今崎 仙也さん
町づくりや健康づくりを通して地域と地域の人々の活性化に貢献。
名前(年齢) | いまさき せんや 今崎 仙也さん(78歳) |
---|---|
地域 | 広島県(呉市) |
活動概要 | 退職後、一貫して「地域の町づくり」に専念。町づくり団体「重伝建を考える会」をつくり、率先して行動。現在老人クラブのリーダーとしても、「健康寿命」を延ばし、認知症防止活動に努力している。 |
(注)年齢は、平成26年4月1日時点
「歳を取っていても元気で楽しい町」へ。
郵便局在職中、地域に根ざした郵便局づくりを目指し、地域の活性化に努めてきた今崎仙也さんは、平成6年の退職を機に、地域への感謝と恩返しの意味を込めて、本格的に町づくりに取り組み始めました。
今崎さんが、こうした活動に取り組んだ背景には、当時御手洗地域が全国で2〜3位の過疎地域といわれていたことに起因します。
今崎さんは、このことを逆手にとって、元気な老人を一人でも多く作り、近い将来「歳を取っていても元気で楽しい町」として、高齢化社会の先進地となり全国から見学に来てもらえるほどの町を作ろう、と思い至りました。
ちょうどその頃、御手洗地域が「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されたこともあり、今崎さんは先頭に立って町づくりを目指したのです。
郷土を知り郷土を活性化する。
「重要伝統的建造物群保存地区」の選定を受けて、今崎さんは自分たちの手で町を活性化しようと、平成6年、会員60人とともに「重伝建を考える会」を発足。初代会長に就任しました。
まずは郷土を知ることから始めようと、郷土史家を招いて歴史勉強会を開催し、地域の人に史跡を紹介するとともに、「みたらい通信」や「重伝建だより」を発行して町の全戸に配り住民の関心を高める活動を始めました。
また、勉強会で勉強した知識をもとに観光ボランティアガイドをスタートし、対外的なアピールも進めました。
さらに、史跡や神社仏閣の清掃、軒下に花を生ける等の生活環境を整える活動を行い、観光客をおもてなしする活動や、大学生等を招いてのワークショップの開催など、活性化のための様々な取組も進めてきました。
高齢者が生き生きと暮らす町へ。
観光客が増えて町に活気が出ても高齢化率が改善しているわけではないと感じた今崎さんは、町の活性化だけでなく、人の活性化にも取り組んでいます。
老人クラブのリーダーとして、週2回のグラウンドゴルフの実施で歩き運動を促進するとともに、毎月高齢者を集め「ふれあいサロン」を開催し、認知症防止活動として「歌い・笑い・おしゃべり」活動を実施しています。
「世代間のバランスを考えながら、末永く町づくりをしていきたい」と今崎さん。「その時代に適合した活動が必要だと思いますので、大学生なども含めた後輩の意見も、最大限に受け入れた活動をしていきたい」と語ります。