吉川 文子さん 82 歳
「チャレンジおしゃれ塾」の開催、高齢者が生きがいをもって生活。
高齢者の生きがい、気軽に集まれる場所の必要性
吉川文子さんは、母親が病気で入退院を繰り返し、28年間その介護をしてきました。そのときに母親の姿を見て、高齢者の生きがいや生き方、高齢者が気軽に楽しく集まれる場所の必要性について考えるようになりました。
平成10年に福井県すこやか長寿財団(現福井県社会福祉協議会)から高齢者の生きがいづくりの講座「チャレンジ塾」の設立について相談があり、以前からの考えを実現すべく「チャレンジおしゃれ塾」を開講しました。
「チャレンジおしゃれ塾」の開催、16年間活動
化粧品会社に長年勤務した経験を生かして、高齢者が気軽に楽しく集まれる講座「チャレンジおしゃれ塾」を平成10年に設立し、16年間の活動で延べ200回を超えました。
「チャレンジおしゃれ塾」は、毎月1回開催し、いくつになっても生き生きと若く積極的に活動し、明るく楽しい人生が送れるよう、化粧や服装のおしゃれの楽しみ方、心のあり方を高齢者に伝えています。
これまでの人生で得た内面の美しさや嗜好を生かした、今の塾生自身に合うおしゃれやメイクの方法や楽しみ方を伝えるとともに、積極的に社会とつながりを持つ必要性を伝えており、塾生の社会活動の促進と生きがいにつながっているようです。塾生間での友達の輪づくりにもつながり、食事や旅行を楽しむ機会が増えるなどの変化が現れています。
また、中・高年者を対象として公民館等でも同内容の講演を毎年行い、中・高年者の生き方に多くの示唆と活力を与えていらっしゃいます。活動は延べ約150回になります。
今後も、塾長としてチャレンジおしゃれ塾を引き続き開催するとともに、公民館等での講演も継続して、化粧や服装のおしゃれ、心のあり方について伝え、高齢者が生きがいをもって生活できるようにしていきたいと考えています。
企業や高校生を対象にした接遇、マナー等の講義
他には、平成元年からJAや企業、病院の職員を対象とした接遇・マナー講習を延べ約150回実施しています。
また、平成2年から福井労働局の要請に応じて、インターンシップの高校生を対象とした接遇・マナー・面接等の講義も年4回程度行っています。
そのほか、華道の講師資格を持っているので、平成10年から平成20年頃まで月2回程度、小学生のクラブ活動の華道教室の講師を務め、自宅でも小学生以下を対象に華道教室を開くなど多方面で活動されています。
自身の活動そのものが生きがいとなっており、自分の知識や技術を社会に還元していきたいと考えているそうです。今後も高齢者を始めとする幅広い世代に対し大きな影響を与え、社会に貢献していきたいと語ってくれました。