濱津 百合子さん 84 歳
日舞の指導、福祉劇団、老人クラブ役員。高齢者の「集いの場」を守っていきたい。

高齢者が楽しく集える場所を地域全体で守りたい

福祉劇の一幕

 平成22年度から現在も阿蘇市老人クラブ一の宮支部の理事と女性部長を務める濱津百合子さん。
 濱津さんは「高齢者の集いの場として大切な役割を担っている老人クラブを地域で守っていきたい」という強い意志を持ち、講演会や勉強会だけでなく、知識や教養を身につけられる「高齢者大学」や、みんなで笑って元気になれる「演芸大会」といった多くの高齢者が楽しめる行事を提案するなど、積極的な活動を行っています。また、女性部の活動の中心的存在として、リーダーシップを発揮しています。

週4日の日本舞踊の指導 参加者との交流を楽しんで

日本舞踊を指導する濱津さん

 日本舞踊暦25年。現在は自身の稽古のほか、師範として週4日は指導。教室だけでなく、要望があれば地域に出向いても指導しています。
 長年続けるうちに周囲から指導を希望する声が増え、「みんなの役に立てれば」との思いから地域でも指導を始め、積極的に参加者との交流を楽しんでいます。
 そのほか、市主催のシルバースポーツ大会で披露する踊りの講師を務めるなど、地域の活性化や高齢者の生きがいづくりにも貢献しています。また、書道教室を開き、書道の指導も25年以上続け、長年にわたって地域の子供たちにも慕われています。

福祉劇で笑いを通して認知症の問題を考える

 平成23年度からは「一の宮シルバーふれあい一座」のメンバーとして、福祉劇の活動を開始。週1回練習を行い、年に数回の定期公演のほか、各地区からの依頼を受けて公演を行っています。平成26年には長崎県島原市から依頼があり、公演を行いました。劇では主役「あきばあちゃん」の妹役としてユーモアを交えながら演じました。
 多くの地域での公演を通じて認知症の地域支援啓発活動、またキャラバンメイトとしても認知症の人を地域で支える啓発活動を行っています。
 「元気の秘訣は、体を動かすこと、クヨクヨしないこと」と濱津さん。日々、多彩な活動を楽しみながら「やっぱり、一番は、人とおしゃべりをすること」とおっしゃっています。