基調講演「高齢社会フォーラム・イン津」

「あなたの能力を地域で生かす」

堀田 力
公益財団法人さわやか福祉財団 会長

堀田 力の写真

 ありがとうございます。全く偶然なんですけれども、先週もここで、津で、これは西口の方だったですか、お話しさせていただいておりまして。にもかかわらずこれだけの皆様方に御出席いただきましたこと、本当にうれしく光栄に思っております。

 1時間のプレゼンテーションでありまして、助け合い、これを今ぐっと広めなきゃいけない、そういう社会情勢になっている中でどのようにしてそれを広めていくのか。そういうメッセージを出したいといいますか、一緒に考えたいと思っております。

○最後まで輝く生き方

 最初に、どんな状態になっても人は生かせる能力を持っているという話をしたいんですけれども、大分前に実は亡くなっちゃいましたが、東海地方のある施設の女性で、92歳でお亡くなりになっているんですが、筋萎縮症を患われましてだんだん体が動かなくなっていく。もう最後のほうの状態は手も動かない、口もきけないという状態で、わずかに首と目を動かすことができる。

 しかし、彼女は短歌といいますか、和歌が好きな方で、いろいろ歌をつくっておられたんですが、施設長さんがなかなか気のつく方で、彼女に口にくわえたマウスを動かしてイップットできるパソコン、障害者用のパソコンを持ってきたものですから、彼女はそれを使って、手、足がもう動かない状態になっても自分の好きな短歌をつくっておられた。頭はしっかりしておられますので、自分でそうやっていろんな好きな歌をつくっている。

 それ自体が彼女にとっては生きがいだったんですが、パソコン、ですから、ITでつないでその歌を仲間に流す。そうすると、やっぱり歌の好きな仲間たちが今日の歌はすてきだねとか、ここがよかったよとか、いろいろ反応が返ってくる。だから、もう全く手足が動かなくても、そのようにして自分の好きな歌を通じて仲間たちとつながって、心が返ってくるわけですから、彼女はうれしいですよね。

 歌がお上手なものですから、弟子入りをする人たちも出てきて歌を送ってくる。歌というのは、やっぱり上手な人がつくるときりっと締まる。5、7、5、7、7、同じ数は合っていても、つくり始めのときはそれが俳句なのか、短歌なのか、川柳なのか、随筆なのかよくわからない。

 そういう5、7、5、7、7のポイント、ポイントをきりっきりっと上手な人が直してくれることによって、歌がきりっと締まった本当に和歌らしい姿になってくる。直してもらったらうれしい、本当に先生のおかげで私の歌はこんなにすてきになったというような感謝の言葉がまた返ってくる。

 だから、本当に手足が動かない、口もきけない状況というのはぞっとする状態なんですけど、彼女は本当に歌と人とのつながりに命を燃やしておられた。私もお亡くなりになる少し前にお目にかかっているんですが、もちろん話はできないんですけど、目がきらきらと輝いていて、この方は自分の命を大切にして日々を送っておられるというのがその目の輝きからひしひしと伝わってきましたね。

○濡れ落ち葉症候群

 私のさわやか福祉財団は比較的、男性でボランティア志望の人たちが来てくれるんですけれども、来たころは大体何かよれよれとした感じで疲れている。どうしたんですかと言ったら、いや、やっと退職して少し家でゆっくりしようと思ったら、妻が邪魔になると言って掃除機の柄でお尻を突つかれてうちにおれませんので出てきました、なんて、そういう男性が結構いて、私のところは大企業とか、元公務員とか、そういう方は珍しいんですけど、あまりそういう人はボランティアをしてくれないんですけど、私が元法務省にいたものですからそういった方が多いんですけど、したいから来るんじゃないんですよね。ほかに行くところがない。

 追い出されて、大体パターンは決まっています。最初は公園ですね。近所の公園、公園というところは暇な男がぶらぶらするところじゃなくて、あそこは幼い子供を連れたお母さんたちの社交と戦いの場でありまして、やっとうちはミキの服を子供に買ってやったと思ったら、向こうの子はイブ・サンローラン、負けたなんていうのは視線がばちばちっと交わされておる激しい心理的戦争の場でありまして、そんなところへぷらぷらすることのない男が入っていったら、これはたちまち共同の敵、うちのかわいい娘を盗みに来たんじゃないかなんて冷たい目で見られますからゆっくりはしておられません。

 大体パターンが、その後図書館へ行くか、途中美術館経由か、美術館は足が疲れるんですよね。そう長くはもたないので、大体最後は図書館あたり。図書館というのはゆっくりできるか。これはまた認識不足でありまして、あれは受験戦争、ぎりぎりとした学習の場ですから、そんなところへ読む本も決まっていないような男がふらりふらり入っていって、これはもう邪魔で、あのきりきりとした雰囲気の中に耐えられない。

 ハローワークへ行っても自分にふさわしいような仕事は見つかりません。といってあそこにあるような仕事はしたくない。でも、行くところがない。そういえば何か元役人でボランティアをやっているのがいたななんて、そのあたりで思い出していただいて訪ねていただくんですけど、大体来られたころはもう心身ともに疲れ果てて目に光は全くない。肌はくすんでいる。

 ボランティアしたいんですがなんて言ってくれるんですけど、いや、あんたボランティアするほうじゃなくてぼつぼつしてもらうほうに入りつつあるんじゃないですかみたいな感じで、どんな活動をしたいんですかと言ったって、さあ、私は何がしたいんでしょうなんて、何がしたいんでしょうと言ったって初めて今会ったところで、私にはあんたが何をしたいのかわかりません。

○生き方がわからない

 でも、ボランティアというのは御承知のとおりお金がもらえる活動じゃないんだから、それはもうしたいことをしないと続かないので、あなたはどんな活動をしたいんですか。いっぱい、子供、国際、環境、環境だって山、川、海、いろんな活動があるんだけど、何かしたいと思っておられたようなことはありませんか、と。いや、そんなこと考えたことなかったですねと言って、それじゃ、ちょっと御紹介するわけにもいかないので、またそういうしたいことを思いついたらお訪ねください。大体会員になって、さわやか福祉財団の3,000円の会費を払ってお帰りになるんですが、ほとんどの方がそれっきりですね。1年たっても会費の更新もなく、さて、あの方はどうされたろうなと。もう幽霊会員ですよね。もうひょっとして幽霊になっちゃっている可能性もある。

 ですから、自分のしたいことが見つからないとボランティア活動、助け合いなんていうようなものは入れないので、それはその人の生き方の問題ですよね。その人の人生どんなことをして最後まで暮らして、どんなところで人の役に立つ、人の役に立つのは俺は嫌だという人も結構おるんですけどね。

 役に立たないなら立たないでいい。それはそれで金もうけでも、旅行でも何でもいいんですけど、ともかく自分としては一生こういうことで自分を生かしていきたいよという、それなしでただ仕事について出世競争だけ、あるいはもうけの競争だけやってきた人はそこがなくなっちゃうと本当に生き方がわからない。生き方がわからないということは、助け合いなんかやれるはずないですよね。やる気もありません。

 大体そのまま、あるいはうちへ帰られてどうなっているのか。追い出すほどの奥さんなら大丈夫だと思うんですが、それは本当にいい奥さんで、追い出されたらぜひぜひ追い出されて、外で自分の居場所、やることを見つけてくれるのが一番いいですね。

 この間というか、私の友達ですが、辞めてうちでずっとテレビを見るだけの暮らしですね。濡れ落ち葉とか、粗大ごみとか、いろいろ言われていますよね。粗大生ごみ、生ごみですよね。産業廃棄物とか、これも大体わかりますよね。

 この間奥さんが入院した人がいて聞いてみると、産業廃棄物、ずっとテレビを見ておって、奥さんは2階で仕事をしていたらしいんですけど、お母さんと言って1階で呼ぶものですから、奥さんのことを、奥さんは仕事の手をとめて下へおりていって、そうしたら御主人が庭を指さして「洗濯物落ちている」と言ったらしいんですよね。その洗濯物はあんたの洗濯物じゃないかと。あんたは朝からそこにべたっと座ってテレビを見ておって何もしていない。私はずっと仕事をしている。そのあなたがちょっと庭へおりてそれを拾ってかけてくれればそこで事は終わるのに、何で、2階で仕事をしている私を呼ぶのか。これでキレたんですね。それまでにずっとたまっていたんです。

 だけど、長い間働いてきたんだから我慢しようと思って、飯、風呂、寝る、はいはいと言ってやっていた。その間にたまりにたまったやつがこの「洗濯物落ちている」でキレちゃったんですね。それで鬱になっちゃって奥さんが入院した。奥さんが入院したら何もできませんから、コンビニの買い物もできないんですから、酒屋に電話して酒を注文するだけしかできない。

 部屋の隅にずっと酒の空き瓶が並んでいって、部屋を一周するぐらいのころに栄養失調で倒れて入院して、やつが入院したら奥さんの鬱病がけろっと治ったんですね。

 それで、その後は知りません。私もフォローしていませんが、奥さんがお元気でおうちにおられるので、その後どうなりますか。そういうのが結構いるんですよね。やつも仕事はできるばりばりの公務員だったんですけれども、もう仕事場では「鬼の何とか」とか、よく職場にいるじゃないですか。「鬼の何とか」、「般若の何とか」、「情け知らずの何とか」、大体4人ぐらいはひどい上司が1つの局にいるものですから、やつもその鬼の1人だったんですけど、もうまるっきり辞めた後だめになった。これは奥さんが優し過ぎたからですね。これは大間違いです。

○亭主には「旅」をさせよ!

 早く亭主をへばらそうと思えば、もちろん優しくすることはいい作戦だとは思います。何もさせずに、いいよ、ゆっくりしていなさい、もうあなたはたっぷり仕事をしたんだからと言って、いや、お酒どうですかと言って朝から酒、もちろんあなたは仕事がないんだから幾ら朝から酒を飲んでもいいでしょう。お昼はたっぷり脂の入った豚肉、ラーメン、たっぷりそれを食べさせて、ちょっと時間はかかりますけど、そういう作戦もないわけじゃないんですけど、これは手間がかかりますね。時間もかかりますし、だから、できればやっぱり冷たく放り出して何か好きなことをさせて元気にさせて、自分が下手して先に逝ったって彼が長生きしても大丈夫なようにしてあげるのが本当の優しさだと思うんですけど、三重県はいかがでしょうか。

 しっかりと夫に生活面の自立をさせる。経済面、社会面の自立は仕事をしている人ですからしていますが、あと生活面の自立ですよ。これを自立してやるようにしてあげる奥さんが本当の愛情のある奥さんなんだと思うんですが、夫のほうもしっかり自分で頑張って出ていってやらなきゃいけない。そう言うと、いや、俺はそんなやることはやれないよとか、結構助け合いの活動をやりたがらないのが多いですね。

 奥さんから相談を受けることも結構あって、いろんな例があるんですけど、これは80を過ぎた中小企業の社長さんですね。奥さんが相談に来られて、うちの主人は先生がボランティア、ボランティアと言っておられるので、ボランティアのいいところを紹介してもらえませんかという話で、いや、それは紹介できないことはないけど、やっぱり自分でこれがしたいということがないと紹介できないですから、御主人は趣味とか何かで楽しみにしておられるようなことはありませんかと聞いたら、いや、うちの主人は仕事ばっかり、金もうけばっかりですと言って、いや、御主人は学生時代、中学、高校のころにこんなクラブ活動をやっていたとか、こんなことが好きだったとか、何か聞いておられませんかと言ったら、いや、主人のお母さんに聞くと、主人はもう小さいころから金をためることばっかり考えていたと。それじゃ、紹介するのは難しいんですけど、考えてみましょうと言って、それである女性の団体で高齢者のおうちへ伺って家事を手伝うという、そういう助け合いの活動をやっている団体があって、そこの会長さんから、お金集めが、寄附集めの上手な人を紹介してほしいと頼まれておったものですから、それなら行けるかなと思って、御紹介できるかもわからないけど、それはその人は最初から会長にしてあげないとプライドが高い人ですからと。

 いや、もうお金さえ集めてくれるなら会長でも大統領でも総裁でも何でもしますというお話ですので、御主人に会ってこうこうこう、高齢化時代で今大変ですと。

○高齢者も適材適所

 この後、行政説明でも出てくると思いますけど、高齢化が進んでおって、これをちゃんとやる。これが今一番大事なこと。そういうことを一生懸命やっている活動している団体がある。そこでしっかりリーダーを求めているんですけど、いかがですかと。いや、それは、今は高齢者の時代だよ、何とかしなきゃいけない。その活動はなかなかすばらしいと。どこでどうすると。概要を説明したら、なかなかいいと。じゃ、ちょっと行ってみるかと言って行ったんですけど、行ったらもうはまり込んじゃって、もううちも帰らないし、そっちで頑張っている。奥さんが大喜びで、もう主人はあっちのほうへ入れ込んで、息子が、息子は50代で社長なんですけど、全然でっち扱いされたのが本物の社長に、息子もやっとらしくなってきて、本当に仕事も主人はセンスが古くなっていたのが、息子の新しいセンスで仕事も盛り上がってきて本当にありがとうございましたと奥さんから大感謝されて、それっきり何にも連絡がないのでそのままにしていたんですが、何か月か、1年ぐらいたったころですかね。

 あまり静かなものだからどうなっているか電話してみたら、いや、堀田さん、寄附のほうは結構集めてくれているんですけど、何しろあの人はもう何でも自分の思うとおり、言うとおりにしなきゃいけない人で、と言って大分ぼやかれて、いや、そういう人であることは最初に申し上げたと思うんですけどと言ったら、いや、いいんですと。あの人にさんざん朝から言わせて15分ぐらいみんな黙って聞いて、あの人がお金集めへ出ていったら、私らみんなで相談してやり方を決めています。

 ちゃんと副会長、もとの会長の女性も上手に彼を使ってくれておりまして、だから、やっぱり彼の社交的な性格とか、それもぴったりはまったんですね。その後も10年以上結構もてていたようですけど、非常に元気で会長を務めてくれて、その会は元気になりましたね。だから、はまれば行くんですね。

○どんな人にも活躍の場はある

 そう言っていましたら、またこれも奥さんなんですけど、うちの主人を何とかしてほしいと言って、御主人はお仕事で得意なこととかそんなものはないですかと言ったら、いや、うちの主人は仕事をサボることばっかり考えて、休みの日が大好きで、どの仕事もだめな人。学生時代にこんなクラブ活動をしていたとか、そんな話は聞いていませんか。いや、それは何か学校時代もお勉強の時間はもちろん嫌い。体育の時間も音楽の時間も嫌い。休みの日が一番好きという。

 全く主人は動きませんので、あれがべたっとうちにおって私は本当にうっとおしくてうっとおしくて。何とか、先生は何でも能力があって、人間20は能力を持っているからどんな活動でもやれと言っているじゃないですかと言われて、わかりましたと。じっとしておられるのがお好きなら、じゃ、ボランティア団体の事務所の留守番役を御紹介しましょうと言って御紹介して、結局そこにはまってくれたんですね。もちろんじっとはしていられないですよ。じっとしているだけじゃ務まらないんだけど、だから、動かないのが好きな人でもはめられるところはあるので、どんな人でもいろんな能力がたくさんありますので、それをうまく引き出して生かしていただくという、これがこれからの助け合いづくりの決め手になります。

○新介護保険法

 御承知のとおり、この後行政の方から御説明があるようですけれども、今年の4月から新しい介護保険法の施行があって、要支援の1と2の生活支援を介護保険制度の給付サービスから外して、これを市町村の責任で、助け合いでやってもらうという、そういう仕組みになりましたよね。だから、助け合い、今までのようなのんびりしたというか、私は24年間助け合い活動を広めてきています。助け合い活動をやったら元気になりますよ、楽しいですよと言って広めてきているんですけど、確かに伸びてきてはいるけど、そんな要支援者の生活支援をどこでも全部引き受けられますと、とてもとてもそこまで行っていません。

 それで、猶予期間が3年ということですけど、そんな3年で引き受けられるところまで行きません。しかもその後に、3年後、30年、要支援だけじゃない、要介護の1と2も介護保険制度から外して地域支援、助け合いのほうに持ってこようという、これはもう閣議決定していますから、こっそりしています。こっそりって別に秘密でやったわけじゃないんですけど。

 今年はこっそり行って来年は法改正しなきゃいけないから、それはわっとなると思います。それで、火がつきますね。要支援ぐらいだとまだ何とかやれるなという感じはありますけど、要介護1になりますと大変ですからね。だけど、そうやらないと保険料が上がってこれがもたなくなる。次の3年目の改正でまた6,000円台へ行くでしょうから、もう5,000円を超えていますから、最初は3,000円だったのが、これは払い切れるのか、このまま行くとずっと上がると8,000円、9,000円行きますからそれはもうもたない。何とかしなきゃいけない。

○地域の助け合いが鍵

 もう何とかすると言ったら、一番の手はうば捨てです。でも、うば捨てって、そんなこの文明社会でそういう非人道的なことはできるはずがないですよね。それで、できないとなると家族で見てくれ、これはできません。家族ができないから介護保険制度ができているわけで、もう一遍介護保険制度ができる前の親殺し、離婚、あの悲惨な状況に戻す。それはできない。

 あとはどうする。残っているパワーは地域の助け合い、これしかないですよね。地域の助け合い。もう家族がやれないとなると、あとはもちろんお金という手があるけど、お金は今言ったようにこれ以上はなかなか上げにくい。何とか抑えなきゃいけない。そういう状況になると、お金がだめとするともう助け合いの力しかないでしょう。

 実際、昼間バスに乗っていますと大体お年寄りですよね、昼間は。地域にまだまだお年寄りがたくさん、まだまだと言ったってお年寄りの方がたくさんおられてお元気です。このお元気なお年寄りの方々の力をもう一度助け合いのほうに、朝から晩まで助け合いというわけじゃないですよ。一億総活躍なんか言われると、俺また活躍せんといかんのかなんて、活躍というと朝から晩まで何かかごを担いでいるような印象がありますけど、そんなことはしていただく必要はない。1日せいぜい1時間、2時間、ちょっと時間を出していただければ、ちょっと手伝っていただければ暮らしていける、そういう層の方々ですから、それはもう気持ちがあればやれるだろう。私の友達を見ておりましても大体ゴルフをやっていますよね。ゴルフか旅行です。あのゴルフも、忙しい中何とか、日曜日も仕事をしなきゃいけないけど、しかし、もう仕事で気持ちがくしゃくしゃするよ。

○相互理解という幻想

 もう何とかゴルフでもしてぶっ飛ばさないと気が済まないと言って、そしてゴルフをしに行くとぶっ飛びませんけどね。もう年が行くと昔の半分も飛びませんけど、それでもいい仲間とやっていると気持ちがすっとしますよね。

 あれは、暇で毎日いつでもゴルフできるようになると、ゴルフっておもしろくないもんですよね。私ももうやめましたけどね。まだ友達はやっていますけど、スリルがないというんですかね。ですから、途中でちょっと調子が悪かったらもうさっと帰ってしまいますよ。本当におもしろくないんでしょうね。だから、どんどん年金を減らして、それでも奥さんは黙ってゴルフに出しています。それはいないほうがいいですから、おったらうるさい。出していますけれども、金を使ってあんなおもしろくないことをしてどうなんじゃと思いますね。

 それから、旅行。旅行も初めはいいですよ。最もこの間、定年退職した知り合いで、朝寝ていたらしいんですけどね。ちょうど朝のNHKのテレビがあるじゃないですか。今朝やっていますけど、あの時間帯にばっと起こされて早く出ていってよと奥さんに言われたらしいんです。京都生まれの奥さんですけど、早く出ていってと言って、いや、もう今日から休みなんだからゆっくり休ませてくれよと。そんな休みでも何でもあんたがそんなところに寝ていたら邪魔やからはよ出ていってと言って、それで奥さんに出ていけ、出ていけと言われるものですから、彼は奥さんに言ったらしいんですね。

 実は、自分は定年退職したらあんたと一緒に世界遺産めぐりの旅行に行ってあちこち見ていきたい。まずマチュピチュに行きたいと言ったらしいんですね。自分はあんたと一緒に遺産めぐりするのが楽しみで今まで頑張って頑張って仕事をしてきたんだと言ったらしいんですよ。それまで言っていなかったらしいんですけど。そうしたら、奥さんが、うちが何であんたと一緒に行かなあかんねん。すぱっと断られたらしいんですね。嘆いていました。

 しかし、冷たい鬼みたいな奥さんみたいに聞こえるけど、あんたが絶対それまで奥さんにあんたと一緒に行ったらおもしろくない、そういうことをいっぱいやっているに違いない。絶対原因があるぞ。奥さんの話をろくすっぽ聞いていないんじゃないかと言ったら、いや、別にもうそんな妻とは話をしなくたって、妻は私の気持ちはもう全部わかってくれていると言って相思相愛みたいなことを言うものですから、どこからあんたの妻はあんたの気持ちが全部何も言わなくてもわかる、あんたはそう思っているんだと言ったら、いや、帰ってきたらちゃんとすぐ飯が出るし、飯が終わったらちゃんと風呂が沸いているし、風呂が終わったころにはちゃんと布団が敷いてあるので、何も言わなくてもさっさっとしたいことはわかってもらえる。そんなものはわかっていることにならん。あんたがする手順をしてあるだけの話で、あんたの気持ちなんか全然わかっていない。それだけではわかったことにならんぞと言った。

 それで、奥さんに聞いてみたら、もうあんな人は20年前から、子育てのころはいろいろ言ったんだけど、何にも聞いてくれない。ふんふんと言って全部私任せで、もう20年前に私はこの人とは一緒にいるのは嫌だと。定年退職してお金が入ってくるまでは我慢しようと。

 その定年退職の日を今まで楽しみに生きたのに、その定年退職してから海外旅行、ぞっとしますと言って、だから、奥さんはやっぱりあなたが全然聞いていないと言っているぞと言って、離婚したいと言っておられると言ったら、もう青天の霹靂でへばっていましたね。何とかならんかと言って私に言うものですから、いや、それはあんたの責任で、弁護士でも夫婦仲は何ともなりませんと。自分の責任で解決せいと言って、そんな冷たいと言っていましたけど、まだへばっていますが、自業自得ですよね。

 旅行もそんな夫婦で行ってどれだけ楽しく行けるかという問題がある上に、私も海外旅行、実はロッキード事件が終わった後、妻と一緒にバリ島へ1週間行ったんですよね。あの事件の間6年間も、深夜に帰って朝出るという、土日なしで。だから、息子が鉄棒で頭を打って1週間入院したんですけど、それを私は知らなかった。妻も私に言わなかった。言って心配させたくないと言って、それぐらいにうちのことを全くやっていなかったものですから、事件が終わってこの際妻によいしょしておかないと定年離婚は間違いない。そういう目に遭いたくないので、妻を連れて団体のツアーに申し込んでインドネシアのバリ島旅行へ行ったんですよね。

 それで、何組か来ておって、そのころ私より上の高齢者のカップルもいたんですが、このカップルが食事するときも別々、いろんなオプションのツアーがあるんですけど、全く出てこない。全く別々なんですね。何で旅行へ来て、最初は出かけにけんかしたのかなと思っていましたが、1週間全く別々ですから、ついに帰る飛行機の中で、私も好奇心が強いものですからたまりかねて御主人のほうに、御夫婦でおみえのようだけど、お見受けするとほとんど一緒に出かけることもなく、食事も別々で、そんなにずっと別々でおられるなら旅行へ来ても楽しくないんじゃないですかと。

 若干余計な質問を好奇心に駆られてしたら、いや、私は、仙台の方ですけど、日本でうちで2人一緒におると朝から晩までいがみ合っていますから、旅行している間は、一緒に顔を合わさない限りはいがみ合わずに済みますので、それで旅行しているんですって。そんな旅行じゃ全然面白くないんじゃないですかと言ったら、いや、別に旅行で面白いから来ているわけじゃない。いがみ合わないために旅行しているって、何回ぐらい今まで旅行されたんですからと言ったら20何回、世界中へ行っていましたね。

 世界中へ行っていて、ほとんどあそこが面白かったとか、そういう話がないんだから、ただうちにずっと一緒にいるのが嫌で旅行しているって、そんな旅行していてもしようがないんじゃないかと思うんですけど、大体今のは極端な話ですが、仕事を辞めて旅行というのが多いですが、初めの2、3回はいいカップルで仲よくやっていますけど、大体3回、4回目、5回目ぐらいから今言ったような夫婦に似たような状況にどうもなるようですね。

○共通の目的と趣味の合致

 だから、旅行のほうもそれぞれこういうことを勉強したいとか、何かテーマを持って行っておられる場合は一緒におっても楽しい。私のおやじ、おふくろは一緒によく旅行していました。おふくろのほうが俳句をつくって、おやじのほうが短歌、つまり人間が違うんですよね。俳句をつくる人間はきりっとしています。ポイントをしっかり見て、短歌をつくる人間はだらっとしていますよね。

 短歌をつくる人に比べれば5、7、5、7、7、この長い分がたらっとしていて何となく甘いですよね。それで合うわけで、だから、両方がつくった俳句と短歌を見ると本当に面白いですよね。見るところが全然違うんですからね。お互いに面白がりながら旅行をしています。

○仲間つくりが生きがいづくり

 そういう旅行ならいいんですけど、テーマなしにただ旅行だけでももたんでしょうと。やっぱり何かやって人からありがとうと言ってもらえる。これは長もちしますよね。ですから、どうせ何か趣味でやるというなら、趣味で絵を描くというなら、自分一人で絵を描いていないで、老人ホームの絵を描く日もありますよね。そういうところへ行って一緒に絵を描いて先生、先生なんて言ってもらえますよ。生け花だって、生け花なんて自分一人で習ってやっていると大変ですよ。結構月謝がかかりますし、それで人に見てもらう展覧会のときなんて半分以上先生が手を入れちゃって、誰の作品か、自分の作品だっていう感じがしなくなっちゃいますよね。見に来るのは親戚だけですよ。親戚に褒めてもらったってそんな見え透いていますよね。うれしくもない。高い金を使って人に直されて、親戚に無理やり褒めてもらって、それじゃ面白くないじゃないですか。

 下手くそでもどんな老人ホーム、特養でもどこでもいいですけど、持っていって飾らせてもらったら、それはおじいちゃん、おばあちゃんがいいねと言ってじっくり見てくれますよ。暇ですから。いいねと言って、それは何を褒めているかわかりませんよ。花を褒めているだけなのか、生け方を褒めているのか、そのあたりはわかりませんけれども、いずれにしても自分の作品で、先生からこてんぱんに直されるよりはいいねと言って、この花もなかなかいいですけど、どなたがお生けになったのか知りませんけど、やっぱり花がいいですよね。花を褒めてもらうだけでもうれしいじゃないですか。だから、自分で、一人でやっているよりはそういうところへ持っていく。役に立っていいねと、こう言ってもらうのがうれしい。

 父も母も短歌と俳句をつくって見せ合いっこしていましたが、あれも結構やっている人、趣味の方が多いですけど、あれは投句というんですか。なかなか載りませんから、そう簡単には載らないですよ。あれに載るのはよっぽどのことで、20回か30回で載らなくて、今度は載るだろうなんて楽しみにしていますけど、載らなかった。またこの選者は見る目がないとか、怒りっ放しですよね。

 そんなことをしているなら、やっぱり俳句をつくる仲間とか、特に特養では歌もある、俳句の会もあります。そこで一緒に句をつくっていると、いや、いいのができましたねと言って褒めてくれるし、できればボランティア団体の情報誌なんかに載っけてもらうというか、もう簡単なのはボランティア団体の情報誌の編集長をやるといいですよ。大体編集長はあいています。ボランティア団体はそんな辛気臭いことをしているのは嫌なので、大体出ていくほうが好きですから、会計と編集長は大体もう行ってすぐなれますから。

 それで、編集長になったらしめたものですよ。もう自分の俳句、短歌を好きなように載っけていりゃいいじゃないですか。人が見てくれますよ。それで、なお褒めてくれますから、ボランティア仲間は温かいですから、すてきな句ですねなんて、こんなものは投稿したって絶対載らないよなんていうようなものでもちゃんと褒めてくれますよ。

 いや、すごいとか言ってね、意味がわかりますとか言ってね、意味がわからない俳句があるのかと思いますけれども、そういう人が褒めてくれますから。だから、やっぱり自分の特技を、誰でも特技はありますから、今文科系ですね。大体中学、高校時代に文芸部とか、何か国語が好きで文科系の人はそっちのほうでやると結構楽しくやれますし。

○若い時の夢を実現する

 それから、思春期のころにこういうものになりたいなと思っていたものになると続きますね。大体思春期のころって、体も大人になってややこしくなってきますけれども、心もあのころに大人になるので、そのときに憧れる、長嶋に憧れたとか、我々の時代ですと有馬稲子に憧れたとか、知らんでしょうね、若い人は。知っている知っていないで年齢差が出ますが、あのころに憧れたのが大体その人の一番本物ですから、そういうことをやると続きますね。能力もそういう面であります。

 ただ、王、長嶋になりたかったのが、今から王、長嶋にはもちろんなれませんし、今から長嶋さんみたいになるのもあまり勧められませんから、地元の少年野球チームの監督、最初から監督が無理ならコーチですね。これで行って一緒にやっていますと、もともとそっちの傾向ですから、監督とかコーチとか言われて頑張れとか言って、去年は津地区の準決勝までしか行けなかった。今年は決勝に出ることを目指して頑張ろうなんてやっていると、もうそれはもともと好きな道ですから続きますよ。

 これは奥さんも結構喜んでくれます。昼間から大体出ていますから、それで帰って洗濯を自分でやって自分で干せばこれはもう奥さんにもっと喜ばれる。事のついでに奥さんのものも洗えばさらに喜ばれる。これが生き延びる道ですね、この高齢社会で。そのようにして自分のあのころしたかったことをやる。大体もうその道へ入るともっています。

 だから、有馬稲子に憧れていたなんて、これは女優志望ですよね。ボランティア団体へ入る。大体ボランティア団体は年に1回会をやって、介護劇とか、ああいうのは結構やりますよ。介護劇。有馬稲子志望はこの介護劇が狙い目です。お嫁さんを志望したらだめですよ。これはもういっぱい志望者がいますから、意地悪するしゅうとめ、これがあいていますから、これを志望したらもう新人でもすぐなれますね。

 そこで演技力を発揮してくれればいいわけだけど、あまり迫真の芸を披露するとひょっとしたらあの人、あれが地じゃない、なんてあらぬ誤解を受けますから、その辺は演技力はほどほどにしてしゅうとめ、これはもう俳優志望の方の能力を発揮する最高の道ですし、平素だってこういう会で、今日はどなたが司会か知りませんけど、大体この会で司会進行役なんてやるのは有馬稲子志望のような方ですよ。若かりしころはなんて面影も残っていないわけではない声の美しい、大体そういう方が進行役をやられますからこれはすぐわかりますよ。そういう人はアドリブをやりますから。書かれたやつをそのとおり読んで時々つかえている人、これはもう無理やりやらされている人です。

 若いころに志望の方はその辺俳優としてやりたいですから、結構台本に書いていないせりふを入れたりして、今日は後ろのほうの方はもう少し前に出てお聞きください。

 元検事ではありますが、かみつきませんから、なんて変なアドリブを入れられたりして、あんなものはシナリオに書いてあるわけじゃない。この人は元女優志望だったんじゃないか、あるいはキャスター志望だったんじゃないかなんて、そしてやっぱり生き生きとやられますよね。だから、そういうふうにして思春期のころになりたかったものというのは1つの続くやり方の狙い目ですね。ぜひそれで進めてみてください。結構続きますから。

 ただ、要注意は歌ですね。この歌のボランティア志望というのはなかなか扱いが厄介で、うちのさわやか福祉財団にもかつていたんですけど、もう歌が好きで、集まるとすぐボランティア参加なんて歌わされるんですよ。うちの団体は中間支援団体ですから、直接のサービスはやらないので、ありがとうと言ってもらえる機会がそんなにないんですね。助け合いの報酬はもうありがとうと言ってもらう、これで元気になるわけですから、だから、うちはなかなかないので、彼が、私は一遍この活動ももちろん好きだけど、歌で直接おじいちゃん、おばあちゃんに喜んでほしいと言い出して、言い出したなと。しようがないです。直接喜んでほしい。

 それで、知り合いの施設へ電話して、うちですごく歌の上手な人がいるんだけど、歌でおじいちゃん、おばあちゃんを喜ばせたい。喜んでほしいと言っているんだけど、食事の後ででもそういう会をつくってくれませんかと聞いたら、またですかとか言われちゃって、しかし、さわやかさんだから何とかしましょうと言ってやらせてくれることになったので、やつはギターを担いで意気揚々と出ていって5曲以上は絶対歌ったらいかんぞとかたく言い聞かせて出したんですが。

 夕方になって意気揚々と帰ってきて、おじいちゃん、おばあちゃんが喜んでくれましたと言って、私も嫌がられているんじゃないかと思って心配だったものですからすぐ電話を入れて、何かすごく喜んで帰ってきましたけど、大丈夫だったんでしょうかと言ったら、いや、大丈夫。おじいちゃん、おばあちゃんもすごく喜んでくれて、こういう人がさわやかさんから来るからちゃんと拍手してねと頼んでおいたら本当におじいちゃん、おばあちゃんが一生懸命拍手してくれて、それで5曲終わって帰るときもみんな拍手されるものだから意気揚々と帰っていったので、おじいちゃんとおばあちゃんが、今日はいいことしたよ、あの人喜んで帰ったよと言って、後で本当に喜んでくれていましたという報告なので、これどっちがボランティアなのか。

 だから、歌というのはちょっと御迷惑をおかけする面もありますので要注意ですが、それ以外の助け合い、いっぱいやれることがありますので、みんなその能力を持っておられます。ぜひこれからわっと広める機会に、これからの広める役の方、津でも選ばれます。生活支援コーディネーター、協議体、協議体は誰がなってもいいですから、自治会の会長さんとか、NPOのリーダーとか、いろんな人が生活支援コーディネーターと一緒に広げる。これは広げる役ですから、この方々がいろんな働きかけをするでしょう。

○一人一人の意見を尊重

 特に大事なのは、これはやっぱり住民が今まで以上にがっと動かなきゃいけないから、住民の気持ちを聞く。だから、住民集会、ワークショップを丁寧に地域地域で開くことが大切です。これは生活支援コーディネーターや協議体が真っ先にやるべきこと。

○あなたが地域のために何ができるか

 そして、この住民集会、100人に1人ぐらいしか来ていませんけれども、志のある人が来てくれますから、この人たちがその地域で集まって、あなたはどんなことで助けてほしいですか。これはいっぱい出てきます。ごみ出しとか、買い物とか、移送サービスとか、いっぱい出てきます。それと同時に大事なのは、あなたは地域のために何をやってくれますか、この問いが大事なんですね。

 あなたは何がしてほしいか、しかし、どんな人もいろんなことをやれますから、そして、あなたは何ができるか。この両方をこの地域の集まりで話してもらっていると、おばあちゃんごみ出しはよくわかったと。それは上からごみ捨て場まで持ってくるのは大変だと。我々がやってあげるよと。曜日で担当を決めてやるから、あのおばあちゃんのごみ出しを手伝う人なんて、その場でもう曜日を決めちゃってやる人が出てきます。今、全国であちこちやり始めていますが、この間福岡でやったときはいろんな助け合いのチームができ上がっていってこんな助け合いをする。

○共感から生まれる助け合い

 おばあちゃんが、私はもうすぐお迎えが来るので、そのときに孤独死も嫌だし、お葬式を出してもらうのも嫌だし、子供も信用できないしなんていろいろおっしゃったので、それはもういっぱい出ました。それはまずその前に認知症になるときに備えて市民貢献活動をやっておる人がいるから、紹介するから、頭がはっきりしているうちからしっかり面倒を見て判断してくれる人を頼んでおいて、我々が見守りをやるから、ここの話し合いで見守り、もう孤独死は大丈夫。

 でも、お葬式も我々でやってあげるから、お葬式をボランティアでやってあげるから安心しなと。かかるお金の分だけ残しておいてくれればいいから、安いところを見つけてあげると。これでおばあちゃんは安心だろうと。だけど、お葬式のとき、いい写真がないっておばあちゃんが言っている。それじゃ、写真は私がボランティアで撮ってあげる、と言って写真を撮るのもボランティアというんですかと思ったけど、それなら写真を撮るなら私ができるからと言って、車いすの方がおっしゃって、手が震えている。それもボランティアで写真の心配までなくなった。そういうふうに目の前でこういう助けが欲しい。目の前であの人がこういう助けを求めている。この人が助けてほしいとなっているとなると、俺は助け合いなんかしたくないよとか、そんな面倒だよとか、俺はもう助けられるほうだよとか言っている人も、それぐらいならできるよと。具体的に見えるとやる気になるんですよね。助けるというのは共感ですから、一緒に話しているというのは仲間、この共感をつくり出すのに住民の集会というのは非常に大切。きっと津市もコーディネーターや協議体を選ばれて、そしてしっかり住民の思いに根差したワークショップとか、住民集会とか、いろいろやられるでしょうから、あるいは自治会で集まりがあるでしょう。ぜひぜひ皆さん参加するようにお勧め願って、そこでしっかりやってほしいことと、これも本音で格好つけずにやってほしいことを全部言い、やれることを全部言う。やれることがいっぱいあるということは今日確認しました。ぜひぜひ、もう寝たきりの人でも添い寝ボランティアはできると言っていますから、だから、やれることはいっぱいあるんですね。それを全部引き出して、しっかり助け合いの仕組みをつくり上げれば要支援をやれます。要介護1、2ぐらい怖くない。そういう安心できるすばらしい津になることを心から願っております。

 御清聴どうもありがとうございました。