「老人の日・老人週間」キャンペーン
令和6年「老人の日・老人週間」キャンペーン要綱
標語 「みんなで築こう 健康長寿と共生社会」
団塊ジュニア世代が65歳以上となる2040年には、認知症高齢者が584万人あまりにのぼるとの推計が示されており、高齢化の進展により介護や支援を要する方、認知症の方が、今後さらに増加することが見込まれます。
国民の誰もがより長く、元気に活躍できて、全ての世代が安心できる「全世代型社会保障」を実現するため、2040年までに健康寿命を2016年と比べて3年以上伸ばし、75歳以上とするという目標「健康寿命延伸プラン」が掲げられています。※令和元年5月
現在、増加する認知症高齢者の支援や介護予防、災害時の支援体制づくり等、地域での支え合いや医療・介護・福祉の連携促進により高齢者ができる限り住み慣れた地域で生活できるよう、地域包括ケアシステムの深化・推進に向けた取り組みが各地で進められています。また、高齢者だけではなく、子どもや障害者など地域のあらゆる住民が役割を持ち、支え合いながら地域、暮らし、生きがいを共に創り、高め合うことを目的とした地域共生社会の実現が目指されています。
高齢社会対策基本法に基づく「高齢社会対策大綱」では、基本的考え方として、
- (1)
- 年齢による画一化を見直し、全ての年代の人々が希望に応じて意欲・能力をいかして活躍できるエイジレス社会を目指す
- (2)
- 地域における生活基盤を整備し、人生のどの段階でも高齢期の暮らしを具体的に描ける地域コミュニティを作る
- (3)
- 技術革新の成果が可能にする新しい高齢社会対策を志向する
ことが掲げられています。人生100年時代といわれる今日、誰もが健康で安心して、生きがいのある生活を送ることができる健康長寿社会を築くことが重要です。
高齢者やその家族、地域住民がその人らしく、共にいきいきと地域で暮らし続けることができるよう、多世代交流や就労的活動を含めた介護予防や社会参加の場の充実を図ることが打ち出されています。※令和4年12月(全世代型社会保障構築会議報告書)
こうした状況もふまえ、9月15日の「老人の日」、同月21日までの「老人週間」を契機として、すべての高齢者が安心して暮らせるまちづくり、高齢者の社会参加・ボランティア活動の促進、高齢者の人権の尊重等、6つの目標を掲げ取り組むことを提唱いたします。
キャンペーン期間
令和6年9月15日(老人の日)から21日までの7日間(老人週間)
※ この前後の期間にも運動を展開していくことを提唱いたします。
主唱
内閣府 消防庁 厚生労働省 全国社会福祉協議会 全国老人クラブ連合会
長寿社会開発センター 日本医師会 日本歯科医師会 日本薬剤師会
日本看護協会 日本社会福祉士会 日本介護福祉士会
協賛
NHK 日本新聞協会 日本民間放送連盟
キャンペーンが目指す6つの目標
- (1)
- すべての高齢者が安心して自立した生活ができる、保健・福祉のまちづくりを進め、ふれあいの輪を広げよう。
- (2)
- 高齢者の知識、経験や能力をいかした、就労・社会参加・ボランティア活動を進めよう。
- (3)
- 高齢者の生きがい・健康づくり、介護予防等への取り組みを進めよう。
- (4)
- 高齢者の人権を尊重し、認知症高齢者への支援のあり方や介護問題等をみんなで考え、高齢者や介護者を支える取り組みを積極的に進めよう。
- (5)
- 高齢社会における家族や地域社会等の役割を理解し、多世代がお互いに協力して安心と活力ある健康長寿社会をつくろう。
- (6)
- 減災や防災への取り組みに関心を持ち、日頃から地域でのつながりを築こう。
「老人の日・老人週間」の経緯
昭和22(1947)年に兵庫県多可郡野間谷村で行われた敬老行事がきっかけとなり、昭和25(1950)年、9月15日を「としよりの日」としようとする敬老・福祉の県民運動が開始されました。
昭和26(1951)年、中央社会福祉協議会(現:全社協)が全国運動を提唱。9月15日から21日までの1週間を運動週間として、「老人を敬い慰め、励ますとともに、老人福祉に対する国民的理解を促進し、老人自身もまたその立場を自覚し、新しい社会建設に参加する」ことをうたって様々な活動が推進されました。
「としよりの日」は後に「老人の日」を経て昭和41(1966)年に国民の祝日「敬老の日」へと発展しました。そして、平成13(2001)年の老人福祉法の改正により、9月15日が「老人の日」、同月21日までの1週間が「老人週間」と定められました。
なお、「国民の祝日に関する法律」の改正により、平成15(2003)年から「敬老の日」が9月の第3月曜日となりました。
(全国社会福祉協議会作成)