共同プレスリリース:クルマは私に何を伝えようとしているのか
自動運転技術の日独共同研究の強化について


平成31年2月4日
政策統括官(科学技術・イノベーション担当)
プレスリリース

日独は、自動運転技術の研究活動の連携に積極的に取り組んできたところ、内閣府と独連邦教育研究省(BMBF)は、本年1月31日、高級事務レベルによるステアリング委員会を開催し、自動運転に関する「ヒューマンファクター」、「社会経済インパクト評価」の分野の共同研究計画を選定しました。 今般の日独首脳会談において、メルケル首相と安倍総理は、自動運転分野における連携を歓迎しました。自動運転分野は、両国間の連携において有望かつ未来を創り出す分野となります。この連携は長期にわたり日独を結びつけてきた緊密な協力と友好をハイライトするものです。自動運転に関するサイバーセキュリティや検証・モデリング・シミュレーションといったトピックスへの連携の拡大も検討しています。内閣府とBMBF間の実施体制は、この連携を進めるために十分に適したものとなっています。
「クルマは私に何を伝えようとしているのか?」。自動運転車は、外部の環境とコミュニケーションすることが不可欠です。クルマから送られる合図の明確性と受け手の曖昧な解釈に関する課題解決は、両国の市民に自動運転が受け入れられるために極めて重要なものです。したがって、選定された1分野の共同研究計画(ヒューマンファクター)において、日独間でコミュニケーションの合図に対する解釈の違いが存在するかどうか、存在する場合はどのように対処するか等について、日独の学術研究者が共同で調査します。
「クルマは我々に何をもたらすのか?」。自動運転は、将来のモビリティを革命的に変革します。自動運転の実現により、より安全で効率的な交通流、交通渋滞の削減、交通死亡事故の低減の機会が提供されます。このような機会を捉えるためには、適切な制度的な枠組みが不可欠です。選定されたもう1分野の共同研究計画(社会経済インパクト評価)は、自動運転実現に向けた転換のプロセス及び制度的な枠組みの整備に関して、より良い予測を支援するための共通のツールキットを開発します。

1.経緯

日独の自動運転分野の研究開発において、中心的な役割を担っている内閣府とドイツ連邦教育研究省(BMBF)は、2017年1月、共同声明に署名し、自動運転に関する科学的な側面での意見交換を行い、科学技術・イノベーションにおける潜在的な研究開発活動の分野を特定することとしました。その後、内閣府と関係省庁は、SIP自動走行システムの枠組みで大規模実証実験(2017年10月~2018年12月)を実施し、当該実証実験には、ドイツの自動車メーカー、サプライヤー等が参加しました。

2017年11月及び2018年9月、内閣府とBMBFは、自動運転に要求される研究開発について議論するため、両国の専門家と関連するステークホルダーによる共同ワークショップを開催しました。

2.日独連携の強化の概要

自動運転の研究開発に関する日独の連携を実現するため、内閣府、経済産業省、BMBF、ドイツ経済・エネルギー省及び日独関係省庁等の高級事務レベル、専門家等により構成されるステアリング委員会を新たに設置しました。連携のための実施体制は、ステアリング委員会、専門家ワークショップ、定期的な事務レベルの会合及び調整事務局等で構成されています。
当該実施体制の下、自動運転に関するヒューマンファクター、社会経済インパクト評価の分野の共同研究計画が選定されたところです。研究開発協力は、サイバーセキュリティ、検証・モデリング・シミュレーションといった分野に拡大することも想定されています。

3.日独共同研究計画の概要

(1) ヒューマンファクター
レベル4以上の自動運転を実現するためには、自動運転車とドライバーや歩行者等の交通参加者とのコミュニケーションをどのように行うかが重要な課題となります。今回本分野で選定された共同研究計画により、日独における文化や行動様式の潜在的な違い等に係る相互理解を向上させるとともに、関連する課題の解決や対策の実現に向けて、革新的なアプローチを創出することが期待されます。

(2) 社会経済インパクト評価
自動運転は、革新的な技術イノベーションを必要とし、また、社会面、経済面でも様々な影響を与えることが予想されます。今回本分野で選定された共同研究計画では、それらの影響を定量的に算出するための科学的な手法が開発されることが期待されます。その結果を踏まえて、社会的な理解を増進し、さらに社会的受容性を醸成することが期待されます。

問合せ先

SIP自動運転(システムとサービスの拡張)について
内閣府 政策統括官(科学技術・イノベーション担当)付 SIP自動走行システム担当(古賀、竹馬、杉江)
電 話:03-6257-1314(直通)
 FAX:03-3581-9969