田邉 榮一郎さん
高齢者がお互いに助け合える地域社会の実現に向けて尽力。
名前(年齢) | たなべ えいいちろう 田邉 榮一郎さん(83歳) |
---|---|
地域 | 大阪府東(大阪市) |
活動概要 | 「高齢者同士の助け合い」ボランティア団体「ナルク」で20年間活動してきたが、まず肩書きを抜きにした個人同士の絆を深め、拡げることが先決であると気付き、地域市民コミュニケーションの世話役活動を展開している。 |
(注)年齢は、平成26年4月1日時点
「地域包括ケア」の実現のために。
「平成37年を目途に、高齢者のための『地域包括ケア』システムを構築する」という政府の発表に対応して、高齢者による助け合いをモットーとする特定非営利活動法人「ニッポン・アクティブライフ・クラブ=NALC(ナクル)」では、「地域包括ケアシステムの構築」こそ終局の目的として、市川市、銚子市、高槻市、東大阪市の4か所をナルクとしてのモデル市に設定、その活動を展開することになりました。
ナクル結成以来20年にわたって活動をしてきた田邉榮一郎さんは、東大阪市地域支え合いネットの代表世話人となって、平成22年にナクルを中心に、東大阪市のNPO、社協、地域包括支援センター等の個人に呼び掛け、30数名を集めて「地域支え合いづくりネットワーク」を立ち上げました。
相互に交流を図りながら、それぞれの活動の中で「包括ケア」を目指し、市民に対する呼びかけ活動を開始。翌平成23年に約350人が参加した「つながり支え合いの地域づくり」のセミナーを開催し、さらに平成25年には、地域の医師を中心に「孤独死を無くするために」のセミナーを開き、300名が参加しました。
肩書きを外して個人同士の絆を深める。
コミュニティネットワークを組織、機関で進展させることは難しく、まず肩書きを抜きにした個人同士の絆を深め、広げることが先決であると気付いた田邉さんは、ナルクの副会長の肩書きをはずして、いろいろな立場での集りをつくる世話役活動を推進しました。
まず石切地区の住民から市民を中心にした活動を進めて欲しいとの要望もあり、「地域支え合いづくりネットワーク」での勉強会を2か月に1回、石切地区における自治会、婦人会、民生委員、医師、看護師などの個人の集りを3か月に1回、居住マンションでの「男たちでしゃべろう会」を毎月実施。
コミュニケーションを深める中で、毎月、市の福祉部、まちづくり部、地域の包括支援センターを訪問し、情報の交換と意見具申を行っています。
さらにコミュニティネットワークを広げるために。
数多くのコミュニティカフェにも参加して仲間を増やしながら、コミュニティネットワークの地域協議体づくりに日夜専念する田邉さん。
「今後は、現在の活動の上に立って、石切地区に『地域協議体』を設けて、生活支援コーディネーター役と包括支援センターとのパイプ役を果たし、『地域包括ケア』のモデルをつくり、東大阪市全体のものにしていく予定です」と今後を語ります。