八巻 善兵衛さん 81 歳
梁川町郷土史研究会の設立、市の文化財保護・次世代継承に尽力。
梁川城の堀・土塁を守りたい思いで郷土史研究会創立
八巻善兵衛さんが梁川城の堀・土塁が残る梁川小学校に勤務して、郷土の歴史に興味が出てきた時期、城跡に校舎が建築されました。そして、丸森線工事の残土で残っていた堀が埋められ、町営住宅建設が開始されました。そこで、史跡の継承・保護のため昭和44年に郷土史研究会を創立し、事務局を担当したのが活動のきっかけとなりました。
その他、梁川町文化財保護審議委員を長く務め、平成18年から伊達市文化財保護審議委員、平成22年からは委員長として本会を取りまとめ、長きにわたり伊達市の文化財保護に尽力しています。
町史編纂と講座の開催、「郷土やながわ」の刊行
昭和56年、町史編纂の提言を受け、梁川町郷土史研究会で編纂を開始。編纂室長を務め、基本資料12集を発行しました。また、町史刊行のたびにその分野の講座を開催しました。
町史刊行後も、町史の事業に引き続き、郷土史の周知活動として自ら会長を務める郷土史研究会の会誌「郷土やながわ」を定期的に刊行し、また、講座等も継続して実施しています。
現在は地元調査委員とともに文書・民族・遺跡などを徹底して調査し、地区ごとの文化祭で歴史分野コーナーを設置しています。
また、市民講座、梁川町内六校の小学校・中学校・サークル・町会等で郷土史の講座を開催しています。
その他、伊達市観光物産協会が企画する史跡バスツアーでは、史跡・文化財等の現地案内を実施しています。伊達市は、戦国武将の伊達政宗に代表される伊達氏発祥の地であり、ゆかりの史跡が残されており、「伊達市史跡めぐりツアー」では、八巻さんがガイドとなり解説する、伊達氏のルーツや政宗伝説が大好評です。
郷土愛を育む活動の継続と、若い人達への継承
今後は、先祖の遺産を継承・保護する市民、特に若者を育てる活動に力を入れたいそうです。そのためには、郷土史研究会への加入を継続して呼びかけ、後継者の育成に努めたいとのことです。それと同時に、市民講座等やツアーガイドで、歴史への関心と郷土愛を育む事業の継続をしいくそうです。