Q-Nekoプロジェクトキックオフの開催

令和8年4月13日
内閣府
科学技術・イノベーション推進事務局

1.概要

令和8年2月10日(火)から12日(木)にかけて、Q-Neko(The Nippon-Europe Quantum Koraborēshon)プロジェクトのキックオフミーティングが、フィンランド・ヘルシンキにおいて開催されました。

Q-Nekoは、令和7年5月に署名された「日EU間の量子科学技術に関する協力趣意書」に基づき実施される、日EU間で初となる共同量子技術プロジェクトです。本プロジェクトは、令和4年5月に立ち上げられた日EUデジタルパートナーシップの枠組みの下、量子技術を含む次世代計算基盤分野における協力を具体化する取組として位置付けられています。

本キックオフミーティングでは、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)、量子コンピューティング(QC)、及びこれらを組み合わせたハイブリッドHPC+QCに関する情報共有や、今後の研究開発・国際連携の方向性について意見交換が行われました。

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プロジェクト体制
Q-Nekoは、CSC – IT Center for Science(フィンランド)が主導し、以下の多様なパートナーが参画しています。
IQM Quantum Computers、Forschungszentrum Jülich、ドイツ航空宇宙センター(DLR)、CEA France、Thales、Jij、フランス国立計量・試験研究所(LNE)、VSB – Technical University of Ostrava、QunaSys、Aalto University、産業技術総合研究所(産総研)、長大株式会社、KDDI総合研究所

2.背景

量子技術は、材料科学、エネルギー・環境、通信、データ解析等の分野において、従来の計算手法では対応が困難であった課題への新たな解決手段として、国際的に研究開発と利活用の取組が加速しています。

特に近年では、従来のスーパーコンピューティングに量子計算を組み合わせることで、計算能力の高度化に対する取組が進展しており、量子強化型の機械学習や人工知能(AI)を含む活用可能性への関心も高まっています。

こうした中、日本及びEUは、それぞれの強みを活かしつつ、研究開発から実証、利活用に至るまでの協力体制を構築してきました。Q-Nekoは、こうした政策的背景の下、量子技術分野における国際的な専門性の強化と、将来の計算基盤の在り方を共同で検討することを目的としています。

3.趣旨

Q-Nekoは、日本側は戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)、EU側はHorizon Europe及びEuroHPC Joint Undertakingの支援を受け、日EU間の量子技術協力を具体的に推進することを目的としています。

本プロジェクトでは、主に以下の取組を通じて、日EUの中長期的な協力基盤の強化を図ります。

  • 研究者・技術者の交流を促進し、日EUの量子技術コミュニティ間における技術・科学ネットワークを強化すること
  • 両地域における計算資源や知見の共有を通じて、将来の戦略的協力につながる技術的ロードマップの検討を行うこと
  • 科学・産業分野の課題解決に資する量子対応計算手法やソフトウェア基盤の整備を進めること
  • HPCと量子技術の統合に向けたベンチマークや標準化に関する検討に貢献すること
  • HPC+AI+QCを統合した次世代ハイブリッドコンピューティングシステムの基盤を築くこと

また、キックオフ期間中に実施されたパネルディスカッションでは、研究の国際化が進展する中、量子技術分野における国際協力をオープンでありながら安全に推進していくことの重要性について議論が行われ、今後の日EU協力の方向性を共有する機会となりました。

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バネルディスカッション パネリスト:
Frédéric Barbaresco(Thales、フランス)、
Janne Hirvonen(フィンランド外務省)、
堀部雅弘(産総研/SIP Sub Director、日本)、
中田宙志(Q-STAR/Jij、日本)、
Laura Taajamaa(フィンランド教育文化省)

4.参考情報

日EU間の量子科学技術に関する協力趣意書への署名について

5.問合せ先

内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局
 重要課題(量子・マテリアル)
  電話:03-6257-1153(直通)