河合 正三さん 102 歳
詩吟・書道・漢詩、趣味から広がった世界。
趣味の詩吟がはじまり
河合正三さんは、34歳の時に福岡県から大分県別府市に移住してきました。
小学生のころから声が良いと評判でしたが、40代のときに知人から誘われたのがきっかけで詩吟を始めることにしました。
詩吟に夢中になった河合さんは、だんだん吟じている詩を「書」にしたためたいと思い、創玄書道会の首藤春草氏に師事し、書道もはじめました。さらに、詠み書きしている漢詩の意味やつくりを知っていくうちに「自分も感動を言葉にしたい」と考えるようになり、70歳で淡窓伝光霊流日本詩道会の深田光霊氏に師事し、漢詩の創作活動もはじめました。
指導者となり後進を育成指導
高齢になってから始めた詩吟・書道・漢詩ですが、その実力は多くの方面から認められており、詩吟では岳彬、書道では正風、漢詩では幽丘の雅号で創作活動をしています。
漢詩作活動については、県内高校や大学より記念行事での作詩依頼が入るほか、全日本漢詩連盟の大会等に出品しています。
78歳で日本吟剣詩舞振興会九州地区連絡協議会の相談役となり、自身の学習の傍ら、指導者の育成並びに研究会及び講習会の開催などに尽力してきました。
現在は月に2回、漢詩作の勉強会を開催しています。
尽きることのない探求心
森さんは、平成元年から現在まで地元の小学校で26年間、地域の伝統芸能を子供たちに指導し続けています。寿式三番叟は和歌山県の無形民俗文化財に指定されています。二川歌舞伎とも呼ばれ、子供達や地域の人々の心に、しっかりと根付いており、「踊り、子供達への歌舞伎の指導は、森さん」と地域の人々に思われるほど定着しています。
今後の課題として伝統を守るためには、指導はもちろん、後継者の育成が重要だと考えている森さん。さらに、ご自身の上演については、最近は大人の歌舞伎をなかなか披露できていないので、定期公演ができるように活動していきたいと語っています。