量子・海・宇宙の“もつれ合う”世界をアートで体感する特別展、大阪・関西万博で開催!
令和7年8月8日
科学技術・イノベーション推進事務局
1.概要
2025年の「国際量子科学技術年」宣言を記念して、この夏、大阪・関西万博を会場に、企画展「エンタングル・モーメント ―[量子・海・宇宙]× 芸術」を開催します。
本展は、量子のミクロの世界、私たち生命を育む海洋と地球、そして広大な宇宙という3つのテーマを、科学・技術・芸術のコラボレーションを通じて多くの方に体感していただくことを目的としています。

永原康史 《メインビジュアル》
Yasuhito Nagahara, Main Visual, 2025 ②
2.企画展「エンタングル・モーメント ―[量子・海・宇宙]× 芸術」について
2025年は、人類が量子力学を発見して100周年の節目の年であることから、国連総会はこの年をユネスコの「国際量子科学技術年」として宣言しました。この記念すべき年に、「エンタングル・モーメント」と題し、私たちを取り巻く「量子・海・宇宙」の世界を科学・技術・芸術のコラボレーションで体感する展覧会を大阪・関西万博において開催します。
本展では、量子というミクロの世界から深海や地球環境、そして広大な宇宙の秘密にいたるまで、科学・技術・芸術の「エンタングル=もつれ合う」展示で紹介いたします。
量子研究が既に100年の歴史を持つように、過去から現在まで、多くの科学者やアーティストが「必ずしも目には見えない世界」の不思議な魅力に取り組み、探究を続けてきました。いつの時代にも、次なる知覚を切り開くのは、豊かなイマジネーションの表現と確実な技術に支えられて繰り返される、創造的な試みです。本展では、会場全体をミクロな世界からマクロな世界へと連続する、伝承上の「ウロボロス」のような円環構造を意識した空間デザインで構成し、過去・現在・未来への想像力を広げる体験をお届けします。
展示エリアには、日本の大学や研究機関、企業による最先端の研究成果(量子コンピュータや量子センサ、量子通信技術、北極域を含む海洋探査や生命の誕生に迫る深海研究、ブラックホールやダークマターといった宇宙の秘密を解き明かす研究など)がアート表現と共存する、少し不思議な空間が生まれます。そこで私たちは、多様な技術展示、解説映像やXR展示から学び、コンピュータゲームやインタラクティブな体験を楽しみながら、新たなアート表現が生まれる瞬間を目撃することになるかもしれません。展示空間をゆっくりと回遊し、移りゆく地球環境の中でますます私たちと切り離せなくなっていく科学技術と、私たちの生きる「モーメント=過去・現在・未来」について考えてみましょう。
さらに会場では、さまざまな分野の研究者やアーティスト、文化人によるトークイベントやワークショップ、音楽イベントなど、多彩なステージイベントのプログラムが予定されています。本展を訪れた皆さんがこの世界の成り立ちに思いを巡らせ、科学・技術・芸術にまたがる新しい価値観のセンスを直感的に感じとり、次の100年に向けた問いかけやアイデア、次なる試みが生まれる場になれば幸いです。
3.展示のみどころ
- ・量子、海、宇宙、それぞれの研究領域での最新の研究成果を一挙に紹介
- 私たちの暮らす世界は未だ多くの謎に満ちています。深海の奥深く、宇宙の果て、そしてミクロな量子のふるまい―これらの謎に迫る探査・研究や、謎を解明して私たちの生活を変えるテクノロジーを生み出そうという研究まで、さまざまな研究の成果を紹介します。
- ・「研究」に直接触れる体験展
- 実際に稼働している量子コンピュータを来場者自身で操作する体験や、研究室で試作中の量子センサが来場者を感知するなど、研究現場に行かなければできない体験が組み込まれた展示を行います。
- ・アートとサイエンスがコラボレーションする展示
- 本展では、国内外の研究機関・大学・企業とアーティストやデザイナーが連携し、それぞれの展示を制作しています。
- ・アートを通じて見るサイエンスの世界
- 目には見えない現象、言葉では捉えきれない構造を、アーティストたちは量子・海・宇宙の研究者との対話を通じて、独自の表現で形にします。アート作品を通じて、その背後にあるサイエンスに「共感する」展示体験を提供します。
- ・リニアな世界観を脱するウロボロス構造
- 展示空間をミクロとマクロをつなぐ円環=ウロボロスをモチーフに構成します。リニアな世界観とは異なる世界観に基づく空間を回遊することで、私たちを取り巻く世界への見方がゆらぎ、問い直される展覧会となります。
4.ステージイベント
会期中は、会場中央のステージにてトークやワークショップ、参加型イベントなどの開催を予定しています。
※詳細は本展ウェブサイトで公開いたします。
(リンク:ステージイベント|「エンタングル・モーメント ―[量子・海・宇宙]× 芸術」)
5.展示概要
エンタングル・モーメント―[量子・海・宇宙]× 芸術
会期|2025年8月14日(木)-8月20日(水)
※本展は、1週間限定の特別企画です。
時間|10:00-20:00
14日(木)13:00-20:00
20日(水)10:00-18:00
(入場は閉館の30分前まで)
場所|大阪・関西万博 EXPOメッセ「WASSE」
対象|一般・小学生から大人まで
主催|内閣府、文部科学省 共催|総務省、経済産業省
協力|一般社団法人日本物理学会
出展/ステージ出演/展示制作協力予定機関(五十音順)|
宇宙航空研究開発機構、大阪大学、海洋研究開発機構、株式会社QunaSys、京都大学、高エネルギー加速器研究機構、産業技術総合研究所、自然科学研究機構 分子科学研究所、株式会社スキルアップNeXt、東京科学大学、東芝デジタルソリューションズ株式会社、東北大学、日本科学未来館、富士通株式会社、理化学研究所数理創造研究センター、理化学研究所量子コンピュータ研究センター、量子科学技術研究開発機構、一般社団法人量子技術による新産業創出協議会(Q-STAR)、N’SO KYOTO
出展作家/デザイナー(五十音順)|
安藤英由樹+田中成典、アンリアレイジ、井上仁行(パンタグラフ)、江渡浩一郎+アラレグミ、逢坂卓郎、落合陽一、片岡純也+岩竹理恵、久保田晃弘、後藤映則、錯視ブロックプロジェクト(大谷智子+丸谷和史+ヒガキユウコ+肥後沙結美+中村美惠子+磯谷悠子)、竹村眞一、種子島宇宙芸術祭実行委員会、永原康史、西澤 丞、平川紀道、古澤 龍、森脇裕之、横井 謙、ライノスタジオ、siro Inc.、Useless Prototyping Studio
プロデューサー|森山朋絵(東京都現代美術館/大阪芸術大学)
コ・プロデューサー|安藤英由樹(大阪芸術大学)、大谷智子(大阪芸術大学)
企画|瀬戸勇紀、吉岡佑真、大西将徳
メインビジュアル・展示グラフィック監修|永原康史
編集ディレクション|楠見春美
展示コーディネーション|莇貴彦、林秀夫(CG-ARTS)
6.広報用画像
※すべて参考図版です。
※希望図版の番号をお知らせください。トリミング・文字のせなしでお願いいたします。

7.問合せ先
(本展覧会について・図版請求先)
「エンタングル・モーメント」事務局
内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局|TEL 03-6257-1153
文部科学省 研究振興局 量子研究推進室|TEL 03-6734-4115
ウェブサイト|エンタングル・モーメント ―[量子・海・宇宙]× 芸術
(大阪・関西万博(EXPO2025)について)
ウェブサイト|大阪・関西万博(EXPO2025)