久保田 英夫さん
子供たちへの交通指導から始まった26年以上にわたる地域活動。

名前(年齢) くぼた ひでお
久保田 英夫さん(81歳)
地域群馬県(伊勢崎市)
活動概要手品を取り入れた子どもたちへの交通指導から始まった地域活動を26年以上にわたり続けている。手品に関する活動のみならず、地域活動を自らも楽しみながら、生きがいとして継続している姿勢は、高齢者の手本となるものである。

(注)年齢は、平成26年4月1日時点

地域の役に立ちたい、その思いで26年。

久保田 英夫さん

 軽妙な話術と、驚きや笑いに包まれた人気のマジック。ちょっと堅苦しいイメージの交通安全教室も、久保田英夫さんにかかれば、子供たちにとっても楽しいエンターテイメントになります。久保田さんが交通指導員を始めたのは、50代半ばの頃です。
 当時、「第二次交通戦争」と言われる状況の中、何か地域の役に立ちたいという気持ちを持っていた久保田さんのもとに交通指導員就任の依頼がありました。
 もちろん、快く引き受けた久保田さんですが、交通事故を減らすため、何とかして子供たちに交通安全に興味を持ってほしいと考え、昭和63年から伊勢崎マジシャンクラブの会員になり、手品を通したボランティア活動を始めたのです。


興味を引きたい思いが、やがて本格的な趣味に。

 教室に来ている子供たちの喜ぶ顔を見ているうちに、もっと子供たちに楽しんでもらいたいという思いが、どんどん強くなった久保田さん。
 ただ手品をするだけでなく、手品を披露する際の衣装や音楽の選択も、話を聞いている子供の年頃、興味に合わせ、楽しんでもらえるようにと、日々改善を続け、手品の技術向上のために自己研鑽を続けるようになりました。
 現在では、伊勢崎マジシャンクラブの顧問になり、毎週日曜日に練習に参加。講師の指導の下、更なる技術の向上を目指して研鑽を積んでいます。
 同時に、クラブの仲間たちと伊勢崎市を中心に、老人福祉施設や幼稚園、保育園に出向くとともに、地域行事にも積極的に参加。年間60回ほどの披露、講習も行っています。
 さらに、伊勢崎市文化会館ホールで開催する同クラブ主催の「伊勢崎マジックフェスティバル」に毎年参加し、招待した市民に楽しんでもらうなど、ますます活動の場は広がっています。


地域づくり仲間づくりのボランティアとして。

久保田 英夫さん

 現在、久保田さんは学びを通して地域づくり、仲間づくりを進めていくためのボランティアである「生涯学習支援ボランティア」を伊勢崎市から依頼され、地域の高齢者とともに市内の公民館や小学校で地元の文化や風習を子供たちに伝える活動に取り組んでいます。
 高齢になっても年齢にとらわれずに、新しいことに挑戦していこうとする久保田さん。
 「今後も体調管理に留意しながら、これまで同様に、手品の披露、講習を通じて地域社会に貢献し、併せて、仲間や地域の皆さんと明るく活力ある長寿社会づくりのため、積極的に地域活動を続けたい」と語ります。