に申し上げると、あらゆる施策に男女平等の視点を盛り込んでいただきたいということでございます。日本の障害者基本計画に女性について言及されていたことは過去にはなかったわけですが、今回はあらゆる施策に男女平等の視点を盛り込んで、同時に、女性障害者が抱えている特別な困難を解消することを意識的に取り組んでいただきたいと考えております。それで22~24ページまでに書いてありますけれども、今後防災にしても防犯にしても、第一に、男女別のデータに基づく計画の策定、それから、その監視をしていただきたいということです。

第2に、男女平等の実現を阻害するような計画や施策は立てないということを確認していただきたいと考えております。

第3に、障害のある女性とそれ以外の障害のない女性との間に、権利行使等に関して格差があれば、その格差の解消を求めたいということでございます。女性というカテゴリーについて特に留意していただきたいのは、さまざまな権利侵害を受けやすいのが障害を持つ女性であるということが統計上も明らかになっているからです。是非ともこの新基本計画は、ジェンダーセンシティブな基本計画にしていただきたいというのが1つ目の意見です。

もう1つ意見を述べたいと思います。防犯に関わる観点なのですけれども、障害女性の性的被害というものについて、公的な実態調査を行って、そのための防止対策を是非講じていただきたいと考えております。御存じの方もいると思いますが、2012年3月にキリン福祉財団の助成を受けて、障害者団体の女性障害者ネットワークの方たちが、障害のある女性の生活の困難、複合差別の実態調査報告書を公表されました。障害女性を対象とした女性の生きにくさというものの実態調査なのです。

これを見せていただいて大変驚きましたのは、性的被害を被った障害女性の方が、実は回答者の3分の1を占めるということです。介助施設とか福祉施設や医療現場で起きた被害、職場で起きた被害、学校で起きた被害、そういうものがたくさん掲げられておりまして、家庭内で親族から受けたという性的被害もあります。障害を持つ方は障害のために走って逃げることができない。反撃する力がない。声や顔で加害者を特定できない、相手の立場が強いために被害を訴えにくい、さまざまな問題が含まれております。実は、今朝、ちょうどNHKの朝の番組で、専門委員でもいらっしゃいます加納先生が、障害福祉学会で発表されたことが報道されましたけれども、とても重要なことですので、新しい障害基本計画では、是非とも女性障害者の性被害の解消を目指す取り組みを書き込んでいただければと思います。よろしくお願いいたします。

藤井座長 全体の論点がかぶってくるということで、次回また、少し今のことも含めた論点に関するバージョンアップのことをお話していただきますが、参考にさせていただきます。

他に論点に関していかがでしょうか。棟居さんどうぞ。

棟居委員 何度もすみません。2回目と3回目の役割分担についてお尋ねしたいのですけれども、2回目が防災防犯、3回目が復興ということなのですけれども、まさにこの東日本大震災というような災害のそのとき、あるいはその直後、こういう緊急性のある場面というのは第2回目のテーマなのでしょうか、それとも第3回目のテーマなのでしょうか、どちらに含めて議論をされることを予定されておりますでしょうか。

藤井座長 八幡さんも関連だと思いますので、どうぞ。

八幡専門委員 先ほどと全く同じ意見で、防犯というのはある程度独立しているのではないか、ただ、防災と東日本の関連するものについてはどこまでかというと、切り離しにくいということが1点言えると思うのです。そこら辺の切り分けの仕方と、もう1点は今日は内閣府の説明者ということですけども、担当者をどうするのかということで、例えば福祉避難所運営ガイドラインは厚生労働省だし、災害時における福祉職員の派遣というのも内閣ではなくて厚生労働省の管轄でやっている。場合によっては現状については消防庁がなさっているような形で、省庁が分かれている部分もあるので、これもひっくるめて、こちらが質問して一体的に答えられる体制を確保していただきたいと思っているのです。そういう意味でも先に防犯を済ませた上で、防災とある程度東日本に関連する部分は一体的にやってほしいと感じております。

以上です。

藤井座長 今、八幡さん、消防庁とおっしゃいましたか。消防庁は総務省ですね。

八幡専門委員 はい。

藤井座長 分かりました。他に今のお二方に関する質問はございますか。

それでは、この件に関して東室長からお答えいただきますか。

東室長 防災につきましては、内閣府で取りまとめていただいているということで、今日内閣府からおいでいただきましたけども、具体的な政策に関しては、今、八幡専門委員が言われたようにいろんなところでやっていますので、これに関しての質疑に関しましては、できるだけ他の省庁からも来ていただければお願いしたいと思っております。また、ご指摘の通り、防災と復興がどこかでスパンと切れるわけではないわけで、重なりあっているのですが、防災と復興という形で分けられて議論されているという現状もありまして、別々の記述でという形になっていますが、そこは再度検討させていただきませんでしょうか。

藤井座長 それでは、この件に関しては、防犯は独立をしているだろうと。次の防災と復興という点では、ここをどう連結かという意見を込めた質問だったと思いますので、これについては持ち帰らせてください。

他にいかがでしょうか。田中専門委員どうぞ。

田中専門委員 今の整理でいいと思うのですけれども、防災と防犯というのは、かなり独立している部分と、ベースでは共通している部分もなくはないのですね。例えば、通常のコミュニティのサポート力であったりというのが最後規定してくるところもあります。お願いをしたいのは、先に防犯の議論をして、次に防災というと、防犯と防災が切り離した議論で提言なされる危険性もないことはないと思うので、防災について例えば緊急の話と復興の話をやっていただいて、最後に防犯も含めてトータルで議論をしていただいた方がよいのではないかという気がいたします。これは希望ですので、事務局なり座長に御判断をお願いしたいと思います。

藤井座長 要望として承っておきます。大変大事な御指摘かと思います。

他にいかがでしょうか。八幡専門委員どうぞ。

八幡専門委員 ここの委員会の発言がどこまで及ぶかということを非常に心配しているのですけども、当然、新しい障害者基本計画についていろいろ提言しているということがもちろん基本にあるわけですが、先ほどの説明にもありましたように内閣府の方で既に今、避難所における災害対策ということで、恐らく4,500万円ほどのお金をかけてやっている分野だと思うのですけども、それ以外に、先ほども言いました各都道府県に福祉職員の派遣をしていこう、これは独立行政法人であります福祉医療機構で、予算的に5億4,000万円というのは助成事業全体なのか、その事業なのか私はよく分からなかったのですけども、そういった分野であったりとか、既に今年度、来年度で相当の予算が使われている。

このことに関して、ここの委員会の意見が即座にある程度何かに及んでいかないと、既に委員も決まっている、予算も決まっている、だから進むんだと言って、その後で、ここの意見が基本計画だけに反映されるというのでは、ちょっと余りだという気がしているのですけども、その点はいかがでしょうか。

藤井座長 これは誰に質問しているのですか。

八幡専門委員 委員会としてどう思うかということで、皆さんも含めて御意見がほしいなと思っているのですけども。

藤井座長 とりあえず鶴見さん、今のことに関するコメントございますか。もう進んでしまったら後でやってもしようがないのではないという御意見だと思うのです。

内閣府(鶴見) 内閣府としましては、確かにあちこちの部局、省庁になっていますのは、ある程度は取りまとめさせていただいておりますけれども、さすがに最初に予算ありきで動いているというはないということでやっております。まず、行動としてどういうことが必要なのかということを考えた上で予算要求をしてということになりますので、確かに国の予算としてもやはり年度ごとに動いてしまうために、若干遅目になってしまっているところがあるというのは考えられるとは思います。ただ、予算の方が先にあるということは決してありません。

藤井座長 どうぞ。

八幡専門委員 ただ、先ほどの話以外にも、今、南海トラフの関係で検討委員会が動いていますね。そこにも災害時要援護者についてのいろんな話が出ていたりして、つまり、検討会、委員会でいろんな意見が進んでいるときに、こういう意見が出ましたよということを、ちゃんとそちらの方にも反映させていただけるような仕組みさえ担保されればと思います。こういう委員会からも意見があったと言うように。つまりいろんなところでばらばらに災害時要援護者のものが書かれていて、見るものによって書き方が違うというのは最悪の事態になりますので、その点よろしくお願いいたします。

藤井座長 はい。これは要望として承っておきましょう。他に論点に関していかがでしょうか。

今、幾つか先ほどの論点の案を大きく補強する意見が出ていました。女性障害者に関するのは全部の問題にかぶってくるし、特に田中専門委員からは、むしろ防犯を最後に持っていって、全体かぶせながら、独自のテーマもあるんだけどもということもあったので、若干そんなことも含めて、次回に再度また論点については再整理したものを提出させていただくというふうにお願いいたします。各省庁におかれましては、今のようなことも持ちかえっていただいて、また次回以降の議論に備えてもらえればと思います。

ここで、外務省以外の部署につきましては、もしお時間等があれば、退席願っても結構でございます。

それでは、残り時間15時半を目途にしていきながら、本日は論点<1>「障害分野における国際協力の推進について」の議論に入ってまいります。

今日は、まず冒頭に外務省から狩俣さんにお越し願っていますので、狩俣さんから15分程度、御説明をお願いいたします。

外務省地球規模課題総括課(狩俣) 外務省地球規模総括課の狩俣と申します。よろしくお願いいたします。今日は障害者政策に関する国際協力ということで、私の方から御紹介申し上げたいと思っております。

今回の小委員会は法に基づく基本計画のお話ですので、国の方からお話するべきなのかもしれませんが、国際協力ということで、国際的な障害者問題の取り組みのタイムラインからまず紹介させていただきたいと思います。釈迦に説法のような形になり恐縮でございますが、そちらから始めたいと思います。

障害者問題につきましては、50年代から70年代にかけていろんな障害者問題の権利等について、宣言や決議が国連総会の場でなされてきております。それを集大成する形で1981年に国際障害者年というものが設定されました。理念だけではなく、社会において実現するという意図のもとに、この年が設定されております。

その成果を踏まえて、翌年1982年に障害者に関する世界行動計画というものが議論されまして、1983年からの10年間を国連障害者の10年としますということで、実効的な取り組みをやりましょうということになっておりました。

この10年が1992年に終わりました後、国連全体としてはこういう形で設定されたのはこの10年間でしたが、アジア太平洋地域においても障害者への認識を高めて、域内障害者施策の質を向上しようという意図をもって、アジア太平洋障害者の10年というものが経済社会理事会のもとにあります地域委員会でありますESCAPという委員会がございますが、そちらで決められました。私どもの地球規模課題総括課は、このESCAPを担当している課でございます。

こちらの10年、最終年である2002年には、10月に滋賀県でハイレベル政府間会合を開いておりまして、びわこミレニアム・フレームワークというものを採択しております。これは、それに先立って、この10年をさらに延長してもう10年取り組みましょうということで、アジア太平洋障害者の10年は第2期に入っております。現在、私どもはその中にいるわけでございます。今年が最終年です。

第2期の10年の中では大きな動きもございまして、障害者権利条約というものが国連総会で採択されております。こちらは障害者の人権及び基本的自由の享有というものを確保して、障害者の固有の尊厳の尊重を促進することを目的として、障害者の権利を実現するための措置をいろいろと定めている条約です。日本は翌年2007年9月に署名いたしておりますが、批准がまだでございます。こちらは国内法の担保がまだ完了していないということでもって、批准がまだでございます。一方、条約自体は124か国が既に批准を締約しておりまして、2008年に発効しております。

先ほど申し上げましたとおり、2012年、今年でアジア太平洋障害者の10年第2期は終了となるわけですが、こちらについてはさらに10年取り組みを継続しましょうということが、ESCAPの総会で既に採択されております。第3期は2013年から2022年です。今まだ現在第2期の中にいるわけですけれども、その最終年会合として今月末から韓国のインチョンで会議が行われます。そちらでは第3期の10年の行動計画に当たりますインチョン戦略というものを採択するべく議論が進んでいるところでございます。

インチョン戦略は、ちょっと障害者の話から離れますけれども、今、国連の関係では、社会開発、経済開発の分野でミレニアム開発目標(MDGs)という大きな目標があるのですが、そちらの期限が2015年に迫っておりまして、その改定作業がいろんな分野を巻き込んでやっております。これは障害者だけではなくて教育の分野、環境の分野、女性の分野、保健の分野、全ての分野を巻き込んでやっております。このインチョン戦略というものは、そちらの議論を強く意識した内容の構成になっております。そういう大きな流れがございます。

そういう国際的な取り組みと歩を一にする形で、我が国の中での取り組みというものも行われております。障害者基本法に基づいて、この障害者基本計画という現行のものが2002年に定められておりますけれども、こちらは第2期のアジア太平洋障害者の10年の採択を踏まえた形で、障害者の施策の総合的かつ計画的な推進を図るということで設定されていると理解しております。

その中で、国際協力については4つの分野で基本的な方向を持っていきましょうということになっております。

1つ目が国際協力等の推進。

2つ目が障害者問題に関する国際的な取り組みへの参加。

3つ目が情報の提供・収集を行うということ。

4つ目が障害者等の国際交流の支援ということでございます。

この障害者基本計画は10年のタームを持っておりますけども、5年ずつに重点施策を設定しております。今は後半の5年に当たるわけでございまして、後半の5年では先ほど申し上げた4つの項目のうち、最初の3つを重点項目として設定しているところでございます。

実際に何をやっているのかということでございますが、国際協力の推進については、法もそうでございますが、国際協力を行うということで、政府開発援助の大綱にも沿った形で行っていく必要がございます。政府開発援助大綱は平成15年8月に改訂されておりまして、その中期政策の中でも人間の安全保障の視点を重要視しましょうと。これによって個人の保護と能力の強化のための協力を進めましょうということになっております。

それから、公平性を確保しましょう。ODA施策の立案・実施に当たって社会的弱者の状況に配慮した形で案件を形成しましょうということでございます。

これらを踏まえて、主要な被援助国が真に必要な援助需要を反映した形で、国別の援助方針を決めているところでございます。実施にどんなことをやっているかというと、技術協力、草の根の人間安全保障無償資金協力、NGO連携無償資金協力、JICAを通じた草の根技術協力事業、NGO事業補助金など行っております。

技術協力の分野では、研修員を受け入れたり、専門家を派遣したり、青年海外協力隊の形でのボランティアの協力をしたり、あるいはシニア海外ボランティアの方たちを派遣しております。ボランティアの方たちは養護分野、理学療法士、作業療法士、鍼灸マッサージ師、ソーシャルワーカー、言語聴覚士、義肢装具士製作、そういうような分野にエクスパティーズを持った方たちが派遣されております。

本邦での研修でございますが、そちらは補装具製作技術、知的障害者支援に関する地域活動、そのためのリーダー育成コース、あるいは障害者のエンパワーメント、そういうような項目についての研修を行っております。

草の根の人間安全保障無償資金協力については、途上国における障害者のためのリハビリ施設の整備のために行っているものです。草の根無償資金協力というのは大物ではないのですけども、最大で1,000万円のサイズということが制限としてつきますが、私ども外務省の出先になる大使館では、コミュニティのニーズを細かくすくい上げることができるスキームとして、額面的にはあまり大きく出ないのですが、これは非常に有効な手立てだと思って進めているものでございます。

NGO連携無償資金協力は、実際に障害者分野でエクスパティーズを持っていらっしゃるNGOの方たちに全面に出ていただいて、協力をしていただくというものでございます。最新の22年度は若干少なかったのですけども、アゼルバイジャン、カンボジア、タジキスタン、ミャンマーなどで障害者の社会統合支援事業とか、視覚障害者自立支援事業などに取り組んでいただいております。取り組んでいただいているNGOさんは、そういう分野にかなりエクスパティーズを持っている方たちが集まっておられます。

JICAの草の根技術協力事業も、現場において必要なキャパシティを育てるべく、JICA経由で行っている事業でございます。

こうしたバイの協力を進めつつ、国際的な取り組みへの参加も進めております。先ほど御紹介申し上げました、障害者権利条約の策定作業には、我が国が積極的に参加したところでございます。その際には、障害者NGOとの意見交換を緊密に行いますとともに、政府代表団の中にも、障害を持たれた方が実際に参加されておられます。先ほど申し上げたとおり批准がまだでございまして、こちらは国内法が整備され次第、批准できますように準備を進めているところでございます。

国際連合等への協力を行っております。先ほども申し上げたとおり、国連ではいろいろな障害者に関する決議、取り組みを行っておりますが、その中でも特に今、一番コミュニティに近いところで動いていると思っているのはESCAPでございます。そちらでの議論には積極的に参加してございます。

ESCAPは、本部がタイのバンコクにございまして、そちらには国際機関を担当する参事官、書記官が張りついておりますので、積極的に参加しております。

ESCAPについては、先ほどの第2期の10年が始まる際に設けられたびわこミレニアム・フレームワークを支援するべく、近年は毎年16万ドル程度の支援を行っております。1981年の国際障害者年に作られた国際障害者基金についても、継続して拠出を続けているところでございます。

重点計画の中の3つ目に当たる情報の提供及び収集については内閣府さん、文部科学省さんが担当されていると思いますので、私の方からは割愛させていただきます。

現在の国の国際協力における障害者分野における取り組みは以上でございます。ありがとうございます。

藤井座長 ありがとうございました。

大変短い時間の中でコンパクトに御説明願いました。これについての御質問を今から、あるいは意見を伺いますけども、まず議論の冒頭に、この分野で長い間NGOの立場から国際協力活動に携わってこられた中西委員から、今の御説明につけ加えてお話があれば出していただきたい。なお、長瀬専門委員からも随分体系だった文書意見、田中委員からも出ていますので、順次発言願います。中西委員から口火を切っていただけますか。

中西委員 中西由起子です。

今、御説明いただいたことに、細かく私の方が意見を出させていただきまして、あと、その他の一番大事な権利条約の批准ということはどなたかがおっしゃるだろうと思って省いて提言をしましたが、それらも合せてこの基本計画での障害者基本計画での国際協力の主になる部分になるのではないかと思います。それよりもむしろ、なぜ障害者が国際協力で今まで欠けていて、本当はそれはすごく必要な分野であるということを、過去の例から引き続いてお話させていただきたいと思いますが。

一番最初に条約のところで、中心の言葉が"Nothing about us without us"ですが、なぜこのような言葉になったかといいますと、障害者自身がエンパワーされた存在として自分たちで自分の問題を言えるようになってきた、その時代が来たからこの言葉が条約の中心課題となったのだと解釈いたします。

ただ、障害者のエンパワーメントというのはすごく時間がかかるもので、過去に障害者の国際協力事業に参加した歴史を見てみても、長い時間の積み重ねがあってこれが可能であって、現在そのエンパワーされた障害者がチェンジエージェントという言葉を使いますが、変革の担い手として新しく障害者が権利を全うできる社会を作っているのが現状であると考えます。

どのような場面で障害者がチェンジエージェントとなったかといいますと、例えば比較の問題として、過去、職業訓練等でさまざまな部分で日本はセンターを作ったり、専門家を派遣しております。ただそうしますと、そこに集まってきますのは軽度の障害当事者で、つまりそこまで通って来られなければいけない、またはそこでみんなと一緒に合理的配慮も十分に提供されないまま訓練を受けなければいけない。その結果、訓練が終わっても社会に出ていって、社会が問題を抱えて、とても就職するのが大変でも、どうにかその職業が見つかったら、そこで自助努力を強いられて自分の障害を隠して、もしくは人一倍努力してその部分を補って、そして社会の一員となっていったというような個々人の経済的なレベルアップには貢献したかもしれませんが、実際それが世の中をどう変えることに影響したかというと、疑問が残ると思います。

今回、障害当事者が国際協力に参加することによって、例えば、アクセスが変わったという問題があります。これは障害者が外に出ていって、外国に出ていって、もしくは外国の障害者が日本に来て、その結果、こういう点を変えていけば街に出られるんだということが分かって、日本の場合には欧米の話を受けて、1988年からずっとエレベーターをつける、駅のアクセス化を図る運動をして、10年、15年、20年かかって、今、日本は多分世界で一番アクセスビリティがいい国として誇れるような状態になってきたのではないかと思います。今までの、サービス提供者の視点からだけのアクセスを改善しようということよりも、実際当事者が出ていった結果、それが成果を上げたというのが1つの点です。

つい最近の話では、アジアの国々で介助サービスが始まりました。これは、重度障害者により自立生活の概念の紹介もしくは自立生活センターの運営技術の移転が行われまして、アジアの研修を受けた国、紹介を受けた国の中、例えば韓国、台湾、ベトナム、タイ、カザフスタンが挙げられますが、それらの国々でも重度障害者が街に出るようになりました。そして、重度障害者が生活するために何が必要かといったときに、そこでピアカウンセリングと同時に、介助サービスが必要になるのです。

例えばタイの場合には、2002年に自立生活プログラムが導入されて、その結果、昨年から介助サービスがスタートしています。韓国の場合にはもっと早く、1997年に自立生活運動が紹介され、今、国の中で介助サービスが制度化されています。台湾、ベトナム、カザフスタンにおいてもしかりです。その結果、重度障害者が町に出ていって、社会の障害者を見る目が変わりますし、社会のストラクチャー全てがアクセスブルになって、また、重度障害者が単なるサービスの受け手ではなくて、世の中に貢献する存在として出ていくことができました。

それから、ここにせっかく八幡さんがいらっしゃるので、ゆめ風基金に関しましても、アジアの各地で災害が起こりましたときに、ゆめ風基金は当事者の人たちがまず、阪神・淡路大震災のときに作った、障害のある人に対する基金ですが、パキスタン、台湾、インドネシアあたりの災害のときには、まず障害者に対する支援を開始しています。大きな災害でしたので支援はかなりあったのですが、障害者に届くものがなかなかなくて、ゆめ風基金からの支援活動は高く評価されています。

つまり、今まで障害者は与えるだけの存在であって、これからはシェアリングということで、自分たちが重度障害者として、また障害者として、各種の障害を持つが故に培った技能というのを、また培った知識、知恵を分かち合っていくときが来て、それは国内でさまざまな他の人との障害者、または障害のない人とのインターアクション、相互作用によってできたものですが、それが今、外に出ていく時代になったのだと思います。だんだんこの技能がアジアの国々の中で重要視されるにしたがって、アジアだけではなくて今アフリカにもこれを伝えようという形になっていますが、当事者の国際協力の視点ということで、基本計画の中でまず当事者が参加するという部分が重視されるように願って、今の意見とさせていただきます。

藤井座長 大きなバックグラウンド、経過も含めての今の外務省の狩俣さんからの御発言に加えて、中西さんからNGOの立場を踏まえての御発言だったと思います。

さて、残り時間は少し自由にと思っているのですが、いかがでしょうか。大谷委員、長瀬専門委員の順番で御発言してもらいます。大谷委員、どうぞ。

大谷委員 すみません、大谷です。

この分野は不勉強で、もし的が外れていたら申しわけないと思うのですけれども、日本政府もしくは日本が関わるときに、国際社会、特に国連に報告する文書は外務省が責任を持たれるということで大体されると思うのですが、各省庁の意見を取りまとめてされることが多いですね。典型的に言えば、人権条約等々の政府報告は、多分にその体裁をとっている。そのときに日本国内のNGOの意見をあまり聞かないということで、人種差別撤廃委員会の方から勧告を出されたりという経過があるのですけれども、例えばこういう国際協力における文書なども、どの程度日本の状況を正確に、もしくは我々の目指す方向を正確に反映した文書が作成されているかどうかに関してつかみ切れないところがあるのです。

具体的に言うと、例えば教育。私は教育の分野にしか余り詳しくはないので、よく分からないのですけれども、大きく我が国の教育をインクルーシブ教育に転換しようとしているときに、従来、旧来型の特別支援学校内での教育を主要な障害児に対する教育として、こういう国際協力という形で支援しているというようなことがあると、ちょっと内外の格差というか、内外の方向性と、国際協力でされることとの格差というか、ちょっと違ってきてしまうのではなかろうかと思うのです。

今ざっと見させていただいた感想なのですけれども、例えば実績表で出されている南米地域、アジア地域に特別支援教育ということでされていて、養護学校が増えた、拡張したということはある種の実績として、ボリビア等々でいろいろ成果を上げていると報告されています。それは全くないよりもあった方がよかったということで、非常に感謝されているところもあるのかもしれませんが、しかし、権利条約の目指す方向は、地域の子どもたちを地域にあってどのように地域生活をしながら教育をするということを目指そうとしているときに、国際協力という形で養護学校を増設していくということになると、それはどうかなと思いますので、その辺はどうなっているのか。

特に現在インチョンですか、新しい戦略が発表されるように聞いておりますけれども、そこでの方向性に関しては、どの程度そこのところが意識されたものになっているのかに関して、私だけが知らないのかもしれませんが、教えていただけたらと思いました。

以上です。

藤井座長 狩俣さん、お答えできる範囲で結構なのですが、いかがですか。関連するのであれば、長瀬専門委員もあわせてお願いします。

長瀬専門委員 ありがとうございます。長瀬です。

後の方で、今の大谷さんの点とも重なる点があるので、発言をお願いいたしました。

最初に全体的なお話をちょっとだけさせていただいて、それからの質問とさせていただきたいと思います。

私の意見は43ページに書かせていただきました。国際協力につきましては、昨年の東日本大震災のときに、現場に実際に途上国の人たちを含めて、たくさんの方が支援に来てくださったということもそうですし、あと、本当にたくさんの支援、援助のお金を日本がいただく立場になったということを本当にありがたく思いました。それは国際協力ということが、一方的に日本が、特に途上国との関係の中で今まで支援する立場にあって、90年代は日本が世界のトップドナーだったという時代があって、今は大体5位ぐらいに落ちてしまいましたけれども、それでも障害の分野を含めて世界の多くの国と協力関係を築く有効な手段だったということが1つあって、今回震災を受けたときに本当にたくさんの人たち、そして、たくさんの資金をいただくことができたのではないかなと、本当にうれしく思いました。

私たちが関係しております障害の分野におきましても、先ほどご報告をいただいたアジア太平洋障害者の10年を含めて、日本が大きな役割を果たすことができてきていて、今までアジア太平洋障害者の10年については中国、日本という形でリーダー役を務めてきて、今回韓国が頑張ってくれるという形になっていますけれども、日本として引き続き大きな役割を果たしていくのが国際的、全般的な意味でも非常に重要です、とりわけ近隣諸国との非常に厳しい国際環境がある中で、具体的に協力できる分野としてこの障害の分野を位置づけるということは、日本にとっても、地域にとっても、世界にとっても非常に重要な点ではないかと考えております。

次に、障害者の権利条約の推進について、関連して御質問したいと思います。

1つは、この政策委員会の前の推進会議のときにも取り上げた点ですけれども、現在の政府開発援大綱、ODA大綱の中では、きちんとした障害の分野の位置づけがございません。確かに前のものよりは、より重要な位置づけのあるところに位置づけられているという御説明が、前回の推進会議のヒアリングのときにありましたが、特に条約の実施をこれから進めるという観点で考えたときに、現在のように社会的弱者という言葉でくくられる中に、障害者も当然含まれているということはそうだと思いますけれども、そこが不十分だと思いますので、岡田外務大臣のときにはODA大綱の見直しということが言われていましたが、その後の動きがどうなっているのか、また、ODA大綱の見直しの際に障害をきちんと位置づけることについてのお考えを伺いたいと思います。

関連して、障害者の援助に関する中期政策の中でも障害者の位置づけが明確にありません。これは通常5年ぐらいで改定されると伺っているのですが、既に7年半たっても中期政策の改定がなくて、中期政策の改定がある際には、当然条約の推進に向けて障害者の明記を求めたいと思いますので、それについてもお考えを伺いたいと思います。

最後の点になりますけども、条約の内容を日本の国際協力の中できちんと明確に位置づけるということが必要で、その具体的な分野として先ほど大谷委員がおっしゃった、そしてまた中西委員が書かれているインクルーシブ教育というものを、日本の援助政策の中できちんと位置づけるということがないと、非常につじつまが合わないことになってしまうと心配しております。

現在の重点施策実施5か年計画の中の情報の提供・収集の柱の1つが、国立特別支援教育総合研究所における国内外への教育情報の提供というところで、特別支援学校での教育にバイアスがかかった形で日本の援助政策が実施されるとしたら、それは条約の精神、文言からいっても非常に大きな問題になると思います。

ただ1点、今年のODA白書を拝見しておりましたら、現在新しく日本の援助政策で採用されている教育新政策、昨年から実施されていると書いてありますけども、その中に障害などにより就学が困難な子どもへの対応に関する支援というところで、インクルーシブ教育という言葉が明記されているので、これは非常にうれしい方向性だと思いました。この教育を含めて条約の精神にのっとった形での日本の援助政策の推進という点について、お伺いできれば幸いです。ありがとうございます。

藤井座長 棟居委員は関係ございますか。ありますか。では、あわせてお願いいたします。

棟居委員 インチョン戦略ということですけれども、これはもう権利条約を当然のベースにして、具体的に計画を立てていくということになるのではないかと、素人なので教えていただきたいのですが、つまり、人権インディケータとかそういう道具をお使いになるはずなのですけれども、そのときに、どこまで障害当事者が参加をしているか、意見を聞いているかとか、そういう権利条約がベースにある考え方が取り込まれていると思うのです。そうなるのではないかと想像します。

日本は共同提案をされるというときに、自分のところが批准をしていないものを主役として音頭をとられるというのは、じくじたるものがおありではないかという、その感想を聞かせてくれというのは聞きにくい質問なのだけれども、要するにこれは日本の税金を使っていく話になりますので、国内ではまだそういう基準がとられていない。とられる場合もあるだろうけれども、批准しておりませんので要するに本格実施に至っていない。

それに対して国外でODAベースあるいはこういうさまざまの国際的な事業に協力をしていくという場合には、渡した相手先が当然そういう権利条約という発想で物事をお決めになるという、いわばある種のダブルスタンダード状況に置かれているかもしれない。つまり、国内で自分たちの税金が権利条約的に戻ってこない障害者が、しかし国外、他国の障害者に対しては自分たちが払っている税金が権利条約ベースで使われているという、若干そごのある状況にますますなるのかもしれないという想像がいっているのです。

もう一つは、それとは全然関係ないというか、むしろ逆向きの話かもしれませんが、今、長瀬専門委員がおっしゃいましたように、ODA大綱で必ずしも障害者の位置づけがはっきりしないというのは、例えばアフガニスタンに私も以前2003年ぐらいにJICAの専門協力員で行かせていただきましたけれども、当時は焼け野原みたいな、瓦れきの山のようなところがカブール市内に普通にありました。青空教室ですよね。青空教室ならしかし、障害のある子どももそこまで行ければ授業は受けられるわけです。しかし、なまじ日本の援助で立派な校舎を作って、しかし階段で2階や3階に上がれということになると、もうこれは誰かが担ぎ上げでもしない限りは無理だということで、ある種のパラドックスですよね。矛盾した状況。

つまり、復興が進めば進むほど結局は障害のない人中心、つまり、より早く自立しよう、より早く経済を軌道に乗せようというときに、どうしても強い人を中心に、念頭にお金を配分していく。弱い人は、あなたたちは待っていなさいということになりかねないわけで、こういうお金の使い方、ODA大綱も権利条約的な弱いところに目配りをするという、少しそちらを配慮しないと、お金を出したけれども、後から十分な評価を受けられないという、よくあることになるのではないかなという、質問というよりはまた感想でした。

藤井座長 中西委員、田中専門委員、浅倉委員と順番にまいります。まだ発言していない人もいらっしゃいますから、手短にお願いします。

中西委員 障害者の権利条約に沿ってインクルーシブ教育についてということで、大谷委員、長瀬専門委員から御意見がありましたが、結局このインクルーシブ教育というのは、その前の特殊教育の隔離の形で来たものが、未だその隔離教育が推進されていて、インクルーシブ教育が日本の障害者の国際協力施策として認められていないということに問題があるのだと思いますが、同じ隔離という意味から言うと、箱物の施設にかなり多くのお金が使われている。特にこの草の根の人間安全保障無償資金基金協力のところで、これはどうしても現地で決済される部分が多くて、箱物でできると簡単にそれで資金が使われているということの証明になりやすくて、物として建つ方を現地が好むというような、私は知っている限りではそういう傾向があって、そうするとどうしても特殊教育校とか、施設とか、そういう隔離政策に対しての貢献の部分が目に見えてきてしまうような気がしますので、基本政策としてインクルーシブ教育と同じように地域に生きるという、自立生活という視点というのが、国際協力の基本的な政策として明記されなければいけないと思いますが、いかがお考えかなという質問です。

藤井座長 それでは田中正博委員、お願いします。

田中委員 全日本育成会の田中です。本日、日本発達福祉連盟の関わりもさせていただいていて、こちらの団体はJICAなどさまざまな協力を請け負って、特に現地の開発途上国支援ということで関わらせていただいている面がありますので、その立場でもお話させてもらえればと思っております。

42ページに資料を出させていただきましたが、かなり抽象的に書かせていただきましたけれども、3つの国際協力の活動分野、特に<1>、<2>に関しては、今までの流れで言いますと、会議の参加、また権利条約の批准などという非常に立ち位置を明確にしていくための関わりが多かったかと思いますが、私のページではなくて手前の40ページ、41ページに滋賀の嘉田委員から障害者の芸術、文化活動の提案がなされておりますが、こういった方面にも今後の10年間の計画の中では、全世界的な交流の1つのツールとして非常に有効なものだと思いますので、詳細については嘉田委員からの文書の内容が非常に詳しく述べておりますが、私の意見としては、障害者文化芸術活動などの交流促進を、是非進めていただければと思っております。

<3>の開発途上国支援ということでは、特にこの文章では分かりにくいかもしれませんが、今、棟居委員や中西委員からもあったように、分かりやすさを求めると箱物になるということや、分かりやすさを求めると逆に予算があまり膨らまないのではないか。特に現地の開発途上国における知的発達障害の方の権利侵害も含む底上げをしていくとなると、子どものころから障害があるとしても働く担い手にさせられていたり、非常に村全体が劣悪な環境で、そこの底上げを全体としてしないと、障害者の権利が十分に満たされないという活動報告なども伺っていますので、特に途上国支援においては現地の対応を重視して、分かりにくいけれども、必要なものも盛り込んでいただければということで、提案させていただきました。以上です。

藤井座長 ありがとうございました。浅倉副座長、お願いします。

浅倉副座長 ありがとうございます。浅倉です。

皆さんの議論から少しずれてしまうかもしれないのですけれども、今日の資料の15ページに重点施策の157の項目が書かれております。ここには、さらに障害者の権利に関する条約について、可能な限り早期の締結を目指して必要な国内法令の整備を図る、とあります。私たちのこの委員会もそのための一助となる委員会であるかと思うのですが、これは国際協力の最重要課題といいますか、ベースの問題であるわけで、このように重点施策、5か年計画に書かれたということが大切だと思います。私は、新しい基本計画には、障害者権利条約の選択議定書の批准についても書き込まれてほしいと考えています。

実は、女性差別撤廃条約は、選択議定書が後から出てきて、現在、批准すべしという運動が盛り上がっているところなのですけれども、障害者権利条約は、条約ができたと同時に選択議定書ができており、既に選択議定書についても今年署名した国が90を超えたとか、批准した国も75であるとか、他の国ではそのような状況にあると聞いています。もし日本がアジア諸国をリードするのだとしたら、何といってもこの選択議定書の批准という課題に向かって少しでも進めるということを、書き込んでいただきたいと考えております。

もしあれば、御専門だと思いますので、選択議定書についての批准に関する外務省のお考えを聞かせていただければと思います。

以上です。

藤井座長 たくさん出ましたけれども、狩俣さん、全部へのお答えかどうかは別として、分かる範囲でお答えいただければと思います。

外務省地球規模課題総括課(狩俣) はい。どうもありがとうございます。

非常に多岐にわたる御示唆に富む御意見、御質問で、私がちゃんと答えられるかどうか、1つずつ頑張ってみたいと思います。

まず、インクルーシブな教育について、インチョン戦略でしっかり反映されているかどうか。すみません、正直に申し上げて私は今、即答できない状態でございます。基本的に条約を反映した形ですので、入っているとは思いますが、細かいインデックスを設定できるかどうかということは、そこは難しいかなと思っております。

大綱の中で障害者の件が明示的に記載されていない、中期目標でもしかりであるという点についてでございます。それは御指摘のとおりでございます。他方で、大綱はなかなか新しく改定される機会があるわけではなく、一方で、大綱の中では人間の安全保障というものを前面に出しております。これは私どもが障害者案件に関わらず、脆弱な環境、状態にある方たちに対して、コミュニティ、個人に注目していろんな支援をしましょうということで、私どもがここ10年以上、国際場裏でもって訴えてきている概念でございます。

我々はこれを大きな援助の柱に据えて動いておりまして、そういう意味では大綱の部分では、もちろん個々にスペルアウトしていないというところでは御不満もあるかと思いますが、私の直感では、どちらかと言うと中期政策で記述していくというのが、より近道かなと思っております。そこで記述した上で、次の大綱改定の機会があるときに含めていくというようなものかなと。

ただ、大綱については、すみません、かなり個人的に申し上げておりますが、先ほど申し上げたポストMDGsの議論とかもしかりなのですけれども、いろんなことをうわっと散りばめるよりは、大きな箇所でくくって押した方がいいのではないか。もちろん障害者の問題が小さいとは言いませんが、いろんな脆弱者に対応する問題という意味では、人間の安全の保障という概念でのくくりというのは、間違ってはいないだろうというのが私の直感でございます。ただ、それをスペルアウトして書くべきかというところは、お答えが見つからないところでございます。

それに基づいて行われる経済協力、国際協力がインクルーシブな教育と合致しないことがあるのではないか。そこはいろいろな御指摘を受けて、例えば学校を作ってみたら階段ができてしまってというようなお話は目からうろこの話でございまして、ぐうの音も出ないなという感じでございますが、他方で障害者案件としてここにお示し申し上げた案件というのは、明らかに障害者案件として旗が立っているものをデータベースの中からすくっておるのです。

例えば学校教育の中で、私は昔イラクのことを担当しておりまして、イラクの復興支援で学校も再建してリハビリしてきましたけれども、そういう案件の中で障害者のことを考えていました。というのは、実は残念ながら拾えないのです。なので今ここに出ているものは、明らかに障害者案件だなと旗が立っているものをお示ししているところでございます。

一方で、おっしゃられるとおり、そういうのを特出しで出すということは、インクルーシブな世界を作るという条約の精神と逆行しているのではないかとおっしゃられるところは、私もおっしゃられるとおりだなと思います。他方で私どものODAの原則の中で、逆に要請主義というものがありまして、支援を受け入れる各国の方がこういうのをやってほしいというのを出してくる。それに対して我々は答える。もちろんそういうのを世界の条理で権利者条約が通ったんだから、こうするんだよねという方向で、ODAの政策協議をしながらガイドするわけですけれども、最後の最後のところは相手国、被支援国がこれでと言っているものを、それは違うよと変えることまではなかなか難しいかなと。すみません、今、私は即答するお答えを持っておりません。ただ、おっしゃられる点は本当に説得力強く受け止めましたので、これについてはODA政策を担当している部署ともしっかりシェアしたいと思っております。

それから、ダブルスタンダードの問題。すみません、先生からの御質問でいらっしゃったのですけども。

棟居委員 いや、今、大きな質問で確認したいことがあるので、そういう細かい事には私はこだわりません。

外務省地球規模課題総括課(狩俣) まさにこのダブルスタンダードのところは先生からの御質問だったのですが。

棟居委員 もしお答えいただけるのであればありがたいです。

外務省地球規模課題総括課(狩俣) これは条約の批准がおくれているが故に、日本の国内での施策と支援そのものが若干ねじれを起こすのではないかというお話でございましたけれども、基本的には、今、国内は法的な手続を進めているという段階で、向かっている方向の精神が違っているとは思っておりません。そういうことを考えますと、ODAを行う考え方と、国内の施策とがダブルスタンダードになっているというのは、ちょっと違うかなというのが私の印象でございます。

藤井座長 時間が大分押し迫っておりますので、少しピッチを上げてお願いできますか。

外務省地球規模課題総括課(狩俣) はい。

文化交流の促進は、おっしゃられるとおりだと思います。私も正直に言って、どれぐらいの施策が行われているかというのは承知しておりません。一方で、文化交流というくくりでいくと、インクルーシブなという考え方に立った場合、障害者の部分だけ特出しにしてというのがどうなのかと思うところです。

文化交流については、私はついこの間まで在外公館におりましたけれども、基本的には各団体のイニシアチブでもって話がスタートするのです。そのときに私ども在外公館におるときには、地域のコミュニティと、いらっしゃりたいという団体との間の橋渡しはいたします。ただ、イニシアチブは発揮されないところに我々はどこまで介入していくのかというところは、ちょっと疑問に感じるところでございます。発信の段階で、スタートの段階で、入り口が分からんではないかというのであれば、それは私どもの方の問題でございますので、そういう団体があるのであれば、是非私どもの海外交流、国際交流を行っている部署にもアプローチしていただけるようなことが、こういう基本政策の中で盛り込まれていけばいいかなと思う次第です。

選択議定書のお話については、私よりも条約そのものを担当している課の者が、今、私に同行してくれておりますので、彼女から説明してもらった方がいいかと思います。

藤井座長 では、お願いできますか。

外務省人権人道課(中野) 外務省人権人道課の中野と申します。先ほどお話のありました選択議定書についてですけれども、選択議定書について、御承知のように障害者権利条約のみならず、その他女性ですとか、いろんな条約に附属しているものですけれども、直接担当はしておりませんが、承知している限りでは、国内の制度上いろいろな課題がまだあるようで、横並びの観点も重要になってきますので、障害者権利条約に関してのみ先に進めるとか、そういうことはちょっと難しいかなと思っております。ただ、他省庁も含めて、現在も検討会議で検討を進めていると承知しておりますので、その中であわせてお答えしていく問題なのかなと思っております。以上です。

藤井座長 時間が来ましたので、これで。では、もう半過ぎていますので、長瀬さん、簡単に。

外務省地球規模課題総括課(狩俣) すみません、1つだけ。

藤井座長 はい。では、先に狩俣さんどうぞ。

外務省地球規模課題総括課(狩俣) インクルーシブなものが、インチョン戦略の中に入っているかということですが、すみません、私の勉強不足でございまして、キープリンシプルの中で、そのことについては触れられております。

藤井座長 長瀬専門委員、どうぞ。

長瀬専門委員 長瀬です。ありがとうございます。

これは、前回の推進会議のときの外務省のヒアリングのときでも論点になったところですけれども、今おっしゃった要請主義というところで、現在の障害者基本計画の中でも国際協力に関するところで、国際協力に当たっては相手国の実態やニーズを十分把握するとともに、援助を受ける国の文化を尊重し、その国のニーズの応じ柔軟に対応するというところで、この要請主義というのが一種の逃げ口上に常に使われているのではないかと、そういう危惧を非常に抱いております。

私たちが障害者の権利条約という国際的な基準を作って、そして既に125に及ぶ国が批准をしています。日本はまだ署名段階ですけれども、そういう普遍的な原則としての日本の姿勢をどういうふうに伝えていくのか。基本法の改正の中で、国際協調と国際協力を盛り込むことができました。それを日本側が被援助国ときちんと協議をする際に、日本側の姿勢としてそういう点をどういうふうに伝えることができるのか、そういう努力をしているのかという点に多分返ってくる点だと思います。

それは例えば、もちろん日本の各国にある大使館ですとか、そういうところがバリアフリーになっているというようなところも、日本のそういう姿勢を示す1つ象徴的なものであると思いますし、先ほどおっしゃられた障害者案件と両方という点ですけれども、これは中西委員からもお話のあった、障害者のエンパワーメントに関する部分に関しては、障害者分野の特出しという形になりますけれども、そうでない日本の援助政策全般の中に地域社会での共生やインクルーシブ教育、物理的なバリアフリーが盛り込まれているかというのは、それは全体の広がりという点で、その両方の中で権利条約が示している方向性を、日本の姿勢として被援助国にどのように伝えるかが大きな課題であるのではないかという点だけ申し上げたいと思います。ありがとうございました。

藤井座長 はい。それでは時間が参りましたので、これで終わります。

ただ、狩俣さんとは今日で最後になりますので、座長として一言申し上げておきます。と申しますのは、ちょうどこの切りかえ、日本の新計画が次期アジアの新10年、第3次になっていくと。また後でコメントをもらってもいいのですけども、このESCAPへの財政面の支援を含む支援は、少なくともこれまでの水準を保ってほしいということが1つ。

もう1点は、日本政府は引き続きこのCSOあるいはNGOと連携して国際協力を展開していくんだという構えですね。アジアの域内には、どうもCSOの台頭をよしとしないという新しい動きもある中で、日本政府の中でNGOとの連携は意味が大きいと思うのです。このESCAPに対する支援の継続、また、NGO、CSOとの連携、最後一言、狩俣さん、今度の新計画の中に入れる点ではいかがでしょうか。

外務省地球規模課題総括課(狩俣) ESCAPへの支援については、国際機関への拠出金というものは昨今の財政の非常に厳しい中で、正直に言うと維持するというのも実は難しいものなのです。

他方で、ESCAPの世界においては、我々は今、選択と集中という形で、ESCAPの中で取り組んでいる運輸であるとか、他の分野もあったりするわけなのですけれども、その中でも今、我々は障害者の分野に集中しましょうというアイデアで取り組んでおるところです。もちろん、拠出のレベルが維持できるように、私ども頑張る所存でございます。

NGOとの連携については障害者の分野に限らず、私は以前環境のことをやっておりましたし、イラク復興のことをやっていたときもNGOとは十分対話をしながら話を進めさせていただいておりましたので、我が国の政府としてはNGOとの連携は根本的に変わらない考え方だと思っております。

一方で座長が御指摘になられたとおり、そういう考え方までまだ成熟していない加盟国がESCAPの中にいるということも、残念ながらそれは真実でありまして、そういうところも我々がそういう連携を促していくことができるのであれば、すばらしいと思っておる次第です。

藤井座長 ありがとうございました。それでは、第6小委員会の第1回目の会合はこれで予定したものは終わらせていただきます。

次回の予定につきまして、東室長より御報告をお願いします。

東室長 どうも御苦労様でございました。次回は11月12日月曜日、4時半から6時半までの予定でございます。今日の時間帯とは違いますので、間違いのないようにお願いします。

16時から、今日の3番目の小委員会が始まりますので、申しわけありませんが、早急に移動していただければと思っております。今日はありがとうございました。どうも失礼します。

藤井座長 以上で「第6小委員会」第1回の会合を終了します。どうもありがとうございました。

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