矢野 伊勢吉さん 89 歳
カラオケ講座をボランティアで指導、親切、丁寧に、ユーモアも。
小学校時代から歌うことが好き強い歌への関心
矢野伊勢吉さんは後期高齢者ですが、極めて健康、まれにみる誠実さと意欲的な行動は、松山市高齢クラブの活性化に大きく貢献しています。
小学生時代から歌うことが好きで、学芸会では独唱、旧制高等学校時代は音楽会でシューベルトの「冬の旅」から歌曲を独唱する等、歌への関心が非常に強く、70歳頃から松山市主催のカラオケ講座に参加して専門の講師の指導を受けていました。
平成に入り、山越地区にも老人会を創ろうという気運が高まり、平成9年1月「山越八千代会」が発足し、役員に就任されました。その後老人会活動の企画として、カラオケ講座を作っては、との話が持ち上がりました。
カラオケ講座をボランティアで指導
松山市のカラオケ講座を受講していることもあり、皆さんから指導の要望を受け、講師の資格は持っていませんが、ボランティアとして指導することになりました。平成10年8月、生徒数18名でカラオケ講座が発足しました。指導料を取らない全くのボランティアで17年以上継続し、一度も休んだことがありません。
これまでに習得した技術を積極的に発揮し、基本を大切に、親切、丁寧に、また、ユーモアをもって教えています。生徒の皆さんは、喜んで気持よく参加でき、その人気は、地域周辺にも行きわたり、カラオケ講座受講希望者が後をたたない状況です。
現在は毎月第1・第3土曜日の午後2時から4時まで山越集会所において開講し、男性曲、女性曲各1曲を指導し、毎年カラオケ講座新年会において個人発表を行い、好評を得ています。
また、毎年地域の敬老会に山越八千代会カラオケ講座会員の合唱出演を依頼されるため、3か月前から合唱指導を行っています。敬老会出演は平成11年度から行い、今年で17回目を迎えます。
歌は私の生きがい、体力の続く限り頑張りたい
平成13年4月に松山市で開催された「岡千秋盃中・四国予選」に入選し、同年8月大分市芸術会館で開催された「中・四国九州決勝大会」で審査員特別賞を受賞しました。
また、平成18年3月にビクターカラオケ指導講師が推薦し、テープ審査に合格した者が集まって競う全国大会「ビクターナツメロ決勝大会」のダイヤモンドの部(70歳以上40名)で優勝しました。
90歳を迎えましたが、「体力の続く限り頑張りたい」と、矢野さん。また、開講以来1回も休まず続けてきた皆勤をさらに延ばしたいそうです。
今日まで培って来た知識や経験を高齢クラブの活動は勿論、地域社会へも大きく還元し、活躍しています。