山田 早百合さん 78 歳
「創年のたまり場をつくろう」運動に賛同し、サロンを開設。

空き店舗の目立つ由良宿本通りに、昔の賑わいを

サロンの様子

 教員を退職後、平成15年に「由良宿まちづくりの会」を立ち上げ、イベント企画などの活動を始めた山田早百合さん。もともと空き店舗の目立つ由良宿本通りに、昔の賑わいを取り戻したいという思いがありました。
 そんな折、千葉県にある聖徳大学の福留名誉教授の提唱する「創年のたまり場をつくろう」運動に賛同したのが活動を始める大きなきっかけとなりました。「創年」とは、年を重ねても輝いて目標を持って生きる人たちを指す造語です。
 平成18年3月から、自宅の一室で、誰でも気軽に立ち寄れる場としてサロンを開いています。

集まった人たちの要望を取り入れ、多彩な活動

サロンでの手芸

 平成18年3月から、自宅を開放したふれあいの場、「ふれあいサロンやまだ」を開所しました。サロンには年齢、地域を問わず、子供、高齢者など誰でも参加できます。常に誰にでも声かけを行い、同じ人だけに固定されないよう、輸の広がる集まりとなるよう、心がけているそうです。集まった人たちの要望を取り入れ、手芸、おやつ作り、料理作りなどの講習会を行っています。講師は地元の仲間に依頼しています。
 原則日曜・祭日以外の9時から17時まで活動しており、1日あたり平均20名が訪れています。 最近では足腰を鍛えるため、講師を呼んでフラダンス教室も実施しているそうです。
 サロンに参加した人同士が同じ目線で参加できる環境は、地域にふれあうことで生活にリズムができて元気を取り戻した、と利用者に大変好評です。

気軽に集える「たまり場」を増やしたい

 平成21年には、近所づきあいや支え合い活動に積極的に貢献していきた実績が認められ、「鳥取いきいき長寿知事表彰」を受賞しました。これからの活動では、訪れる人が生きがいをもって生活できるような「たまり場」をさらに増やしていきたいと考えています。遠方で来られない人のために、1か所に集中させてしまうのではなく、近隣各地でサロン運営の協力者を募り、後継者を育成しながら、地域ごとに気軽に集える場を開設していきたいとのことです。
 サロン運営継続の課題点としては、ダンス講師等の謝礼や光熱費などの経費問題を挙げています。現在は参加者全員で負担していますが、長く運営を継続していくためには、自治体への働きかけも大切だと考えています。
 今後も、「高齢となってからでも、自分をより良くつくり、仲間とともに目標を持ち、生きがいを見つけられる創年のたまり場」の活動に積極的に取り組んでいくそうです。