甲斐 クミ子さん
高齢者サロンを立ち上げ看護師の経験を生かした健康づくりを推進。
名前(年齢) | かい くみこ 甲斐 クミ子さん(74歳) |
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地域 | 宮崎県(西臼杵郡高千穂町) |
活動概要 | 自らサロンを立ち上げて10年以上にわたりボランティアとして運営してきた。看護師の経験を生かした健康づくりや、高齢者が楽しめる様々なメニューを用意して毎回多くの利用者に喜ばれている。 |
(注)年齢は、平成26年4月1日時点
高齢者の声に応えて自らサロンを開設。
近所に住む高齢者から「自分たちが集まって楽しめるサロンのような場所が欲しい」と聞いた甲斐クミ子さんは、自らボランティアでサロンを立ち上げました。
「サロンこまどり」と名付け、地区の公民館で月に1回、昼食を挟む時間帯に定期的に開催し、開設当初から20数名の登録者がいました。
1年目は一人で運営し、経費も空き瓶回収で捻出するなど大変でしたが、現在は参加者から多少の参加費をもらうようになりました。参加費に残りが出た分は忘年会などの節目の会合で賞品代に充てています。また、社会福祉協議会や保健センターから備品を貸してもらうなど協力してもらっています。
看護師の経験を生かしたサポート。
「転ばない」「閉じこもらない」「一日一回は大声で笑う」「体温を上げる運動をする」「感動する心を持つ」といった「サロンこまどり」のモットーには、長年看護師として経験を積んできた甲斐さんの思いが込められています。
10年以上を経た現在も、サロンは月に1回のペースで定期的に開催しており、甲斐さんは、看護師であった経験を生かし、健康づくりのためのリズム体操や失禁防止の体操を実施しています。
また、脳を使うゲームやクイズ等のレクリエーション、手芸講座や紙芝居、本の読み聞かせ、お菓子作り等、高齢者が楽しめる創意工夫を凝らした様々なメニューを取り入れています。
「お年寄りの喜んだ顔を見るのが一番の喜び」と語る甲斐さん。「今では私の方が楽しませてもらっています」と笑顔が浮かびます。
サロン活動にとどまらず幅広い活動を展開。
「『サロンこまどり』の運営は、今後も地区の公民館で月1回開催していく予定です」と語る甲斐さんは、サロン活動にとどまらず、民生委員や更生保護女性会に加え、老人クラブでの高齢者や子供達の見守り活動、一人暮らし高齢者への声かけ活動等を実施。また、地域のボランティア団体に加入して様々な活動にも参加し、ホームヘルパー有資格者のボランティア団体「タンポポの会」では高齢者の家事援助、「福祉ほしゃどん会」では老人ホーム等への慰問を行うなど幅広く活動しています。
平成20年には、福祉ボランティア活動が評価され「みやざきシニアパワー章」を受章。平成22年には、更生保護女性会活動により宮崎保護観察所長賞を受賞するなど、サロン活動だけでなく、地域のボランティア活動に積極的に携わる姿勢は高く評価されています。