開会挨拶「高齢社会フォーラム・イン東京」

小野田 壮
内閣府大臣官房審議官

小野田 壮 内閣府大臣官房審議官の写真

 本フォーラムは、少子高齢社会において求められるシニアの社会参加活動を促進することを目的に、文部科学省、厚生労働省から後援をいただき、また高齢社会NGO連携協議会の協力により内閣府が主催しております。本日は、御多用のところ、多くの皆様に御参加いただきまして、誠にありがとうございます。心より御礼申し上げます。

 さて、平成26年10月1日現在の人口推計によりますと、我が国の総人口は4年連続で減少しております。一方で、65歳以上の人口は年々増加し、年少人口――これはゼロから14歳まででございますが、の2倍を超えました。65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合を高齢化率といいますが、我が国の高齢化率は26.0%となり、世界に例を見ない速度で進行しております。

 また、65歳時の平均余命は男性19.08年、女性23.97年となっております。今後も男女ともに延びていき、2060年には男性22.33年、女性27.72年となり、高齢期はさらに長くなっていくと見込まれております。高齢期においても健やかで充実した生活を送るためには、早い段階から準備をするとともに、多様な活躍の場を創出していくことが重要であります。

 本日の高齢社会フォーラムは定員を上回る申し込みをいただき、その約4分の1が60歳以下となっております。より若い世代にも参加していただくことで、多世代が支え合うという視点での議論をより深めていただけるとともに、若い世代の方には高齢期に向けての備えについて考える機会としていただきたいと思っております。

 後ほど高齢社会対策説明の中で紹介いたしますが、内閣府実施の調査では、「グループ活動に参加してよかったこと」として、「新しい友人を得ることができた」が最も多くなっています。
また、多世代との交流にも意欲的で、約6割の方が若い世代との交流に参加したいと考えています。さらに、「毎日の生活を充実させて楽しむこと」を重視している人の割合は、高年齢層ほど高い割合となっています。活気あるライフスタイルの創造や世代にとらわれない交流への高い意欲を生かし、既に積極的な社会参加を実践されている方、これから社会参加をしようと考えられておられる方々の今後より一層の御活躍を期待しているところであります。

 意欲的で、約6割の方が若い世代との交流に参加したいと考えています。さらに、「毎日の生活を充実させて楽しむこと」を重視している人の割合は、高年齢層ほど高い割合となっています。活気あるライフスタイルの創造や世代にとらわれない交流への高い意欲を生かし、既に積極的な社会参加を実践されている方、これから社会参加をしようと考えられておられる方々の今後より一層の御活躍を期待しているところであります。

開会挨拶の写真

 さて、本日のフォーラムでございますが、「挑戦するシニアが時代を開く-多世代が支えあう地域社会に向けて-」を全体テーマとしております。初めに、基調講演といたしまして、高齢社会NGO連携協議会共同代表、高齢社会をよくする女性の会理事長であります樋口恵子先生から、「シニアが主役 地域創生-出かける、出会う、何かできる-」をテーマに御講演をいただくこととなっております。

 また、午後からの分科会につきましては、3つの分科会がありますが、シニアの「挑戦」、「活躍」について、それぞれの分野で御活躍されている方々に大変興味深いテーマを設定していただいております。本日御参加の皆様には、出席されるそれぞれの分科会において、日常の御経験などを踏まえ活発な御議論を展開していただけることを期待しております。

 最後に、皆様の積極的な御参加により、本日のフォーラムがお集まりの皆様の社会参加のきっかけとなることを祈念いたしまして、簡単ではございますが、開会に当たっての挨拶とさせていただきます。

 本日は、どうぞよろしくお願いいたします。