関原 希代一さん
地域住民の交流の場を広げると共に、地域の歴史伝承にも取り組む。
名前(年齢) | せきはら きよいち 関原 希代一さん(87歳) |
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地域 | 鳥取県(鳥取市) |
活動概要 | 地域住民の交流の場の提供に寄与し、地域住民の繋がりを深めることを念頭に置き活動を実施。「青谷元唄貝がら節保存会」を設立し、貝がら漁発祥の地である青谷の歴史を伝承する目的で保存会を立ち上げる。 |
(注)年齢は、平成26年4月1日時点
地域住民の交流の場を自ら設立。
関原希代一さんが鳥取市の美萩野地区に入居したのは昭和51年のことでした。当時この地区は新興住宅地で、そのためか地域住民同士の交流が希薄で、そのことを憂慮していた関原さんは、平成14年に自ら地域住民の交流の場として町内会親睦交流広場「むつみ会」を設立し、地域の活性化のために活動をしてきました。
活動は、伝統民謡の安来節などで用いられる「銭太鼓」や、鳥取しゃんしゃん傘踊りをアレンジした「しゃんしゃん体操」など、会員全員が気心を一つにして楽しく練習に励んでいます。
近年は、その活動が広く知れ渡るようになり、美萩野地区以外からの参加者も増えています。
地域の歴史を伝承し保存するために尽力。
平成16年に関原さんの出身地である青谷町が鳥取市と合併したのを機に、貝がら漁発祥の地である「青谷」の歴史を伝承する目的で、平成17年、「青谷元唄貝がら節保存会」を設立。元廻船問屋「関屋」の末裔である関原さんが元唄の指導をすると共に、会員たちで協力し合い、青谷の歴史、文化、名勝、逸話を盛り込んだ独自の歌詞の制作なども行っています。
歌詞の制作に当たっては、会員が事実関係を徹底的に調査をしており、その内容は信頼性が高く、観光ガイドとしても評価されています。
「元唄貝がら節保存会」は、日中姉妹都市親善交流会や、鳥取民謡まつり、世界砂像フェスティバルなどに参加、多数の来客の方から好評を得ました。また、地区の敬老会や納涼祭り、町内外のイベントなど年10回程度の出演依頼を受け実技を披露しています。
さらに、地元小学校では「元唄貝がら節」のクラブ活動ができ「念願の出来事で月に1回、学校に出向き指導していますが、小学生の上達の速さに驚いています」と関原さんの期待も膨らんでいます。
多彩な活動で、今後も地域に貢献。
趣味である書道や水墨画を生かして、鳥取ユネスコ協会の賞状や地域団体の書状・看板等の制作をボランティアで行っている他、水墨画を公立病院や介護施設へ寄贈するなど多彩な活動をしている関原さん。
「今後も、現在の活動を継続していき、地域住民のふれあいの場の提供及び地域における伝統芸能の普及啓発に寄与していきたいと考えています」と抱負を語ります。