開会挨拶「高齢社会フォーラム・イン神戸」小野田審議官
小野田 壮
内閣府大臣官房審議官
皆さん、おはようございます。内閣府大臣官房審議官の小野田です。高齢社会フォーラムin神戸の開会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
この高齢社会フォーラムは、少子高齢社会において求められるシニアの社会参加活動を促進することを目的に、内閣府と開催地である自治体との共催により開催しております。久元市長を初め、神戸市の関係者の皆様方には、フォーラムの企画運営の段階から大変な御尽力をいただきまして心より感謝申し上げます。
さて、65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合を高齢化率といいますが、我が国の高齢化率は世界に例を見ない速度で進行しております。本年9月15日の時点で高齢化率は25.9%となり、過去最高となっております。ちなみに、神戸市におかれましては2月1日時点で25.1%となっております。また、7月に発表されました厚生労働省の調査によりますと、日本人の平均寿命は、女性86.61年、男性80.21年でいずれも過去最高を更新し、男性は調査が始まりました1891年以来、初めて80歳を超え、女性は2年連続で長寿世界一となっております。今後、男女ともに平均寿命は延び、2060年には男性84.19年、女性90.93年となると見込まれております。これからは人生90年時代を見据え、社会の仕組みや意識の転換を図り、意欲と能力のある高齢者は社会の支え手となり、全世代が参加した豊かな人生を享受できる社会の実現を目指していく必要がございます。
さて、本日のフォーラムでは、まず午前の部ではエイジレス・ライフ実践事例及び社会参加活動事例の表章並びに活動事例の紹介がございます。これは、年齢にとらわれず自由で生き生きとした生活を送る方や、地域において社会参加活動を積極的に行っている団体等を広く紹介するものであります。今年度は、全国で65名、55団体を表章事例として選考しておりまして、本日は近畿ブロックで受章された方の中から4名の皆様と4団体に対する表章、それとまた兵庫県においてこれまでに表章された方の中から二つの活動事例の紹介をいたします。
昨年度、内閣府で実施いたしました高齢期の社会参加活動に関する調査によりますと、活動したいという意識と実際の活動に乖離が見られます。一方で、子育て世代からは地域の支えについての高い期待がございます。社会参加活動は、生きがいや自己実現だけではなく、少子高齢化の進展による人口減少の中で、高齢者の方々が社会の重要な支え手、また担い手として活躍いただく場でございます。すでに積極的な社会参加を実践されている方、これから社会参加をしようと考えておられる方、皆様方の活動が不可欠でございます。是非、本日紹介いたします活動を今後の参考にしていただきたいと思います。
また、午後の部では、基調講演といたしまして、さわやか福祉財団の堀田力会長から、「地域の中で自分を生かす」をテーマに御講演をいただくこととなっております。さらに、社会参加を加速させるプラットホームづくりをテーマとしたパネルディスカッションを行います。「プラットホーム」というキーワードでそれぞれの分野で御活躍されている方々により、日常の御経験などを踏まえた活発な御議論を展開していただけることと思います。
最後になりますけれども、本日のフォーラムがお集まりの皆様の社会参加のきっかけとなることを祈念いたしまして、簡単ではございますけれども、開会に当たっての御挨拶とさせていただきます。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。