日本で特許権を取得する方法について教えてください。審査にはどのくらいの期間が必要ですか。また、特許使用品を輸入する場合に留意すべきことは何ですか。
特許を取得するには、特許庁に出願し、審査請求をし、必要な要件を満たしているか審査を受ける必要があります。技術分野にもよりますが、審査請求から第1次審査までに約26月かかります(平成16年末現在)。
特許使用品を輸入する場合は、当該特許に係る権利関係を証明する書類が必要になることがあります。
1.特許権を取得するためには、定められた様式に従い、日本語又は外国語(英語)により出願書類を作成し、特許庁長官に提出しなければなりません。オンラインを通じて出願することも可能です。出願に関する手数料は、特許印紙で納付して下さい。特許印紙は全国の主要な郵便局にて販売しています。
2.日本は審査請求のあった特許出願だけを審査する制度を採用しているため、特許出願を行っただけでは審査は行われません。従って、出願人は、審査を受ける必要がある出願については、出願日から3年以内に審査請求を行う必要があります。
3.審査は、出願された発明が特許を与えてよいか否かを判断します。審査の主な要件としては以下のものがあります。
・ | 自然法則を利用した技術思想か |
・ | 他人よりも早く出願したか |
・ | 出願前にその技術思想はなかったか |
・ | 産業上利用できるか |
・ | 公序良俗に違反していないか |
・ | 従来技術から容易に考え出せるものではないか |
4.税関では、輸入される貨物について、特許権等の知的財産を侵害しているか否かの確認を行っています。輸入貨物が侵害物品に該当する疑いがあるときは、当該貨物の侵害の有無を認定するための手続を執ることになっています。その際、権利者及び輸入者双方に証拠を提出し意見を述べる機会が与えられます。また、税関では、特許権等の権利者から「輸入差止申立て」がなされているもの等について、重点的に審査・検査を行っています。