四家 綾子さん 74 歳
自宅を開放してサロンを運営、高齢者の居場所づくり。

必要性を感じた地域の高齢者の居場所づくり

おいしいカレーとお茶とケーキ

 調布市の北部地域は高齢者が集える社会資源が多くありませんでした。四家綾子さんは20年ほど前から、地域の中に高齢者のための「たまり場」が必要だと考えていました。18年前、友人と自宅開放のたまり場「われもこうの会」を立ち上げ、活動を開始。この活動が、社会福祉協議会の目に留まり、ひだまりサロン事業の応援スタッフとして参加することになりました。現在は調布ゆうあい福祉公社の協力会員としてグループホームの調理活動もされています。

自宅近くにもたまり場が必要「おいしいカレーの会」

カレー調理中

 11年前に野ヶ谷の郷(市民活動支援センター)で活動を始めたのですが、自宅の近くにもたまり場が必要だと考え、5年前に自宅で「おいしいカレーの会」を開始しました。
 病気のためにひだまりサロンにも野ヶ谷の郷にも来られない方のために何かしたい、と思ったことが活動のきっかけだそうです。
 「おいしいカレーの会」を平成22年9月に会のメンバー3人で始めた当時、利用者は1人でした。現在は、おいいしいカレーを食べながらおしゃべりすることを目的に、毎月第2月曜日11時ごろから15時ごろまで楽しく活動しています。
 カレーライスは3人で担当し、今まで、20種ほど違うカレーを作ってきました。「どんな味になるか自信がなくてもいつも大成功です。カレーを食べに来る方と、お茶とケーキの方など出入り自由で14から15人で開催中です」と、四家さん。

認知症グループホームとの交流も活発に

 3年前、近くにある認知症グループホームの入居者の方も地域の個人の家に行く機会があってもいいのではと考え、「お茶とケーキを食べに散歩の途中にお寄りください」と会へ誘いました。それから地域の認知症グループホームとの交流も活発に行っています。
 利用者の中には初期の認知症の方もおり、その方が安心して、継続して会に参加できるよう、会の前日や当日にご本人に電話を入れ丁寧な声かけを行うなど、地域の認知症の方の見守りを行っています。また、必要があれば担当の地区の地域包括支援センターなどに連絡するなど、専門機関との連携も行っており、地域の高齢の方が安心して暮らせるためのお手伝いをしています。
 活動を続けるには自身の健康も大切なことだと語る四家さん。体調管理に留意し、今後もよりいっそう精力的に活動を継続していくそうです。