堀田 かずさん
茶道教室やお茶会によるボランティアで高齢者支援や社会貢献。

名前(年齢) ほりた かず
堀田 かずさん(82歳)
地域熊本県(荒尾市)
活動概要茶道を伝統文化継承の観点から、ボランティアでお茶会等30年間継続開催され社会貢献している。また、養護老人ホーム緑風園に入所している方々に楽しんでいただく為、自分でお茶とお菓子を準備し、交流会を20年以上続けている。

(注)年齢は、平成26年4月1日時点

茶道でおもてなしの気持ちを伝える。

堀田 かずさん

 堀田かずさんが茶道を始めたのは、まだ20代の頃。はじめは、子育ての息抜きぐらいの軽い気持ちで始めたものでした。それが月日を経るごとに本格的になり、やがては茶道教室を開くまでになりました。
 堀田さんは、自身の茶道教室だけでなく、茶道を通じて様々な人たちと交流を図ってきましたが、こうした交流を重ねるうちに、茶道という伝統文化を継承するだけでなく、多くの人におもてなしの心を通じ茶道を楽しんでいただきたいという気持ちが強くなってきました。
 そこで、茶道教室を続けながら、地域の身近な場所で少しずつ茶道を通じて地域の人々の交流を深める活動を始めるようになりました。


茶道を通じて地域の活動を支援。

 現在も茶道を通じて様々な地域貢献活動を行っている堀田さん。
 職場や家庭で働く女性を支援する荒尾市の「働く女性の家」で、女性を中心としたお茶教室を開催。これはすでに30年以上も続いています。
 また、毎年開催される市民の手作り文化祭・荒尾市文化祭におけるお茶会での市民との交流も、2年に一度の参加ですが、すでに30年以上続いています。
 さらに、地元の明治時代の偉人宮崎兄弟の資料を紹介している宮崎兄弟生家でも「ぼたん茶会」を15年にわたって実施。茶道を通じ地域の子供達に日本文化に親しんでもらう機会とするため、「文化庁伝統文化子ども教室」を実施するなど、茶道を通じた活動は多岐にわたります。
 堀田さんは、こうした活動に貴重な茶道具を提供し、本格的な茶道が持つ奥深い良さを実感してもらい、おもてなしの気持ちを感じてもらえるよう配慮しています。


お茶を通じた高齢者への支援も。

堀田 かずさん

 20年以上前に、働く女性の家のお茶教室に来ていた方の紹介で、養護老人ホーム緑風園でのお茶会開催の相談があり、「養護老人ホーム緑風園交流会」が始まりました。以前はお正月に開催していたこの交流会は、現在は気候を考えて3月に行っています。堀田さんは、自分でお茶とお菓子を準備し、入所している方々に楽しんでもらえるようにと尽力しています。
 「入所者や施設の方が喜ばれている姿に、私自身も喜びを感じ、20年以上経った現在も交流会を続けています」と語る堀田さん。
 「高齢で、体は思うように動きませんが、これからも皆様とのつながりを大切にして、『和敬静寂』の心をもって、緑風園の交流会、ボランティア茶会、お茶教室をできる限り続けていきたい」と抱負を語ります。