髙野 正彦さん 71歳
慰問ボランティアを中心に、エレキギター演奏と介護の講演活動。

介護の傍ら、ストレス解消も兼ねエレキギター演奏

エレキギター演奏

 エレキギターを趣味としていた髙野正彦さんは、地域のボランティア団体が、一人暮らしの高齢者を対象に公民館で開催していた「ふれあい会食」の余興で、演歌のエレキギター演奏を依頼されました。演奏は、参加者も一緒に歌うほどに盛り上がり大好評でした。
 その後、若年性アルツハイマー病を発症した奥様が通所していた施設でも演奏する機会があり、またもや利用者から大変喜ばれ、「時々お願いしたい」と言われたことから、趣味を生かした活動が高齢者を楽しませるということに喜びを感じた髙野さんは、ボランティアで福祉施設を回る活動を開始しました。

民生委員を務める傍ら、演奏と介護の講演活動

介護施設での講演

 平成16年から民生児童委員を務める傍ら、「ふれあい会食」や「お茶のみサロン」で演奏を続けました。
 また、奥様の介護を通して得た経験から、エレキギター演奏と合わせて、介護についての講演をしたところ、これも参加者に好評で、演奏活動に加えて、介護についての理解を広める活動も開始しました。
 平成22年、民生委員退任後、活動範囲を広げるため、市のボランティアセンターにも登録し、活動範囲を市内全域に広げ、さらに精力的にボランティア活動に取り組みました。
 現在は、月に6、7回、市内福祉施設への慰問ボランティアを中心に活動し、各地区からの依頼を受けてエレキギター演奏と講演活動を行っています。

多くの人に楽しみや生きがいを与えることで自身も生きがいを感じる

 市内の福祉施設を訪問しての演奏ボランティアにより、多くの人に楽しみや生きがいを与えることに自身の生きがいを感じ、現在も活動を続けられています。
 どこに行っても皆さんが喜んで一緒に歌ってくれる、「是非また来て欲しい」と涙ながらに言われる。そんな反応が髙野さんのやりがいとなっています。
 介護体験の講演では、「自分の家族が認知症や障害を抱えていることを周りの人に知られるのは決して恥ずかしいことではない。むしろ病気を周りに理解していただくことでみんなが応援してくれます」と語り、一人で介護を頑張りすぎない秘訣を説いています。
 今後も体力の続く限り、現在の活動を継続して行くそうです。