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第1章 調査の目的及び方法等


1 調査目的

 本格的な高齢社会を目前に控え、国民の一人一人が長生きして良かったと実感できる社会を築き上げていくことが重要な課題となっている。

 このため、高齢者と若年世代との交流を促進し、もって高齢者の積極的な社会参加活動を促して活力ある地域社会の形成を目指すためには、対象となる若年世代層の高齢社会に対する意識の把握が必要である。

 このことから、「児童・生徒の高齢化問題に関する意識調査」を実施し、高齢者、高齢社会についての児童・生徒の考え方を把握し、今後の高齢社会対策を推進する上での基礎資料とする。

2 調査対象者とその選定方法

(1) 調査対象者
小学校5年、中学校2年、高等学校2年の児童・生徒

(2) 調査対象者の選定方法
「福祉教育推進事業(厚生省)」において指定された、小学校、中学校、高等学校のボランティア協力校について、(社福)全国社会福祉協議会の協力を得て、都道府県・指定都市社会福祉協議会から推薦のあったボランティア協力校の児童・生徒を調査対象者とした。

3 調査の実施

 この意識調査は総務庁長官官房高齢社会対策室の委託により、社団法人エイジング総合研究センターが実施した。

4 調査方法

 各調査対象校において調査票の配布、回収を実施。

5 調査事項

 ・祖父母との接触頻度

 ・祖父母との同居意向

 ・高齢者の年齢イメージ

 ・高齢期に大切なもの

 ・高齢者との交流経験

 ・高齢者との交流経験による意識の変化

 ・高齢者との交流への参加意識

 ・参加したい高齢者との交流の内容

 ・高齢者との交流の阻害要因

 ・高齢者との交流を促進するための必要条件

 ・ボランティア活動の社会的評価についての意識

 ・家族の介護方法に関する意識

 ・高齢社会に関する見聞き

 ・高齢社会の具体的イメージ

 ・高齢期の心構え

 ・社会での子ども数について

 ・社会保障に要する費用負担について

6 調査実施期間

 平成11年2月17日〜末日

7 調査対象者数及び有効回収率

  総数 小学生 中学生 高校生
調査対象者数 2,984人 976人 963人 1,045人
回収数 2,941人 961人 954人 1,026人
(回収率) (98.6%)  (98.5%) (99.1%) (98.2%)
有効回収数 2,940人 960人 954人 1,026人
(有効回収率) (98.5%) (98.4%) (99.1%) (98.2%)

8 調査の協力者

 この調査を社団法人エイジング総合研究センターが実施するに当たっては、下記の学識経験者による調査委員会を設け、協力を得た。

総括責任者 嵯峨座 晴夫 (早稲田大学教授)
  島村 史郎 (エイジング総合研究センター理事)
  瀬沼 克彰 (桜美林大学教授)
  堀  勝洋 (上智大学教授)
    (総括責任者を除き50音順、敬称略)

9 調査対象者の基本属性

(1) 性別構成比(問1)
  総数 男性 女性 無回答
総数 2,940 1,220 1,718 2
100.0 41.5 58.4 0.1
小学生 960 472 487 1
100.0 49.2 50.7 0.1
中学生 954 434 520 -
100.0 45.5 54.5 -
高校生 1,026 314 711 1
100.0 30.6 69.3 0.1

(2) 同居家族(問2)
  総数 祖父母 その他の人 無回答 回答計
総数 2,940 1,205 2,689 2,877 895 792 900 842 111 2 10,313
100.0 41.0 91.5 97.9 30.4 26.9 30.6 28.6 3.8 0.1 350.8
小学生 960 355 893 950 339 288 259 290 48 1 3,423
100.0 37.0 93.0 99.0 35.3 30.0 27.0 30.2 5.0 0.1 356.6
中学生 954 426 886 932 299 270 304 243 31 - 3,391
100.0 44.7 92.9 97.7 31.3 28.3 31.9 25.5 3.2 - 355.5
高校生 1,026 424 910 995 257 234 337 309 32 1 3,499
100.0 41.3 88.7 97.0 25.0 22.8 32.8 30.1 3.1 0.1 341.0

(3) 祖父母との居住形態(問3)
  総数 同居 近居 別居 死亡 不明
総数 2,940 1,205 494 1,144 79 18
100.0 41.0 16.8 38.9 2.7 0.6
小学生 960 355 251 338 12 4
100.0 37.0 26.1 35.2 1.3 0.4
中学生 954 426 123 374 23 8
100.0 44.7 12.9 39.2 2.4 0.8
高校生 1,026 424 120 432 44 6
100.0 41.3 11.7 42.1 4.3 0.6
注) 父方の祖父母及び母方の祖父母のいずれかとの居住形態

(4) 地域
  総数 北海道・ 東北 関東 中部 近畿 中国・四国 九州・沖縄
総数 2,940 370 946 561 458 272 333
100.0 12.6 32.2 19.1 15.6 9.3 11.3
小学生 960 119 301 179 152 98 111
100.0 12.4 31.4 18.6 15.8 10.2 11.6
中学生 954 125 320 174 158 79 98
100.0 13.1 33.5 18.2 16.6 8.3 10.3
高校生 1,026 126 325 208 148 95 124
100.0 12.3 31.7 20.3 14.4 9.3 12.1
注) 「中部」は新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知、三重の10県。

(5) 都市規模
  総数 大都市 中都市 小都市 町村
総数 2,940 667 709 404 1,160
100.0 22.7 24.1 13.7 39.5
小学生 960 150 321 129 360
100.0 15.6 33.4 13.4 37.5
中学生 954 251 97 199 407
100.0 26.3 10.2 20.9 42.7
高校生 1,026 266 291 76 393
100.0 25.9 28.4 7.4 38.3
注) 1. 都市規模は調査対象校の所在地による。
  2. 「大都市」とは東京都区部と政令指定都市、
「中都市」とは人口10万人以上の市(大都市を除く)、
「小都市」とは人口10万人未満の市をいう。


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