渡邉 啓子さん
高い英語力と知識・経験を生かし地域のために活動を展開。

名前(年齢) わたなべ けいこ
渡邉 啓子さん(75歳)
地域大分県(国東市)
活動概要小学校でALTの補助として、5、6年生の英語の授業を手助けしている。平成25年度からは放課後授業も行うなど、知識や経験を積極的に地域に還元し、「学ぶのに歳なんて関係ない」をモットーに自分の出来るうちはと頑張っている。

(注)年齢は、平成26年4月1日時点

英語力を生かし小学校の英語教育を支援。

渡邉 啓子さん

 渡邉啓子さんは、別府で外国人観光客向けの個人案内を続け、さらに故郷である国見町に戻って、10年ほど町主催の英会話教室で先生を務めてきました。
 そうした中で、渡邉さんの活動を知った国見町の熊毛小学校の校長先生から、「学校に来るALT(外国語指導助手)の英語の授業の補助をしてくれないか」と、直々に頼まれました。
 渡邉さんは、児童とALTと担任教諭の三者の連携役となる重要な存在で、渡邉さんの英語力や培ってきた知識・経験が存分に生かされています。
 渡邉さんは、平成20年の4月から、ほとんど休むことなく、ボランティアとして週に1回熊毛小学校に通い、5年生1時間、6年生1時間、ALTの英語の授業の手助けを続けています。
 ALTと児童の言葉の壁の手助けをするだけでなく、授業の後は必ず自宅のパソコンで、その日に行った授業を簡単な英語で授業風景の写真と一緒にまとめて児童とALTに渡す等、コミュニケーションがうまくとれるような配慮もしています。


ローマ法王からの感謝の手紙を受けて。

 平成25年3月、新ローマ法王の就任にあたって、国見町が日本人で初めて聖地エルサレムを巡礼したペトロ・カスイ岐部神父の生誕地であることから、熊毛小学校の児童たちが法王フランシスコの就任を祝う手書きのメッセージを送りました。すると5月になって、法王から児童たちに向けて感謝の手紙が返礼として届き、渡邉さんはALTであるジョナサン・マイルズ・スミスさんと協力して、法王からの返信を翻訳して児童たちに伝えました。
 その時、渡邉さんは「法王が手紙を受け取り、感謝し喜んでいることを、法王に近い、地位の高い人が書いている」と解説しました。


学ぶのに歳は関係ない。

渡邉 啓子さん

 学校に頼まれ翻訳を手伝ったり、平成25年度からは放課後に希望者する児童に英語を教える放課後授業を週に1度行うなど、知識や経験を積極的に地域に還元している渡邉さん。「今後も自分が元気で教えられる間は、小学校に通い児童たちと関わり、いつも前向きな姿勢、チャレンジ精神、元気溢れるパワーをもらっていきたいと考えています」と語り、「Never too old to learn」(学ぶのに歳は関係ない)をモットーに、これからも地域のために活動を続けていきます。