岩崎 泰生さん
日本のわら細工の価値を理解してもらうために材料持参で指導。

名前(年齢) いわさき やすお
岩崎 泰生さん(75歳)
地域三重県(鈴鹿市)
活動概要日本のわら細工の価値を理解してもらいたいとの思いから、平成11年、退職を機に小学校、公民館、老人会、子ども会、鈴鹿市青少年センターの要請により、現在も材料持参・無報酬で指導に当たっている。

(注)年齢は、平成26年4月1日時点

日本古来の注連縄作りに惹かれて。

岩崎 泰生さん

 岩﨑泰生さんが注連縄作りに興味を持ったのは、昭和39年頃のことです。
 新年を迎えるたびに、新しいわらで作られた美しい注連縄に興味を惹かれ、各地の注連縄を見て歩くようになりました。調べてみると、神社や地域によって作り方が異なっていることを知り、さらに興味が深まり、自分でも作ってみたいと思うようになりました。
 岩﨑さん自身が農業をしていたこともあって、わら作りからの注連縄作りを目指し、より美しいわらを育てるところから取り組み、納得のできる注連縄作りをすることで、日本古来の荘厳な伝統を引き継いでいきたいと考えました。
 平成4年に、務めていた郵便局のお客様入口に屋根付きのジャンボ門松を設置。その後も材料持参・無報酬で毎年飾り付けていましたが、局舎の改修によって終了することになりました。


注連縄作りを継承するために尽力。

 興味を持って以来、注連縄作りを続けていた岩﨑さんは、平成11年に郵便局を退職したことを契機に、小学校や公民館、老人会や子ども会、さらには各種団体等の要請を受けて、注連縄作りの指導を始めました。
 以降15年にわたり、岩﨑さんは材料を持参し無報酬のボランティアで、注連縄、わら細工の指導を続けています。
 年間の大半を注連縄の材料であるわら作りに費やすという岩﨑さん。注連縄用のわらは、4月下旬に田植えをし、7月中旬に青田刈りをします。刈ったものを天日干しにし、その後さらに乾燥機にかけてから保管。10月から11月にかけて注連縄作りに適したわらを整理し、注連縄作りの準備をします。
 毎年、12月に入ると、学校や公民館、集会所などに出向き注連縄作りを指導しますが、用意できる材料は約400人分ほどです。


注連縄だけでなく幅くわら細工を。

岩崎 泰生さん

 日本の伝統としての注連縄を大切に考える岩﨑さん。「注連縄作りだけでなく、わら工芸やわら細工も習得していきたいと思っています。また、今後とも注連縄の価値をたくさんの人に理解してもらうとともに、皆さんの健康保持の一助として、笑いの多い教室となるよう努力していきたい」と語ります。