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第3章 日々の暮らしの基盤づくり 第2節 5

第2節 保健・医療施策

5.専門職種の養成・確保

(1)医師

医師については、卒前教育として、学生が卒業時までに身に付けておくべき必須の実践的診療能力の学修目標を示した「医学教育モデル・コア・カリキュラム」に「障害者福祉」や「リハビリテーション」に関する項目を設けており、これに基づき、各医科大学(医学部)において、教育を行っている。卒後教育においては、医師臨床研修制度において、研修医が達成すべき「臨床研修の到達目標」として、保健・医療・福祉の各側面に配慮しつつ、診療計画を作成し、評価するために、QOL(クオリティオブライフ)を考慮にいれた総合的な管理計画(リハビリテーション、社会復帰、在宅医療、介護を含む)へ参画することを掲げ、また、経験が求められる疾患・病態として、一般的な診療において、頻繁にかかわる負傷又は疾病(認知症疾患・関節リウマチなど)を定めるなど、資質の向上のための方策を講じている。さらに、様々な子供の心の問題等に対応するため、都道府県及び指定都市における拠点病院を中核とし、各医療機関や保健福祉機関等と連携した支援体制の構築を図るための事業を実施している。

(2)歯科医師

歯科医師については、卒前教育として、学生が卒業時までに身に付けておくべき必須の実践的診療能力の学習目標を提示した「歯学教育モデル・コア・カリキュラム」に「障害者の歯科治療」の項目を設けており、これに基づき、各歯科大学(歯学部)において教育を行っている。卒後教育においては、歯科医師臨床研修制度の研修歯科医が達成すべき「歯科医師臨床研修の到達目標」において、歯科医師の社会的役割を認識し、実践することを掲げる等、歯科医師の資質向上等のための方策を講じている。また、「8020運動・口腔保健推進事業」では、歯科疾患の予防等による口腔の健康の保持・増進を図ることを目的として、都道府県が実施する障害の状況に応じた知識や技術を有する歯科専門職を育成するための研修等の支援を行っている。

(3)看護職員

看護職員の卒前教育においては、求められる実践能力と卒業時の到達目標において、保健師は、「保健・医療・福祉サービスが公平・円滑に提供されるよう継続的に評価・改善する」、助産師は、「保健・医療・福祉関係者と連携する」、看護師は、保健・医療・福祉チームにおける多職種との協働として「対象者をとりまく保健・医療・福祉関係者間の協働の必要性について理解する」等を掲げ、様々な場面や対象者に対応できる質の高い看護職員の養成に努めている。さらに、2017年度には「看護学教育モデル・コア・カリキュラム」を策定し、看護系人材として求められる資質・能力を獲得するために必要な学士課程における具体的な学習目標を大学に対し提示するなど、看護職員の資質向上等のための方策を講じている。また、卒後教育においては、都道府県が行う看護職員の実務研修などに対し、地域医療介護総合確保基金を通じ、財政支援を行い、リハビリテーションに関わる看護職員の資質向上を推進している。さらに、看護職員の確保のため、復職支援、定着促進・離職防止対策等の施策を講じているところである。

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