石村 巽さん 79 歳
「三鷹科学あそびの会」設立と「みたか・認知症家族支援の会」設立。
帰国後に感じた問題と、米国でのボランティア経験
石村巽さんは、三鷹市への社会貢献を強く意識して70歳で米国より帰国しました。
ボランティア活動を始めるにあたり、当時の三鷹市の状況を調査したところ、教育分野では、小学校の課外教育でサイエンス教育が不足していること、福祉分野では、認知症介護者への支援が不十分であることの2点を問題点として感じました。
サイエンス教育について数名の学校長、認知症介護者支援問題については三鷹市社会福祉協議会の職員等に相談したところ、いずれも賛同を受け、活動の開始を大いに激励されました。
なお、石村さんは滞在した米国サン・アントニオ市でのボランティア活動で、帰国時に名誉市民となっており、そのことも三鷹市においてボランティア活動を開始するモチベーションとなりました。
子供たちが科学を身近に感じてくれる教室
医学教育者・研究者として日米両国にわたって活躍した石村さんは、平成20年に「三鷹科学あそびの会」を設立しました。小学校での放課後理科教室や、図書館での「科学実験」、コミュニティカフェでの「ママと子どもの科学あそび」等、子供たちが科学を身近に感じ、興味を持つように工夫した楽しいサイエンス教室です。
平成20年9月より第四小学校で、続いて第一小学校で各々月1回、昨年より井口小学校で学期に1回実施しています。
地域住民自らが助け合う認知症高齢者の介護支援
また、地域住民自らが助け合って認知症高齢者の介護支援を実践する「みたか・認知症家族支援の会」を組織しボランティア活動を行っています。
具体的には、三鷹市ボランティアセンターでの傾聴や情報交換、認知症カフェによる相談会等を実施しています。
夜間開催のタどきカフェは、類例が少ないことから、特に好評を得ており、不定期のイベント等を加えると年間40回ほど開催しています。
子供から高齢者まで幅広い世代への支援活動を行い、地域交流・地域貢献に献身しています。本年度と昨年度は、科学あそびの会と認知症家族支援の会の両活動をあわせると実施回数が、年間90回に達します。定期活動に加えて特別イベント・講演会等も行ったので、代表者の石村さんをはじめ、両会に重複して所属している会員数名に負担が大きくなっていますが、実働会員の増加を試みるなどして、今後もできるだけ長く活動を継続する予定です。また、新会員の募集、会員教育も並行して進めていきます。