林原 道子さん
自ら義母を介護した経験を生かし認知症の介護者を支援。
名前(年齢) | はやしばら みちこ 林原 道子さん(81歳) |
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地域 | 広島県(尾道市) |
活動概要 | 尾道地区「老人呆けの人を支える家族の会」(現「認知症の人と家族の会」)を発足し、世話人として参加。癒しの場として毎週開催。現在は、同じ悩みを持つ仲間とともに活動中。在宅支援体制の構築に貢献している。 |
(注)年齢は、平成26年4月1日時点
手探りで得た経験が新しい道を開く。
林原道子さんの義母が認知症になり、何もわからず手探りで介護をしていた時、同じ思いをしていた数名が保健所で話し合うことがありました。その時、その話し合いによって支えてもらい助けてもらい、その後の勉強会へも参加するようになりました。
三原保健所尾道支所で、認知症の介護者同士の話し合いや相談を行いながら、在宅での介護の悩みや心配ごと等について、定期的な会合を持つようになり、昭和59年に三原保健所尾道支所で広島県支部と連携して、尾道地区「老人呆けの人を支える家族の会」(現「認知症の人と家族の会」)を発足。世話人として手伝い、介護に従事する傍ら、講演会等にも参加し、会員同士の交流の中で多くのことを学びました。
拠点をサロンに移し、さらに幅広い活動を。
平成14年、商店街の空き店舗を利用した、新しいタイプのサロン「荒神堂サロン」の開設に伴って、活動の拠点をサロンに置きました。
毎週金曜日を認知症相談日とし、介護相談を受けると共に、介護中の家族や介護を済ませた方の話し合いや癒しの場としてサロンを開催しています。
また、毎月第一土曜日には、福山すこやかセンターでの若年期認知症「陽溜まりの会東部」にサポーターとして参加。奇数月には、公益社団法人「認知症の人と家族の会」広島県支部世話人会へ出席。
さらに、「尾道認知症の人と家族の会」の会報の制作により、認知症の人についての理解を深め、家族の会の活動を地域に啓蒙し、お互いの情報交換を図るなどの活動もしています。
加えて、公益社団法人「認知症の人と家族の会」広島県支部の大会参加や、世界(全国)アルツハイマーデーに合わせて、リーフレット配布並びに講演会への参加など、幅広い活動を行っています。
認知症になっても安心できる社会へ。
介護保険が始まる前から在宅で認知症の高齢者を介護し、様々な苦労を乗り越えて「認知症の人と家族の会」を結成し、同じ悩みを持つ仲間とともに今日まで活動してきた林原さん。
30年間、認知症の方や家族に寄り添いながら、介護者の相談にも関わり、在宅支援体制の構築に貢献してきた想いを込めて「認知症になっても安心して暮らせるような社会を目指し、今後も活動を継続していきたい」と語ります。